JPH05227901A - ゼリー様球状食品及びその製法 - Google Patents

ゼリー様球状食品及びその製法

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JPH05227901A
JPH05227901A JP4037667A JP3766792A JPH05227901A JP H05227901 A JPH05227901 A JP H05227901A JP 4037667 A JP4037667 A JP 4037667A JP 3766792 A JP3766792 A JP 3766792A JP H05227901 A JPH05227901 A JP H05227901A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面部と内部とで硬さの差が少なく、食感が
ゼリー食品らしいゼリー様球状食品を得る。 【構成】 ゲル化性物質の水溶液をゲル化液でゲル化さ
せてある球状ゲルに、澱粉又は不溶性食物繊維を添加す
る。特に、澱粉を添加する場合には、β澱粉を添加して
ゲル化させた後、加熱することによりα澱粉とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なゼリー様球状食
品及びその製法に関し、食感の改良を図ったものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からアルギン酸ナトリウムとかアル
ギン酸カリウムなどの水溶性アルギン酸塩の水溶液すな
わち水溶性アルギン酸塩ゾルを塩化カルシウム、乳酸カ
ルシウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩に滴下そ
の他の方法で接触させて製造されるゼリー様球状食品が
知られている。このゼリー様球状食品は比較的簡単に製
造できる利点がある。しかし、原料の配合条件にもよる
が、この方法により製造された球状ゲルは日数経過と共
に硬化して食感を損い易いという問題もある。そこで、
かかる問題を解決したゼリー様球状食品も知られてい
る。例えば、特公平3−61405号公報に開示された
ものがそれであり、ゲル化物に甘味性糖類を約40%以
上含有させて日数経過と共に生じる硬化を防止したもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したゼリ
ー様球状食品は、ゲル化液中に滴下された水溶液が表面
から内側へ向って徐々にゲル化されたものであるので、
表面部が一番硬く、内側へいくほど軟らかい傾向があ
り、食感がゼリー食品らしくなく、不自然であるという
問題がある。また、このような表面部と内部との硬さの
差は、ゼリー様球状食品が大きくなるほど顕著になり、
特に直径が1cm以上になった場合には軟らかいゼリー食
品が硬い外皮で被われているかのような全く不自然な食
感となる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑み、表面部と
内部との硬さの差が少なく、ゼリー食品らしい自然な食
感を備えたゼリー様球状食品及びその製法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係るゼリー様球状食品は、ゲル化性物質の水溶液を
ゲル化液でゲル化させてある球状ゲルであって、澱粉を
含有することを特徴とし、また、ゲル化性物質の水溶液
をゲル化液でゲル化させてある球状ゲルであって、不溶
性食物繊維を含有することを特徴とする。一方、本発明
に係るゼリー様球状食品の製法は、β澱粉を添加してあ
るゲル化性物質の水溶液をゲル化液中で球状にゲル化さ
せ、次いで得られた球状ゲルを加熱することにより含有
されるβ澱粉をα澱粉とすることを特徴とする。なお一
般に、澱粉は、その性質によってβ澱粉とα澱粉に分け
られ、β澱粉を水の存在下で約60℃以上に加熱すると
α化してα澱粉となり、α澱粉は、経時的にβ化してβ
澱粉に戻るとされている。
【0006】以下、本発明の構成を詳細に説明する。
【0007】本発明のゼリー様球状食品は、ゲル化性物
質の水溶液をゲル化液で球状にゲル化させたゲル化物で
ある。
【0008】ここで、ゲル化性物質とは、アルギン酸ナ
トリウム、アルギン酸カリウムなどの水溶性アルギン酸
塩やローメトキシルペクチンなどをいう。また、ゲル化
性物質の水溶液の濃度は、水溶性アルギン酸塩の場合に
は、一般的に0.2〜10%(重量%を示す;以下同
じ)で、普通用いられるのは0.5〜3%であり、ロー
メトキシルペクチンの場合には、一般に水溶性アルギン
酸塩の倍程度である。
【0009】一方、ゲル化液とは、塩化カルシウム、乳
酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどの多価金属塩の
水溶液など、上記ゲル化性物質の水溶液をゲル化させる
性質を有する液をいう。多価金属塩水溶液の場合の濃度
は、0.5〜20%、普通用いられるのは1〜3%程度
である。
【0010】本発明のゼリー様球状食品の一つは、上記
ゲル化物にα澱粉を含有させたものである。本発明で
は、含有させる澱粉として、タピオカ澱粉、バレイショ
澱粉、サツマイモ澱粉などのような澱粉を用いてもよい
し、小豆あん、栗あん、白玉粉などの澱粉を主体とした
食品を用いてもよい。本発明のゼリー様球状食品は、か
かる澱粉をゲル化性物質の水溶液に均一に分散させてゲ
ル化液中で球状にゲル化させることにより得ることがで
きる。
【0011】また、本発明では、ゲル化物中の澱粉が少
なくとも一時的にα化されている必要がある。すなわ
ち、予め加熱によりα化した澱粉をゲル化性物質の水溶
液に分散させてもよいし、ゲル化物にした後加熱するこ
とにより含有される澱粉をα化してもよい。したがっ
て、小豆あん、栗あんなどのように加熱調理済の原料を
用いる場合には、すでにα化されているので、これを単
にゲル化性物質の水溶液に添加してゲル化させるだけで
よい。なお、α澱粉は、経時的にβ化してβ澱粉になる
ので、本発明のゼリー様球状食品中の澱粉も、必ずしも
α澱粉である必要はなく、一旦α化した澱粉がβ化した
ものであってもよい。
【0012】本発明のゼリー様球状食品の澱粉の含有量
は、食感及び外観を考慮して決定する必要があるが一般
的には5〜50%程度が好ましい。5%未満では食感を
改善するという効果が発現し難く、一方、50%を超え
ると全体的にねばり気が強くなり、食感及び外観上不都
合が生じるからである。なお、5〜50%の含有量の場
合にはいわゆる水ようかんのような少しねばり気がある
がゼリー様の食感であり、全体が均一に軟らかく、好ま
しい食感を有するが、5〜30%程度の含有量であれば
さらに好ましい。
【0013】澱粉を含有させた本発明のゼリー様球状食
品は上述したように、澱粉を添加してあるゲル化性物質
の水溶液をゲル化液中で球状にゲル化させることによっ
て得られるが、ゲル化性物質の水溶液の粘度が澱粉を含
有させることによって上昇してしまうので、澱粉の含有
量によっては製法上の問題が生じる。すなわち、ゲル化
性物質の水溶液をノズルから滴下させてゲル化性液中で
ゲル化させるという製法を採用する場合に、該水溶液の
ノズルからの押出しが困難であり、また、ノズルから押
出した場合に棒状となりしずく状に滴下しないので、き
れいな球状ゲルが形成できないという問題がある。かか
る問題を解消するものとして、本発明のゼリー様球状食
品の製法が極めて有用である。
【0014】本発明に係る製法では、β澱粉をゲル化性
物質の水溶液に添加し、これをゲル化させた後、得られ
た球状ゲルを加熱することによって含有澱粉をα澱粉化
する。なお、本発明でβ澱粉とは大部分がβ澱粉からな
る澱粉をいう。この方法では、ゲル化前のゲル化性物質
の水溶液の粘度を適正に保つことができるので、きれい
な球状ゲルを容易に形成することができる。すなわち、
きれいな球状ゲルに仕上げるためのゲル化性物質の水溶
液の粘度の限界は30万cP程度であり、仮にこれを限界
とすると、α澱粉を含有させた場合には含有量の上限が
15%となるが、β澱粉を含有された場合には含有量の
上限が50%程度となる。これは、α澱粉は吸水し膨張
しているので、これをゲル化性物質の水溶液に加えると
極端に粘度が上昇するが、β澱粉はあまり吸水せず、ゲ
ル化性物質の水溶液に加えてもあまり粘度は上昇しない
からである。したがって、本発明の製法は、特に澱粉含
有量が15%を越える場合に有用である。
【0015】一方、本発明のゼリー様球状食品の他の一
つは、上記ゲル化物に不溶性食物繊維を含有させたもの
である。本発明で用いる不溶性食物繊維は、水に不溶な
食物繊維であれば特に限定されないが、例えばアップル
ファイバー、コーンファイバーなど、野菜、果物から精
製し、主成分が不溶性ペクチン、セルロースなどの多糖
類である不溶性繊維など、一般的なものを用いればよ
い。また、この不溶性食物繊維は、上述したような単体
で添加する他、野菜や果物の乾燥粉末やペーストなどの
形態で添加してもよい。なお、かかるゼリー様球状食品
は、上述したものと同様に、不溶性食物繊維をゲル化性
物質の水溶液に均一に分散させてゲル化液中で球状にゲ
ル化させることにより得ることができる。
【0016】本発明のゼリー様球状食品の不溶性食物繊
維の含有量は、食感及び外観を考慮して決定する必要が
あるが、一般的には0.1〜15%程度が好ましい。
0.1%未満では食感を改善するという効果が発現し難
く、15%を超えるときれいな球状のゲル化物ができ難
く、外観上問題となるからである。なお、不溶性食物繊
維を0.1〜15%程度含有させたゼリー状球状食品は
全体が均一で軟らかく口中で崩れるような新規な食感を
有するが、不溶性食物繊維の含有量が0.3〜6%程度
であれば食感及び外観が特に好ましい。
【0017】なお、本発明のゼリー様球状食品には、澱
粉及び不溶性食物繊維を含有させてもよく、また、本発
明の目的を損わない範囲内で、甘味性糖類(蔗糖、果糖
など)、調味料(食塩、グルタミン酸ソーダ、ワイン、
果汁、みりんなど)、賦香料(チェリーフレーバー、リ
ンゴフレーバー、ミカンフレーバー、パイナップルフレ
ーバー、ミルクフレーバーなど)、着色料(赤色102
号、黄色4号、青色1号、β−カロチンなど)、増粘剤
(ローカストビーンガム、トラガントガム、タマリンド
ガム、グアーガムなど)、その他の糊料(CMC、デキ
ストリンなど)その他の添加材を含有させることは任意
である。また、球状食品の形状は、必ずしも球状のみに
限らず類球状(例えばグミのような形状)、球状を少し
押しつぶしたときに見られる偏平球状のものまで、要す
るにひとつのまとまった塊状となっているものは全て包
含する。
【0018】また、本発明のゼリー様球状食品は、その
まま食してもよいが、保存食品とするためには、糖類や
洋酒などで味付けしたシラップなどと共に容器詰にした
後、加熱殺菌(115〜125℃×30分程度)するよ
うにすればよい。なお、澱粉入りのゼリー様球状食品の
場合にはこの加熱殺菌のときに澱粉のα化を行うように
すれば、作業工程を省略することができる。
【0019】
【作用】ゼリー様球状食品にα澱粉を含有させることに
より表面部と内部との硬さの差が少なくなり、食感が改
善される理由については定かでないが、澱粉はα化する
ことで吸水して膨張するので、特に硬くゲル化している
又は硬くゲル化し易い表面部において、そのゲルの結合
を多少破壊し又はゲル化を阻害するからではないかと推
察される。すなわち、ゼリー様球状食品中の澱粉が少な
くとも一時的にα化することにより、ゲルの結合を破壊
し、先にα化している澱粉を添加してゼリー様球状食品
を製することにより、そのゲル化を阻害するものと思わ
れる。また、ゼリー様球状食品に不溶性食物繊維を含有
させることにより表面部と内部との硬さの差が少なくな
り、食感が改善される理由についても定かでないが、不
溶性食物繊維も吸水すると膨張するので、特にゲルの表
面部においてα澱粉と同様に作用すると推察される。た
だし不溶性食物繊維にはα化あるいはβ化といった変性
はない。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0021】実施例1 (配合) 練りあん(小豆) 40 (内訳)澱 粉 6.4 その他 33.6 加工タピオカ澱粉 5 アルギン酸ナトリウム 1 砂 糖 13 清 水 41 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0022】上記配合の原料を約50℃に加熱しながら
混合した後、塩化カルシウム水溶液に滴下した。滴下時
の粘度は2〜5万cP、滴下圧力は0.1〜0.2kg/c
m2、滴下ノズルの内径は8mm、塩化カルシウムの濃度は
1%とした。滴下した後、塩化カルシウム水溶液中に3
0〜60分間浸漬し、水洗してゲル状物を得た。さらに
これを34%の砂糖液中で95〜100℃×10分の条
件で加熱することによりゲル状物中の加工タピオカ澱粉
をα化し、本実施例のゼリー様球状食品を得た。なお、
このゼリー様球状食品の直径は1.5〜2cmであり、均
一な軟らかさを有し、ゼリー様の食感であった。得られ
たゼリー様球状食品はこのままでも食することができる
が、保存性を付与するためには、糖類、洋酒などで味付
けしたシラップなどと共に容器詰にし、加熱殺菌(11
5〜125℃×30分程度)しておけばよい。なお、加
熱殺菌する場合には上述した加熱によるα化を省略する
ことができる。
【0023】実施例2 (配合) 練りあん(栗) 40 (内訳)澱 粉 5.6 その他 34.4 加工タピオカ澱粉 5 アルギン酸ナトリウム 1 砂 糖 13 清 水 41 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0024】上記配合の原料を用い、実施例1と同様の
手順でゼリー様球状食品を得た。このゼリー様球状食品
も均一な軟らかさを有し、ゼリー様の食感であった。
【0025】実施例3 (配合) 白玉粉 14 (内訳)澱 粉 12.6 その他 1.4 加工タピオカ澱粉 5 アルギン酸ナトリウム 0.9 砂 糖 30 ガム(キサンタンガム及び グアーガム) 1 清 水 49.1 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0026】上記配合のうち、白玉粉、加工タピオカ澱
粉及び清水(約1/3)を常温で混合・分散し、一方、
アルギン酸ナトリウム、砂糖、ガム及び清水(約2/
3)を別途約50℃に加熱して混合・溶解し、両者を混
合した。このとき白玉粉の澱粉及び加工タピオカ澱粉は
ほとんどα化されておらず、粘度は15万〜25万cPで
あった。これを、内径8mmのノズルを用い、圧力0.3
〜0.5kg/cm2 で、1%の塩化カルシウム水溶液中に
加圧滴下し、30〜60分浸漬した後、水洗することに
より、直径1.5〜2cm程度の球状ゲル化物を得た。こ
の球状ゲル化物を糖類、洋酒などで味付けしたシラップ
と共に200mlガラス瓶に充填し、金属蓋をした後、1
15℃×30分の条件で加熱殺菌し、本実施例のゼリー
様球状食品を得た。このゼリー様食品中の澱粉は最後の
加熱殺菌時にα化されている。本実施例のゼリー様球状
食品は保存性がよく、全体的に均一で軟かく、ゼリー様
の食感を有していた。
【0027】実施例4 (配合) 乾燥粉末ホウレン草 4 (内訳)不溶性食物繊維 0.32 その他 3.68 アルギン酸ナトリウム 0.9 砂 糖 12 ガム(キサンタンガム及び グアーガム) 0.1 清 水 83 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0028】上記配合のうち、乾燥粉末ホウレン草以外
を混合し、約50℃で加熱溶解した後、乾燥粉末ホウレ
ン草を混合した。このときの粘度は2万〜5万cPであ
る。これを、内径8mmのノズルを用い、圧力0.1〜
0.2kg/cm2 で1%の塩化カルシウム水溶液中に加圧
滴下し、30〜60分浸漬した後、水洗し、直径1.5
〜2cm程度のゼリー様球状食品を得た。このゼリー様球
状食品は、このまま食することができ、全体的に均一で
軟らかく、ゼリー様の食感を有していた。なお、長期保
存品とするために、コンソメスープなどと共に容器詰に
し、加熱殺菌(115〜125℃×30分程度)しても
よい。
【0029】実施例5 (配合) 乾燥粉末グリーンピース 20 (内訳)不溶性食物繊維 5.4 その他 14.6 砂 糖 12 ガム(キサンタンガム及び グアーガム) 0.1 清 水 67 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0030】上記配合の原料を用い、実施例5と同様の
手順で同様の食感を有するゼリー様球状食品を得た。
【0031】実施例6 (配合) 乾燥粉末トマト 20 (内訳)不溶性食物繊維 0.8 その他 19.2 アルギン酸ナトリウム 0.9 砂 糖 12 ガム(キサンタンガム及び グアーガム) 0.1 清 水 67 ――――――――――――――――――――― 合 計 100(%)
【0032】上記配合の原料を用い、実施例5と同様な
手順で、同様の食感を有するゼリー様球状食品を得た。
【0033】
【試験例】
試験例1 アルギン酸ナトリウム1%及び砂糖30%に、下記表1
に示す配合の加工タピオカ澱粉及び清水を添加して混合
し、約50℃で加熱溶解した。そして、これを、内径8
mmのノズルを用い、圧力を適宜変更して1%の塩化カル
シウム水溶液中に加圧滴下し、40分間浸漬後、水洗
し、直径約1.5〜2cmの球状ゲルが得られた。そし
て、これを約34%の砂糖水中で95〜100℃×10
分の条件で加熱することにより、球状ゲル中の加工タピ
オカ澱粉をα化した。このようにして得たゼリー様球状
食品について食感及び外観を比較したところ、表1に示
す結果が得られた。
【0034】
【表1】
【0035】なお、表1中の符号の意味は次の通りであ
る。 ○…良好 △…やや不良 ×…不良 ※1 内外の硬さの差が気になる ※2 内外の硬さの差が気にならず、全体として均一
な感じで「水ようかん」のようなゼリー様の食感 また、澱粉の含有量が増すほどねばりのよい歯ごたえが
増す ※3 きれいな球形 ※4 球形だが多少変形している ※5 球形にならず
【0036】試験例2 アルギン酸ナトリウム1%と、下記表2に示す通りの不
溶性コーンファイバー及び清水を混合し、約50℃に加
熱溶解した。そして、これを、内径8mmのノズルを用
い、圧力を適宜変更して、1%の塩化カルシウム水溶液
中に加圧滴下し、40分間浸漬後、水洗し、直径約1.
5〜2cmのゼリー様球状食品を得た。このようにして得
たゼリー様球状食品について、食感及び外観を比較した
ところ、表2に示す結果が得られた。
【0037】
【表2】
【0038】なお、表2中の符号の意味は次の通りであ
る。 ○…良好 △…やや不良 ×…不良 ※6 内外の硬さの差が気になる ※7 内外の硬さの差が少し気になる ※8 内外の硬さの差が気にならず、全体的に均一
で、ゼリー食品らしい食感 ※9 ゲルが非常にもろく、舌触りに少しざらつきが
感じられる ※10 きれいな球形 ※11 球形だが多少変形している ※12 球形にならず
【0039】
【発明の効果】本発明のゼリー様球状食品は澱粉又は不
溶性食物繊維を添加してあるので、その表面部と内部と
の硬さの差が少なく食感がゼリー食品らしく良好なもの
である。また、澱粉を添加した場合には、今までにな
い、球形の「水ようかん」様の食品を製することがで
き、一方、不溶性食物繊維を添加した場合には、今まで
にない口中で崩れるような食感のゼリー様球状食品を製
することができるという効果を奏する。さらに、本発明
の製法によれば、澱粉のα化をゲル化後に行うので、澱
粉の含有量が非常に多いゼリー様球状食品を簡単に製す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高宮 満 東京都八王子市長沼町787番地の202

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル化性物質の水溶液をゲル化液でゲル
    化させてある球状ゲルであって、澱粉を含有することを
    特徴とするゼリー様球状食品。
  2. 【請求項2】 ゲル化性物質の水溶液をゲル化液でゲル
    化させてある球状ゲルであって、不溶性食物繊維を含有
    することを特徴とするゼリー様球状食品。
  3. 【請求項3】 β澱粉を添加してあるゲル化性物質の水
    溶液をゲル化液中で球状にゲル化させ、次いで得られた
    球状ゲルを加熱することにより含有されるβ澱粉をα澱
    粉とすることを特徴とするゼリー様球状食品の製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007135463A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Japan Organo Co Ltd ゼリー状食品の製造方法
JP2007236231A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Chiba Flour Milling Co Ltd 球状ゼリー様食品およびその製造方法

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