JPH05214104A - オルガノポリシロキサン樹脂の製法、SiC−結合のn−5−ヘキシル基を有するオルガノポリシロキサン樹脂、及びオルガノポリシロキサン樹脂粉末の製法 - Google Patents

オルガノポリシロキサン樹脂の製法、SiC−結合のn−5−ヘキシル基を有するオルガノポリシロキサン樹脂、及びオルガノポリシロキサン樹脂粉末の製法

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JPH05214104A
JPH05214104A JP25969292A JP25969292A JPH05214104A JP H05214104 A JPH05214104 A JP H05214104A JP 25969292 A JP25969292 A JP 25969292A JP 25969292 A JP25969292 A JP 25969292A JP H05214104 A JPH05214104 A JP H05214104A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オルガノポリシロキサン樹脂の製法SiC−
結合のn−5−ヘキシル基を有するオルガノポリシロキ
サン樹脂、及びオルガノポリシロキサン樹脂粉末の製
法。 【構成】 第1工程で、式: RaSi(OR14-a (I) のシラン少なくとも1種類及び/又はその部分加水分解
物並びに場合により、 R2 3Si−O−SiR2 3 (II) (R3 2SiO)b (III) の群から選択したオルガノ(ポリ)シロキサン並びにそ
の混合物を、水中で、酸及び場合によりその他の物質の
存在で反応させ、第2工程で、第1工程で得られた反応
生成物を塩基並びに場合によりその他の物質の存在で反
応させ、並びに第3工程で、第2工程で得られた反応生
成物を水中に場合により添加物と混合して撹拌導入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はは、シランの加水分解及
び縮合によりオルガノポリシロキサン樹脂を、製造する
方法及びその使用に関する。
【0002】オルガノポリシロキサン樹脂の製法は既に
公知である。例えば、米国特許(US−A)第4605
446号明細書(Kansai Paint Comp
any,Ltd;1986年8月12日提出)には、テ
トラアルコキシシラン及びトリアルコキシシランを先
ず、酸の存在で加水分解し、引き続き塩基の存在で縮合
する方法が記載されている。生成したオルガノポリシロ
キサンの単離は、水に不溶の溶剤の添加及び相分離によ
り行う。米国特許(US−A)第4528390号明細
書(Toshiba Silicon Co.Lt
d.;1985年7月9日提出)には、メチルトリアル
コキシシランをアンモニウム又はアミンの水溶液中で加
水分解及び縮合することによってオルガノシルセスキオ
キサンを製造する方法が開示されているが、その際、沈
澱した樹脂を単離する。更に、西ドイツ特許公開公報第
3717073号明細書(Wacker−Chemie
GmbH;1988年12月8日提出)又は相応する
米国特許(US−A)第4935484号明細書(19
90年6月19日提出)には、特別な方法により製造し
た、オルガノポリシロキサンの水性コロイド状懸濁液の
噴霧乾燥によるシリコン樹脂粉末の製法が記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オルガノポリシロキサ
ン樹脂を簡単な方法で製造することができる方法を提供
するという課題があった。もう1つの課題は、オルガノ
ポリシロキサン樹脂粉末を技術的に簡単な方法で得る方
法を提供することであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの課題は、本発明
により解決される。
【0005】本発明は、オルガノポリシロキサン樹脂の
製法に関するが、これは、第1工程で、式: RaSi(OR14-a (I) [式中、aは0、1、2又は3であり、Rは同一又は異
なるものであってよく、1価の有機基を表し、R1は同
一又は異なるものであってよく、1価の有機基を表す]
のシラン少なくとも1種及び/又はその部分加水分解物
(aが0又は1である式(I)のシラン少なくとも1種
及び/又はその部分加水分解物を使用するという条件
で)、並びに場合により、 R2 3Si−O−SiR2 3 (II) [式中、R2は同一又は異なるものであってよく、Rで
記載したものを表す]、 (R3 2SiO)b (III) [式中、R3は同一又は異なるものであってよく、Rで
記載したものを表し、bは3〜8の整数である]の群か
ら選択したオルガノ(ポリ)シロキサン並びにその混合
物を、水中で、酸及び場合によりその他の物質の存在で
反応させ、第2工程で、第1工程で得られた反応生成物
を塩基並びに場合によりその他の物質の存在で反応さ
せ、並びに第3工程で、第2工程で得られた反応生成物
を水中に、場合により添加物と混合して、撹はん混入す
ることよりなる。
【0006】基Rには、有利に、水に対して不活性の置
換分を有していてよい炭素原子1〜18個を有する1価
の炭化水素基が該当する。
【0007】基Rの例は、アルキル基、例えばメチル
−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル、n−
ブチル−、イソ−ブチル−、t−ブチル−、n−ペンチ
ル−、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−、t−ペン
チル−基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチ
ル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−
オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば2,2,4−
トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル
基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例え
ばn−ドデシル基、オクタデシル基、例えばn−オクタ
デシル基;アルケニル基、例えばビニル−、アリル−、
n−5−ヘキセニル−、4−ビニルシクロヘキシル−及
び3−ノルボルネニル基;シクロアルキル基、例えばシ
クロペンチル−、シクロヘキシル−、4−エチルシクロ
ヘキシル−、シクロヘプチル基、ノルボニル基及びメチ
ルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル−、
ビフェニリル−、ナフチル−及びアンスリル−及びフェ
ナンスリル基;アルカリール基、例えばo−、m−、p
−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基;アラル
キル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチ
ル基である。
【0008】基Rとしての置換された炭化水素基の例
は、ハロゲン化炭化水素基、例えばクロルメチル−、3
−クロルプロピル−、3−ブロムプロピル−、3,3,
3−トリフルオルプロピル−及び5,5,5,4,4,
3,3−ヘプタフルオルペンチル基、並びにクロルフェ
ニル−、ジクロルフェニル−及びトリフルオルトリル
基;メルカプトアルキル基、例えば2−メルカプトエチ
ル−及び3−メルカプトプロピル基;シアノアルキル
基、例えば2−シアノエチル−及び3−シアノプロピル
基:アミノアルキル基、例えば3−アミノプロピル−、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−及び
N−(2−アミノエチル)−3−アミノ(2−メチル)
プロピル基;アミノアリール基、例えばアミノフェニル
基;アシルオキシアルキル基、例えば3−アシルオキシ
プロピル−及び3メタクリルオキシプロピル基;ヒドロ
キシアルキル基、例えばヒドロキシプロピル基及び式:
【0009】
【化1】
【0010】の基である。
【0011】基Rには、特に有利に、メチル−、n−プ
ロピル−、ビニル−、n−5−ヘキセニル−、3−ノル
ボルネニル−、フェニル−及びトリル基が該当する。
【0012】基R1の例は、Rに記載した例である。
【0013】基R1には、有利に、アルキルオキシ基又
はヒドロキシ基で置換されていてよい炭素原子1〜6個
を有するアルキル基が該当する。
【0014】基R1には、特に有利に、メチル−、エチ
ル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−及びヘキシル
基、特にメチル−及びエチル基が該当する。
【0015】基R2の例は、Rに記載した例である。
【0016】基R2には、有利に、メチル−、エチル
−、ビニル−、n−5−ヘキセニル−、3−ノルボルネ
ニル−及びフェニル基が該当するが、その際、メチル
−、ビニル−及びn−5−ヘキセニル基が特に有利であ
る。
【0017】基R3の例は、Rに記載した例である。
【0018】基R3には、有利に、メチル−、ビニル−
及びフェニル基が該当するが、その際、メチル基が特に
有利である。
【0019】本発明による方法で一般式(I)のシラン
の部分加水分解物を使用する場合には、珪素原子15個
までを有するようなものが有利である。
【0020】本発明の方法で使用される式(I)のシラ
ンの例は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラ−n−プロポキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、3−クロルプロピルトリ
メトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o,
m,p−トリルトリメトキシシラン、プロピルトリメト
キシシラン、メチルポリエトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン、3−クロルプロピルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリエトキシシラン、o,m,p−トリルトリエトキ
シシラン、プロピルトリメエトキシシラン、ジメチルエ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びトリメチ
ルエトキシシランであり、その際、テトラエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、フェニルトリエトキシシラン、o,m,p−トリ
ルトリエトキシシラン及びプロピルトリエトキシシラン
が有利に使用される。
【0021】本発明による方法で場合により使用される
式(II)のオルガノ(ポリ)シロキサンの例は、ヘキ
サメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ビス(n−5−ヘキセニル)
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメ
チルシロキサンであり、その際、ヘキサメチルジシロキ
サン、1,3−ジビニルテトラメチルシロキサン及び
1,3−ビス(n−5−ヘキセニル)テトラメチルジシ
ロキサンが有利であり、ヘキサメチルジシロキサンが特
に有利である。
【0022】本発明による方法で場合により使用される
式(III)のオルガノ(ポリ)シロキサンの例は、ヘキサ
メチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンであ
り、その際、オクタメチルシクロテトラシロキサン及び
デカメチルシクロペンタシロキサンが有利である。
【0023】本発明による方法の有利な1態様では、第
1工程で、式(II)のオルガノ(ポリ)シロキサン、
特にR2がメチル−又はビニル基であるようなもの、及
びaが0である式(I)のシラン及び/又はその部分加
水分解物から成る、モル比、有利に1.5:1〜1.
0:1.0、特に有利に0.6:1〜0.9:1の混合
物を使用する。
【0024】本発明によるもう1つの有利な態様では、
第1工程で、式(I)のシラン及び又はその部分加水分
解物から成る任意の混合物を、aが0又は1であるシラ
ン少なくとも1種及び/又はその部分加水分解物が存在
しているような条件で使用し、その際基Rの総数の少な
くとも20%、有利には少なくとも50%が芳香族基、
例えばフェニル−又はトリル基である。その際、残りの
基Rには、有利にメチル−、n−プロピル−又はビニル
基が該当する。aの平均値はこの有利な態様では0.3
〜2.1、特に有利には0.5〜1.5である。
【0025】本発明のもう1つの目的は、[R4 3SiO
1/2]−及び[SiO4/2]−単位[式中R4は同一又は
異なるものであってよく、Rに記載したものを表し、そ
の際、少なくとも1個の基R4はn−5−ヘキシル基を
表す]から成る、SiC−結合のn−5−ヘキシル基を
有するオルガノポリシロキサン樹脂である。
【0026】R4の例は、Rに記載した例である。
【0027】本発明によるSiC−結合のn−5−ヘキ
セニル基を有するオルガノポリシロキサン樹脂の例は、
Hexがn−5−ヘキセニル基であり、Meがメチル基
であり、c:dの比が0.05〜0.2及び(c+
d):eの比が0.5〜0.9である[HexSiMe
21/2]c[Me3SiO1/2]d[SiO4/2]e型の
樹脂である。
【0028】有利には、本発明によるSiC−結合のn
−5−ヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサン樹
脂には、Hexがn−5−ヘキセニル基であり、Meが
メチル基である[HexSiMe21/2]c[Me3
iO1/2]d[SiO4/2]e型の樹脂が該当し、その
際、c:dの比が0.08〜0.15及び(c+d):
eの比が0.7〜0.9であるようなものが特に有利で
ある。
【0029】本発明によるSiC−結合のn−5−ヘキ
セニル基を有するオルガノポリシロキサン樹脂は、少な
くとも1種の式(II)[式中、少なくとも1個の基R
2はn−5−ヘキセニル基を表す]のオルガノ(ポリ)
シロキサン、特に1,3−ビス−(n−5−ヘキセニ
ル)テトラメチルジシロキサン及びaが0である式
(I)のシラン及び/又はその部分加水分解物を、有利
には0.50:1〜0.80:1、特に有利には0.6
5:1〜0.75:1のモル比で使用して、本発明によ
る方法により製造することができる。
【0030】本発明による方法において、第1工程で式
(I)のシラン及び/又はその部分加水分解物に場合に
より式(II)のオルガノ(ポリ)シロキサン及び/又
は(III)との混合物で水及び酸並びに場合によりそ
の他の物質を添加し、混合する。
【0031】その際、本発明による方法の第1工程で、
水を各々第1工程の反応生成物の全重量に対して有利に
は10〜30重量%、特に有利には10〜20重量%、
特には14〜17重量%の量で使用する。
【0032】本発明による方法の第1工程で使用される
酸には、これまでオルガニルオキシ基を有するシランの
加水分解用に使用されていたのと同じ酸が該当する。こ
の種の酸の例は、無機酸、例えばHCl、HClO4
2SO4及びH3PO4、有機酸、例えば蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、トリフルオルメタンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸並びに酸性イオン交換体が該当するが、その
際、HCl、ドデシルベンゼンスルホン酸及びp−トル
エンスルホン酸が有利に使用される。
【0033】本発明による方法の第1工程で、酸を各々
第1工程の反応生成物の全重量に対して有利には少なく
とも10ppm(parts per millio
n)、特に有利には少なくとも100ppmの量で使用
する。酸濃度の上限は、一方では酸の種類により、他方
では反応生成物の所望される均一性の程度による。例え
ば、酸としてHClを使用する場合には、第1工程の反
応生成物の全重量に対して100〜3000ppmの濃
度範囲が有利であると実証された。これより高い酸濃度
では一般に反応生成物の均一性は達成されない。
【0034】本発明による方法の第1工程で反応生成物
のpH値は、0〜3の範囲、特に有利には1〜2の範囲
であるのが有利である。
【0035】付加的に、本発明による方法の第1工程
で、第1工程の反応生成物の全重量に対して有利には
0.01重量%までのその他の物質、例えばオレフィン
性の使用物質、例えば1,3−ビス−(n−5−ヘキセ
ニル)テトラメチルジシロキサンのホモ重合を抑制する
重合防止剤を使用することができる。
【0036】場合により使用される重合防止剤の例は、
ヒドロキノン、ブレンツカテキン及びBTH(2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)である。
【0037】本発明による方法の第1工程の加水分解で
生成するR1が前記のものを表すR1OHの化合物を、加
水分解の間又はその後に全部又は部分的に除去すること
ができる。
【0038】特にR1が炭素原子1〜6個を有するアル
キル基であるR1OHの化合物を加水分解の間に蒸留に
より除去するのが有利である。使用シランの溜去が十分
防止されるように、蒸留による除去を加水分解開始後3
0分〜1時間後に初めて開始するのが有利である。
【0039】R1が前記のものを表すR1OHの化合物
を、反応生成物が均一のままであるような程度で溜去す
るのが有利である。R1が前記のものを表す生成したR1
OHの化合物の全重量に対して95重量%までの化合物
1OHを蒸留により除去するのが有利である。
【0040】本発明による方法の第1工程は、有利には
20℃から反応生成物の沸点までの温度で、特に有利に
は反応混合物の沸点で、及び有利には900〜1100
hPaの圧力で実施する。
【0041】本発明による方法の第1工程は、有利には
30分から5時間後に、特に有利には2から3時間後に
完了する。
【0042】本発明による方法の第1工程の終了後、反
応生成物の中和に必要であるような量の塩基及び場合に
よりその他の物質を添加する。その際、一般に、第2工
程の反応生成物の全重量に対して0.1〜2.0重量%
の範囲の塩基を使用する。
【0043】第2工程で、pH値が8.0〜14.0、
有利には9.0〜12.0の範囲であるような量の塩基
を添加するのが有利である。
【0044】塩基としては、本発明による方法の第2工
程で、これまで縮合反応で触媒として使用されていた塩
基全てを使用することができる。
【0045】この種の塩基の例は、水酸化アルカリ、例
えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、アルカリシ
リコネート、例えばナトリウムシリコネート及びカリウ
ムシリコネート、アミン、例えばメチルアミン、ジメチ
ルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン及びn−ブチルアミン、アンモニウム化合物、例
えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−
n−ブチルアンモニウムヒドロキシド及びベンジルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド及び塩基性イオン交換
体であり、その際、水酸化ナトリウム、メチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン及びベンジルトリメチル
アンモニウムヒドロキシドが有利であり、易揮発性塩
基、メチルアミン、エチルアミン及びエチルアミンが特
に有利である。
【0046】所望の場合には、塩基を水及び/又は極
性、水溶性有機溶剤と混合して添加することができる。
しかし、塩基の希釈は、塩基添加により生成したオルガ
ノポリシロキサン樹脂の沈澱が惹起されないように余り
高くなってはならない。
【0047】所望の場合には、本発明による第2工程で
極性の水溶性有機溶剤を使用することができるが、これ
は溶剤の使用量及び種類に応じて均一な反応生成物を得
るために役立つ。
【0048】極性の水溶性有機溶剤の概念は、室温及び
周囲の大気圧で水と有利には完全に混合可能な溶剤のこ
とである。しかし、有機溶剤の最低の溶解度は、室温及
び周囲の大気圧で水1 l当り300gより上であるべ
きである。
【0049】極性の水溶性有機溶剤の例は、メタノー
ル、エタノール、アセトン、ジオキサン、ジメチルホル
ムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド
並びにその混合物であるが、その際、テトラヒドロフラ
ン及びジオキサンが有利であり、テトラヒドロフランが
特に有利である。
【0050】極性の水溶性の有機溶剤を使用する場合に
は、十分に均一な反応生成物が得られるような量で使用
するのが有利である。その際、有利には各々第2工程の
反応生成物の全重量に対して30重量%まで、特に有利
には20重量%までの極性の水溶性有機溶剤を使用す
る。
【0051】第2工程で場合により使用されるその他の
物質の例は、Rが全部又は部分的に酸になる敏感な有機
基、例えば3−アミノプロピル−、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピル−並びにアミノフェニル基
を表す式(I)のシランである。
【0052】本発明による第2工程は、有利には50℃
から反応生成物の沸点の間の温度で、特に有利には反応
生成物の沸点及び有利には900〜1100hPaの圧
力で実施する。
【0053】本発明による第2工程は、有利には1〜5
時間、特に有利には2〜4時間後に終了する。
【0054】第2工程終了後、反応生成物を水中に、場
合により添加物と混合して導入し、その際オルガノポリ
シロキサン樹脂が疎水性粒子として沈澱する。
【0055】本発明による第3工程で使用される水の量
は、各々第2工程の反応生成物の全重量に対して有利に
は500〜1000重量%、特に有利には600〜70
0重量%である。
【0056】塩基不含のオルガノポリシロキサン樹脂を
得るために、第2工程で得られた反応生成物を第2工程
終了後に水中で沈澱させる前に酸で中和するか又は沈澱
を酸含有の水中で行う。その際、酸としては第1工程に
挙げた全ての酸が好適である。中和する必要がある場合
には、特にこれはフェニル基含有のオルガノポリシロキ
サン樹脂の製造の場合がそうであるが、本発明による方
法の第2工程で得られた反応生成物の中和を沈澱の前に
行うのが有利である。
【0057】本発明による方法の第3工程で使用される
水に、酸と共にその他の添加物、例えば凝結助剤を添加
することもできる。
【0058】凝結助剤の例は、ポリビニルアセテート、
ポリビニルアルコール、ポリアクリレート及びポリアミ
ンである。
【0059】本発明による方法の第3工程で凝結助剤を
使用する場合には、これを第3工程で使用される水の量
の対して有利には0.01〜0.05重量%の量で使用
する。
【0060】しかし、有利には、本発明による方法の第
3工程で中性の水を添加物せずに使用して、本発明によ
り製造したオルガノポリシロキサン樹脂中で残分を十分
に回避することができるようにする。
【0061】本発明による方法の第3工程は有利には温
度0〜50℃、特に有利には10〜25℃及び圧力90
0〜1100hPaで実施する。しかし、これより高い
圧力又は低い圧力を使用することもできる。沈澱を減圧
又は真空中で実施する場合には、易揮発性成分をなお沈
澱の間に少なくとも部分的に除去することができる。
【0062】本発明による方法の第3工程はバッチ法で
撹拌装置中で実施することができる。しかし、沈澱の簡
単な廃物減少性の連続的な実施も可能である。このため
に、例えばループ中で第2工程の反応生成物及び沈澱水
を装入し、沈澱した樹脂を濾過装置を用いて分離する。
水が極性の水溶性有機溶剤を含有する場合には、水から
溶剤を除去し、再び沈澱に使用する。有機溶剤を本発明
による第2工程で再使用することができる。
【0063】本発明による方法の特に有利な態様によれ
ば、aが0である式(I)のシラン、特にテトラエトキ
シシラン及び又はその部分加水分解物及び式(II)の
オルガノ(ポリ)シロキサンを第1工程で、水及び酸と
混合し、反応生成物の沸点で、テトラエトキシシラン及
び/又はその部分加水分解物の場合には78℃で、かつ
圧力900〜1100hPaで反応させ、第2工程で、
第1工程で得られた反応生成物を塩基及び極性の水溶性
有機溶剤、特にテトラヒドロフランの存在で、反応生成
物の沸点で、テトラヒドロフランの場合には65℃で、
かつ圧力900〜1100hPaで反応させ、第3工程
で、第2工程で得られた反応生成物を室温で及び圧力9
00〜1100hPaで水中に混入する。
【0064】本発明による方法を不連続的、半連続的及
び連続的に実施することができる。オルガノポリシロキ
サン樹脂の連続的な製造は、例えば、第1工程で得られ
た反応生成物及び塩基を添加し、その際、生成するR1
が前記のものを表すR1OHの化合物を連続的に溜去
し、反応終了後に反応生成物を水中に導入するの場合に
可能である。
【0065】本発明による方法は、非常に簡単に実施で
き、高い時空収率が得られ、オルガノポリシロキサン樹
脂を分離するために水に不溶の溶剤が必要でないという
利点を有する。本発明の方法により、高い溶解動力学を
有する微細な粉末として沈澱する高い純度の樹脂が得ら
れる。本発明による方法は、更に、樹脂の熱による負荷
が非常に僅かであるという利点を有する。
【0066】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
は、有利には3000〜10000の平均分子量を有
し、平均して珪素に対して3モル%より少ないR1が前
記のものを表す−OR1基を有する。本発明によるオル
ガノポリシロキサン樹脂は少なくとも部分的に、しかし
有利には全部液状オルガノポリシロキサンに可溶性であ
る。
【0067】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
の例は、Meがメチル基であり、x:yの比が0.6:
1〜0.9:1である[Me3SiO1/2]x[SiO
4/2]y及びMeがメチル基であり、Viがビニル基で
あり、(x+y):zの比が0.6:1〜0.9:1で
あり、x:yの比が98:2〜80:20である[Me
3SiO1/2]x[Me2ViSiO1/2]y[Si
1/2]zである。
【0068】本発明のもう1つの目的は、オルガノポリ
シロキサン樹脂の製法であり、これは、第1工程で、
式: RaSi(OR14-a (I) [式中、a、R及びR1は前記のものを表す]のシラン
少なくとも1種及び/又はその部分加水分解物(aが0
又は1である式(I)のシラン少なくとも1種類及び/
又はその部分加水分解物を使用するという条件で)、並
びに場合により、 R2 3Si−O−SiR2 3 (II) [式中、R2は前記のものを表す]及び (R3 2SiO)b (III) [式中、R3及びbは前記のものを表す]の群から選択
したオルガノ(ポリ)シロキサン並びにその混合物を、
水中で酸及び場合によりその他の物質の存在で反応さ
せ、第2工程で、第1工程で得られた反応生成物を塩基
並びに場合によりその他の物質の存在で反応させ、第3
工程で、第2工程で得られた反応物質を水中に場合によ
り添加物と混合して撹はん混入し、並びに第4工程で、
第3工程で得られた沈澱したオルガノポリシロキサン樹
脂を濾取し、場合により水で洗浄することを特徴とす
る。
【0069】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
の乾燥は、常用の乾燥器、例えば流動層乾燥器中で有利
には200℃まで、特に有利には160℃までの温度及
び圧力900〜1100hPaで実施することができ
る。しかし乾燥をこれより高い圧力又はこれより低い圧
力で実施例することもできる。熱に不安定なオルガノポ
リシロキサン樹脂の乾燥は有利には、減圧で、特に真空
中で相応する低い温度で実施する。
【0070】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
粉末の粒度は、多くの要因、例えば第2工程の反応生成
物の沈澱水へ添加速度、第3工程の沈澱における撹拌−
及び流動挙動及び沈澱床における運動時間、場合により
使用される添加物並びに本発明による方法の第4工程の
乾燥に作用される。
【0071】オルガノポリシロキサン粉末の本発明によ
る製法は、技術的に非常に簡単に実施することができ、
再現可能であり、費用のかかる粉砕工程の使用を省略す
ることができるという利点を有する。本発明による方法
を用いて、温和な反応条件により熱に不安定なオルガノ
ポリシロキサン樹脂粉末を製造することができる。
【0072】こうして得られた本発明によるオルガノポ
リシロキサン樹脂粉末は、有利には1〜200μmの平
均粒度を有する。本発明によるオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、少なくとも部分的に、しかし有利には完全
に液体オルガノポリシロキサン及び常用の有機溶剤に可
溶性である。有機溶剤、例えばトルエン、アセトン、ヘ
キサン及びテトラヒドロフラン中に本発明によるオルガ
ノポリシロキサン樹脂粉末は非常によく溶けるが、他方
低級アルコール、例えばメタノール及びエタノール中に
は部分的にしか溶けない。
【0073】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
粉末は、有機溶剤不含で沈澱し、良好な溶解動力学を有
し、更に良好な貯蔵安定性を有する。
【0074】本発明によるオルガノポリシロキサン樹脂
は、従来のオルガノポリシロキサン樹脂を使用すること
ができた全用途に好適である。即ち、本発明によるオル
ガノポリシロキサン樹脂粉末は、例えば起泡防止剤、ト
ナー、塗料及びその他の被覆系、例えば紙被覆材料への
添加物として使用することができる。しかしこの樹脂を
疎水性高分散珪酸の代わりに填料として、プラスチッ
ク、特にシリコーンゴム中に使用することもできる。殊
に、SiC−結合の芳香族基を有する本発明によるオル
ガノポリシロキサン樹脂粉末、例えばフェニル−及び/
又はトリル基含有のオルガノポリシロキサン樹脂粉末は
耐候性塗料の製造に非常に好適である。
【0075】本発明による、SiC−結合のn−5−ヘ
キセニル基少なくとも1個を有するオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末は、低温度加硫被覆系、いわゆるLTC系
(低温硬化性Low Temperatur curi
ng)に、特に紙被覆における速架橋性系に使用するこ
とができる。
【0076】次に実施例につき、本発明を詳説するが、
実施例中他に記載のない限り、「部」は「重量部」であ
り、「%」は「重量%」である。他に記載のない限り、
下記実施例は、周囲の大気の圧力、即ち約1000hP
a及び室温、即ち約20℃又は、室温で付加的に加熱す
るか又は冷却せずに反応成分の混合で調整される温度で
実施する。実施例中に記載の粘度は全て25℃の温度に
関する。
【0077】
【実施例】
例1 SiO2分40%を有するテトラエトキシシラン(Wa
cker−Chemie GmbH,Muenchen
で名称TES40として市販)900g及びヘキサメチ
ルジシロキサン400gに、水200g及び水中10%
HCl 4gを添加し、2時間温度78℃で還流下に加
熱し、引き続き1時間エタノール470gを溜去する。
その後、均一な混合物にテトラヒドロフラン300ml
及び水中のメチルアミンの40%溶液(Fa.Merc
k,Darmstadtで市販)2.5gを添加し、全
てを3時間65℃で還流下で加熱する。引き続き、こう
して得られた均一な反応混生成物を強力な撹拌下で水5
l中に加え、生じた沈澱を濾取し、120℃で乾燥さ
せる。残エトキシ含量2.3%、平均粒子直径20.0
μm、残ヒドロキシ含量0.9%及びかさ密度0.35
kg/lを有する白色の非溶融性オルガノポリシロキサ
ン樹脂粉末720gが得られる。
【0078】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中並びに液体オル
ガノポリシロキサン、例えば粘度350cStを有する
α,ω−トリメチルシリルポリジメチルシロキサン中に
60%まで可溶性である。
【0079】トルエン中の得られたオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末の50%溶液の粘度は5cStである。
【0080】例2 例1に記載の操作方法を、ヘキサメチルジシロキサン4
00gの代わりにヘキサメチルジシロキサン385g及
び1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン60gを
使用するという点を変えて繰り返す。反応生成物は酸性
工程でも塩基性工程におけるように均一である。残エト
キシ含量2.5%、平均粒子直径20.0μm、残ヒド
ロキシ含量0.7%及びかさ密度0.35kg/lを有
する白色の非溶融性オルガノポリシロキサン樹脂粉末7
40gが得られる。
【0081】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中並びに液体オル
ガノポリシロキサン、例えば粘度350cStを有する
α,ω−トリメチルシリルポリジメチルシロキサン中に
60%まで可溶性である。
【0082】トルエン中の得られたオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末の50%溶液の粘度は3.2cStであ
る。
【0083】例3 SiO2分40%を有するテトラエトキシシラン(Wa
cker−Chemie GmbH,Muenchen
で名称TES40として市販)900g、ヘキサメチル
ジシロキサン400g及び1,3−ビス−(n−5−ヘ
キセニル)テトラメチルジシロキサン50gに、水20
0g及び水中10%HCl 8gを添加し、例1に記載
したように操作する。反応生成物は酸性工程で塩基性工
程と同じく均一である。残エトキシ含量2.5%及び平
均粒子直径18.0μmを有する白色の非溶融性オルガ
ノポリシロキサン樹脂粉末735gが得られる。
【0084】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中並びに液体オル
ガノポリシロキサン、例えば粘度350cStを有する
α,ω−トリメチルシリルポリジメチルシロキサン中に
60%まで可溶性である。
【0085】シクロヘキサン中の得られたオルガノポリ
シロキサン樹脂粉末の80%溶液の粘度は84cStで
ある。
【0086】例4 SiO2分40%を有するテトラエトキシシラン(Wa
cker−Chemie GmbH,Muenchen
で名称TES40として市販)900g、ヘキサメチル
ジシロキサン385g及びエンド:エキソ比1:1を有
する1,3−ビス−n−ノルボルネニルテトラメチルジ
シロキサン20gに、水200g及びドデシルベンゼン
スルホン酸3gを添加し、例1に記載したように操作す
る。反応生成物は酸性工程で塩基性工程と同じく均一で
ある。残エトキシ含量2.5%及び平均粒子直径20.
0μmを有する白色の非溶融性オルガノポリシロキサン
樹脂粉末670gが得られる。
【0087】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中並びに液体オル
ガノポリシロキサン、例えば粘度350cStを有する
α,ω−トリメチルシリルポリジメチルシロキサン中に
60%まで可溶性である。
【0088】トルエン中の得られたオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末の50%溶液の粘度は3.5cStであ
る。
【0089】比較例1 例1〜4に記載の操作方法を、各々酸性加水分解で生成
したエタノールの溜去後に反応生成物をメチルアミン及
びテトラヒドロフランの添加なしに水5 l中に混入す
るという風に変えて繰り返すと、その際、粘性で粘着性
の物質が沈澱する。こうして得られた物質を分離し、室
温で乾燥させると、その際、常用の全ての有機溶剤及び
液体オルガノポリシロキサン中に不溶性のオルガノポリ
シロキサン樹脂が得られる。
【0090】例5 フェニルトリエトキシシラン240ml及びn−プロピ
ルトリエトキシシラン116mlに、水160g及び水
中10%HCl 3.6gを添加し、2時間温度78℃
で還流下で加熱し、引き続き1時間エタノール240m
lを溜去する。その後、テトラヒドロフラン150ml
及びジエチルアミン(Fa.Merck,Darmst
adtで市販)8.0gを添加し、全てを4時間65℃
で還流下で加熱する。酢酸で中和後、反応生成物を強力
な撹拌下で水3 l中に加え、生じた沈澱を濾取し、8
0℃及び15hPaで乾燥させる。反応生成物は酸性工
程で塩基性工程と同じく均一である。残エトキシ含量
1.3%、平均粒子直径17.0μm及び溶融範囲90
〜120℃を有する白色のオルガノポリシロキサン樹脂
粉末160gが得られる。
【0091】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中に60%まで可
溶性である。
【0092】トルエン中の得られたオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末の50%溶液の粘度は22cStである。
【0093】比較例2 例5に記載の操作方法を、酸性加水分解で生成したエタ
ノールの溜去後に反応生成物をメチルアミン及びテトラ
ヒドロフランの添加なしに水3 l中に混入するという
風に変えて繰り返すが、その際粘性で粘着性の物質が沈
澱し、これは、分離及び室温で乾燥後に硬化して常用の
全ての有機溶剤中に不溶性のオルガノポリシロキサン樹
脂になる。
【0094】例6 フェニルトリエトキシシラン400g、トリルトリメト
キシシラン40g、ジメチルジメトキシシラン30g及
びヘキサメチルジシロキサン30gに、水85mlg及
び水中10%HCl 2.0gを添加し、3時間温度6
5℃で還流下で加熱し、引き続き1時間エタノール45
0gを溜去する。その後、テトラヒドロフラン100g
及び水中のエチルアミンの70%溶液(Fa.Merc
k,Darmstadtで市販)10.0gを添加し、
全てを4時間65℃で還流下で加熱する。引き続き、こ
うして得られた反応生成物を強力な撹拌下でポリビニル
アセテートを基礎とする凝結助剤(Wacker−Ch
emie GmbH,Muenchenで名称PVA4
0/140として市販)0.1%を含有する水3l中に
加え、生じた沈澱を濾取し、80℃及び15hPaで乾
燥させる。反応生成物は酸性工程で塩基性工程と同じく
均一である。残エトキシ含量1.8%、平均粒子直径2
0.0μm及び溶融範囲100〜120℃を有する白色
のオルガノポリシロキサン樹脂粉末200gが得られ
る。
【0095】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中に60%まで可
溶性である。
【0096】例7 フェニルトリメトキシラン428gに水1 l中のドデ
シルベンゼンスルホン酸10ミリモルから成る溶液86
gを添加し、3時間温度78℃で還流下で加熱すると、
その際、エタノール100gが蒸留液として溜去され
る。引き続き、ジエチルアミン(Fa.Merck,D
armstadtで市販)0.6gを添加し、全てを1
時間78℃で還流下で加熱し、その後酢酸で注意深く中
和する。こうして得られた反応生成物を強力な撹拌下で
水3 l中に添加し、生成した沈澱を濾取し、80℃及
び15hPaで乾燥させる。反応生成物は酸性工程で塩
基性工程と同じく均一である。残エトキシ含量2.0%
を有する白色のオルガノポリシロキサン樹脂粉末205
gが得られる。
【0097】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中に60%まで可
溶性である。
【0098】例8 SiO2分40%を有するテトラエトキシシラン(Wa
cker−Chemie GmbH,Muenchen
で名称TES40として市販)800g、メチルトリエ
トキシシラン50g、フェニルトリエトキシシラン50
g及びヘキサメチルジシロキサン360gに、水200
g及び水中10%HCl 4gを添加し、2時間温度7
8℃で還流下で加熱し、引き続き1時間エタノール45
0gを溜去する。その後、ジオキサン200g及び水中
のメチルアミンの40%溶液(Fa.Merck,Da
rmstadtで市販)4.0gを添加し、全てを3時
間90℃で還流下で加熱する。引き続き、こうして得ら
れた反応生成物を強力な撹はん及び圧力500hPa下
で水5 l中に加え、生成した沈澱を濾取し、80℃及
び15hPaで乾燥させる。反応生成物は酸性工程で塩
基性工程と同じく均一である。残エトキシ含量2.3%
及び平均粒子直径20.0μmを有する白色の非溶融性
オルガノポリシロキサン樹脂粉末700gが得られる。
【0099】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中に40%まで可
溶性である。
【0100】例9 SiO2分40%を有するテトラエトキシシラン(Wa
cker−Chemie GmbH,Muenchen
で名称TES40として市販)450g、ヘキサメチル
ジシロキサン166g、BHT(Fa.Fluka,N
eu−Ulmで市販)28mg及び1,3−ビス−(n
−5−ヘキセニル)テトラメチルジシロキサン42g
を、水100g及び水中10%HCl 3.8gを添加
し、3時間還流下で加熱し、その際、30分後に透明な
溶液が生成する。引き続き、1時間蒸留液300mlを
除去する。その後、水中のメチルアミンの40%溶液
(Fa.Merck,Darmstadtで市販)3.
4gをテトラヒドロフラン150ml中に添加し、透明
な溶液を3時間還流下で加熱する。引き続き、こうして
得られた反応生成物をで水2.5 l中に混入する。3
0分間撹拌後、沈澱した樹脂を濾取し、水で洗浄し、1
60℃で重量が一定になるまで乾燥させる。残エトキシ
含量2.5%を有する白色の非溶融性オルガノポリシロ
キサン樹脂粉末365gが得られる。
【0101】こうして得られたオルガノポリシロキサン
樹脂粉末は、常用の有機溶剤、例えばトルエン、アセト
ン、ヘキサン及びテトラヒドロフラン中並びに液体オル
ガノポリシロキサン、例えば粘度350cStを有する
α,ω−トリメチルシリルポリジメチルシロキサン中に
60%まで可溶性である。
【0102】トルエン中の得られたオルガノポリシロキ
サン樹脂粉末の50%溶液の粘度は9cStである。
【0103】比較例3 水500g及びアンモニア水(28%)50gを10℃
に冷却する。40分間以内にメチルトリメトキシシラン
147g及びフェニルトリメトキシシラン54gから成
る混合物を滴加すると、その際、温度は33℃に上昇す
る。混合物を引き続き1時間還流下で加熱し、室温に冷
却し、沈澱した粉末を濾取し、水で後洗浄し、120℃
で重量が一定になるまで乾燥させる。収率95%で、常
用の全ての有機溶剤中に不溶性の白色粉末が生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リヒャルト ヴァイトナー ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン リン トアッハー シュトラーセ 69 (72)発明者 ヘルムート オスヴァルトバウアー ドイツ連邦共和国 ストゥーベンベルク ハルトシュトラーセ 1

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1工程で、式: RaSi(OR14-a (I) [式中、aは0、1、2又は3であり、Rは同一又は異
    なるものであってよく、1価の有機基を表し、R1は同
    一又は異なるものであってよく、1価の有機基を表す]
    のシラン少なくとも1種及び/又はその部分加水分解物
    (aが0又は1である式(I)のシラン少なくとも1種
    及び/又はその部分加水分解物を使用する条件で)並び
    に場合により、 R2 3Si−O−SiR2 3 (II) [式中、R2は同一又は異なるものであってよく、Rで
    記載したものを表す]、 (R3 2SiO)b (III) [式中、R3は同一又は異なるものであってよく、Rで
    記載したものを表し、bは3〜8の整数である]の群か
    ら選択したオルガノ(ポリ)シロキサン並びにそれらの
    混合物を、水中で、酸及び場合によりその他の物質の存
    在で反応させ、第2工程で、第1工程で得られた反応生
    成物を塩基並びに場合によりその他の物質の存在で反応
    させ、並びに第3工程で、第2工程で得られた反応生成
    物を水中に、場合により添加物と混合して、撹はん混入
    することを特徴とする、オルガノポリシロキサン樹脂の
    製法。
  2. 【請求項2】 [R4 3SiO1/2]−及び[SiO4/2
    −単位[式中R4は同一又は異なるものであってよく、
    1価の有機基を表すが、その際少なくとも1個の基R4
    はn−5−ヘキシル基を表す]から成る、SiC−結合
    のn−5−ヘキセニル基を有するオルガノポリシロキサ
    ン樹脂。
  3. 【請求項3】 第1工程で、式: RaSi(OR14-a (I) [式中、aは0、1、2又は3であり、Rは同一又は異
    なるものであってよく、1価の有機基を表し、R1は同
    一又は異なるものであってよく、1価の有機基を表す]
    のシラン少なくとも1種及び/又はその部分加水分解物
    (aが0又は1である式(I)のシラン少なくとも1種
    及び/又はその部分加水分解物を使用するという条件
    で)、並びに場合により、 R2 3Si−O−SiR2 3 (II) [式中、R2は同一又は異なるものであってよく、Rで
    記載したものを表す]、 (R3 2SiO)b (III) [式中、R3は同一又は異なるものであってよく、Rで
    記載したものを表し、bは3〜8の整数である]の群か
    ら選択したオルガノ(ポリ)シロキサン並びにこれらの
    混合物を、水中で、酸及び場合によりその他の物質の存
    在で反応させ、第2工程で、第1工程で得られた反応生
    成物を塩基並びに場合によりその他の物質の存在で反応
    させ、並びに第3工程で、第2工程で得られた反応生成
    物を水中に、場合により添加物と混合して、撹はん混入
    し、第4工程で、第3工程で得られた、沈澱したオルガ
    ノポリシロキサン樹脂を濾取し、場合により水で洗浄
    し、乾燥させることを特徴とする、オルガノポリシロキ
    サン樹脂粉末の製法。
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