JPH0521140B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0521140B2
JPH0521140B2 JP19119384A JP19119384A JPH0521140B2 JP H0521140 B2 JPH0521140 B2 JP H0521140B2 JP 19119384 A JP19119384 A JP 19119384A JP 19119384 A JP19119384 A JP 19119384A JP H0521140 B2 JPH0521140 B2 JP H0521140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
polymer
reaction
carried out
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19119384A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6169836A (ja
Inventor
Shiro Konotsune
Hiromi Azuma
Masaki Wada
Kazuyuki Tsuji
Hiroshi Maehara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP19119384A priority Critical patent/JPS6169836A/ja
Publication of JPS6169836A publication Critical patent/JPS6169836A/ja
Publication of JPH0521140B2 publication Critical patent/JPH0521140B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明は新規な含けい素ポリマーに関するもの
である。更に詳しくは耐熱性、塗膜性、透明性な
どの高性能を有し電子材料として有用な含けい素
ポリマーに関する。 「従来の技術」 従来電子材料分野で耐熱絶縁材料としてシリ
カ、ポリイミドなどが使用されているが、加工性
や性能などの面で必ずしも満足のいく材料とは云
えない。そこで、本発明者らはポリシロキサンを
主体とする耐熱絶縁油、シリカ(SiO2)に見ら
れるように耐熱絶縁性をもつシロキサン結合を含
むポリマーに着目した。これらのポリマーの性状
に関しては、前者は油状ないし低融点の材料で固
体の耐熱絶縁材として使用し難く、一方、後者は
絶縁膜などの形成にはCVD(Chemical Vapour
Deposition)法などによらねばならずこの方法は
ガス反応によるもので生産性が低い。そこで、こ
れらの問題を解決する方向としてシロキサン結合
含有のラダーポリマーに着目した。ラダーポリマ
ーは、ポリマーの溶解性、耐熱性などを改良する
一つの方法であることが知られている。 しかし、シロキサン結合含有のラダーポリマー
として、一般式 のような全シロキサンラダーポリマーが発表され
ている(特開56−49540号)が、合成法が難しく、
また塗膜に亀裂が生じ易いなどの問題があり未だ
実用化されていない。 また一般式 のような含シロキサンラダーポリマーも発表され
ている(米国特許第3485857号明細書)が、分子
量が低く塗膜に亀裂が入り易いなど塗膜性に問題
がある。 「発明が解決しようとする問題点」 本発明の目的は、これら含けい素ラダーポリマ
ーの欠点を改善し、溶媒溶解性をもち、かつ耐熱
絶縁性及び塗膜性のすぐれた新規な含けい素ポリ
マーを提供することである。 「問題点を解決するための手段」 本発明は、 下記一般式()で表わされる単位 および下記一般式()で表わされる単位 を含む下記一般式()で表わされる繰り返し高
分子鎖 が、下記一般式()で表わされる単位 により結合されてなり、ゲルパーミエイシヨンク
ロマトグラフ法により測定される重量平均分子量
が3.0×103〜6.5×105の範囲にある(上記各式中、
R1は炭化水素基又は弗素置換炭化水素基であり、
R2は水素又はトリアルキルシロキシ基、R3とR4
は互に同一又は異なることのある炭化水素基又弗
素置換炭化水素基であり、R5とR6は水素又はビ
ニル重合開始剤の炭化水素残基であり、(r+
s):tは(5〜100):1、pは1〜5かつ(r
+s+t):pは(5〜100):1の範囲にある)
ことを特徴とするけい素含有ステツプラダーポリ
マー及びその製造法である。 前記R1の炭素原子数は1〜10が好ましい。R1
は更に好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基
もしくは弗素置換アルキル基又はフエニル基であ
る。R1の炭素原子数が大きくなると、本発明の
シリコーン含有ステツプラダーポリマーの耐熱性
が低下してくるし、また、該ポリマーの合成反応
において立体障害を現わすので好ましくない。但
しフエニル基のように芳香族系の炭化水素は耐熱
性を低下させる傾向が小さい。 前記R2は、これがトリアルキルシリル基であ
るときはそのアルキル基の炭素原子数は1〜10が
好ましく、更に好ましくは1〜4である。この炭
素原子数が大きい程本発明に係るけい素含有ステ
ツプラダーポリマー合成反応におけるシラノール
基(Si−OH)のトリアルキルシリル化反応の速
度が低下し、また耐熱性を低下させるので好まし
くない。 前記R3及びR4の炭素原子数は1〜10が好まし
い。R3及びR4は更に好ましくは炭素原子数1〜
4のアルキル基もしくは弗素置換アルキル基又は
フエニル基である。R3及びR4の炭素原子数が大
きくなると、本発明のけい素含有ステツプラダー
ポリマーの耐熱性が低下してくるし、また該ポリ
マーの合成反応において立体障害を現わすので好
ましくない。但しフエニル基のように芳香族系の
炭化水素は耐熱性を低下させる傾向が小さい。 前記単位()/単位()の比率が5より小
さいと本発明のけい素含有ステツプラダーポリマ
ーの耐熱性が低く好ましくない。この比率が100
を越えると本発明のステツプラダーポリマーの接
着機能が低下し、好ましくない。 前記単位()と単位()の合計量対単位
()の量(モル比)が5より小さいと本発明の
けい素含有ステツプラダーポリマーの耐熱性が悪
くなり、一方100より大きい場合ステツプラダー
ポリマーの合成が困難である。 単位()及び単位()から選ばれた単位か
ら構成されるラダー構造の単位連鎖は該単位
()及び()の5ないし100個からなつている
のが好ましい。5個より小さいと本発明のけい素
含有ステツプラダーポリマーの耐熱性が悪くな
り、一方100個より大きい連鎖は合成が困難であ
る。本発明のステツプラダーポリマーは、前記単
位連鎖が単位()又はその5以下の連鎖によつ
て結合し高分子化されたものであることが好まし
い。単位()の連鎖はなるべく短い方が好まし
い。5を越えると本発明のステツプラダーポリマ
ーの耐熱性が低下し好ましくない。 本発明のステツプラダーポリマーの分子量は
GPC(ゲルパーミエイシヨンクロマトグラフ)法
による測定で重量平均分子量が3.0×103ないし6.5
×105であることが好ましい。この分子量が3.0×
103より小さいと本発明ステツプラダーポリマー
の膜にきれつが入り易く、一方6.5×105より大き
いと塗膜性が悪くなり作業性が悪くなり、好まし
くない。本発明のステツプラダーポリマーの分子
量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は2.5
以上であることが好しい。2.5より小さいと本発
明のステツプラダーポリマーの塗膜性が低く、膜
にきれつが入り易くなるからである。 本発明のけい素含有ステツプラダーポリマーは
1,5−ジシルピラン環連鎖個有の赤外吸収スペ
クトルを波数960cm-1の位置に示す。又それは前
記単位()のシロキサン結合個有の赤外吸収ス
ペクトルが1020〜1090cm-1の波数領域に存在す
る。波数960cm-1に対する波数1080の吸光度比
(A1080/A960)は0.05〜0.3であるのが好まし
い。該吸光度比は0.05より小さいと単位()に
よる高分子化が不充分であり、一方0.3より大き
いとラダー構造の分率が小さくなり、本発明ステ
ツプラダーポリマーの耐熱性が低下し好ましくな
い。 本発明のけい素含有ステツプラダーポリマーは
典型的には次のような構造を持つ。 A−Z〔―B−Z―〕oA′ ここにAは次のような構造を持つ。 ここにR5及びR6は水素又はビニル重合開始剤
の炭化水素残基であり、一方が水素のときは一方
が前記炭化水素残基であり;r≧1、s≧1、r
+s+t=4〜99、tは整数でt/(r+s)=
0.01〜0.2である。 A′は次のような構造を持つ。 ここにR5、R6、r、t及びsは前記と同じ意
味を持つ。 Bは次のような構造を持つ。 ここにR5、R6、r、t及びsは前記と同じ意
味を持つ。 Zは次のような構造を持つ。 ここにpは1から5までの整数である。 前記nは約0〜1300である。 上記例は典形的な例であるが、まれにBが、特
にこれが重合度6以下のような短鎖の場合、Zの
代用をすることがある。またBが2つつながつた
ものが上記Zを介して他のBにつながつている場
合もある。 本発明“ステツプ”ラダーポリマーなる名称は
前記単位()のくり返しにより形成されるラダ
ー構造を主とする単位連鎖A,A′及びBが−O
−SiR3R4−O−又は−O−をステツプとして連
結されていることに由来する。 本発明のけい素含有ステツプラダーポリマーを
製造するには、先ず一般式CH2=CHSiR1X2(こ
こにR1は上記のものと同じ意味を表わし、Xは
炭素原子数4以下のアルキルから構成されるジア
ルキルアミノ基、塩素、臭素、よう素、炭素原子
数7以下のアルコキシ基又は炭素原子数7以下の
チオアルコキシ基を表わす。)で表わされるビニ
ルシラン誘導体を触媒を用いてビニル重合するこ
とにより、一般式 で表わされるポリビニルシランプレポリマー(こ
こにR1及びXは上記のものと同じ意味を表わし、
R5及びR6は水素又はビニル重合開始剤の炭化水
素残基を表わし、mは5〜100の整数を表わす。)
を製造する。 前記ビニルシラン誘導体CH2=CHSiR1X2のビ
ニル重合は置換基Xの種類によりラジカル重合及
びイオン重合などが選択される。例えばXがジア
ルキルアミノ基の場合にはアルキルリチウム、ア
ルキルアルミニウムなどの有機金属を触媒とする
アニオン重合が可能であり、またXがアルコキシ
基、ハロゲン基、又はチオアルコキシ基の場合に
はアゾビスイソブチロニトリル等のアゾニトリ
ル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド等の過酸化物、その他ジカーボネート
触媒などのラジカル重合触媒を使用するラジカル
重合が可能である。 前記Xがジアルキルアミノ基であるビニルシラ
ン誘導体のアニオン重合は、例えばn−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化
水素又はベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素中で、n−ブチルリチウムのn−ヘキ
サン溶液やジエチルアルミニウムクロライドのn
−ヘキサン溶液などの触媒を必要量添加し、比較
的低温で実施される。この重合温度は、通常、−
10〜90℃好ましくは−5〜50℃が採用される。 前記Xがハロゲン基、アルコキシ基又はチオア
ルコキシ基であるビニルシラン誘導体のラジカル
重合は、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素
溶媒中又は無溶媒で前記ラジカル重合触媒を用い
て、通常50〜200℃好ましくは80〜150℃の温度で
実施することができる。 これらのビニル重合方法自体に関してはすでに
多くの文献が存在し、本発明におけるビニル重合
はその公知方法を適用することができ、特に上記
の方法に限定されない。 次にこのビニル重合体(プレポリマー)をステ
ツプラダーポリマーにする。 その方法の1つは、前記ビニル重合体()に
おけるXが前記アルキルアミノ基、塩素、臭素又
はよう素である場合、これらのXを予めR7COO
−(ここにR7は炭素原子数4以下のアルキル基を
表わす。)で表わされるアシロキシ基で置換し、
次いで化学量論量(Siに対する)の水により、プ
レポリマーの分子内加水分解縮合と、プレポリマ
ーとステツプ剤としての一般式R3R4Si
(OCOR72(ここにR3、R4及びR7は上に述べたも
のと同じものを表わす。)との加水分解縮合を行
なわせることである。 前記プレポリマー()のアシロキシ化は、該
プレポリマーの官能基Xがジアルキルアミノ基で
ある場合、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
不活性芳香族炭化水素溶媒中で、該ポリマーに、
一般式R7COOH(ここにR7は上記のものと同じも
のを表わす。)で示される有機酸を加えて反応さ
せる。この場合の反応温度は、−5〜70℃好まし
くは10〜50℃を採用することができる。該酸の量
は、前記プレポリマーのSiに対して3〜5モル
倍、好ましくは4〜4.5モル倍を採用することが
できる。 前記プレポリマーの官能基Xがハロゲン基であ
る場合は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不
活性芳香族炭化水素溶媒中で、該ポリマーに、一
般式(R7CO)2O(ここにR7は上記のものと同じも
のを表わす。)で表わされる酸無水物を加えて、
生成する有機酸ハロゲノイドを留去しながらアシ
ロキシ化反応を行なう。この場合の反応温度は、
20〜150℃、好ましくは40〜120℃を採用すること
ができる。該酸無水物の量は、前記プレポリマー
のSiに対して1.5〜2.5モル倍、好ましくは2〜2.3
モル倍を採用することができる。 アシロキシ化されたプレポリマーは、目的とす
るラダー構造(単位()のくり返し構造)を優
先的に形成させる目的から、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の不活性芳香族炭化水素溶媒中
で、比較的低いポリマー濃度、例えば1〜30重量
%好ましくは3〜15重量%の濃度で、加水分解縮
合が実施される。本発明のステツプラダーポリマ
ーを得るために、加水分解縮合反応は、(1)アシロ
キシ化されたプレポリマーをステツプ剤R3R4Si
(OCOR72の共存下に加水分解縮合する方法、ま
たは(2)プレポリマーの分子内加水分解縮合を行つ
た後ステツプ剤R3R4Si(OCOR7)を添加し加水
分解縮合反応を行なう方法のいずれかで実施され
る。いずれの方法においても加水分解縮合反応
は、反応に関与するSiに対し等モルないし100モ
ルの水を加えて実施することができる。この反応
をより温和に、かつ目的とするラダー構造を優先
的に形成させるために、加える水はSiに対し等モ
ルないし10モル好ましくは等モルないし3モルの
量であるのがよい。この水は適当な触媒の存在下
又は非存在下に徐々に滴下し反応させるのがよ
い。ここで適当な触媒しては、塩酸、硫酸などの
無機酸、酢酸などの有機酸及び水酸化ナトリウ
ム、アミンなどの塩基を例示することができる。
この加水分解縮合反応は、比較的温和な条件で、
例えば−5〜80℃好ましくは20〜60℃で行なわれ
る。 前記ビニル重合体(プレポリマー)をステツプ
ラダーポリマーにする他の方法は、該ビニル重合
体()におけるXが前記アルコキシ基又はチオ
アルコキシ基である場合、ステツプ剤としての
R3R4SiY2(ここにR3及びR4は前記のものと同じ
ものを表わし、Yは炭素原子数2〜5のアシロキ
シ基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又は炭素
原子数1〜4のチオアルコキシ基を表わす。)で
表わされる化合物の存在下に前記ビニル重合体を
一般式(R7CO)2Oで表わされる酸無水物と反応
させる方法である。 この場合の反応温度として30〜170℃、好まし
くは50〜130℃、更に好ましくは50〜200mmHgの
減圧下に50〜90℃を採用することができる。前記
酸無水物の量は、前記ビニル重合体及びステツプ
剤(このYがアルコキシ基又はチオアルコキシ基
の場合)のSiに対し1〜3モル倍、好ましくは
1.2〜2モル倍を採用することができる。 この反応の間、生成する酢酸エステルを溜去し
ながら、この反応を行わせるのがよい。 この反応において、前記ビニル重合体のXの一
部がアシロキシ基と置換され、このアシロキシ基
と未置換アルコキシ基等との間に脱エステル化反
応が起こつてすでに目的とするラダー構造の少な
くとも相当部分が形成されている。この反応の後
に水を加えて加水分解又は加水分解縮合及び加水
分解を行なつてもよいが、前記生成ポリマーに残
留しているアシル基を除いて該ポリマーを安定化
させるための補助反応又は目的とするラダー構造
の完成と前記安定化のための反応としての意味を
持つことになる。この場合の加水分解又は加水分
解縮合の反応温度は比較的温和な条件で、例えば
−5〜80℃好ましくは20〜60℃で行なうことがで
きる。加える水の量は前記ビニル重合体のSiに対
し等モル以下が好ましい。この水の量が多過ぎる
とポリマーの架橋が起こるおそれがあり好ましく
ない。 前記プレポリマーをステツプラダーポリマーに
するいずれの方法においても、それらの方法にお
いて採用される加水分解縮合反応は、前記のよう
に比較的低温で実施されるが、反応をより進行さ
せ高分子化する目的で、生成反応液を50〜150℃
好ましくは70〜120℃に加熱し、0.5〜5時間熟成
させてもよい。 このようにして合成されたけい素含有ステツプ
ラダーポリマーはポリマーはポリマーの立体構造
および反応条件に起因する少量のシラノール基
(Si−OH)を含有している。このため、ポリマ
ー溶液を濃縮したり、又は長期間保存する場合、
ポリマー鎖間の架橋を生じ、ゲル化現象が起こる
場合がある。この現象を抑制し、生成ポリマーを
安定化するために一般式R8 3Si−NH−SiR8 3で表
わされるヘキサアルキルシラザン又は一般式
R8 3Si−OCOR9で表わされるトリアルキルアシロ
キシシラン(ここにR8は炭素原子数1〜10のア
ルキル基を表わし、R9は炭素原子数1〜4のア
ルキル基を表わす。)などのシリル化剤を添加反
応させることもできる。この反応によつて前記シ
ラノール基の水酸基がトリアルキルシロキシ基に
置き代わつた形となつてポリマーが安定化され
る。このシリル化反応自体は一般のポリシロキサ
ン又は有機けい素化合物の反応においてよく知ら
れている方法であり、本発明に公知の方法が適用
でき、本発明において特別の方法に限定されるも
のではない。 一方、本発明によるけい素含有ステツプラダー
ポリマーは用途の1つとして電子材料用絶縁ワニ
スがあり、この場合には接着機能が必要であり、
シラノール基(SiOH)のある程度の存在が望ま
しい。この場合は、前記安定化の反応は目的に応
じて条件を調整し、生成ポリマーのシラノール基
含有量を〔OH〕:〔Si〕のモル比の値として
0.0005〜0.25に制御するのが好ましい。 本発明に係るポリマーはn−ヘキサン、n−ヘ
プタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素、プロピルアセテート、
エチルアセテートなどのエステル類をはじめ多く
の溶媒に可溶であり、使用目的に応じて溶媒の選
択が可能である。 「発明の効果」 次に本発明のポリマーの性質および用途につい
て述べる。このポリマーは前記のように溶媒に易
溶性であり、塗膜性が良好である。また塗膜の熱
硬化処理温度が150〜200℃で良く膜に亀裂の発生
がなく、熱分解開始温度が300℃であり、490℃ま
で加熱したときの重量減少も15%以下という良好
な耐熱性を示す。さらにこのポリマーは無色であ
る。これらの特性は一般に使用される耐熱絶縁ポ
リマーとして代表的なポリイミド樹脂に比して作
業性(生産性)および性能において優位な点が多
い。この様な優位性から、本発明に係わるポリマ
ーは液晶表示セルの液晶配向膜、カラーフイルタ
ーの絶縁保護膜、電線コート剤などの電気、電子
機器の化学材料として広く用いることが出来る。 「実施例」 以下実施例によつて本発明を詳細に説明する。 実施例 1 (1) プレポリマーの合成: 窒素置換された300ml3つ口フラスコにメチ
ル・ビニルビス(ジメチルアミノ)シラン50gお
よびn−ヘキサン80mlを入れ、窒素気流中室温に
て11mmolのn−ブチルリチウムをn−ヘキサン
溶液の状態で添加し撹拌下に重合を行つた。40℃
の温度で3時間重合反応を行つたのち、反応溶液
をメタノール中に滴下しポリマーを沈殿させた。
このポリマーをメタノーールによる洗滌・過を
3〜4回繰り返し実施したのち真空乾燥した。得
られたポリマーは23.3gでGPC(ゲル・パーミエ
ーシヨン・クロマトグラフイー)法による分子量
測定から平均重合度は12.5であつた。 (2) ステツプラダーポリマーの合成 窒素置換された500ml3つ口フラスコ中で300ml
のトルエンに(1)で得られたプレポリマー20gを投
入し、溶解した。溶解後窒素気流中撹拌下に氷酢
酸30mlを室温で滴下反応せしめた。1時間反応し
たのち、ジメチル・ジ・アセトキシシランの1.5
gを添加し15分間撹拌を継続し、ついで2.5mlの
水を10分間にわたり滴下反応し、室温で1時間撹
拌下に反応を継続した。反応後、生成溶液を分液
ロートに移しジエチルエーテルを200ml加えた後、
水を添加し振盪法により水洗し水層を分離した。
この水洗操作を3回繰り返した後、有機層を分離
し無水炭酸カリを投入し一夜乾燥した。炭酸カリ
を別した後、溶液をフラスコに移し、湯溶によ
り加熱しエーテルを留去した。残つた溶液を75〜
80℃に加熱し減圧下にトルエンを留去し溶液を濃
縮した。約10%のポリマー溶液になるまで濃縮し
た。 この溶液の一部を採取し、赤外吸収スペクトル
分析およびGPC法による分子量測定に供した。
赤外吸収スペクトル分析はKBr板に溶液を塗布
し70℃にて乾燥した後測定した。得られた吸収ス
ペクトルは図1に示したようにラダー構造(単位
()のくり返し構造)を構成するシロキサン結
合の特性吸収スペクトルを960cm-1に、またステ
ツプ結合(単位())を構成するシロキサン結
合による吸収スペクトルを1020および1080cm-1
示した。このスペクトルの吸光度比すなわち
A1080/A960の値は0.1であつた。また分子量測
定の結果から重量平均分子量は1.7×104で、15ケ
のプレポリマーの加水分解縮合物から成るステツ
プラダーポリマーが生成している。さらに赤外吸
収スペクトル測定の結果シラノール基(Si−
OH)の存在が見られたが、この量は、G.E.
KELLUMらの方法(Anal.Chem.391623(1967))
による分析により〔OH〕/〔Si〕の比が0.1であ
つた。 実施例 2 (1) プレポリマー合成 n−ブチルリチウム触媒の使用量を10mmolお
よび23mmolに変更した以外は、実施例1と同様
にして重合し、重合度の異なる2種のポリマーを
得た。GPC測定から平均重合度は各々13.9および
6.6であつた。 (2) ステツプラダーポリマーの合成 (1)で得られた重合度13.9のプレポリマーを15g
および重合度6.6のポリマーを5g使用し、ジエ
チルジアセトキシシランの使用量を2.0gにした
以外は実施例1と同様にしてラダポリマーを合成
した。測定結果から重量平均分子量は2.5×104
赤外吸収スペクトルの吸光度比A1080/A960は
0.12であつた。 比較例 1 (1) プレポリマーの合成 実施例1と同じ条件で重合を行なつた。得られ
たプレポリマーの平均重合度は11.8であつた。 (2) ラダーポリマーの合成 (1)で得られたプレポリマー15gを230mlのトル
エンに溶解し、実施例1と同じ装置および条件で
反応を行つた。氷酢酸を22ml滴下し1時間反応せ
しめたのち、水を1.7mlを滴下反応せしめる。滴
下後1時間撹拌し反応を継続した。 水洗、乾燥および濃縮を実施例1と同様におこ
なつた。分析結果から重量平均分子量1.4×103
あり、赤外吸収スペクトルにおける吸光度比
A1080/A960は0.08であつた。また〔OH〕/
〔Si〕比は0.28であつた。 比較例 2 (1) プレポリマーの合成 メチルビニル・ジエトキシシラン15.0gを窒素
置換したフラスコに入れ、これに0.05gのアゾビ
スイソブチロニトリルをラジカル重合開始剤とし
て加え、油浴中140〜150℃で窒素気流中で6時間
重合した。重合完了後未反応モノマーを真空蒸留
により留去し、13.4gのポリマーを得た。平均重
合度は11.2であつた。 (2) ステツプラダーポリマーの合成 (1)で得られたプレポリマー10.0gに150mlのト
ルエンおよびジメチル・ジエトキシシラン0.5g
を加え容量300mlの三つ口フラスコに移しIN−塩
酸水溶液1.2ml添加し撹拌下50℃で3時間反応せ
しめた。反応液を水洗、分離を3回回繰り返した
のち、トルエン層を分離し無水炭酸カリにより乾
燥した。トルエン溶液を70℃減圧下にトルエンを
留去濃縮する。 生成液を分析した結果GPC法による重量平均
分子量が2300であり、赤外吸収スペクトルはプレ
ポリマーと較べて変化なく、960cm-1の吸収スペ
クトルは見られなかつた。 実施例 3 実施例1と同じ条件にしてステツプラダーポリ
マーを合成した。得られたポリマーは重量平均分
子量が1.6×104で〔OH〕/〔Si〕比は0.12であつ
た。ポリマー溶液をトルエン留去により濃縮し8
重量%の溶液とし、この溶液100mlにヘキサメチ
ルジシラザン(以下HMDと略記する)の0.8gを
添加し、90℃にて撹拌下に1時間反応させた。反
応後80℃にて減圧下にトルエンを留去し溶液を12
重量%まで濃縮した。得られたステツプラダーポ
リマーは重量平均分子量が2.9×104で、分析結果
から〔OH〕/〔Si〕比は0.002であつた。 実施例 4 (1)プレポリマーの合成 ビニル・メチル・ジエトキシシラン70gおよび
アゾビスイソブチロニトリル0.7gを窒素置換さ
れた200ml3つ口フラスコに入れ窒素気流中130℃
で撹拌下に10時間重合反応を実施した。反応終了
後、減圧下に未反応モノマーを留去したところ
59.1gの重合物を得た。 得られたポリマーの分子量はGPC測定結果か
ら4300であつた。 (2) ラダーポリマーの合成 上記プレポリマー50gおよびジメチル・ジエト
キシシラン2.1gを800mlの精製トルエン中に溶解
し窒素置換された蒸留器付き23つ口フラスコ
に充墳し、無水酢酸50gを添加し窒素気流中80℃
で反応せしめる。反応開始後20分経過後、蒸留器
を通して反応槽を120mmHgに減圧し生成する醋酸
エチルを留去しながら3時間反応を継続した。反
応終了後反応槽を30℃に冷却し、ついで4mlの蒸
留水を滴下反応し1時間反応を継続する。反応終
了後、反応液を分液ロートに移し水を加えて水洗
し、有機層を分離する。この水洗操作を3回繰り
返した後、有機層を無水炭酸カリウムにより脱水
乾燥する。 乾燥された有機層を蒸留器に移し、70℃の温度
で減圧下にトルエンを留去し、7%ポリマー溶液
になるまで濃縮した。 得られたポリマーの分子量はGPC法による測
定から重量平均分子量3.5×104、分子量分布は5.7
であつた。 このポリマーの赤外吸収スペクトルからラダー
構造を示す960cm-1の吸収が確認された。 実施例 5 実施例1と同様の方法で得られたステツプラダ
ーポリマーの10重量%トルエン溶液200mlにトリ
メチル・モノアセトキシシラン3.0gを添加し50
℃1時間反応した後、分液ロートに移し水洗、分
離を3回行なう。トルエン層を無水炭酸カリで脱
水乾燥した後70℃減圧下にトルエンを留去濃縮
し、14重量%のポリマー溶液を得た。 分折の結果シラノール残基の量は〔OH〕/
〔Si〕比で0.008であつた。 実施例 6 実施例1,3および比較例1,2で得られたポ
リマーの15重量%溶液をシリコンウエフアーにス
ピン塗布(回転数1000rpm)し170℃で30分間加
熱処理した後、膜の状態および電気特性を調べ
た。また、ポリマー自体の耐熱性を測定した。そ
の結果を次表に示す。
【表】 これらの結果から本発明によるシリコーン含有
ステツプラダーポリマーは耐熱絶縁膜として好ま
しい性質を有することが確認された。 実施例 7 実施例1のメチル・ビニル・ビス(ジメチルア
ミノ)シランをフエニル・ビニル・ビス(ジメチ
ルアミノ)シラン70gに代えて同様の反応を実施
した。 得られたステツプラダーポリマーを分析した結
果、960cm-1における赤外吸収スペクトルが確認
され、1080cm-1の吸収に対する吸光度比A1080/
A960の値は0.15であり重量平均分子量は2.1×104
分子量分布は3.7であつた。また、シラノール基
(SiOH)は〔OH〕/〔Si〕のモル比の値で0.12
であつた。 実施例 8 実施例1のメチルビニル・ビス(ジメチルアミ
ノ)シランをトリフロロプロピル・ビニル・ビス
(ジメチルアミノ)シラン65gに代えて同様の反
応を実施した。 得られたステツプラダーポリマーを分析した結
果、960cm-1における赤外吸収スペクトルが確認
され、赤外吸収スペクトルの吸光度比A1080/
A960は0.10、重量平均分子量は1.8×104、シラノ
ール基の量は〔OH〕/〔Si〕のモル比で0.15で
あつた。 実施例 9 実施例1のステツプラダー化反応におけるジメ
チル・ジアセトキシシランの代りにメチル・フエ
ニル・ジアセトキシシランを1.7g使用した以外
は実施例1と同様に反応を行つた。 得られたステツプラダーポリマーを分析した結
果、赤外吸収スペクトルからラダー構造を示す
960cm-1における吸収が確認された。GPCによる
分子量測定の結果、重量平均分子量は2.0×104
子量分布は2.7であつた。また、シラノール基含
量は〔OH〕/〔Si〕比の値で0.14であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた本発明に係るけい
素含有ステツプラダーポリマーの赤外吸収スペク
トルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式()で表わされる単位 および下記一般式()で表わされる単位 を含む下記一般式()で表わされる繰り返し高
    分子鎖 が、下記一般式()で表わされる単位 により結合されてなり、ゲルパーミエイシヨンク
    ロマトグラフ法により測定される重量平均分子量
    が3.0×103〜6.5×105の範囲にある(上記各式中、
    R1は炭化水素基又は弗素置換炭化水素基であり、
    R2は水素又はトリアルキルシロキシ基、R3とR4
    は互に同一又は異なることのある炭化水素基又は
    弗素置換炭化水素基であり、R5とR6は水素又は
    ビニル重合開始剤の炭化水素残基であり、(r+
    s):tは(5〜100):1、pは1〜5かつ(r
    +s+t):pは(5〜100):1の範囲にある)
    ことを特徴とするけい素含有ステツプラダーポリ
    マー。 2 前記単位()のシロキサン結合個有の赤外
    線吸収スペクトルが1020〜1090cm-1の波数領域に
    存在し、前記反復単位()の反復により形成さ
    れうる環構造すなわち1,3−ジシルプロピレン
    の分子内シロキシ縮合により形成される1,5−
    ジシルピラン環の個有の波数960cm-1の赤外線吸
    収スペクトルを示し、波数1080cm-1の吸収の波数
    960cm-1の吸収に対する吸光度比(A1080/
    A960)が0.05ないし0.3である特許請求の範囲第
    1項に記載のポリマー。 3 前記R1の炭素原子数が1〜10であり;前記
    R2が水素又は炭素原子数1〜10のアルキルから
    構成されるトリアルキルシリル基であり;前記
    R3及びR4の炭素原子数が1〜10であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1ないし2項のいずれ
    かに記載のポリマー。 4 前記R1が炭素原子数1〜4のアルキル基も
    しくは弗素置換アルキル基又はフエニル基であ
    り;R2が水素又は炭素原子数1〜4のアルキル
    から構成されるトリアルキルシリル基であり;
    R3及びR4が炭素原子数1〜4のアルキル基もし
    くは弗素置換アルキル基又はフエニル基であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載のポ
    リマー。 5 前記R1がメチル基、トリフロロプロピル基
    又はフエニル基であり;R2が水素又はトリメチ
    ルシリル基であり;R3及びR4がメチル基又はフ
    エニル基であることを特徴とする特許請求の範囲
    第4項に記載のポリマー。 6 前記ビニル重合開始剤の炭化水素残基の炭素
    原子数が2〜18であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に記載のポリマー。 7 一般式 で表わされるポリビニルシランプレポリマー(こ
    こにR1は炭化水素基又は弗素置換炭化水素基で
    あり、X1は炭素原子数4以下のアルキルから構
    成されるジアルキルアミノ基、塩素、臭素又はよ
    う素であり、R5及びR6は水素又はビニル重合開
    始剤の炭化水素残基であり、mは5〜100の整数
    を表わす。)におけるX1をR7COO−(ここにR7
    炭素原子数4以下のアルキル基である。)で表わ
    されるアシロキシ基で置換し、次いで化学量論量
    (Siに対する)の水により、プレポリマーの分子
    内加水分解縮合と、プレポリマーとステツプ剤と
    しての一般式R3R4Si(OCOR72(ここにR3及びR4
    は炭化水素基又は弗素置換炭化水素基であり、
    R3とR4は同一の基であつても異なつた基であつ
    てもよく、R7は炭素原子数1〜4のアルキル基
    である。)との加水分解縮合を行なわせることを
    特徴とするけい素含有ステツプラダーポリマーの
    製造方法。 8 前記R1の炭素原子数が1〜10であり;前記
    R3及びR4の炭素原子数が1〜10であり;前記ビ
    ニル重合開始剤残基の炭素数が2〜18であること
    を特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。 9 前記R1が炭素原子数1〜4のアルキル基、
    炭素原子数1〜4の弗素置換アルキル基又はフエ
    ニル基であり;R3及びR4が炭素原子数1〜4の
    アルキル基もしくは弗素置換アルキル基又はフエ
    ニル基であることを特徴とする特許請求の範囲第
    8項に記載の方法。 10 前記R1がメチル基、トリフロロプロピル
    基又はフエニル基であり;R3及びR4がメチル基
    又はフエニル基であることを特徴とする特許請求
    の範囲第9項に記載の方法。 11 前記R7がメチル基であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第7ないし10項のいずれかに
    記載の方法。 12 前記X1がジアルキルアミノ基であり、前
    記アシロキシ化を、不活性芳香族炭化水素溶媒中
    で、前記プレポリマーに一般式R7COOH(ここに
    R7は前記のものと同じものを表わす。)で表わさ
    れる有機酸を加えて反応させることにより、行な
    うことを特徴とする特許請求の範囲第7ないし1
    1項のいずれかに記載の方法。 13 前記反応を−5〜70℃好ましくは10〜50℃
    で行なわせることを特徴とする特許請求の範囲第
    12項に記載の方法。 14 前記加える酸の量を、前記プレポリマーの
    Siに対して3〜5モル倍、好ましくは4〜4.5モ
    ル倍とすることを特徴とする特許請求の範囲第1
    2又は13項に記載の方法。 15 前記X1が塩素、臭素又はよう素であり、
    前記アシロキシ化を不活性炭化水素溶媒中で、前
    記プレポリマーに一般式(R7CO)2O(ここにR7
    上記のものと同じものを表わす。)で表わされる
    酸無水物を加えて反応させることにより行なうこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。 16 前記反応を20〜150℃好ましくは40〜120℃
    で行なわせることを特徴とする特許請求の範囲1
    5項に記載の方法。 17 前記加える酸無水物の量を、前記プレポリ
    マーのSiに対して1.5〜2.5モル倍、好ましくは2
    〜2.3モル倍とすることを特徴とする特許請求の
    範囲第15又は16項に記載の方法。 18 前記アシロキシ化されたプレポリマーの加
    水分解縮合を、不活性芳香族炭化水素溶媒中で、
    該アシロキシ化されたプレポリマーの濃度を1〜
    30重量%好ましくは3〜15重量%の濃度で行なう
    ことを特徴とする特許請求の範囲第7ないし17
    項のいずれかに記載の方法。 19 前記加水分解縮合のために、反応に関与す
    るSiに対し、等モルないし100モル、好ましくは
    等モルないし10モル、更に好ましくは等モルない
    し3モルの水を加えて該加水分解縮合を行なうこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第7ないし18項
    のいずれかに記載の方法。 20 前記加水分解を酸又は塩基の存在下に行な
    うことを特徴とする特許請求の範囲第19項に記
    載の方法。 21 前記加水分解縮合を−5〜80℃好ましくは
    20〜60℃の温度下に行なうことを特徴とする特許
    請求の範囲第7ないし20項のいずれかに記載の
    方法。 22 前記アシロキシ化されたプレポリマーを前
    記ステツプ剤R3R4Si(OCOR72の共存下に加水分
    解することを特徴とする特許請求の範囲第7ない
    し21項のいずれかに記載のけい素含有ステツプ
    ラダーポリマーの製造方法。 23 前記アシロキシ化されたプレポリマーの分
    子内加水分解縮合を行なつた後、前記ステツプ剤
    R3R4Si(OCOR7)を添加し、加水分解縮合を行
    なうことを特徴とする特許請求の範囲第7ないし
    21項のいずれかに記載のけい素含有ステツプラ
    ダーポリマーの製造方法。 24 前記加水分解縮合の反応の後、該反応生成
    液を50〜150℃、好ましくは70〜120℃に0.5〜5
    時間加熱することを特徴とする特許請求の範囲第
    7ないし23項のいずれかに記載の方法。 25 前記加水分解縮合を行なつた後、生成ポリ
    マーに一般式R8 2Si−NH−SiR8 3(ここにR8は炭
    素原子数1〜10のアルキル基である。)で表わさ
    れるヘキサアルキルシラザン又は一般式R8 3Si−
    OCOR9(ここにR8は前記のものと同じ意味であ
    り、R9は炭素原子数1〜4のアルキル基であ
    る。)で表わされるトリアルキルアシロキシシラ
    ンを添加反応させることを特徴とする特許請求の
    範囲第7ないし24項のいずれかに記載の方法。 26 一般式 で表わされるポリビニルシランプレポリマー(こ
    こにR1は炭化水素又は弗素置換炭化水素基であ
    り、X2は炭素原子数7以下のアルコキシ基又は
    炭素原子数7以下のチオアルコキシ基であり、
    R5及びR6は水素又はビニル重合開始剤の炭化水
    素残基であり、mは5〜100の整数を表わす。)を
    ステツプ剤としての一般式R3R4SiY2(ここにR3
    及びR4は炭化水素基又は弗素置換炭化水素基で
    あり、R3とR4は同一の基であつても異なつた基
    であつてもよく、Yは炭素原子数2〜5のアシロ
    キシ基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又は炭
    素原子数1〜4のチオアルコキシ基である。)で
    表わされる化合物の存在下に、一般式
    (R7CO)2Oで表わされる酸無水物(ここにR7は炭
    素原子数1〜4のアルキル基である。)と反応さ
    せることを特徴とするけい素含有ステツプラダー
    ポリマーの製造方法。 27 前記R1の炭素原子数が1〜10であり;前
    記R3及びR4の炭素原子数が1〜10であり;前記
    ビニル重合開始剤残基の炭素数が2〜18であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第26項に記載の
    方法。 28 前記R1が炭素原子数1〜4のアルキル基
    もしくは弗素置換アルキル基又はフエニル基を表
    わし;R3及びR4が炭素原子数1〜4のアルキル
    基もしくは弗素置換アルキル基又はフエニル基を
    表わすことを特徴とする特許請求の範囲第27項
    に記載の方法。 29 前記R1がメチル基、トリフロロプロピル
    基又はフエニル基であり;R3及びR4がメチル基
    又はフエニル基であり;Yがエトキシ基であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第28項に記載の
    方法。 30 前記R7がメチル基であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第26ないし29項のいずれか
    に記載の方法。 31 前記反応を30〜170℃、好ましくは50〜130
    ℃、更に好ましくは50〜200mmHgの減圧下に50〜
    90℃で行うことを特徴とする特許請求の範囲第2
    6ないし30項のいずれかに記載の方法。 32 前記Yが前記アシロキン基であり、前記酸
    無水物の量が前記ビニル重合体のSiに対して1〜
    3モル倍好ましくは1.2〜2モル倍として前記反
    応をさせることを特徴とする特許請求の範囲第2
    6ないし31項のいずれかに記載の方法。 33 前記Yが前記アルコキシ基又はチオアルコ
    キシ基であり、前記酸無水物の量が前記ビニル重
    合体及びステツプ剤のSiに対して1〜3モル倍好
    ましくは1.2〜2モル倍として前記反応をさせる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第26ないし3
    1項のいずれかに記載の方法。 34 前記反応の後に水を加えて加水分解又は加
    水分解縮合及び加水分解を行なうことを特徴とす
    る特許請求の範囲第26ないし33項のいずれか
    に記載の方法。 35 前記水を加えて加水分解又は加水分解縮合
    及び加水分解を行なうときの反応温度を−5〜80
    ℃好ましくは20〜60℃で行なうことを特徴とする
    特許請求の範囲第34項に記載の方法。 36 前記加える水の量を前記ビニル重合体のSi
    に対し等モル以下とすることを特徴とする特許請
    求の範囲第34又は35項に記載の方法。 37 前記加水分解縮合の反応の後、該反応生成
    液を50〜150℃、好ましくは70〜120℃に0.5〜5
    時間加熱することを特徴とする特許請求の範囲第
    34,35又は36項に記載の方法。 38 前記加水分解又は加水分解縮合及び加水分
    解を行なつた後、生成ポリマーに一般式R8 3Si−
    NH−SiR8 3で表わされるヘキサアルキルシラザ
    ン(ここにR8は炭素原子数1〜10のアルキル基
    を表わす。)又は一般式R8 3Si−OCOR9(ここにR8
    は前記のものと同じ意味であり、R9は炭素原子
    数1〜4のアルキル基である。)で表わされるト
    リアルキルアシロキシシランを添加反応させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第34ないし37
    項のいずれかに記載の方法。
JP19119384A 1984-09-12 1984-09-12 けい素含有ステツプラダ−ポリマ−及びその製造方法 Granted JPS6169836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19119384A JPS6169836A (ja) 1984-09-12 1984-09-12 けい素含有ステツプラダ−ポリマ−及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19119384A JPS6169836A (ja) 1984-09-12 1984-09-12 けい素含有ステツプラダ−ポリマ−及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6169836A JPS6169836A (ja) 1986-04-10
JPH0521140B2 true JPH0521140B2 (ja) 1993-03-23

Family

ID=16270448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19119384A Granted JPS6169836A (ja) 1984-09-12 1984-09-12 けい素含有ステツプラダ−ポリマ−及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6169836A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20050024721A (ko) * 2003-09-01 2005-03-11 삼성전자주식회사 신규 실록산계 수지 및 이를 이용한 반도체 층간 절연막
JP5013045B2 (ja) * 2004-01-16 2012-08-29 Jsr株式会社 ポリマーの製造方法
EP1705208B1 (en) * 2004-01-16 2013-03-20 JSR Corporation Composition for forming insulating film, method for producing same, silica insulating film, and method for forming same
JP2005272816A (ja) * 2004-02-26 2005-10-06 Jsr Corp ポリマーおよびその製造方法、絶縁膜形成用組成物、ならびに絶縁膜およびその形成方法
JP5110238B2 (ja) * 2004-05-11 2012-12-26 Jsr株式会社 絶縁膜形成用組成物およびその製造方法、ならびにシリカ系絶縁膜およびその形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6169836A (ja) 1986-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3529808B2 (ja) エポキシシリコーンの合成法
US5210168A (en) Process for forming siloxane bonds
US5034490A (en) Curable norbornenyl functional silicone formulations
JP2000510522A (ja) シロキサン樹脂の合成
KR20110096063A (ko) 실세스퀴옥산 수지
WO2019167770A1 (ja) ヘキサフルオロイソプロパノール基を含む珪素化合物、およびその製造方法
CA2010871A1 (en) Selective monohydrosilation of vinyl and ethynyl functional norbornenes and curable products produced thereby
US5175328A (en) Method for the preparation of organopolysiloxane
JP4370831B2 (ja) 官能基を有するシルセスキオキサン誘導体
JPH0521140B2 (ja)
US5350824A (en) Fluorosilicone polymers and methods for the preparation thereof
JP2004162036A (ja) オキシラン含有有機ケイ素組成物の製造方法
JPH0632902A (ja) 分子鎖末端に水酸基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンの製造方法
US5416233A (en) Preparation of vinylsilane-benzocyclobutenes
JP3839498B2 (ja) 白金−オルガノシロキサン錯体の調製方法
EP0182948B1 (en) Silicon-containing step ladder polymer and a process for producing the same
EP1125939B1 (en) Process for reducing the amount of linear siloxane in a mixture of linear and cyclic siloxanes
US4585834A (en) Silicon-containing step ladder polymer and a process for producing the same
JPH08302019A (ja) 水素シルセスキオキサン樹脂の変性方法及び変性された水素シルセスキオキサン樹脂
KR20000052395A (ko) 유기규소 화합물의 제조방법
US20230057557A1 (en) Silirane compounds as stable silylene precursors and their use in the catalyst-free preparation of siloxanes
US4602065A (en) Silicon-containing step ladder polymer and a process for producing the same
JPS6155516B2 (ja)
JP2000344785A (ja) シラシクロブテン化合物、その製造法及びそれから生成される重合体
JPH04128292A (ja) γ―メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees