JPH0520976U - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH0520976U
JPH0520976U JP048666U JP4866692U JPH0520976U JP H0520976 U JPH0520976 U JP H0520976U JP 048666 U JP048666 U JP 048666U JP 4866692 U JP4866692 U JP 4866692U JP H0520976 U JPH0520976 U JP H0520976U
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浩史 松岡
秀年 田伏
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操舵補助用の電動モータに地絡故障が生じた
際の故障検出時間を短くし、安全性を高くする。 【構成】 第1電流検出用抵抗3及び第1電流検出回路
30(又は第2電流検出用抵抗4及び第2電流検出回路4
0)にて直流モータ1へ流入する電流を検出し、第2電
流検出用抵抗4及び第2電流検出回路40(又は第1電流
検出用抵抗3及び第1電流検出回路30)にて直流モータ
1から流出する電流を検出し、制御部7において、検出
された流入電流と、流出電流との差を求め、求めた電流
の差に基づいて地絡故障による電動モータの異常を検出
し、電動モータの異常が検出された場合は、フェイルセ
ーフリレー回路6によって電動モータによる操舵力の補
助を禁止するようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は自動車の舵輪操作に要する力を補助する電動パワーステアリング装置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
舵輪に加えられた操舵トルクを検出し、この検出トルクに応じて定めた駆動電 流を操舵補助用の直流モータに通流させて該直流モータを駆動し、自動車の操舵 に要する力を直流モータの回転力により補助せしめ、運転者に快適な操舵感覚を 提供する電動パワーステアリング装置が開発されている。このような電動パワー ステアリング装置において、前記直流モータの駆動回路は、4つのパワートラン ジスタよりなるブリッジ回路で構成されている。
【0003】 図1は従来の電動パワーステアリング装置の制御系の構成を示す模式的ブロッ ク図である。図中1は操舵補助用の直流モータであり、直流モータ1はモータ駆 動回路2によって駆動されるようになっている。モータ駆動回路2は、スイッチ ング素子である2つの正転用パワートランジスタ20a,20b と、2つの逆転用パワ ートランジスタ20c,20d とからなるブリッジ回路で構成されている。正転用パワ ートランジスタ20a と逆転用パワートランジスタ20d とは直列接続され、逆転用 パワートランジスタ20c と正転用パワートランジスタ20b とは直列接続されてお り、両直列回路が並列に接続されている。そして、正転用パワートランジスタ20 a と逆転用パワートランジスタ20d との接続点と、逆転用パワートランジスタ20 c と正転用パワートランジスタ20b との接続点との間に直流モータ1が接続され ている。
【0004】 また、正転用パワートランジスタ20a のコレクタと逆転用パワートランジスタ 20c のコレクタとは、電流検出用抵抗8及びフェイルセーフリレー回路6を介し て主電源5に接続されている。一方、正転用パワートランジスタ20b のエミッタ と逆転用パワートランジスタ20d のエミッタとは、電流検出用抵抗9を介して接 地されている。そして、正転用パワートランジスタ20a,20b 及び逆転用パワート ランジスタ20c,20d の夫々のベースは、制御部7に接続されている。前記フェイ ルセーフリレー回路6は、それをオンした場合に主電源5からモータ駆動回路2 へ給電し、それをオフした場合にその給電を断つリレー接点(図示せず)を備え ており、該リレー接点の動作は制御部7によって制御されるようになっている。 また、前記電流検出用抵抗8は、過電流検出回路80に接続されモータ駆動回路2 に流入する電流を検出し、その検出結果を制御部7へ与えるようになっている。 同様に、前記電流検出用抵抗9は、電流検出回路90に接続され、直流モータ1に 流れる電流を検出し、その検出結果を制御部7へ与えるようになっている。
【0005】 制御部7は、図示しないトルクセンサ及び車速センサの検出結果に基づいてモ ータ1の操舵力補助量を演算する操舵補助量制御を行うと共に、前記トルクセン サ,車速センサ及びモータ駆動回路2等のパワーステアリング装置の故障を検出 した場合に前記フェイルセーフリレー回路6のリレー接点をオフにするフェイル セーフ制御を行うマイクロコンピュータ(図示せず)と、該マイクロコンピュー タによって求められた操舵力補助量に応じたPWM 出力(以下PWM 信号という)を 得るPWM 変調回路(図示せず)とを備えている。
【0006】 このように構成された電動パワーステアリング装置の動作について説明する。 直流モータ1を正転駆動する場合、前記PWM 変調回路から出力されるモータ制御 用のPWM 信号が正転用パワートランジスタ20a のベースに与えられると共に正転 用パワートランジスタ20b を連続的にオンさせるモータ制御用連続信号が正転用 パワートランジスタ20b のベースに与えられる。従ってこの場合は、正転用パワ ートランジスタ20a がPWM 信号に応じてオンされる毎に主電源5,フェイルセー フリレー回路6,電流検出用抵抗8, 正転用パワートランジスタ20a ,直流モー タ1,正転用パワートランジスタ20b ,電流検出用抵抗9の順に電流が流れ、直 流モータ1が正転駆動される。
【0007】 また、直流モータ1を逆転駆動する場合、前記PWM 変調回路から出力されるPW M 信号が逆転用パワートランジスタ20c のベースに与えられると共に逆転用パワ ートランジスタ20d を連続的にオンさせるモータ制御用連続信号が逆転用パワー トランジスタ20d のベースに与えられる。従ってこの場合は、逆転用パワートラ ンジスタ20c がPWM 信号に応じてオンされる毎に主電源5,フェイルセーフリレ ー回路6,電流検出用抵抗8, 逆転用パワートランジスタ20c , 直流モータ1, 逆転用パワートランジスタ20d,電流検出用抵抗9の順に電流が流れ、直流モータ 1が逆転駆動される。いずれの場合もPWM 信号のデューティ比によって駆動力が 調節される。
【0008】 ところが、例えば、直流モータ1に電流が流れているときに、直流モータ1に 地絡故障が発生すると、直流モータ1に大電流が流れ、運転者が意図する以上の 操舵補助力が働き、危険な操舵状態となる。
【0009】 このように直流モータ1の地絡故障による大電流が流れると、モータ駆動回路 2へ流入する電流が増大するので、制御部7では、前記大電流に起因する危険な 操舵状態を防ぐため、過電流検出回路80の検出結果が所定値を超えるか否を監視 し、前記検出結果が所定のしきい値を超え、その状態が所定時間継続した場合に 、フェイルセーフリレー回路6のリレー接点をオフさせてモータ駆動回路2への 給電を断ち、直流モータ1を強制的に停止させるフェイルセーフ制御を実行させ ていた。
【0010】 図2は直流モータ1の地絡故障が生じた場合の過電流検出回路80の電流検出値 の推移を示すグラフであり、縦軸に電流検出値、横軸に経過時間を夫々とり、こ れらの関係を示してある。図2においては、時間t1 に直流モータ1の地絡故障 が生じており、地絡故障が生じると、直流モータ1に通流する電流が、直流モー タ1の電気的時定数に応じて1次遅れ的に増加し、前記電流は時間t4 にて所定 のしきい値Aとなる。そして、電流がしきい値A以上を所定時間継続した、時間 t5 にて前記フェイルセーフ制御が実行されていた。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如き従来の電動パワーステアリング装置においては、地 絡故障により直流モータ1に流れる大電流は、直流モータ1の電気的時定数に応 じて1次遅れ的に増加するので、電流がしきい値A以上となるまでに、ある程度 の時間が必要である。このように地絡故障の検出に必要以上の時間を要すると、 その分、運転者が意図する以上の操舵補助力が働く時間が長くなり、危険な操舵 状態が長く継続するという問題があった。
【0012】 本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵補助用の電動モータに 地絡故障が生じた際の故障検出時間が短く、安全性が高い電動パワーステアリン グ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る電動パワーステアリング装置は、電動モータにより操舵力を補助 する電動パワーステアリング装置において、前記電動モータへ流入する電流を検 出する手段と、前記電動モータから流出する電流を検出する手段と、これらの手 段で検出された夫々の電流の差を求める手段と、求めた電流の差に基づいて前記 電動パワーステアリング装置の異常を検出する手段と、異常を検出したときに前 記電動モータによる操舵力の補助を禁止する手段とを具備することを特徴とする 。
【0014】
【作用】
電動モータに地絡故障が発生すると、電動モータへ流入する電流は電動モータ の電気的時定数に応じて1次遅れ的に上昇し、電動モータから流出する電流は急 激に低下し、略零になる。本考案にあっては、電動モータに流入する電流の検出 結果と、電動モータから流出する電流の検出結果との差を求め、この差に基づい て地絡故障による電動モータの異常が検出されるが、この場合、具体的には、前 記差が所定値を超えた場合に、地絡故障による電動モータの異常と判断される。 このように電動モータへ流入する電流と、電動モータから流出する電流との差に 基づいて電動モータの異常を検出すると、電動モータから流出する電流は急激に 低下するので、前記差は短時間で大きくなるため、地絡故障による電動モータの 異常は短時間で検出される。
【0015】
【実施例】
以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて具体的に説明する。図3は本考 案に係る電動パワーステアリング装置の制御系の構成を示す模式的ブロック図で ある。
【0016】 図中1は操舵補助用の直流モータであり、直流モータ1はモータ駆動回路2に よって駆動されるようになっている。モータ駆動回路2は、スイッチング素子で ある2つの正転用パワートランジスタ20a,20b と、2つの逆転用パワートランジ スタ20c,20d とからなるブリッジ回路で構成されている。正転用パワートランジ スタ20a と逆転用パワートランジスタ20d とは直列接続され、逆転用パワートラ ンジスタ20c と正転用パワートランジスタ20b とは直列接続されており、両直列 回路が並列に接続されている。そして、正転用パワートランジスタ20a と逆転用 パワートランジスタ20d との接続点と、直流モータ1とが第1電流検出用抵抗3 を介して接続されており、逆転用パワートランジスタ20c と正転用パワートラン ジスタ20b との接続点と、直流モータ1とが第2電流検出用抵抗4を介して接続 されている。
【0017】 また、正転用パワートランジスタ20a のコレクタと逆転用パワートランジスタ 20c のコレクタとは、フェイルセーフリレー回路6を介して主電源5に接続され ている。一方、正転用パワートランジスタ20b のエミッタと逆転用パワートラン ジスタ20d のエミッタとは、接地されている。そして、正転用パワートランジス タ20a,20b 及び逆転用パワートランジスタ20c,20d の夫々のベースは、制御部7 に接続されている。前記フェイルセーフリレー回路6は、それをオンした場合に 主電源5からモータ駆動回路2へ給電し、それをオフした場合にその給電を断つ リレー接点(図示せず)を備えており、該リレー接点の動作は制御部7によって 制御されるようになっている。
【0018】 また、前記第1電流検出用抵抗3は、第1電流検出回路30に接続されており、 該第1電流検出回路30は、直流モータ1へ流入又は流出する電流を検出し、その 検出結果を制御部7へ与えるようになっている。同様に、前記第2電流検出用抵 抗4は、第2電流検出回路40に接続されており、該第2電流検出回路40は、直流 モータ1へ流入又は流出する電流を検出し、その検出結果を制御部7へ与えるよ うになっている。
【0019】 制御部7は、図示しないトルクセンサ及び車速センサの検出結果に基づいてモ ータ1の操舵力補助量を演算する操舵補助量制御を行うと共に、前記トルクセン サ,車速センサ及びモータ駆動回路2等のパワーステアリング装置の故障を検出 した場合に前記フェイルセーフリレー回路6のリレー接点をオフにするフェイル セーフ制御を行うマイクロコンピュータ(図示せず)と、該マイクロコンピュー タによって求められた操舵力補助量に応じたPWM 出力(以下PWM 信号という)を 得るPWM 変調回路(図示せず)とを備えている。
【0020】 このように構成された電動パワーステアリング装置の制御系の動作について説 明する。直流モータ1を正転駆動する場合、前記PWM 変調回路から出力されるモ ータ制御用のPWM 信号が正転用パワートランジスタ20a のベースに与えられると 共に正転用パワートランジスタ20b を連続的にオンさせるモータ制御用連続信号 が正転用パワートランジスタ20b のベースに与えられる。従ってこの場合は、正 転用パワートランジスタ20a がPWM 信号に応じてオンされる毎に主電源5,フェ イルセーフリレー回路6,正転用パワートランジスタ20a ,第1電流検出用抵抗 3,直流モータ1,第2電流検出用抵抗4,正転用パワートランジスタ20b の順 に電流が流れ、直流モータ1が正転駆動される。
【0021】 また、直流モータ1を逆転駆動する場合、前記PWM 変調回路から出力されるPW M 信号が逆転用パワートランジスタ20c のベースに与えられると共に逆転用パワ ートランジスタ20d を連続的にオンさせるモータ制御用連続信号が逆転用パワー トランジスタ20d のベースに与えられる。従ってこの場合は、逆転用パワートラ ンジスタ20c がPWM 信号に応じてオンされる毎に主電源5,フェイルセーフリレ ー回路6,逆転用パワートランジスタ20c , 第2電流検出用抵抗4,直流モータ 1,第1電流検出用抵抗3,逆転用パワートランジスタ20d の順に電流が流れ、 直流モータ1が逆転駆動される。いずれの場合もPWM 信号のデューティ比によっ て駆動力が調節される。
【0022】 前述の如き構成の電動パワーステアリング装置の制御系では、例えば、直流モ ータ1の正転駆動時に直流モータ1にP点で地絡故障が発生すると、第1電流検 出用抵抗3に流れる電流は増加し、一方、第2電流検出用抵抗4に流れる電流は 減少して略零になる。即ち、第1電流検出回路30の電流検出値が直流モータ1の 電気的時定数に応じて1次遅れ的に上昇し、第2電流検出回路40の電流検出値が 略零になる。また、例えば、直流モータ1の逆転駆動時に直流モータ1にQ点で 地絡故障が発生すると、第2電流検出用抵抗4に流れる電流は増加し、一方、第 1電流検出用抵抗3に流れる電流は減少して略零になる。即ち、第2電流検出回 路40の電流検出値が直流モータ1の電気的時定数に応じて1次遅れ的に上昇し、 第1電流検出回路30の電流検出値が略零になる。
【0023】 直流モータ1に地絡故障が発生すると、前述の如く第1電流検出回路30及び第 2電流検出回路40の電流検出値が変化するので、前述の如く制御部7では、第1 電流検出回路30及び第2電流検出回路40の検出結果に基づいて直流モータ1を監 視し、直流モータ1に地絡故障が検出された場合は、前記フェイルセーフ制御を 行わせる。
【0024】 次に、制御部7で行われる直流モータ1の地絡故障監視制御方法について説明 する。図4は制御部7で行われる直流モータ1の地絡故障監視制御手順を表すフ ローチャートである。
【0025】 まず、演算周期を定めるタイマの計時値が設定値になったか否かを判別する( ステップS1) 。タイマの計時値が設定値になっていないと判別された場合は、リ ターンし、一方、タイマの計時値が設定値になっていると判別された場合は、第 1電流検出回路30の電流検出値I1 及び第2電流検出回路40の電流検出値I2 を 夫々読み込む(ステップS2) 。
【0026】 次に、読み込まれた電流検出値I1 と、電流検出値I2 との差の絶対値を求め 、求めた絶対値が、予め定められたしきい値ΔIよりも小さいか否かを判定する (ステップS3) 。前記絶対値がしきい値ΔIよりも小さいと判別された場合は、 即ち直流モータ1に地絡故障が生じていない場合は、フェイルセーフリレー回路 6を動作させるために計数を行うNGカウンタの値をクリアする(ステップS4) 。
【0027】 一方、前記絶対値がしきい値ΔIよりも小さくないと判別された場合、即ち直 流モータ1に地絡故障が生じた場合は、前記NGカウンタの計数値を1カウント 増加(インクリメント)させ(ステップS5) 、NGカウンタの計数値が予め定め られた設定値を超えたか否かを判別する(ステップS6) 。
【0028】 ステップS6においてNGカウンタの計数値が設定値を超えていないと判別され た場合は、リターンし、一方、ステップS7においてNGカウンタの計数値が設定 値を超えたと判別された場合は、前述の如きフェイルセーフ制御を実行させる処 理を行う。
【0029】 図5は正転駆動時の直流モータ1に図3のP点で地絡故障が生じた場合の第1 電流検出回路30の電流検出値I1 及び第2電流検出回路40の電流検出値I2 の推 移を示すグラフであり、縦軸に電流検出値、横軸に経過時間を夫々とり、これら の関係を示してある。図5においては、時間t1 に直流モータ1の地絡故障が生 じており、地絡故障が生じると、電流検出値I1 は、直流モータ1の電気的時定 数に応じて1次遅れ的に増加し、電流検出値I2 は急速に零となって行く。電流 検出値I1 と、電流検出値I2 との差の絶対値は、時間t2 にて、しきい値ΔI となり、前記絶対値が、しきい値ΔI以上を所定時間継続した時間t3 にてフェ イルセーフ制御が実行される。
【0030】 この図5の時間軸のスケールと、前記図2の時間軸のスケールとは略等しくな っている。このため、図5と図2とを比較すると、本考案装置は、従来装置より も早く直流モータ1に地絡故障を検出できることが明らかである。
【0031】 このように電動モータへ流入する電流と、電動モータから流出する電流との差 に基づいて電動モータの異常を検出すると、電動モータから流出する電流は急激 に低下するので、前記差は短時間で大きくなるため、地絡故障による電動モータ の異常は短時間で検出される。
【0032】 次に、本考案のその他の実施例について説明する。図6は本考案のその他の実 施例の制御系の構成を示す模式的ブロック図であり、図6において図3と一致す るものには同番号を付し、その説明を省略する。
【0033】 図6の制御系は、第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40に特徴がある。 第1電流検出回路30は、増幅器31の正側入力端子が、抵抗32を介して第1電流検 出用抵抗3の一方の端子(モータ1側の端子)に接続され、増幅器31の負側入力 端子が、抵抗33を介して第1電流検出用抵抗3の他方の端子に接続され、また、 前記正側入力端子が、抵抗34を介してオフセット電源35に接続され、前記増幅器 31の出力端子と前記負側入力端子とが抵抗36を介して接続された構成となってお り、第1電流検出用抵抗3の両端電圧を検出し、その検出結果(増幅器31の出力 電圧VIA)を、直流モータ1に流入電流又は流出電流を表す情報として制御部7 へ与えるようになっている。
【0034】 一方、第2電流検出回路40は、増幅器41の正側入力端子が、抵抗42を介して第 2電流検出用抵抗4の一方の端子(モータ1側の端子)に接続され、増幅器41の 負側入力端子が、抵抗43を介して第2電流検出用抵抗4の他方の端子に接続され 、また、前記正側入力端子が、抵抗44を介してオフセット電源45に接続され、前 記増幅器41の出力端子と前記負側入力端子とが抵抗46を介して接続された構成と なっており、第2電流検出用抵抗4の両端電圧を検出し、その検出結果(増幅器 41の出力電圧VIB)を、直流モータ1の流入電流又は流出電流を表す情報として 制御部7へ与えるようになっている。また、第1電流検出回路30のオフセット電 源35と、第2電流検出回路40のオフセット電源45とは電源供給源を同一とするも のである。
【0035】 次に、第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40の検出特性について説明す る。図7は第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40の検出特性を表すグラフ であり、縦軸に増幅器31の出力電圧VIA及び増幅器41の出力電圧VIB、横軸に直 流モータ1の駆動電流(流入電流又は流出電流)値をとり、これらの関係を示し てある。モータ1の駆動電流は、その通流方向の一方向が正の値となり、その逆 方向が負の値となっており、また、出力電圧VIA,VIBがオフセット電圧VOFF と等しい状態は、直流モータ1の駆動電流が流れていない状態となっている。
【0036】 図7に示されるように、第1電流検出回路30の検出特性は、前述の如き回路構 成により、正の傾きの直線(図中VIA)となり、一方、第2電流検出回路40の検 出特性は、前述の如き回路構成により、負の傾きの直線(図中VIB)となる。こ のように、第1電流検出回路30の検出特性と第2電流検出回路40の検出特性とは 逆極性となっている。
【0037】 このような検出特性を有する第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40では 、電源電圧が低下した場合、第1電流検出回路30のオフセット電源35と、第2電 流検出回路40のオフセット電源45とは電源供給源を同一とするものであるため、 第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40は、共に検出特性が変化する。
【0038】 図8は電源電圧が低下した場合の第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40 の検出特性を示すグラフであって、その縦軸及び横軸は前記図7と同一であり、 第1電流検出回路30の出力電圧VIAは破線、第2電流検出回路40の出力電圧VIB は一点鎖線にて示してある。出力電圧VIA,VIBのレベルは電源電圧に依存する ので、電源電圧が低下した場合、第1電流検出回路30及び第2電流検出回路40の 検出特性は、出力電圧VIA,VIBが夫々低いレベルで飽和した特性となる。
【0039】 このように電源電圧が低下した場合は、電動パワーステアリング装置の安全性 が低下するため、前述の如きフェイルセーフ制御を実行させて安全性の低下を防 ぐ必要がある。前述の如き回路構成の第1電流検出回路30及び第2電流検出回路 40では、その検出特性の極性が異なるため、電源電圧が低下した場合は、夫々の 出力電圧VIA,VIBが表す電流検出値の差が大きくなるので、これにより、例え ば、前述した如き地絡故障監視制御において、電流検出値I1 と、電流検出値I 2 との差の絶対値がしきい値ΔIよりも大きくなって(図4のステップS3参照) 、フェイルセーフ処理が実行され、安全性の低下を防ぐことができることになる 。
【0040】 以上の如く説明した、その他の実施例の電動パワーステアリング装置では、先 の実施例で説明した地絡故障の早期検出に加えて、電源電圧の低下を検出するこ とも可能となっており、極めて安全性が高い電動パワーステアリング装置を実現 することができる。
【0041】
【考案の効果】
以上詳述した如く本考案に係る電動パワーステアリング装置においては、電動 モータへ流入する電流と、電動モータから流出する電流との差に基づいて電動モ ータの異常を検出すると、電動モータから流出する電流は急激に低下するので、 前記差は短時間で大きくなり、地絡故障による電動パワーステアリング装置の異 常は短時間で検出できるため、電動パワーステアリング装置に地絡故障による異 常が生じた際の故障検出時間が短くなり、さらに電動モータ以外の故障、即ち、 電動モータへ流入する電流を検出する手段及び電動モータから流出する電流を検 出する手段として用いられる抵抗の端子の故障等のモータ駆動回路の故障、電動 モータへ流入する電流を検出する手段及び電動モータから流出する電流を検出す る手段から、異常を検出する手段までの間に用いられる信号線の故障も検出でき 、安全性が高くなる等、本考案は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電動パワーステアリング装置の制御系の
構成を示す模式的ブロック図である。
【図2】直流モータの地絡故障が生じた場合の過電流検
出回路の電流検出値の推移を示すグラフである。
【図3】本考案に係る電動パワーステアリング装置の制
御系の構成を示す模式的ブロック図である。
【図4】制御部で行われる直流モータの地絡故障監視制
御手順を表すフローチャートである。
【図5】正転駆動時の直流モータに地絡故障が生じた場
合の第1電流検出回路の電流検出値及び第2電流検出回
路の電流検出値の推移を示すグラフである。
【図6】本考案のその他の実施例の制御系の構成を示す
模式的ブロック図である。
【図7】第1電流検出回路及び第2電流検出回路の検出
特性を表すグラフである。
【図8】電源電圧が低下した場合の第1電流検出回路及
び第2電流検出回路の検出特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 直流モータ 2 モータ駆動回路 3 第1電流検出用抵抗 4 第2電流検出用抵抗 6 フェイルセーフリレー回路 7 制御部 30 第1電流検出回路 40 第2電流検出回路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータにより操舵力を補助する電動
    パワーステアリング装置において、 前記電動モータへ流入する電流を検出する手段と、 前記電動モータから流出する電流を検出する手段と、 これらの手段で検出された夫々の電流の差を求める手段
    と、 求めた電流の差に基づいて前記電動パワーステアリング
    装置の異常を検出する手段と、 異常を検出したときに前記電動モータによる操舵力の補
    助を禁止する手段とを具備することを特徴とする電動パ
    ワーステアリング装置。
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