JPH05201201A - 難燃ゴムタイヤ - Google Patents

難燃ゴムタイヤ

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Publication number
JPH05201201A
JPH05201201A JP4013990A JP1399092A JPH05201201A JP H05201201 A JPH05201201 A JP H05201201A JP 4013990 A JP4013990 A JP 4013990A JP 1399092 A JP1399092 A JP 1399092A JP H05201201 A JPH05201201 A JP H05201201A
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JP
Japan
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rubber
tire
flame
groove
circumferential main
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JP4013990A
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Makoto Tanaka
田中  誠
Kazuo Yagawa
一夫 矢川
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Priority to CA002082857A priority patent/CA2082857C/en
Priority to ES92310449T priority patent/ES2092061T3/es
Priority to DE69212435T priority patent/DE69212435T2/de
Priority to EP92310449A priority patent/EP0542580B1/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1307Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping with special features of the groove walls
    • B60C11/1346Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping with special features of the groove walls covered by a rubber different from the tread rubber

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性、耐偏摩耗、耐クラック性を損ねる
ことなく、ゴムタイヤを着火、燃焼し難いものとする。 【構成】 トレッドゴム層12を難燃ゴム組成物とす
る。接地面に設けられた周方向主溝20を、ジグザグ状
に周方向に延在させる。周方向主溝20は、溝空間のシ
ースルー部(溝の屈曲部の側壁の凸部によって遮られる
こなく周方向に連続する空間部分)を有さず、溝の各側
壁の凸部を周方向に結ぶ線(図2想像線A)を両側壁で
一致させる。周方向主溝20の側壁の屈折部20Aは、
曲率半径(R)10mmの曲率で滑らかに連接させる。周
方向主溝20の両側には、周方向主溝20と平行に離し
て細溝22を設ける。ジグザグの凸部でシースルー部が
遮るようにしたため、煙突効果が抑制され、難燃ゴム組
成物の難燃作用との相乗効果によって延焼が防止され
る。また、細溝によって、横力による周方向主溝に沿っ
て生じるリバーウェアー偏摩耗の進展が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般自動車のほか、特
に地下鉄、モノレール等の新交通車両に装着される難燃
性のゴムタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ゴムタイヤは高温の火炎にさ
らされたり、高電圧、高電流の短絡によるスパークに遭
うと燃焼し易い性質を有している。また、一旦着火し燃
焼状態になれば、容易に消化し得ないばかりでなく燃焼
温度が高く他への延焼を促し、さらにカーボンを含んだ
有毒ガスを発生する不具合がある。
【0003】上記欠点を考慮して難燃化をはかった難燃
ゴムタイヤが提案されている(特開平1−273703
号公報)。
【0004】この難燃ゴムタイヤは、少なくとも一方の
サイドウォール部のゴム露出面に、厚さが0.3〜3.
0mmの難燃ゴム組成物が形成されている。これは、特に
モノレール等に使用されるゴムタイヤにあっては、装着
箇所が電気火花を発生する電動モーターの集電装置近傍
に位置することから、サイドウォール部に限定して難燃
ゴム組成物を適用せんとしたものである。
【0005】また、電気車両用ゴムタイヤの炎焼にあた
って最も留意すべき点は、漏電の際、接地しているゴム
タイヤのトレッド面を通じて電流が軌道上にアースされ
ることである。この際、一般的に大電流であるため、ト
レッドと軌道面との間で爆発音を伴う激しいスパーク現
象が生じることとなる。このスパーク現象が短時間であ
るにせよ、時によってはゴムタイヤのトレッドを発火に
至らしめ、これがゴムタイヤの火災、炎上をもたらすこ
とも考えられる。
【0006】この危険を回避すべく、ゴムタイヤの電気
抵抗を極端に、例えば、数メグオームから数十メグオー
ム以上とすることが試みられたが、かえって人体への感
電の危険、他部品への悪影響の問題が提起され、現在で
は、低電気抵抗のゴムタイヤが好適とされた。しかしな
がら、難燃ゴム組成物をサイドウォール部のみに形成し
た従来技術におけるゴムタイヤは、上記した諸点が全く
考慮されていないという問題があった。
【0007】また、一般車両用ゴムタイヤにおいても、
トレッドが何らかの原因、例えば、トレッド補強のベル
ト層にスチールコードを配したゴムタイヤで、セパレー
ションが生じ、スチールコード同士が互いに擦れ合って
高温になり、トレッドに裂け目が生じるなどの原因で、
トレッドに着火することが考えられる。さらに、ゴムタ
イヤ内部からの着火のみならず、外部からの高温、火炎
を受ける場合も考えられ、サイドウォール部のみの難燃
ゴム組成物形成では、難燃化に対して不完全であり実用
性にも難点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの諸点を考察す
るに、ゴムタイヤとして最も基本かつ重要特性である耐
摩耗性、耐発熱性、耐セパレーション性等が先行重視さ
れ難燃ゴム組成物をトレッドに用いるにあたり、これら
諸特性を大きく損ねることの危惧から、燃焼を促す多種
の環境条件に対処し得る難燃ゴムタイヤが従来の技術に
存在していないと思考される。
【0009】発明者は、各種実験の結果、多種の火源に
対して難燃ゴムタイヤを成立させるためには、外皮ゴム
部に用いられる難燃ゴム組成物の難燃性の度合いにのみ
支配されることはなく、前記難燃ゴム組成物の使用量と
使用部位に大きく依存するとの知見に基づき、以下の結
論に到達した。
【0010】すなわち、ゴム組成物の使用量に関し、発
明者は、前記した従来技術の難燃ゴム組成物の単体試験
片のみの燃焼実験を行ったところ、難燃性は認められた
ものの、前記ゴムをゴムタイヤのサイドウォール部(総
厚さ7mm)の表面に3mm厚さで設け、実際の火災を想定
した燃焼実験を実施したところ約690°Cで燃焼し、
難燃性は殆ど認められなかった。
【0011】さらに、同様の難燃ゴム組成物をトレッド
に用いた場合であっても、トレッドパターンの形状によ
り、すなわち、周方向主溝のジグザグ形状によって、着
火、延焼の度合いが大きくなることが発明者の実験によ
って判明した。すなわち、パターン形状にたいする着
火、延焼形態については、煙突としての効果をもたらす
溝部から先に着火し、溝空間の周方向に直線状に連なる
シースルー部(図5斜線部B)が大きい程延焼が速く、
しかも、溝壁に有する角部がシャープのものほどその部
分の着火、延焼が速いことが実験によって判明した。
【0012】かくして発明者は、単に難燃ゴム組成物を
外皮ゴム部に形成さえすれば難燃ゴムタイヤが得られる
とは言えず、実際の火災や着火源および高電圧、大電流
のスパーク等の火源の熱容量、火源の位置に十分対処し
得える高度な難燃性を有する難燃ゴムタイヤを成立させ
るため、好適な酸素指数の値と、少なくとも最も燃焼の
危険度の高いトレッドゴム層の特に周方向主溝の外表部
に難燃ゴム組成物を形成することと、トレッドゴム層に
形成されるトレッドパターンの周方向溝の形状を適正化
することとを必須な要素として取り入れり必要があると
の結論に達した。
【0013】本発明は上記事実を考慮し、難燃ゴムタイ
ヤに関し、トレッドの耐摩耗性、耐クラック性等のゴム
タイヤに要求される基本特性を損ねることなく、ゴムそ
のものの難燃化と併せゴムタイヤを着火、燃焼し難いも
のとするトレッドパターン形状を有した難燃ゴムタイヤ
を提供することが目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の周方向主溝が
形成されるトレッドゴム層と、前記トレッドゴム層のタ
イヤ幅方向両側に連なりタイヤ径方向内側に向かってビ
ード部近傍まで延在するサイドゴム層からなる外皮ゴム
部と、前記外皮ゴム部の内側に補強部とを備えた難燃ゴ
ムタイヤにおいて、少なくとも前記周方向主溝の外表部
を酸素指数(酸素指数はJIS K7201に準拠)が
19.8以上、27.5以下の範囲とされた難燃ゴム組
成物で形成し、前記周方向主溝の溝空間がタイヤ周方向
に直線状に連続するシースルー部を有さないことを特徴
としている。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の難燃ゴムタイヤにおいて、前記周方向主溝の屈曲部
の溝側壁角部が、曲率半径5mm以上の曲線で滑らかに連
接されていることを特徴としている。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載または請求項2記載の難燃ゴムタイヤにおいて、少な
くともショルダー側の前記周方向主溝の近傍に、前記周
方向主溝とほぼ平行に延びる細溝を備えたことを特徴と
している。
【0017】
【作用】本発明によれば、難燃ゴムタイヤが外部から高
温の火炎にさらされたり、あるいは、自己原因による高
温化等、火源の種類の多様性、及び火源の熱容量等、多
種のタイヤ火災の要因に対処すべく、少なくとも周方向
主溝の外表部を酸素指数(酸素指数はJIS K720
1に準拠)が19.8以上27.5以下の範囲とした難
燃ゴム組成物で形成し、さらに、溝空間のタイヤ周方向
に直線状に連なるシースルー部が無く、すなわち、周方
向主溝のジグザグの振りが大きくされ、ジグザグの凸部
でシースルー部を遮ることとしたため、煙突としての効
果が抑制され、難燃ゴム組成物の難燃作用との相乗効果
によって延焼を効果的に防止することができる。なお、
ここで言う、シースルー部とは、溝の屈曲部の側壁の凸
部(タイヤ幅方向に凸とされる)によって遮られるこな
く周方向に連続する空間部分をいう。
【0018】なお、難燃ゴム組成物は図4に示すよう
に、少なくとも煙突としての効果を有し、着火の核およ
び延焼の道となる周方向主溝の溝全体を覆うように配置
されていればよい。
【0019】また、難燃ゴムタイヤが外部から高温の火
炎にさらされたり、あるいは、自己原因による高温化
等、火源の種類の多様性、及び火源の熱容量等、多種の
タイヤ火災の要因に対処すべく、トレッドゴム層の少な
くとも外側部分を占める一部分を難燃ゴム組成物とした
が、この難燃ゴム組成物の重量はトレッドゴム層全重量
の20%以上とすることが好ましく、さらに溝底までの
厚さを有することが一層好ましい。
【0020】なお、酸素指数の値を19.8以上とした
のは、19.8未満では高温環境条件の下で望ましいゴ
ムタイヤとしての十分な難燃性が得られない不具合が生
じるからである。また、酸素指数の値を27.5以下と
したのは、27.5を超えるとゴムタイヤとしての十分
な力学特性、例えば、引っ張り強度、亀裂成長性及び所
望の反発弾性等の特性が得られず、この結果、ゴムタイ
ヤの耐摩耗性、耐クラック性並びに低発熱性、耐カット
性等の諸特性が大きく低下するからである。
【0021】本発明における難燃ゴム組成物は、エスト
ラマーとして、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−共役ジエ
ン三元共重合体ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴ
ム、フッ素ゴム、エピクロロヒドリンゴム等を用いるこ
とが可能であり、これらエストラマーに下記するゴム配
合薬品を難燃剤を混合することにより調製される。
【0022】しかし、ゴムタイヤの諸特性を考慮すれ
ば、上記のエストラマーのうち、天然ゴム、スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロ
ピレン−共役ジエン三元共重合体ゴム、ブチルゴム、ハ
ロゲン化ブチルゴム等を単独ないしブレンドして用いる
のが特に好ましい。
【0023】本発明の難燃ゴム組成物に配合する薬品と
して、カーボン等の補強剤、充填剤、軟化剤、加硫剤、
加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等の従来のゴム
タイヤに使用する全ての配合剤を用いることができる。
【0024】また、難燃ゴム組成物の上記エストラマー
に配合する難燃剤として、塩素化パラフィン、三酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニュウム、水酸化マグネシュウ
ム、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノー
ルA、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォ
スフェート、赤燐等の諸剤から選ばれる少なくとも一つ
の難燃剤を用いることができる。なかでも、本発明にお
いては、高度の難燃性効果及びゴムとの好ましい相性の
点から、塩素化パラフィン、三酸化アンチモン、水酸化
アルミニュウム、水酸化マグネシュウム、赤燐等諸剤を
好適な難燃剤として組み合わせ用いることを可とする。
【0025】次いで、難燃ゴム組成物に特に好ましい難
燃剤として、塩素化パラフィン、三酸化アンチモン、水
酸化アルミニュウム、水酸化マグネシュウム、赤燐等の
諸剤を配合したのは、難燃ゴムとの相性が良好であるこ
と及びゴムタイヤとしての物理特性、例えば、耐摩耗性
や耐カット性等の性能に悪影響を及ぼすおそれが少ない
ことによる。さらにこれに加えて、好ましい難燃効果が
得られることによる。すなわち、約650°C〜120
0°Cの燃焼温度にさらされた際、不燃性ガス発生によ
る空気中酸素の希釈、結晶水の放出による吸熱反応、ポ
リリン酸皮膜形成による酸素遮断と炭化層形成等の複合
効果が得られるからである。
【0026】また、ジグザグ状の周方向主溝の屈折部の
溝側壁を曲率半径が5mm以上の滑らかな曲率で連接する
こにより、燃焼し易い角部を無くし、より高度の難燃性
を付与することができる。
【0027】また、周方向主溝の近傍に細溝を設けるこ
とによって、横力によって周方向主溝に沿って生じるリ
バーウェアー偏摩耗の進展が防止される。
【0028】なお、細溝は少なくともショルダー側に周
方向主溝の近傍にあることが好ましく、これによって、
横力の入力量が大きくリバーウェアー偏摩耗が最も発生
しやすいショルダー側の周方向主溝近傍においてその発
生が効果的に防止される。さらに、細溝はすべての周方
向主溝の近傍にあることが好ましく、これによってトレ
ッド面全体においてリバーウェアー偏摩耗の発生を防止
することができる。また、細溝は周方向主溝の両側にあ
ることがリバーウェアー偏摩耗の発生を防止する上で一
層好ましい。
【0029】また、細溝の周方向溝からの距離は、3mm
〜7mmが好ましく、その溝幅は0.5〜2mmが好まし
い。細溝の周方向主溝からの距離を3〜7mmにするのが
好ましいのは、3mm未満では、主溝に近すぎて細溝を越
えて横力が作用する場合にリバーウェアー偏摩耗の進展
を効果的に押さえることができず、7mmを越えると細溝
と主溝との距離が大きくなり広い範囲に偏摩耗が達する
恐れがあるからである。
【0030】さらに、細溝の溝幅を0.5〜2mmにする
のが好ましいのは、0.5mm未満では細溝を越えて摩耗
が進展する恐れがあるからであり、2mmを越えると細溝
が偏摩耗の発生源になる恐れがあるからである。
【0031】細溝は煙突としての効果は少ないが、周方
向主溝と同様に難燃ゴム組成物が細溝の側壁及び溝底を
覆うように配置されることが一層の難燃性に向上には好
ましい。
【0032】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明の第1実施例を図1乃至図2にし
たがって説明する。
【0033】図1には、本実施例に係るゴムタイヤの幅
方向断面のタイヤ赤道面X−Xより左半分が示されてい
る。
【0034】図1において、10は本実施例に係るゴム
タイヤ、12はトレッドゴム層、13はトレッドゴム層
12に連なりビードコア18近傍まで延在するサイドゴ
ム層であり、これらトレッドゴム層12、サイドゴム層
13で外皮ゴム部11が構成されている。
【0035】外皮ゴム部11の内側には、一対のビード
コア18(一方のみ示す)にトロイド状に跨がるラジア
ルカーカス本体部分14A、これに連なる折り返し部分
14Bよりなるスチールコード補強になる1プライのラ
ジアルカーカス14とカーカスの径方向外側に設けられ
たスチールコード補強になる4層のベルト15とで主骨
格が形成されている。さらに、ベルト15の端部に接す
る内方には、クッションゴム16、ラジアルカーカス本
体部分14Aと折り返し部分14Bとに挟まれ径方向外
側に延在するスティフナーゴム17及びラジアルカーカ
ス14の折り返し部14Bに沿って設けられるビード部
補強層19とで副骨格が形成されている。これらの主骨
格及び副骨格によってゴムタイヤ10の補強部が構成さ
れている。
【0036】外皮ゴム部11のゴム組成物としては、、
トレッドゴム層12全体の75%を難燃ゴム組成物と
し、トレッド表面から溝底までの厚さより大きい厚さを
有する。また、サイドゴム層13は従来のゴム組成物と
した。
【0037】難燃ゴム組成物、従来ゴム組成物、サイド
ゴム組成物の配合を表1に示す。配合剤の数値は通例に
従い、ゴム部を100とした重量部で表す。
【0038】
【表1】
【0039】図2に示すように、トレッドゴム層12の
接地面には、4本の周方向主溝20が設けられている。
これらの周方向主溝20は、ジグザグ状に周方向に延在
されている。また、これらの周方向主溝20は、溝空間
のシースルー部を有さず、溝の各側壁の凸部を周方向に
結ぶ線(図2想像線A)が両側壁で一致している。
【0040】周方向主溝20の溝中心線の振幅Hは8m
m、ピッチPは19.6mm、溝幅W1は8mm、溝深さD
1は8mm(図1参照)である。それぞれの周方向主溝2
0の側壁の屈折部20Aは、曲率半径(R)10mmの曲
率で滑らかに連接されている。さらに、それぞれの周方
向主溝20の両側には、周方向主溝20と平行に5mmの
距離を離して溝幅W2が1mmの細溝22が設けられてい
る。なお、この細溝22の溝深さD2は8mm(図1参
照)である。
【0041】周方向主溝20及び細溝22は、難燃ゴム
組成物中に形成されており、従来ゴム組成物が溝表面に
露出していない。
【0042】また、本実施例のゴムタイヤ10は、サイ
ズ13/80R20である。 〔第2実施例〕本発明の第2実施例を図3にしたがって
説明する。
【0043】なお、第1実施例と同一構成に関しては同
一符号を付し、その説明は省略する。また、本実施例の
ゴムタイヤ10は、タイヤサイズ、補強部及びサイドゴ
ム13の構成は第1実施例と同様である。
【0044】図3に示すように、本実施例のゴムタイヤ
10の周方向主溝20は、周方向に沿って延びる直線部
24と、この直線部24に連なり周方向に対して傾斜さ
れた傾斜部26とからなり、直線部24がタイヤ幅方向
(図3矢印W方向)へ交互にずらされて配設され、全体
として周方向(図3矢印S方向)へ千鳥状に延びてい
る。また、第1実施例と同様に、それぞれの周方向主溝
20は溝空間のシースルー部を有さず、溝の各側壁の凸
部を周方向に結ぶ線(図3想像線A)は両側壁で一致し
ている。なお、本実施例のゴムタイヤ10は、それぞれ
の周方向主溝20の側壁の屈折部20A、すなわち、直
線部24と傾斜部26との連結部分の側壁は、曲率半径
(R)10mmの曲率で滑らかに連接されており、振幅
H、ピッチP、深さD1、幅W1は第1実施例のゴムタ
イヤ10と同様である。
【0045】〔第3実施例〕図1に示す断面形状及び図
2に示すトレッドパターンを有するゴムタイヤと、細溝
22を削除した点を省いて同一。なお、図示は省略す
る。
【0046】〔第4実施例〕図1に示す断面形状及び図
2に示すトレッドパターンを有するゴムタイヤと、周方
向主溝20の側壁の屈折部20Aがシャープな角部を形
成する点を除いて同一のトレッドパターンを有する。な
お、図示は省略する。
【0047】〔第5実施例〕図1に示す断面形状及び図
2に示すトレッドパターンを有するタイヤと、周方向主
溝20の側壁の屈折部20Aがシャープな角部を形成す
る点、および細溝22を削除した点を除いて同一のトレ
ッドパターンを有する。なお、図示は省略する。
【0048】〔試験例〕前記第1実施例乃至第5実施
例、後述する従来例及び比較例のゴムタイヤそれぞれを
標準リム8.50V−20に装着し、一旦標準空気圧を
充填しゴムタイヤをリムに十分定着させたのち大気圧に
戻し、車両に装着したのと同様状態に、すなわち、回転
軸を水平として、まず難燃性の程度を以下の評価方法に
よりテストした。
【0049】ブタンガスバーナーを用い、バーナーの火
口をゴムタイヤトレッドの下方約5cmの位置に固定
し、火炎温度約1000°C、火炎の高さ約10cm、
幅約10cm、厚さ約1cmの炎でゴムタイヤを15分
間加熱した。
【0050】この燃焼実験の結果を表2に示す。本発明
になる実施例のゴムタイヤは、約0.5分後に一旦着火
したものの、ガスバーナーの火炎を止めた後、瞬時に又
は約3分後に燃焼を停止する優れた難燃性を示した。一
方、従来例、比較例とも火炎を止めても燃焼を継続し焼
失した。
【0051】また、前記各ゴムタイヤを実際の車両(2
D−D)の駆動輪に装着し、規定荷重で5万km走行した
ときの、耐摩耗性、耐偏摩耗性及び耐クラック性の比較
試験を行った。
【0052】この比較試験の結果を難燃性のテスト結果
と共に表2に示す。ここで、耐摩耗性は走行距離/摩耗
量、耐偏摩耗性は周方向主溝溝近傍での摩耗段差量、耐
クラック性はクラックの発生数および深さ、長さの程度
によって評価した。なお、耐摩耗性、耐偏摩耗性及び耐
クラック性は従来例を100とした指数表示とし、耐摩
耗性のみ数値が大なる程良い。前記第1実施例乃至第5
実施例のゴムタイヤともとも従来対比遜色ないか、実用
上無視出来る程度の数値を示し、本発明の目的を達成し
ている。
【0053】〔比較例1〕図5に示すトレッドパターン
を有するゴムタイヤ100で、周方向主溝20の溝空間
にタイヤ周方向(図5矢印S方向)に延びる幅5.5mm
のシースルー部(図5斜線部)を有し、振幅Hが2.5
mmで、細溝22を設けない点を除いて第1実施例のゴム
タイヤと同一。
【0054】〔比較例2〕図5に示すトレッドパターン
を有するゴムタイヤ100で、周方向主溝20の溝空間
にタイヤ周方向(図5矢印S方向)に延びる幅5.5mm
のシースルー部(図5斜線部)を有し、振幅Hが2.5
mmで、周方向主溝20の側壁の屈折部20Aがシャープ
な角部を形成すると共に細溝22を設けない点を除いて
第1実施例のゴムタイヤと同一。
【0055】〔比較例3〕トレッドゴム層12がすべて
従来ゴム組成物で形成され、細溝22を設けない点を除
いて第1実施例のゴムタイヤと同一。と同一。
【0056】〔従来例〕図5に示すトレッドパターンを
有するゴムタイヤ100で、周方向主溝120の溝空間
にタイヤ周方向(図5矢印S方向)に延びる幅5.5mm
のシースルー部(図5斜線部B)を有し、周方向主溝1
20の側壁の屈折部120Aがシャープな角部を形成す
ると共に細溝を設けず、トレッドゴム層がすべて従来ゴ
ム組成物で形成されている。なお、振幅Hは2.5mm
で、その他は第1実施例のゴムタイヤと同様である。
【0057】
【表2】
【0058】上記表2に示す試験結果より、本発明にな
る実施例のゴムタイヤは、約0.5分後に一旦着火した
ものの、ガスバーナーの火炎を止めた後、30秒前後で
燃焼を停止する優れた難燃性を示した。なお、従来例、
比較例とも火炎を止めても燃焼を継続し焼失した。
【0059】一方、耐摩耗性、耐偏摩耗性及び耐クラッ
ク性は前記第1実施例乃至第5実施例のゴムタイヤとも
従来対比遜色ないか、実用上無視出来る程度の数値を示
し、本発明の目的を達成している。
【0060】なお、前記した実施例ではサイドゴム層1
3には従来ゴム組成物を用い、難燃剤の使用を最小限に
抑えているが、本発明はこれに限らず、サイドゴム層1
3には難燃ゴム組成物を用いてもよい。
【0061】また、これらのパターンに横方向溝、さら
には周方向に延び周方向主溝より細い副溝を適宜設けて
もよい。
【0062】また、本発明は、前記した実施例のスチー
ルコード補強のゴムタイヤ以外に、有機または無機繊維
コードを用いたラジアルゴムタイヤに適用し得るのは勿
論の事、該繊維コード補強になるバイアスゴムタイヤ、
及び、ゴムタイヤ内部にウレタンゴム、その他のゴム等
を充填、挿入したパンク防止ゴムタイヤに用いることが
出来るのは勿論である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、一般自動車、電気車
両、その他各種車両や航空機に使用されるゴムタイヤと
して要求される耐摩耗性、耐偏摩耗性、耐クラック性等
の基本性能を損なうことなく、高温度で大きな熱容量を
有する火源に遭遇しても、自己消火性と遅延性に優れる
極めて高度な難燃性を有する難燃ゴムタイヤを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るゴムタイヤの左半分
を示す、軸線に沿った断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るゴムタイヤのトレッ
ドの平面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るゴムタイヤのトレッ
ドの平面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係るゴムタイヤの左半分
を示す、軸線に沿った断面図である。
【図5】従来例に係るゴムタイヤのトレッドの平面図で
ある。
【符号の説明】
10 ゴムタイヤ 11 外皮ゴム部 12 トレッドゴム層 13 サイドゴム層 18 ビード部 20 周方向主溝 20A 屈曲部 22 細溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数
    の周方向主溝が形成されるトレッドゴム層と、前記トレ
    ッドゴム層のタイヤ幅方向両側に連なりタイヤ径方向内
    側に向かってビード部近傍まで延在するサイドゴム層か
    らなる外皮ゴム部と、前記外皮ゴム部の内側に補強部と
    を備えたゴムタイヤにおいて、 少なくとも周方向主溝の外表部を酸素指数が19.8以
    上、27.5以下の範囲とされた難燃ゴム組成物で形成
    し、前記周方向主溝の溝空間がタイヤ周方向に直線状に
    連続するシースルー部を有さないことを特徴とする難燃
    ゴムタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記周方向主溝の屈曲部の溝側壁角部
    が、曲率半径5mm以上の曲線で滑らかに連接されている
    ことを特徴とする請求項1記載の難燃ゴムタイヤ。
  3. 【請求項3】 少なくともショルダー側の前記周方向主
    溝の近傍に、前記周方向主溝とほぼ平行に延びる細溝を
    備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    難燃ゴムタイヤ。
JP4013990A 1991-11-14 1992-01-29 難燃ゴムタイヤ Pending JPH05201201A (ja)

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