JPH05198061A - カセット装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準テープカセットと小型テープカセットを
アダプターを使用することなく記録再生できる磁気記録
再生装置において、記録再生位置において、標準テープ
カセットと小型テープカセットのいずれをも装置基板方
向に押圧可能な押圧部材を唯一のカセット保持手段の内
部に構成することにより、優れた操作性を持ち、薄型で
安価な装置を提供することを目的とする。 【構成】 カセット保持手段１の上面プレート４に板ば
ね状の押圧部材６ａ，６ｂを設け、標準テープカセット
２２もしくは小型テープカセット２１を押圧部材６ａ，
６ｂのばね性により押圧する構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカセット式磁気記録再生
装置におけるフロントローディング方式のカセット装着
装置に係り、特に標準テープカセットと小型テープカセ
ットを共に装着できるようにしたカセット装着装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】標準テープカセットと小型テープカセッ
トを共に装着できるようにしたカセット装着装置とし
て、例えば、特開昭６３−２８７０１３号公報に示され
ているような標準テープカセット用カセット保持手段と
小型テープカセット用カセット保持手段を有するマウス
チェンジ方式と特開平１−９６８５９号公報に示されて
いるようなカセットトレイ方式がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方式では、部品点数が極端に増加し、高価なもの
となる上、マウスチェンジ方式ではテープカセット挿入
前に挿入するテープカセットの大きさを選択しなければ
ならないという使用上の問題があり、また、カセットト
レイ方式では、テープカセットを着脱時にカセットトレ
イを前面パネルより前面に引き出さなければならないと
いう煩わしい問題点があった。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑み、フロントロー
ディング方式で標準テープカセットと小型テープカセッ
トを同一のカセット保持手段に着脱できるよう構成し、
優れた操作性を持ち、薄型でかつ安価であり標準テープ
カセットと小型テープカセットを共に着脱できるように
したカセット装着装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、標準テープカ
セットと標準テープカセットより少なくとも高さの低い
小型テープカセットのいずれをも着脱可能に保持しうる
カセット保持手段と、標準テープカセットを装着した場
合には、記録もしくは再生可能な位置において標準テー
プカセットを装置基板方向に押圧し、かつ、小型テープ
カセットを装着した場合には、記録もしくは再生可能な
位置において小型テープカセットを装置基板方向に押圧
する押圧部材をカセット保持手段に具備するように構成
したものである。

【０００６】

【作用】この構成により、標準テープカセットと小型テ
ープカセットのいずれもを保持しうるカセット保持手段
の内部に標準テープカセットと小型テープカセットのい
ずれをも押圧できる押圧部材を構成することが可能とな
り、カセット保持手段をひとつしか必要としないことに
より、構成が簡潔となり、薄型でかつ安価でありながら
カセットアダプターを用いることなしに大小２種類のテ
ープカセットに記録再生でき、かつ従来の標準カセット
専用の装置のほとんどに用いられているフロントローデ
ィング方式のカセット装着装置と同様の優れた操作性を
もったカセット装着装置を実現することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明のカセット装着装置の一実施例
について添付図面に基づいて説明する。

【０００８】図１は本発明の一実施例のカセット装着装
置の構成を示す斜視図であり、図２はカセット着脱待機
位置における状態を示す要部側面図、図３は同要部正面
図である。図３において、カセット保持手段１は、底面
プレート２，側面プレート３ａ，３ｂおよび上面プレー
ト４を箱状につなぎ構成している。図１および図２にお
いて、カセット保持手段１は、側面プレート３ａ，３ｂ
に形成された案内ピン５ａ，５ｂによって、基板３１に
略々垂直に配置されている側壁部材３２ａに形成された
案内溝部３３ａ，３３ｂに摺動自在に係合している。

【０００９】図１に示すように、板ばね状の押圧部材６
ａ，６ｂの固定部７ａ，７ｂは上面プレート４の下面に
付設されており、押圧部材６ａ，６ｂの押圧部８ａ，８
ｂは押圧部材６ａ，６ｂのばね性により、図１で上方向
に移動可能に構成されている。

【００１０】なお、図３において、底面プレート２の小
型テープカセット保持部１６が凹状となっているのは、
底面プレート２の小型テープカセット保持部１６に図４
に示すような小型テープカセット係止爪１７ａ，１７ｂ
が設けられており、この小型テープカセット係止爪１７
ａ，１７ｂが標準テープカセット挿入時に標準テープカ
セットと非接触とするためである。このため標準テープ
カセットと小型テープカセットの高さの差をＨ、図４に
示す底面プレート２の小型テープカセット保持部１６の
凹状の段差をｈとすると、カセット保持手段１に標準テ
ープカセットを挿入した時と小型テープカセットを挿入
した時のカセット上面の高さの差は、Ｈ＋ｈとなり、カ
セット保持手段１が記録もしくは再生可能な位置におい
て、小型テープカセットあるいは標準テープカセットを
装置基板３１の方向に押圧する押圧部材６ａ，６ｂを構
成することが一層困難なものとなっている。

【００１１】本実施例のカセット保持手段の移動手段の
構成を図１に示す。駆動アーム３４ａ，３４ｂは側壁部
材３２ａ，３２ｂに回動自在に支持された軸３５と一体
的に構成されており、案内溝３７にカセット保持手段１
の側面のプレート３ａ，３ｂ上の主要な案内ピン５ｂ，
５ｃがそれぞれ係合している。駆動アーム３４ａ，３４
ｂの片側は軸３５と同芯に歯車３８を一体に構成してい
る。

【００１２】ラック３９は、側壁部材３２ａまたは３２
ｂに設けた２個の案内片４０ａ，４０ｂに水平移動可能
となるよう案内溝４１ａ，４１ｂで係合している。さら
にラック３９は、その一端に形成したラック３９の歯４
２によって駆動アーム３４ａの歯車３８と噛合してお
り、かつ駆動アーム３４ａに一体の歯車３８と噛合しな
い領域に構成したラック３９の歯４３によって駆動モー
タ（図示せず）によって回転駆動される駆動歯車４４と
噛合している。

【００１３】以上のように構成された本発明のカセット
装着装置について、以下にその動作を説明する。

【００１４】小型テープカセット２１を装置前面の挿入
口からカセット保持手段１に挿入されると、図２に示す
ように押圧部材６ａの押圧部８ａは、小型テープカセッ
ト２１に押されて点線で示す位置から９ａの位置に移動
し、押圧部材６ａのばね性により、小型テープカセット
２１を底面プレート２の方向に押圧する。さらに、小型
テープカセット２１がカセット保持手段１に挿入され、
図２に示す状態になったことを図１の検知スイッチ４５
が検知すると、磁気記録再生装置本体に具備されている
駆動モータ（図示せず）が回転を始め、駆動歯車４４が
回転し、ラック３９が図１の右方向へ移動し、駆動アー
ム３４ａ，３４ｂを時計方向に回転せしめる。従って、
駆動アーム３４ａ，３４ｂに設けた案内溝３７に係合さ
れた案内ピン５ｂと一体のカセット保持手段１は側壁部
材３２ａ，３２ｂのＬ字状案内溝部３３ａ，３３ｂに沿
って水平移動から垂直移動に至る移動を行い、カセット
装着動作を完了し、図４に示す状態となる。このとき、
図４で、９ａの位置に移動した押圧部材６ａの押圧部８
ａは、小型テープカセット２１を基板３１の方向に押圧
している。

【００１５】次に標準テープカセット２２を装置に挿入
した場合について説明する。図５は標準テープカセット
２２をカセット保持手段１に挿入した状態を示す要部側
面図である。標準テープカセット２２をカセット保持手
段１に挿入されると、図５で、押圧部材６ａの押圧部８
ａは、標準テープカセット２２に押されて点線に示す位
置から１０ａの位置に移動し、標準テープカセット２２
を底面プレート２の方向に押圧する。さらに、標準テー
プカセット２２がカセット保持手段１に挿入され、図５
の状態になったことを検知スイッチ４５が検知すると、
カセット保持手段１の移動手段は小型テープカセット挿
入時と同一の動作を行い、カセット装着動作を完了し、
図６に示す状態となる。このとき、図６で、１０ａの位
置に移動した押圧部材６ａの押圧部８ａは、標準テープ
カセット２２を基板３１の方向に押圧している。

【００１６】

【発明の効果】以上のように本発明は、標準テープカセ
ットと小型テープカセットのいずれをも着脱可能に保持
しうるカセット保持手段と、標準テープカセットを装着
した場合には、記録もしくは再生可能な位置において標
準テープカセットを装置基板方向に押圧し、かつ、小型
テープカセツトを装着した場合には、記録もしくは再生
可能な位置において小型テープカセットを装置基板方向
に押圧する押圧部材をカセット保持手段に具備するよう
に構成したことにより、カセット保持手段がひとつしか
ない簡潔で薄型かつ安価な構成でありながら、カセット
アダプターを使用することなく大小２種類のカセットに
記録再生でき、かつ従来のカセット装着装置のほとんど
に用いられていたフロントローディング方式のカセット
装着装置と同様の優れた操作性をもつカセット装着装置
を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のカセット装着装置の構成を
示す斜視図

【図２】同実施例のカセット装着装置に小型テープカセ
ットを挿入した状態を示す要部側面図

【図３】同実施例のカセット装着装置に小型テープカセ
ットを挿入した状態を示す要部正面図

【図４】同実施例のカセット装着装置の底面プレートの
小型テープカセット保持部を示す要部斜視図

【図５】同実施例のカセット装着装置において、小型テ
ープカセットを記録再生位置に装着した状態を示す要部
側面図

【図６】同実施例のカセット装着装置に標準テープカセ
ットを挿入した状態を示す要部側面図

【図７】同実施例のカセット装着装置において、標準テ
ープカセットを記録再生位置に装着した状態を示す要部
側面図

【符号の説明】

１ カセット保持手段 ２ 底面プレート ３ａ 側面プレート ３ｂ 側面プレート ４ 上面プレート ６ａ 押圧部材 ６ｂ 押圧部材 ２１ 小型テープカセット ２２ 標準テープカセット ３１ 基板 ３２ａ 側壁部材 ３２ｂ 側壁部材 ３４ａ 駆動アーム ３４ｂ 駆動アーム ３６ 天板 ３９ ラック ４５ 検知スイッチ

フロントページの続き (72)発明者 阪本 圭司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 標準テープカセットと前記標準テープカ
   セットより少なくとも高さの低い小型テープカセットの
   いずれをも着脱可能に保持しうるカセット保持手段と、
   前記標準テープカセットを装着した場合には、記録もし
   くは再生可能な位置において前記標準テープカセットを
   装置基板方向に押圧し、かつ、前記小型テープカセット
   を装着した場合には、記録もしくは再生可能な位置にお
   いて前記小型テープカセットを装置基板方向に押圧する
   押圧部材を前記カセット保持手段に具備することを特徴
   とするカセット装着装置。