JPH0518636U - 攪拌等の処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理材料を攪拌したり、分散する装置におい
て、処理材料や分散媒体の流動を大きくして攪拌効率や
分散効率を上げる。 【構成】 攪拌翼（６）を収納した処理槽（３）の内壁
（７）に、弧状の凹陥部（８）・・・を連続して設け
る。攪拌翼（６）の回転により飛散された処理材料や分
散媒体は、凹陥部（８）に入って渦流状に運動し、運動
範囲が広げられ、処理材料を攪拌したり、分散する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、処理材料を攪拌したり、分散媒体を用いて処理材料の分散処理を行 う攪拌等の処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、攪拌等の処理装置は、処理槽内で処理材料等に運動を与えることによ り攪拌、分散等の処理をしている。例えば、媒体分散機は、分散媒体と処理材料 の混合物をディスク等の攪拌翼で攪拌し、分散媒体間に生ずるずり力によって処 理材料を微粒子化し、液体中に分散する。

【０００３】

【考案の解決課題】

従来の媒体分散機、攪拌機等の処理装置における処理材料等の動きをみると、 分散媒体や処理材料は攪拌翼により遠心力を与えられて飛散し、処理槽の内壁に 衝突してはね返る運動を繰り返している。

【０００４】 このように、従来の攪拌等の処理装置では、処理槽の内壁部分において、処理 材料や分散媒体は単にはね返るだけであり、攪拌効率や分散効率を上昇させるよ うな配慮がなされていない。

【０００５】 そこで、本考案の目的は、処理槽の内壁部分においても処理材料や分散媒体の 運動を制御し、効率よく処理材料を攪拌したり、分散処理できるようにした攪拌 等の処理装置を提供することである。

【０００６】

【課題解決の手段】

本考案によれば、攪拌翼により飛散された分散媒体や処理材料を処理槽の内壁 に衝突して渦流状に運動させるのに与かるよう該処理槽の内壁に凹陥部を形成し たことを特徴とする攪拌等の処理装置が提供され、上記目的が達成される。

【０００７】

【作用】

攪拌翼により遠心力を与えられた処理材料や分散媒体は、内壁の凹陥部に向か うが、該攪拌翼の回転による全体の周方向の流動により、あたかも凹陥部内で渦 流状に円状流動が行われる。

【０００８】 このため、凹陥部の部分で、処理材料や分散媒体が激しく流動する結果、処理 材料の運動範囲や媒体間において処理材料に与えられるずり力は頻繁にかつ強力 に、密度の濃いものとなるので、攪拌効果や分散効果は極めて大きくなる。

【０００９】

【実施例】

以下実施例と共に説明する。 本考案は、一般の攪拌機や媒体分散機その他の処理装置に好適に適用すること ができ、横型，竪型いずれの処理槽を有する装置にも実施することができるが、 図においては、竪型の媒体分散機に本考案を適用した実施例を示してある。

【００１０】 図において、本体（１）には昇降可能に支持台（２）を設けてあり、該支持台 （２）上に処理槽（３）が設置される。該本体（１）には、モ−タ（４）により 適宜の伝達手段を介して駆動される攪拌軸（５）を設けてある。該攪拌軸（５） には、適宜数の攪拌翼（６）・・・を取付けてあり、図においては円板ディスク を用いているが、その他適宜形状の攪拌翼を用いることができる。

【００１１】 上記処理槽（３）の内壁（７）には、図２に示すように、上記攪拌翼（６）の 遠心力により飛散された処理材料と分散媒体の混合物を、該内壁（７）に衝突し て渦流状に運動させるよう凹陥部（８）・・・を形成してある。該凹陥部（８） は、好ましくは円弧状に周方向に波形に屈曲した曲面に形成されているが、楕円 等の二次曲線やその他の曲面に形成したり、山形その他の適宜の形状に形成する こともできる。また、該凹陥部（８）は、処理槽（３）の長手方向に連続して凹 むように形成してあるが、処理槽（３）の内壁（７）の適所に不連続に椀状に複 数個設けるようにしてもよい。

【００１２】 上記実施例においては、上記支持台（２）上に処理槽（３）を設置してあるの で、該支持台を昇降させることにより、上記攪拌翼（６）と処理槽（３）の相対 位置を上下の任意の位置に設定することができる。

【００１３】 なお、上記処理槽（３）の内壁（７）の周囲には、冷却水，温水その他の適宜 の調温媒体を流通させるジャケット（９）を設けることができる。この場合には 内壁の接触面積が大きいので、加熱，冷却等の効果も大きい。

【００１４】 上記攪拌翼（６）が回転すると、図２に示すように、攪拌翼（６）により飛散 されたボ−ル、ビ−ズ等の分散媒体(10)は、内壁（７）の凹陥部（８）・・・に 入り込み、該内壁に案内されると共に分散媒体と処理材料の混合物の円周方向の 流動に案内され、渦流状に流動し、激しく分散作用を奏する。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成され、処理槽の内壁部分においても処理材料や分散 媒体に積極的に運動を与え、運動範囲が広がり、攪拌効率や分散効果を高めるこ とができ、また外周面が広くなるので、調温媒体による冷却、加熱等の調温効果 も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す一部を断面した側面
図。

【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図。

【符号の説明】

１ 本体 ３ 処理槽 ５ 攪拌軸 ６ 攪拌翼
７ 内壁 ８ 凹陥部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 処理槽内に設けた攪拌翼により処理材料
   を攪拌して処理材料を攪拌、分散等する装置において、
   上記攪拌翼により飛散され処理槽の内壁に衝突した処理
   材料を渦流状に運動せしめるに与かる凹陥部を処理槽の
   内壁に形成したことを特徴とする攪拌等の処理装置。
2. 【請求項２】 上記凹陥部は曲面に形成されている請求
   項１に記載の攪拌等の処理装置。