JP2002028514A - 粉砕機 - Google Patents

粉砕機

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JP2002028514A
JP2002028514A JP2000214350A JP2000214350A JP2002028514A JP 2002028514 A JP2002028514 A JP 2002028514A JP 2000214350 A JP2000214350 A JP 2000214350A JP 2000214350 A JP2000214350 A JP 2000214350A JP 2002028514 A JP2002028514 A JP 2002028514A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉砕効率を高める。 【解決手段】 粉砕容器2内をセパレータ9によって内
側室19と外側室20に区画し、内側室19内に攪拌部
材21を回転可能に設ける。セパレータ9は、内周面が
多角形状で外周面が円形状に形成されるリング11を複
数枚重ね合わせて隔壁10を形成し、隔壁10の外周側
に複数本の支持軸12を位置し、各支持軸12に複数枚
のスペーサ13を装着し、各スペーサ13の一部を隣接
するリング11、11間に介装させ、隣接するリング1
1、11間で隔壁10の内外を連通する複数の開口部1
4を形成したものである。内側室19内に処理物を供給
し、攪拌部材21を回転させると、処理物は粉砕メディ
アとともに攪拌され、粉砕される。処理物には攪拌部材
21と内側室19の多角形状の内周面との協働によって
強力な剪断力が加えられるので、粉砕効率が向上するこ
とになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は粉砕機に関し、特
に、インクや塗料の分散、セラミック、金属、無機物、
有機物、磁性体、顔料、医薬品などの粉砕や分散などに
有効なメディア攪拌型湿式粉砕機に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】メディア攪拌型湿式粉砕
機には種々のタイプのものがあり、例えば、特開平10
−230182号公報に記載されている粉砕機等が一般
に知られている。
【0003】この粉砕機は、大流量の処理物を効率良く
粉砕する粉砕機であって、両端が閉塞された筒状をなす
粉砕容器と、粉砕容器内に設けられて粉砕容器内を内側
室と外側室の2室に区画する円筒状のセパレータと、粉
砕容器の内側室内に回転可能に設けられる攪拌部材とを
具えている。
【0004】そして、攪拌部材を回転させて処理物を粉
砕容器の内側室内に供給すると、処理物は粉砕メディア
とともに分散、攪拌され、遠心力の作用によってセパレ
ータ側に層状に押し付けられ、同時に攪拌部材の回転力
に引きずられて回転運動も行い、強力な剪断力が加えら
れ、処理物の粉砕、分散が行われる。この場合、遠心力
の作用する方向と処理物の流れる方向とが同じであるた
め、無理なく均一な処理物の粉砕、分散が行われること
になる。
【0005】しかしながら、上記のような構成の粉砕機
にあっても、動力源の運動エネルギーを処理物の粉砕の
ために交換する効率は、各種のエネルギー変換効率に比
べると未だ低いのが現状となっている。
【0006】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、動力源の運動エネルギ
ーを処理物の粉砕のために交換する効率を著しく向上さ
せることができる粉砕機を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記のような問題点を
解決するためにこの発明は、粉砕容器と、該粉砕容器内
に設けられて粉砕容器内を内側室と外側室の2室に区画
するとともに、両室間を連通する開口部を有するセパレ
ータと、前記内側室内に回転可能に設けられる攪拌部材
と、前記内側室内に処理物を供給するための供給口と、
前記外側室から処理物を排出するための排出口とを具え
た粉砕機において、前記内側室を多角形状に形成した手
段を採用したものである。また、前記セパレータは、内
周面が多角形状に形成されるとともに、外周面が円形状
に形成されるリングを複数枚重ね合わせ、隣接するリン
グ間に内外周面間を連通する開口部を形成してなる手段
を採用したものである。
【0008】
【作用】この発明は上記のような手段を採用したことに
より、攪拌部材を回転させて処理物を供給口から粉砕容
器の内側室内に供給すると、処理物は内側室内において
粉砕メディアとともに攪拌されて分散、粉砕される。こ
の場合、処理物及び粉砕メディアには攪拌部材の回転と
多角形状の内側室とによって強力な剪断力が加えられ
る。そして、処理物が所定の粒度に達すると、処理物は
セパレータによって粉砕メディアと分離され、セパレー
タの開口部内に流れ込み、そこを通過して外側室内に流
れ込み、外側室から排出口を介して粉砕容器外に排出さ
れることになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
の形態について説明する。図1〜図5には、この発明に
よる粉砕機の一実施の形態が示されていて、この粉砕機
1は、連続式のメディア攪拌型湿式粉砕機であって、両
端が閉塞された筒状をなす粉砕容器2と、粉砕容器2の
内部に回転可能に設けられる攪拌部材21と、粉砕容器
2の内部に設けられるセパレータ9とを具えている。
【0010】粉砕容器2は、一端が閉塞された筒状をな
す容器本体3と、容器本体3の他端開口部を閉塞する円
板状の蓋6とから構成されるものであって、容器本体3
の閉塞されている一端中央部には容器本体3の内外を連
通する筒状のボス4が一体に設けられ、このボス4の内
側の部分に装着される軸受5によって攪拌部材21が回
転可能に支持されるようになっている。
【0011】粉砕容器2の内部には、筒状のセパレータ
9が粉砕容器2と軸線をほぼ一致させた状態で設けら
れ、このセパレータ9によって粉砕容器2内は径方向に
内側室19と外側室20の2室に区画されるようになっ
ている。
【0012】蓋6の中央部には、内側室19内外を連通
する筒状の供給口7が一体に設けられ、この供給口7を
介して内側室19内にインク、塗料、セラミック、金
属、無機物、有機物、磁性体、顔料、医薬品等の処理物
が供給されるようになっている。
【0013】容器本体3の筒状の部分には、外側室20
内外を連通する筒状の排出口8が一体に設けられ、この
排出口8を介して内側室19からセパレータ9の開口部
14を通過して外側室20内に流出した処理物が粉砕容
器2外に排出されるようになっている。
【0014】粉砕容器2は、軸方向に短く形成されてい
る。すなわち、L(軸方向の長さ)/D(直径)比が小
さくなるように形成されている。この実施の形態におい
ては、L/D比をL/D≦1.0としている。Lを小さ
くする場合にはDを大きくすることにより内側室19
(粉砕領域)の容積を十分に確保することができ、所定
の粉砕効率を得ることができるものである。
【0015】セパレータ9は、複数枚の環状のリング1
1、11……を重ね合わせて筒状の隔壁10を形成する
とともに、隔壁10の外周側に支持軸12を周方向に向
かって所定の間隔ごとに複数本位置し、各支持軸12に
複数枚の環状のスペーサ13、13……を装着し、各ス
ペーサ13の一部を隣接するリング11、11間にそれ
ぞれ介装させ、隣接するリング11、11間に隔壁10
の内外周面間を連通するスリット状の開口部14を複数
形成したものである。
【0016】セパレータ9の開口部14の形状は、スリ
ット状に限らず他の任意の形状としても良い。ここで、
セパレータ9の開口部14をスリット状としているの
は、スペーサ13の厚みを変更することによってスリッ
ト状の開口部14の寸法を任意に変更できるからであ
り、処理物の粘度や粒状の性状、その他の処理条件によ
って適当にスペーサ13の厚みを設定することができる
からである。
【0017】セパレータ9の各リング11は、断面が方
形状(この実施の形態においては断面を四角形状として
いるがこれに限定するものではない)で環状をなすもの
であって、内周面が多角形状(この実施の形態において
は正八角形状に形成しているがこれに限定するものでは
ない)に形成され、外周面が円形状に形成されている。
【0018】そして、このような形状のリング11を複
数枚、各リング11の内周面の各頂角がそれぞれ同一垂
直線上に位置するように重ね合わせることで、内周面が
多角形状で外周面が円形状の隔壁10を構成することが
できるものである。
【0019】隔壁10の上部及び下部にはそれぞれ環状
のリング押え15、16が位置し、上部のリング押え1
5に各支持軸12の上端部を嵌合させ、下部のリング押
え16を挿通させたボルト18を各支持軸12の下端部
に螺合させて所定のトルクで締め付けることにより、各
リング11と各スペーサ13とを相互に密着させること
ができ、ユニット化したセパレータ9を構成することが
できるものである。
【0020】ユニット化したセパレータ9は、粉砕容器
2内に一体的に着脱可能となるとともに、粉砕容器2内
に装着したときに、蓋6の内面と容器本体3の底面との
間で支持され、粉砕容器2内の所定の位置に保持される
ものである。
【0021】そして、上記のような構成のセパレータ9
を粉砕容器2内に装着することで、粉砕容器2内は、径
方向に内側室19と外側室20の2室に区画され、内側
室19と外側室20との間がセパレータ9の各開口部1
4を介してそれぞれ相互に連通し、内側室19内の処理
物がセパレータ9の各開口部14を介して外側室20内
に流出可能となるものである。この場合、内側室19
は、セパレータ9の隔壁の多角形状の内周面によって外
周部が多角形状に形成され、外側室20は、セパレータ
9の円形状の外周面によって内周部が円形状に形成され
るものである。
【0022】攪拌部材21は、一端が閉塞された筒状を
なすものであって、粉砕容器2の内側室19内に回転可
能に設けられるようになっている。攪拌部材21の筒状
の部分の外周側には、全周に渡って凹部22、凸部23
が交互に設けられている。各凹部22にはそこを内外に
貫通する貫通孔24が設けられ、この貫通孔24を介し
て攪拌部材21の径方向の内外間において処理物及び粉
砕メディアが相互に流動するようになっている。
【0023】攪拌部材21の閉塞されている一端には、
そこを内外に貫通する複数の貫通孔25が設けられてい
る。この貫通孔25は、攪拌部材21の軸心を中心とす
るほぼ同心円上に所定の間隔で位置し、この貫通孔25
を介して攪拌部材21の軸方向の内外間において処理物
及び粉砕メディアが相互に流動するようになっている。
【0024】攪拌部材21の閉塞されている一端中央部
には筒状の突部26が一体に設けられている。この突部
26の外周側は容器本体3のボス4内に装着されている
軸受5の内周側に嵌合され、軸受5によって回転可能に
支持されるようになっている。突部26の内周側には軸
受5によって回転可能に支持されている駆動軸27の先
端部が嵌合されている。攪拌部材21は、攪拌部材21
の内面側からロックナットを兼用している分散部材28
を駆動軸27の先端に螺合させて所定のトルクで締め付
けることで、駆動軸27に一体に連結されるようになっ
ている。
【0025】分散部材28の頭部には全周に渡って凹部
29、凸部30が交互に設けられ、この凹部29、凸部
30により、供給口7から粉砕容器2の内側室19内に
供給された処理物、及び内側室19内に位置する粉砕メ
ディアが径方向の外方に分散されるものである。
【0026】攪拌部材21の周速は、通常8m/s〜1
6m/sである。周速は、大きい方が粉砕効率は良い
が、より大きな動力が必要となる。したがって、最適周
速は、粉砕の程度あるいは処理物により異なるので、処
理条件により最適な周速を選択する必要がある。
【0027】処理物の滞留時間は、1〜30秒/パスで
処理している。滞留時間は、より短時間で処理した方が
良いが、周速と同様処理条件により、最適な滞留時間を
選択する必要がある。
【0028】粉砕メディアは、ジルコニアビーズ、スチ
ールビーズ、セラミックビーズ、ガラスビーズなどがあ
り、メディア径の大きさは、0.1mm〜2mmを使用
している。充填量としては、粉砕容器2内の20〜60
%としている。粉砕メディアは、小径のものほど、又充
填量が多いほど、微粉砕は可能であるが、用途により粉
砕の程度、処理物の形状、性状などが異なり、用途、処
理物に対して最適なものを選択する必要がある。さらに
材質についても同様の選択が必要である。
【0029】次に、前記に示すものの作用について説明
する。まず、図示しない駆動源を作動させて駆動軸27
を回転させると、駆動軸27に連結されている攪拌部材
21が駆動軸27と一体に回転するとともに、攪拌部材
21の中心部に位置している分散部材28も攪拌部材2
1と一体に回転する。
【0030】そして、処理物を供給口7から粉砕容器2
の内側室19の内部に供給すると、処理物は分散部材2
8によって粉砕メディアとともに径方向の外方に分散さ
れるとともに、攪拌部材21によって攪拌される。
【0031】この場合、攪拌部材21の筒状の部分には
径方向内外に貫通する貫通孔24が設けられているの
で、この貫通孔24によって処理物及び粉砕メディアに
は強力な遠心力が作用し、処理物及び粉砕メディアは貫
通孔24から攪拌部材21の外周側に流動する。
【0032】そして、攪拌部材21の外周側に流動した
処理物及び粉砕メディアは、攪拌部材21の外周側にお
いて、攪拌部材21の凹部22、凸部23、及び内側室
19の多角形状の外周部(セパレータ9の多角形状の内
周面)によって強力な剪断力が加えられ、攪拌部材21
の軸方向の一端方向又は他端方向に流動し、蓋6と攪拌
部材21との間隙を介して攪拌部材21の内側に流動す
る。また、一部は、攪拌部材21と容器本体3との間隙
を通って攪拌部材21の閉塞されている部分の貫通孔2
5から攪拌部材21の内側に流動し、このような一連の
流れに沿って内側室19の内部を循環することになる。
【0033】そして、このように処理物および粉砕メデ
ィアが内側室19の内部を循環することにより、両者は
全体が完全な混合状態となるとともに、処理物は徐々に
細かく粉砕されて所定の粒度に達する。
【0034】そして、所定の粒度に達した処理物は、攪
拌部材21の外周側に流動した際にセパレータ9によっ
て粉砕メディアと分離され、セパレータ9のスリット状
の開口部14内に流れ込み、そこを流れて外側室20内
に達し、外側室20から排出口8を介して粉砕容器2の
外部に排出されることになる。
【0035】上記のように構成したこの実施の形態によ
る粉砕機1にあっては、粉砕容器2のL/D比を小さく
(1.0以下)してあり、Lを小さくした分だけDを大
きくしてあるので、内側室19(粉砕領域)の容積を十
分に確保することができるとともに、強い遠心力を得る
ことができることになる。
【0036】また、処理物と粉砕メディアとを分離する
セパレータ9は、複数のリング11と複数のスペーサ1
3と複数の支持軸12との組合せによって複数のスリッ
ト状の開口部14を形成してユニット化し、このユニッ
ト化したセパレータ9を軸線をほぼ一致させた状態で粉
砕容器2の内部に設けるようにしたので、大流量の処理
物を処理するのに十分な有効面積を確保することができ
ることになる。したがって、処理物の流れがセパレータ
9によって制限されるようなことはなく、大流量の処理
物の処理にも十分に対応できることになる。
【0037】さらに、攪拌部材21の中央部に分散部材
28を設けるとともに、攪拌部材21の筒状の部分に径
方向内外を貫通する貫通孔24、攪拌部材21の閉塞さ
れている一端部に軸方向内外を貫通する貫通孔25をそ
れぞれ設けたので、内側室19の全体を使って処理物お
よび粉砕メディアを循環させることができる。したがっ
て、粉砕メディア及び処理物が粉砕容器2の内部の一部
に片寄って運転に影響を与えたり、運転が困難となった
りするようなことはなく、長期的に良好な運転特性が得
られることになる。
【0038】さらに、粉砕メディアは、内側室19の外
周部に位置するセパレータ9の内周面に沿って公転する
とともに自転し、この場合、セパレータ9の内周面は多
角形状に形成されているため、セパレータ9の内周面に
沿って公転している粉砕メディアの公転方向は常に変化
し、その変化に伴って粉砕メディアの自転は増加する。
したがって、粉砕メディアの公転方向の変化及び自転数
の増加が処理物への剪断作用を増幅し、処理物の粉砕効
率を大幅に向上させることができることになる。
【0039】なお、前記の説明においては、セパレータ
9の隔壁10を構成する複数のリング11に同一形状
(正八角形状)のものを使用し、各リング11の内周面
の各頂角が同一垂直線上に位置するように複数のリング
11を重ね合わせて、セパレータ9の内周側に外周部が
正八角形状の内側室19を形成したが、各リング11の
内周面の頂角を周方向にずらすように複数のリング11
を重ね合わせて、セパレータ9の内周側に内周面が螺旋
形状の内側室19を形成してもよいものである。その場
合には、各リング11の内周面の各頂角は同一垂直線上
からずれた位置に位置することになるので、内側室19
の内周面を構成する頂角の数が増えるものである。すな
わち、内側室19は、複数のリングの内周面の頂角の総
数と同数の頂角を有することになり、複雑な形状となる
ものである。さらに、図示はしないが、内周面の形状の
異なるリングを複数枚重ね合わせて、内側室19の内周
面の頂角の数を増やし、内側室19の形状を複雑なもの
にしても良いものであり、このような多角形状と言い難
い場合でも、リングの内周面に角があることにより、処
理物に強力な剪断力を加えることができるものである。
【0040】図6には、この発明による粉砕機1を用い
て構成したバッチ処理システム31が示されている。す
なわち、このバッチ処理システム31は、前述した粉砕
機1と、この粉砕機1に循環ライン32を介して接続さ
れるサービスタンク33と、循環ライン32の途中に設
けられる循環ポンプ34とを具えている。
【0041】このバッチ処理システム31は、1回の粉
砕では十分な粉砕ができないような場合に有効となり、
特に、少量多品種の製品を生産する場合に有効となるも
のである。この場合、サービスタンク33として移動可
能なものを多数用い、それらを順次交換して使用するこ
とができる。また、製品の切り換えにより粉砕機1の内
部を洗浄する必要がある場合には、洗剤などの洗浄液や
リンス液を入れたサービスタンク33を接続して運転す
ることにより、粉砕機1の内部、粉砕メディア、循環ラ
イン32などを完全に洗浄することができる。
【0042】以下に、この発明による粉砕機の実施例に
ついて説明する。この実施例においては、正八角形状の
リングを使用したセパレータと、円形状のリングを使用
したセパレータとの比較テストを、前記のバッチ処理シ
ステム31で実施した。処理物のサンプリングは、循環
ルートのホールディングタンク入口で行った。また、粒
径は、日機装(株)のマイクロトラックMKIIDRAを
用い、レーザー回析、光散乱法により計測した。正八角
形状のリングを使用したセパレータと円形状のリングと
を使用したセパレータとの比較を図7に示す。処理条件
は、以下の通りとした。 粉砕機 モーター容量:15kw、回転数:1200rpm、処
理流量:15l/min粉砕容器:内径(D)230m
m、軸方向長さ(L)86mm、容器容量 2.7l 攪拌部材:内径220mm、軸方向長さ 70mm 粉砕メディア 材質:ジルコニア、ボール径:0.3mm 処理物 炭酸カルシュウム10kgと水10kg 炭酸カルシュウムの平均粒径:5.5μm 上記の処理条件により、処理物の平均粒径を1μmまで
粉砕するために要した電力消費量を粉砕メディアの使用
量毎に測定した。その結果を図7に示す。この結果か
ら、円形状のリングによるセパレータに比較して多角形
状のリングによるセパレータは次のような優位性のある
ことがわかった。電力消費量が同じであれば、少ない粉
砕メディア量で良い。同じ粉砕メディア量であれば、電
力消費量は少ない。円形リング、多角形リングのどちら
でも、粉砕メディア量が多ければ多いほど、電力消費量
は少ないが、メディア量の増加に対する電力消費量の減
少率は、多角形リングは円形リングに比べて著しく、メ
ディア量が多ければ多いほど、円形リングの電力消費量
と多角形リングの電力消費量との差が大きくなる。以上
のことにより、多角形状のリングによるセパレータの方
がより少ない粉砕メディアで効率良く粉砕できることが
証明された。
【0043】
【発明の効果】この発明は、前記のように構成したこと
により、以下のような効果を奏するものである。すなわ
ち、供給口から粉砕容器の内側室内へ処理物を供給し、
攪拌部材を回転させると、処理物は、内側室の内部に位
置する粉砕メディアとともに攪拌されて粉砕されること
になる。この場合、粉砕メディアは、内側室の外周部に
位置するセパレータの内周面に沿って公転するとともに
自転し、この場合、セパレータの内周面は多角形状に形
成されているため、セパレータ内周面に沿って公転して
いる粉砕メディアの公転方向は常に変化し、その変化に
伴って粉砕メディアの自転は増加する。したがって、粉
砕メディアの公転方向の変化及び自転数の増加が処理物
への剪断作用を増幅し、粉砕効率が向上することにな
る。さらに、セパレータの内周面が多角形状であるため
に処理物自体の回転方向の変化により生ずる剪断作用に
よっても、粉砕効率は向上することになる。このよう
に、セパレータの内周部を多角形状に形成することによ
り、相乗の効果が生まれ、処理物に作用する剪断作用は
著しく増加し、より一層の粉砕効率の向上に寄与するこ
とになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による粉砕機の一実施の形態を示した
縦断面図である。
【図2】図1に示すものの要部拡大図である。
【図3】セパレータの詳細図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】この発明による粉砕機を用いて構成したバッチ
処理システムの系統図である。
【図7】この発明による粉砕機と従来の粉砕機との性能
を比較した説明図である。
【符号の説明】
1……粉砕機 2……粉砕容器 3……容器本体 4……ボス 5……軸受 6……蓋 7……供給口 8……排出口 9……セパレータ 10……隔壁 11……リング 12……支持軸 13……スペーサ 14……開口部 15、16……リング押え 18……ボルト 19……内側室 20……外側室 21……攪拌部材 22、29……凹部 23、30……凸部 24、25……貫通孔 26……突部 27……駆動軸 28……分散部材 31……バッチ処理システム 32……循環ライン 33……サービスタンク 34……循環ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕容器と、該粉砕容器内に設けられて
    粉砕容器内を内側室と外側室の2室に区画するととも
    に、両室間を連通する開口部を有するセパレータと、前
    記内側室内に回転可能に設けられる攪拌部材と、前記内
    側室内に処理物を供給するための供給口と、前記外側室
    から処理物を排出するための排出口とを具えた粉砕機に
    おいて、前記内側室を多角形状に形成したことを特徴と
    する粉砕機。
  2. 【請求項2】 前記セパレータは、内周面が多角形状に
    形成されるとともに、外周面が円形状に形成されるリン
    グを複数枚重ね合わせ、隣接するリング間に内外周面間
    を連通する開口部を形成してなる請求項1に記載の粉砕
    機。
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