JPH05169909A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH05169909A JPH05169909A JP3344619A JP34461991A JPH05169909A JP H05169909 A JPH05169909 A JP H05169909A JP 3344619 A JP3344619 A JP 3344619A JP 34461991 A JP34461991 A JP 34461991A JP H05169909 A JPH05169909 A JP H05169909A
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Links
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Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Tyre Moulding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ナイロン系アロイを使用することにより、軽
量化と共に空気圧保持性を向上する。 【請求項1】 ナイロン系アロイをインナーライナー5
及び/又はビード部3の構成材料として使用し、該ナイ
ロン系アロイを無水マレイン酸で処理したエチレン−プ
ロピレン−ジエン系共重合体ゴムを介して削り出し方式
で成形した超高分子量ポリエチレンシートに接着させる
と共に、該超高分子量ポリエチレンシートを介してタイ
ヤのゴム層に接着させる。
量化と共に空気圧保持性を向上する。 【請求項1】 ナイロン系アロイをインナーライナー5
及び/又はビード部3の構成材料として使用し、該ナイ
ロン系アロイを無水マレイン酸で処理したエチレン−プ
ロピレン−ジエン系共重合体ゴムを介して削り出し方式
で成形した超高分子量ポリエチレンシートに接着させる
と共に、該超高分子量ポリエチレンシートを介してタイ
ヤのゴム層に接着させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナイロン系アロイをタ
イヤの構成材料に使用することにより軽量化と共に空気
保持性を向上した空気入りタイヤに関するものである。
イヤの構成材料に使用することにより軽量化と共に空気
保持性を向上した空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車における大きな技術的課題の一つ
に低燃費性がある。この技術課題を解決する対策の一環
として、空気入りタイヤに対しても軽量化に対する要求
がますます強いものになってきている。この空気入りタ
イヤの軽量化の1つの手段としては、ゴムの使用量を減
らせばよいが、単にゴム量を減らしただけでは剛性の低
下によってタイヤ性能等を悪化させることになるので限
界がある。
に低燃費性がある。この技術課題を解決する対策の一環
として、空気入りタイヤに対しても軽量化に対する要求
がますます強いものになってきている。この空気入りタ
イヤの軽量化の1つの手段としては、ゴムの使用量を減
らせばよいが、単にゴム量を減らしただけでは剛性の低
下によってタイヤ性能等を悪化させることになるので限
界がある。
【0003】そこで、上述のような問題の対策として、
ゴムの一部を結晶性の熱可塑性樹脂によって代替させる
試みがあるが、一般に加硫ゴムとの接着性が悪いため、
タイヤのような動的用途への使用は困難とされていた。
ゴムの一部を結晶性の熱可塑性樹脂によって代替させる
試みがあるが、一般に加硫ゴムとの接着性が悪いため、
タイヤのような動的用途への使用は困難とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱可
塑性樹脂としてナイロン系アロイを使用することによ
り、軽量化と共に空気圧保持性を向上した空気入りタイ
ヤを提供することにある。
塑性樹脂としてナイロン系アロイを使用することによ
り、軽量化と共に空気圧保持性を向上した空気入りタイ
ヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、ナイロン系アロイをインナーライナー及び
/又はビード部の構成材料として使用し、該ナイロン系
アロイを無水マレイン酸で処理したエチレン−プロピレ
ン−ジエン系共重合体ゴム(以下、MAH処理EPDM
ゴムと略す)を介して削り出し方式で成形した超高分子
量ポリエチレンシート(以下超高分子量PEシートと略
す)に接着させると共に、この超高分子量PEシートを
介してタイヤのゴム層に接着させたことを特徴とする。
る本発明は、ナイロン系アロイをインナーライナー及び
/又はビード部の構成材料として使用し、該ナイロン系
アロイを無水マレイン酸で処理したエチレン−プロピレ
ン−ジエン系共重合体ゴム(以下、MAH処理EPDM
ゴムと略す)を介して削り出し方式で成形した超高分子
量ポリエチレンシート(以下超高分子量PEシートと略
す)に接着させると共に、この超高分子量PEシートを
介してタイヤのゴム層に接着させたことを特徴とする。
【0006】ナイロン系アロイは、ゴム比べて軽量であ
ると共に高い剛性を有しており、しかも耐屈曲性、耐ガ
ス透過性等に優れた特性を有している。このナイロン系
アロイは、MAH処理EPDMゴムを介して超高分子量
PEシートに強固に接着させることができ、また、この
超高分子量PEシートは未加硫ゴムに張り合わせて加硫
させることによりゴム層に対し強固に接着させることが
てきるようになる。したがって、このようなナイロン系
アロイをタイヤのインナーライナー及び/又はビード部
に使用すれば、軽量化しても剛性の低下を招くことはな
く、しかもその優れた耐ガス透過性により空気圧保持性
を向上することができる。
ると共に高い剛性を有しており、しかも耐屈曲性、耐ガ
ス透過性等に優れた特性を有している。このナイロン系
アロイは、MAH処理EPDMゴムを介して超高分子量
PEシートに強固に接着させることができ、また、この
超高分子量PEシートは未加硫ゴムに張り合わせて加硫
させることによりゴム層に対し強固に接着させることが
てきるようになる。したがって、このようなナイロン系
アロイをタイヤのインナーライナー及び/又はビード部
に使用すれば、軽量化しても剛性の低下を招くことはな
く、しかもその優れた耐ガス透過性により空気圧保持性
を向上することができる。
【0007】本発明において、削り出し方式で成形した
超高分子量PEシートとは、超高分子量のポリエチレン
粉末を加熱加圧シンタリングして円柱状の成形物を作製
し、この成形物をその周方向に薄肉に削ってフィルム状
に切り出したものをいう。図1は、本発明の空気入りタ
イヤの1例を示す。1はトレッド部、2はサイドウォー
ル部、3はビード部、4はカーカス層である。カーカス
層4は、左右両側一対のビードコア6の廻りに、その両
端部がビードフィラー7を包み込むように折り返されて
いる。タイヤの最内側にはインナーライナー5がサイド
ウォール部2に対応する一部を除いて内貼りされてい
る。
超高分子量PEシートとは、超高分子量のポリエチレン
粉末を加熱加圧シンタリングして円柱状の成形物を作製
し、この成形物をその周方向に薄肉に削ってフィルム状
に切り出したものをいう。図1は、本発明の空気入りタ
イヤの1例を示す。1はトレッド部、2はサイドウォー
ル部、3はビード部、4はカーカス層である。カーカス
層4は、左右両側一対のビードコア6の廻りに、その両
端部がビードフィラー7を包み込むように折り返されて
いる。タイヤの最内側にはインナーライナー5がサイド
ウォール部2に対応する一部を除いて内貼りされてい
る。
【0008】上述のように構成されたタイヤ構造材料の
うち、インナーライナー5とビードフィラー7とはナイ
ロン系アロイから構成されている。これらナイロン系ア
ロイの本体がゴム層に対して接着する領域は、MAH処
理EPDMゴムを介して超高分子量PEシートが接着さ
れ、さらにこの超高分子量PEシートがゴム層に接着す
る構造になっている。
うち、インナーライナー5とビードフィラー7とはナイ
ロン系アロイから構成されている。これらナイロン系ア
ロイの本体がゴム層に対して接着する領域は、MAH処
理EPDMゴムを介して超高分子量PEシートが接着さ
れ、さらにこの超高分子量PEシートがゴム層に接着す
る構造になっている。
【0009】インナーライナー5は、タイヤ内面の全体
に設けられていてもよいが、好ましくは図1に示す実施
例のように最も厳しい屈曲変形を受けるサイドウォール
部2に対応する一部の領域を除くようにすることが望ま
しい。このようにして得られたタイヤは、ゴムに比べて
比重が小さく、剛性が高いナイロン系アロイがタイヤ構
成材料として使用されているので、必要な剛性を維持し
ながら軽量化することができる。また、ナイロン系アロ
イは、高い耐ガス透過性を有するため空気圧保持性を向
上することができる。
に設けられていてもよいが、好ましくは図1に示す実施
例のように最も厳しい屈曲変形を受けるサイドウォール
部2に対応する一部の領域を除くようにすることが望ま
しい。このようにして得られたタイヤは、ゴムに比べて
比重が小さく、剛性が高いナイロン系アロイがタイヤ構
成材料として使用されているので、必要な剛性を維持し
ながら軽量化することができる。また、ナイロン系アロ
イは、高い耐ガス透過性を有するため空気圧保持性を向
上することができる。
【0010】上記ナイロン系アロイとしては、ナイロン
6、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン46及びそ
れらの共重合体等のナイロン系樹脂から選ばれた少なく
とも2種類の樹脂混合物から得られるものがある。この
ナイロン系アロイには、前記ナイロン系樹脂以外のポリ
アミド系樹脂並びにポリオレフィン系樹脂を含有するこ
とができる。具体例としては、ナイロン11を少なくと
も60重量%以上、ナイロン6等の前記ナイロン11以
外のポリアミド系樹脂を40重量%未満含有するナイロ
ン系アロイや、ナイロン6及びナイロン6−66共重合
体の少なくとも1種を40〜80重量部、ナイロン11
を5〜30重量部、ポリオレフィン系樹脂を10〜40
重量部含有する耐ガス透過性に優れたナイロン系アロイ
を挙げることができる。上記ポリオレフィン系樹脂とし
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM
のようなα−オレフィン共重合体等並びにそれらのマレ
イン酸付加物等がある。
6、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン46及びそ
れらの共重合体等のナイロン系樹脂から選ばれた少なく
とも2種類の樹脂混合物から得られるものがある。この
ナイロン系アロイには、前記ナイロン系樹脂以外のポリ
アミド系樹脂並びにポリオレフィン系樹脂を含有するこ
とができる。具体例としては、ナイロン11を少なくと
も60重量%以上、ナイロン6等の前記ナイロン11以
外のポリアミド系樹脂を40重量%未満含有するナイロ
ン系アロイや、ナイロン6及びナイロン6−66共重合
体の少なくとも1種を40〜80重量部、ナイロン11
を5〜30重量部、ポリオレフィン系樹脂を10〜40
重量部含有する耐ガス透過性に優れたナイロン系アロイ
を挙げることができる。上記ポリオレフィン系樹脂とし
ては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM
のようなα−オレフィン共重合体等並びにそれらのマレ
イン酸付加物等がある。
【0011】また、超高分子量PEシートは、削り出し
方式により成形したものであり、ゴム材料に対して優れ
た接着性を有すると共に、柔軟で耐屈曲性に優れてお
り、しかも高結晶性であるため引張強度、引張弾性率、
寸法安定性、耐ガス透過性、耐水性等の多くの優れた性
質を有する。このような超高分子量PEシートは、望ま
しくは分子量が少なくとも100万のポリエチレンから
形成するのがよい。100万以上であることによってゴ
ム材料に対する熱融着による接着性が向上する。また、
その厚さは、20〜200μmの範囲の範囲であること
が望ましい。この厚さを20μm以上とすることにより
強固な接着性が得られる。また、200μm以下とする
ことにより柔軟で可撓性に優れた接着部分を形成するよ
うにする。
方式により成形したものであり、ゴム材料に対して優れ
た接着性を有すると共に、柔軟で耐屈曲性に優れてお
り、しかも高結晶性であるため引張強度、引張弾性率、
寸法安定性、耐ガス透過性、耐水性等の多くの優れた性
質を有する。このような超高分子量PEシートは、望ま
しくは分子量が少なくとも100万のポリエチレンから
形成するのがよい。100万以上であることによってゴ
ム材料に対する熱融着による接着性が向上する。また、
その厚さは、20〜200μmの範囲の範囲であること
が望ましい。この厚さを20μm以上とすることにより
強固な接着性が得られる。また、200μm以下とする
ことにより柔軟で可撓性に優れた接着部分を形成するよ
うにする。
【0012】上記ナイロン系アロイは、MAH処理EP
DMゴムを介して超高分子量PEシートを接着してい
る。このMAH処理EPDMゴムが介在しないときは、
ナイロン系アロイは超高分子量PEシートと接着するこ
とができなくなり、この超高分子量PEシートを介して
ゴム層に接着させることができなくなる。また、ナイロ
ン系アロイには、その片側表面だけでなく両側表面にM
AH処理EPDMゴムを介して超高分子量PEシートを
接着させることができる。
DMゴムを介して超高分子量PEシートを接着してい
る。このMAH処理EPDMゴムが介在しないときは、
ナイロン系アロイは超高分子量PEシートと接着するこ
とができなくなり、この超高分子量PEシートを介して
ゴム層に接着させることができなくなる。また、ナイロ
ン系アロイには、その片側表面だけでなく両側表面にM
AH処理EPDMゴムを介して超高分子量PEシートを
接着させることができる。
【0013】このようなナイロン系アロイと超高分子量
PEシートとの積層体は、次のようにして作製すること
ができる。即ち、ナイロン系アロイを所定の形状の構成
材料に成形し、これと超高分子量PEシートとのそれぞ
れ表面に、MAH処理EPDMゴム溶液を塗布乾燥した
後、このMAH処理EPDMゴムが付着した両表面同士
を重ね合わせて加熱接着することにより得られる。上記
MAH処理EPDMゴム溶液としては、例えばノルマル
ヘキサン、トルエン、キシレン等の有機溶剤に、その濃
度が0.5〜40重量%の範囲になるように溶解したも
のを使用するのがよい。また、このMAH処理EPDM
ゴムの付着面同士を重ね合わせて加熱する際の温度は、
ナイロン系アロイの融点以上、好ましくは200℃以上
で、超高分子量PEシートが熱劣化する温度以下、好ま
しくは300℃以下の範囲にするのがよい。
PEシートとの積層体は、次のようにして作製すること
ができる。即ち、ナイロン系アロイを所定の形状の構成
材料に成形し、これと超高分子量PEシートとのそれぞ
れ表面に、MAH処理EPDMゴム溶液を塗布乾燥した
後、このMAH処理EPDMゴムが付着した両表面同士
を重ね合わせて加熱接着することにより得られる。上記
MAH処理EPDMゴム溶液としては、例えばノルマル
ヘキサン、トルエン、キシレン等の有機溶剤に、その濃
度が0.5〜40重量%の範囲になるように溶解したも
のを使用するのがよい。また、このMAH処理EPDM
ゴムの付着面同士を重ね合わせて加熱する際の温度は、
ナイロン系アロイの融点以上、好ましくは200℃以上
で、超高分子量PEシートが熱劣化する温度以下、好ま
しくは300℃以下の範囲にするのがよい。
【0014】また、このナイロン系アロイを使用した空
気入りタイヤは、ナイロン系アロイの超高分子量PEシ
ート面に未加硫のゴム組成物からなる構成材料をラミネ
ートして所定のグリーンタイヤを作製し、常法に従い、
金型を用いて加硫成形することにより製造することがで
きる。この場合、ナイロン系アロイの超高分子量PEシ
ート面にラミネートする構成材料は、未加硫ゴム組成物
からなるもの又は加硫ゴムからなるもののいずれであっ
てもい。しかし、構成材料が未加硫のゴム組成物からな
る場合は、臨界表面張力γc が25〜35ミリニュート
ン/メートル(以下mN/mと略す)の原料ゴムを含有
するゴム組成物から構成することが望ましい。この臨界
表面張力γc が上記範囲の原料ゴムを含有するゴム組成
物を使用することにより、超高分子量PEシートに対す
る接着性を向上した構成材料を得ることができる。
気入りタイヤは、ナイロン系アロイの超高分子量PEシ
ート面に未加硫のゴム組成物からなる構成材料をラミネ
ートして所定のグリーンタイヤを作製し、常法に従い、
金型を用いて加硫成形することにより製造することがで
きる。この場合、ナイロン系アロイの超高分子量PEシ
ート面にラミネートする構成材料は、未加硫ゴム組成物
からなるもの又は加硫ゴムからなるもののいずれであっ
てもい。しかし、構成材料が未加硫のゴム組成物からな
る場合は、臨界表面張力γc が25〜35ミリニュート
ン/メートル(以下mN/mと略す)の原料ゴムを含有
するゴム組成物から構成することが望ましい。この臨界
表面張力γc が上記範囲の原料ゴムを含有するゴム組成
物を使用することにより、超高分子量PEシートに対す
る接着性を向上した構成材料を得ることができる。
【0015】本発明において、上記臨界表面張力γc と
は、昭和53年8月20日(第3刷)丸善株式会社発行「化
学便覧」基礎編II、第618頁に記載されているよう
に、固体面上で液体炭化水素その他の有機液体化合物の
同族列が示す接触角をθ、その液体の表面張力をγとす
ると、cos θとγとの関係は同族体の種類に関せず大体
一本の直線となる。このとき、θ=0、すなわちcos θ
=1に相当するγc の値をいうと定義されている。本発
明に定義する原料ゴムの臨界表面張力γc は、上記固体
の代わりに、原料ゴムを加熱プレスして平坦にしたゴム
サンプルを使用して同様に測定した値をいう。
は、昭和53年8月20日(第3刷)丸善株式会社発行「化
学便覧」基礎編II、第618頁に記載されているよう
に、固体面上で液体炭化水素その他の有機液体化合物の
同族列が示す接触角をθ、その液体の表面張力をγとす
ると、cos θとγとの関係は同族体の種類に関せず大体
一本の直線となる。このとき、θ=0、すなわちcos θ
=1に相当するγc の値をいうと定義されている。本発
明に定義する原料ゴムの臨界表面張力γc は、上記固体
の代わりに、原料ゴムを加熱プレスして平坦にしたゴム
サンプルを使用して同様に測定した値をいう。
【0016】上記範囲の臨界表面張力γc を有する原料
ゴムとしては、米国マーセル・デッカー社(Marcel Dek
ker, Inc., New York and Basel)1988年発行の“ハ
ンドブック・オブ・エラストマーズ ニューデベロップ
メント・アンド・テクノロジー”(Handbook of Elasto
mers New Development and Technology):エーケー,ボ
ーミック及びエッチエル,ステファンズ(A, K, Bhowmi
k and H, L, Stephens)著、第8章第253頁の表1に
記載されている、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴ
ム(IIR,γc =27mN/m)、エチレン−プロピ
レンジエン三元共重合体ゴム(EPDM,γc =28m
N/m)、天然ゴム(NR,γc =31mN/m)、ポ
リブタジエンゴム(BR,γc =32mN/m)、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR,γc =33m
N/m)等がある。
ゴムとしては、米国マーセル・デッカー社(Marcel Dek
ker, Inc., New York and Basel)1988年発行の“ハ
ンドブック・オブ・エラストマーズ ニューデベロップ
メント・アンド・テクノロジー”(Handbook of Elasto
mers New Development and Technology):エーケー,ボ
ーミック及びエッチエル,ステファンズ(A, K, Bhowmi
k and H, L, Stephens)著、第8章第253頁の表1に
記載されている、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴ
ム(IIR,γc =27mN/m)、エチレン−プロピ
レンジエン三元共重合体ゴム(EPDM,γc =28m
N/m)、天然ゴム(NR,γc =31mN/m)、ポ
リブタジエンゴム(BR,γc =32mN/m)、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR,γc =33m
N/m)等がある。
【0017】また、構成材料が加硫ゴムからなる場合
は、原料ゴムの架橋により前述した臨界表面張力γc が
増大し、超高分子量PEシート(γc =29mN/m)
との臨界表面張力γc の差が大きくなり過ぎて、構成材
料の超高分子量PEシートに対する接着性が低下する。
このため、構成材料が加硫ゴムからなる場合は、加硫前
の未加硫のゴム組成物からなる構成材料の表面に、別の
超高分子量PEシートを張り合わせて、前記未加硫のゴ
ム組成物の加硫開始温度以上で、かつ超高分子量PEシ
ートの融点(125℃)以上、好ましくは130℃〜3
00℃の温度に加熱し、加硫と同時に熱接着することが
望ましい。この加硫ゴムからなる構成材料の超高分子量
PEシート面と、本発明のナイロン系アロイの超高分子
量PEシート面とラミネートさせて熱接着することによ
り強固に接着することができる。また、未加硫のゴム組
成物からなる構成材料と同様に、臨界表面張力γc が2
5〜35mN/mの原料ゴムを含有するゴム組成物を使
用することができる。
は、原料ゴムの架橋により前述した臨界表面張力γc が
増大し、超高分子量PEシート(γc =29mN/m)
との臨界表面張力γc の差が大きくなり過ぎて、構成材
料の超高分子量PEシートに対する接着性が低下する。
このため、構成材料が加硫ゴムからなる場合は、加硫前
の未加硫のゴム組成物からなる構成材料の表面に、別の
超高分子量PEシートを張り合わせて、前記未加硫のゴ
ム組成物の加硫開始温度以上で、かつ超高分子量PEシ
ートの融点(125℃)以上、好ましくは130℃〜3
00℃の温度に加熱し、加硫と同時に熱接着することが
望ましい。この加硫ゴムからなる構成材料の超高分子量
PEシート面と、本発明のナイロン系アロイの超高分子
量PEシート面とラミネートさせて熱接着することによ
り強固に接着することができる。また、未加硫のゴム組
成物からなる構成材料と同様に、臨界表面張力γc が2
5〜35mN/mの原料ゴムを含有するゴム組成物を使
用することができる。
【0018】
【実施例】次の2種類の本発明タイヤ及び比較タイヤを
製作した。これらのタイヤのタイヤサイズはいずれも同
一の165SR13とした。 本発明タイヤ:図1に示すタイヤの最内側のサイドウォ
ール部2に対応する一部を除いたインナーライナー5と
ビードフィラー7を、ナイロン6を70重量部、ナイロ
ン11を15重量部及びEPDMを15重量部からなる
ナイロンアロイから構成したグリーンタイヤを製作し、
金型を用いて常法にしたがって加硫成形した。
製作した。これらのタイヤのタイヤサイズはいずれも同
一の165SR13とした。 本発明タイヤ:図1に示すタイヤの最内側のサイドウォ
ール部2に対応する一部を除いたインナーライナー5と
ビードフィラー7を、ナイロン6を70重量部、ナイロ
ン11を15重量部及びEPDMを15重量部からなる
ナイロンアロイから構成したグリーンタイヤを製作し、
金型を用いて常法にしたがって加硫成形した。
【0019】インナーライナー5は、上記ナイロンアロ
イを厚さが400μmのシートに成形し、その表面及び
削り出し方式により成形した平均分子量が550万のポ
リエチレンからなる厚さ50μmのシートとの表面に、
三井石油化学社製のMAH処理EPDMゴム(タフマー
MP−0610)の1.0重量%ノルマルヘキサン溶液
を塗布し、20℃で60分間乾燥した後、これら両シー
トのMAH処理EPDMゴム付着面同士を重ね合わせて
20kg/cm2 の加圧下、150℃で20分間加熱し
て熱接着したものを使用した。 比較タイヤ:インナーライナー5として、約700μm
の厚さのタイゴムを介して約500μmの厚さの未加硫
ブチルゴムをタイヤの最内側全面に設け、ビードフィラ
ー7として、通常の天然ゴム配合物を使用した以外は、
本発明タイヤと同じ構成のグリーンタイヤを製作し加硫
成形した。
イを厚さが400μmのシートに成形し、その表面及び
削り出し方式により成形した平均分子量が550万のポ
リエチレンからなる厚さ50μmのシートとの表面に、
三井石油化学社製のMAH処理EPDMゴム(タフマー
MP−0610)の1.0重量%ノルマルヘキサン溶液
を塗布し、20℃で60分間乾燥した後、これら両シー
トのMAH処理EPDMゴム付着面同士を重ね合わせて
20kg/cm2 の加圧下、150℃で20分間加熱し
て熱接着したものを使用した。 比較タイヤ:インナーライナー5として、約700μm
の厚さのタイゴムを介して約500μmの厚さの未加硫
ブチルゴムをタイヤの最内側全面に設け、ビードフィラ
ー7として、通常の天然ゴム配合物を使用した以外は、
本発明タイヤと同じ構成のグリーンタイヤを製作し加硫
成形した。
【0020】これら2種類の本発明タイヤと比較タイヤ
について、それぞれインナーライナーとビードフィラー
との重量を算出し比較したところ、本発明タイヤは比較
タイヤに比べて約50%も重量が小さくタイヤの軽量化
されていた。また、本発明タイヤと比較タイヤについ
て、下記方法により空気漏れ試験を行った。空気漏れ試験 :室温21℃で、タイヤ(静止状態)を標
識リムに装着した後、内圧2.0kgf/cm2 で48
時間放置し、内圧を2.0kgf/cm2 に再調整す
る。再調整直後を測定開始の時間の起点として48時間
経過毎に3ケ月にわたって内圧を測定する。
について、それぞれインナーライナーとビードフィラー
との重量を算出し比較したところ、本発明タイヤは比較
タイヤに比べて約50%も重量が小さくタイヤの軽量化
されていた。また、本発明タイヤと比較タイヤについ
て、下記方法により空気漏れ試験を行った。空気漏れ試験 :室温21℃で、タイヤ(静止状態)を標
識リムに装着した後、内圧2.0kgf/cm2 で48
時間放置し、内圧を2.0kgf/cm2 に再調整す
る。再調整直後を測定開始の時間の起点として48時間
経過毎に3ケ月にわたって内圧を測定する。
【0021】測定データを最小二乗法でy -βt に回帰
し、t=時間(日)、y=内圧(測定内圧/2.0)と
し、空気漏れ係数βを求める。t=30日を代入して1
ケ月当たりの内圧低下率(Z)を下式に従って算出す
る。 Z(%/月)=(1−e -β .30)×100 その結果、比較タイヤの内圧低下率(Z)=2.6%に
対し、本発明タイヤの内圧低下率(Z)=2.0%であ
り、空気圧保持性に優れていた。
し、t=時間(日)、y=内圧(測定内圧/2.0)と
し、空気漏れ係数βを求める。t=30日を代入して1
ケ月当たりの内圧低下率(Z)を下式に従って算出す
る。 Z(%/月)=(1−e -β .30)×100 その結果、比較タイヤの内圧低下率(Z)=2.6%に
対し、本発明タイヤの内圧低下率(Z)=2.0%であ
り、空気圧保持性に優れていた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、耐ガス透過性に優れ、
低比重、高剛性のたナイロン系アロイをインナーライナ
ー及び/又はビード部に適用したので、必要な剛性を維
持しながら軽量化を可能にし、しかも空気圧保持性を向
上することができる。また、ナイロン系アロイとゴム層
との接着構造を、このナイロン系アロイにMAH処理E
PDMゴムを介して超高分子量PEシートを接着し、こ
の超高分子量PEシートをゴム層に接着するようにした
ので、ナイロン系アロイをタイヤのゴム層に強固に接着
させることが可能になり、空気入りタイヤを軽量化する
ことができる。
低比重、高剛性のたナイロン系アロイをインナーライナ
ー及び/又はビード部に適用したので、必要な剛性を維
持しながら軽量化を可能にし、しかも空気圧保持性を向
上することができる。また、ナイロン系アロイとゴム層
との接着構造を、このナイロン系アロイにMAH処理E
PDMゴムを介して超高分子量PEシートを接着し、こ
の超高分子量PEシートをゴム層に接着するようにした
ので、ナイロン系アロイをタイヤのゴム層に強固に接着
させることが可能になり、空気入りタイヤを軽量化する
ことができる。
【図1】本発明の空気入りタイヤの1例を示す半断面図
である。
である。
3 ビード部 5 インナーライナー 7 ビードフィラー
Claims (1)
- 【請求項1】 ナイロン系アロイをインナーライナー及
び/又はビード部の構成材料として使用し、該ナイロン
系アロイを無水マレイン酸で処理したエチレン−プロピ
レン−ジエン系共重合体ゴムを介して削り出し方式で成
形した超高分子量ポリエチレンシートに接着させると共
に、該超高分子量ポリエチレンシートを介してタイヤの
ゴム層に接着させた空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3344619A JP3054968B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3344619A JP3054968B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05169909A true JPH05169909A (ja) | 1993-07-09 |
JP3054968B2 JP3054968B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=18370667
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3344619A Expired - Fee Related JP3054968B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 空気入りタイヤ |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3054968B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0740702A (ja) * | 1993-07-31 | 1995-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
JPH07186608A (ja) * | 1993-12-28 | 1995-07-25 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 乗用車用スチールラジアルタイヤ |
WO1996034736A1 (fr) * | 1995-05-02 | 1996-11-07 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Procede de production de pneumatiques |
US6024816A (en) * | 1995-01-27 | 2000-02-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and process for production thereof |
US6079465A (en) * | 1995-01-23 | 2000-06-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Polymer composition for tire and pneumatic tire using same |
US6079466A (en) * | 1995-03-15 | 2000-06-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire with air permeation prevention layer |
JP2004042822A (ja) * | 2002-07-12 | 2004-02-12 | Daicel Degussa Ltd | ゴム補強構造体 |
WO2005047025A1 (ja) * | 2003-11-17 | 2005-05-26 | Akihiro Yamamoto | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
WO2008051253A1 (en) * | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Low moisture permeability laminate construction |
WO2009110600A1 (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-11 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
CN101856956A (zh) * | 2010-06-22 | 2010-10-13 | 森泰达集团有限公司 | 一种航空轮胎胎圈结构 |
CN103897383A (zh) * | 2007-01-18 | 2014-07-02 | 横滨橡胶株式会社 | 具有优异延展性和挠曲疲劳性的聚酰胺树脂组合物以及使用该组合物的充气轮胎和软管 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101530771B1 (ko) | 2013-06-21 | 2015-06-22 | 유성주 | 신발 깔창용 패드의 라미네이션 방법 및 그 신발 깔창 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP3344619A patent/JP3054968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0740702A (ja) * | 1993-07-31 | 1995-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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US6079465A (en) * | 1995-01-23 | 2000-06-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Polymer composition for tire and pneumatic tire using same |
US6334919B1 (en) | 1995-01-23 | 2002-01-01 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Polymer composition for tire and pneumatic tire using same |
EP0722850B2 (en) † | 1995-01-23 | 2004-05-26 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Polymer composition for tire and pneumatic tire using same |
US6024816A (en) * | 1995-01-27 | 2000-02-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and process for production thereof |
US6179941B1 (en) | 1995-01-27 | 2001-01-30 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and process for production thereof |
US6244317B1 (en) | 1995-01-27 | 2001-06-12 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and process for production thereof |
US6079466A (en) * | 1995-03-15 | 2000-06-27 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire with air permeation prevention layer |
WO1996034736A1 (fr) * | 1995-05-02 | 1996-11-07 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Procede de production de pneumatiques |
US6136123A (en) * | 1995-05-02 | 2000-10-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Process of production of pneumatic tire |
US6402867B1 (en) * | 1995-05-02 | 2002-06-11 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Process of production of pneumatic tire |
WO2004018234A1 (ja) * | 2002-07-12 | 2004-03-04 | Daicel-Degussa Ltd. | ゴム補強構造体 |
JP2004042822A (ja) * | 2002-07-12 | 2004-02-12 | Daicel Degussa Ltd | ゴム補強構造体 |
JP4502569B2 (ja) * | 2002-07-12 | 2010-07-14 | ダイセル・エボニック株式会社 | ゴム補強構造体 |
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WO2008051253A1 (en) * | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Low moisture permeability laminate construction |
US8960250B2 (en) | 2006-10-26 | 2015-02-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Low moisture permeability laminate construction |
US10427457B2 (en) | 2006-10-26 | 2019-10-01 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Low moisture permeability laminate construction |
CN103897383A (zh) * | 2007-01-18 | 2014-07-02 | 横滨橡胶株式会社 | 具有优异延展性和挠曲疲劳性的聚酰胺树脂组合物以及使用该组合物的充气轮胎和软管 |
WO2009110600A1 (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-11 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
CN101965270A (zh) * | 2008-03-07 | 2011-02-02 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎及其制造方法 |
US10421318B2 (en) | 2008-03-07 | 2019-09-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and process for producing the same |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3054968B2 (ja) | 2000-06-19 |
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JP3101829B2 (ja) | 表示を付したゴム製品及びそれに表示を付す方法 |
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