JPH05169826A - 2色感熱記録体 - Google Patents

2色感熱記録体

Info

Publication number
JPH05169826A
JPH05169826A JP3337031A JP33703191A JPH05169826A JP H05169826 A JPH05169826 A JP H05169826A JP 3337031 A JP3337031 A JP 3337031A JP 33703191 A JP33703191 A JP 33703191A JP H05169826 A JPH05169826 A JP H05169826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
layer
coloring
green
diethylamino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3337031A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoyuki Okimoto
智行 沖本
Hiroyuki Fujii
博行 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP3337031A priority Critical patent/JPH05169826A/ja
Publication of JPH05169826A publication Critical patent/JPH05169826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低温における黒発色画像と、高温における緑発
色画像が共に鮮明であり、両色調のコントラストに極め
て優れた、黒・緑発色系の2色感熱記録体を提供する。 【構成】支持体上に少なくとも高温発色層、消色剤を含
有する中間層、低温発色層を順次積層してなり、両発色
層がロイコ染料と呈色剤を含有し、かつ低温発色層が黒
発色系である2色感熱記録体において、高温発色層に発
色後の反射率が460〜480nmで35%以上であ
り、600nmで20%以下である緑発色系ロイコ染料
を使用することにより、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれ異なった色調
に発色する発色層を2層有し、低温で黒色に発色し、高
温で緑色に発色する2色感熱記録体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ロイコ染料と該染料と接触して呈
色する呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物
質を接触せしめて発色像を得るようにした感熱記録体は
良く知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトでかつその保守も比較的
容易であるため、ファクシミリや各種計算機等の記録媒
体としてのみならず巾広い分野において使用されてい
る。
【0003】しかし、用途の拡大に伴って要求される性
能や品質も多様化しており、例えば高感度化、画像安定
化、多色記録等が要望されている。特に多色記録につい
ては応用範囲が広いため、現在までに多数の記録体が提
案されている。多色感熱記録体の一例として2色感熱記
録体があるが、従来の2色感熱記録体を大別すると以下
の2つに分けられる。第1は低温加熱時に低温発色層を
発色させ、高温加熱時に低温発色層と高温発色層の両方
を発色させてその混色を得る方法(加色法)であり、第
2の方法は、高温加熱時に低温発色の発色系に対して消
色作用を有する消色剤を併用することによって、高温加
熱時に高温発色層のみの発色色調を得る方法(消色法)
である。
【0004】第1の方法では、通常、低温で比較的淡い
色を発色させ、高温で濃い色調を得るようにしている。
しかし、第2の方法では、低温で濃い色調に発色させ、
高温で淡い色調を得ることが可能であり、また、一般に
記録頻度の点から黒色系の発色感度の高い記録が好まれ
るため、低温発色層側に黒発色系を用いる2色感熱記録
体が最も一般的である。そして、従来は、採点用、校正
用、プロッター用等として黒・赤に発色する2色感熱記
録体のみが実用化されていた。しかし、最近、安全の表
示等を強調する目的で、高温側で緑色に発色する2色感
熱記録体の開発が要請されているが、黒・緑に発色する
2色感熱記録体で、通常の緑発色系ロイコ染料を使用す
ると、わずかな黒発色の残りや、縁取り等が影響するた
め、実際の使用で満足できるような、鮮明なコントラス
トを有する記録像が得られていないのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み本発
明者らは、黒・緑発色の2色感熱記録体における上記の
如き問題点を解消するために、緑発色系のロイコ染料の
特性について幅広く検討した結果、高温発色層の緑発色
染料として、特定の反射率を有する染料を選択的に使用
すると、かかる目的が効率よく達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に少
なくとも高温発色層、消色剤を含有する中間層、低温発
色層を順次積層してなり、両発色層がロイコ染料と呈色
剤を含有し、かつ低温発色層が黒発色系である2色感熱
記録体において、該高温発色層に発色後の反射率が46
0〜480nmで35%以上であり、600nmで20
%以下である緑発色系ロイコ染料を使用したことを特徴
とする2色感熱記録体である。
【0007】
【作用】本発明の2色感熱記録体は、高温発色層のロイ
コ染料として上記の如き特定の反射率を有する緑発色系
染料を用いるところに重大な特徴を有するものである。
即ち、本発明者らの検討結果によれば、ロイコ系黒染料
の発色後の反射スペクトルは440〜480nm付近と
540〜600nm付近にブロードな吸収ピークを有し
ており、通常の緑系ロイコ染料の発色後の反射スペクト
ルも、同じ440〜480nmと580〜600nm付
近に吸収ピークを有しているため、黒色とのコントラス
トが低く、鮮明性が不足してしまうことが明らかとなっ
た。特に、通常の緑系ロイコ染料の発色後の反射スペク
トルが、440〜480nm付近に強い吸収を持つた
め、鮮明性が大きく低下することが明らかとなった。
【0008】そのため、かかる知見に基づき、さらに鋭
意研究の結果、吸収ピークが440nm以下にあり、4
40〜480nm付近の吸収が比較的少ない緑発色系染
料を選択使用すると、黒色との鮮やかなコントラストが
得られることを見出した。そして、高温感熱記録層を形
成後150℃で発色させた時の緑発色像の反射率が、4
60〜480nmで35%以上、好ましくは50〜80
%であり、600nmで20%以下である緑発色系ロイ
コ染料を選択的に使用すると、極めて鮮明なコントラス
トを有する黒・緑発色の記録像が得られることを見出し
たものである。なお、緑の色調については特に限定され
ず、多少青味が増した色調でも、実用上黒・緑発色感熱
記録体として鮮明性に極めて優れた画像が得られるもの
である。
【0009】高温発色層中に使用される、上記の如き特
性を有する緑発色系ロイコ染料の具体例としては、特に
限定するものではないが、例えば3,3−ビス(4−ジ
エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2
−エトキシフェニル)−4−アザフタリド等のアザフタ
リド類、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンス
ピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ
(9,3′)−6′−ジエチルアミノフタリド、3,6
−ビス(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9,
3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス
(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−
6′−ジエチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチ
ルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジプ
ロピルアミノフタリド等のフルオレンフタリド類が挙げ
られる。そして、これらの中でも、3,3−ビス(4−
ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフ
タリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
ニル)−3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−
2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,6−
ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)
−6′−ジメチルアミノフタリドから選ばれる少なくと
も1種を使用すると、本発明の所望の効果が、極めて顕
著に達成されため、かかる染料の使用は、本発明の好ま
しい実施態様の一つである。
【0010】本発明の2色感熱記録体において、発色層
中に含有せしめられる呈色剤の具体例としては、例えば
活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイ
ト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性
物質、4−tert−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジ
フェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−
ヒドロキシアセトフェノン、4−tert−オクチルカテコ
ール、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−tert−ブ
チルフェノール)、4,4′−sec −ブチルデンジフェ
ノール、4−フェニルフェノール、4,4′−イソプロ
ピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、2,2′
−メチレンビス(4−クロロフェノール)、ハイドロキ
ノン、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4
−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシフタル
酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ノボ
ラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノ
ール性化合物、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、
トリクロロ安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−
ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル
酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−ク
ロル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5
−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−フェニル−5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ
−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン
酸、及びこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸
と、例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシ
ウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケルなどの多価金
属との塩等の有機酸性物質等が挙げられる。勿論、これ
らの物質に限定されるものではなく、必要に応じて2種
類以上の呈色剤を併用することもできる。
【0011】低温発色層に配合されるロイコ染料として
は、例えば下記の如き各種の染料が挙げられるが、これ
らの中から適宜選択し、単独もしくは併用して黒発色系
の発色層が形成される。なお、本発明の所望の効果を損
なわない範囲で、これらの染料を高温発色層に併用する
ことも可能である。3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチル
アミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−
イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルイン
ドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−
3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等のトリアリ
ルメタン系染料、4,4′−ビス−ジメチルアミノベン
ズヒドリルベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイ
コオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロ
イコオーラミン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイ
ルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコ
メチレンブルー等のチアジン系染料、3−メチル−スピ
ロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピ
ラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベ
ンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト
−(6′−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダ
ミン−B−アニリノラクタム、ローダミン(p−ニトロ
アニリノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニリ
ノ)ラクタム等のラクタム系染料、3−シクロヘキシル
アミノ−6−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−
7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
トキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメ
チルフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)
−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル−p−トル
イジノ)−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N
−メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
N−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−N−メチル−N−ベンジルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−クロロエチル−N−メチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジエ
チルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−(N−シクロペンチル−N−エチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジペン
チルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−
フェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−
イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルア
ミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラ
ン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェ
ニルアミノフルオラン、3−(N−メチル−N−テトラ
ヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン等のフルオラン系染料等。勿論これらのロイ
コ染料に限定されるものではなく、また必要に応じて2
種以上を併用することもできる。
【0012】本発明の2色感熱記録体において、低温発
色層には上記の如き黒発色系のロイコ染料が使用され、
その色調については、使用されるロイコ染料に応じて適
宜調整されるが、特に3−ジエチルアミノ−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ
ペンチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N
−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−
フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオランを選択的に使用した場合には、極めて
鮮明な黒発色像が得られ、本発明の前記特定の緑発色系
ロイコ染料との組合わせにおいて、より一層良好なコン
トラストが得られるため、これらの染料の使用は、本発
明の好ましい実施態様の一つである。
【0013】各発色層中のロイコ染料と呈色剤との使用
比率は、特に限定するものではないが、一般にロイコ染
料1重量部に対して、呈色剤を1〜50重量部、好まし
くは1.5〜8重量部程度の範囲で使用するのが望まし
い。
【0014】発色層を形成する塗液中には、接着剤成分
として、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビニルアルコ
ール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリ
ル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、天
然ゴム系エマルジョン、スチレン・ブタジエン共重合体
エマルジョン、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体
エマルジョン、メチルメタクリレート・ブタジエン共重
合体エマルジョン、ポリクロロプレンエマルジョン、酢
酸ビニルエマルジョン、エチレン・酢酸ビニルエマルジ
ョン等が全固形分の15〜50重量%程度の範囲で添加
される。
【0015】また、顔料成分として、例えば珪藻土、焼
成珪藻土、カオリン、焼成カオリン、ホワイトカーボ
ン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、水酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、クレー、焼
成クレー等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイ
ロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリ
ン樹脂フィラー、生澱粉粒等の有機顔料等を添加するこ
ともできる。
【0016】さらに、発色層を形成する塗液中には、そ
の他の各種助剤を必要に応じて添加してもよく、例えば
ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸
エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩
等の分散剤、ベンゾフェノン系、トリアゾール系等の紫
外線吸収剤、その他消泡剤、螢光染料、着色染料等が挙
げられる。
【0017】また、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラ
フィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド等
の脂肪酸アミド類、2,2′−メチレンビス(4−メチ
ル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリ
デンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェノール)ブタン等のヒンダー
ドフェノール類、ジベンジルテレフタレート、1,2−
ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノ
キシエタン、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息
香酸ジフェニルメチルエステル、1−ナフチルベンジル
エーテル、2−ナフチルベンジルエーテル等のナフトー
ル誘導体、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエ
ステル、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ベンジルエス
テル等のナフトエ酸誘導体や各種公知の熱可融性物質等
を併用することもできる。
【0018】なお、低温発色層の塗液中には、上記の如
き熱可融性物質のうちでも融点70〜120℃、好まし
くは融点80〜100℃の化合物を併用するのが望まし
い。また、各発色層の塗布量は特に限定するものではな
いが、一般に乾燥重量で1.5〜12g/m2 程度の範
囲で調節される。本発明の感熱記録体において、中間層
は消色層を主成分とするものであるが、中間層を形成す
る塗液中には、発色層塗液の説明で記載したような、各
種の接着剤、分散剤、滑剤、熱可融性物質、無機顔料、
有機顔料等をはじめ、その他消泡剤、紫外線吸収剤、螢
光染料、着色染料等の各種助剤を適宜配合することがで
きる。
【0019】また、中間層の塗布量は1〜10g/m2
程度の範囲で調節すればよい。そして、中間層の層構成
は単独層に限られず、消色剤を主成分とする層を2層以
上に積層してもよく、特に消色剤を主成分とする消色層
の上に顔料や熱可融性物質を主成分とする層を積層した
2層構造の中間層は、本発明の所望の効果において優れ
ているため、好ましい実施態様の一つである。
【0020】消色剤としては、例えば脂肪族アミン類、
ピペリジン類、ピペラジン類、ピリジン類、イミダゾー
ル類、イミダゾリン類、モルホリン類、グアニジン類、
アミジン類、ポリエーテル類、グリコール類、芳香族ア
ミド類等が使用されるが、具体的には、以下の如き各種
の公知文献に記載されている物質が適宜使用できる。ビ
スフェノール類の酸化アルキレン付加物〔特開昭54−13
9741号公報〕;テレフタル酸の酸化エチレン付加物〔特
開昭55−25306 号公報〕;長鎖1,2−グリコール〔特
開昭55−27217 号公報〕;グリセリン脂肪酸エステル
〔特開昭55−113593号公報〕;尿素誘導体〔特開昭55−
139290号公報〕;直鎖グリコールの酸化アルキレン付加
物〔特開昭55−152094号公報〕;モルホリン誘導体〔特
開昭56−40588 号公報〕固形アルコール〔特公昭50−17
865 号公報〕;ポリエーテルおよびポリエチレングリコ
ール誘導体〔特公昭50−17867 号公報,特公昭50−1786
8 号公報〕;含窒素結晶性有機化合物〔特公昭51−1999
1 号公報〕;グアニジン誘導体〔特公昭51−29024 号公
報〕;アミン又は第四級アンモニウム塩〔特開昭50−18
048 号公報〕;脂肪族及び芳香族カルボン酸のジ置換ア
ミド化合物〔特開昭61−120792号公報,特開昭61−1692
77号公報〕等。
【0021】本発明の2色感熱記録体においては、消色
剤としてアミジン類やピペリジン類を使用するのが特に
好ましく、アミジン類の具体例としては、例えばN,
N′−ジフェニルホルムアミジン、N,N′−ジ−o−
トリルホルムアミジン、N,N′−ジフェニルベンズア
ミジン、N,N′−ジ−p−トリル−N′−フェニルベ
ンズアミジン、N,N',N'', N''' −テトラフェニル
−ヘプタジアミジン、N,N',N'', N''' −テトラフ
ェニル−p−キシリレンジアミジン等が挙げられる。ま
た、ピペリジン類の具体例としては、例えば(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)
−1,2−エタンジカルボキシレート、テトラキス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、テトラキス(1−メチル−4−ピペリジル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、{2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,
β´β´−テトラメチル−3,9−〔2,4,8,10−
テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン〕ジエチル}
−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、
{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル
/β,β,β′β′−テトラメチル−3,9−〔2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカ
ン〕ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)−1−ヘプタンカルボキシレート、テト
ラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート
等が挙げられる。
【0022】なお、これらの消色剤の使用量は、低温発
色層に配合されるロイコ染料と呈色剤の合計重量に対し
0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜6重量%
程度の範囲で調節するのが好ましい。
【0023】本発明の2色感熱記録体において、各発色
層や中間層の塗布液は、一般に水を分散媒体とし、適宜
ボールミル、アトライター、サンドミル等の攪拌・粉砕
機を使用して調製される。そして、各発色層や中間層の
形成方法も特に限定されず、従来から周知慣用の技術に
従って、例えばエアーナイフコーティング、ブレードコ
ーティング等により塗布液を支持体上に塗布・乾燥する
方法によって形成される。
【0024】支持体についても特に限定されず、上質
紙、ヤンキーマシンで抄造した原紙、片面艶出し原紙、
両面艶出し原紙、キャストコート紙、アート紙、コート
紙、中質コート紙等の紙類、合成繊維紙、合成樹脂フィ
ルム等が適宜使用される。また発色層や中間層を塗布・
乾燥後、必要に応じてスーパーカレンダー掛け等の平滑
化処理を施すこともできる。
【0025】さらに、本発明の要旨を越えない範囲で各
種のバリエイションが可能であり、例えば発色層上に発
色層を保護する等の目的でオーバーコート層を設けた
り、支持体に下塗り層を予め塗布しておいたり、裏面に
導電層や接着剤層を設ける等、感熱記録体分野における
各種の公知技術が付加できる。また、各発色層を構成す
る発色系の材料や色調についても、各種のバリエイショ
ンが可能であり、目的とする2色感熱記録体に応じて適
宜選択し得るものである。
【0026】かくして得られる本発明の2色感熱記録体
は、黒発色・緑発色共に色調が鮮明で、両発色のコント
ラストが極めて良好な画像を形成し得る優れた2色感熱
記録体である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。ま
た、特に断らない限り例中の「部」及び「%」はそれぞ
れ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0028】実施例1 A液調製 3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタ リド 10部 メチルセルロース 5%水溶液 5部 水 25部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。 B液調製 4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール 30部 メチルセルロース 5%水溶液 30部 水 70部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。
【0029】 C液調製 テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2 ,3,4−ブタンテトラカルボキシレート 50部 メチルセルロース 5%水溶液 25部 水 110部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。 D液調製 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミ ノフルオラン 10部 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン 20部 メチルセルロース 5%水溶液 15部 水 80部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。
【0030】〔高温感熱記録層用塗液の調製〕A液20
部、B液65部、カオリン(商品名:UW−90,EM
C社製)60部、20%酸化澱粉水溶液100部、水1
55部を混合、攪拌し塗液とした。 〔消色中間層用塗液の調製〕C液185部、20%酸化
澱粉水溶液50部、水65部を混合、攪拌して塗液とし
た。 〔低温感熱記録層用塗液の調製〕D液125部、B液1
30部、酸化珪素顔料(商品名:ミズカシルP−52
7,水澤化学社製)20部、20%酸化澱粉水溶液10
0部、水125部を混合、攪拌し塗液とした。 〔記録層の形成〕坪量50g/m2 の上質紙に、高温感
熱記録層用塗液、消色中間層用塗液、低温感熱記録層用
塗液を、この順で乾燥後の塗布量がそれぞれ7g/
2 、3g/m2 、4g/m2 となるように塗布乾燥
し、スーパーキャレンダー掛けして2色感熱記録体を得
た。
【0031】実施例2 D液調製において、3−(N−エチル−N−イソアミル
アミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン
の代わりに、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−フ
ェニルアミノフルオランを用いた以外は、実施例1と同
様にして2色感熱記録体を得た。
【0032】実施例3 A液調製において、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドの代わり
に、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(4−N−フェニル−N−エチルアミノ−2
−エトキシフェニル)−4−アザフタリドを用いた以外
は、実施例1と同様にして2色感熱記録体を得た。
【0033】実施例4 A液調製において、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドの代わり
に、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ
(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリドを用いた
以外は、実施例1と同様にして2色感熱記録体を得た。
【0034】比較例1 A液調製において、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドの代わり
に、3−ジエチルアミノ−7−(N,N−ジベンジルア
ミノ)フルオランを用いた以外は、実施例1と同様にし
て2色感熱記録体を得た。
【0035】比較例2 A液調製において、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドの代わり
に、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(N−
フェニル−N−メチルアミノ)フルオランを用いた以外
は、実施例1と同様にして2色感熱記録体を得た。
【0036】かくして得られた6種類の2色感熱記録体
を以下の方法で評価した。 〔記録条件〕感熱プリンター(PS−8600,ローム社製)
を用いて、サーマルヘッド:8ドット/mm, 発熱抵抗:
約1300オーム/ドット,主走査記録速度:20m sec /
line,副走査:32 line /mm,ヘッド入力:0.44
W/ドット,低温発色エネルギー:0.26mJ,高温
発色エネルギー:1.06mJの条件で記録し、マクベ
ス濃度計(マクベス社製,RD914型)で記録部の濃
度を測定し、その結果を表1に記載した。なお、黒色及
び緑色の各記録画像の濃度は、それぞれ黒用、青用の各
フィルターを用いて測定した。
【0037】〔高温発色層の反射率測定〕高温発色層の
反射率については、高温感熱記録層形成後、150℃、
10秒の条件で発色させ、分光光度計(UVIDEC−
505,日本分光工業社製)を用いて各波長の反射率を
測定し、その結果を表1に併記した。 〔黒・緑発色画像の鮮明性〕下記基準により目視で判定
した。 ◎:緑発色の色調が非常に鮮明で黒発色とのコントラス
トが極めて良好。 ○:緑発色の色調が鮮明で黒発色とのコントラストが良
好。 ×:緑発色の色調に濁りがあり不鮮明で、黒発色とのコ
ントラストが不十分。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の2色感熱記録体で得られた発色
画像は、低温における黒発色画像と、高温における緑発
色画像が共に鮮明であり、両画像の色調のコントラスト
に極めて優れていた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも高温発色層、消色剤
    を含有する中間層、低温発色層を順次積層してなり、両
    発色層がロイコ染料と呈色剤を含有し、かつ低温発色層
    が黒発色系である2色感熱記録体において、該高温発色
    層に発色後の反射率が460〜480nmで35%以上
    であり、600nmで20%以下である緑発色系ロイコ
    染料を使用したことを特徴とする2色感熱記録体。
  2. 【請求項2】高温発色層中の緑発色系ロイコ染料が、
    3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
    ニル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ
    −2−エトキシフェニル)−3−(4−N−フェニル−
    N−エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザ
    フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン
    スピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリドか
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の2色感
    熱記録体。
JP3337031A 1991-12-19 1991-12-19 2色感熱記録体 Pending JPH05169826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3337031A JPH05169826A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 2色感熱記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3337031A JPH05169826A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 2色感熱記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05169826A true JPH05169826A (ja) 1993-07-09

Family

ID=18304801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3337031A Pending JPH05169826A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 2色感熱記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05169826A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011212856A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011212856A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0145439B2 (ja)
US4906604A (en) Multi-color heat sensitive recording material
JPH05169826A (ja) 2色感熱記録体
JP2946811B2 (ja) 2色感熱記録体
JP2599951B2 (ja) 2色感熱記録体
JP2617505B2 (ja) 多色感熱記録体
JPH021364A (ja) 感熱記録体
JP2794244B2 (ja) 記録材料
JPH05193254A (ja) 多色感熱記録体
JP2777141B2 (ja) 2色感熱記録体
JP2771638B2 (ja) 感熱記録体
JP2777144B2 (ja) 感熱記録体
JPH05270126A (ja) 多色感熱記録体
JP2971908B2 (ja) 感熱記録体
JPH01272487A (ja) 多色感熱記録体
JPH0550755A (ja) 感熱記録体
JP3603989B2 (ja) 2色感熱記録材料
JP3060630B2 (ja) 感熱記録体
JPH05208553A (ja) 2色感熱記録体
JPH01225590A (ja) 2色感熱記録体
JPH05185715A (ja) 多色感熱記録体
JPH01210379A (ja) 2色感熱記録体
JPH021362A (ja) 多色感熱記録体
JPH05201127A (ja) 多色感熱記録体
JP2000343831A (ja) 感熱記録体