JPH05154861A - 射出成形体の製造法 - Google Patents

射出成形体の製造法

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JPH05154861A
JPH05154861A JP32467491A JP32467491A JPH05154861A JP H05154861 A JPH05154861 A JP H05154861A JP 32467491 A JP32467491 A JP 32467491A JP 32467491 A JP32467491 A JP 32467491A JP H05154861 A JPH05154861 A JP H05154861A
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JP
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weight
copolymer
olefin
ethylene
parts
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JP32467491A
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English (en)
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Ryoichi Ito
藤 良 一 伊
Izumi Ishii
井 泉 石
Yuuta Kumano
野 勇 太 熊
Hiroyuki Tsuruta
田 浩 之 鶴
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装された自動車部品の廃材を原材料とした
組成物の耐衝撃性を著しく改善し、各種用途の射出成形
体として再利用する。 【構成】 塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の
廃材を粉砕し、該粉砕物100重量部を基準にして、下
記 (a)〜(d) の各成分を下記の量比にて配合し、射出成
形することを特徴とする射出成形体の製造法。 (a) オレフィン系樹脂 0.5 〜20重量部 (b) オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c) エチレンと水酸基含有不飽和化合物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d) タルク 0〜 4重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装されたオレフィン
系樹脂製自動車部品の廃材に特定な成分をブレンドする
ことにより、その耐衝撃性を改善し、廃材の射出成形体
への再利用を可能にする射出成形体の製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、オレフィン系樹脂を主成分とする
自動車部品用材料は、主としてエチレン・プロピレン系
ゴム、プロピレン重合体及びタルクより構成され、必要
に応じて少量のポリエチレン、異種のゴムや充填剤を添
加したものが用いられている。具体的には、特開昭57
−55952号、特開昭57−159841号、特開昭
61−276840号、特開昭63−65223号各公
報等に記載の組成物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらオレフ
ィン系樹脂を主成分とする自動車部品用材料は、主とし
てエチレン・プロピレン系ゴム、プロピレン重合体及び
タルク、必要に応じて少量のポリエチレン、異種のゴム
や充填剤を添加したものより構成されたものであり、こ
れより構成された組成物からなる自動車部品用材料の廃
材は、塗装が施されていないものにおいてはそれなりに
耐衝撃性を備えているが、塗装が施されたオレフィン系
樹脂製自動車部品を粉砕後造粒し、射出成形体として再
利用しようとした場合、塗料系樹脂とオレフィン系樹脂
との相溶性が乏しいために耐衝撃性が低下し、そのまま
で再利用することは困難である。このため、塗装された
オレフィン系樹脂の廃材は、現在用いられている射出成
形体用組成物に製品の性能を著しく損なわない範囲内で
ブレンドするためには、極めて限られた少量、例えば1
重量%以下しかブレンドすることができず、このことが
今後大量に廃棄されることが予想される塗装されたオレ
フィン系樹脂の廃材の再利用に大きな障害として立ちは
だかっている。従って、本発明は、上記の塗装されたオ
レフィン系樹脂を主成分とする自動車部品の廃材を耐衝
撃性を改善し、大量の廃材を各種射出成形体用材料とし
て再利用することを可能にしようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、上記塗装されたオレフィン系樹脂の自
動車部品の廃材に、オレフィン系樹脂、オレフィン系エ
ラストマー及びエチレンと水酸基含有不飽和化合物との
共重合体、必要に応じて配合されるタルクからなる特定
の配合組成物を、特定の重量比でブレンドすることによ
り、該廃材をブレンドした組成物の耐衝撃性を著しく改
善することができるとの知見を得て本発明を完成するに
至ったものである。すなわち、本発明の射出成形体の製
造法は、塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃
材を粉砕し、該粉砕物1重量部を基準にして、下記 (a)
〜(d) の各成分を下記の量比にて配合し、射出成形する
こと、を特徴とするものである。 (a) オレフィン系樹脂 0.5 〜20重量部 (b) オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c) エチレンと水酸基含有不飽和化合物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d) タルク 0〜 4重量部
【0005】[発明の具体的説明] [I] 原材料 (1) 塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材 (a) 塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品オレフィン系樹脂製自動車部品 オレフィン系樹脂製自動車部品の原料素材として用いら
れるオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテンなどで代
表されるα−オレフィンの単独重合体、及び、これらα
−オレフィン相互の共重合体などを挙げることができ
る。このようなオレフィン系樹脂の具体例としては、い
わゆる低圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、高圧
法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエ
チレン系樹脂、立体規則性ポリプロピレン、立体規則性
ポリ−1−ブテン、立体規則性ポリ−4−メチル−1−
ペンテン等の立体規則性ポリ−α−オレフィン系樹脂な
どを挙げることができる。これらの中では立体規則性ポ
リプロピレン(以下単に「ポリプロピレン」と略記す
る。)を使用することが好ましい。また、該ポリプロピ
レンの中ではプロピレンと40重量%以下の他のα−オ
レフィンとの共重合体が好ましく、特に35重量%以
下、中でも30重量%以下のエチレンとの共重合体が好
ましい。該共重合体はランダム共重合体でもブロック共
重合体でも良いが、ブロック共重合体が特に好ましい。
これらオレフィン系樹脂は単独でも、或いは、複数の混
合物として使用することもできる。また、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンな
どのα−オレフィン相互の無定形ないし低結晶性の共重
合体、或いは、これらα−オレフィン相互に更に非共役
ジエンを混合して得られる無定形ないし低結晶性の共重
合体などのオレフィン系エラストマー、タルクなどの充
填剤などを本発明の目的を損なわない程度に配合したも
のを使用することもできる。
【0006】塗 装 本発明方法において使用される塗装されたオレフィン系
樹脂製自動車部品の廃材としては、上記オレフィン系樹
脂製自動車部品の表面に、アクリル樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂などの塗料用樹脂を塗装したものである。しか
し、本発明方法においては、塗装されたオレフィン系樹
脂製自動車部品の廃材の再利用方法に最適であるが、該
塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材に塗膜
が形成されていないオレフィン系樹脂製自動車部品の廃
材が混入されていても良い。
【0007】廃 材 本発明方法において使用される塗装されたオレフィン系
樹脂製自動車部品としては、具体的には自動車のバンパ
ー、マットガード、サイドモール、ホイールキャップ、
スポイラーなどの自動車外装部品、インスツルメントパ
ネル、レバー、ノブ、内張などの自動車内装部品などを
挙げることができる。
【0008】(b) 粉 砕 上記塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の使用済
みの廃棄された廃材を粉砕機などにより通常20〜0.
1mm、好ましくは5〜1mm程度の大きさにまで粉砕
などにより細断したものである。
【0009】(2) 配合組成物 本発明において前記塗装されたオレフィン系樹脂製自動
車部品の廃材に配合される配合組成物は以下に示す (a)
〜(c) の配合剤成分、好ましくは(a) 〜(d) の配合剤成
分から主として構成されるものである。 (a) オレフィン系樹脂成分 上記配合組成物にて使用されるオレフィン系樹脂成分と
しては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチ
ル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ペンテンなどで代表されるα−オレフィンの
単独重合体、及び、これらα−オレフィン相互の共重合
体であって、JIS K−7203に準拠して測定した
曲げ弾性率が500〜30,000kg/cm2 、好ま
しくは1,000〜20,000kg/cm2 、特に好
ましくは1,500〜15,000kg/cm2 の樹脂
を挙げることができる。該オレフィン系樹脂のメルトフ
ローレート(MFR)には特に制限はないが、ASTM
D−1238に準拠して測定した値が通常0.01〜
500g/10分、好ましくは0.1〜200g/10
分、特に好ましくは0.5〜100g/10分のもので
ある。このようなオレフィン系樹脂の具体例としては、
いわゆる低圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、高
圧法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリ
エチレン系樹脂、立体規則性ポリプロピレン、立体規則
性ポリ−1−ブテン、立体規則性ポリ−4−メチル−1
−ペンテン等の立体規則性ポリ−α−オレフィン系樹脂
を挙げることができ、これらはいずれも工業的に入手可
能なものである。これらの中では立体規則性ポリプロピ
レン(以下単に「ポリプロピレン」と略記する。)を使
用することが好ましい。また、該ポリプロピレンの中で
はプロピレンと40重量%以下の他のα−オレフィンと
の共重合体が好ましく、特に35重量%以下、中でも3
0重量%以下のエチレンとの共重合体が好ましい。該共
重合体はランダム共重合体でもブロック共重合体でも良
いが、ブロック共重合体が特に好ましい。これらオレフ
ィン系樹脂成分は単独でも、或いは、複数の混合物とし
て使用することもできる。
【0010】(b) オレフィン系エラストマー成分 上記配合組成物にて使用されるオレフィン系エラストマ
ーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン相互の共
重合体、或いは、これらα−オレフィン相互に更に非共
役ジエンを混合して得られる共重合体であって、JIS
K−6301に準拠して測定した初期弾性率が400
kg/cm2 以下、好ましくは200kg/cm2
下、特に好ましくは100kg/cm2 以下の無定形な
いし低結晶性の共重合体である。なお、上記非共役ジエ
ンの具体例としては、ジシクロペンタジエン、1,4−
ヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロオクタジ
エン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチ
レン−2−ノルボルネン、5−メチル−1,4−ヘキサ
ジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等を挙げる
ことができる。これらオレフィン系エラストマーは、1
00℃で測定したムーニー粘度(ML1+4 )が、通常1
〜500、好ましくは5〜200、特に好ましくは7〜
150の範囲のものが使用される。該オレフィン系エラ
ストマーの好ましい具体例としては、エチレン・プロピ
レン共重合ゴム(EPM)、エチレン・1−ブテン共重
合ゴム、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合ゴ
ム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム
(EPDM)、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共
重合ゴム、エチレン・プロピレン・1−ブテン・非共役
ジエン共重合ゴム等を挙げることができる。これらのエ
ラストマー成分は単独でも、2種以上併用することもで
きる。
【0011】(c) エチレンと水酸基含有不飽和化合物と
の共重合体 上記配合組成物にて使用されるエチレンと水酸基含有不
飽和化合物との共重合体としては、例えばエチレンと2
−ヒドロキシエチルメタクリレートがランダムに、若し
くはある一定の間隔をおいて共重合しているポリマーの
ことであるが、ここでは構造的な見地から分岐状或いは
線状の炭素鎖中に、不規則或いは規則的に水酸基含有不
飽和化合物が共重合している構造を持つもの全般を指
す。具体的には、水酸基含有不飽和化合物の含有量が
0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜45重量%、
特に好ましくは1〜40重量%のもので、分子量が20
0〜200,000,好ましくは500〜150,00
0、特に好ましくは800〜100,000の常温で液
体、半固体、固体のポリマーが含まれる。エチレンと水
酸基含有不飽和化合物との共重合体は、エチレンと水酸
基含有不飽和化合物を原料として周知の方法、例えば高
圧ラジカル重合法などによって製造することができる。
該共重合体を高圧ラジカル重合法により製造する場合、
エチレン、水酸基含有不飽和化合物及びラジカル反応開
始剤を、例えば、圧力を1,000〜3,000kg/
cm3 、温度を90〜280℃に保たれた反応域中に、
エチレン:水酸基含有不飽和化合物の比が1:0.00
01〜1:0.02になるように連続的に挿入し、30
〜20%のエチレンを共重体に変えて、反応域から共重
合体を連続的に取り出すことにより製造される。ここで
いう水酸基含有不飽和化合物としては、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリ
(エチレングリコール)モノメタクリレートなどを挙げ
ることができる。また、エチレン、水酸基含有不飽和化
合物成分の外に第三の共重合体成分として、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、
メチルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸エステ
ル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンな
どのビニル芳香族化合物;アクリロニトリルなどのニト
リル化合物、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン
などのビニルピリジン;メチルビニルエーテル、2−ク
ロルエチルビニルエーテルなどのビニルエーテル;塩化
ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニ
ルなどのビニルエステル;アクリルアミドなどを用いた
三元系、多元系共重合体として用いることも可能であ
る。そしてこれらの共重合体は、それぞれ単独でも複数
の混合物としても使用することができる。
【0012】(d) タルク成分 上記配合組成物において最終製品である射出成形品の曲
げ弾性率などの物性を向上させるために、必要に応じて
配合されるタルク成分としては、市販のタルク、特に該
タルクを乾式粉砕後に乾式分級することにより製造され
たものを使用するのが好適であり、平均粒径が5.0μ
m以下(好ましくは0.5〜3μm)で、かつ比表面積
が3.5m2 /g以上(好ましくは3.5〜6m2
g)のものを使用することが更に好適である。上記平均
粒径は、液層沈降式光透過法(例えば島津製作所製CP
型等)を用いて測定した粒度累積分布曲線から読み取っ
た累積量50重量%のときの粒径値によって求めること
ができる。また、比表面積は空気透過法(例えば島津製
作所製SS−100型恒圧通気式比表面積測定装置等)
による測定値によって求めることができる。平均粒径が
上記範囲超過では耐衝撃性が低下する傾向にあり、比表
面積が上記範囲未満では曲げ弾性率が低下する傾向にあ
るので、上記範囲内のものを使用するのが好ましい。
【0013】(e) 付加的成分 上記配合組成物に、更に必要に応じて上記 (a)〜(d) 成
分の他に、本発明の効果を著しく損なわない範囲で付加
的成分が配合される。該付加的成分としては、該オレフ
ィン系樹脂に通常配合される添加剤、例えば加工性安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、中和剤、流
動性改良剤、金属腐食抑制剤、帯電防止剤、滑剤、顔料
及び顔料分散剤などの他、タルク以外の充填剤、例えば
繊維状チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキサル
フェート、繊維状硼酸アルミニウムなどのウイスカー類
及び炭素繊維、ガラス繊維なども必要に応じて添加する
ことができる。
【0014】(3) 量 比 本発明において用いられる上記各成分の使用量は、通
常、塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材1
重量部に対して、上記 (a)〜(d) の各成分を下記の量比
にて配合する。 (a) オレフィン系樹脂:0.5〜20重量部、好まし
くは1〜5重量部、特に好ましくは1.5〜3重量部、 (b) オレフィン系エラストマー:0.25〜10重量
部、好ましくは0.5〜2.5重量部、特に好ましくは
0.8〜1.5重量部、 (c) エチレンと水酸基含有不飽和化合物との共重合
体:0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5
重量部、特に好ましくは0.1〜0.3重量部 (d) タルク:0〜4重量部、好ましくは0.1〜1重
量部、特に好ましくは0.25〜0.5重量部、
【0015】オレフィン系樹脂が上記範囲未満の量で、
かつオレフィン系エラストマーが上記範囲未満の量であ
ると、廃材の配合量が多すぎるために耐衝撃性が損なわ
れるので不適当なものとなる。また、オレフィン系樹脂
が上記範囲未満の量で、かつオレフィン系エラストマー
が上記の範囲超過の量であると、得られる組成物は樹脂
としての機械的性質に乏しくなり、すなわち柔らかくな
り過ぎて好ましくない。更に、オレフィン系樹脂が上記
範囲超過の量で、かつオレフィン系エラストマーが上記
範囲未満の量であると、耐衝撃性が劣ったものとなる。
また、オレフィン系樹脂が上記範囲超過の量で、かつオ
レフィン系エラストマーが上記範囲超過の量であると、
廃材の配合量が少なすぎるために廃材の有効利用という
本来の目的上から好ましくない。また、タルクの配合量
が上記範囲超過の量であると、耐衝撃性が損なわれるの
で不適当である。更に、エチレンと水酸基含有不飽和化
合物との共重合体が上記範囲未満の量であると、耐衝撃
性の改善効果が乏しくなり不適当なものとなる。また、
上記範囲の量を超えてもそれ以上の効果が期待されず、
しかも、高価なポリマーの添加量が多くなり、得られる
樹脂組成物としてのコストが高くなるので好ましくな
い。
【0016】[II] 配合 上記塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材及
び上記配合組成物の配合は、両者を混合することによっ
て行なわれる。特に十分な混合を行なうためには混練が
行なわれる。該混練は、通常の混練機、例えば押出機や
バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ロール、ブラ
ベンダープラストグラフ、ニーダーなどを用いて混練す
る。押出機、特に二軸押出機を用いて混練することが好
ましい。上記混練は180〜250℃、好ましくは19
0〜230℃の温度で行なわれる。
【0017】[III] 成形 (1) 成形方法 成形は射出成形機を用いて射出成形することによって行
なわれる。他の成形を行なう場合には流動性が高いため
に成形性に問題が生ずる。 (2) 成形条件 該射出成形は180〜250℃、好ましくは190〜2
30℃の温度、40〜2,000kg/cm2 、好まし
くは500〜1,500kg/cm2 の吐出圧力にて行
なわれる。
【0018】[IV] 射出成形体 (1) 物性 本発明方法により得られた射出成形体は、内部に塗料系
樹脂が混入されているが、該塗料系樹脂とオレフィン系
樹脂との相溶性が良好なことから、耐衝撃性が5〜50
kg・cm/cm2 、好ましくは8〜15kg・cm/
cm2 のアイゾット衝撃強度、60〜90kg・cm、
好ましくは75〜85kg・cmの落錘衝撃強度、5,
000〜25,000kg/cm2 、好ましくは8,0
00〜17,000kg/cm2 の曲げ弾性率、300
%以上、好ましくは500%以上の引張り破断点伸びな
どの機械適性質、及び、5〜30g/10分、好ましく
は10〜20g/10分のMFR、0.9〜1.1g/
cm3 、好ましくは0.95〜1.05g/cm3 の密
度などの物理的性質を備えたものである。 (2) 用途 このようにして大量に廃棄される自動車部品の廃材を原
材料として用いて製造することによって得られる射出成
形体は、各種用途の射出成形体として再利用することが
できる。具体的には、自動車のバンパー、マットガー
ド、サイドモール、ホイールキャップ、スポイラーなど
の自動車外装部品、インストロメントパネル、レバー、
ノブ、内張りなどの自動車内装部品、ポット、掃除機、
洗濯機、冷蔵庫、照明器具、オーディオ機器などの電気
製品、カラーボックス、収納ケースなどの日用雑貨品な
どを挙げることができる。
【0019】
【実施例】本発明の射出成形体の製造法について、以下
にその実験例を挙げて具体的に説明する。 [I] 評価方法 実施例及び比較例中の物性の評価は、以下に示す (1)〜
(6) の方法によって評価した。 (1) MFR:ASTM−D1238に準拠し、2.1
6kg荷重を用いて230℃で測定した。 (2) 密度:ASTM−D1505に準拠し、23℃の
温度で測定した。 (3) 曲げ弾性率:ASTM−D790に準拠し、23
℃の温度で測定した。 (4) 引張り破断点伸び:ASTM−D638に準拠
し、23℃の温度で測定した。 (5) アイゾット衝撃強度:ASTM−D256に準拠
し、23℃の温度で測定した。 (6) 落錘衝撃強度:支持台(穴径40mm)上に設置
した試験片(120mm×80mm、厚み2mm)に荷
重センサーであるダートを落下させ(2m×4kg
f)、試験片の衝撃荷重における変形破壊挙動を測定
し、得られた衝撃パターンにおける亀裂発生点までにお
いて吸収された衝撃エネルギーを算出し、材料の衝撃強
度とした。測定雰囲気温度は−30℃である。
【0020】[II] 実験例実施例1〜18及び比較例1〜8 エチレン含量が8.2重量%、曲げ弾性率が10,00
0kg/cm2 、及びMFRが33g/10分のエチレ
ンとプロピレンとのブロック共重合体(以下単に「EP
P」と略記する。)、100℃でのムーニー粘度(ML
1+4 )が70、密度が0.86g/cm3 のエチレン・
プロピレン共重合ゴム(以下単に「EPM」と略記す
る。)、高圧ラジカル重合法で得た2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート含有率10重量%、分子量が54,0
00のエチレン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体(以下EHM(1)と略記する。)、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート含有率10重量%メチルア
クリレート含有率10重量%、分子量が46,000の
エチレン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート・メチ
ルアクリレート共重合体(以下EHM(2)と略記す
る。)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート含有率1
0重量%、メチルアクリレート含有率10重量%、分子
量が32,000のエチレン・2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート・メチルアクリレート共重合体(以下EH
M(3)と略記する。)、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート含有率35重量%、分子量が2,300のエチ
レン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
(以下EHM(4)と略記する。)、及び、塗装された
自動車バンパーの廃材を機械粉砕したものを表1に示す
組成で配合して、川田製作所製スーパーミキサーで5分
間混合した後、神戸製作所製FCM二軸混練機にて21
0℃の温度にて混練造粒して射出成形用組成物を得た。
この射出成形用組成物の物性を確認するために型締力1
00トンの射出成形機にて成形温度220℃で各種試験
片を作成し、前述の評価法に従って性能を評価した。そ
の評価結果を表1に示す。なお、バンパーの廃材は、プ
ロピレン重合体樹脂60重量部、エチレン・プロピレン
系ゴム30重量部及びタルク10重量部にて構成され、
塩素化ポリオレフィンを主成分とするプライマー、及び
上塗り塗料として一液型ウレタン系塗料を塗布されてい
るものを用いた。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】このような本発明の射出成形体の製造法
は、大量に廃棄される塗装された自動車部品の廃材を原
材料として、特定の配合組成物を、特定の重量比でブレ
ンドすることにより、該廃材をブレンドした組成物の耐
衝撃性を著しく改善することができるので、自動車外装
部品、自動車内装部品、電気製品、日用雑貨品などの各
種用途の射出成形体として再利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 23/02 LCD 7107−4J B29K 23:00 105:26 C08L 23:00 7107−4J (72)発明者 鶴 田 浩 之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品
    の廃材を粉砕し、該粉砕物1重量部を基準にして、下記
    (a)〜(d) の各成分を下記の量比にて配合し、射出成形
    することを特徴とする射出成形体の製造法。 (a) オレフィン系樹脂 0.5 〜20重量部 (b) オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c) エチレンと水酸基含有不飽和化合物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d) タルク 0〜 4重量部
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