JPH05123684A - 硫黄化合物含有廃液の処理方法 - Google Patents

硫黄化合物含有廃液の処理方法

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JPH05123684A
JPH05123684A JP3293240A JP29324091A JPH05123684A JP H05123684 A JPH05123684 A JP H05123684A JP 3293240 A JP3293240 A JP 3293240A JP 29324091 A JP29324091 A JP 29324091A JP H05123684 A JPH05123684 A JP H05123684A
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carbon material
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JP3293240A
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Tetsuo Aoyama
哲男 青山
Masahiro Miyake
正浩 三宅
Hisaoki Abe
久起 阿部
Mayumi Haneda
真由美 羽田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫黄化合物含有廃液を分解処理する方法であ
る。 【構成】 硫黄化合物含有廃液に酸化剤、鉄塩を加え酸
性下、窒素1〜5重量% 、酸素3〜30重量%、炭素4
0〜95重量%を含有し、かつ平均細孔半径15〜30
Å、有孔メソポアが全容積当たり少なくとも50容積%
を占める特定の活性炭素材料の存在下に該廃液を処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫黄化合物含有廃液の
処理方法に関し、さらに詳しくは分解が困難な硫黄化合
物含有廃液を温和な条件で、短時間に分解し得る優れた
分解性能を有する活性炭素材料からなる触媒の存在下に
処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硫黄化合物は、有極性反応溶媒、極性高
分子化合物の溶媒、ガスの精製剤、あるいは医薬品、写
真薬品、有機薬品の中間体、この他に酸化防止剤、ゴム
の加硫剤、海面活性剤等に広範囲にかつ大量に使用され
ている。一般に硫黄化合物は有毒なものが多く、水質汚
濁の観点からもそのまま放流することは環境上問題があ
る。従来、硫黄化合物を含有する廃液の処理方法として
は種々の方法、装置等が提案されている。たとえば活性
汚泥による生物化学的処理方法、活性炭等による吸着
法、オゾンによる酸化分解法、過酸化水素等の酸化剤お
よび鉄塩を用いて酸化分解を行うフェントン法などが一
般である。しかしながら、これらの方法において、活性
汚泥を使用する方法は膨大な設備を必要とし、しかも処
理に長時間を必要とし、かつ一般的に硫黄化合物は、活
性汚泥による分解では、難分解性のものが多い。また吸
着方法は一度に吸着できる硫黄化合物の量が少なく大量
の吸着剤を必要とし、吸着した硫黄化合物の脱離も煩雑
である。オゾンによる分解方法はオゾン発生に高価な装
置を必要とし極めてコストが高くなる不都合がある。ま
た、フェントン法による処理方法は、鉄塩の存在下、酸
化剤(通常過酸化水素)の酸化力を利用した分解方法で
あり、この場合過酸化水素1等量に対して鉄イオン(第
一鉄イオン)を等量以上必要とするため鉄塩の使用量が
多く、生成した第二鉄イオンは処理後、アルカリによる
中和した後高分子凝集剤を用いて凝集沈殿させスラッジ
として回収される。このため大量のスラッジが発生しこ
の処理も必要となる。また、使用する鉄イオンが多けれ
ば多いほどアルカリおよび高分子凝集剤等の薬剤の使用
量も多くなり、処理コストが高くなる等の問題がある。
さらにこの方法では処理後に過酸化水素が残存した場合
には過酸化水素自体がCOD源となり環境の悪化を招
く。残存する過酸化水素を除去するにはさらに多くの第
一鉄イオンを加える必要を生じ、薬剤の使用量、スラッ
ジの発生の増大を招くなどの問題がある。またフェント
ン法では、一般に硫黄化合物は難分解性であり、フェン
トン法で処理し得る硫黄化合物の種類もある程度限定さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の処理方法における種々の問題点を解決し、広範囲の
硫黄化合物を含有する廃液を温和な条件下で短時間にそ
の上二次公害の発生を伴うことなく分解処理し得る処理
方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
従来技術の問題点等を解決すべく鋭意検討を行い、蛋白
質、または蛋白質を含有する汚泥もしくは廃棄物質を炭
化、賦活処理して得られる活性炭素材料が、高活性で、
かつ二次汚染の発生を伴わず安全であり、硫黄化合物の
分解触媒として極めて有効であることを見い出した。
【0005】すなわち、本発明は硫黄化合物含有廃液に
酸化剤および鉄塩を加え、液のpHを4.0以下に調整
し、窒素1〜5重量%、酸素3〜30重量%、炭素40
〜95重量%をそれぞれ含有し、かつ平均細孔半径が1
5〜30Åであり、有孔メソポアが全容積当たり少なく
とも50容積%を占める活性炭素材料の存在下に該廃液
を処理することを特徴とする硫黄化合物含有廃液の処理
方法である。
【0006】本発明の特徴は、特定の活性炭素材料から
なる触媒を使用することにある。本発明に使用される活
性炭素材料からなる触媒は、蛋白質、または蛋白質含有
汚泥もしくは廃棄物質を炭化、賦活処理して得られる。
この特定な活性炭素材料からなる触媒の製造に用いられ
る蛋白質または蛋白質含有汚泥もしくは廃棄物質として
は、パン酵母、クロレラなどの酵母類;細菌、藻類、ビ
ール酵母醗酵廃菌体、医薬品醗酵酵母廃菌体、アミノ酸
醗酵粕等の微生物蛋白質;工場廃液処理、糞尿処理、家
庭排水処理などの生物活性汚泥の余剰汚泥等があげられ
る。その他に、魚類、獣肉、獣血などの動物性蛋白質;
大豆、脂肪大豆などの豆類、小麦胚芽、米胚芽などの植
物性蛋白質等も使用できる。これらのうち、酵母類、細
菌、藻類、醗酵廃菌体などの微生物蛋白質あるいは生物
活性汚泥の余剰汚泥などが取扱、入手性の点から望まし
いものである。
【0007】本発明において硫黄化合物の分解に有効な
活性を示す活性炭素材料としては、窒素の含有量が1〜
5重量%であることが必要であり、2〜5重量%である
ことが好ましい。窒素の含有量が上記範囲外である場合
は硫黄化合物の分解活性が著しく低下し不都合である。
また、酸素含有量、炭素含有量もそれぞれ3〜30重量
%、40〜95重量%の範囲内にあることが望ましく、
上記範囲外では分解活性の低下が認められ、本発明の所
期の目的を充分に発揮することができない。なお、上記
の炭化、賦活処理を行った状態では酸素含有量および炭
素含有量はそれぞれ5〜30重量%、40〜90重量%
である。この状態でも十分に高活性であるが、上記の賦
活処理を行った後、次いで酸処理を行い加熱処理を行う
ことにより、酸素含有量、および炭素含有量はそれぞれ
3〜10重量%、70〜95重量%となり、より高活性
化され、特に難分解性の硫黄化合物を含有する廃液、ま
たは高濃度に含有する廃液の分解除去するのに有効であ
る。
【0008】また、本発明で触媒として使用される活性
炭素材料は平均細孔半径も15〜30Åのものである
が、平均細孔半径が15Åよりも小さい場合および30
Åよりも大きい場合には分解能が低く望ましくない。さ
らに本発明における活性炭素材料はその有孔メソポアが
全容積当たり少なくとも50容積%を占めるものであ
る。このメソポアは上記の賦活処理を行った後、次いで
酸処理を行い加熱処理することによりさらに高められ全
容積当たり60容積%を占めるものとなる。また、本発
明の活性炭素材料においては、その比表面積は格別限定
されないが、好ましくは300〜800平方メートル/
gの範囲にあることが本発明の目的を達成する上で好適
である。なお、本発明において触媒の平均細孔半径およ
び比表面積は、オートソーブ測定器(湯浅アイオニクス
社製)を使用して窒素ガスの吸着、脱着等温線から求め
た値である。
【0009】本発明で使用される活性炭素材料は、上記
のような蛋白質または蛋白質含有汚泥もしくは廃棄物質
を原料とするものであるから安価に製造することができ
る。本発明で使用される活性炭素材料からなる触媒は、
使用に際しては、粉末、または成形品いずれでも使用す
ることができ、それぞれの用途、使用箇所、使用状況等
により適宜選択される。本発明で使用される活性炭素材
料を成形品とするには、原料の蛋白質または蛋白質含有
汚泥もしくは廃棄物質を成形した後、炭化処理し、次い
で賦活処理すればよい。成形する際には必要に応じて粘
結剤を使用することができる。この粘結剤としては、た
とえば、タールピッチ、リグニン、糖蜜、アルギン酸ソ
ーダ、カルボキシメチルセルロース(CMC)、合成樹
脂、ポリビニルアルコール、デンプン等の有機質系粘結
剤、スメクタイト、水ガラス等の無機質系粘結剤などが
例示される。これら粘結剤は、成形できる程度に使用す
ればよく、原料に対して通常0.05〜2重量%程度が
使用される。
【0010】本発明における活性炭素材料を製造する際
の炭化処理は、主として原料の蛋白質または蛋白質含有
汚泥もしくは廃棄物質中に含有する非炭素成分を除去
し、もしくは減少させ、次いで行われる賦活処理に適し
た材料とする工程である。この炭化処理は、通常150
〜600℃で、好ましくは200〜500℃の温度で、
空気、窒素、炭酸ガスあるいはこれらの混合ガスを導入
しながら、数分から数時間行なわれる。この炭化処理の
際に原料の蛋白質または蛋白質含有汚泥もしくは廃棄物
質の粉末、あるいは成形物が融着あるいは溶着すると所
望する微細な細孔を形成することが困難となり、次いで
実施される賦活処理にも悪影響を与え、良好な特性を持
つ活性炭素材料を得ることができず好ましくない。この
融着あるいは溶着を防止するために、原料に少量の鉄化
合物を添加することが好ましい。この鉄化合物は、融着
あるいは溶着を防止する以外に炭化処理時の操作性を良
好にし、均一な炭化処理を行うことができる。このよう
な目的に使用される鉄化合物としては、たとえば硫酸第
一鉄、硫酸第二鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二
鉄アンモニウム、硝酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、りん酸第一鉄、りん酸第二鉄、炭酸第一鉄、水酸化
第一鉄、水酸化第二鉄、けい酸第一鉄、硫化第一鉄、硫
化第二鉄等の無機系の鉄化合物あるいはその塩;クエン
酸第二鉄、クエン酸第二鉄アンモニウム、シュウ酸第一
鉄、シュウ酸第二鉄アンモニウム等の有機酸の鉄化合物
あるいはその塩等を挙げることができる。これらの鉄化
合物は、原料に対して1〜20重量%程度添加される。
【0011】上記の炭化処理に次いで実施される賦活処
理は、炭化処理で生成した細孔構造をより微細構造に成
長ないし発達、あるいは熟成させる工程であり、水蒸
気、炭酸ガス、酸素を主体とするガス雰囲気中で、一般
には700〜1100℃、好ましくは800〜1000
℃で数分ないし数時間実施される。さらに上記の賦活処
理に次いで、酸処理した後加熱処理をすることにより活
性をより向上させることができる。この酸処理は、通常
硫酸、塩酸、硝酸、フッ酸等の無機酸を、5〜50重量
%程度の水溶液を用い常温〜100℃で数分から数時間
実施される。次いで実施される加熱処理は窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス、あるいは水
素、アンモニア、一酸化炭素等の還元性ガス雰囲気下で
400〜1100℃で、好ましくは500〜1000℃
で数分から数時間加熱を行なわれる。これにより酸素含
有量が3〜10重量%、炭素含有量が70〜95重量%
である活性炭素材料となる。この酸処理は一旦生成され
た炭素材料中の不純物成分を除去し、加熱処理により炭
素材料の微細構造をさらに生長あるいは熟成、発達させ
酸処理前のものに比べより高活性なものとなるものと推
察される。本発明の活性炭素材料を製造するに当たっ
て、炭化処理、賦活処理は内熱式または外熱式のロータ
リーキルンまたは管状炉、連続式多段炉等を用いて実施
される。
【0012】本発明の処理方法に使用される活性炭素材
料として、上記のような蛋白質または蛋白質を含有する
汚泥もしくは廃棄物質を原料として得られたもの他に、
ポリアクリロニトリル系炭素材料を原料とし、これを窒
素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス、
あるいは水素、アンモニア、一酸化炭素等の還元性ガス
雰囲気下で400〜1100℃で、好ましくは500〜
1000℃で数分から数時間加熱処理して得られる活性
炭素材料も有用である。このポリアクリロニトリル系炭
素材料は、アクリロニトリルを主成分として、例えば塩
化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸および
その誘導体、アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、アリルスルホン酸およびめたアリルスルホン酸
等の共重合モノマーの一種または二種以上とを共重合し
て得られる重合体を紡糸し、不融化、賦活を行った繊維
状のものが利用される。
【0013】上記のような特定な活性炭素材料を使用し
て硫黄化合物を分解処理する際、酸化剤、鉄イオンの共
存下で行うことにより特に効果的に分解することができ
る。本発明において使用される酸化剤は、一般には過酸
素化合物が使用され、この過酸素化合物としては過酸化
水素、過酸化カルシウム、過酸化アンモニウム、過炭酸
ソーダ、過ホウ酸ソーダ等が使用されるが、コストや副
生成物等の点から実用的には過酸化水素が好適である。
過酸化水素の使用量は特に限定されないが、廃水の内容
によって適宜決められ、通常廃水中の硫黄化合物1pp
mに対して過酸化水素0.5〜20ppmの濃度になる
ように添加される。過酸化水素の濃度が上記の範囲以下
では分解性能が低く、上記範囲より多い場合は過酸化水
素の自己分解率が多くなり経済的でない。また、本発明
の方法に使用される鉄塩は水溶液で鉄イオンを生成する
第一鉄塩、第二鉄塩いずれも使用でき、硫酸塩、塩酸
塩、硝酸塩等のいずれの形でも使用することができる
が、実用的には硫酸第一鉄が好ましい。鉄塩の使用量は
使用される過酸化水素1等量に対して鉄イオンとして
0.001〜1等量の範囲で充分である。本発明におい
て上記したような活性炭素材料の存在下で硫黄化合物を
含有する廃液を処理する際通常酸性下で実施され、一般
にpH4.0以下、好ましくはpH2.0〜4.0の範
囲で実施される。また、本発明の活性炭素材料を使用し
て硫黄化合物を分解するに際しては、回分式、連続式い
ずれの方法でも実施でき、処理時の温度、処理時間等は
被処理液の種類等により適宜選択し得る。次に実施例に
より本発明を具体適に説明する。
【0014】
【実施例】
(本発明に使用される活性炭素材料の製法) 実施例 1 微生物廃菌体(メタノール資化性廃菌体)1000部
(重量部 以下同じ)、硝酸第二鉄200部、ポリビニ
ルアルコール20部および水1000部をニーダーで十
分混練し、造粒して成形体とした。この成形体を250
〜500℃で3時間、空気を導入しながら炭化処理を行
い、次いで水蒸気の存在下に1000℃で2時間賦活処
理を行い、256部の活性炭素材料(本発明触媒)を得
た。これは窒素含有量が2.3重量%、酸素含有量が2
2.8重量%、炭素含有量が48.2重量%で平均細孔
半径が21Åであり、全容積当たりメソポアは約55%
を占めた。
【0015】実施例 2 化学工場の生物活性汚泥装置で発生する余剰汚泥の乾燥
物1000部に水600部を加え、ニーダーで十分に混
練し、造粒して成形体とした。この成形体を200〜5
00℃で、窒素ガス雰囲気下に2時間炭化処理を行い、
次いで水蒸気/炭酸ガス=1(容積比)の混合ガス中、
800℃で1時間賦活処理を行い、221部の活性炭素
材料(触媒)を得た。得られた触媒は窒素含有量が2.
7重量%、酸素含有量が8.8重量%、炭素含有量が7
7.9重量%で平均細孔半径が26Åであり、全容積当
たりメソポアは約55%を占めた。
【0016】実施例 3 実施例1と同様の原料(微生物廃菌体)を実施例1と同
様に炭化、賦活処理した後、次いで30重量%塩酸水溶
液で90℃、2時間加熱した。その後水洗を行いさらに
800℃で1時間、炭酸ガス雰囲気下で加熱処理し、2
02部の活性炭素材料を得た。これは窒素含有量が3.
2重量%、酸素含有量が8.2重量%、炭素含有量が8
1.6重量%で平均細孔半径が19Åで、全容積当たり
メソポアは約61%を占めた。
【0017】実施例 4 実施例2と同様な原料を実施例2と同様に炭化、賦活処
理した後、50重量%硫酸水溶液で60℃、5時間加熱
処理した。次いで水洗を行い900℃で1時間水素ガス
雰囲気下で加熱処理し、189部の活性炭素材料を得
た。これは窒素含有量4.1重量%、酸素含有量7.6
重量%、炭素含有量83.2重量%であり、平均細孔半
径は26Åで、全容積当たりのメソポアは約73%を占
めた。
【0018】実施例 5 市販のポリアクリロニトリル系活性炭素繊維FE−40
0(東邦レーヨン株式会社製)100gを管状加熱炉で
窒素ガス雰囲気下、950℃、1時間加熱処理を行って
89gの活性炭素材料を得た。これは窒素含有量2.1
重量%、酸素含有量8.5重量%、炭素含有量86.8
重量%で、平均細孔半径20Åであり、全容積当たりメ
ソポアは約56%を占めた。
【0019】(硫黄化合物含有廃液の処理) 実施例 6 スルホラン500ppmを含有する化学品製造工場の廃
液5000gを各々の容器に採り、実施例1、2および
5で得られた活性炭素材料4.0g、硫酸第一鉄7水塩
3.0gをそれぞれに投入し、さらに濃硫酸を添加して
pH2.7に調整した後、27℃で攪拌した。攪拌開始
後34重量%の過酸化水素水27.2gを定量ポンプに
より80分を要して添加し、90分後に攪拌を止め廃液
中のスルホランを分析しスルホランの分解率を調べた結
果ほぼ94%が分解した。なお、上記の実施例3および
4で得た活性炭素材料を使用した場合、60分後のスル
ホランの分解率はほぼ96%であった。
【0020】比較例 1 市販の水処理用活性炭ダイヤソーブG(三菱化成株式会
社製)6.0gを使用して実施例6と同様な廃液中のス
ルホランの分解試験を行った。その結果、スルホランの
分解率は22%に過ぎなかった。おな使用した活性炭ダ
イヤソーブGは、窒素含有量0.5重量%、酸素含有量
5.6重量%、炭素含有量90.8重量%であり、平均
細孔半径は13Åで、全容積当たりのメソポアは15%
を占めるものであった。
【0021】比較例 2 活性炭素材料を使用しなかった他は、実施例6と同様な
条件で廃液中のスルホランの分解試験を行った結果、分
解率は僅かに9%であった。
【0022】実施例 7 ドデシル硫酸ナトリウム500ppmを含有する界面活
性剤製造工場からの廃液5000gづつを各々の容器に
採り実施例1、2および5で得られた活性炭素材料4.
0g、硫酸第一鉄7水塩2.0gをそれぞに投入しさら
に濃硫酸を添加してpH2.7に調整後、27℃で攪拌
した。攪拌開始後34%の過酸化水素水37.5gを定
量ポンプにより80分を要して添加し、90分後に攪拌
を止め排水中のドデシル硫酸ナトリウムの分解率を調べ
た結果、分解率はほぼ93%であった。上記の実施例3
および4で得た活性炭素材料を使用した場合80分後の
ドデシル硫酸ナトリウムの分解率はほぼ95%であっ
た。
【0023】比較例 3 比較例1で使用したと同様な活性炭6.0gを使用し、
実施例8と同様なドデシル硫酸ナトリウム含有廃液中の
ドデシル硫酸ナトリウムの分解試験を行った結果、ドデ
シル硫酸ナトリウムの分解率は29%に過ぎなかった。
【0024】実施例 8 チオジグリコール500ppmを含有する農薬製造工場
からの廃液5000gを各々の容器に採り、実施例1、
2および5で得た活性炭素材料4.5g、硫酸第一鉄7
水塩4.0gをそれぞれ投入しさらに濃硫酸を加えてp
Hを2.5に調整した後30℃で攪拌した。攪拌開始後
34%過酸化水素水40.0gを定量ポンプにより10
0分を要して添加し、110分後に攪拌を止め廃液中の
チオジグリコールの分解率を調べた結果、分解率はほぼ
90%であった。
【0025】
【本発明の効果】本発明の方法は広範囲の硫黄化合物を
含有する廃液を温和な条件下で短時間にその上二次公害
の発生を伴うことなく分解処理し得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽田 真由美 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄化合物含有廃液に、酸化剤および鉄
    塩を加え、液のpHを4.0以下に調整し、窒素1〜5
    重量%、酸素3〜30重量%、炭素40〜95重量%を
    含有し、かつ平均細孔半径が15〜30Åであり、有孔
    メソポアが全容積当たり少なくとも50容積%を占める
    活性炭素材料の存在下に該廃液を処理することを特徴と
    する硫黄化合物含有廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 活性炭素材料が蛋白質または蛋白質含有
    汚泥もしくは廃棄物質を、150〜600℃で炭化処理
    し、次いで700〜1100℃で水蒸気、炭酸ガス、酸
    素を主体とするガス雰囲気下で賦活処理を行って得られ
    る活性炭素材料である請求項第1項記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 活性炭素材料が蛋白質または蛋白質含有
    汚泥もしくは廃棄物質を、150〜600℃で炭化処理
    し、次いで700〜1100℃で水蒸気、炭酸ガス、酸
    素を主体とするガス雰囲気下で賦活処理を行った後、次
    いで酸処理し不活性ガスまたは還元性ガスの雰囲気下で
    400〜1100℃で加熱処理して得られる活性炭素材
    料である請求項第1項記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 活性炭素材料がポリアクリロニトリル系
    活性炭素材を不活性ガスまたは還元性ガスの雰囲気下で
    400〜1100℃で加熱処理を行って得られる活性炭
    素材料である請求項第1項記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 酸化剤が過酸化水素である請求項第1項
    記載の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007145685A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Univ Meijo カーボンナノチューブの製造方法および精製方法
US9067793B2 (en) 2005-11-29 2015-06-30 Meijo University Method for production of carbon nanotube and method for purification of the same

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