JPH05120504A - 料金徴収装置及び応答機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性や信頼性にすぐれ、多くの人員を要す
ることなく円滑に料金徴収のできる料金徴収装置及びそ
の装置で使用する応答機を提供すること。 【構成】 高速道路の入口部と出口部を通過するとき
に、料金徴収用のデータの送受信をする携帯用の応答機
３と、各車両に対する徴収料金データを一括管理する中
央装置４と、入口部に設置され、応答機３が送信するク
レジットカードのＩＤコードを受信する第１の路上機１
と、出口部に設置され、徴収料金を算出し、必要なデー
タを応答機３と中央装置４に送信する第２の路上機２と
で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、高速道路や駐車場な
どの使用料金を自動徴収する料金徴収装置、及び料金徴
収装置で使用する応答機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の料金徴収システムには、例えば高
速道路の入口でカードを受け取り、出口でそのカードを
渡して相当金額を支払う方式がある。そして、支払い
は、現金やプリペイドカードや別納プレートによって行
われる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の料金徴収システムには、以下の問題点がある。すなわ
ち、料金支払いの為に、一定の時間、停車しなければ
ならないので、車両の出口部で車が渋滞するという問題
点がある。また、料金徴収員にカード等を直接手渡す
のは煩わしいし、現金による支払いの場合は、小銭を
用意する煩わしさもある。さらに、出口部に相当数の
徴収員を常駐させなければならないという人員確保上の
困難もある。

【０００４】一方、別の料金徴収システムとして、専用
カードを用いた無線通信による移動体識別技術を使った
自動徴収システムも考えられる。しかし、このシステム
でも、専用のカードを別に持たねばならないという問
題点がある。さらに、専用カードに料金部を設けるの
が困難であったり、データの書き込み機能をもたすこと
が困難であるため、安全性や信頼性の面で少なからず難
点を有する。

【０００５】この発明は、この問題点に着目してなされ
たものであって、安全性や信頼性にすぐれ、多くの人員
を要することなく円滑に料金徴収のできる料金徴収装置
及びその装置で使用する携帯用の応答機を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する
為、この発明に係る料金徴収装置は、（ｉ）入口部に設
置される第１の路上機と、（ｉｉ）出口部に設置される
第２の路上機と、（ｉｉｉ）この第１と第２の路上機と
の間でデータの送受信をする携帯用の応答機と、（ｉ
ｖ）前記第１と第２の路上機に接続され、料金徴収用の
データを管理する中央装置とで構成される料金徴収装置
であって、（ｉ）前記第１の路上機は、前記応答機より
送信されるデータを受信する受信部と、料金徴収用のデ
ータを前記応答機に送信する送信部と、料金徴収用のデ
ータなどを前記中央装置に送信する中央装置接続部とを
備え、（ｉｉ）前記第２の路上機は、前記応答機より送
信されるデータを受信する受信部と、この受信データを
基にして徴収すべき料金を算出する料金算出部と、算出
料金などのデータを前記応答機に送信する送信部と、算
出料金などのデータを前記中央装置に送信する中央装置
接続部とを備え、（ｉｉｉ）前記応答機は、クレジット
カードに登録されているデータを読み込むデータ読み込
み部と、読み込まれたデータを前記路上機に送信する送
信部と、前記路上機から送信されてくるデータを受信し
て記憶する受信・記憶部とを備え、（ｉｖ）前記中央装
置は、前記第１と第２の路上機より送信されるデータの
うち、少なくとも、クレジットカードのＩＤコードと、
徴収すべき料金とを記憶する記憶部を備えている。

【０００７】また、請求項２に係る応答機は、入口部に
設置される第１の路上機と、出口部に設置される第２の
路上機と、この第１と第２の路上機に接続され、料金徴
収用のデータを管理する中央装置と、前記第１と第２の
路上機との間でデータの送受信をする応答機とで構成さ
れる料金徴収装置における携帯用応答機であって、
（ｉ）クレジットカードに登録されているデータを読み
込むデータ読み込み部と、（ｉｉ）読み込まれたデータ
などを前記路上機に送信する送信部と、（ｉｉｉ）前記
路上機から送信されてくるデータを受信して記憶する受
信・記憶部と、（ｉｖ）受信データを必要に応じて表示
する表示部とを備えている。

【０００８】

【作用】

〔請求項１の料金徴収装置〕入口部において、第１の路
上機の送信部は、携帯用の応答機に対して料金徴収用の
データを送信し、応答機の受信・記憶部は、このデータ
を受けて記憶する。尚、ここで料金徴収用のデータと
は、例えば、入口料金所名を示すデータやこの料金所に
入った時刻を示すデータをいう。

【０００９】一方、応答機のデータ読み込み部は、例え
ば、クレジットカードのＩＤコードを読み込み、応答機
の送信部は、このＩＤコードを第１の路上機に対して送
信する。第１の路上機の受信部は、このＩＤコードを受
信し、第１の路上機内の中央装置接続部は、例えば、こ
のＩＤコードを含んだ料金徴収用のデータを中央装置に
対してを送信する。中央装置は、このデータを受けて記
憶部に記憶する。

【００１０】出口部において、応答機の送信部は、第２
の路上機に対して料金徴収用のデータを送信する。尚、
ここで、料金徴収用のデータとは、例えば、入口料金所
名、その料金所に入った時刻、及び上記ＩＤコードを示
すデータをいう。第２の路上機の料金算出部は、この料
金徴収用データを受けて、徴収すべき料金を算出し、第
２の路上機の送信部は、応答機に対して、この料金デー
タなどを送信する。

【００１１】一方、第２の路上機内の中央装置接続部
は、中央装置に対して、徴収すべき料金やクレジットカ
ードのＩＤコード等を送信する。そして、中央装置は、
このデータを記憶部に記憶する。 〔請求項２の応答機〕データ読み込み部は、クレジット
カードが挿入された場合に、そのカードに登録されてい
るデータ、例えばＩＤコードを読み込む。

【００１２】送信部は、読み込まれたデータを第１の路
上機に対して送信し、その後、出口部では、第２の路上
機に対して、前記データに加えて料金徴収用のデータを
送信する。ここで、料金徴収用のデータとは、例えば、
入口料金所名を示すデータやこの料金所に入った時刻を
示すデータをいう。受信・記憶部は、第１の路上機から
送信されてくる上記料金徴収用のデータを受信して記憶
する。また、第２の路上機からは、別の料金徴収用デー
タが送信されるので、これを受信して記憶する。ここで
別の料金徴収用データとは、例えば出口料金所名を示す
データ、この料金所を出る時刻を示すデータ、及び徴収
される料金データをいう。

【００１３】表示部は、前記記憶部のデータを必要に応
じて表示する。

【００１４】

【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。図１及び図２は、この発明の一実施例で
ある料金徴収装置の全体概略図を示したものであり、高
速道路の入口部（図１参照）と出口部（図２参照）に路
上機１と路上機２とを設置して円滑に高速道路の料金を
徴収するシステムを示している。

【００１５】この料金徴収装置は、高速道路の入口部に
設置される第１の路上機１と、出口部に設置される第２
の路上機２と、ドライバーが携帯している応答機３と、
徴収すべき料金データ等を記憶する中央装置（図１、図
２には図示せず）４とで構成されている。高速道路の入
口部には、更に、不正車両を撮影するためのカメラ５_-1
と、赤色と青色のランプによって入口部での処理状況を
示す処理確認ランプ６_-1とが設けられている（図１参
照）。高速道路の出口部もほぼ同様であって、不正車両
を撮影するためのカメラ５_-2と、赤色と青色のランプに
よって出口部での処理状況を示す処理確認ランプ６
_-2と、徴収料金を表示する表示機７とが設けられている
（図２参照）。

【００１６】図３は、ドライバーが携帯する応答機３の
外観図を示したものであり、この応答機３は、液晶表示
部８と、操作部９と、クレジットカード挿入部１０とで
構成されている。ここで、液晶表示部８には、徴収料
金、入口や出口の料金所名、及び入出力時間などが表示
される。また、操作部９は、例えば、タッチパネルで形
成されており、クレジットカードの不正使用を排除する
為に暗唱番号を入力する場合などに使用される。カード
挿入部１０は、挿入されたクレジットカードについて、
その磁気データまたはエンボスを読み取る部分である。
なお、この応答機３は、全体としてカセットケース程度
の大きさである。

【００１７】図５は、図３に示す応答機３の回路ブロッ
ク図を示したものである。この応答機３は、上記した表
示部８と操作部９の他に、カード挿入部１０に設けられ
る磁気データ読取部１１と、路上機１，路上機２よりの
データ等を記憶するメモリ１２と、電波を利用してデー
タを送受信するデータ送受信部１３と、この応答機３の
動作全体を制御するＣＰＵ１４とで構成されている。
尚、ここで、データとは料金所名、入出力時間、料金デ
ータ、磁気データなどをいう。

【００１８】データ送受信部１３は、高周波数電圧を発
振する発振器１５と、この発振電圧を送信用のデータに
よって変調する変調器１６と、この変調器１６をアンテ
ナ１８に接続する送受共用器１７と、この送受共用器１
７を介して受信電波を受ける復調器１９とで構成されて
いる。尚、アンテナ１８によって受信された電波は復調
器１９によって復調され、復調されたデータは、ＣＰＵ
１４の作用によってメモリ１２に記憶される。そして、
記憶されたデータは、必要に応じて表示部８に表示され
る。

【００１９】図４は、高速道路の入口部と出口部に設置
される路上機１，路上機２と、中央装置４との接続関係
を図示したものである。路上機１，路上機２は、送受信
共用のアンテナ２０と、高周波電圧の変復調などの処理
をするゲート処理部２１とで構成され、各料金所に設置
されるゲート処理部２１は、中央装置４と接続されてい
る。

【００２０】以下、図６のフローチャートに従って、車
両が高速道路料金所の入口に入ってから出口に出るまで
の処理を説明する。ドライバーは、高速道路の料金所入
口に近づくと、携帯している応答機３のカード挿入部に
クレジットカードを挿入した上で、応答機３を入口ゲー
トに設置されている路上機１の方に向ける（ステップＳ
Ｔ（以下ＳＴと略す）１，ＳＴ２）。この場合、クレジ
ットカードの不正使用を排除するためには、クレジット
カード挿入の後、暗唱番号を入力させ、その番号の正当
性をチェックすればよい。

【００２１】以上の操作が正当に行われるとＳＴ３に移
り、路上機１から応答機３に対して入口料金所名と現在
時刻とが送信される（ＳＴ３）。応答機３は、この信号
を受信して復調した後、料金所名データと時刻データと
をメモリ１２に記憶する（ＳＴ４）。そして、応答機３
は、路上機１に対してドライバーのクレジットカードの
ＩＤコードを送信する（ＳＴ５）。

【００２２】路上機１は、応答機３よりクレジットカー
ドのＩＤコードを受けた後、中央装置４に対して、当該
料金所名、車両の入力時間、及び前記ＩＤコードを送
り、中央装置４はこれらを記憶する（ＳＴ６）。以上の
処理が正常に終了すれば路上に設置された処理確認ラン
プ６_-1が青色に変わるが、異常があれば赤色のままであ
る（ＳＴ７）。そして、処理確認ランプ６_-1が赤色であ
るにも拘わらずこの高速道路の入口部を通過しようとす
ると、不正車両撮影用カメラ５_-1がその車両を撮影す
る。

【００２３】続いて、前記車両が高速道路出口の料金所
に入った場合の処理を図７のフローチャートに従って説
明する。ドライバーは、高速道路を出る際にも、出口ゲ
ートに設けられた路上機２に対して応答機３を向ける
（ＳＴ８，ＳＴ９）。そして、応答機３は、路上機２に
対して入口料金所名、入口料金所に入った時刻、及びＩ
Ｄコードデータを送信する（ＳＴ１０）。

【００２４】路上機２に設置されているアンテナ２０
は、このデータを受けてゲート処理部２１に送り、ゲー
ト処理部２１は、このデータに基づいて高速道路使用料
金を算出する（ＳＴ１１）。そして、路上機２は、いま
算出した料金の他に、出口料金所名と現在時刻とを応答
機３に送信する（ＳＴ１２）。一方、応答機３は、この
データを受けてメモリに記憶する（ＳＴ１３）。

【００２５】以上の処理が正常に終了すれば、路上に設
置された処理確認ランプ６_-2は青色に変わり、路上に設
置されている料金表示器７には高速道路使用料金が表示
される（ＳＴ１５）。なお、以上の処理が正常に終了し
なければ処理確認ランプ６_-2は赤色のままであり、この
状態で料金所を出ようとすると不正使用車両撮影用カメ
ラ５_-2がその車両を撮影する。

【００２６】また、上記したＳＴ１５の処理と同時に、
路上機２は、中央装置４に対して出口の料金所名、その
料金所を出る時刻、ＩＤコード、及び必要な高速道路使
用料金を送り、中央装置は、そのデータを記憶する（Ｓ
Ｔ１４）。尚、以上の説明では高速道路の料金自動徴収
システムを例に挙げたが、この発明はこれに限定され
ず、あらゆる料金自動徴収システムに適用でき、例えば
料金を決定するパラメータを時刻に変更すれば、一般の
駐車場における料金自動徴収システムを構築することが
できる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る料
金徴収装置及び応答機によれば、既存のクレジットカー
ドを応答機に差し込み、これを料金所の入口と出口にお
いて路上機にかざすだけで必要な料金等が中央装置に記
憶され、後日、当該ＩＤコードの口座から金額が自動的
に引き落とされる。

【００２８】従って、この発明は、以下の効果を有して
いる。 料金所の入口と出口で車を徐行させれば足りるので車
両が渋滞しない。また、カードや現金を直接手渡しす
ることがないので煩わしさが解消され、料金所の人員
を減らすこともできる。さらに、既存のクレジットカ
ードを使用できるので専用カードを必要とせず、また、
応答機には、データの書き込みや料金の表示ができると
いう利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例について、高速道路入口部
の構成を示したものである。

【図２】この発明の一実施例について、高速道路出口部
の構成を示したものである。

【図３】この発明に係る応答機の一例を示した外観図で
ある。

【図４】この発明に係る路上機と中央装置との接続関係
を図示したものである。

【図５】図３に示す応答機のブロック図を示したもので
ある。

【図６】図１、図２に示す料金徴収装置について、入口
部での処理を示すフローチャートである。

【図７】図１、図２に示す料金徴収装置について、出口
部での処理を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 第１の路上機 ２ 第２の路上機 ３ 携帯用の応答機

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入口部に設置される第１の路上機と、出
   口部に設置される第２の路上機と、この第１と第２の路
   上機との間でデータの送受信をする携帯用の応答機と、
   前記第１と第２の路上機に接続され、料金徴収用のデー
   タを管理する中央装置とで構成される料金徴収装置であ
   って、 前記第１の路上機は、前記応答機より送信されるデータ
   を受信する受信部と、料金徴収用のデータを前記応答機
   に送信する送信部と、料金徴収用のデータなどを前記中
   央装置に送信する中央装置接続部とを備え、 前記第２の路上機は、前記応答機より送信されるデータ
   を受信する受信部と、この受信データを基にして徴収す
   べき料金を算出する料金算出部と、算出料金などのデー
   タを前記応答機に送信する送信部と、算出料金などのデ
   ータを前記中央装置に送信する中央装置接続部とを備
   え、 前記応答機は、クレジットカードに登録されているデー
   タを読み込むデータ読み込み部と、読み込まれたデータ
   を前記路上機に送信する送信部と、前記路上機から送信
   されてくるデータを受信して記憶する受信・記憶部とを
   備え、 前記中央装置は、前記第１と第２の路上機より送信され
   るデータのうち、少なくとも、クレジットカードのＩＤ
   コードと、徴収すべき料金とを記憶する記憶部を備える
   ことを特徴とする料金徴収装置。
2. 【請求項２】 入口部に設置される第１の路上機と、出
   口部に設置される第２の路上機と、この第１と第２の路
   上機に接続され、料金徴収用のデータを管理する中央装
   置と、前記第１と第２の路上機との間でデータの送受信
   をする応答機とで構成される料金徴収装置における携帯
   用の応答機であって、 クレジットカードに登録されているデータを読み込むデ
   ータ読み込み部と、読み込まれたデータ等を前記路上機
   に送信する送信部と、前記路上機から送信されてくるデ
   ータを受信して記憶する受信・記憶部と、受信データを
   必要に応じて表示する表示部とを備えることを特徴とす
   る携帯用応答機。