JPH0511924B2 - - Google Patents

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JPH0511924B2
JPH0511924B2 JP1265613A JP26561389A JPH0511924B2 JP H0511924 B2 JPH0511924 B2 JP H0511924B2 JP 1265613 A JP1265613 A JP 1265613A JP 26561389 A JP26561389 A JP 26561389A JP H0511924 B2 JPH0511924 B2 JP H0511924B2
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JP
Japan
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trough
row
troughs
pitch
harvesting
Prior art date
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JP1265613A
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English (en)
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JPH03127919A (ja
Inventor
Eiichi Tsujimoto
Hitoshi Tamoto
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KAWATETSU FUDOSAN KK
KOBE KIGYO KK
Original Assignee
KAWATETSU FUDOSAN KK
KOBE KIGYO KK
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Publication date
Application filed by KAWATETSU FUDOSAN KK, KOBE KIGYO KK filed Critical KAWATETSU FUDOSAN KK
Priority to JP1265613A priority Critical patent/JPH03127919A/ja
Publication of JPH03127919A publication Critical patent/JPH03127919A/ja
Publication of JPH0511924B2 publication Critical patent/JPH0511924B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
    • Y02P60/21Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures

Landscapes

  • Hydroponics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はトラフ移動型水耕栽培施設に係り、詳
しくは、養液が流通するトラフに支持される多数
の植鉢に植え付けられた葉菜類を、栽培の面積効
率を高めて収穫量を増大させるため、各トラフの
ピツチを徐々に変えることができるようにしたト
ラフ移動型の水耕栽培施設に関するものである。 〔従来の技術〕 レタス、ほうれん草、サラダ菜、ちんげん菜な
どの葉菜類を短期間に収穫するため、温室に温度
調節機能を持たせたり、電照装置が採用された
り、また、水耕栽培方式が採り入れられたりして
いる。水耕栽培装置では、例えば、特開昭57−
177627号公報に記載されたように、養液の流通す
る長い樋体であるトラフを平行して平面的に設置
し、その各トラフ内の上部に、支持孔が一定間隔
に穿設された帯体部材を挿通しておき、その支持
孔に、幼苗が植え付けられた植鉢を挿入支持さ
せ、陽光や電照光によつて、早期育成が実現でき
るようにしたものがある。 ところで、トラフに支持される植物は成長する
につれて葉部が広がるので、トラフに挿通される
帯体部材の支持孔の相互や隣接するトラフとトラ
フの間は、所定のピツチとなるように配慮され
る。例えば、支持孔相互の中心間ピツチを150mm、
縦および横が50mmの矩形断面のトラフの中心間ピ
ツチも150mm程度とされる。しかし、トラフを収
穫期まで同一ピツチとすると、葉部が広がつてい
ない幼苗期には、無用の面積を要することになる
ので、作付け面積当たりの栽培量が少なくなる。 そのため、例えば特開昭59−95825号公報に記
載されているように、成育段階に応じてトラフの
長手方向に対して直交する方向へトラフを移動さ
せる際、トラフのピツチを徐々に広げるようにす
ればよい。上記の公報においては、トラフの移動
を機械的に行うようにはなつていない。しかし、
この種の装置において、平行して配置される幾つ
かのトラフを乗載すべく設けられた架台に、電動
機や減速伝達機構で駆動されるねじ棒を、そのね
じピツチが段階的に大きくなるようにして、移動
方向へ延びるように配置し、トラフの底部外面に
ねじ棒の上部のみに螺合する冠状のナツト部材も
しくは係合片を取り付けるなどしておけば、所望
の移動を実現することができる。 このような形式をとれば、ねじ棒の回転でトラ
フを一斉に同一距離移動させることができるの
で、日ごとに後続のトラフ群を追加することが可
能となり、先行するトラフ群のうちピツチを拡げ
る必要のあるトラフ群は、ねじピツチが変わる個
所で相互に離され、その大きいねじピツチで、以
後順次移動されることになる。 〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、上述の水耕栽培装置のように、植鉢
の幼苗が成長するにつれて、葉部が相互に干渉す
るのを避けるために、隣接するトラフのピツチを
拡げるねじ棒などの機械式移動装置を採用する場
合、その設備費が著しく嵩む。したがつて、葉菜
類の総収穫量を増大させると共に省力化を実現さ
せて水耕栽培のコウトダウンを図る必要がある。
また、収穫期にあるトラフ群の近傍にのみ収穫作
業スペースを設ける場合には、隣接する他のトラ
フ移動ラインの設置に制約を与えたり、その縮小
が余儀なくされることがある。 別途、収穫場が設けられている場合には、収穫
すべきトラフの何本かを一度にフオークリフトな
どで運搬しなければならなくなり、搬送の都合上
トラフの長さが7〜8m、長くてもせいぜい10m
程度に制限されることになつたり、そのトラフの
フオークリフトによる収穫場への搬送ならびに定
植位置への戻し搬送を可能にする通路スペースを
大きく確保しておかなければならない。したがつ
て、栽培面積に対する作付け面積の比率が小さく
なり、土地利用率の低下とそれに基づく収穫量の
低減が余儀なくされる問題がある。 また、上述のトラフを用いる例においては、ト
ラフ内に発生した藻や水草などを収穫作業の後で
いちいち清掃除去しなければならず、トラフの保
守に手間を要することになる。 本発明は上述の問題に鑑みなされたもので、そ
の目的は、葉菜類の栽培がトラフを用いて行われ
る水耕栽培装置にあつて、トラフ占有面積率すな
わち葉菜類の作付け面積率を可及的に大きくする
ために、平行に隣接して平面的配置とされた複数
本のトラフで形成されるトラフ列で各トラフを搬
送および循環させることができること、その間
に、隣接するトラフのピツチを成長に応じて変え
られること、各トラフごとの定植や収穫が、トラ
フ移動ライン外へ取り出すことなく同一個所で簡
便に行われ、定植や収穫のためのトラフの搬送ス
ペースを少なくできること、さらに、養液の供給
や排水が簡便に行われ、労働生産性を高めて、水
耕栽培における省力化が図られ、土地利用率を高
め葉菜類の収穫量を著しく増大させることができ
ること、を実現するトラフ移動型水耕栽培施設を
提供することである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明のトラフ移動型水耕栽培施設は、上部に
帯体部材が挿通されると共に底部に養液を流通さ
せる複数本のトラフが平行にかつ同一面に配列さ
れ、トラフの長手方向に直交した方向へ延びるト
ラフ列を形成している水耕栽培施設に適用され
る。 その特徴とするところは、第1図を参照して、
植鉢5は、繰り出しおよび巻き取り自在な帯体部
材12を介して、トラフ3,3に着脱自在に支持
されている。トラフ列3Gは始端側3Gaから終
端側3Gbへ向けてピツチが徐々に大きくなると
共に、トラフ3,3に取り付けられた係脱可能な
係合片16〔第2図参照〕を介してトラフ3,3
を乗載でき、トラフ列3Gの延びる方向へ各トラ
フ3を搬送するピツチ漸増式搬送装置4から設け
られる。そして、ピツチ漸増式搬送装置4を駆動
することにより、始端側3Gaから終端側3Gbへ
各トラフ3を一斉に搬送する第一トラフ列3G1
と、その第一トラフ列3G1に隣接して第一トラ
フ列3G1の搬送方向とは逆の方向へ各トラフ3
を始端側3Gaから終端側3Gbへ一斉に搬送する
第二トラフ列3G2とでトラフ循環系3Aが形成
される。各トラフ列3Gの終端側3Gbには、そ
れぞれの搬送方向へトラフ3xをさらに搬送した
作業位置20で、各トラフ3の一方端から定植し
他方端で収穫する定植・収穫装置21が設置され
ている。上記の作業位置20にあるトラフ3を上
昇させ、定植および収穫作業後のトラフ3xを隣
接するトラフ列3Gへ横行させ、かつ、そのトラ
フ列3Gの始端側3Gaにおけるピツチ漸増式搬
送装置4へ乗載させるトラフ移載装置33が設け
られる。それによつて複数個のトラフ3,3が、
第一トラフ列3G1および第二トラフ列3G2にお
いて、各トラフ3のピツチを拡げながらトラフ循
環系3A,3Bを移動させ、トラフ3をトラフ循
環系3A,3B外へ取り出すことなく、定植、育
成、収穫を繰り返すことができるようになつてい
る。 一方、第3図に示すように、トラフ3,3に供
給される養液11の流通を促すために、トラフ列
3Gのトラフ3,3がトラフ3の長手方向の外方
側3sへ向つて下がるように傾斜されており、第
一トラフ列3G1と第二トラフ列3G2との間には、
各トラフ3へ養液11を流すための養液供給装置
38を設けるようにしておくとよい。 〔作用〕 例えばトラフ循環系3Aの第一トラフ列3G1
において、そのピツチ漸増式搬送装置4上に一日
当たり例えば24本のトラフ3,3が配置されてい
る。その各日あたりのトラフ3,3は、その成育
度に応じたピツチで配置される。すなわち、各ト
ラフ3には係合片16が取り付けられており、ピ
ツチ漸増式搬送装置4の各係合部に噛み合わされ
ているので、ピツチ漸増式搬送装置4が駆動され
ると、各トラフ3はそのピツチに対応した位置に
送られる。 ピツチ漸増式搬送装置4は一日あたり24ピツチ
分移動されるので、いずれの日に組み込まれたト
ラフ3,3も一日分の距離を移動する。始端側3
Gaにおいて第一日目のトラフ3,3を組み込む
ときは、同時に終端側3Gbにおいて同数のトラ
フ3,3が、隣りのトラフ列3G2に移される。
したがつて、ピツチ漸増式搬送装置4を1ピツチ
移動させると、始端側3Gaの最初の係合部が空
席となり、そこに幼苗6Aが植えつけられた植鉢
6を帯体部材12に定植したトラフ3が乗載され
る。ピツチ漸増式搬送装置4がさらに1ピツチ移
動されると生じる空席に次のトラフ3が載置され
る。このとき同時に終端側3Gbの先頭のトラフ
3xで収穫と定植操作が行われている。 このようにして、順次1日目の24本のトラフ
3,3がピツチ漸増式搬送装置4に組み込まれ
る。その間、前日に組み込まれた24本のトラフ
3,3は、ピツチ漸増式搬送装置4に与えられて
いるピツチに応じて相互の間隔が拡大されつつ終
端側3Gbに向けて移動される。その結果、各24
本のトラフ3,3は日ごとに移動されながら相互
の間隔がピツチ漸増式搬送装置4のピツチに合わ
せて拡げられる。葉菜類6が成長するにつれて相
互の干渉が避けられ、加えて、幼苗期にはトラフ
3,3の占有スペースを小さくすることができ
る。これによつて、一つのトラフ列3Gに組み込
むトラフ3,3の数を例えば二倍に増やして、狭
い場所においても増収を見込むことができる。 養液供給装置38による養液の供給間隔はトラ
フ3,3のピツチに対応されており、トラフ3,
3を搬送中も、その搬送が終了した後において
も、全トラフ3に対して養液11が、そのままの
位置から供給される。トラフ3に供給された養液
11は、トラフ3の傾斜で外方側3sへ向けて流
れ、トラフ3,3から回収されると、適切な濃度
に再調整されて再度供給される。 一方、終端側3Gbでは、そこに到達したトラ
フ3xが、ピツチ漸増式搬送装置4によつてさら
に作業位置20まで移動される。トラフ移載装置
33でトラフ3xが定植・収穫装置21の位置ま
で持ち上げられて、ピツチ漸増式搬送装置4から
外される。そのトラフ3xに挿通された帯体部材
12Bの先端が収穫機21Bで巻き取られ、収穫
すべき植鉢5が取り出される。巻き取られる帯体
部材12Bと共にトラフ3x内を移動する植鉢5
からは根が張り出しており、その移動の間に、ト
ラフ3x内に発生した藻や水草などが除去され
る。巻き取られた帯体部材12Bの後に新しい帯
体部材12Aが挿通され、幼苗6Aの植えつけら
れた植鉢5が順次挿入・定植される。新しい帯体
部材12Aの挿通が終わると、トラフ3xが搬送
方向Nと直角な方向Qへ横行されて、第二トラフ
列3G2の始端側3Gaに移送される。第二トラフ
列3G2では、ピツチ漸増式搬送装置4が駆動さ
れて、1日目の始端側3Ga寄りのトラフ3が搬
送方向Nへ搬送され、空席3yが確保されている
ので、その位置でトラフ3xが降ろされる。その
とき、トラフ3xの係合片16,16がピツチ漸
増式搬送装置4の係合部に載せられる。 このようにして、いずれのトラフ3,3も、ト
ラフ循環系3A,3Bの系外へ取り出すことな
く、一つのトラフ循環系を順次搬送されて省力化
が図られ、効率よく、短期間で、土地利用率を高
めて葉菜類を栽培することができる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、平行に隣接して平面的な配置
とされた複数本のトラフで形成されるトラフ列に
おいて、各トラフを搬送・循環させ、その間に、
隣接するトラフのピツチを葉菜類の成長に応じて
拡大することができるので、トラフ占有面積率す
なわち作付け面積率が可及的に大きくなる。した
がつて、葉菜類の収穫量は飛躍的に増え、ひいて
は、投資効率や土地利用率が高くなる。 加えて、トラフ列を構成する第一トラフ列や第
二トラフ列に組み込まれた各トラフごとの定植や
収穫が、同一個所で簡便に行われ、さらには、定
植や収穫のためのトラフの搬送スペースを、極め
て少なくすることができるので、水耕栽培に要す
る労働量が減少するなど省が化が図られると共
に、栽培のコストダウンを図ることができる。 第一トラフ列や第二トラフ列の各トラフは、そ
の外方側へ向けて低くなるように傾斜された姿勢
に保持され、各トラフへの養液供給はトラフ列の
間から行われ、その排液の処理がトラフの両外方
側で行われる。その結果、養液の給排がスペース
をとることなく極めて簡便化されて労働生産性が
高められると共に、手間が省かれ、水耕栽培に要
する費用を著しく低減することができる。 〔実施例〕 以下、本発明をその実施例に基づいて、詳細に
説明する。 第1図に示すように、水耕栽培施設1は室2内
に設置され、複数本のトラフ3がその長手方向に
直交した方向へ延びるトラフ列3Gを形成してい
る。トラフ列3Gは、例えば往路を形成する第一
トラフ列3G1と復路を形成する第二トラフ列3
G2との二ラインであり、これらが一つのトラフ
循環系3Aを形成し、各トラフ3が循環して搬送
されるようになつている。長尺な各トラフ3は、
トラフ列3Gに延びる方向M,Nへ搬送するピツ
チ漸増式搬送装置4であるスクリユーロツド機構
4の二本の回転ねじ棒4A,4Bに、やや傾斜し
た姿勢〔第2図参照〕を維持して乗載され、床面
2aより上方に位置して、第一トラフ列3G1
第二トラフ列3G2ごとに、相互に平行して同一
面に配列される。 第1図では、室2内に、上記したトラフ循環系
3A,3Bの二連が配置され、各トラフ3内に支
持される植鉢5〔第5図参照〕に植え付けられた
葉菜類6を、陽光やトラフ列3Gの上方に設置さ
れたナトリウムランプまたはハロゲンランプなど
の電照灯7〔第3図参照〕からの光を受けて、育
成することができるようになつている。 水耕栽培施設1は屋外に設置される場合もある
が、本例においては、室2内に設置されているの
で、第3図に示すように、室2内の温度を調節す
るための温冷風を吹き出す調温ダクト8と、室2
内の湿度を調節するための霧水を吹き出す噴霧管
9が、トラ列3Gの下方に敷設されている。さら
に、各トラフ列3Gの上方には、冷風を吹き出す
冷風ダクト10が架設される。 本施設においては、各トラフ3に供給される養
液11の流通を促すために、トラフ3の長手方向
の外方側3sへ向つて約3度の角度で下がるよう
な傾斜姿勢とされる。そして、葉菜類6の成長に
伴い葉部の接触や絡みを避けるために、第1図に
示すように、一日に一回の割合で、成長に見合つ
たピツチP1、P2、…P17が確保されるようにし
て、トラフ3が搬送される。例えば、第一トラフ
列3G1に組み込まれたトラフ3,3が、始端側
3Gaから終端側3Gbに向かう一日分例えば24本
(図示は5本単位)と、前日までに組み込まれた
先行する各24本のトラフ3,3が、異なるピツチ
を形成するように一斉に搬送される。搬送方向が
逆となる隣接する第二トラフ列3G2でも、日ご
とに同様のピツチで拡げられながら、トラフ3が
矢印N方向へ搬送される。 第5図に示すように、トラフ3は辺長約50mmの
ほぼ正方形断面を有するアルミニウムの薄肉材
で、情報が開放された例えば長さが15〜20mの中
空角体である。トラフ3の内部には、養液11を
流通させるための底部3aと、両側面3b,3b
と、帯体部材12を支持すると共にその挿通時の
案内をする支持突片3cと上片3dとが形成さ
れ、トラフ3に挿通された帯体部材12は空間3
fを移動することができる。なお、トラフ3の断
面における上縁角部は丸められており、葉菜類6
の葉が触れたりしたときに傷をつけないように配
慮されている。また、養液11の流れ底部3aの
隅部も丸みが施され、付着したごみや根の除去が
容易とされている。 第6図に示すように、各トラフ3の外方側3s
の端部が流出口13として開放され、その流出口
13から外方側3sに到達した養液11を、排液
として下方へ流出させることができるようになつ
ている。その流出口13の下部には、養液11を
円滑に流下させるための排液ベルト14が取り付
けられ、排液トラフ15まで垂下されている。そ
の排液は、排液トラフ15から、室2の地下に設
けられた養液タンク〔図示せず〕へ回収され、成
分調整後、再度各トラフ3に供給される。 第3図に示したように、トラフ3の底面3iに
は突起状の係合片16が取り付けられ、二本の回
転ねじ棒4A,4Bに部分的に係合するように乗
載され、回転ねじ棒4A,4Bの駆動によつて、
トラフ3を搬送することができるようになつてい
る。なお、この係合片16は回転ねじ棒4A,4
Bに係脱可能であり、後述するように、トラフ3
を上昇させると、係合片16は簡単に回転ねじ棒
4A,4Bから離反する。 このような回転ねじ棒4はそれぞれのトラフ列
3Gについて一本でもよく、第4図に示すよう
に、トラフ3の中央に取り付けられた係合片16
の左右にガイド部材17を設け、固定されたガイ
ドバー18A,18Bの上面に嵌着させ、移動姿
勢を維持させるようにしておいてもよい。なお、
回転ねじ棒4の両端の軸部は、第1図に示すよう
に、トラフ列3Gの始端側3Gaや終端側3Gbの
位置に設けられた軸受部4a,4aに軸承され
る。もちろん、中間部位も幾つかの支軸部4b,
4bで支持され、長尺な回転ねじ棒4A,4Bの
撓み変形の生じるのが防止される。ちなみに、回
転ねじ棒4A,4Bの駆動源であるギヤードモー
タ4c,4cなどは、始端側3Gaもしくは終端
側3Gbの床面2aの上方などに据え付けられる。 第5図に示すトラフ3の上片3dと支持突片3
cとの間に形成される空間3fに挿通される帯体
部材12はやや硬質のプラスチツク製で、例えば
約2mmの厚みの可撓性を有するものである。そし
て、帯体部材12には支持孔12a〔第7図参照〕
が一定の間隔Dである例えば150mmピツチで形成
され、その直径は植鉢5の本体上部に形成された
支持鍔5aを乗載して支持する寸法とされる。そ
の支持鍔5aの直径は、トラフ3の上片3dの開
口3eより大きく、支持鍔5aによつて、植鉢5
がこけたり抜け出たりするのが防止される。な
お、上片3dと支持突片3cとの先端部の断面形
は丸みを備えており〔第5図参照〕、帯体部材1
2を繰り出しおよび巻き取る際のスライド抵抗を
軽減することができるように配慮されている。 植鉢5の中には多数のひる石粒19が入れら
れ、根はひる石粒19をぬつて本体の側面および
底面に形成されたスリツト5bから伸び、トラフ
3を流れる養液11から吸収することができる。
その植鉢5は、例えば0.2mm厚みのプラスチツク
シートから熱プレス加工などで成形された器状と
なつている。 ところで、上記した回転ねじ棒4A,4Bは、
第8図に示すように、トラフ列3Gの始端側3
Gaから終端側3Gdへ向けて、各同数のねじピツ
チP1、P2…P17が連続的もしくは段階的に徐々に
大きくなるように形成されている。後述するが、
初日のピツチP1を50mmとすると、そのトラフ3,
3の〓間は0となる。そして、例えば、2日目の
ピツチP2=1.2P1、3日目のピツチP3=1.4P1
…、17日目のピツチP17=3.0P1とされていると、
回転ねじ棒4A,4Bの回転で、ねじピツチP2
のねじ部に係合しているトラフ3は、ねじピツチ
P1の部分に係合しているトラフ3の1.2倍に拡げ
られ、ねじピツチP17のねじ部に係合しているト
ラフ3は、ねじピツチP1の部分に係合している
トラフ3の3.0倍の150mmに拡げられるように搬送
される。ちなみに、係合片16は、いずれのねじ
部にも係合するように、その噛み合い個所がねじ
山の頂部近傍のみとされ、いかなる係合部におい
ても搬送力がトラフ3に伝達できるようになつて
いる。なお、終端側3Gbに到達したトラフ3x
を、収穫する18日目に、その搬送方向へさらに搬
送した作業位置20へ送るために、回転ねじ棒4
A,4BのピツチP17の後には、例えばP18
4.0P1=2000mmのねじピツチが一つ形成されてい
る。 上記の説明はトラフ3,3のピツチの変化を日
ごとに増加させて説明しているが、実際は当初の
数日の成長はトラフ3の幅を越えるほどではない
ことなどを勘案して、第9図の線Aや線Bで示す
ように、同一ピツチの日が何日が維持される段階
的なピツチ変化とされる。ちなみに、定植から収
穫まで同一ピツチとした場合には線Cのようにな
ることは当然である。 ここで、多数のトラフ3,3を第一トラフ列3
G1および第二トラフ列3G2において、異なるピ
ツチで配列する場合と、トラフ3,3相互を等ピ
ツチで一列に配列した場合との配置トラフ数につ
いて比較する。 植鉢5の配置は、一般的に第10図aのような
基盤目配置される。この場合は、トラフ3内に支
持される植鉢5,5相互のピツチDを150mmとす
る一方、成熟時における葉菜類6の葉部の干渉を
避けるために、隣接するトラフ3,3の中心間の
ピツチPも最終的に150mmとする正方形の各頂点
に配置される。しかし、収穫量をさらに増す場合
には、第10図bのような千鳥配置とされる。こ
の場合は、トラフ3,3の中心間ピツチPを150
√3/2=130mmに抑えることができる。 或る葉菜類6では、トラフ3,3の中心間ピツ
チPが、第9図の線Aもしくは線Bおよび第1表
のように設定され、18日目で収穫される。室2内
に設置できるトラフ列3Gの長さをおおよそ30m
として、一日に組み込むことができるトラフ3の
数を以下に求める。
【表】 まず、定植から収穫までトラフ3を等ピツチ配
置とする場合には、12本/1日×17日×150mm=
30.6mとなり、一日に12本のトラフ3を第一トラ
フ列3G1と第二トラフ列3G2に、それぞれ組み
込むことができる。 一方、碁盤目配置を採用すると、24本/1日×
7日×50mm+24本/1日×2日×60mm+…+24
本/1日×1日×150mm=31.0mとなる。すなわ
ち、2.0倍のトラフ3を組み込むことができ、収
穫量は2.0倍になることが分かる。さらに、千鳥
配置とする場合には、25本/1日×8日×50mm+
25本/1日×2日×60mm+…+25本/1日×1日
×130mm=29.8mとなる。すなわち、2.1倍のトラ
フ3を組み込むことができ、より一層増収のでき
ることが理解される。 第1図に示すように、第一トラフ列3G1およ
び第二トラフ列3G2の終端側3Gbの作業位置2
0には、幼苗6A〔第3図参照〕をトラフ3に定
植するための定植機21Aと、成熟した葉菜類6
〔第3図参照〕を収穫するための収穫機21Bと、
からなる定植・収穫装置21が配設される。そし
て、第11a図に示すように、定植機21Aは、
第一トラフ列3G1に配列されたトラフ3xの外
方側3sに配置され、収穫機21Bはトラフ3x
を挟んで定植機21Aに対向する内方側3tに設
けられる。 もう少し詳しく説明すると、定植機21Aは、
定置された支持台22に図示しないモータで駆動
される繰出しロール23を備え、ガイドロール2
4を経て、後述するトラフ移載装置33によつて
持ち上げられたトラフ3xに新しい帯体部材12
Aを供給するようになつている。なお、植鉢5は
帯体部材12Aがトラフ3xに挿通される間に、
作業者の手作業などによつて支持孔12a〔第7
図参照〕に嵌め込まれる。一方、収穫機21B
は、定置された支持台25と、それに案内されて
昇降できる本体26とを備える。本体26は、図
示しないモータで駆動される巻取りロール27を
備え、ガイドロール28を経て、持ち上げられて
いるトラフ3xから帯体部材12Bを回収するよ
うになつている。なお、植鉢5は帯体部材12B
が巻き取られる間に、作業者の手作業などによつ
て支持孔12aから抜き出される。 同時に行われる収穫と定植作業が完すると、後
述するようにしてトラフ3xが隣りのトラフ列3
Gaへ、矢印Qのように横行されるので、収穫機
21Bは下方へ退避する必要があり、そのため
に、本体26には左右に突出した上下に延びるシ
ユー29,29が設けられ、支持台25に形成さ
れたガイド溝30,30に案内されて下降させる
ことができるようになつている。 第一トラフ列3G1および第二トラフ列3G2
終端側3Gbの近傍には、第1図に示すように、
室2の横方向に延びるベルトコンベア31,31
が、床面2aに形成された浅いピツト32内に設
置され、室2の外部の包装および出荷室まで延長
されている。なお、図示は、室2内に、トラフ循
環系3A,3Bの二連が設置されているので、ベ
ルトコンベア31が室2の横方向に延びている
が、室内に一連のみ設置される場合には、ベルト
コンベアを第一トラフ列3G1と第二トラフ列3
G2との間、すなわち、後述する養液供給主管3
9の下方に、トラフ3の移動方向へ延びるように
配置してもよい。もちろん、定植機21Aと収穫
機21Bとの位置を入れ替え、定植機を昇降自在
とした場合には、コンベアをそれぞれのトラフ列
3Gの外方側3sに配置することもできる。この
ようなコンベア31を採用しておけば、省力化を
図つて円滑な収穫作業が可能となると共に、室2
の面積を有効に利用することができる。 第1図に示す第一トラフ列3G1の作業位置2
0にあるトラフ3xは、矢印M方向と直角なQ方
向、すなわち、他のトラフ列3Gへトラフ移載装
置33によつて横行される。記述すると、第11
図aおよびbに示すように、トラフ移載装置33
は、送り移載機33Aおよび受け移載機33Bと
からなる。いずれの移載機33A,33Bも、ト
ラフ3よりやや長い載置台34とその載置台34
を昇降させるエアシリンダなどのアクチユエータ
35を有する。載置台34は常時は水平とされる
が、アクチユエータ35,35の昇降量を違えれ
ばやや傾斜させることもできる。その載置台34
の上面には、トラフ3xを載せると共にトラフ3
xを横行に簡単に行わせるための多数のローラ3
6,36が軸承されている。これらのローラ36
は、トラフ3の下面に取り付けられた係合片16
に当たらないようにするため、第12図に示すご
とく、左右に別れた二輪36a,36bを備え
る。なお、第11図a,bに示すように、トラフ
3xを搬送するための回転ねじ棒4A,4Bがあ
るために、それに干渉することなくトラフ3xを
支持することができるように、載置台34は回転
ねじ棒4A,4Bに対応する個所が不連続とさ
れ、全体の一体化を図るために、略U字状金具3
7で接続されている。その略U字状金具37は回
転ねじ棒4A,4Bごとに深さが変えられてお
り、やや傾斜したトラフ3を搬送することができ
るように上下位置の異なる回転ねじ棒4A,4B
に当たらないように配慮されている。 上記のような送り移載機33Aは、作業位置2
0にあるトラフ3xを上昇させ、定植および収穫
作業後のトラフ3xを隣接するトラフ列へ横行さ
せ、受け移載機33Bは、横行してきたトラフ3
xをトラフ列3Gの始端側3Gaにおけるピツチ
漸増式搬送装置4へ乗載させるものである。しか
し、その構成は上記に限らず他の公知の定置式や
天井クレーンなど吊り式の搬送装置であつてもよ
い。なお、栽培施設が温室などに設置される場合
には、建屋の天井強度の点を考慮すれば、上記し
たような定置式のものが好適であるといえる。 第3図に示したように、第一トラフ列3G1
第二トラフ列3G2との間には、養液供給装置3
8が設置される。これは、養液供給主管39と、
この養液供給主管39から分岐された可撓性の枝
管ホース40とからなり、溶液供給主管39は、
地下室に設けられた溶液タンク〔図示せず〕に設
けられた移送ポンプ〔図示せず〕まで延設されて
いる。枝管ホース40は可撓性のあるゴム管など
であり、枝管ホース40から養液供給主管39を
挟んで対向する両トラフ3,3からの内方側3t
へ養液11をそれぞれ供給する。その養液11
は、トラフ3の底部3aを流過する間に葉菜類6
に吸収され、残余の養液11は流出口13から排
液ベルト14に案内されて、排液トラフ15へ導
出されるようになつている。 なお、トラフ列3Gに配列されたトラフ3の下
部にある調温ダクト8は空気供給源に接続され、
ラジエータに供給される温水で暖められた空気や
冷水で冷やされた空気が導入される。その温風や
冷風の切り換えは、空気供給源の出口に取り付け
られた切換ダンパなどで行われる。電承灯7の上
に架設された冷風ダクト10からの冷風は、トラ
フ3とトラフ3との間の〓間を通して、室2内全
体を流通する。調温ダクト8からの温風も同様で
あり、冷風もしくは温風がサーキユレートして葉
部がそよぎ、葉菜類6の成長が促される。ちなみ
に、室壁にクールシエル設備が装備されていれ
ば、その装置からも冷風を得ることができる。 このような構成のトラフ移動型水耕栽培施設で
は、次のようにして、高い土地利用率で配列され
たトラフ3により、増収を図ることができる。 第1図の右側に位置する第一トラフ列3G1
終端側3Gdに到達したトラフ3xは、回転ねじ
棒4A,4Bによつてさらに作業位置20まで移
動される。第11図aに示すトラフ移載装置33
の送り移載機33Aの載置台34がアクチユエー
タ35によつて上昇され、3度傾斜したトラフ3
xが水平な姿勢で持ち上げられる。それと同時に
定植・収穫装置21の収穫機21Bの本体26が
支持台25に案内されて、トラフ3xと同じ高さ
まで上昇される。なお、このトラフ3xは、当
初、始端側3Gaで幼苗6Aを植え付けた植鉢5
が定植された後、第一トラフ列3G1に配列され
てから17日を経過した後、搬送されてきたもので
ある。 そのトラフ3xに挿通された帯体部材12Bの
先端が収穫機21Bで巻き取られ、その支持孔1
2aに挿入・支持された植鉢5が帯体部材12B
と共に取り出される。そして、収穫機21Bに位
置する作業者の手作業で、支持孔12aから成熟
した葉菜類6の植鉢5が引き抜かれ、手鋏で植鉢
5から下の部分が切り落され、ベルトコンベア3
1に載せられる。 その葉菜類6は、ベルトコンベア31によつ
て、室2外の包装室および出荷室などまで搬送さ
れ、包装後に纏めて出荷される。一方、廃棄され
た植鉢5は根などと共に回収箱〔図示せず〕に収
容され、必要に応じて再利用される。収穫機21
Bによつて、巻き取られる帯体部材12Bと共に
トラフ3x内を移動する植鉢5からは根が張り出
しており、その移動の間に、トラフ3x内に発生
した藻や水草などが除去される。したがつて、収
穫後のトラフ3xの内部を敢えて清掃する必要は
なく、巻き取られた帯体部材12Bの後に、定植
機21Aから繰り出される新しい帯体部材12A
が挿通される。 その挿通の直後に、作業者の手作業で、帯体部
材12Aの支持孔12aへ幼苗6Aの植えつけら
れた植鉢5が順次挿入・定植される。新しい帯体
部材12Aの挿通が終わると、載置台34上のト
ラフ3xが受け移載機33Bへ、すなわち、搬送
方向Nと直角な方向Qへ横行されて、第二トラフ
列3G2の始端側3Gaに移送される。トラフ3x
はローラ36で支えられており、押せば簡単に横
行するが、アクチユエータ35,35の一方をさ
らに延ばして傾斜させれば、トラフ3xの自重で
送り移載機33Aから受け移載機33Bへ移すこ
とができる。第二トラフ列3G2では、その回転
ねじ棒4A,4Bが駆動されて、第1図に示す1
日目の始端側3Ga寄りのトラフ3が搬送方向N
へ搬送され、空席3yが確保されているので、そ
の位置で受け載置機33Bの載置台34が降下
し、回転ねじ棒4A,4B上にトラフ3xが降ろ
される。そのとき、トラフ3xの係合片16,1
6がそれぞれの回転ねじ棒4A,4Bの係合部に
載せられる。 このようにして、18日目に収穫を終えかつ幼苗
の定植された所定本数のトラフ3が、次々と第一
トラフ列3G1から第二トラフ列3G2へ移載され
る。その間、第二トラフ列3G2におけるトラフ
3の搬送方向Nに向けて、各群ごとのトラフ3
が、異なるねじピツチで移動される。一方、第二
トラフ列3G2の終端側3Gbの作業位置20にお
いても、同様の作業が、順次行われる。 枝管ホース40の配置間隔は常時保持されてお
り、日ごとの搬送が終了した後においても、全ト
ラフ3に対して養液11が、そのままの位置から
供給される。トラフ3に供給された養液11は、
トラフ3の傾斜で2mm程度の水深を保つて外方側
3sへ向けて流れ、流出口13から排液ベルト1
4を経て排液トラフ15へ導出され、地下の養液
タンクへ回収されて、養液タンクで適切な濃度に
再調整される。 適切な濃度の養液11がトラフ3に供給される
ので、トラフ3内に支持された植鉢5の幼苗6A
や成育中の葉菜類6は、その根から吸収した養液
11と陽光や電照光などによつて光合成して成長
を続ける。すなわち、夜や曇天のとき電照灯7が
点灯され、晴天時には陽光が当てられる。その間
に室温が下がれば、調温ダクト8から温風が送ら
れて温度調節が行われ、育成環境が整えられる。
室2内の空気が乾燥したときや上昇したときは、
噴霧管9から噴霧が吹き出され、湿度や温度が調
整される。また、冷風ダクト10や調温ダクト8
から冷風もしくは空気を供給して温度調節するこ
ともできる。このように温度ならびに湿度の管理
が行われ、空気のサーキユレイシヨンで室2内の
葉菜類6の成長が促進される。 翌日の2日目にも、上述の1日目の作業が繰り
返され、第一トラフ列3G1の始端側3Gaから24
本単位の全群のトラフ3,3が、それぞれに矢印
M方向へ搬送され、相互にねじピツチP1、P2
P17〔第9図参照〕に一致した間隔で徐々にピツチ
を拡げながら配列される。ちなみに、この移動時
には養液移送ポンプの運転が停止され、枝管ホー
ス40からの供給が一時的に止められる。しか
し、たれ流し状態としておいても、その量は僅か
であり、トラフ3外に零れても、床面2aの溝な
どに集めるようになつていれば、特に問題はな
い。 このようにして、第1表に示した日ごとのピツ
チでトラフ3,3間が拡げられ、18日目を迎えた
トラフ3xでは、葉菜類6の収穫および幼苗6A
の定植同時に行われる。その収穫時、引き出され
る帯体部材12によつてトラフ3の長手方向へ移
動する葉菜類6は、その成長した根がトラフ3の
内面を擦るので、付着した藻や水草さらにはごみ
などが自動的に清掃される。これらの搬送、収穫
や定植は、両トラフ列3G1および3G2において
も同時に行われ、トラフ3を系外へ取り出すこと
なく、トラフ循環系3A,3Bを順次循環させる
ことによつて、搬送のための省力化が図られ、効
率よく、短期間で、かつ、室2内の面積を有効に
利用して葉菜類を栽培することができる。 ところで、ピツチ漸増式搬送装置は上記した回
転ねじ棒4A,4Bに限らず、例えば第13図
a,bに示したようなチエーン式搬送装置41を
採用することもできる。この装置は、90度の角度
をなすL字状リンク42とその屈曲部に接続され
たシヨートリンク43とからなり、L字状リンク
42の長い下脚部42aの下端にはローラ44が
取り付けられている。シヨートリンク43はL字
状リンク42の上脚部42bと同じ長さとされ、
ローラ44はトラフ列3Gの方向に延びる傾斜ガ
イド45を転動するようになつている。上脚部4
2bとシヨートリンク43とは、その上端部に走
行ローラ46,46をそれぞれ有しており、傾斜
ガイド45の上方に設置された搬送ガイド47に
沿つて移動する。 第14図に示すように、L字状リンク42とシ
ヨートリンク43とは搬送ガイド47を挟んで設
けられており、走行ローラ46,46を左右に接
続する車軸48を係合部として、その車軸48に
トラフ3の係合片49を載せ、また、それから上
方へ外すことができる。このようなチエーン式搬
送装置41は第3図に示した場合と同様に、トラ
フ3の左右にそれぞれ設置され、トラフ3を安定
的に前進させる。傾斜ガイド45は第1表に示し
たピツチを実現できるように、一日分もしくは同
一ピツチの続く日数分の平面が第13図a,bの
ように形成され、ピツチを大きくする日に相当す
る個所では、その平面の高さが低くなるように形
状が変化されている。 この搬送装置41では、第13図bに示すよう
に、シヨートリンク43の前端とL字状リンク4
2の上脚部42bの後端における走行ローラ4
6,46の各車軸48に噛み合うスプロケツト5
0の回転で牽引される。したがつて、各リンク4
2,43には常に引張力が作用しているので、シ
ヨートリンク43と上脚部42bとの交差角を大
きくするように力が作用する。しかし、下脚部4
2aに対して90度の角度をなしている上脚部42
bの角度は、傾斜ガイド45によつて姿勢が決ま
る下脚部42aによつて規制され、下脚部42a
の角度が変わらなければ、上脚部42bの角度も
変化しないようになつている。シヨートリンク4
3の姿勢はその前後に接続されたL字状リンク4
2の姿勢に拘束されることから、上脚部42bと
同じ角度の開きとなる。すなわち、上脚部42b
とシヨートリンク43とは常に対称なV字形を形
成し、傾斜ガイド45の高低によつてその開き角
度が変化するようになつている。したがつて、ト
ラフ3,3間のピツチは傾斜ガイド45の形状に
基づいて与えられる。終端部3Gbに到達したト
ラフ3xは、第13図bに示すように、上脚部4
2bとシヨートリンク43とが一直線を形成する
個所で収穫するための作業位置20とされる。な
お、シヨートリンク43とL字状リンク42と
は、図示するように無端状に接続されているの
で、始端部3Gaに戻ると同様の挙動を繰り返す。 以上、詳細に述べたように、本装置において
は、収穫すべきトラフの何本かを一度にフオーク
リフトなどで運搬する必要がなく、トラフを20m
といつたように長くすることができ、大規模な栽
培が実現される。フオークリフトによる収穫場へ
の搬送ならびに定植位置への戻し搬送のための通
路スペースも要しなく、栽培面積に対する作付け
面積の比率を飛躍的に大きくすることができる。 上記の装置は、いずれも室内に設けた場合を例
にしたが、屋外に設置することも、また、陽光を
利用しない電照室に設置する場合にも、適用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトラフ移動型水耕栽培施設に
おける第一トラフ列と第二トラフ列よりなるトラ
フ循環系が二連設けられている場合の全体平面
図、第2図は第1図の−線矢視図、第3図は
第1図の−線矢視図、第4図は回転ねじ棒の
配置が異なるトラフ列の正面図、第5図はトラフ
単体の横断面図、第6図は第5図の−線矢視
図、第7図は第5図の−線矢視図、第8図は
回転ねじ棒によるトラフの搬送およびピツチ変化
増を説明する概念図、第9図はトラフ間の日ごと
のピツチ設定を示すグラフ、第10図aは植鉢を
最終的に正方形の頂点に配置した場合のトラフの
配置関係図、第10図bは植鉢を最終的に正三角
形の頂点に配置した場合のトラフの配置関係図、
第11図aは第一トラフ列におけるトラフ移載装
置の側面図、第11図bは第二トラフ列における
トラフ移載装置の側面図、第12図は第11図a
のXII−XII線矢視相当個所の断面図、第13図aは
異なるピツチ漸増式搬送装置の始端部近傍の構成
図、第13図bは終端部近傍の構成図、第14図
はリンク機構を含む搬送装置の斜視図である。 1……水耕栽培施設、3,3x……トラフ、3
A,3B……トラフ循環系、3G……トラフ列、
3G1……第一トラフ列、3G2……第二トラフ列、
3Ga……始端側、3Gb……終端側、3a……底
部、3s……外方側、4,41……ピツチ漸増式
搬送装置、5……植鉢、11……養液、12,1
2A,12B……帯体部材、16,49……係合
片、20……作業位置、21……定植・収穫装
置、33……トラフ移載装置、38……養液供給
装置、M,N……搬送方向、Q……横行方向。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 上部に帯体部材が挿通されると共に底部に養
    液を流通させる複数本のトラフが平行にかつ同一
    面に配列され、トラフの長手方向に直交した方向
    へ延びるトラフ列を形成している水耕栽培施設に
    おいて、 植鉢は、繰り出しおよび巻き取り自在な上記帯
    体部材を介して、上記各トラフに着脱自在に支持
    され、 上記トラフ列の始端側から終端側へ向けてピツ
    チが徐々に大きくなると共に、上記各トラフに取
    り付けられた係脱可能な係合片を介してトラフを
    乗載でき、上記トラフ列の延びる方向へ各トラフ
    を搬送するピツチ漸増式搬送装置が設けられ、 そのピツチ漸増式搬送装置を駆動することによ
    り、始端側から終端側へ各トラフを一斉に搬送す
    る第一トラフ列と、その第一トラフ列に隣接して
    第一トラフ列の搬送方向とは逆の方向へ各トラフ
    を始端側から終端側へ一斉に搬送する第二トラフ
    列とでトラフ循環系が形成され、 上記各トラフ列の終端側には、それぞれの搬送
    方向へトラフをさらに搬送した作業位置で、各ト
    ラフの一方端から定植し他方端で収穫する定植・
    収穫装置が設置され、 上記作業位置にあるトラフを上昇させ、定植お
    よび収穫作業後のトラフを隣接するトラフ列へ横
    行させ、かつ、そのトラフ列の始端側におけるピ
    ツチ漸増式搬送装置へ乗載させるトラフ移載装置
    が設けられ、 上記複数個のトラフが、上記第一トラフ列およ
    び第二トラフ列において、各トラフのピツチを拡
    げながら前記トラフ循環系を移動させ、トラフを
    トラフ循環系外へ取り出すことなく、定植、育
    成、収穫を繰り返すことができるようにしたこと
    を特徴とするトラフ移動型水耕栽培施設。 2 請求項1に記載のトラフ移動型水耕栽培施設
    において、 上記トラフに供給される養液の流通を促すため
    に、上記各トラフ列のトラフが、トラフの長手方
    向の外方側へ向つて下がるように傾斜され、 上記第一トラフ列と第二トラフ列との間には、
    各トラフへ養液を流すための養液供給装置が設け
    られていることを特徴とするトラフ移動型水耕栽
    培施設。
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