JPH05113629A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH05113629A
JPH05113629A JP25459891A JP25459891A JPH05113629A JP H05113629 A JPH05113629 A JP H05113629A JP 25459891 A JP25459891 A JP 25459891A JP 25459891 A JP25459891 A JP 25459891A JP H05113629 A JPH05113629 A JP H05113629A
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emulsion
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康生 青塚
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正弘 浅見
Yoshiharu Okino
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
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    • G03C5/00Photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents
    • G03C5/16X-ray, infrared, or ultraviolet ray processes
    • G03C5/164Infra-red processes

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン化銀感光材料を用い、縦シングルモ
ード型半導体レーザー(LD)により露光して画像を形
成する方法において、画像ムラのない高品質の画像を得
る。 【構成】 縦シングルモード型LDにより露光する感光
層のγを1.5以上とし、さらに好ましくはダイナミッ
クレンジ(DR)を2.0以下とする。そして、露光中
の発光波長を、上記感光層の1nm当たりのΔlog (分光
感度)が±0.015以内となる波長範囲内とするか、
上記感光層の極大分光感度波長(nm)の±10nm以内の
範囲内とするか、あるいはこれらを組合せるかしたいず
れかのものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号になっている
画像信号を半導体レーザーの発光素子を介して、ハロゲ
ン化銀感光材料に露光する画像形成方法に関するもので
あり、特に露光ムラの少ない画像形成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】走査露光用の光源、例えばLEDやLD
等の出力を記録する感光材料としては、黒白画像、カラ
ー画像のいずれにおいても、また網点、連続階調のいず
れにおいても、ハロゲン化銀感光材料が広く利用されて
いる。ハロゲン化銀感光材料は感度が高く階調性や鮮鋭
度に優れていることから、高画質のシステムが設計でき
ることがその理由である。特に近年、ハロゲン化銀感光
材料の処理工程が簡易、迅速化されるに及んで、ますま
すハロゲン化銀感光材料を利用した走査露光方式の高画
質画像形成システムが発展しつつある。
【0003】この発展に伴なって、走査露光光源の出力
安定性が問題になってきている。例えば、LEDでは温
度が高くなると、発光波長が長波長化し、パワーの低下
が連続的に起きることが良く知られており、これが原因
で画像濃度ムラが生じる。これに対しては、感光材料の
分光感度のピーク波長を光源の波長よりも長波長に設定
することで改善できることが見い出されている(特開昭
61−52642号)。この方法は半導体レーザーのド
ループに起因する画像ムラの改善にも有効である。
【0004】しかし、半導体レーザー、特に縦単一モー
ド(縦シングルモード)型の半導体レーザーには、さら
に発光波長が不連続に変動するといういわゆるホッピン
グ現象があり、これに起因して好ましからざる画像ムラ
が生じることが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン化銀感光材料を用い、露光ムラのない高画質の画像
が得られる縦シングルモード型の半導体レーザーによる
走査露光型の画像形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(4)の本発明により達成される。 (1)支持体上に感光性ハロゲン化銀を含有する感光層
を少なくとも1層有する感光材料の少なくとも1層の感
光層に対し、変調しうる光源を用いて像様露光する画像
形成方法において、前記露光光源は、温度または発光量
の変動に伴なって発光波長が不連続に変動しうる縦シン
グルモード型の半導体レーザーであり、かつ露光中の発
光波長は、前記感光層の1nm当たりの分光感度の対数の
変動[Δlog(分光感度)/nm]が±0.015以内となる
波長範囲内にあり、しかも前記感光層のガンマ(γ)が
1.5以上であることを特徴とする画像形成方法。
【0007】(2)支持体上に感光性ハロゲン化銀を含
有する感光層を少なくとも1層有する感光材料の少なく
とも1層の感光層に対し、変調しうる光源を用いて像様
露光する画像形成方法において、前記露光光源は、温度
または発光量の変動に伴なって発光波長が不連続に変動
しうる縦シングルモード型の半導体レーザーであり、か
つ露光中の発光波長は、前記感光層の極大分光感度波長
(nm)の±10nm以内の範囲内にあり、しかも前記感光
層のガンマ(γ)が1.5以上であることを特徴とする
画像形成方法。
【0008】(3)さらに、露光中の発光波長は、前記
感光層の1nm当たりの分光感度の対数の変動[Δlog(分
光感度)/nm]が±0.015以内となる波長範囲内にあ
る上記(2)に記載の画像形成方法。
【0009】(4)前記感光層の露光量(E)のダイナ
ミックレンジはlogE単位で2.0以下である上記
(1)ないし(3)のいずれかに記載の画像形成方法。
【0010】なお、特開平2−35445号公報には、
「温度及び製造のばらつきにより、発光スペクトルの極
大波長が変動する光源により露光されるハロゲン化銀写
真感光材料において、該ハロゲン化銀写真感光材料の分
光感度分布が光源の規格値±25nmに対して、0.2
(log E)以内であることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料。」が開示されている。
【0011】これに対し、本発明は、露光光源として縦
シングルモード型半導体レーザーを選択的に用いるもの
であり、上記公報に開示された発明とは構成上異なるも
のである。このため、上記公報には、縦シングルモード
型半導体レーザーに特有なモードホッピング現象につい
ては示唆されていない。また、感光層のγやダイナミッ
クレンジ(DR)についての記載もない。
【0012】従って、後に詳述するように、モードホッ
ピング現象に起因する露光ムラが、感光層のγ、さらに
はDRに依存することを見出し、この知見に基づいて露
光ムラを改善しようとする本発明とは効果上においても
明らかに異なるものである。
【0013】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。本発明の画像形成方法は、ハロゲン化銀感
光材料の少なくとも1層の感光層に対し、露光光源とし
て変調が容易な半導体レーザーを用いて像様露光するも
のである。
【0014】このような画像形成方法は、黒白分野、カ
ラー分野のいずれにおいても有効である。また網点を用
いた印刷分野、連続階調の写真分野のいずれにおいても
有効である。従って、本発明に用いることのできるハロ
ゲン化銀感光材料は多岐にわたり、ネガ型の感光材料の
いずれにも適用することができる。
【0015】本発明における露光光源は、発光素子とし
て半導体レーザー(LD)を用いるものである。半導体
素子であるLDは、発光素子への通電電流を制御するこ
とにより放射光の強度を制御できるため、外部変調器を
必要とせず、安価、コンパクト、高効率に露光すること
ができる。
【0016】また、LDは出射光をコリメータレンズに
より高効率に集光し、平行ビームとすることができるた
め、露光量が多くとれる利点を有する。
【0017】このようなLDにおいては、電流−光出力
特性が高い温度依存性を有するため、高品質の画像を露
光するためには光量を安定化する制御が不可欠である。
【0018】これを解決するため、通常はLDパッケー
ジに内蔵された光量検出用フォトダイオード(PD)を
用い、LDからの出射光量が一定となるよう、LDへの
電流を制御する自動パワー制御(APC)が用いられ
る。光量検出素子としては、外部に設けたフォトダイオ
ードを用いてもよい。
【0019】また、半導体発光素子は、発光波長が温度
依存性を有する。例えば、AlGaAs LDでは0.
23〜0.27nm/℃の温度係数をもつ。
【0020】特に、本発明において、単一波長でのディ
ジタル露光を行なうためには、縦シングルモード型LD
を用いることが好ましいが、縦シングルモード型LDは
波長変化が不連続に発生する特徴を有する。これをモー
ドホッピング現象という。
【0021】ここで、シングルモードとは、発振波長の
ピークが複数あってもよいが、1個または複数存在する
サブピークの強度がメインピークの1/5以下、好まし
くは1/10以下であることをいう。
【0022】モードホッピングはラスターの走査方向に
濃度が連続的に変化する画像を記録する場合に画像上視
認され易い。これは、LDの光強度が連続的に変化する
場合に、モードホッピングが発生し、このとき光強度の
変動、波長の変動が発生するからである。しかもこの変
動が発生する位置が、ラスターごとにバラツキをもつた
め、濃淡縞模様として視認される。
【0023】また、発光中のLDの温度が変化した場合
にもモードホッピングが発生する。従って、1ラスター
を露光中にLDの自己発熱によってモードホッピングが
発生し、画像上のムラとなりうる。
【0024】なお、LDは、LDパッケージ内に収納さ
れて使用されるものであり、この場合パッケージ内のヒ
ーターを用いて温度管理がなされる。しかし、それでも
なお、一定温度に管理することは困難であり、数℃の変
動は否めない。そして、この数℃の変動により発振波長
は1nmほど変動する。
【0025】この温度変動によるモードホッピングの様
子を図1に示す。このときの温度はパッケージの温度で
ある。
【0026】このように縦シングルモード型LDは、温
度または発光量の変動に伴なって発光波長が不連続に変
動しうるものであり、このモードホッピング現象によ
り、画像濃度の変動を引き起こすことになる。
【0027】例えば、光源の波長がλ1 nmから不連続に
λ2nmに変化したとする。この光源に対応する感光層の
分光感度が、入射光λ1 、λ2 に対して各々S1 、S2
であるとすると、光源の波長が不連続変動した際に感光
層の分光感度が実質的にΔS=S2 /S1 だけ変動した
ことになる。従って画像濃度はγ×log ΔS(γ=感光
層のガンマ)分変動することになる。
【0028】ここで、γは、図2に示すような特性曲線
において、最低濃度(Dmin )+0.5を与える特性曲
線上の点をaとし、log E軸上のaに対応する点a1
らlog E軸上で0.5右にずらせたlog E(=a1
0.5)点b1 に対応する特性曲線上の点をbとしたと
き、aとbとを結んだ直線の傾きの平均値と定義される
ものである。すなわち、bに対応するD軸上の点を(D
min )+0.5+xとしたとき、(x/0.5)で表さ
れるものである。
【0029】以上の関係より、光源のモードホッピング
による波長変動量が大きいほど、また波長変動量が同一
であっても、感光材料の分光感度の波長依存性およびγ
が大きいほど、濃度差は大きくなり、画像品質を低下さ
せることになる。
【0030】本発明におけるハロゲン化銀感光材料の少
なくとも1層の感光層は、前記LDにより露光されるも
のであるが、このような感光層は、γが1.5以上、好
ましくは2.0以上のものである。γ値を1.5以上と
することによって、感光材料のダイナミックレンジを露
光系のダイナミックレンジより小さくすることができ、
システム設計が容易となり、十分な画像濃度を得ること
ができる。これに対し、γが1.5未満となると、シス
テム設計が困難となり、感光材料の能力を十分に利用す
ることができずに低濃度の画像しか得られなくなる。な
お、γの上限は通常12程度である。
【0031】また、上記感光層のダイナミックレンジ
(DR)は、log E単位で2.0以下であることが好ま
しく、特に1.8以下であることが好ましい。このよう
なDRとすることにより、DRの狭い露光光源であるL
Dに適したものとなる。これに対し、DRが2.0をこ
えると、感光材料の全濃度域の活用ができなくなる。ま
た、画像濃度の変化を小さくするという観点からDRの
下限は0.3程度とすることが好ましい。ここで、ダイ
ナミックレンジ(DR)とは、図3に示すような特性曲
線において、最低濃度(Dmin )+0.1の濃度を与え
るlogE点であるMからlogE軸上で0.2左へずらせたlo
gE(=M−0.2)点をAとし、最高濃度(Dmax )−
0.1の濃度を与えるlogE点をBとし、B−Aで定義さ
れるものをいう。
【0032】DRがこのような形式で定義されるのは、
現実に使用される濃度域がDmin からDmax −0.1程
度であることによる。つまり、Dmax 手前部分は一般に
軟調で露光装置の設計上わずかの濃度差を出すために大
きく光量を変動させねばならずこの部分は使用しないこ
とが多いからである。
【0033】このような感光層に対し、本発明では露光
中の発光波長を、 1)上記感光層の1nm当たりの分光感度Sの対数の変動
(Δlog S/nm)が±0.015以内、好ましくは実質
的に0となる波長範囲内にするか、あるいは 2)上記感光層の極大分光感度波長λmax (nm)の±1
0nm以内、好ましくは±7nm以内の範囲にするか、して
いる。
【0034】この結果、感光層のγが1.5以上の値で
あっても、またさらにダイナミックレンジ(DR)が
2.0以下であっても、画像濃度ムラの発生を防止でき
る。そして、γが1.5以上であり、さらにDRが2.
0以下であることから高い画像濃度(Dmax )を得るこ
とができ、高品質な画像が得られる。
【0035】また、本発明においては、上記1)、2)
を組合せて適用してもよい。
【0036】本発明において、LDを用いて像様露光す
るには、本出願人による特願平2−318351号に記
載されている構成によればよい。また、LD光により感
材上に結像させるには、以下の方法による。
【0037】LDより放射されたレーザー光は、コリメ
ータレンズにより略平行ビームとされる。このビームは
更に副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレ
ンズを用いて偏向器であるポリゴンミラー上に線状結像
される。ポリゴンミラーの回転に伴ない、ビームは等角
速度で回転するが、fθレンズにより感材上では等速に
スキャンするよう結像される。またfθレンズとシリン
ドリカルミラーにより、ポリゴンミラーの面倒れによる
ラスター間のピッチむらが補正される。
【0038】このとき用いる光学系の構成は、特開平1
−77018号や同1−81926号に記載されている
ものであってよい。
【0039】レーザービームをポリゴンミラーにより偏
向するにあたり、ポリゴンミラーを回転駆動するモータ
の回転にジッターが発生すること、またポリゴンミラー
の隣接面間の角度誤差が存在することが原因となって、
各ラスターの感材上での走査開始タイミングが変動する
こととなる。
【0040】このため、光学系に走査開始タイミングを
検出するセンサーを設け、各ラスターの画像変調信号を
センサーからの検出信号のタイミングと同期させること
により、変動の影響を受けることなく、ゆらぎのない画
像を露光することができる。
【0041】走査開始タイミング検出センサーは、光学
系において感材上の画像露光領域の前に対応する位置に
設ける。
【0042】走査開始タイミング検出信号に同期して各
画素の変調信号をLD駆動回路に供給するため、画素繰
返し周期の整数倍にあたる固定周波数のクロック信号
を、走査開始タイミング検出信号と同期して分周開始す
るカウンターを持つ。このカウンターの出力を画素同期
信号として用いることにより、ラスターゆらぎの影響を
受けることなく、高精度の画像を露光することができ
る。
【0043】また、LD光を変調するには以下の方法に
よる。
【0044】この変調方法には、LDを直接変調し画像
を像様露光する方法として、画素毎に光の強度を通電電
流を変えることにより変調する方法(強度変調)と、L
Dを変調する方法として光強度は一定とし、画素毎に発
光時間を制御する方法(時間変調)とがある。
【0045】前者の強度変調方法の場合、LDにおいて
は、通電電流に対し光出力が線形である範囲、すなわち
レーザー発振する最大光量と最小光量の比が通常10程
度と低いため、感材が必要とするダイナミックレンジを
レーザー光だけでカバーすることができない。またLD
において、ダイナミックレンジを広くとるため、非線形
領域、すなわちLED光も使うことが考えられるが、L
D光とLED光では、感材上での結像ビーム形状が異な
るため、感光材料の多重露光効果による濃度変動が発生
し、画像品質が劣ることとなる。
【0046】一方、後者の時間変調方法の場合、LDは
高速にスイッチングさせることが可能であるため、広い
ダイナミックレンジをレーザー光で変調することが可能
である。
【0047】上記のいずれの変調方法でもモードホッピ
ングは発生しうるが、本発明はいずれにおいても効果的
であり、特に、強度変調方法においてモードホッピング
の発生は著しく、本発明の効果が顕著となる。
【0048】本発明に用いるネガ型の感光材料として
は、黒白印画紙、黒白ネガフィルム、黒白ポジフィルム
などの黒白感光材料、カラー印画紙、カラーネガフィル
ム、カラーポジフィルムなどのカラー感光材料が挙げら
れる。また、黒白ないしカラー熱現像感光材料であって
もよい。
【0049】このなかで、カラー感光材料においては、
少なくとも1層の感光層に本発明を適用すればよく、好
ましくは2層以上とすればよい。
【0050】本発明に用いることのできる感光材料に
は、感光層のほか、保護層、下塗り層、中間層、アンチ
ハレーション層、バック層等の種々の補助層を設けるこ
とができる。さらに色分離性を改良するための種々のフ
ィルター染料や鮮鋭度向上のためのイラジェーション防
止染料を添加することもできる。
【0051】このような感光材料のなかでも、カラー分
野、特にカラー印画紙および熱現像カラー感光材料につ
いて以下に詳細に述べるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0052】本発明の画像形成方法に用いる感光材料と
しての、一般のカラー印画紙のように通常の発色現像に
よってカラー画像を形成する写真材料を適用することも
好ましい。このときに用いる感光材料は、感光要素とし
てのハロゲン化銀粒子と、色素形成要素としてのカラー
カプラーとを含有している。カラーカプラーは、感光し
たハロゲン化銀粒子の現像時に生成する芳香族第一級ア
ミン現像主薬の酸化体とのカップリングによって色素を
形成することのできる化合物であり、活性メチレン位を
有する化合物が通常用いられる。以下、本発明に適用で
きるカラー印画紙の構成について説明する。
【0053】本発明に使用するカラー印画紙としてのハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料は支持体上に少なくとも
3層のハロゲン化銀乳剤層を有し、その少なくとも1層
は700nm以上に分光感度の極大を有していることが好
ましい。また少なくとも2層が670nm以上に分光感度
の極大を有している乳剤層から構成されている感光材料
も好適に使用することができる。
【0054】これらハロゲン化銀カラー写真感光材料の
感光層は、芳香族アミン系化合物の酸化体とのカップリ
ング反応によって発色するカプラーを少なくとも1種含
有していることが好ましい。フルカラーハードコピー用
としては、支持体上に少なくとも3種の感色性の異なる
ハロゲン化銀感光層を有し、それぞれの層は芳香族アミ
ン系化合物の酸化体とのカップリング反応によって、イ
エロー、マゼンタ、あるいはシアンに発色するカプラー
のいずれかを含有することが好ましい。この3種の異な
る分光感度は、本発明の要件を満足する範囲においてデ
ィジタル露光に用いる光源の波長によって任意に選択す
ることが可能であるが、色分離の観点から最近接の分光
感度極大が少なくとも30nm以上離れていることが好ま
しい。この少なくとも3種の異なる分光感度極大をもつ
感光層(λ1 、λ2 、λ3 )に含有される発色カプラー
(Y、M、C)との対応関係は特に制約はない。つまり
3×2=6通りの組合せが可能である。またこの少なく
とも3種の異なる分光感度極大をもつ感光層の支持体側
からの塗布順番についても特に制約はないが、迅速処理
の観点から平均サイズが最も大きいハロゲン化銀粒子を
含む感光層が、最上層にくることが好ましい場合もあ
る。従って、この3種の異なる分光感度と、3種の発色
カプラー、層順との可能な組合せは、36通りある。本
発明はこの36通りの感光材料すべてに有効に用いるこ
とができる。本発明では、ディジタル露光用光源として
半導体レーザーを用いるが、この場合少なくとも3種の
感色性異なるハロゲン化銀感光層のうち、少なくとも1
種の感光層は700nm以上に分光感度極大を有し、更に
少なくとも2種の層が670nm以上の長波長域に分光感
度極大を有することが好ましい。この場合も、分光感度
極大、発色カプラー、層順には制約はない。表1に半導
体レーザーを用いたディジタル露光光源と、分光感度極
大、発色カプラーの具体的な例を示すがこれに限定され
るものではない。
【0055】
【表1】
【0056】本発明に用いられるカラー印画紙の写真構
成層(例、乳剤層、中間層、表面層等)の膜厚は好まし
くは6〜20μm 、より好ましくは7〜12μm であ
る。多層からなるカラー感光材料に対して前述のような
本発明の方法は特に有効である。
【0057】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀
よりなるものを好ましく用いることができる。ここで実
質的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含有率が1モル%
以下、好ましくは0.2モル%以下のことをいう。乳剤
のハロゲン組成は粒子間で異なっていても等しくてもよ
いが、粒子間で等しいハロゲン組成を有する乳剤を用い
ると、各粒子の性質を均質にすることが容易である。ま
た、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布につ
いては、ハロゲン化銀粒子のどの部分をとっても組成の
等しい、いわゆる均一型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒
子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル(殻)[一
層または複数層]とでハロゲン組成の異なるいわゆる積
層型構造の粒子あるいは、粒子内部もしくは表面に非層
状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒子表面
にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面上に異
組成の部分が接合した構造)の粒子などを適宜選択して
用いることができる。高感度を得るには、均一型構造の
粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利であ
り、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒子が
上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成にお
いて異なる部分の境界部は、明確な境界であっても、組
成差により混晶を形成して不明確な境界であってもよ
く、また積極的に連続的な構造変化を持たせたものであ
ってもよい。
【0058】また、迅速処理に適した感光材料には塩化
銀含有率の高い、いわゆる高塩化銀乳剤が好ましく用い
られる。本発明においては高塩化銀乳剤の塩化銀含有率
は90モル%以上が好ましく、95モル%以上がさらに
好ましい。
【0059】こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局
在相を先に述べたような層状もしくは非層状にハロゲン
化銀粒子内部および/または表面に有する構造のものが
好ましい。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率
において少なくとも10モル%のものが好ましく、20
モル%をこえるものがより好ましい。そして、これらの
局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーある
いは面上にあることができるが、一つの好ましい例とし
て、粒子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを
挙げることができる。
【0060】一方、感光材料が圧力を受けたときの感度
低下を極力抑える目的で、塩化銀含有率90モル%以上
の高塩化銀乳剤においても、粒子内のハロゲン組成の分
布の小さい均一型構造の粒子を用いることも好ましく行
なわれる。
【0061】また、現像処理液の補充量を低減する目的
でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率をさらに高めること
も有効である。このような場合にはその塩化銀含有率が
98モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀
の乳剤も好ましく用いられる。
【0062】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1μ〜2μが好ましい。
【0063】また、それらの粒子サイズ分布は変動係数
(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除した
もの)20%以下、望ましくは15%以下のいわゆる単
分散なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを
得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使
用することや、重層塗布することも好ましく行なわれ
る。
【0064】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的
な(regular )結晶形を有するもの、球状、板状などの
ような変的な(irregular)結晶形を有するもの、あるい
はこれらの複合形を有するものを用いることができる。
また、種々の結晶形を有するものの混合したものからな
っていてもよい。これらの中でも上記規則的な結晶形を
有する粒子を50%以上、好ましくは70%以上、より
好ましくは90%以上含有するのがよい。
【0065】また、これら以外にも平均アスペクト比
(円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平
板状粒子が投影面積として全粒子の50%をこえるよう
な乳剤も好ましく用いることができる。
【0066】本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P. Glafk
ides著Chimie at Phisique Photographique (Paul Mont
el社刊、1967年)、G. F. Duffin著 Photographic
Emulsion Chemistry (Focal Press 社刊、1966
年)、V. L. Zelikman et al著Making and Coating Pho
tographic Emulsion (Focal Press 社刊、1964
年)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいず
れでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応
させる形式としては、片側混合法、同時混合法、および
それらの組合せなどのいずれの方法を用いてもよい。粒
子を銀イオン過剰の雰囲気の下において形成させる方法
(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合
法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相中の
pAgを一定に保つ方法、すなわち、いわゆるコントロ
ールド・ダブルジェット法を用いることもできる。この
方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近
いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【0067】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その
乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過程において種々の多
価金属イオン不純物を導入することができる。使用する
化合物の例としては、カドミウム、亜鉛、鉛、銅、タリ
ウムなどの塩、あるいは第VIII族元素である鉄、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウ
ム、白金などの塩もしくは錯塩を挙げることができる。
特に上記第VIII族元素は好ましく用いることができる。
これらの化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたる
が、ハロゲン化銀に対して10-9〜10-2モルが好まし
い。
【0068】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常化学増感および分光増感を施される。
【0069】化学増感法については、不安定硫黄化合物
の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表される貴金
属増感、あるいは還元増感などを単独もしくは併用して
用いることができる。化学増感に用いられる化合物につ
いては、特開昭62−215272号公報の第18頁右
下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられ
る。
【0070】分光増感は、感光材料における各層の乳剤
に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行
なわれる。本発明においては目的とする分光感度に対応
する波長域の光を吸収する色素、分光増感色素を添加す
ることで行なうことが好ましい。このとき用いられる分
光増感色素としては例えば、F. M.Harmer著 Heterocycl
ic compounds-Cyanine dyes and related compounds (J
ohn Wiley & Sons New York, London 社刊、1964
年)に記載されているものを挙げることができる。具体
的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭6
2−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に
記載のものが好ましく用いられる。
【0071】本発明のハロゲン化銀乳剤は、当業界で知
られる金増感を施したものであることが好ましい。金増
感を施すことにより、レーザー光による走査露光をした
ときの写真性能の変動を更に小さくすることができる。
【0072】本発明にいう金増感を施すには、塩化金酸
もしくはその塩、チオシアン酸金類あるいはチオ硫酸金
類等の化合物を用いることができる。これらの化合物の
添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るが、ハロゲン
化銀1モル当たり5×10-7〜5×10-3モル、好まし
くは1×10-6〜1×10-4モルである。これらの化合
物の添加時期は、本発明に用いる化学増感が終了するま
でに行なわれる。
【0073】本発明においては、金増感を他の増感法、
例えば硫黄増感、セレン増感、還元増感あるいは金化合
物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせることも好ま
しく行なわれる。
【0074】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリ
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報の第39頁〜第72頁に記載のものが
好ましく用いられる。
【0075】本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒
子表面に形成される、いわゆる表面潜像型乳剤である。
【0076】本発明においてはディジタル露光用光源と
して半導体レーザーを使用するため、赤外域を効率よく
分光増感する必要がある。
【0077】特に700nm以上の領域の分光増感のため
に化1に示す一般式(Q−I)、(Q−II)および
(Q−III)によって表される増感色素の中から選び
用いることができる。これらの増感色素は、化学的に比
較的安定で、ハロゲン化銀粒子表面に比較的強く吸着
し、共存するカプラー等の分散物による脱着に強い特徴
がある。
【0078】
【化1】
【0079】以下に、化1の一般式(Q−I)、(Q−
II)および(Q−III)で表される増感色素につい
て詳述する。
【0080】一般式(Q−I)中、Z61とZ62はそれぞ
れ複素環核を形成するに必要な原子団を表す。
【0081】複素環核としては、複素原子として窒素原
子およびその他、任意に、硫黄原子、酸素原子、セレン
原子またはテルル原子を含む5〜6員環核(これらの環
には更に縮合環が結合していてもよく、また更に置換基
が結合していてもよい)が好ましい。
【0082】前記の複素環核の具体例としては、チアゾ
ール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、セ
レナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾ
ール核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフ
トオキサゾール核、イミダゾール核、ベンズイミダゾー
ル核、ナフトイミダゾール核、4−キノリン核、ピロリ
ン核、ピリジン核、テトラゾール核、インドレニン核、
ベンズインドレニン核、インドール核、テルラゾール
核、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核など
を挙げることができる。
【0083】R61およびR62は、それぞれアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基を表
す。これらの基および以下に述べる基はそれぞれその置
換体を含む意味で用いられている。例えばアルキル基を
例にして述べると、無置換および置換アルキル基を含
み、これらの基は直鎖でも分岐でもあるいは環状でもよ
い。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜8である。
【0084】また、置換アルキル基の置換基の具体例と
しては、ハロゲン原子(塩素、臭素、弗素など)、シア
ノ基、アルコキシ基、置換または無置換アミノ基、カル
ボン酸基、スルホン酸基、水素基などを挙げることがで
き、これらの1個でまたは複数が組合って置換していて
もよい。
【0085】アルケニル基の具体例としては、ビニルメ
チル基を挙げることができる。
【0086】アラルキル基の具体例としては、ベンジル
基やフェネチル基を挙げることができる。
【0087】m61は1、2または3の正数を表す。
【0088】R63は水素原子を表し、R64は水素原子、
低級アルキル基またはアラルキル基を表すほか、R62
連結して5員〜6員環を形成することができる。またR
64が水素原子を表す場合、R63は他のR63と連結して炭
化水素環または複素環を形成してもよい。これらの環は
5〜6員環が好ましい。j61、k61は0または1を表
し、X61は酸アニオンを表し、n61は0または1を表
す。
【0089】一般式(Q−II)中、Z71、Z72は、一般
式(Q−I)のZ61、Z62と同義である。
【0090】R71、R72は、一般式(Q−I)のR61
62と同義であり、j71、k71、X71およびn71は各々
一般式(Q−I)のj61、k61、X61およびn61と同義
である。R73はアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基またはアリール基(例えば置換または無置換フェニル
基など)を表す。m71は2または3を表す。R74は水素
原子、低級アルキル基、アリール基を表すほか、R74
他のR74とが連結して炭化水素環または複素環を形成し
てもよい。これらの環は5または6員環が好ましい。
【0091】Q71は硫黄原子、酸素原子、セレン原子ま
たは=N−R75を表し、R75はR73と同義である。
【0092】一般式(Q−III )中、Z81は複素環を形
成するに必要な原子団を表す。この複素環としては、Z
61やZ62に関して述べたものおよびその具体例としては
その他チアゾリジン、チアゾリン、ベンゾチアゾリン、
ナフトチアゾリン、セレナゾリジン、セレナゾリン、ベ
ンゾセレナゾリン、ナフトセレナゾリン、ベンゾオキサ
ゾリン、ナフトオキサゾリン、ジヒドロピリジン、ジヒ
ドロキノリン、ベンズイミダゾリン、ナフトイミダゾリ
ンなどの核を挙げることができる。
【0093】Q81はQ71と同義である。R81はR61また
はR62と、R82はR73とそれぞれ同義である。m81は2
または3を表す。R83はR74と同義のほか、R83と他の
83とが連結して炭化水素環または複素環を形成しても
よい。j81はj61と同義である。
【0094】一般式(Q−I)において、Z61および/
またはZ62の複素環核が特にナフトチアゾール核、ナフ
トセレナゾール核、ナフトオキサゾール核、ナフトイミ
ダゾール核、4−キノリン核をもつ増感色素が好まし
い。一般式(Q−II)におけるZ71および/またはZ
72においても、また一般式(Q−III)においても同
様である。またメチン鎖が炭化水素環または複素環を形
成した増感色素が好ましい。
【0095】赤外増感は、増感色素のMバンドによる増
感を用いるので、一般的には分光増感分布が、Jバンド
による増感に比してブロードである。このため、所定の
感光層より感光面側のコロイド層に、染料を含有させた
着色層を設けて、分光感度分布を修正することが好まし
い。この着色層はフィルター効果により混色を防止する
のに有効である。
【0096】赤外増感用増感色素としては、特に還元電
位が−1.05(VvsSCE)またはそれより卑の値
を有する化合物が好ましく、なかでも還元電位が−1.
10またはそれより卑の値の化合物が好ましい。この特
性をもつ増感色素は、高感化、特に感度の安定化や潜像
の安定化に有利である。
【0097】還元電位の測定は位相弁別式第二高調交流
ポーラログラフィーで行なえる。作用電極に水銀滴下極
を、参照極には飽和カロメル電極を、更に対極に白金を
用いて行なう。
【0098】また作用電極に白金を用いた位相弁別第二
高調波交流ボルタンメトリーにより還元電位の測定は
「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(Jou
rnal of Imaging Science)、第30巻、27〜35頁
(1986年)に記載されている。
【0099】本発明に使用できる増感色素の具体例とし
ては特開平2−157749号公報の第8頁左下欄第1
行から第13頁右下欄第2行に記載のものがある。ここ
に記載されたものの他、化2〜化19に示される化合物
も使用することができる。
【0100】なお、化2〜化19において、Meはメチ
ル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を表し、PT
- はパラトルエンスルホネートイオンを表す。
【0101】
【化2】
【0102】
【化3】
【0103】
【化4】
【0104】
【化5】
【0105】
【化6】
【0106】
【化7】
【0107】
【化8】
【0108】
【化9】
【0109】
【化10】
【0110】
【化11】
【0111】
【化12】
【0112】
【化13】
【0113】
【化14】
【0114】
【化15】
【0115】
【化16】
【0116】
【化17】
【0117】
【化18】
【0118】
【化19】
【0119】これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中
に含有させるには、それらを直接乳剤中に分散してもよ
いし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフル
オロプロパノール等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶
解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−23
389号、特公昭44−27555号、特公昭57−2
2089号等に記載のように酸または塩基を共存させて
水溶液としたり、米国特許第3822135号、米国特
許第4006025号等に記載のように界面活性剤を共
存させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳
剤へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の
実質上水と非混和性の溶媒に溶解したのち、水または親
水性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。
特開昭53−102733号、特開昭58−10514
1号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、
その分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する
時期としては、これまで有用であると知られている乳剤
調製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化
銀乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水
洗工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直
後から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいず
れからも選ぶことができる。もっとも普通には化学増感
の完了後、塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許
第3628969号、および同4225666号に記載
されているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感
を化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−113
928号に記載されているように化学増感に先立って行
なうこともでき、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了
前に添加し分光増感を開始することもできる。さらにま
た米国特許第4225666号に教示されているように
分光増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化
学増感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加す
ることも可能であり、米国特許第4183756号に教
示されている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中
のどの時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工
程前あるいは化学増感前に増感色素を添加することが好
ましい。
【0120】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5
×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。
さらに好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10
-3モルの範囲である。
【0121】本発明における赤ないし赤外増感において
Mバンド型増感には、特に特開平2−157749号公
報第13頁右下欄第3行から第22頁右下欄下から3行
に記載の化合物による強色増感が有効である。
【0122】本発明における感光材料には、カプラーと
共に欧州特許EP0,277,589A2号明細書に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。
【0123】すなわち、発色現像処理後に残存する芳香
族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性で
かつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)およ
び/または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発
色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性で
かつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同
時または単独に用いることが、例えば処理後の保存にお
ける膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラー
の反応による発色色素生成によるステイン発生その他の
副作用を防止する上で好ましい。
【0124】また、本発明における感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0125】本発明のおいて、鮮鋭度等の画質向上のた
めに染料を用いてもよく、このような染料の具体例とし
ては化20〜化34に示される化合物が挙げられる。
【0126】
【化20】
【0127】
【化21】
【0128】
【化22】
【0129】
【化23】
【0130】
【化24】
【0131】
【化25】
【0132】
【化26】
【0133】
【化27】
【0134】
【化28】
【0135】
【化29】
【0136】
【化30】
【0137】
【化31】
【0138】
【化32】
【0139】
【化33】
【0140】
【化34】
【0141】本発明に用いる支持体としては通常、写真
感光材料に用いられているセルロースナイトレートフィ
ルムやポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルム
や反射型支持体が使用できる。本発明の目的にとって
は、反射支持体の使用がより好ましい。
【0142】本発明に使用する「反射支持体」とは、反
射性を高めてハロゲン化銀乳剤層に形成された色素画像
を鮮明にするものをいい、このような反射支持体には、
支持体上に酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム等の光反射物質を分散含有する疎水性樹脂
を被覆したものや光反射性物質を分散含有する疎水性樹
脂を支持体として用いたものが含まれる。例えば、バラ
イタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン系合成
紙、反射層を併設した、あるいは反射性物質を併用する
透明支持体、例えばガラス板、ポリエチレンテレフタレ
ート、三酢酸セルロースあるいは硝酸セルロースなどの
ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル
樹脂等がある。
【0143】その他の反射型支持体として、鏡面反射性
または第2種拡散反射性の金属表面を持つ支持体を用い
ることができる。金属表面は可視波長域における分光反
射率が0.5以上のものがよく、また金属表面を粗面化
または金属粉体を用いて拡散反射性にするのがよい。金
属としてはアルミニウム、錫、銀、マグネシウムまたは
その合金などを用い、表面は圧延、蒸着、あるいはメッ
キなどで得た金属板、金属箔、または金属薄層の表面で
あってよい。なかでも、ほかの基質に金属を蒸着して得
るのがよい。金属表面の上には、耐水性樹脂、特に熱可
塑性樹脂層を設けるのが好ましい。支持体の金属表面を
持つ側の反対側には帯電防止層を設けるのがよい。この
ような支持体の詳細については、例えば、特開昭61−
210346号、同63−24247号、同63−24
251号、同63−24255号などに記載されてい
る。
【0144】これらの支持体は使用目的によって適宜選
択できる。
【0145】光反射性物質としては、界面活性剤の存在
下に白色顔料を十分に混練するのがよく、また顔料粒子
の表面を2〜4価のアルコールで処理したものを用いる
のが好ましい。
【0146】白色顔料微粒子の規定された単位面積あた
りの占有面積比率(%)は、最も代表的には観察された
面積を、相接する6μm ×6μm の単位面積に区分し、
その単位面積に投影される微粒子の占有面積比率(%)
(Ri )を測定して求めることができる。占有面積比率
(%)の変動係数は、Ri の平均値(R)に対するRi
の標準偏差sの比s/Rによって求めることができる。
対象とする単位面積の個数(n)は6以上が好ましい。
従って変動係数s/Rは数1によって求めることができ
る。
【0147】
【数1】
【0148】本発明において、顔料の微粒子の占有面積
比率(%)の変動係数は0.15以下、特に0.12以
下が好ましい。0.08以下の場合は、実質上粒子の分
散性は「均一である」ということができる。
【0149】また、本発明における感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。さらに鮮鋭性を改良するために、アンチハレーショ
ン層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に
塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディ
スプレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.
35〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0150】露光済みの感光材料は慣用のカラー現像処
理が施されうる。本発明のカラー現像処理は迅速処理で
処理されることが好ましく、さらに超迅速処理で現像処
理されることがより好ましい。カラー写真感光材料の場
合には迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白定着処
理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用いられ
る場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的から約
6.5以下が好ましく、さらに約6以下が好ましい。
【0151】本発明における感光材料に適用されるハロ
ゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真
構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するため
に適用される処理法や処理用添加剤としては、表2〜表
6の特許公報、特に欧州特許EP0,355,660A
2号(特願平1−107011号)明細書に記載されて
いるものが好ましく用いられる。
【0152】
【表2】
【0153】
【表3】
【0154】
【表4】
【0155】
【表5】
【0156】
【表6】
【0157】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シ
アンカプラーの他に、欧州特許EP0,333,185
A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアン
カプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー
(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当
量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好まし
い)や特開昭64−32260号公報に記載された環状
活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として
列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の
使用も好ましい。
【0158】本発明に適用されうるカラー現像液の処理
温度は20〜50℃、好ましくは30〜45℃である。
処理時間は実質的に20秒以内であるのが好ましい。補
充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2あたり20
〜600ml適当であり、好ましくは50〜300mlであ
る。さらに好ましくは60〜200ml、最も好ましくは
60〜150mlである。
【0159】本発明では現像時間は45秒以下が好まし
い。さらに実質的に20秒以内であるような迅速処理に
も好ましく適用することができる。ここでいう「実質的
に20秒」とは、現像液槽に感光材料が入った時から、
次の槽に感光材料が入るまでの時間を指し、現像液槽か
ら次槽への空中の渡り時間も含むものとする。
【0160】水洗工程または安定化工程の好ましいpHは
4〜10であり、さらに好ましくは5〜8である。温度
は感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般に
は30〜45℃、好ましくは35〜42℃である。時間
は任意に設定できるが、短い方が処理時間の低減の見地
から望ましい。好ましくは10〜45秒、さらに好まし
くは10〜40秒である。補充量は、少ない方がランニ
ングコスト、排出量低減、取扱い等の観点で好ましい。
【0161】具体的な好ましい補充量は、感光材料の単
位面積あたりの前浴からの持ち込み量の0.5〜50
倍、好ましくは2〜15倍である。または感光材料1m2
あたり300ml以下、好ましくは150ml以下である。
また補充は連続的に行なっても、間欠的に行なってもよ
い。
【0162】水洗および/または安定化工程に用いた液
は、さらに前工程に用いることもできる。この例として
多段向流方式によって削減した水洗水のオーバーフロー
を、その前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には
濃縮液を補充して、廃液量を減らすことが挙げられる。
【0163】次に、本発明に使用可能な乾燥工程につい
て説明する。
【0164】本発明の超迅速処理で画像を完成させるた
めに乾燥時間も20秒から40秒が望まれる。この乾燥
時間を短くする手段として、感光材料側の手段として
は、ゼラチンなどの親水性バインダーを減量することで
膜への水分の持ち込み量を減じることでの改善が可能で
ある。また持ち込み量を減量する観点から水洗浴からで
た後すぐにスクイズローラや布などで水を吸収すること
で乾燥を早めることも可能である。乾燥機からの改善手
段としては、当然のことであるが、温度を高くすること
や乾燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能
である。さらに、乾燥風の感光材料への送風角度の調整
や、排出風の除去方法によっても乾燥を早めることがで
きる。
【0165】以上においては、カラー印画紙について述
べてきたが、本発明の画像形成方法に用いる感光材料と
して、熱現像カラー感光材料を適用することも好まし
い。以下、本発明に適用できる熱現像カラー感光材料の
構成について説明する。
【0166】本発明に用いることのできる熱現像カラー
感光材料は、基本的には支持体上に感光性ハロゲン化
銀、色素供与性化合物およびバインダーを有するもので
ある。これらの成分は同一の層に添加することが多い
が、反応可能な状態であれば別層に分割して添加するこ
とができる。例えば着色している場合の色素供与性化合
物はハロゲン化銀乳剤含有層の下に存在させると感度の
低下を防げる。
【0167】イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を用
いて色度図上の広範囲の色を得る場合には、少なくとも
3層のそれぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハ
ロゲン化銀乳剤層を組み合わせて用いる。例えば青感
層、緑感層、赤感層の組み合わせ、緑感層、赤感層、赤
外感層の組み合わせ、あるいは赤感層、第1赤外感層、
第2赤外感層の組み合わせなどがある。各感光層は通常
のカラー感光材料で知られている種々の配列順序を採る
ことができる。また、これらの各感光層は必要に応じて
2層以上に分割してもよい。
【0168】本発明に用いることのできる熱現像カラー
感光材料に使用し得るハロゲン化銀は、塩化銀、臭化
銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀のいず
れでもよい。
【0169】本発明で使用するハロゲン化銀乳剤は、表
面潜像型乳剤であっても、内部潜像型乳剤であってもよ
い。内部潜像型乳剤は造核剤や光カブラセと組合わせて
直接反転乳剤として使用される。また、粒子内部と粒子
表層が異なる相を持ったいわゆるコアシェル乳剤であっ
てもよい。ハロゲン化銀乳剤は単分散でも多分散でもよ
く、単分散乳剤を混合して用いてもよい。粒子サイズは
0.1〜2μ、特に0.2〜1.5μが好ましい。ハロ
ゲン化銀粒子の晶癖は立方体、8面体、14面体、高ア
スペクト比の平板状、その他のいずれでもよい。
【0170】具体的には、米国特許第4500626号
第50欄、同4628021号、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌(以下RDと略記する。)17029(19
78年)、特開昭62−253159号等に記載されて
いるハロゲン化銀乳剤のいずれもが使用できる。
【0171】ハロゲン化銀乳剤は未後熟のまま使用して
もよいが、通常は化学増感して使用する。通常型感光材
料用乳剤で公知の硫黄増感法、還元増感法、貴金属増感
法などを単独でまたは組合わせて用いることができる。
これらの化学増感を含窒素複素環化合物の存在下で行な
うこともできる(特開昭62−253159号)。
【0172】本発明において使用される感光性ハロゲン
化銀の塗設量は、銀換算1mg/m2 ないし10g /m2 の範
囲である。
【0173】本発明に用いられるハロゲン化銀は、メチ
ン色素類、その他によって分光増感されてもよい。用い
られる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複
合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラー
シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素および
ヘミオキソノール色素が包含される。
【0174】具体的には、米国特許第4617257
号、特開昭59−180550号、同60−14033
5号、RD17029(1978年)12〜13頁等に
記載の増感色素が挙げられる。
【0175】また、さらに前述のカラー印画紙の構成の
ところで説明した増感色素が具体例として挙げられる。
【0176】これらの増感色素は単独で用いてもよい
が、それらの組合わせを用いてもよく、増感色素の組合
わせは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。
【0177】増感色素とともに、それ自身分光増感作用
をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない化
合物であって、強色増感を示す化合物を乳剤中に含んで
もよい(例えば米国特許第3615641号、特願昭6
1−226294号等に記載のもの)。
【0178】これらの増感色素を乳剤中に添加する時期
は化学熟成時もしくはその前後でもよいし、米国特許第
4183756号、同4225666号に従ってハロゲ
ン化銀粒子の核形成前後でもよい。添加量は一般にハロ
ゲン化銀1モル当たり10-8ないし10-2モル程度であ
る。
【0179】本発明に用いる熱現像カラー感光材料にお
いては、感光性ハロゲン化銀と共に、有機金属塩を酸化
剤として併用することもできる。特に熱現像感光要素に
おいては有機金属塩の使用が好ましい。このような有機
金属塩の中、有機銀塩は、特に好ましく用いられる。
【0180】上記の有機銀塩酸化剤を形成するのに使用
し得る有機化合物としては、米国特許第4500626
号第52〜53欄等に記載のベンゾトリアゾール類、脂
肪酸その他の化合物がある。また特開昭60−1132
35号記載のフェニルプロピオール酸銀などのアルキニ
ル基を有するカルボン酸の銀塩や、特開昭61−249
044号記載のアセチレン銀も有用である。有機銀塩は
2種以上を併用してもよい。以上の有機銀塩は、感光性
ハロゲン化銀1モルあたり、0.01ないし10モル、
好ましくは0.01ないし1モルを併用することができ
る。感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の塗布量合計は銀換
算で50mg/m2ないし10g /m2 が適当である。
【0181】本発明においては種々のカブリ防止剤また
は写真安定剤を使用することができる。その例として
は、RD17643(1978年)24〜25頁に記載
のアゾール類やアザインデン類、特開昭59−1684
42号記載の窒素を含むカルボン酸類およびリン酸類、
あるいは特開昭59−111636号記載のメルカプト
化合物およびその金属塩、特開昭62−87957号に
記載されているアセチレン化合物類などが用いられる。
【0182】本発明に用いる還元剤としては、拡散転写
型カラー感光材料の分野で知られているものを用いるこ
とができる。また、後述する還元性を有する色素供与性
化合物も含まれる(この場合、その他の還元剤を併用す
ることもできる)。また、それ自身は還元性を持たない
が現像過程で求核試薬、アルカリまたは熱の作用により
還元性を発現する還元剤プレカーサーも用いることがで
きる。
【0183】本発明に用いられる還元剤の例としては、
米国特許第4500626号の第49〜50欄、同44
83914号の第30〜31欄、同4330617号、
同4590152号、特開昭60−140335号の第
(17)〜(18)頁、同57−40245号、同56
−138736号、同59−178458号、同59−
53831号、同59−182449号、同59−18
2450号、同60−119555号、同60−128
436号から同60−128439号まで、同60−1
98540号、同60−181742号、同61−25
9253号、同62−244044号、同62−131
253号から同62−131256号まで、欧州特許第
220746A2号の第78〜96頁等に記載の還元剤
や還元剤プレカーサーがある。
【0184】米国特許第3039869号に開示されて
いるもののような種々の還元剤の組合せも用いることが
できる。
【0185】耐拡散性の還元剤を使用する場合には、耐
拡散性還元剤と現像可能なハロゲン化銀との間の電子移
動を促進するために、必要に応じて電子伝達剤および/
または電子伝達剤プレカーサーを組合せて用いることが
できる。
【0186】電子伝達剤またはそのプレカーサーは、前
記した還元剤またはそのプレカーサーの中から選ぶこと
ができる。電子伝達剤またはそのプレカーサーはその移
動性が耐拡散性の還元剤(電子供与体)より大きいこと
が望ましい。特に有用な電子伝達剤は1フェニル−3−
ピラゾリドン類またはアミノフェノール類である。
【0187】電子伝達剤と組合せて用いる耐拡散性の還
元剤(電子供与体)としては、前記した還元剤の中で感
光要素の層中で実質的に移動しないものであればよく、
好ましくはハイドロキノン類、スルホンアミドフェノー
ル類、スルホンアミドナフトール類、特開昭53−11
0827号に電子供与体として記載されている化合物お
よび後述する耐拡散性で還元性を有する色素供与性化合
物等が挙げられる。
【0188】本発明においては還元剤の添加量は銀1モ
ルに対して0.001〜20モル、特に好ましくは0.
01〜10モルである。
【0189】本発明で使用しうる熱現像カラー感光材料
に用いる色素供与性化合物の例としてはまず、酸化カッ
プリング反応によって色素を形成する化合物(カプラ
ー)を挙げることができる。このカプラーは4当量カプ
ラーでも、2当量カプラーでもよい。また、耐拡散性基
を脱離基に持ち、酸化カップリング反応により拡散性色
素を形成する2当量カプラーも好ましい。この耐拡散性
基はポリマー鎖をなしていてもよい。カラー現像薬およ
びカプラーの具体例はT.H.James 「The Theory of the
Photographic Process」第4版291〜334頁、およ
び354〜361頁、特開昭58−123533号、同
58−149046号、同58−149047号、同5
9−111148号、同59−124399号、同59
−174835号、同59−231539号、同59−
231540号、同60−2950号、同60−295
1号、同60−14242号、同60−23474号、
同60−66249号等に詳しく記載されている。
【0190】また、別の色素供与性化合物の例として、
画像状に拡散性色素を放出ないし拡散する機能を持つ化
合物を挙げることができる。この型の化合物は次の一般
式〔LI〕で表すことができる。
【0191】(Dye−Y)n−Z 〔LI〕
【0192】Dyeは色素基、一時的に短波化された色
素基または色素前駆体基を表し、Yは単なる結合または
連結基を表し、Zは画像状に潜像を有する感光性銀塩に
対応または逆対応して(Dye−Y)n−Zで表される
化合物の拡散性に差を生じさせるか、または、Dyeを
放出し、放出されたDyeと(Dye−Y)n−Zとの
間に拡散性において差を生じさせるような性質を有する
基を表し、nは1または2を表し、nが2の時、2つの
Dye−Yは同一でも異なっていてもよい。
【0193】一般式〔LI〕で表される色素供与性化合
物の具体例としては下記の〜の化合物を挙げること
ができる。なお、下記の〜はハロゲン化銀の現像に
逆対応して拡散性の色素像(ポジ色素像)を形成するも
のであり、とはハロゲン化銀の現像に対応して拡散
性の色素像(ネガ色素像)を形成するものである。
【0194】米国特許第3134764号、同336
2819号、同3597200号、同3544545
号、同3482972号等に記載されているハイドロキ
ノン系現像薬と色素成分を連結した色素現像薬。この色
素現像薬はアルカリ性の環境下で拡散性であるが、ハロ
ゲン化銀と反応すると非拡散性になるものである。
【0195】米国特許第4503137号等に記され
ている通り、アルカリ性の環境下で拡散性色素を放出す
るが、ハロゲン化銀と反応するとその能力を失う非拡散
性の化合物も使用できる。その例としては、米国特許第
3980479号等に記載された分子内求核置換反応に
より拡散性色素を放出する化合物、米国特許第4199
354号等に記載されたイソオキサゾロン環の分子内巻
き換え反応により拡散性色素を放出する化合物が挙げら
れる。
【0196】米国特許第4559290号、欧州特許
第220746A2号、米国特許第4783396号、
公開技報87−6199等に記されている通り、現像に
よって酸化されずに残った還元剤と反応して拡散性色素
を放出する非拡散性の化合物も使用できる。
【0197】その例としては、米国特許第413938
9号、同4139379号、特開昭59−185333
号、同57−84453号等に記載されている還元され
た後に分子内の求核置換反応により拡散性の色素を放出
する化合物、米国特許第4232107号、特開昭59
−101649号、同61−88257号、RD240
25(1984年)等に記載された還元された後に分子
内の電子移動反応により拡散性の色素を放出する化合
物、***特許第3008588A号、特開昭56−14
2530号、米国特許第4343893号、同4619
884号等に記載されている還元後に一重結合が開裂し
て拡散性の色素を放出する化合物、米国特許第4450
223号等に記載されている電子受容後に拡散性色素を
放出するニトロ化合物、米国特許第4609610号等
に記載されている電子受容後に拡散性色素を放出する化
合物などが挙げられる。
【0198】また、より好ましいものとして、欧州特許
第220746A2号、公開技報87−6199号、米
国特許第4783396号、特開昭63−201653
号、同63−201654号等に記された一分子内にN
−X結合(Xは酸素、硫黄または窒素原子を表す)と電
子吸引性基を有する化合物、特願昭62−106885
号に記された一分子内にSO2 −X(Xは上記と同義)
と電子吸引性基を有する化合物、特開昭63−2713
44号に記載された一分子内にPO−X結合(Xは上記
と同義)と電子吸引性基を有する化合物、特開昭63−
271341号に記された一分子内にC−X’結合
(X’はXと同義かまたは−SO2 −を表す)と電子吸
引性基を有する化合物が挙げられる。
【0199】この中でも特に一分子内にN−X結合と電
子吸引性基を有する化合物が好ましい。その具体例は欧
州特許第220746A2号に記載された化合物(1)
〜(3)、(7)〜(10)、(12)、(13)、
(15)、(23)〜(26)、(31)、(32)、
(35)、(40)、(41)、(44)、(53)〜
(59)、(64)、(70)、公開技報87−619
9号の化合物(11)〜(23)などである。
【0200】拡散性色素を脱離基に持つカプラーであ
って還元剤の酸化体との反応により拡散性色素を放出す
る化合物(DDRカプラー)。具体的には、英国特許第
1330524号、特公昭48−39165号、米国特
許第3443940号、同4474867号、同448
3914号等に記載されたものがある。
【0201】ハロゲン化銀または有機銀塩に対して還
元性であり、相手を還元すると拡散性の色素を放出する
化合物(DRR化合物)。この化合物は他の還元剤を用
いなくてもよいので、還元剤の酸化分解物による画像の
汚染という問題がなく好ましい。その代表例は、米国特
許第3928312号、同4053312号、同405
5428号、同4336322号、特開昭59−658
39号、同59−69839号、同53−3819号、
同51−104343号、RD17465号、米国特許
第3725062号、同3728113号、同3443
939号、特開昭58−116537号、同57−17
9840号、米国特許第4500626号等に記載され
ている。DRR化合物の具体例としては前述の米国特許
第4500626号の第22欄〜第44欄に記載の化合
物を挙げることができるが、なかでも前記米国特許に記
載の化合物(1)〜(3)、(10)〜(13)、(1
6)〜(19)、(28)〜(30)、(33)〜(3
5)、(38)〜(40)、(42)〜(64)が好ま
しい。また米国特許第4639408号第37〜39欄
に記載の化合物も有用である。
【0202】その他、上記に述べたカプラーや一般式
〔LI〕以外の色素供与性化合物として、有機銀塩と色
素を結合した色素銀化合物(リサーチ・ディスクロージ
ャー誌1978年5月号、54〜58頁等)、熱現像銀
色素漂白法に用いられるアゾ色素(米国特許第4235
957号、リサーチ・ディスクロージャー誌、1976
年4月号、30〜32頁等)、ロイコ色素(米国特許第
3985565号、同4022617号等)なども使用
できる。
【0203】色素供与性化合物、耐拡散性還元剤などの
疎水性添加剤は米国特許第2322027号記載の方法
などの公知の方法により感光材料の層中に導入すること
ができる。この場合には、特開昭59−83154号、
同59−178451号、同59−178452号、同
59−178453号、同59−178454号、同5
9−178455号、同59−178457号などに記
載のような高沸点有機溶媒を、必要に応じて沸点50℃
〜160℃の低沸点有機溶媒と併用して、用いることが
できる。
【0204】高沸点有機溶媒の量は用いられる色素供与
性化合物1g に対して10g 以下、好ましくは5g 以下
である。また、バインダー1g に対して1cc以下、さら
には0.5cc以下、特に0.3cc以下が適当である。
【0205】特公昭51−39853号、特開昭51−
59943号に記載されている重合物による分散法も使
用できる。
【0206】水に実質的に不溶な化合物の場合には、前
記方法以外にバインダー中に微粒子にして分散含有させ
ることができる。
【0207】疎水性化合物をバインダーである親水性コ
ロイドに分散する際には、種々の界面活性剤を用いるこ
とができる。例えば特開昭59−157636号の第
(37)〜(38)頁に界面活性剤として挙げたものを
使うことができる。
【0208】本発明においては感光材料に現像の活性化
と同時に画像の安定化を図る化合物を用いることができ
る。好ましく用いられる具体的化合物については米国特
許第4500626号の第51〜52欄に記載されてい
る。
【0209】本発明において、色素の拡散転写により画
像を形成するシステムの場合は感光材料と共に色素固定
材料が用いられる。色素固定材料は感光材料とは別々の
支持体上に別個に塗設される形態であっても、感光材料
と同一の支持体上に塗設される形態であってもよい。感
光材料と色素固定材料相互の関係、支持体との関係、白
色反射層との関係は米国特許第4500626号の第5
7欄に記載の関係が本願にも適用できる。
【0210】本発明に好ましく用いられる色素固定材料
は媒染剤とバインダーを含む層を少なくとも1層有す
る。媒染剤は写真分野で公知のものを用いることがで
き、その具体例としては米国特許第4500626号第
58〜59欄や特開昭61−88256号第(32)〜
(41)頁に記載の媒染剤、特開昭62−244043
号、同62−244036号等に記載のものを挙げるこ
とができる。また、米国特許第4463079号に記載
されているような色素受容性の高分子化合物を用いても
よい。
【0211】色素固定材料には必要に応じて保護層、剥
離層、カール防止層などの補助層を設けることができ
る。特に保護層を設けるのは有用である。
【0212】感光材料や色素固定材料の構成層のバイン
ダーには親水性のものが好ましく用いられる。その例と
しては特開昭62−253159号の(26)頁〜(2
8)頁に記載されたものが挙げられる。具体的には、透
明か半透明の親水性バインダーが好ましく、例えばゼラ
チン、ゼラチン誘導体等のタンパク質またはセルロース
誘導体、デンプン、アラビアゴム、デキストラン、プル
ラン等の多糖類のような天然化合物と、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合
体、その他の合成高分子化合物が挙げられる。また、特
開昭62−245260号等に記載の高吸水性ポリマ
ー、すなわち−COOMまたは−SO3 M(Mは水素原
子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独
重合体またはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニ
ルモノマーとの共重合体(例えばメタクリル酸ナトリウ
ム、メタクリル酸アンモニウム、住友化学(株)製のス
ミカゲルL−5H)も使用される。これらのバインダー
は2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0213】微量の水を供給して熱現像を行なうシステ
ムを採用する場合、上記の高吸水性ポリマーを用いるこ
とにより、水の吸収を迅速に行なうことが可能となる。
また、高吸水性ポリマーを色素固定層やその保護層に使
用すると、転写後に色素が色素固定材料から他のものに
再転写するのを防止することができる。
【0214】本発明に用いることのできる熱現像カラー
感光材料において、バインダーの塗布量は1m2当たり2
0g 以下が好ましく、特に10g 以下、さらには7g 以
下にするのが適当である。
【0215】感光材料や色素固定材料の構成層に用いる
硬膜剤としては、米国特許第4678739号第41
欄、特開昭59−116655号、同62−24526
1号、同61−18942号等に記載の硬膜剤が挙げら
れる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムア
ルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜
剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N、N’−エチレン−ビ
ス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンなど)、N−
メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、あるい
は高分子硬膜剤(特開昭62−234157号などに記
載の化合物)が挙げられる。
【0216】本発明において感光材料および/または色
素固定材料には画像形成促進剤を用いることができる。
画像形成促進剤には銀塩酸化剤と還元剤との酸化還元反
応の促進、色素供与性物質からの色素の生成または色素
の分解あるいは拡散性色素の放出等の反応の促進およ
び、感光材料層から色素固定層への色素の移動の促進等
の機能があり、物理化学的な機能からは塩基または塩基
プレカーサー、求核性化合物、高沸点有機溶媒(オイ
ル)、熱溶剤、界面活性剤、銀または銀イオンと相互作
用を持つ化合物等に分類される。ただし、これらの物質
群は一般に複合機能を有しており、上記の促進効果のい
くつかを合せ持つのが常である。これらの詳細について
は米国特許第4678739号第38〜40欄に記載さ
れている。
【0217】塩基プレカーサーとしては、熱により脱炭
酸する有機酸と塩基の塩、分子内求核置換反応、ロッセ
ン転位またはベックマン転位によりアミン類を放出する
化合物などがある。その具体例は米国特許第45114
93号、特開昭62−65038号等に記載されてい
る。
【0218】少量の水の存在下に熱現像と色素の転写を
同時に行うシステムにおいては、塩基および/または塩
基プレカーサーは色素固定材料に含有させるのが感光材
料の保存性を高める意味で好ましい。
【0219】上記の他に、欧州特許公開210660
号、米国特許第4740445号に記載されている難溶
性金属化合物およびこの難溶性金属化合物を構成する金
属イオンと錯形成反応しうる化合物(錯形成化合物とい
う)の組合せや、特開昭61−232451号に記載さ
れている電解により塩基を発生する化合物なども塩基プ
レカーサーとして使用できる。特に前者の方法は効果的
である。この難溶性金属化合物と錯形成化合物は、感光
材料と色素固定材料に別々に添加するのが有利である。
【0220】本発明の熱現像カラー感光材料および/ま
たは色素固定材料には、現像時の処理温度および処理時
間の変動に対し、常に一定の画像を得る目的で種々の現
像停止剤を用いることができる。
【0221】ここでいう現像停止剤とは、適正現像後、
速やかに塩基を中和または塩基と反応して膜中の塩基濃
度を下げ現像を停止する化合物または銀および銀塩と相
互作用して現像を抑制する化合物である。具体的には、
加熱により酸を放出する酸プレカーサー、加熱により共
存する塩基と置換反応を起す親電子化合物、または含窒
素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物およびその前駆体
等が挙げられる。さらに詳しくは特開昭62−2531
59号(31)〜(32)頁に記載されている。
【0222】感光材料または色素固定材料の構成層(バ
ック層を含む)には、寸度安定化、カール防止、接着防
止、膜のヒビ割れ防止、圧力増減感防止等の膜物性改良
の目的で種々のポリマーラテックスを含有させることが
できる。具体的には、特開昭62−245258号、同
62−136648号、同62−110066号等に記
載のポリマーラテックスのいずれも使用できる。特に、
ガラス転移点の低い(40℃以下)ポリマーラテックス
を媒染層に用いると媒染層のヒビ割れを防止することが
でき、またガラス転移点が高いポリマーラテックスをバ
ック層に用いるとカール防止効果が得られる。
【0223】感光材料および色素固定材料の構成層に
は、可塑剤、スベリ剤、あるいは感光材料と色素固定材
料の剥離性改良剤として高沸点有機溶媒を用いることが
できる。具体的には特開昭62−253159号の(2
5)頁、同62−245253号などに記載されたもの
がある。
【0224】さらに、上記の目的のために、各種のシリ
コーンオイル(ジメチルシリコーンオイルからジメチル
シロキサンに各種の有機基を導入した変性シリコーオイ
ルまでの総てのシリコーンオイル)を使用できる。その
例としては、信越シリコーン(株)発行の「変性シリコ
ーンオイル」技術資料P6−18Bに記載の各種変性シ
リコーンオイル、特にカルボキシ変性シリコーン(商品
名X−22−3710)などが有効である。
【0225】また特開昭62−215953号、同63
−46449号に記載のシリコーンオイルも有効であ
る。
【0226】感光材料や色素固定材料には退色防止剤を
用いてもよい。退色防止剤としては、例えば酸化防止
剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯体がある。
【0227】酸化防止剤としては、例えばクロマン系化
合物、クマラン系化合物、フェノール系化合物(例えば
ヒンダードフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒ
ンダードアミン誘導体、スピロインダン系化合物があ
る。また、特開昭61−159644号記載の化合物も
有効である。
【0228】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系化合物(米国特許第3533794号など)、4−
チアゾリドン系化合物(米国特許第3352681号な
ど)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭46−2784
号など)、その他特開昭54−48535号、同62−
136641号、同61−88256号等に記載の化合
物がある。また、特開昭62−260152号記載の紫
外線吸収性ポリマーも有効である。
【0229】金属錯体としては、米国特許第42411
55号、同4245018号第3〜36欄、同4254
195号第3〜8欄、特開昭62−174741号、同
61−88256号(27)〜(29)頁、同63−1
99248号、特願昭62−234103号、同62−
230595号等に記載されている化合物がある。
【0230】有用な退色防止剤の例は特開昭62−21
5272号(125)〜(137)頁に記載されてい
る。
【0231】色素固定材料に転写された色素の退色を防
止するための退色防止剤は予め色素固定材料に含有させ
ておいてもよいし、感光材料などの外部から色素固定材
料に供給するようにしてもよい。
【0232】上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属錯
体はこれら同士を組み合わせて使用してもよい。
【0233】感光材料や色素固定材料には蛍光増白剤を
用いてもよい。特に色素固定材料に蛍光増白剤を内蔵さ
せるか、感光材料などの外部から供給させるのが好まし
い。その例としては、K.Veenkataraman 編「The Chemis
try of Synthetic Dyes 」第V巻第8章、特開昭61−
143752号などに記載されている化合物を挙げるこ
とができる。より具体的には、スチルベン系化合物、ク
マリン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾ
リル系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系
化合物、カルボスチリル系化合物などが挙げられる。
【0234】蛍光増白剤は退色防止剤と組み合わせて用
いることができる。
【0235】感光材料や色素固定材料の構成層には、塗
布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防止、現像促
進等の目的で種々の界面活性剤を使用することができ
る。界面活性剤の具体例は特開昭62−173463
号、同62−183457号等に記載されている。
【0236】感光材料や色素固定材料の構成層には、ス
ベリ性改良、帯電防止、剥離性改良等の目的で有機フル
オロ化合物を含ませてもよい。有機フルオロ化合物の代
表例としては、特公昭57−9053号第8〜17欄、
特開昭61−20944号、同62−135826号等
に記載されているフッ素系界面活性剤、またはフッ素油
などのオイル状フッ素系化合物もしくは四フッ化エチレ
ン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ
素化合物が挙げられる。
【0237】感光材料や色素固定材料にはマット剤を用
いることができる。マット剤としては二酸化ケイ素、ポ
リオレフィンまたはポリメタクリレートなどの特開昭6
1−88256号(29)頁記載の化合物の他に、ベン
ゾグアナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビー
ズ、AS樹脂ビーズなどの特願昭62−110064
号、同62−110065号記載の化合物がある。
【0238】その他、感光材料および色素固定材料の構
成層には、熱溶剤、消泡剤、防菌防バイ剤、コロイダル
シリカ等を含ませてもよい。これらの添加剤の具体例は
特開昭61−88256号第(26)〜(32)頁に記
載されている。
【0239】本発明の熱現像感光材料や色素固定材料の
支持体としては、処理温度に耐えることのできるものが
用いられる。一般的には、紙、合成高分子(フィルム)
が挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、セルロース
類(例えばトリアセチルセルロース)またはこれらのフ
ィルム中へ酸化チタンなどの顔料を含有させたもの、さ
らにポリプロピレンなどから作られるフィルム法合成
紙、ポリエチレン等の合成樹脂パルプと天然パルプとか
ら作られる混抄紙、ヤンキー紙、バライタ紙、コーティ
ッドペーパー(特にキャスコート紙)、金属、布類、ガ
ラス類等が用いられる。
【0240】これらは、単独で用いることもできるし、
ポリエチレン等の合成高分子で片面または両面をラミネ
ートされた支持体として用いることもできる。
【0241】この他に、特開昭62−253159号
(29)〜(31)頁に記載の支持体を用いることがで
きる。
【0242】これらの支持体の表面に親水性バインダー
とアルミナゾルや酸化スズのような半導性金属酸化物、
カーボンブラックその他の帯電防止剤を塗布してもよ
い。
【0243】本発明において用いることのできる熱現像
カラー感光材料に熱現像を行なう場合、熱現像工程での
加熱温度は、約50℃〜約250℃で現像可能である
が、特に約80℃〜約180℃が有用である。色素の拡
散転写工程は熱現像と同時に行なってもよいし、熱現像
工程終了後に行なってもよい。後者の場合、転写工程で
の加熱温度は、熱現像工程における温度から室温の範囲
で転写可能であるが、特に50℃以上で熱現像工程にお
ける温度よりも約10℃低い温度までがより好ましい。
【0244】このような熱現像カラー感光材料では、支
持体上に塗設される各層の全体膜厚は、乾燥膜厚で15
μ以下であることが好ましい。このような膜厚とするこ
とによって、色素転写は促進され、シャープネスに優れ
た画像を形成する効果を得ることができる。
【0245】本発明においては、色素移動を促進するた
めに溶媒を用いてもよい。
【0246】また、特開昭59−218443号、同6
1−238056号等に詳述されるように、熱現像感光
材料では、少量の溶媒(特に水)の存在下で加熱して現
像と転写を同時または連続して行う方法も有用である。
この方式においては、加熱温度は50℃以上で溶媒の沸
点以下が好ましい。例えば溶媒が水の場合は50℃以上
100℃以下が望ましい。
【0247】現像の促進および/または拡散性色素の色
素固定層への移動のために用いる溶媒の例としては、水
または無機のアルカリ金属塩や有機の塩基を含む塩基性
の水溶液(これらの塩基としては画像形成促進剤の項で
記載したものが用いられる)を挙げることができる。ま
た、低沸点溶媒、または低沸点溶媒と水もしくは塩基性
の水溶液との混合溶液なども使用することができる。ま
た界面活性剤、カブリ防止剤、難溶性金属塩と錯形成化
合物等を溶媒中に含ませてもよい。
【0248】これらの溶媒は、色素固定材料、感光材料
またはその両者に付与する方法で用いることができる。
その使用量は全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の
重量以下(特に全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒
の重量から全塗布膜の重量を差引いた量以下)という少
量でよい。
【0249】感光層または色素固定層に溶媒を付与する
方法としては、例えば、特開昭61−147244号
(26)頁に記載の方法がある。また、溶剤をマイクロ
カプセルに閉じ込めるなどの形で予め感光材料もしくは
色素固定材料またはその両者に内蔵させて用いることも
できる。
【0250】また色素移動を促進するために、常温では
固体であり高温では溶解する親水性熱溶剤を感光材料ま
たは色素固定材料に内蔵させる方式も採用できる。親水
性熱溶剤は感光材料、色素固定材料のいずれに内蔵させ
てもよく、両方に内蔵させてもよい。また内蔵させる層
も乳剤層、中間層、保護層、色素固定層いずれでもよい
が、色素固定層および/またはその隣接層に内蔵させる
のが好ましい。
【0251】親水性熱溶剤の例としては、尿素類、ピリ
ジン類、アミド類、スルホンアミド類、イミド類、アル
コール類、オキシム類、その他の複素環類がある。ま
た、色素移動を促進するために、高沸点有機溶剤を感光
材料および/または色素固定材料に含有させておいても
よい。
【0252】現像および/または転写工程における加熱
方法としては、加熱されたブロックやプレートに接触さ
せたり、熱板、ホットプレッサー、熱ローラー、ハロゲ
ンランプヒーター、赤外および遠赤外ランプヒーターな
どに接触させたり、高温の雰囲気中を通過させるなどが
ある。また、感光材料または色素固定材料に抵抗発熱体
層を設け、これに通電して加熱してもよい。発熱体層と
しては特開昭61−145544号等に記載のものが利
用できる。
【0253】感光材料と色素固定材料とを重ね合わせ、
密着させる時の圧力条件や圧力を加える方法は特開昭6
1−147244号(27)頁に記載の方法が適用でき
る。
【0254】本発明の感光材料の処理には種々の現像装
置のいずれもが使用できる。熱現像カラー感光材料の処
理には、例えば、特開昭59−75147号、同59−
177547号、同59−181353号、同60−1
8951号、実開昭62−25944号等に記載されて
いる装置などが好ましく使用される。
【0255】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0256】実施例1 乳剤(1)〜(3)の調製方法について述べる。よく攪
拌している表7に示す組成の水溶液に表8に示す組成の
I液とII液を15分かけて添加し、また、その後、表8
に示す組成のIII 液とIV液を35分間かけて添加した。
水洗、脱塩後、ゼラチン25g を加えてpH=6.2、pA
g8.2に調整した後60℃で化学増感を行なった。化
学増感はトリエチルチオ尿素と4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを用いて、
感度の最高点は10-4秒露光により得られるように、最
適に化学増感した。
【0257】得られた乳剤の収量、粒子サイズ、晶癖は
表9に示すとおりで、それぞれ単分散乳剤であった。
【0258】なお、表7中の薬品(A)は化35に示す
ものである。
【0259】
【表7】
【0260】
【表8】
【0261】
【表9】
【0262】
【化35】
【0263】次に、水酸化亜鉛のゼラチン分散物の作り
方について述べる。
【0264】平均粒子サイズが0.25μm の水酸化亜
鉛12.55g、分散剤としてカルボキシメチルセルロ
ース1g 、ポリアクリル酸ナトリウム0.1g を4%ゼ
ラチン水溶液100ccに加えミルで平均粒径0.75mm
のガラスビーズを用いて30分間粉砕した。ガラスビー
ズを分離し、水酸化亜鉛のゼラチン分散物を得た。
【0265】次に、疎水性添加剤のゼラチン分散物の作
り方について述べる。
【0266】表10の油相成分を、それぞれ酢酸エチル
250ccに溶解し、60℃の均一な溶液とした。これ
に、60℃に加温した水相成分を加え、ディスパーサー
の直径8cmのディゾルバーで30分間、5000rpm に
て分散した。これに、後加水を加え、攪拌して均一な分
散物とした。これを、疎水性添加剤のゼラチン分散物と
呼ぶ。
【0267】
【表10】
【0268】これらの素材により、表11、12のよう
な多層構成の熱現像カラー感光材料101を作った。
【0269】
【表11】
【0270】
【表12】
【0271】なお、表10〜表12において、イエロー
色素供与性化合物(1)、マゼンタ色素供与性化合物
(2)、シアン色素供与性化合物(3)、(4)は、そ
れぞれ、化36、化37、化38、化39に示すもので
ある。また、フィルター染料(5)は化40に、補助現
像主薬(6)は化41に、カブリ防止剤(7)は化42
に、それぞれ示すものである。さらに、水溶性ポリマー
(8)は化43に、界面活性剤(9)、(10)は化4
4に、増感色素(12)、(13)、(14)は化45
に、それぞれ示すものである。また、カブリ防止剤(1
5)、(16)、(17)は化46に、高沸点溶媒(1
8)、(19)および界面活性剤(20)、(21)、
(22)は化47に、それぞれ示すものである。
【0272】また、硬膜剤(11)は、1,2−ビス
(ビニルスルホニルアセトアミド)エタンである。
【0273】
【化36】
【0274】
【化37】
【0275】
【化38】
【0276】
【化39】
【0277】
【化40】
【0278】
【化41】
【0279】
【化42】
【0280】
【化43】
【0281】
【化44】
【0282】
【化45】
【0283】
【化46】
【0284】
【化47】
【0285】感光材料101において、乳剤(1)、
(2)、(3)の代わりに以下のようにして調製した乳
剤(4)、(5)、(6)をそれぞれ用いた以外は、感
光材料101と全く同様にして感光材料102を作っ
た。
【0286】感光材料101において、第5層で増感色
素(12)1.3mg/m2を用いる代わりに増感色素(1
2)0.68mg/m2と化48の増感色素(34)0.6
5mg/m2を併用し、かつ第3層で増感色素(13)0.
06mg/m2を用いる代わりに化48の増感色素(35)
0.07mg/m2を用いた以外は感光材料101と全く同
様にして感光材料103を作った。
【0287】
【化48】
【0288】感光材料103において、乳剤(1)、
(2)、(3)の代わりに乳剤(4)、(5)、(6)
をそれぞれ用いた以外は、感光材料103と全く同様に
して感光材料104を作った。
【0289】乳剤(4)、(5)、(6)の調製方法 乳剤(4) 表7の水溶液のゼラチンを25g 、KIを0.02g 、
温度を60℃に変更し、また表8のI液、II液の添加時
間を3分に短縮した以外は乳剤(1)と全く同様にして
調製した。
【0290】平均粒子サイズは0.41μで乳剤(1)
とほぼ同じであり、収量も605gとほぼ同等であっ
た。ただし、晶癖は、立方体が少し丸くなったジャガイ
モ状であった。
【0291】乳剤(5) 化学増感時のpH=6.9、pAg =8.8、温度72℃に
して化学増感時のトリエチルチオ尿素をチオ硫酸ナトリ
ウムに変更した以外は、乳剤(2)と全く同様にして乳
剤(5)を調製した。
【0292】得られた乳剤は、平均粒子サイズ0.20
μ、収量は631g 、晶癖は八面体であった。
【0293】乳剤(6) 表7の水溶液の温度を41℃に下げて、化学増感時にチ
オ硫酸ナトリウム、塩化金酸、4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを用いた以
外は、乳剤(3)と全く同様にして乳剤(6)を調製し
た。
【0294】得られた乳剤は、平均粒子サイズ0.27
μ、収量は621g であり、晶癖は立方体であった。
【0295】次に、表13の構成の色素固定材料R−1
を作った。
【0296】
【表13】
【0297】なお、表13におけるシリコーンオイル
(23)、界面活性剤(24)、(25)、媒染剤(2
8)、高沸点溶媒(29)は化49に、また界面活性剤
(31)、硬膜剤(32)は化50に、それぞれ示され
るものである。また、界面活性剤(9)は化44に示さ
れるものであり、水溶性ポリマー(26)、(27)、
蛍光増白剤(30)およびマット剤(33)は以下に示
すものである。
【0298】水溶性ポリマー(26):スミカゲルL5
−H(住友化学(株)製) 水溶性ポリマー(27):デキストラン(分子量7万) 蛍光増白剤(30):2,5−ビス(5−ターシャリブ
チルベンゾオキサゾル(2))チオフェン マット剤(33):ベンゾグアナミン樹脂(平均粒径1
5μm )
【0299】
【化49】
【0300】
【化50】
【0301】上記感光材料101〜104を特願平2−
318351号記載の半導体レーザー露光器を用いて露
光した。露光条件は表14に示すとおりとした。
【0302】
【表14】
【0303】なお、表14の露光条件でA4版の感光材
料を10枚、連続して露光したところ、発光波長が第5
層用で672nmから675nmに、第3層用で755nmか
ら758nmにそれぞれ変動しており、図1に示すような
温度変動によるモードホッピング現象が発生していると
考えられる。このような現象は感光材料101〜104
のいずれかにおいても同様であり、また、時間、強度の
いずれの変調方法においても観察された。
【0304】表14の条件で露光した露光済みの感光材
料の乳剤面に12ml/m2の水を供給し、その後直ちに受
像材料と膜面が接するように重ね合わせた。吸水した膜
の温度が90℃となるようにヒートローラを用いて25
秒間加熱した。次に感光材料から受像材料を引きはがす
と、受像材料上にマゼンタ、シアンおよびイエローの転
写像が得られた。
【0305】マゼンタおよびシアンの転写像について濃
度ムラの有無を目視により判定した。
【0306】また、上記転写像を自記記録式濃度計で測
定し、それぞれの露光での最高濃度(Dmax)および最低
濃度(Dmin)を求めた。
【0307】さらに上記において、レーザー露光の代わ
りに、連続的に濃度が変化し、670nm、750nm、8
10nmの波長の光を主として透過する三色分解フィルタ
ーウェッジを用いて高照度感光計(EG&G社製)で1
-3秒露光した後、同じ操作(現像、転写、濃度測定)
を行ない、ダイナミックレンジ(DR)およびガンマ
(γ)を求めた。
【0308】これらの結果を表15にまとめて示す。
【0309】また、感光材料101〜104について分
光感度を求めた。この結果を図4に示す。なお、分光感
度は、感光材料103の第3層の755nmにおける分光
感度を10とした相対感度を使用している。
【0310】感光材料101〜104の第5層(マゼン
タ)および第3層(シアン)について、それぞれ、発光
波長域における1nm当たりのlog (相対感度)の変動
[Δlog (相対感度)/nm]、および極大分光感度波長
(λmax )からの発光波長(λ)のズレ[λmax −λ]
を求めた。これについても表15に併せて示す。
【0311】なお、第5層露光用半導体レーザーの発光
波長域は、前記のとおり、672〜675nm、第3層露
光用半導体レーザーの発光波長域は755〜758nmで
ある。
【0312】また、感光材料101〜104についての
λmax は以下の通りである。
【0313】感光材料101、102 第5層:λmax 686nm 第3層:λmax 737nm
【0314】感光材料103、104 第5層:λmax 673nm 第3層:λmax 752nm
【0315】
【表15】
【0316】以上の結果から本発明の画像形成方法によ
ってDmax が高くかつムラのない画像が得られることが
判る。
【0317】実施例2 以下に示すようなハロゲン化銀カラー写真感光材料(カ
ラー印画紙)を作成し、これを試料201とした。
【0318】各層のハロゲン化銀乳剤は以下に示したも
のを使用した。
【0319】シアンカプラー含有層用乳剤 石灰処理ゼラチン32.0g を蒸留水1000mlに添加
し、40℃にて溶解後、硫酸にてpHを3.8に調節し、
塩化ナトリウム5.5g とN,N−ジメチルイミダゾリ
ジン−2−チオン0.02g を添加して温度を52.5
℃に上昇させた。硝酸銀62.5g を蒸留水750mlに
溶解した溶液と、塩化ナトリウム21.5g を蒸留水5
00mlに溶解した溶液とを52.5℃にて激しく攪拌し
ながら40分間で添加した。さらに、硝酸銀62.5g
を蒸留水500mlに溶解した溶液と、塩化ナトリウム2
1.5g を蒸留水300mlに溶解した溶液とを52.5
℃にて20分間かけて激しく攪拌しながら添加した。添
加する塩化ナトリウム水溶液中には、硝酸銀1モル当り
1×10-8モルの六塩化イリジウム(IV)酸カリウムを添
加しておいた。
【0320】得られた乳剤は、電子顕微鏡による観察か
ら、ハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズが辺長0.46
μ、粒子サイズ分布の変動係数0.09の単分散立方体
粒子からなることがわかった。
【0321】この乳剤を脱塩水洗した後、核酸0.2g
、平均粒子サイズ0.05μの単分散臭化乳剤(臭化
銀1モル当り1.2×10-5モルの六塩化イリジウム(I
V)酸二カリウムを含有)をハロゲン化銀として1.0モ
ル%相当加え、さらに、トリエチルチオ尿素約2×10
-6モル/モルAgにより化学増感を施し、化51の化合
物(V−6)を7×10-6モル/モルAg、化51の化
合物(F−1)を5×10-3モル/モルAg添加した乳
剤を調製し、用いた。
【0322】
【化51】
【0323】マゼンタカプラー含有層用乳剤 上記乳剤粒子の調製において、ハロゲン化銀粒子形成時
の温度を50℃に変えることにより、平均粒子サイズ辺
長0.44μ、粒子サイズの変動係数0.08の単分散
立方体粒子よりなる乳剤を得た。
【0324】この乳剤を脱塩水洗した後、核酸0.2g
、平均粒子サイズ0.05μの単分散臭化銀乳剤(臭
化銀1モル当り1.8×10-5モルの六塩化イリジウム
(IV)酸二カリウムを含有)をハロゲン化銀として0.5
モル%相当加え、さらに、トリエチルチオ尿素約2.5
×10-6モル/モルAgにより化学増感を施し、化52
の化合物(V−3)を1×10-5モル/モルAg、化5
1の化合物(F−1)を5×10-3モル/モルAg添加
した乳剤を調製し、用いた。
【0325】
【化52】
【0326】イエローカプラー含有層用乳剤 上記マゼンタカプラー含有層用乳剤の調製において、化
52の化合物(V−3)の代わりに化53の化合物(V
−7)と化合物(V−8)をそれぞれ1.2×10-4
ル/モルAgおよび0.2×10-4モル/モルAg添加
し、かつ、化51の化合物(F−1)を添加しなかった
ことのみが異なる乳剤を調製し、用いた。
【0327】
【化53】
【0328】塗布試料には、セーフライトに対する安全
性を向上させ、さらに画像の鮮鋭度を向上させる目的
で、化54、化55に示す化合物(D−1)、(D−
2)、(D−3)、(D−4)、(D−5)および(D
−6)をそれぞれ16.0mg/m2、6.0mg/m2 、8.
0mg/m2 、20.0mg/m2 、4.0mg/m2 および22.
0mg/m2 となるように加えた。
【0329】なお、化54の化合物D−3は、前述の染
料の具体例における化20の(A−2)と、また化54
の化合物D−4は化20の(A−1)と、化55のD−
5は化28の(A−27)と、化55の化合物D−6は
化33の(A−42)と、それぞれ同じものである。
【0330】
【化54】
【0331】
【化55】
【0332】多層カラー感光材料の作成にあたっては、
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施したのち、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを含むゼラチン下塗り層を設け、さらに、種
々の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラ
ー印画紙を作製した。塗布液は下記のようにして調製し
た。
【0333】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY:化58)19.1g および
色像安定剤(Cpd−1:化60)4.4g および色像
安定剤(Cpd−7:化63)0.7g に酢酸エチル2
7.2ccおよび溶媒(Solv−3:化65)および
(Solv−7:化66)をそれぞれ4.1g 加えて溶
解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液を185ccに
乳化分散させて乳化分散物を調製した。これと先に調製
したイエローカプラー含有層用乳剤を組合せ、混合溶解
し、以下に示す組成となるように第一塗布液を調製し
た。
【0334】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。
【0335】また、各層に化56に示すCpd−10と
Cpd−11をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と50.
0mg/m2 となるように添加した。
【0336】
【化56】
【0337】イエロー発色層、マゼンタ発色層およびシ
アン発色層の各乳剤層には、1−(5−メチルウレイド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハ
ロゲン化銀1モル当たり8.0×10-4モルずつ添加し
た。さらに、マゼンタ発色層およびシアン発色層には、
化57の化合物をそれぞれ2.0×10-3モルずつ添加
した。
【0338】
【化57】
【0339】表16、17に試料201の層構成および
各層の組成を示す。表中の数字は塗布量(g/m2)を表
す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表す。
【0340】
【表16】
【0341】
【表17】
【0342】試料201を構成する表16、表17にお
ける各化合物は、前述の第一層塗布液のところで挙げた
ものも含め、化58〜化66に示すものである。
【0343】
【化58】
【0344】
【化59】
【0345】
【化60】
【0346】
【化61】
【0347】
【化62】
【0348】
【化63】
【0349】
【化64】
【0350】
【化65】
【0351】
【化66】
【0352】試料201の各層用乳剤の調製において、
ハロゲン化銀粒子形成時に一回目に添加する塩化ナトリ
ウム水溶液中に塩化ロジウム20μg を添加したことの
みが異なる乳剤を調製し、これらの乳剤を用いた多層カ
ラー感光材料を試料201と同様に作成し、これを試料
202とした。
【0353】次に、試料201に対して第3層に用いる
ハロゲン化銀乳剤の分光増感色素を化67のV−9に変
更し、添加量を1.4×10-5モル/モルAgとしたも
のを用いたことのみが異なる試料を作成し、これを試料
203とした。
【0354】さらに、試料202に対して第3層い用い
るハロゲン化銀乳剤の分光増感色素を化67のV−9に
変更し、添加量を1.4×10-3モル/モルAgとした
ものを用いたことのみが異なる試料を作成し、これを試
料204とした。
【0355】
【化67】
【0356】これらの試料に対して、富士写真フィルム
社製分光感度感光計を用いてスペクトル分解された露光
を行ない、表18に示す処理工程で処理した。
【0357】表18の処理工程に用いた発色現像液は表
19に、漂白定着液は表20に、それぞれ示すものであ
る。また、リンス液は下記のものを用いた。
【0358】
【表18】
【0359】
【表19】
【0360】
【表20】
【0361】リンス液 イオン交換水(カルシウムイオン3ppm 以下、マグネシ
ウムイオン2ppm 以下)このようにして処理した試料2
01〜204について、それぞれ、分光感度を求めた。
得られた結果を図5に示す。なお、分光感度は第5層の
830nmにおける分光感度を40とした相対感度を使用
している。
【0362】これらの試料201〜204の第3層(マ
ゼンタ)について、実施例1と同様に、発光波長域(7
50〜753nm)におけるΔlog (相対感度)/nm 、お
よびλmax −λを求めた。なお、第3層のλmax は以下
の通りである。
【0363】試料201、202 第3層:λmax 733nm試料203、204 第3層:λmax 748nm
【0364】また、試料201〜204に対して、実施
例1で用いたものと同様の方法で写真特性を求めた。す
なわち、光学楔と特定の波長の光を透過する分解フィル
ターを介して、EG&G社製キセノンフラッシュ感光計
を用いて10-3秒の露光を与え、その後、下記の処理工
程で処理し、各層に対応した特性曲線(発色濃度−露光
量曲線)を作成した。ただし、分解フィルターの透過波
長を670nm、750nmおよび830nmのものに変更し
た。
【0365】得られた特性曲線から、実施例1と同様の
方法で各層のγ値とダイナミックレンジを求めた。すな
わち、前述のように、γ値については特性曲線上のカブ
リ濃度(Dmin )よりも0.5高い濃度に対応する点
と、それに対応する露光量から0.5多い露光量に対応
する曲線上の点までの平均の傾きをもって表し、ダイナ
ミックレンジについてはカブリ濃度よりも0.1高い濃
度に対応する露光量から0.2小さい値と、最高濃度
(Dmax )よりも0.1低い濃度に対応する露光量の値
との差(Δlog E)をもって表した(図2、図3参
照)。
【0366】これらの結果を表21にまとめた。
【0367】
【表21】
【0368】次に、実施例1で行なったと同様の半導体
レーザー露光器を用いて発色濃度ムラの試験を行なっ
た。ただし、半導体レーザーは発振波長が672nm、7
50nmおよび830nmのものに変更した。さらに、画像
パターンは3層を同時に露光し、シアン、マゼンタおよ
びイエローの3色の発色がグレーにバランスするように
調整したグラデーションが得られるように変更した。露
光済みの試料の処理は、センシトメトリーを行なったの
と同様の処理工程および処理液を用いた。得られた画像
の濃度ムラを評価した結果を表22にまとめた。
【0369】なお、上記の半導体レーザーによる露光に
おいて、同条件でカラー印画紙(100mm巾、148mm
長さ)を40枚、連続して露光したところ、マゼンタ層
露光用の発振波長が750nmから753nmに変動してお
り、図1に示すような温度変動によるモードホッピング
現象が発生していると考えられる。このような現象は試
料101〜104のいずれにおいても同様であり、また
時間、強度のいずれの変調方法においても観察された。
【0370】
【表22】
【0371】以上の結果から明らかなように、本発明を
適用することによりカラー印画紙を用いたレーザー走査
露光方式においても、最大発色濃度が高く、ムラのない
高品質の走査画像を得ることができる。
【0372】
【発明の効果】本発明によれば、露光ムラに起因する画
像ムラの発生がなく、画像濃度が十分な高品質の画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における温度変動によるモードホッピン
グ現象を説明するためのグラフである。
【図2】本発明におけるγを説明するためのグラフであ
る。
【図3】本発明におけるダイナミックレンジ(DR)を
説明するためのグラフである。
【図4】実施例1における熱現像カラー感光材料の分光
感度を示すグラフである。
【図5】実施例2におけるカラー印画紙の分光感度を示
すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、LDは出射光をコリメータレンズに
より高効率に集光することができるため、露光量が多く
とれる利点を有する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】なお、LDは、LDパッケージの外部より
ヒーター、ペルチェ素子等を用いて温度管理がなされ
る。しかし、それでもなお、LDの発光部分、すなわち
活性層を一定温度に管理することは困難であり、数℃の
変動は否めない。そして、この数℃の変動により発振波
長は1nmほど変動する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】ここで、γは、図2に示すような特性曲線
において、最低濃度(Dmin)+0.5を与える特性
曲線上の点をaとし、logE軸上のaに対応する点a
からlogE軸上で0.5右にずらせたlogE(=
+0.5)点bに対応する特性曲線上の点をbと
したとき、aとbとを結んだ直線の傾きと定義されるも
のである。すなわち、bに対応するD軸上の点を(Dm
in)+0.5+xとしたとき、(x/0.5)で表さ
れるものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】このような感光層に対し、本発明では露光
中の発光波長を、 1)上記感光層の1nm当たりの分光感度Sの対数の変
動(ΔlogS/nm)が±0.015以内、好ましく
は実質的に0となる波長範囲内、あるいは 2)上記感光層の極大分光感度波長λmax(nm)の
±10nm以内、好ましくは±7nm以内の範囲にして
いる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P.Gl
afkides著 chimieet Phisiqu
e Photographique(Paul Mon
tel社刊、1967年)、G.F.Duffin著
PhotographicEmulsion Chem
istry(Focal Press社刊、1966
年)、V.L.Zelikman et al著Mak
ing and Coating Photograp
hic Emulsion(Focal Press社
刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製す
ることができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混
合法、およびそれらの組合せなどのいずれの方法を用い
てもよい。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において形
成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち、いわ
ゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いることも
できる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイ
ズが均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0158
【補正方法】変更
【補正内容】
【0158】本発明に適用されうるカラー現像液の処理
温度は20〜50℃、好ましくは30〜45℃である。
補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1mあたり
20〜600ml相当であり、好ましくは30〜300
mlである。さらに好ましくは40〜200ml、最も
好ましくは50〜150mlである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0198
【補正方法】変更
【補正内容】
【0198】また、より好ましいものとして、欧州特許
第220746A2号、公開技報87−6199号、米
国特許第4783396号、特開昭63−201653
号、同63−201654号等に記された一分子内にN
−X結合(Xは酸素、硫黄または窒素原子を表す)と電
子吸引性基を有する化合物、特願昭62−106885
号に記された一分子内にSO−X(Xは上記と同義)
と電子吸引性基を有する化合物、特開昭63−2713
44号に記載された一分子内にPO−X結合(Xは上記
と同義)と電子吸引性基を有する化合物、特開昭63−
271341号に記された一分子内にC−X’結合
(X’はXと同義かまたは−SO−を表す)と電子吸
引性基を有する化合物が挙げられる。また、特開平1−
1612371号、同1−161342号に記載されて
いる電子受容性基と共役するπ結合により還元後に一重
結合が開裂し拡散性色素を放出する化合物も利用でき
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0283
【補正方法】変更
【補正内容】
【0283】
【化46】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0287
【補正方法】変更
【補正内容】
【0287】
【化48】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0324
【補正方法】変更
【補正内容】
【0324】この乳剤を脱塩水洗した後、核酸0.2
g、平均粒子サイズ0.05μの単分散臭化銀乳剤(臭
化銀1モル当り1.8×10−5モルの六塩化イリジウ
ム(IV)酸二カリウムを含有)をハロゲン化銀として
0.5モル%相当加え、さらに、トリエチルチオ尿素約
2.5×10−6モル/モルAgにより化学増感を施
し、化52の化合物(V−3)を4.5×10−5モル
/モルAg、化51の化合物(F−1)を5×10−3
モル/モルAg添加した乳剤を調製し、用いた。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0354
【補正方法】変更
【補正内容】
【0354】さらに、試料202に対して第3層に用い
るハロゲン化銀乳剤の分光増感色素を化67のV−9に
変更し、添加量を6.8×10−5モル/モルAgとし
たものを用いたことのみが異なる試料を作成し、これを
試料204とした。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0369
【補正方法】変更
【補正内容】
【0369】なお、上記の半導体レーザーによる露光に
おいて、同条件でカラー印画紙(100mm巾、148
mm長さ)を40枚、連続して露光したところ、マゼン
タ層露光用の発振波長が750nmから753nmに変
動しており、図1に示すような温度変動によるモードホ
ッピング現象が発生していると考えられる。このような
現象は試料201〜204のいずれにおいても同様であ
り、また時間、強度のいずれの変調方法においても観察
された。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性ハロゲン化銀を含有す
    る感光層を少なくとも1層有する感光材料の少なくとも
    1層の感光層に対し、変調しうる光源を用いて像様露光
    する画像形成方法において、 前記露光光源は、温度または発光量の変動に伴なって発
    光波長が不連続に変動しうる縦シングルモード型の半導
    体レーザーであり、かつ露光中の発光波長は、前記感光
    層の1nm当たりの分光感度の対数の変動[Δlog(分光感
    度)/nm]が±0.015以内となる波長範囲内にあり、
    しかも前記感光層のガンマ(γ)が1.5以上であるこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 支持体上に感光性ハロゲン化銀を含有す
    る感光層を少なくとも1層有する感光材料の少なくとも
    1層の感光層に対し、変調しうる光源を用いて像様露光
    する画像形成方法において、 前記露光光源は、温度または発光量の変動に伴なって発
    光波長が不連続に変動しうる縦シングルモード型の半導
    体レーザーであり、かつ露光中の発光波長は、前記感光
    層の極大分光感度波長(nm)の±10nm以内の範囲内に
    あり、しかも前記感光層のガンマ(γ)が1.5以上で
    あることを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 さらに、露光中の発光波長は、前記感光
    層の1nm当たりの分光感度の対数の変動[Δlog(分光感
    度)/nm]が±0.015以内となる波長範囲内にある請
    求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記感光層の露光量(E)のダイナミッ
    クレンジはlog E単位で2.0以下である請求項1ない
    し3のいずれかに記載の画像形成方法。
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