JPH05106030A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

Info

Publication number
JPH05106030A
JPH05106030A JP26765291A JP26765291A JPH05106030A JP H05106030 A JPH05106030 A JP H05106030A JP 26765291 A JP26765291 A JP 26765291A JP 26765291 A JP26765291 A JP 26765291A JP H05106030 A JPH05106030 A JP H05106030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
high frequency
vapor
forming apparatus
film forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26765291A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromoto Ito
弘基 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP26765291A priority Critical patent/JPH05106030A/ja
Publication of JPH05106030A publication Critical patent/JPH05106030A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、蒸着物質の蒸気をイオン化して
薄膜を形成する薄膜形成装置に関し、蒸着物質の蒸気の
熱分解を抑え、熱分解しやすい高分子材料の薄膜を高品
質で成膜できる薄膜形成装置を得ることを目的とする。 【構成】 ルツボ3、第1高周波コイル30からなる蒸
発源9が、真空槽1内に配設されている。この蒸発源9
の上部には、第2高周波コイル31が配設されている。
この第2高周波コイル31には、第2高周波電源41に
より高周波が印加され、グロー放電が形成される。この
グロー放電により、蒸着物質5の蒸気およびクラスター
8が、励起、解離およびイオン化され、イオン化クラス
ター14を生成する。このイオン化クラスター14は、
アース電極15bで加速され、基板16表面に衝突し、
薄膜が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄膜形成装置に関
し、特にクラスターイオンビーム蒸着法(ICB法)に
より高品質の薄膜を蒸着形成する薄膜形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図3は例えば特公昭54ー9592号公
報に記載された従来の薄膜形成装置を模式的に示す概略
構成図であり、図において1は所定の真空度に保持され
た真空槽、2はこの真空槽1を真空状態に排気する真空
排気系、3は真空槽1内に配設された密閉型のルツボ、
4はルツボ3の上部に設けられた少なくとも1つのノズ
ル、5はルツボ3内に充填された蒸着物質、6はルツボ
3の周囲に配設されルツボ3を加熱する加熱用フィラメ
ント、7は加熱用フィラメント6を包囲して設けられ、
加熱用フィラメント6からの熱を遮る熱シールド板、8
はルツボ3の上部に設けられたノズル4から蒸着物質5
を噴出させて形成したクラスター(塊状原子集団)であ
る。ここで、ルツボ3、加熱用フィラメント6および熱
シールド板7により蒸発源9が構成されている。
【0003】10は熱電子を放出するイオン化フィラメ
ント、11はこのイオン化フィラメント10から放出さ
れた熱電子を引き出し加速する電子ビーム引出電極、1
2はイオン化フィラメント10の熱を遮る熱シールド板
であり、イオン化フィラメント10、電子ビーム引出電
極11および熱シールド板12によりイオン化手段13
が構成されている。14はクラスター8がイオン化手段
13によりイオン化されて形成されたイオン化クラスタ
ー、15a、15bはそれぞれイオン化クラスター14
を電界で加速し、運動エネルギを付与する加速手段を構
成する加速電極およびアース電極である。16はその表
面に薄膜が形成される基板である。
【0004】17は加熱用フィラメント6を加熱する第
1交流電源、18はルツボ3の電位を加熱用フィラメン
ト6に対して正にバイアスする第1直流電源、19はイ
オン化フィラメント10を加熱する第2交流電源、20
はイオン化フィラメント10の電位を電子ビーム引出電
極11に対して負にバイアスする第2直流電源、21は
ルツボ3、電子ビーム引出電極11および加速電極15
aをアース電極15bに対して正にバイアスする第3直
流電源、22は第1交流電源17、第1直流電源18、
第2交流電源19、第2直流電源20および第3直流電
源21を収納する電源装置である。
【0005】つぎに、上記従来の薄膜形成装置の動作に
ついて説明する。まず、真空槽1内を10-6Torr程
度の真空度に真空排気系2により排気する。ついで、第
1直流電源18で印加される電界によって加熱用フィラ
メント6から放出される電子を引き出し、この引き出さ
れた電子をルツボ3に衝突させ、ルツボ3内の蒸気圧が
数Torrになるまで加熱する。この加熱によってルツ
ボ3内の蒸着物質5は蒸発し、ノズル4から真空槽1中
に噴出する。この蒸着物質5の蒸気は、ノズル4を通過
する際に断熱膨張により加速冷却されて凝縮し、クラス
ター8と呼ばれる塊状原子集団となる。
【0006】このクラスター8は、イオン化手段13か
ら放出される電子ビームによって一部がイオン化され、
イオン化クラスター14となる。このイオン化クラスタ
ー14は、イオン化されていない中性のクラスター8と
ともにアース電極15bで印加される電界により加速さ
れ、基板16表面に衝突して薄膜が形成される。
【0007】ここで、電源装置22内の各電源の機能に
ついて説明する。第1直流電源18は、第1交流電源1
7によって加熱された加熱用フィラメント6から放出さ
れた熱電子をルツボ3に衝突させる。第2直流電源20
は、電子ビーム引出電極11に対して第2交流電源19
で加熱されたイオン化フィラメント10を負にバイアス
し、イオン化フィラメント10から放出された熱電子を
電子ビーム引出電極11内部に引き出す。第3直流電源
21は、アース電位にあるアース電極15bに対してル
ツボ3、電子ビーム引出電極11および加速電極15a
を正にバイアスし、加速電極15aとアース電極15b
との間に形成される電界レンズによって、正電荷のイオ
ン化クラスター14を加速制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の薄膜形成装置は
以上のように構成されているので、高分子材料等の高蒸
気圧の蒸着物質5を用いる場合、ルツボ3の上部に設け
られたノズル4から噴出する蒸着物質5の蒸気およびク
ラスター8が、イオン化フィラメント10から放出され
る熱電子照射および加熱されたイオン化フィラメント1
0からの輻射熱によって熱分解してしまうという課題が
あった。
【0009】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、熱分解しやすい高分子材料を熱
分解させずにイオン化して、高品質な高分子薄膜を成膜
できる薄膜形成装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る薄膜形成装置は、高周波コイルと、この高周波コイ
ルに高周波を印加する高周波電源とををイオン化手段に
備えるものである。
【0011】また、この発明の第2の発明に係る薄膜形
成装置は、絶縁管と、この絶縁管に配設された第1およ
び第2電極と、これらの第1および第2電極間に高周波
を印加する高周波電源とをイオン化手段に備えるもので
ある。
【0012】
【作用】この発明においては、高周波コイル、もしくは
第1および第2電極、高周波電源でイオン化手段を構成
しているので、高周波コイルもしくは第1および第2電
極間に高周波を印加してグロー放電が形成でき、このグ
ロー放電により蒸着物質の蒸気が励起、解離およびイオ
ン化され、イオン化手段としてイオン化フィラメントを
用いる必要がなく、イオン化フィラメントの加熱にとも
なう熱電子照射および輻射熱による蒸着物質の蒸気の熱
分解が防止される。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1を示す薄膜形成装
置の概略構成図であり、図において図3に示した従来の
薄膜形成装置と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図において、30はルツボ3
を包囲して配設され、ルツボ3内に充填された蒸着物質
5を加熱する第1高周波コイル、31はルツボ3と基板
16との間に配設され、ノズル4から噴出する蒸発物質
5の蒸気およびクラスター8を励起、解離およびイオン
化する第2高周波コイル、40および41はそれぞれ第
1および第2高周波コイル30、31に高周波を印加す
る第1高周波電源および第2高周波電源、42はアース
電極15bに対してルツボ3を正にバイアスする直流電
源である。ここで、第2高周波コイル31および第2高
周波電源41により、イオン化手段が構成されている。
【0014】つぎに、上記実施例1の動作について説明
する。真空排気系2により、真空槽1内を所望の真空度
に排気する。その後、第1高周波電源40から第1高周
波コイル30に高周波を印加してルツボ3を加熱する。
この加熱によって、ルツボ3内に充填されている高分子
材料の蒸着物質5が蒸発し、ノズル4から蒸気となって
噴出する。この蒸着物質5の蒸気がノズル4を通過する
際に、クラスター8が形成される。ここで、第2高周波
コイル31に第2高周波電源41により高周波を印加す
ると、蒸気中でグロー放電が形成され、蒸着物質5の蒸
気およびクラスター8の一部が、励起、解離およびイオ
ン化される。イオン化された蒸着物質5の蒸気およびイ
オン化クラスター14は、イオン化されていない蒸気お
よびクラスター8と共に、アース電極15bで印加され
る電界により加速され、基板16表面に衝突し、薄膜が
形成される。その他の動作は、図3に示した従来の薄膜
形成装置と同様に動作する。
【0015】このように、上記実施例1でよれば、イオ
ン化手段に第2高周波コイル31を備えているので、イ
オン化手段にイオン化フィラメント10を用いる必要が
なく、加熱されたイオン化フィラメント10による熱電
子照射、輻射熱による蒸着物質5の蒸気の熱分解が防止
でき、熱分解しやすい高分子材料の薄膜を高品質で成膜
できるという効果がある。
【0016】実施例2.図2はこの発明の実施例2を示
す薄膜形成装置の概略構成図であり、図において32は
ルツボ3および第1高周波コイル30を包囲して配設さ
れた絶縁管としての石英管、33および34はそれぞれ
石英管32の外部に設けられ、蒸着物質5の蒸気および
クラスター8を励起、解離およびイオン化する第1電極
および第2電極であり、第1電極33と第2電極34と
の間には、第2高周波電源41が接続され、かつ第2電
極34は直流電源42によりルツボ3に対して負にバイ
アスされている。ここで、石英管32、第1および第2
電極33、34および第2高周波電源41により、イオ
ン化手段が構成されている。
【0017】つぎに、上記実施例2の動作について説明
する。真空排気系2により真空槽1を所望の真空度に排
気した後、第1高周波電源40により第1高周波コイル
30に高周波を印加してルツボ3を加熱する。この加熱
により、ルツボ3内に充填されている高分子材料の蒸着
物質5が蒸発し、ノズル4から真空槽1内に噴出する。
ここで、第2高周波電源41により第1および第2電極
33、34間に高周波を印加して、蒸気中でグロー放電
を形成する。蒸気およびクラスター8の一部は、このグ
ロー放電中で励起、解離およびイオン化される。このイ
オン化された蒸気およびイオン化クラスター14は、イ
オン化されていない蒸気およびクラスター8と共に、第
2電極34で印加される電界により加速され、基板16
表面に衝突して、薄膜が形成される。
【0018】このように、上記実施例2によれば、イオ
ン化手段に第1および第3電極33、34を備えている
ので、イオン化手段にイオン化フィラメント10を用い
る必要がなく、加熱されたイオン化フィラメント10に
よる熱電子照射、輻射熱による蒸着物質5の蒸気の熱分
解が防止でき、熱分解しやすい高分子材料の薄膜を高品
質で成膜できるという効果がある。
【0019】なお、上記各実施例では、クラスターイオ
ンビーム蒸着法を用いて説明しているが、この発明はこ
れに限るものではなく、高周波を印加して蒸着物質5の
蒸気を励起、解離およびイオン化して薄膜を形成する薄
膜形成法であれば適用できるものである。
【0020】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0021】この発明の第1の発明に係る薄膜形成装置
は、高周波コイルと高周波電源とをイオン化手段に備え
ているので、高周波コイルに高周波を印加することによ
り蒸着物質の蒸気を励起、解離およびイオン化でき、熱
分解しやすい高分子材料の薄膜を高品質で成膜できる。
【0022】また、この発明の第2の発明に係る薄膜形
成装置は、第1および第2電極と高周波電源とをイオン
化手段に備えているので、第1および第2電極との間に
高周波を印加することにより蒸着物質の蒸気を励起、解
離およびイオン化でき、熱分解しやすい高分子材料の薄
膜を高品質で成膜できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す薄膜形成装置の概略
構成図である。
【図2】この発明の実施例2を示す薄膜形成装置の概略
構成図である。
【図3】従来の薄膜形成装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 真空槽 3 ルツボ 9 蒸発源 16 基板 31 第2高周波コイル(イオン化手段) 32 石英管(絶縁管) 33 第1電極(イオン化手段) 34 第2電極(イオン化手段) 41 第2高周波電源(イオン化手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽と、前記真空槽内に配設された蒸
    発源と、前記蒸発源に対向して前記真空槽内に配設され
    た基板と、前記蒸発源と前記基板との間に配設され、前
    記蒸発源から発生する蒸着物質の蒸気をイオン化するイ
    オン化手段とを備えた薄膜形成装置において、前記イオ
    ン化手段は、高周波コイルと、前記高周波コイルに高周
    波を印加する高周波電源とを備えていることを特徴とす
    る薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 真空槽と、前記真空槽内に配設された蒸
    発源と、前記蒸発源に対向して前記真空槽内に配設され
    た基板と、前記蒸発源と前記基板との間に配設され、前
    記蒸発源から発生する蒸着物質の蒸気をイオン化するイ
    オン化手段とを備えた薄膜形成装置において、前記イオ
    ン化手段は、絶縁管と、前記絶縁管に配設された第1お
    よび第2電極と、前記第1および第2電極間に高周波を
    印加する高周波電源とを備えていることを特徴とする薄
    膜形成装置。
JP26765291A 1991-10-16 1991-10-16 薄膜形成装置 Pending JPH05106030A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26765291A JPH05106030A (ja) 1991-10-16 1991-10-16 薄膜形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26765291A JPH05106030A (ja) 1991-10-16 1991-10-16 薄膜形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05106030A true JPH05106030A (ja) 1993-04-27

Family

ID=17447660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26765291A Pending JPH05106030A (ja) 1991-10-16 1991-10-16 薄膜形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05106030A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006115236A1 (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Futaba Corporation 蒸着装置
JP2008291339A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Micro Materials Japan:Kk イオンクラスタービーム蒸着装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006115236A1 (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Futaba Corporation 蒸着装置
JP2008063590A (ja) * 2005-04-21 2008-03-21 Futaba Corp 蒸着装置
JP2008291339A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Micro Materials Japan:Kk イオンクラスタービーム蒸着装置
JP4601076B2 (ja) * 2007-05-28 2010-12-22 株式会社マイクロマテリアルズジャパン イオンクラスタービーム蒸着装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4980610A (en) Plasma generators
EP0710056B1 (en) Radio-frequency plasma source
US6765216B2 (en) Method and apparatus for producing atomic flows of molecular gases
US3476968A (en) Microwave ion source
US5180477A (en) Thin film deposition apparatus
JP3454384B2 (ja) イオンビーム発生装置及び方法
JPH05106030A (ja) 薄膜形成装置
JP2703029B2 (ja) 基板への不純物の導入方法
JP2755499B2 (ja) 薄膜形成装置
JPH0684835A (ja) 表面処理方法及びその装置
KR900008155B1 (ko) 박막형성방법 및 그 장치
JPS61207572A (ja) 薄膜成膜装置
JP3169302B2 (ja) 活性化ガス発生装置
JPH05125525A (ja) 有機薄膜形成装置
JPH05132767A (ja) 薄膜形成装置
JP2620474B2 (ja) イオンプレーティング装置
JPS6311662A (ja) 化合物薄膜形成装置
JPH01309957A (ja) 薄膜形成装置
JPH05179431A (ja) 薄膜形成装置
JPS63213338A (ja) 化合物薄膜形成装置
AU602109B2 (en) Improvements in plasma generators
JPH04362172A (ja) 膜形成装置
JPS6096759A (ja) 薄膜蒸着装置
JPH0543783B2 (ja)
JPH065100U (ja) イオン源