JPH05100477A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH05100477A
JPH05100477A JP3284181A JP28418191A JPH05100477A JP H05100477 A JPH05100477 A JP H05100477A JP 3284181 A JP3284181 A JP 3284181A JP 28418191 A JP28418191 A JP 28418191A JP H05100477 A JPH05100477 A JP H05100477A
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JP
Japan
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toner
dyn
dynamic
tert
temperature
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Withdrawn
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JP3284181A
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English (en)
Inventor
Masashi Jinbo
正志 神保
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
Hiroaki Kawakami
宏明 川上
Masaji Fujiwara
雅次 藤原
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 動的粘弾性挙動の150℃における動的損失
G”が1×105 dyn/cm2 以下、200℃におけ
る動的弾性率G’が2×104 dyn/cm2 以上であ
る結着樹脂と、140℃における溶融粘度が5〜100
cpsである離型剤とを少なくとも含有し、150〜2
00℃における損失正接tanδが0.05〜1.0の
範囲にあるトナー。 【効果】 本発明のトナーは低温定着性に優れ、広い温
度範囲で耐オフセット性を有し高画質の画像を安定して
提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法、磁気記録法等における静電潜像、磁気潜像を現像す
るためのトナーに関する。とりわけ熱ローラー定着等の
加熱定着方式に供される静電荷像現像用トナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着し
複写物を得るものであり、そして感光体上に転写せず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。近年このような複写装置は、単なる
一般にいうオリジナル原稿を複写するための事務処理用
複写機というだけでなく、コンピューターの出力として
のプリンター或いは個人向けのパーソナルコピーという
分野で使われ始めた。
【0003】そのため、より小型、より軽量そしてより
高速、より高信頼性が厳しく追及されてきており、機械
は種々な点でよりシンプルな要素で構成されるようにな
ってきている。その結果、トナーに要求される性能はよ
り高度になり、トナーの性能向上が達成できなければよ
り優れた機械が成り立たなくなってきている。
【0004】例えばトナー像を紙などのシートに定着す
る工程に関して種々の方法や装置が開発されているが、
現在最も一般的な方法は熱ローラーによる圧着加熱方式
である。
【0005】加熱ローラーによる圧着加熱方式はトナー
に対し離型性を有する材料で表面を形成した熱ローラー
の表面に被定着シートのトナー像面を加圧下で接触しな
がら通過せしめることにより定着を行うものである。こ
の方式は熱ローラーの表面と被定着シートのトナー像と
が加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に
融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を
行うことができ、高速度電子写真複写機において非常に
有効である。しかしながら上記方法では、熱ローラー表
面とトナー像とが溶融状態で加圧下で接触するためにト
ナー像の一部が定着ローラー表面に付着、転移し、次の
被定着シートにこれが再転移して所謂オフセット現象を
生じ、被定着シートを汚すことがある。熱定着ローラー
表面に対してトナーが付着しないようにすることが熱ロ
ーラー定着方式の必須条件の1つとされている。
【0006】従来、定着ローラー表面にトナーを付着さ
せない目的で、例えばローラー表面をトナーに対して離
型性の優れた材料、シリコンゴムや弗素系樹脂などで形
成し、さらにその表面にオフセット防止及びローラー表
面の疲労を防止するためにシリコンオイルの如き離型性
の良い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが行わ
れている。しかしながら、この方法はトナーのオフセッ
トを防止する点では極めて有効であるが、オフセット防
止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装置
が複雑になること等の問題を有している。
【0007】これは小型化、軽量化と逆方向であり、し
かもシリコンオイルなどが熱により蒸発し、機内を汚染
する場合がある。そこでシリコンオイルの供給装置など
を用いないで、かわりにトナー中から加熱時にオフセッ
ト防止液体を供給しようという考えから、トナー中に低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどの離
型剤を添加する方法が提案されている。充分な効果を出
すために多量にこのような添加物を加えると、感光体へ
のフィルミングやキャリアやスリーブなどのトナー坦持
体の表面を汚染し、画像が劣化し実用上問題となる。そ
こで画像を劣化させない程度に少量の離型剤をトナー中
に添加し、若干の離型性オイルの供給もしくはオフセッ
トしたトナーを巻き取り式の例えばウエブの如き部材を
用いた装置でクリーニングする装置を併用することが行
われている。
【0008】しかし最近の小型化、軽量化、高信頼性の
要求を考慮するとこれらの補助的な装置すら除去するこ
とが必要であり好ましい。従ってトナーの定着、オフセ
ット等のさらなる性能向上がなければ対応しきれず、そ
れはトナーのバインダー樹脂、離型剤等の更なる改良が
なければ実現することが困難である。
【0009】トナー中に離型剤としてポリアルキレン類
を含有させるのは公知であり、特開昭52−3304号
公報、特開昭52−3305号公報特開昭57−525
74号公報等の技術が開示されている。
【0010】また非オフセット温度領域の拡大、加熱ロ
ーラー等への転写紙の巻き付き等の改良のため、2種以
上のポリアルキレン類を含有させる技術も、特開昭60
−151650号、特開昭62−100775号、特開
昭63−34550号公報等いくつか開示されている。
【0011】しかし、トナー中に離型剤を含有させるこ
とによってある程度の効果と改善は望めるが、低温定着
性や、耐オフセット性、特に低温から高温までの広い温
度範囲における耐オフセット性を実現する事は困難であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の如き問題点を解決したトナーを提供することにある。
即ち、本発明の目的は、低い温度で定着し、且つ広い温
度範囲での耐オフセット性に優れたトナーを提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、動的
粘弾性挙動の150℃における動的損失G”が1×10
5 dyn/cm2 以下であり、且つ200℃における動
的弾性率G’が2×104 dyn/cm2 以上である結
着樹脂と140℃における溶融粘度が5〜100cps
である離型剤を少なくとも含有し、トナーの温度150
℃〜200℃における損失正接tanδが0.05〜
1.0の範囲にあることを特徴とする、静電荷像現像用
トナーである。
【0014】本発明において、低温定着性且つ広い温度
範囲での優れた耐オフセット性を実現するためには、結
着樹脂の温度150℃における動的損失G”が1×10
5 dyn/cm2 以下であり、且つ温度200℃におけ
る動的弾性率G’が2×104 /cm以上である。
【0015】動的損失G”、動的弾性力G’はそれぞれ
粘性率、弾性率(凝集力)に対応するもので、G”が1
×105 dyn/cm2 より大きい場合には、トナーの
粘性が大きくなり充分な低温定着性を望めず、G’が2
×104 dyn/cm2 より小さい場合には、高温での
トナーの弾性が小さいため高温オフセットが発生しやす
くなる。
【0016】また、本発明のトナーは140℃における
溶融粘度が5〜100cpsより好ましくは、10〜8
0cpsの離型剤を少なくとも含有する。その中でも温
度による粘度の変化の少ない、即ち粘度指数の大きい離
型剤が特に好ましく、トナーの低温側(150℃)での
粘性を下げ低温定着性をより向上させると同時に耐オフ
セット性も向上させることを見出した。上記溶融粘度が
100cpsより大きい場合には、むしろトナーの低温
側(150℃)での粘性を上げ、5cpsより小さい場
合には、トナーの高温側(200℃)での弾性を下げ好
ましくない。
【0017】尚、トナーの温度150℃における動的損
失G”は2×105 dyn/cm2以下、かつ温度20
0℃における動的弾性率G’が1×104 dyn/cm
2 以上であることが好ましい。
【0018】さらに、本発明においてはトナーの温度1
50℃〜200℃における損失正接tanδが0.05
〜1.0の範囲にある。損失正接tanδが0.05よ
り小さい場合には、トナーの弾性が大きすぎて定着性を
阻害し、1.0より大きい場合には、トナーの粘性が弾
性より大きいために耐オフセット性特に、高温オフセッ
トが発生し易くなる。
【0019】尚、本発明における結着樹脂及びトナーの
動的粘弾性挙動は、レオメトリックス社製のRMS−8
00メカニカル・スペクトロメーターを用いて測定され
る。 ジオメトリー: パラレルプレート(半径12.5m
m) 測定温度範囲: 100〜250℃ 角周波数 : 62.8rad/sec 歪み : 10%以下(自動) 試料 : 1.5〜2.5gを錠剤成型器にて成
型したものを使用 また、本発明における離型剤の溶融粘度は、ブラックフ
ィールド型粘度計(S.T.ジョンソン社製のLVTD
V−II)を用いて測定される。
【0020】測定温度 : 140℃ ずり速度 : 1.32rpm 試料 : 8.0ml 本発明に使用される離型剤としては、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプ
テン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1のよ
うな直鎖のα−オレフィン及びこれらの不飽和基の位置
の異なるオレフィン等が挙げられ、これ等の単独重合オ
レフィンもしくはこれらの共重合オレフィン、さらに
は、グラフト変性されたオレフィン(変性種としては、
スチレン系誘導体、不飽和脂肪酸系誘導体等)が例示さ
れる。
【0021】尚、温度140℃における溶融粘度が5〜
100cpsであれば特に限定されるものではない。
【0022】本発明に使用するトナーの結着樹脂を形成
する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−クロルスチレン、ビニルトル
エンの如きスチレン及びその置換体;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸tert−ブチルの如きアクリル酸エステル;メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、
の如きメタクリル酸エステル;アクリロニトリル;ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルの如きビニル
エーテル類;マレイン酸、マレイン酸エステルの如き不
飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル;エチレ
ン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類、ジオ
レフィン類が例示される。これら単量体の単重合体、及
び2種類以上の単量体よりなる共重合体、及びポリエス
テル、非線状ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミ
ド、エポキシ樹脂、ポリアマイド、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、が単独あるいは混合して使用できる。
【0023】前述の単量体を重合するにあたっては開始
剤の存在下、及び架橋剤の存在下或いは不存在下で重合
し得る。
【0024】開始剤としてはジ−tert−ブチルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレー
ト、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチ
ルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(ter
t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、
2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタ
ン、n−ブチル4,4−ビス(tert−ブチルパーオ
キシ)バリレート、2,2−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシ)ブタン、1,3−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−tert
−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス
(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン、ジ−tert−ブチルパーオキシα−
メチルサクシネート、ジ−tert−ブチルパーオキシ
ジメチルグルタレート、ジ−tert−ブチルパーオキ
シヘキサヒドロテレフタレート、ジ−tert−ブチル
パーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(tert−ブチルパーオキシ)−ヘキサン、ジエチレ
ングリコール−ビス(tert−ブチルパーオキシカー
ボネート)、ジ−tert−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート、トリス(tert−ブチルパーオキシ)
トリアジン、ビニルトリス(tert−ブチルパーオキ
シ)シラン等が挙げられ、これらが単独或は併用して使
用できる。
【0025】次に、架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物を用いることがで
きる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン
のような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ビスフェノールジエチレングレコールジアクリレー
トのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;
ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスル
ホンの如きジビニル化合物及び3個以上のビニル基を有
する化合物が単独もしくは混合物として用いても良い。
【0026】本発明において、結着樹脂としてスチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、架橋スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、架橋スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体、非線状ポリエステル樹脂が好
ましく、樹脂の分子量分布が少なくとも2つ以上のピー
クを有するものが特に好ましい、例えば上記樹脂の低分
子樹脂と高分子樹脂の混合系、低分子樹脂と架橋樹脂の
混合系、上記樹脂を構成するモノマーを使用する二段重
合系等、またポリエステル樹脂とエポキシ樹脂の混合系
等も挙げられる。
【0027】本発明のトナーに使用する荷電制御剤とし
ては、従来公知の正或いは負の荷電制御剤が用いられ
る。今日、当該技術分野で知られている荷電制御剤とし
ては、以下のものが挙げられる。
【0028】(1)トナーを正荷電性に制御するものと
して下記の物質がある。ニグロシン及び脂肪酸金属塩等
による変成物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−
ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチル
アンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモ
ニウム塩、及びこれらの類似体で有るホスホニウム塩等
のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料。トリフェニルメ
タン染料及びこれらのレーキ顔料。(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高
級脂肪酸の金属塩、アセチルアセトン金属錯体。ジブチ
ルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシク
ロヘキシルスズオキサイドなどのジルガノスズオキサイ
ド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、
ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボ
レート等どであり、これらを単独で或いは2種類以上組
合わせて用いることができる。これらの中でも、ニグロ
シン系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好
ましく用いられる。
【0029】(2)トナーを負荷電性に制御するものと
して下記物質がある。特公昭41−20153号、同4
2−27596号、同44−6397号、同45−26
478号などに記載されているモノアゾ染料の金属錯塩
が挙げられる。
【0030】特開昭50−133338号に記載されて
いるニトロアミン酸及びその塩或いはC.I.1464
5等の染顔料、特公昭55−42752号、特公昭58
−41508号、特公昭58−7384号等に記載され
ているサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸のZ
n,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化
した銅フタロシアニン顔料、ニトリル基、ハロゲンを導
入したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン等。特に
分散性の面などから、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチ
ル酸、アルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン
酸の金属錯体が好ましい。
【0031】本発明のトナーは、必要に応じて添加物を
混合した場合にもよい結果が得られる。添加物として
は、例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛、弗化ビニリデ
ンの如き滑剤、中でもポリ弗化ビニリデンが好ましい。
或いは酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチ
ウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが好ま
しい。或いは例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウ
ム等の流動性付与剤、中でも特に疎水性コロイダルシリ
カが好ましい。ケ−キング防止剤、或いは例えばカーボ
ンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の
導電性付与剤、或いはカルナバろう、アミド系ワック
ス、高級アルコール系ワックス等の各種極性ワックス類
なども使用可能である。また逆極性の白色微粒子及び黒
色微粒子を現像性向上剤して少量用いる事も出来る。
【0032】さらに本発明のトナーは、二成分系現像剤
として用いる場合にはキャリアと混合して用いられる。
この場合には、トナーとキャリアとの混合比はトナー濃
度として0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜15
重量%、さらに好ましくは3〜5重量%が望ましい。
【0033】本発明に使用しうるキャリアとしては公知
のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、
ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及
びこれらの表面をフッ素系樹脂又はスチレン/アクリル
系樹脂又はシリコン系樹脂等で表面処理したものなどが
挙げられる。
【0034】さらに本発明のトナーは磁性材料を含有さ
せ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料
は着色剤の役割をかねている。本発明の磁性トナー中に
含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライト、等の酸化鉄又は二価金属と酸化鉄との
化合物;鉄、コバルト,ニッケルのような金属或いはこ
れらの金属のアルミニウム,コバルト,銅,鉛,マグネ
シウム,スズ,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,ビスマ
ス,カドミウム,カルシウム,マンガン,セレン,チタ
ン,タングステン,バナジウム,のような金属の合金及
びびその混合物等が挙げられる。
【0035】これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ま
しい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100
重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは樹
脂成分100重量部に対し40〜180重量部が良い。
【0036】さらに本発明のトナーには必要に応じて着
色剤を添加しても良い。
【0037】本発明のトナーに使用する着色剤として
は、任意の適当な顔料又は染料が使用される。トナー着
色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラッ
ク,アニリンブラック,アセチレンブラック,ナフトー
ルイエロー,ハンザイエロー,ローダミンレーキ,アリ
ザリンレーキ,ベンガラ,フタロシアニンブルー,イン
ダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃
度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100
重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の添加量が良い。また同様の目的で、さらに染料
が用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染
料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり樹脂10
0重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.3
〜3重量部の添加量が良い。
【0038】本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製
するには前記本発明に係る結着樹脂及び離型剤、荷電制
御剤、必要に応じて磁性材料及びないしは着色剤として
の顔料又は染料、添加剤等をボールミルその他の混合機
により充分混合してから加熱ロール,ニーダー,エクス
トルーダー等の熱混練機を用いて溶融、混和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散
又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級して平均粒径
3〜20μmのトナ−を得ることが出来る。
【0039】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、これは本発明を何ら限定するものではない。尚、実
施例中の「部」は全て「重量部」である。
【0040】実施例1 結着樹脂として、G”が7.8×104 dyn/cm
2 、G’が4.0×104 dyn/cm2 、であるスチ
レン−アクリル酸n−ブチル共重合体100部、140
℃における溶融粘度が70cpsである低分子量ポリプ
ロピレン3部、磁性体(マグネタイト)70部、及びニ
グロシン系染料2部を前混合した後、二軸混練押出機で
溶融混練した後冷却し、気流式粉砕機で微粉砕し、風力
分級機で分級して12μmの黒色微粉体を得た。次いで
該黒色微粉体100部に疎水性コロイダルシリカ0.6
部を乾式混合し一成分磁性トナーを得た。
【0041】得られたトナーのG”は1.1×105
yn/cm2 、G’は3.8×104 dyn/cm2
tanδは0.6〜0.8であった。
【0042】このトナーをキヤノン社製複写機FC−2
を用いて定着性、耐オフセット性について評価を行なっ
た。
【0043】定着性に関しては、FC−2機の定着器の
設定温度より20℃低い温度に設定し画像を出し50g
/cm2 の荷重をかけたシルボン紙で5往復こすりベタ
画像濃度の低下率をもって評価した結果、濃度低下率は
4.7%と良好であった。
【0044】耐オフセット性に関しては、FC−2機の
定着器の設定温度より高い240℃に設定し、間欠通紙
を1000枚行なったが耐オフセット性は非常に良好で
裏汚れ等も見られなかった。
【0045】実施例2 結着樹脂として、G”が6.3×104 dyn/cm
2 、G’が1.2×104 dyn/cm2 であるスチレ
ーンアクリル酸n−ブチル共重合体を用い、低分子量ポ
リプロピレンに代えて、140℃における溶融粘度が5
8cpsのグラフト変性ポリエチレン4部を用いた以外
は実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0046】得られたトナーのG’は1.1×105
yn/cm2 、G’は2.4×104 dyn/dm2
tanδは0.92〜0.98であった。
【0047】このトナーの濃度低下率は5.8%、耐オ
フセット性も良好であった。
【0048】実施例3 結着樹脂として、G”が6.7×104 dyn/cm
2 、G’が2.3×104 dyn/cm2 、であるポリ
エステル樹脂100部、140℃における溶融粘度が4
0cpsである低分子量ポリエチレン4部、磁性体(マ
グネタイト)60部、及びサリチル酸金属錯体2部を前
混合した後、二軸混練押出機で溶融混練した後冷却し、
気流式粉砕器で微粉砕し、風力分級機で分級して12μ
mの黒色微粉体を得た。次いで該黒色微粉体100部に
疎水性コロイダルシリカ0.5部を乾式混合し一成分磁
性トナーを得た。
【0049】得られたトナーのG”は7.2×104
yn/cm2 ,G’は1.6×104 dyn/cm2
tanδは0.85〜0.9であった。
【0050】このトナーをキヤノン社製レーザービーム
プリンタLBP−8IIを用いて定着性、耐オフセット
性について評価を行なった。
【0051】5000枚の通紙耐久後も現像剤坦持体
上、感光体上にフイルミング、融着は見られず、またカ
ブリ画像濃度の低下等の画質欠陥も見られなかった。
【0052】定着性に関しては、LBP−8IIの定着
器の設定温度より20℃低い温度に設定し画像を出し5
0g/cm2 の荷重をかけたシルボン紙で5往復こすり
ベタ画像濃度の低下率をもって評価した結果、濃度低下
率は3.8%と良好であった。耐オフセット性に関して
は、LBP−8IIの定着器の設定温度より高い240
℃に設定し、間欠通紙を1000枚行なったが耐オフセ
ット性は非常に良好で裏汚れ等も見られなかった。
【0053】実施例4 ポリエステル樹脂に代えて、G”が8.6×104 dy
n/cm2 、G’が7.8×104 dyn/cm2 であ
るエポキシ−ポリエステル混合系樹脂を用い、140℃
における溶融粘度が12cpsの低分子量ポリエチレン
を用いた以外は実施例3と同様にしてトナーを得た。
【0054】得られたトナーのG”は1.4×104
yn/cm2 、G’は4.6×104 dyn/cm2
tanδは0.08〜0.4であった。
【0055】このトナーの濃度低下率は6.4%、耐オ
フセット性も良好であった。
【0056】比較例1 G”が6.5×104 dyn/cm2 、G’が7.8×
103 dyn/cm2であるスチレン−アクリル酸n−
ブチル共重合体を用いた以外は実施例1と同様にしてト
ナーを得た。
【0057】得られたトナーのG”は6.8×104
yn/cm2 、G’は8.6×103 dyn/cm2
tanδは0.5〜0.7であった。
【0058】このトナーの評価を行なったところ定着性
に関しては濃度低下率が2.9%と非常に良好であった
が、耐オフセット性に関しては良好とは言えなかった。
【0059】比較例2 G”が3.0×105 dyn/cm2 、G’が4.6×
104 dyn/cm2であるスチレン−アクリル酸n−
ブチル共重合体を用いた以外は実施例2と同様にしてト
ナーを得た。
【0060】得られたトナーのG”は2.8×105
yn/cm2 、G’は3.6×104 dyn/cm2
tanδは1.0〜1.12であった。
【0061】このトナーの評価を行なったところ耐オフ
セット性に関しては非常に良好であったが、定着性に関
しては濃度低下率が21.4%と良好とは言えなかっ
た。
【0062】比較例3 G”が2.7×105 dyn/cm2 、G’が1.2×
104 dyn/cm2であるポリエステル樹脂を用いた
以外は実施例3と同様にしてトナーを得た。
【0063】得られたトナーのG”は2.5×104
yn/cm2 、G’は1.5×104 dyn/cm2
tanδは1.5〜2.0であった。
【0064】このトナーの評価を行なったところ定着
性、耐オフセット性ともに良好とは言えなかった。
【0065】
【発明の効果】本発明のトナーは、動的粘弾性挙動の1
50℃における動的損失G”が1×105 dyn/cm
2 以下であり、かつ温度200℃における動的弾性率
G’が2×104 dyn/cm2 以上である結着樹脂と
140℃における溶融粘度が5〜100cpsである離
型剤を少なくとも含有し、150〜200℃における損
失正接tanδが0.05〜1.0の範囲にあることに
よって、優れた低温定着性及び広い温度範囲における耐
オフセット性を有し、高画質の画像を安定して提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 雅次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動的粘弾性挙動の150℃における動的
    損失G”が1×105 dyn/cm2 以上、200℃に
    おける動的弾性率G’が2×104 dyn/cm2 以下
    である結着樹脂と、140℃における溶融粘度が5〜1
    00cpsである離型剤とを少なくとも含有し、150
    〜200℃における損失正接tanδが0.05〜1.
    0の範囲にあることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
JP3284181A 1991-10-04 1991-10-04 静電荷像現像用トナー Withdrawn JPH05100477A (ja)

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