JPH0476239B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、ペースト状はんだを印刷するための
マスクを、プリント板に位置合わせするための印
刷用マスク位置合わせ方法に関する。

〔発明の背景〕

第９図により、フラツトパツク型部分を搭載接
続するためのプリント板へペースト状はんだを印
刷する方法に説明する。１０３は印刷用マスクで
あり、金属の薄板から成るメタルマスク１０４を
メツシユ１０７により張力を持たせて固定枠１０
６に取り付けたものである。この印刷用マスク１
０３をプリント板１０１の上に配置し、ウレタン
等の柔軟材から成る平板状のスキージ１０８によ
り、ペースト状はんだ１０９をメタルマスク１０
４上で矢印１１０方向へ回転移動させることによ
つて、メタルマスク１０４のペースト供給穴１０
５からペースト状はんだ１０９をプリント板１０
１ぺ供給し、部品接続部１０２を印刷する。

さて従来は、第１０図に示すように、メタルマ
スク１０４の上方より、矢線１１２に示すように
ペースト供給穴１０５を介して部品接続部１０２
を目視しながら、印刷用マスク１０３をマイクロ
メータ等の手段で移動させることにより、印刷用
マスク１０３とプリント板１０１との位置合わせ
を行つている。しかし、このような方法では位置
ずれΔがかなり大きく、プリント板１０１の実
装密度が上がり、部品接続部１０２が微細化する
につれ、位置ずれを無視できなくなりつゝある。
また、直接的な目視に頼つているため、作業性が
悪く、位置合わせを要する時間も長い。

また、メタルマスクの基準穴にプローブを挿入
し、プリント板上の基準パターンとの電気的接続
を検出することにより、印刷用マスクとプリント
板を位置合わせする方法も特開昭58−89893号公
報に開示されている。しかし、この方法も位置合
わせ精度をそれほど向上できない。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、ペースト状はんだ印刷用マス
クを、プリント板に能率良く高精度に位置合わせ
できる印刷用マスク位置合わせ方法を提供するこ
とにある。

〔発明の概要〕

本発明の印刷用マスク位置合わせを実現するた
め、ペースト状はんだの印刷用マスクを保持する
機構と、該機構を作動させて該機構に保持された
印刷用マスクを移動させる駆動装置とから成るマ
スク保持装置と、該駆動装置を制御するための制
御装置と、固定されたプリント板の位置決めマー
クと該マスク保持装置に保持された印刷用マスク
の位置検出マークを撮像するための撮像装置と、
該撮像装置により撮像された像を画面に表示する
モニター装置とを備える。該モニター装置は画面
上のカーソルを任意の位置に移動させる機能を有
する。

印刷用マスクの位置合わせは、次のような手順
で行われる。まずオペレータは、固定されたプリ
ント板上の位置決めマークを該撮像装置で撮像さ
せ、その像を該モニター装置の画面に表示させ
る。オペレータは、その像の基像点にカーソルを
合わせる。次に、印刷用マスクを該マスク保持装
置にセツトし、該印刷用マスクの位置検出マーク
を該撮像装置で撮像させ、該モニター装置の画面
に表示させる。そしてオペレータは、該制御装置
を介して該駆動装置を制御することにより、該モ
ニター装置の画面に表示された位置検出マークの
基準点がカーソルの位置に合致するように、該印
刷用マスクと該プリント板との相対位置を調節
し、該印刷用マスクを該プリント板に位置合わせ
する。

〔発明の実施例〕

以下、第１図ないし第８図を参照し、本発明の
一実施例を説明する。

初めに第２図により、本発明の印刷用マスク位
置合わせ方法を達成するペースト印刷機の全体的
構成を説明する。この図において、１８はプリン
ト板１がセツトされるテーブルである。３は印刷
用マスクであり、印刷用マスク位置合わせ装置に
より実線の位置にてプリント板１と位置合わせさ
れたのち、破線３′に示すように下降させられ、
ペースト状はんだの印刷が可能となる。２５はス
キージ８を取り付けたスキージヘツドである。こ
のスキージヘツド２５は、支持架５１にスライド
可能に支持されており、またボールネジ２７と螺
合している。モータ等から成る駆動装置２８によ
つてボールネジ２７を回転させることにより、ス
キージヘツド２５は図中左右ヘスライドさせられ
る。２６は油圧シリンダやギヤシリンダ等からな
る昇降装置であり、この昇降装置２６により支持
架５１と一体にスキージヘツド２５は昇降させら
れる。

ペースト状はんだの印刷を行う場合、印刷用マ
スク３を位置合わせして下降させた後、印刷用マ
スク３上にペースト状はんだを供給する。そし
て、スキージヘツド２５を下降させ、図中左端よ
り右方向へ移動させる。これにより、印刷用マス
ク３を介してペースト状はんだがプリント板１の
表面に供給され、所定の導体パターンが印刷され
る。

以上の印刷機構自体は従来と同様であるので、
これ以上の説明は割愛し、本発明の位置合わせ方
法を達成する位置構成を説明する。

第１図において、１４はマスク保持装置であ
り、そこに保持した印刷用マスク３をＸ，Ｙ，θ
方向（後述）へ移動させるための手段を備えてい
る。その移動は、制御装置１７を通じて、オペレ
ータが制御できる。マスク保持装置１４には、マ
スク挿入ガイドレール２０とマスク受け１９が、
それぞれ一対づつ設けられている。１５はテレビ
カメラ等の撮像装置であり、垂直下向きに３箇所
に設けられている。この撮像装置１５の設置位置
と個数は、位置決め精度と操作性に影響するた
め、一般にプリント板１の外周部、２個以上４個
以下とするのが好ましい。１６はモニター装置で
あり、各撮像装置１５に対応した画面５２を備え
ている。各撮像装置１５により撮像された後は、
対応画面５２に一定の倍率で表示される。またモ
ニター装置１６は、各画面５２に十字状のカーソ
ル４４を表示し、そのＸ，Ｙ，方向の各ラインを
オペレータが任意に移動可能となつている。かゝ
るモニター装置１６そのものは一般的なものであ
るので、その詳細は説明しない。

なお、プリント板１をセツトするテーブル１８
は、プリント板１の反りを矯正するための真空ポ
ンプ等を使用して成る手段や、プリント板１の板
厚のばらつきを補正するための上下に動作可能な
機構を備えている。さらに、プリント板１のセツ
ト後、テーブル１８を矢印２２の方向へ移動させ
印刷位置に停止せしめ、印刷を終了した後、プリ
ント基板の取り外しと再セツトのためにテーブル
１８を逆方向へ移動させる機構が存在するが、図
では省略されている。この機構も制御装置１７に
より制御される。また、プリント板１の４隅に
は、位置決めマークとして十字状パターン４２が
形成されている。

上記マスク保持装置１４の詳細を、第３図ない
し第５図により説明する。マスク保持装置１４
は、印刷用マスク３を移動可能に保持するための
機構として、支点３１を中心にθ方向に回動可能
なθテーブル３４、θテーブル３４に対してＸ方
向に移動可能なＸテーブル３２、Ｘテーブル３２
に対してＹ方向に移動可能はＹテーブル３０、一
対のマスク挿入ガイドレール２０、および一対の
マスク受け１９から成る組み合わせ機構を備えて
いる。また、このような各テーブル３０，３２，
３４をそれぞれ作動させるために、制御装置１７
により制御せれるモータな油圧シリンダ等から成
るＹ方向駆動装置３７、Ｘ方向駆動装置３８、θ
方向駆動装置３９を備えている。Ｙ方向駆動装置
３７とＸ方向駆動装置３８はθテーブル３４に取
付けられているが、θ方向駆動装置３９は図示し
ない固定部材に取付けられている。なお、各テー
ブル３０，３２，３４は、アルミニウム材等の比
較的軽量は材料で作られている。

前述のように、マスク保持装置１４にはマスク
挿入ガイドレール２０とマスク受け１９がそれぞ
れ一対づつ設けられている（第３図参照）が、こ
れについて第５図により説明する。同図のよう
に、Ｙテーブル３０に油圧シリンダ等の駆動装置
４６が設けられている。この駆動装置４６も制御
装置１７により制御される。なお駆動装置４６は
Ｙテーブル３０の４隅に設けられているが、図に
は１個だけ示されている。各マスク挿入ガイドレ
ール２０は、一対の駆動装置４６によりＹテーブ
ル３０に対して上下方向へ移動させられる部材５
３（一対）に固着されている。また各マスク受け
１９は、それぞれＹテーブル３０に上下にスライ
ド可能に支持された一対のスライド軸５４（合計
４本ある）に取付けられている。各スライド軸５
４にはストツパ４７が固着されており、マスク受
け１９に印刷用マスク３の重量がかゝつた場合、
ストツパ４７が下降位置調節ネジ５５と係合する
位置までマスク受け１９は下降する。マスク受け
１９に印刷用マスク３の重量がかゝらない場合、
スプリング５６の作用により、ストツパ４７が上
昇位置調節ネジ５７と係合する位置（破線１９′）
まで上昇する。

また第３図に示されるように、マスク受け１９
には、粗位置合わせ用のピン２１が突設されてい
る。

印刷用マスク３は第６図に示されるように、金
属薄板のメタルマスク４を、ステンレス材等のメ
ツシユ７により、アルミニウム材等の固定枠６に
張りを持たせて取り付けたものである。メタルマ
スク４には、ペースト供給穴５の他に、プリント
板１の十字状パターン４２と対応した位置に位置
検出マークとしての十字状穴３６がエツチングに
より形成されている。固定枠６には、マスク受け
１９の粗位置合わせ用ピン２１に対応させた位置
に穴４０，４１が形成されている。一方の穴４０
はXY方向の粗位置合わせ用の円形穴であり、他
方の穴４１はθ方向粗位置合わせ用の楕円形穴で
ある。

次に、第７図と第８図を参照し、位置合わせ動
作を説明する。

まず、オペレータはプリント板１をテーブル１
８にセツトし、テーブル移動を制御装置１７に指
示する。そうすると、制御装置１７はテーブル１
８の移動機構を作動させ、テーブル１８を矢印２
２の方向へ移動させ、プリント板１をマスク保持
装置１４の直下の印刷装置（第２図に示す位置）
に停止させる。各撮像装置１５により、プリント
板１の対応した十字状パターン４２が撮像され、
その像４２′がモニター装置１６の対応画面５２
に表示される。オペレータにはモニター装置１６
の操作部を操作することにより、カーソル４４を
移動させ、カーソル４４のXYラインの交点を像
４２′の交点（基準点）に合わせる（第７図）。カ
ーソル４４の位置は、位置合わせ期間中、そこに
固定される。

次にオペレータは、印刷用マスク３をマスク挿
入ガイドレール２０に沿わせて挿入し、マスク保
持装置１４にセツトする。この時、マスク挿入ガ
イドレール２０は上昇させられており、印刷用マ
スク３は第５図の破線３′の位置に保持される。
その後オペレータは、制御位置１７に対しマスク
挿入ガイドレール２０の降下を指示する。そうす
ると、制御装置１７は駆動装置４６を作動させ、
マスク挿入ガイドレール２０を下降位置まで降下
させる。その結果、セツトされた印刷用マスク３
の重量がマスク受け１９にかゝり、マスク受け１
９は印刷用マスク３と一緒に第５図に実線で示す
位置まで降下し静止する。この際、粗位置合わせ
用ピン２１が穴４０，４１に挿入されたことによ
り、印刷用マスク３は粗位置合わせされ、その各
十字状穴３６が対応した撮像装置１５の視野内に
入る。撮像装置１５により撮像された十字状穴３
６の像３６′は、第８図に示されるようにモニタ
ー装置１６の画面に表示される。オペレータは画
面に表示された像３６′とカーソル４４を観察し
ながら、制御装置１７を操作することにより、マ
スク保持装置１４にセツトされた印刷用マスク３
をＸ，Ｙ，θ方向へ微小移動させ、像３６′の交
点（基準点）をカーソル４４の交点（基準点）に
一致させる。これで位置合わせは終了である。

位置合わせを完了すると印刷を行う。この印刷
は前述した通りであるから、こゝではその説明を
省略する。

印刷を終了すると、オペレータは制御装置１７
を操作することにより、マスク挿入ガイドレール
２０を上昇させる。これにより印刷用マスク３も
上昇するため、マスク受け１９は第５図の破線１
９′の位置まで上昇する。その後、オペレータは
制御装置１７を操作することにより、テーブル１
８を矢印２２（第２図）と逆向きに移動させ、印
刷されたプリント板１をテーブル１８から取り外
し、次に印刷すべき新しいプリント板をセツトす
る。

なお、上記実施例において、位置検出マークと
しての十字状穴３６と位置決めマークとしての十
字状パターン４２は、形状および位置ならびに個
数を変更し得る。上記実施例ではカーソル４４の
交点と像３６′，４２′の交点（中心）をそれぞれ
基準点として合わせたが、基準点は変更してもよ
い。たゞし、位置合わせ精度を高めるためには、
像３６′，４２′の中心を基準点に選ぶのが一般に
有利である。またカーソル４４の形状も変更し得
る。また、マスク保持装置１４の構成は適宜変更
し得る。さらに、印刷用マスク３の構成も上記の
ものに限定されるものではない。

〔発明の効果〕

本発明の印刷用マスク位置合わせ方法は、ま
ず、プリント板を固定し、該プリント板上の位置
決めマークを撮像装置で撮像して、その像をモニ
ター装置の画面に表示し、該表示された位置決め
マークの像にカーソルを合わせて、該カーソル位
置を位置決め基準とし、次に印刷用マスクをセツ
トし、該印刷用マスク上の位置検出マークを同じ
く撮像装置で撮像して、その像を同じくモニター
装置の画面に表示し、該表示された位置検出マー
クの像が前記カーソル位置に合致するように印刷
用マスクを移動して位置決めする方法であるた
め、次のような効果が達成できる。

(1) 直接的に目視で位置合わせする場合に比べ、
位置合わせ精度を大幅に改善することができ、
また能率的に短時間で位置合わせを行うことが
できる。

(2) 位置合わせ作業の際に作業者の手をペースト
状はんだが付着する印刷用マスクに触れさせな
いようにできるため、作業の安全性を改善でき
る。

(3) プリント板上の位置決めマークと印刷用マス
ク上の位置検出マークは、互いにその大きさ、
形状などを独立に設定することができる。

(4) 位置決め基準となるプリント板に設ける位置
決めマークは貫通孔である必要はなく、撮像装
置は例えば印刷テーブルの上方に設置できるた
め、構造上複雑化することがさけられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における印刷用マス
ク位置合わせ装置の分解斜視図、第２図は本発明
の一実施例におけるペースト印刷機の全体構成を
示す一部を省略した概略正面図、第３図は本発明
の一実施例におけるマスク保持装置の一部を省略
した平面図、第４図は同マスク保持装置の一部を
破断した概略側面図、第５図は同マスク保持装置
の一部を拡大して示す概略断面図、第６図は本発
明の一実施例における印刷用マスクを示す平面
図、第７図はプリント板の位置決めマークの像に
カーソルを合わせる操作の説明図、第８図は印刷
用マスクの位置検出マークの像をカーソルに合わ
せる操作の説明図、第９図は印刷用マスクを用い
てプリント板にペースト状はんだを印刷する方法
を説明するための斜視図、第１０図は印刷用マス
クとプリント板の従来の位置合わせ方法を説明す
るための断面図である。 １……プリント板、３……印刷用マスク、１４
……マスク保持装置、１５……撮像装置、１６…
…モニター装置、１７……制御装置、１８……テ
ーブル、１９……マスク受け、２０……マスク挿
入ガイドレール、２１……粗位置合わせ用ピン、
３０……Ｙテーブル、３２……Ｘテーブル、３４
……θテーブル、３６……位置検出マークとして
の十字状穴、３７……Ｙ方向駆動装置、３８……
Ｘ方向駆動装置、３９……θ方向駆動装置、４
０，４１……粗位置合わせ用穴、４３……位置決
めマークとしての十字状パターン、４４……カー
ソル、４６……駆動装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ペースト状はんだの印刷用マスクを移動可能
   に保持する機構と該機構を作動させて該機構に保
   持された印刷用マスクを移動させる駆動装置とか
   ら成るマスク保持装置と、該駆動装置を制御する
   ための制御装置と、撮像装置と、該撮像装置によ
   り撮像された像を表示するモニター装置とを備
   え、 まず、プリント板を固定し、該プリント板上に
   設けた位置決めマークを前記撮像装置により撮像
   して、その像の前記モニター装置の画面に表示
   し、該表示されたプリント板の位置決めマーク像
   にカーソルを合わせ、 次に、印刷用マスクを前記マスク保持装置にせ
   ツトして、該印刷用マスクに設けた位置検出マー
   クを前記撮像装置により撮像し、その像を前記モ
   ニター装置の画面に表示し、該表示された印刷用
   マスクの位置検出マーク像が前記カーソルの位置
   に合致するように、前記制御装置により前記駆動
   装置を制御して前記印刷用マスクを移動せしめる
   ことを特徴とする印刷用マスク位置合わせ方法。