JPH0471148B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は暖房運転を中止することなく室外側熱
交換器の霜を効率よく除去する空冷ヒートポンプ
式暖房装置に関するものである。

従来の技術 従来のこの種のものの冷凍サイクルは第４図の
ように構成されていた。

即ち、冷房運転時で図中実線矢印で示すように
圧縮機１より高圧ガスが高圧ガス管路２、四方切
換弁３、配管４を経て室外側熱交換器５に入り凝
縮され、その後配管６を経て減圧装置７で減圧さ
れ室内側熱交換器８に入り蒸発して風を媒体にし
て室内を冷却し、その後配管９、四方切換弁３、
配管２を経て圧縮機１に戻る。

又、暖房運転時には図中破線矢印で示すように
圧縮機１、高圧ガス管２、四方切換弁３、配管９
を経て室内側熱交換器８に入り、凝縮して室内を
暖房し、その後減圧装置７を、経て室外側熱交換
器５に入つて蒸発し配管４、四方切換弁３、配管
２、圧縮機１に戻る。

発明が解決しようとする問題点 ところが、暖房運転時には室外側熱交換器５に
て冷媒は送風機の回転により送風が行なわれ熱交
換する。この時外気の熱を吸熱して蒸発するが外
気の温度が低下し、約５℃以下になると室外側熱
交換器５に着霜現象が生じ外気の熱の吸熱が阻害
され暖房能力が低下し使用できない。このため従
来は四方切換弁３を切換、冷房運転時の冷凍サイ
クルで冷凍を循環させ、室外側熱交換器５に高圧
ガスを流入させ着霜した霜を除霜していた。この
溶解までの時間は６分〜12分位いの時間を必要と
し、前記時間は室内側熱交換器８において冷媒の
蒸発が行なわれるため室内の暖房ができず、室内
温度の急激な低下が発生する。このため室内の風
は停止させていたが、しかし多少の緩和（室温の
５℃〜６℃の低下）はあるが、使用者はコールド
ドラフト（冷風による不快感）を感じ暖房機を不
快なものとする原因を作つていた。

そこで本発明は着霜時、暖房運転を停止させず
着霜した霜を除去し、使用者が不快に感じさせな
いことを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、冷凍サ
イクルの室外側熱交換器を、熱源用熱交換器とそ
の熱源用熱交換器の配管径より小さい径の配管を
有する減圧素子部に分割し、減圧素子部を風上側
に配設し暖房サイクル通常運転時に冷媒を熱源用
熱交換器に流入させ、かつ減圧素子部への流入を
遮断し、さらに除霜時には圧縮機より吐出される
高温冷媒の一部を減圧素子部へ、その他吐出され
る冷媒を暖房サイクルの同一回路にて熱源用熱交
換器へ並行に冷媒を流入させるように構成したも
のである。

作 用 上記構成により暖房運転を停止することなく除
霜を行なうことができる。

実施例 以下、本発明の一実施例について添付図面の第
１図〜第３図を参考に説明する。

暖房運転時室外側熱交換器（特にアルミプレー
トフインで構成された熱交換器）への着霜状態を
観察すると、着霜状態までの過程は、まずアルミ
プレートフインで構成された熱交換の風上側から
着霜が始まり、風上側へと成長する。着霜の成長
と同時に暖房能力は低下し霜を除去する必要が発
生した。この時熱交換器の風上側から風下側まで
の着霜量を計測すると、ほとんどの着霜は風上側
に集まり、風上側の着霜量は非常に少なかつた。
この現象から第２図に示すように、室外熱交換器
５を送風機により送風される風下側に熱源用熱交
換器１０と風上側に着霜した霜を除去するための
必要な熱量を有し且つ冷凍サイクル中のもつとも
高い圧縮機より吐出される高温高圧冷媒を流入さ
せ、その冷媒は霜の除去時に冷却され液化するた
め、過少冷媒とならないように、さらに圧縮機の
吸入側に高圧冷媒を吸入させないようにするた
め、風土側に配設する熱交換器に流入する配管を
減圧素子１３として、第２図のように一体に構成
する。

なお、減圧素子１３の配管１３ａの径は、熱源
用熱交換器１０の配管１０ａの径より小さく、か
つ、減圧素子１３の配管１３ａは、熱源用熱交換
器１０の配管１０ａの風上部に配設されており、
室外側熱交換器の通風抵抗を大きく高めることな
く、除霜運動時以外における運転効率の低下を防
止する。ここで５は室外側熱交換器、１７はアル
ミプレートフアンである。熱源用熱交換器１０と
減圧素子１３は必要に応じてフインを分割しても
よい。

着霜が発生していない暖房運転時には、風上側
の減圧素子部１３には冷媒は流入させず、従来例
の暖房運転と同様に室外側熱交換器５の風下側の
熱源用熱交換器１０で空気と熱交換し蒸発する。
外気温度が低下し室外側熱交換器の熱源用熱交換
器１０の風上側、すなわち減圧素子部１３が設置
されている部分に着霜すると減圧素子１３と熱源
用熱交換器１０に冷媒を並行して流入させ、風上
側の減圧素子１３に流れる高温高圧冷媒により風
上側の着霜を溶解する。同時に熱源用熱交換器１
０にも冷媒は流れ蒸発し暖房運転は続行され暖房
機能は停止されず、着霜を溶解させる。

ここで分岐するものを減圧素子１３にする目的
は、室外側熱交換器５は空冷式のものにおいてほ
とんどアルミプレートフイン１７で構成し送風に
より熱交換するため、室外側熱交換器５を熱源用
熱交換器１０と霜の除去用にもちいる高温高圧冷
媒管とを風上側、風下側に２列に分岐する場合、
風上側に送風量の抵抗が増大しない細い高温冷媒
管を必要とする。又霜の除去時熱源用熱交換器と
高温高圧冷媒管とに分岐されるため除去時圧縮機
の吐出部より高温高圧ガス冷媒が流入するため霜
の除去時一部バイパスされたガス冷媒は冷却され
た冷媒は液化される。冷媒が液化されるとバイパ
スされない他の冷媒は暖房運転を続行している
が、この暖房運転の冷凍サイクル中の冷媒循環量
が減少し、暖房能力が低下する。このため圧縮機
１より吐出されるバイパスされたガス冷媒の液化
冷媒量を減少させるため、配管の体積を減少させ
る必要がある。このため細い冷媒管が必要となつ
てくる。さらに圧縮機１より吐出された高圧高温
冷媒を一部バイパスするため、霜を除去した後、
冷媒は冷却され低温冷媒になるが、圧力が減圧さ
れず、圧縮機１の吸入側に高圧冷媒を吸入するた
め圧縮機の破壊につながる。このため圧縮機１よ
り吐出されたバイパス冷媒を減圧するため減圧素
子１３が必要となつてくる。

第１図において、１は圧縮機、３は暖房運転、
冷房運転を切換える四方切換弁、５は熱源用熱交
換器１０と減圧素子１３とを分岐して構成される
室外側熱交換器、８は室内側熱交換器、１２は暖
房運転時及び溶解時に室外側熱交換器５内の減圧
素子に流入を開閉させる電磁弁、７は減圧装置で
あり、２，４，６，９，１１、及び１４は配管で
ある。

なお、第３図において１８は電動機、１５及び
１６は送風機である。

まず冷房運転時は第１図中実線矢印で示す如く
圧縮機１より圧縮され吐出した冷媒は配管２、四
方切換弁１３、配管４，１４とに分岐されるが、
配管１４の回路は電磁弁１２で遮断され、冷媒は
室外側熱交換器５で分岐される。そして、熱源用
熱交換器１０に流入し送風機１５にて熱交換さ
れ、冷媒は凝縮する。さらに配管６を経て減圧装
置７で減圧され、室内側熱交換器８に入り冷媒は
蒸発し、送風機１６の回転により送風によつて室
内を冷却する。蒸発した冷媒は配管９、四方切換
弁３、配管２を経て圧縮機１に戻る。

こうして従来例と同様に冷房サイクルが構成さ
れる。

次に暖房運転時は第１図の破線矢印で示す如
く、圧縮機１より圧縮されて吐出した冷媒は室外
熱交換器５が着霜しない、外気温度の高い通常暖
房運転時は電磁弁１２を遮断させているため、配
管２、四方切換弁３、配管９を経て室内側熱交換
器８、に入り凝縮された送風機１６の回転により
室内の暖房を行い、その後冷媒は減圧装置７を経
て室外熱交換器５内の熱源側熱交換器１０に流入
し、冷媒は蒸発し、送風機１５にて送風し熱交換
させ、従来例と同様に配管４、四方切換弁３、配
管２、圧縮機１へと戻る。

こうして暖房サイクルが構成されるが、外気温
度が低下し室外側熱交換器５に着霜した場合い、
暖房サイクルは電磁弁１２を開かせ、圧縮機１よ
り吐出したガス冷媒の一部を配管１１を経てバイ
パスし室外側熱交換器５内減圧素子１３へと流入
し、減圧素子１３の配設される位置は送風機１５
で送風される風上側であり、減圧素子13部に高温
ガス冷媒が流入するため、風上側に着霜した霜は
除去される。その後、減圧された冷媒は四方切換
弁３を経て圧縮機１に吸入される。又圧縮機１よ
り吐出されたバイパス冷媒以外の冷媒は、四方切
換弁３、室内熱交換器８、減圧装置７、室外側熱
源側熱交換器１０、四方切換弁３を経て、圧縮機
１を吸入され従来例と同様に暖房運転を行う。こ
のように、暖房運転を続行しながら室外側熱交換
器５に着霜した霜を除去することが出来る。

溶解が終了すれば、電磁弁１２を閉じ冷媒の流
れを遮断し通常の暖房運転へもどり、暖房サイク
ル時着霜した霜を除去する冷凍サイクルが形成さ
れる。

発明の効果 本発明の空冷ヒートポンプ式暖房装置は、暖房
運転時室外熱交換器の着霜の除去を暖房運転を停
止せず、使用者に不快感を与えないで霜を除去
し、さらに冷凍サイクル構成を減圧素子部にて除
去することにより、冷凍サイクル中の冷媒循環量
の過少による暖房能力の低下、圧縮機に高圧冷媒
を吸入し圧縮機を破壊する問題等が改善される効
果を奏す。

しかも、減圧素子の配管が熱源用熱交換器の配
管の風上部に配設されていることにより、着霜部
分における効率的な除霜が行えるとともに、室外
側熱交換器の通風抵抗を大きく高めることがな
く、除霜運転時以外における運転効率の低下を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すヒートポンプ
式暖房装置の冷媒回路図、第２図は同実施例にお
ける室外側熱交換器の要部斜視図、第３図は同室
外側熱交換器を具備した空気調和機の概略構成
図、第４図は従来例を示す冷媒回路図である。 １……圧縮機、３……四方切換弁、５……室外
側熱交換器、７……減圧装置、８……室内側熱交
換器、１０……熱源用熱交換器、１２……電磁
弁、１３……減圧素子、１５……室外側送風機、
１６……室内側送風機、１７……アルミプレート
フイン、１８……電動機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧縮機、四方切換弁、室内側熱交換器、減圧
   装置、室内側熱交換器により空気を熱源とする冷
   暖房装置を構成し、前記室外側熱交換器を熱源用
   熱交換器とその熱源用熱交換器の配管径より小さ
   い径の配管を有する減圧用素子部に分岐して、前
   記減圧素子部の配管を前記熱源用熱交換器の配管
   の風上部に配設し、暖房サイクル通常運転時に冷
   媒を前記熱源用熱交換器に流入させ、かつ前記減
   圧素子部への流入を遮断し、さらに除霜時には前
   記圧縮機より吐出される高温冷媒の一部を前記減
   圧素子部へ流入させる回路を構成したヒートポン
   プ式暖房装置。