JPH046722B2 - - Google Patents

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JPH046722B2
JPH046722B2 JP57091065A JP9106582A JPH046722B2 JP H046722 B2 JPH046722 B2 JP H046722B2 JP 57091065 A JP57091065 A JP 57091065A JP 9106582 A JP9106582 A JP 9106582A JP H046722 B2 JPH046722 B2 JP H046722B2
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JP
Japan
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emulsion according
emulsion
emulsifier
acid
weight
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JP57091065A
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English (en)
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JPS58206604A (ja
Inventor
Teruaki Kuwajima
Kazunori Kanda
Shinichi Ishikura
Ryuzo Mizuguchi
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP9106582A priority Critical patent/JPS58206604A/ja
Publication of JPS58206604A publication Critical patent/JPS58206604A/ja
Publication of JPH046722B2 publication Critical patent/JPH046722B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は内部ゲル化アクリル重合体エマルシヨ
ンに係り、さらに詳しくは特定の水溶性ポリマー
を乳化剤として使用し少なくとも1種の特定の多
官能性単量体を含むα,β−エチレン性不飽和単
量体を乳化重合させることにより、金属イオンや
無機イオンに対する優れた化学的安定性を有し、
金属素材に塗装下地として塗布した場合耐食性、
耐湿性、塗料密着性は勿論のこと優れた耐折りま
げ性、耐スクラツチ性を示す内部ゲル化アクリル
重合体エマルシヨンに関するものである。 金属の塗装下地処理法として合成エマルシヨン
と水溶性クロム化合物を配合してなる処理液を金
属表面に塗装する非反応型皮膜形成法が、処理工
程の管理の容易さ、あるいは排水汚染問題の回避
などから最近特に注目を集めている。こうした技
術に関しては既に多くの提案がなされているが
(特開昭50−57931号、特公昭49−31026号、同49
−40865号、同50−1889号参照)、いづれも比較的
多量の非イオン系、あるいはアニオン系界面活性
剤の存在下にエマルシヨンを製造しているため、
下地皮膜を形成後塗装する場合塗膜の密着性、耐
食性、耐湿性等が著しく劣化することはさけられ
ないところであつた。またエマルシヨンにクロム
酸塩を添加した時、樹脂の劣化物生成を防ぐため
例えば特公昭49−31026などでは処理液を20℃以
下に冷却しており取扱いは必ずしも容易ではなか
つた。かかる状況下において出願人はさきにエマ
ルシヨンの乳化剤として(i)ポリアクリル酸、(ii)(a)
アクリル酸と(b)メタクリル酸、アクリルアミド
類、メタクリルアミド類および一般式 (式中、Aは水素原子またはメチル基、Rは
C2〜C4の置換もしくは非置換アルキレン基、お
よびXは酸素原子、リン原子および硫黄原子の少
なくとも1個を有する官能基) で示される親水性モノマーの群から選ばれた少な
くとも1種とのコポリマーを、α,β−モノエチ
レン系不飽和単量体全重量100重量部当り固形分
で20〜50重量部使用し、α,β−モノエチレン系
不飽和単量体を乳化重合させて得られるエマルシ
ヨンが極めて安定性にすぐれ、クロム酸塩を加え
ても樹脂劣化物を生成せず、耐食性、耐湿性なら
びに塗膜密着性に優れた下地皮膜を与えうること
を見出し、かかる水性重合体の製造法ならびに該
エマルシヨンを用いての金属の表面処理方法につ
き特許出願した(特開昭52−96683号;同53−
4086号;同52−133837号;同53−49029号参照)。
本発明はこれら発明をさらに進展せしめたもので
ある。尚特定のポリアクリル酸またはそのアンモ
ニウム塩を使用し、通常の乳化剤を使用せずα,
β−エチレン性不飽和単量体を水性媒体中で重合
させることに関しては特開昭51−74934号にも記
載がある。 しかしながらこういつた特定の種類ならびに量
の重合体乳化剤を用いα,β−エチレン系不飽和
単量体を乳化重合させて得られるエマルシヨンは
前述の如く、金属イオン、無機イオンに対し優れ
た化学的安定性を有し該エマルシヨンに基づく表
面処理液は界面活性剤を含まぬため耐食性、耐湿
性に優れ、塗膜密着性に優れた下地皮膜を与える
が単量体の種類などによつては無機塩安定性およ
び処理皮膜の加工性、すなわち耐折りまげ性、耐
スクラツチ性においてその性能が区々であること
が判明した。従つて本発明の目的は管理が容易で
排水処理などの問題がない塗布型処理剤用の合成
樹脂エマルシヨンであつて、金属イオンなどに対
し化学的に安定で耐食性、耐湿性、塗膜密着性に
優れた皮膜を与えることができるだけでなく、特
に無機塩安定性に優れ、耐折りまげ性、耐スクラ
ツチ性に於てすぐれた皮膜を与えうる合成樹脂エ
マルシヨンを提供するにある。 本発明者らはかかる目的を達成するため鋭意研
究を進めた結果、α,β−エチレン性不飽和単量
体を乳化重合させ水性重合体を製造するに当り、
乳化剤として前記の特定ポリマーの特定量を使用
し、且つ重合せしむべき単量体中に後述の特定の
分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレン
性不飽和基を有する単量体(以下、多官能性単量
体と称す)の少なくとも1種を存在させ内部ゲル
化重合体とする場合、該重合体エマルシヨンが前
記目的を完全に達成なしうることを見出し本発明
を完成した。 本発明の要旨は、特許請求の範囲に明示されて
いる如く、「多価アルコールの重合性不飽和モノ
カルボン酸エステル、多塩基酸の重合性不飽和ア
ルコールエステル、および2個以上のビニル基で
置換された芳香族化合物から選ばれる分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基
を有する単量体の少なくとも1種を含むα,β−
エチレン性不飽和単量体を、水性媒体中、前記不
飽和単量体全重量100重量部当り固形分で5重量
部以上の(i)ポリアクリル酸、および(ii)(a)アクリル
酸と(b)メタクリル酸、アクリルアミド類、メタク
リルアミド類および一般式 (式中、Aは水素原子またはメチル基、Rは
C2〜C4の置換もしくは非置換アルキレン基、お
よびXは酸素原子、リン原子および硫黄原子の少
なくとも1個を有する官能基を表わす) で示される親水性モノマーからなる群より選ばれ
る少なくとも1種とのコポリマーからなる少なく
とも1種の乳化剤の存在下に乳化重合させて得ら
れる内部ゲル化アクリルエマルシヨン」に存す
る。 本発明において乳化剤として使用する水溶性ポ
リマーは、(i)ポリアクリル酸および/または(ii)ア
クリル酸と他の親水性モノマーとのコポリマーで
ある。 上記コポリマーにおける他の親水性モノマーと
しては、メタクリル酸、アクリルアミド類(例え
ばアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド)、メタクリルアミド類(例えばメタクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド)および
上記一般式で示される親水性モノマー(例えばX
が酸素原子を有する官能基である場合のモノマー
としてアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル
酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、メ
タクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、メタ
クリル酸3−ヒドロキシブチル等、Xがリン原子
を有する官能基である場合のモノマーとして、モ
ノ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)アシ
ドホスフエート およびモノ(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート)アシドホスフエート 等、Xが硫黄原子を有する官能基である場合のモ
ノマーとしてスルホニルエチルメタクリレート
等)が用いられ、これらの群から選ばれた少なく
とも1種を共重合に供すればよい。 このコポリマーにおけるアクリル酸と他の親水
性モノマーとの割合は特に制限されるものではな
いが、通常全モノマー中アクリル酸含有量が50重
量%以上、好ましくは60重量%以上の範囲となる
よう適宜に選定すればよい。アクリル酸含有量が
50重量%未満であると、当該コポリマーの乳化剤
としての機能に悪影響を及ぼし乳化重合で得られ
る水性重合体の系安定性が低下したり、また水性
重合体を被覆組成物として利用した時の被覆物の
耐湿性、耐食性、および特に金属被覆用組成物と
した場合の金属素地に対する密着性が低下する傾
向にある。 かかる水溶性ポリマーの製造は、通常の方法
(水溶液中での重合法、塊状重合法、有機溶媒中
での重合法など)に従つて実施されてよい。例え
ば水溶液中での重合法で行うには、構成モノマー
であるアクリル酸単独または所定割合のアクリル
酸と他の親水性モノマーの少なくとも1種との混
合物と、適当な水溶性フリーラジカル触媒(例え
ば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムおよび
2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)−ハ
イドロクロライド)を含む水(好ましくは脱イオ
ン水)とを別々の滴下口斗から、反応温度に保持
された水(好ましくは脱イオン水)中に同時滴下
せしめ、要すれば同温度で熟成すればよい。反応
は撹拌状態で行なわれ、反応温度としては通常70
〜90℃、そして反応時間(滴下時間+熟成時間)
としては通常3〜5時間が採用されてよい。 以上の如くして水溶液状態の各種の水溶性ポリ
マーが得られるが、これらの単独または2種以上
の混合物をそのまま乳化剤として使用に供されて
よい。使用量は、乳化重合に供するα,β−モノ
エチレン系不飽和単量体全量100重量部に対して
固形分で5重量部以上、好ましくは5〜100重量
部の範囲となるように選定する。上記使用量が5
重量部未満であつても、充分後述の乳化重合は実
施できるが、水性重合体の所望程度の貯蔵安定性
が得られないことになり、実質的に被覆組成物と
して利用できなくなる。また、100重量部を越え
て使用しても、水性重合体の貯蔵安定性および化
学的安定性はそれ以上向上しないし、逆に水性重
合体の発泡といつた問題が出てくる。 また、上記水溶性ポリマーの分子量は、該ポリ
マーの乳化剤としての機能に影響を及ぼし、ひい
ては水性重合体の貯蔵安定性および被覆組成物と
して利用した時の被覆物の諸性能に大きく影響す
る。例えば分子量が余りに低いと、乳化作用は増
大して水性重合体の貯蔵安定性は向上するが、被
覆物の耐湿性、耐食性が低下する。また、分子量
が高すぎると、乳化作用が低下して均一安定な水
性重合体が得られなくなる。従つて、かかる観点
から水溶性ポリマーの分子量は、通常5000〜
300000、好ましくは10000〜100000の範囲で設定
することが望ましい。 本発明において乳化重合に供するα,β−エチ
レン性不飽和単量体としては、通常のものが使用
されてよく、例えばアクリル酸エステル(アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル
酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルブチル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸メトキシエチ
ル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸3−
エトキシプロピルなど)、メタクリル酸エステル
(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−
ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
デシルオクチル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタ
クリル酸セチル、メタクリル酸ベンジル、メタク
リル酸3−メトキシブチルなど)、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、ビニルケトン、ビニルトルエンおよびスチ
レンが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
の混合物で使用に供する。また、これらに加えて
上述の水溶性コポリマーの構成モノマーであるア
クリルアミド類、メタクリルアミド類および上記
一般式で示される親水性モノマーを少量添加して
もよい。特にメタクリル酸2−ヒドロキシエチル
などのOH基を有するモノマーを添加することに
より、得られる水性重合体を金属用被覆組成物と
して利用した場合、被覆物の焼付乾燥によつて当
該乳化剤中のCOOH基と架橋構造を採ることか
ら、金属素地との著しい密着性の向上が認められ
る。 本発明においては上記のα,β−エチレン性不
飽和単量体に加えて、多価アルコールの重合性不
飽和モノカルボン酸エステル、多塩基酸の重合性
不飽和アルコールエステル、および2個以上のビ
ニル基で置換された芳香族化合物から選ばれる分
子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレン性
不飽和基を有する単量体の少なくとも1種を乳化
重合に供することを特徴とする。こういつた多官
能性単量体の例としては以下のような化合物があ
る。 エチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ペンタエリスリトー
ルジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、グリセロールジメタクリレート、
グリセロールジアクリレート、グリセロールアリ
ロキシジメタクリレート、1,1,1−トリスヒ
ドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,
1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタ
ンジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルエタントリメタクリレート、1,1,
1−トリスヒドロキシメチルプロパンジアクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロ
パントリアクリレート、1,1,1−トリスヒド
ロキシメチルプロパンジメタクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリメ
タクリレート、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレー
トおよびジビニルベンゼン。 これら多官能性不飽和単量体の量に関しては得
られる重合体粒子の内部ゲル化が行なわれる限り
特に制限はないが通常全単量体の0.01〜20重量%
好ましくは0.1〜10重量%の範囲内で選択すれば
充分である。 本発明における乳化重合は、乳化剤として上述
の水溶性ポリマーを使用し、単量体中に上記の他
官能性不飽和単量体の少なくとも1種を含有せし
めること以外は、通常の条件および手法に従つて
実施されてよい。例えば、重合温度に保持された
当該乳化剤の全部もしくは一部を含む水(好まし
くは脱イオン水)中に、多官能性不飽和単量体お
よびα,β−モノエチレン系不飽和単量体と水溶
性触媒(例えば過硫酸アンモニウムおよび過硫酸
ナトリウム)および要すれば当該乳化剤の残部を
含む水(好ましくは脱イオン水)とを別々の滴下
口斗から同時滴下せしめ、要すれば同温度で熟成
すればよい。重合は撹拌状態で行われ、重合温度
としては通常50〜90℃、そして重合時間(滴下時
間+熟成時間)としては通常3〜7時間が採用さ
れてよい。 かかる乳化重合によつて固形分約30重量%、PH
1.4〜1.5、粘度(B型粘度計による)140〜
170cps、粒径約1μの均一安定なエマルシヨンタ
イプの内部ゲル化水性アクリル重合体が得られ
る。 このアクリル重合体エマルシヨンはクロム酸
系、リン酸系化成剤を加える場合従来法での界面
活性剤の及ぼす悪影響を解消せしめたものであ
り、優れた貯蔵安定性(3ケ月以上)は勿論のこ
と、系中に各種の金属イオンや無機イオンを多量
に混入しても、その系安定性を損なうことのない
優れた化学的安定性を有する。 また、この組成物を金属の表面処理剤として使
用する場合、優れた耐水性、耐食性、塗料密着性
の下地皮膜を与えるだけでなく、耐折りまげ性、
耐スクラツチ性において従来にみられぬ一段とす
ぐれた性能を示す。また、かかるエマルシヨンを
被覆組成物として利用するに際し通常硬化剤とし
て併用されるエポキシ樹脂(例えばビスフエノー
ル型の市販品としてシエル化学社製商品名「エピ
コート828」、同「エピコート1001」)を、上記乳
化重合系に混入せしめ安定に存在させることも可
能である。例えば上記乳化重合において、かかる
エポキシ樹脂をα,β−エチレン系不飽和単量体
に溶解せしめ滴下に供すればよい。 以上のことから、本発明によつて得られるエマ
ルシヨンは、各種の被覆組成物に利用でき、特に
金属の下地被覆組成物として有効である。 以下、実施例、比較例により本発明を具体的に
説明する。なお例文中「部」および「%」は「重
量部」および「重量%」を意味する。 実施例 1 撹拌器、還流冷却器、温度計、および2個の滴
下ロートを備えたフラスコに脱イオン水150部お
よびアクリル酸を重合して得られる水溶性ポリマ
ー(25%水溶液、分子量(N)66000)120部を
入れ撹拌下75〜80℃に昇温する。次いでこれにメ
タクリル酸メチル45部、スチレン24部、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル9部およびメタアクリ
ル酸n−ブチル9部およびジメタクリル酸エチレ
ングリコール3部から成る単量体混合物と過硫酸
アンモニウム2部および脱イオン水50部から成る
触媒溶液を別々の滴下口斗から3時間にわたつて
同時滴下する。滴下終了後、更に重合反応を完了
する為75〜80℃で約2時間熟成を行う。得られる
水性重合体は固形分29.5%PH1.6、粒径約0.5μの均
一安定なエマルシヨンである。このエマルシヨン
はアセトン等の有機溶剤で溶解しないエマルシヨ
ンであつた。 上記エマルシヨンに対し無水クロム酸をホルマ
リンで部分的に還元してCr3+としたクロム水溶液
(20%水溶液)を固形分比で1:1となるように
加え室温で3ケ月放置した所クロム酸とエマルシ
ヨンとがわずかに2層分離し且つ少量の沈殿物が
生じたが撹拌するだけで直ちにこれの均一系にも
どり、初期の症状と全く変わらないことが認めら
れた。 溶融亜鉛メツキ鋼板を市販のアルカリ脱脂剤
(日本ペイント社製、商品名リドリン155)で脱脂
洗浄し、水洗乾燥した試験基板表面に上記で得ら
れた表面処理剤を#3バーコーターにより金属ク
ロム塗布量が30mg/m2になるように塗布し、次い
で70℃の温風で乾燥し、均一な下地皮膜を作つ
た。 次いで下塗塗料「スーパーラツクDIF P−75
プライマー」を8g/m2の塗布量で塗布し、200
℃40秒間焼付け、さらに上塗塗料「スパーラツク
DIF F−50赤さび色」を乾燥膜厚15μになるよう
塗布し、200℃で60秒間焼付け、OT折りまげ試
験、耐食試験を実施した。 これとは別に下地皮膜形成後、スーパーラツク
DIF F−15ベージユ色を乾燥膜厚11μとなるよう
塗布し、210℃で50秒間焼付け、耐スクラツチ性
の試験を行なつた。 これらの結果を後段の第1表に示した。表から
明らかな通り耐スクラツチ性、耐折りまげ性、耐
食性において非常に良好であつた。 実施例 2 実施例1のアクリル酸を重合して得られる水溶
性ポリマー(25%水溶液、分子量(M)66000)
120部の代りに、アクリル酸とメタクリル酸2−
ヒドロキシエチルとを重量比9:1の割合で共重
合して得られる水溶性コポリマー(25%水溶液分
子量(M)65000)120部を用いるほかは、全て
実施例1と同様に乳化重合を行なつた。得られた
エマルシヨンは固形分30.1%、PH1.6、粒径0.54μ
の均一安定なエマルシヨンであつた。このエマル
シヨン粒子は有機溶剤には溶解しなかつた。上記
エマルシヨンを実施例1と同様に調整したところ
わずかに2層分離し且つ少量の沈澱物が生じたが
撹拌するだけで直ちにこれの均一系にもどり初期
の性状と全く変わらないことが認められた。 実施例2の金属表面処理剤を用い、実施例1と
同様、亜鉛メツキ鋼板の処理を行ない、さらに塗
装したものの、性能を実施例1と同様実施しその
結果を第1表に示した。耐食性、耐折りまげ性、
耐スクラツチ性の非常にすぐれた塗装板が得られ
た。 比較例 1 単量体混合物がアクリル酸エチル75部、スチレ
ン15部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部
から成る事以外は全て実施例1と同様にして乳化
重合した。得られた水性重合体は固形分30.1%、
PH1.6粒径0.2μ、Tg点−2℃の均一安定なエマル
シヨンであつた。又、上記のエマルシヨンと実施
例2と同様に調整したところわずかに2層分離
し、且つ少量の沈澱物が生じたが撹拌するだけで
直ちに元の均一系にもどり初期の性状と全く変わ
らなかつた。しかし、実施例2と同様の塗装試験
では耐食性、耐折りまげ性、耐スクラツチ性にお
いて実施例1,2には劣つていた。 比較例 2 実施例1と同じフラスコに、脱イオン水100部
および非イオン系界面活性剤(花王アトラス社製
商品名「エマルゲン950」)7部を入れ撹拌下80〜
85℃に昇温する。次いで、これに実施例1と同じ
組成の単量体混合物と、過硫酸アンモニウム2部
および脱イオン水20部から成る触媒溶液とを別々
の滴下口斗から3時間にわたつて同時滴下する。
滴下終了後、更に重合反応を完了するため80〜85
℃で約1時間熟成を行う。得られる水性重合体
は、固形分46.3%、PH1.3、粘度310cps、粒径0.1
〜0.2μの全くガムを含まない均一安定なエマルシ
ヨンである。 上記エマルシヨンに対して、実施例1に準じク
ロム水溶液を固形分比1:1で加えた所、瞬間的
に系全体が凝集を起し、上澄液はクロム水溶液の
色を呈していた。 試験方法および評価基準 耐折りまげ性(塗板をそのまま180゜折りまげる
OT折りまげ加工性) 折りまげ面に粘着テープを密着後、テープ剥離
テストを実施 10点(異常なし)〜1点(全面剥離)の10点法
で評価 耐スクラツチ性 円周に刻みのない10円硬貨で塗面をスクラツチ
し5点(優)〜1点(不良)の5点法で評価 耐食性 5%食塩水を35±1℃の温度で500時間スプレ
ーし、カツト部よりのブリスターふくれ巾(mm)
で評価 5点:異常なし 4点:0.5mmより小 3点:0.5〜1.5mmより小 2点:1.5〜2.5mmより小 1点:2.5mm以上 試験結果は表1の通りであつた。
【表】 尚処理液安定性は実施例1,2および比較例1
のものは良好であつたが比較例2のものは不良で
あつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1) 多価アルコールの重合性不飽和モノカル
    ボン酸エステル、多塩基酸の重合性不飽和アル
    コールエステルおよび2個以上のビニル基で置
    換された芳香族化合物からなる群より選ばれる
    分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレ
    ン性不飽和基を有する単量体の少なくとも1種
    と (2) α,β−エチレン性不飽和単量体とを水性媒
    体中、単量体合計量100重量部当り5重量部以
    上(固形分換算)の下記(i)および(ii)の内の少な
    くとも1種からなる乳化剤: (i) ポリアクリル酸、および (ii) (a) アクリル酸と (b)メタクリル酸、アクリルアミド類、メタ
    クリルアミド類、一般式 (式中Aは水素原子またはメチル基;RはC2
    4の置換もしくは非置換アルキレン基;Xは酸
    素原子、リン原子および硫黄原子の少なくとも1
    つのヘテロ原子を有する官能基) で示される親水性モノマーの少なくとも1種との
    コポリマー、の存在下に乳化重合させて得られる
    アクリル重合体のエマルシヨン。 2 乳化剤を単量体合計量100重量部当り固形分
    で5〜100重量部の割合で使用する特許請求の範
    囲第1項記載のエマルシヨン。 3 乳化剤の分子量が10000〜100000である特許
    請求の範囲第1項または第2項記載のエマルシヨ
    ン。 4 乳化剤としてアクリル酸含有量が50重量%以
    上であるコポリマー(ii)を使用する特許請求の範囲
    第1項〜第3項のいづれかに記載のエマルシヨ
    ン。 5 乳化剤としてポリアクリル酸(i)を使用する特
    許請求の範囲第1項記載のエマルシヨン。 6 乳化剤としてアクリル酸とアクリルアミド類
    とのコポリマー(ii)を使用する特許請求の範囲第1
    項または第2項記載のエマルシヨン。 7 乳化剤としてアクリル酸とメタクリルアミド
    類とのコポリマー(ii)を使用する特許請求の範囲第
    1項または第2項記載のエマルシヨン。 8 乳化剤としてアクリル酸とメタクリル酸2−
    ヒドロキシエチルとのコポリマー(ii)を使用する特
    許請求の範囲第1項または第2項記載のエマルシ
    ヨン。 9 乳化剤としてアクリル酸とモノ(2−ヒドロ
    キシメタクリレート)アシドホスフエートとのコ
    ポリマー(ii)を使用する特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載のエマルシヨン。 10 乳化剤としてアクリル酸とメタクリル酸2
    −ヒドロキシエチルとモノ(2−ヒドロキシエチ
    ルメタクリレート)アシドホスフエートとのコポ
    リマー(ii)を使用する特許請求の範囲第1項または
    第2項記載のエマルシヨン。 11 乳化剤としてアクリル酸とメタクリル酸と
    のコポリマー(ii)を使用する特許請求の範囲第1項
    または第2項記載のエマルシヨン。 12 エポキシ樹脂の存在下で乳化重合する特許
    請求の範囲第1項〜第11項のいづれかに記載の
    エマルシヨン。 13 エマルシヨン中のアクリル重合体の含有量
    が固形分5〜50重量%である特許請求の範囲第1
    項〜第12項のいづれかに記載のエマルシヨン。 14 分子内に2個以上のラジカル重合可能なエ
    チレン性不飽和基を有する単量体(i)が、全単量体
    中0.01〜20重量%の割合で存在せしめられる特許
    請求の範囲第1項〜第13項記載のいづれかに記
    載のエマルシヨン。
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JPS5349029A (en) * 1977-07-30 1978-05-04 Nippon Paint Co Ltd Method of treating
JPS58127702A (ja) * 1982-01-26 1983-07-29 Toyo Soda Mfg Co Ltd 重合体エマルジヨンの製造方法

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