JPH046133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はコネクタ取付装置に関するもので、
コネクタが配線基板とシヤーシの双方に固定され
ることによる配線基板の変形などを防止できるよ
うに工夫したものである。

（従来の技術） 従来の取付構造として第３図に側面図を示した
が、コネクタ１は、配線基板２へ取付ピン３をハ
ンダ４にて取付けられると共に、パネル５の孔６
に挿通されたおねじ７にねじ込まれるナツト８に
てパネル５にも固定される。配線基板２はコネク
タ１の取付位置の近くに設けてあるシヤーシ９の
座１０へ、止ねじ１１によつて固定され、パネル
５は、シヤーシ９へ止ねじ１２にて固定されてい
るので、配線基板２へ取付けられたコネクタ１の
ナツト８を締付けると、配線基板２の端部は、シ
ヤーシ９から遠去つてパネル５に近づく方向に引
き寄せられることになり、これによつて配線基板
２が急な角度で曲げられ、割れが発生する恐れが
あり、配線基板２、パネル５などのシヤーシ９へ
の取付けにコジレが発生すると云う問題がある。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は、コネクタ１の取付けによつて配線
基板２に大きい変形が発生したり、シヤーシ９へ
の配線基板２、パネル５などの取付けに無理な力
が発生するなどの問題を解決して、上記各部材の
取付けが円滑に行われるように工夫したものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するためのこの考案の構成
は、コネクタ１６を取付けている配線基板１３
を、止ねじ１８を用いてシヤーシ１４に固定し、
このコネクタ１６は、シヤーシ１４に取付けてあ
るパネル２１へも固定しているコネクタ取付装置
において、止ねじ１８の位置は、コネクタ１９の
配線基板１３への上記取付位置から充分に離れて
いるようにし、コネクタ１６のこの取付位置附近
にて配線基板１３を、シヤーシ１４へ段付ピン１
７を用いて上下遊動可能に支承したコネクタ取付
装置である。

（作用） 配線基板１３は、コネクタ１６が取付けられる
附近にて上下遊動が可能となつているので、配線
基板１３に取付けられたコネクタ１６をパネル２
１に固定する際に、コネクタ１６の取付けられて
いる附近の配線基板１３がパネル２１に大きい抵
抗無く引き寄せされることになり、配線基板１３
のシヤーシ１４への取付ねじ１８の附近に大きい
変形が発生することは無くなり、配線基板１３、
パネル２１、コネクタ１６などの取付け位置の誤
差による取付け時のコジレ発生も解消されること
になつた。

（実施例） 次にこの考案の一実施例を図にもとづいて説明
する。

第１図に側面図を、第２図に第１図のＡ−Ａ線
断面図を、夫々示したが、配線基板１３をシヤー
シ１４へ取付けるための座１５を、コネクタ１６
が配線基板１３へ取付けられる取付位置から充分
に離れた位置に設け、シヤーシ１４には、コネク
タ１６の上記取付位置の近くに段付ピン１７を設
け、座１５にのせた配線基板１３を、止ねじ１８
を用いてシヤーシ１４に取付けたとき、配線基板
１３のピン孔１９が段付ピン１７に遊嵌されて段
付ピン１７の段部２０と配線基板１３の下面との
間に隙間ｓが発生するように構成している。

パネル２１は、配線基板１３の外方に位置した
状態で止ねじ２２を用いてシヤーシ１４に取り付
けられ、パネル２１の孔２３にコネクタ１６のお
ねじ２４が挿通され、おねじ２４にねじ込んだナ
ツト２５を用いてコネクタ１６がパネル２１に固
定される。

配線基板１３には、コネクタ１６の取付ピン２
６がハンダ２７にて取付けられ、各種のデバイス
２８ａ，２８ｂ，……が配線基板１３に実装され
ている。組立の際には、コネクタ１６が取付けら
れた配線基板１３を、ピン孔１９を段付ピン１７
へ挿通しながら座１５へのせ、止ねじ１８にてシ
ヤーシ１４に取付け、次に、パネル２１の孔２３
をコネクタ１６のおねじ２４へ挿通して止ねじ２
２を用いてパネル２１をシヤーシ１４に固定す
る。

そして、ナツト２５をコネクタ１６のおねじ２
４にねじ込み、このナツト２５を締付けるとコネ
クタ１６がパネル２１に固定される。ナツト２５
をこのように締付けたとき、コネクタ１６と共
に、附近の配線基板１３の一部分もパネル２１に
引き寄せられることになるが、配線基板１３のシ
ヤーシ１４への取付位置は、コネクタ１６の取付
位置から充分に離れているので、上記の引き寄せ
動作のとき、シヤーシ１４への取付位置の附近で
は配線基板１３の変形量はわづかなものであつ
て、配線基板１３に割れが発生することは無い。

配線基板１３は、コネクタ１６の取付附近がシ
ヤーシ１４の座１５から充分に張出しているの
で、コネクタ１６の取付附近で垂れ下ることがあ
るが、コネクタ１６の取付附近は、段付ピン１７
の段部２０にて支承されることになつて、垂れ下
りが大きくなることは無い。

（考案の効果） この考案に係るコネクタ取付装置は上述のよう
に配線基板１３をシヤーシ１４に取付けている止
ねじ１８の位置を、コネクタ１６の配線基板１３
への上記取付位置から充分に離れているように構
成しているので、コネクタ１６のパネル２１への
固定動作に伴いコネクタ１６が取付けられている
附近の配線基板１３がパネル２１に引き寄せられ
ても、止ねじ１８の附近における配線基板１３の
変形量はわづかなものとなつて、割れなどが発生
する危険は無くなつた。

コネクタ１６の取付附近は、シヤーシ１４に設
けてある段付ピン１７によつて支承されるので、
止ねじ１８から充分に離れているコネクタ１６の
取付附近の配線基板１３が大きく垂れ下ることも
無い。

このように、コネクタ１６が取付けられる附近
の配線基板１３は、上下に遊動できるので、配線
基板１３が、シヤーシ１４へ直接に取付けられ、
又、コネクタ１６とパネル２１を介してシヤーシ
１４へ間接的に取付けられる際の各部の寸法誤差
を、上記遊動作用によつて吸収できるため、取付
けが無理無く行われることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例における側面図、
第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は従来
の取付装置における側面図である。 １３……配線基板、１４……シヤーシ、１６…
…コネクタ、１７……段付ピン、１８……止ね
じ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コネクタを取付けている配線基板を、止ねじを
   用いてシヤーシに固定し、このコネクタは、シヤ
   ーシに取付けてあるパネルへも固定しているコネ
   クタ取付装置において、 止ねじの位置は、コネクタの配線基板への上記
   取付位置から充分に離れているようにし、コネク
   タのこの取付位置附近にて配線基板を、シヤーシ
   へ段付ピンを用いて上下遊動可能に支承したこと
   を特徴とするコネクタ取付装置。