JPH0455836B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は豆腐自動切断装置、詳しく型箱から取
り出し水槽の中でなまこ状に切断した小塊をさら
に一丁の大きさに切断すると共に切断された各々
の豆腐を自動的に包装できるように配列させる装
置に関する。

［従来の技術］ 型箱で凝固した豆腐は、水槽の中でひつくり返
されて型箱から取り出され、浮き蓋に載せられた
状態で縦横に裁断し一丁の大きさにして水槽の中
に貯えられる。このように一丁の大きさに切断し
た豆腐は、水槽の中で一つ一つ手で掬い取つてパ
ツク詰めして包装して市場に出荷されるが、この
水槽の中で豆腐を一つ一つ手で掬い取つてパツク
する作業は、極めて非能率的で人手を要し、豆腐
の大量生産に応ずることができない。

そこで、近年は型箱から取り出された豆腐の大
塊を自動的に切断して包装することが考えられて
きた。そのためには、豆腐の大塊を自動的に切断
するにしても、切断された豆腐が自動的に包装し
やすいように、切断しなければならない。すなわ
ち、豆腐用のパツクは通常パツクの上縁に蓋をシ
ールするための耳が付いているので、パツクを整
列させると耳の分だけ間隔が空くことになる。し
たがつて、切断した豆腐をこの間隔だけ隔てて整
列させないと、パツクのなかに一度に挿入するこ
とができない。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は型箱から取り出された豆腐の塊を自動
的に切断して包装するためになされたものであつ
て、型箱から取り出され一旦なまこ状に切断され
た豆腐の小塊をさらに１丁の大きさに切断すると
共に切断された豆腐が耳の部分の間隔だけ隔てて
配列されたパツクに包装しやすいように所定の間
隔を隔てて整列させることのできる豆腐自動切断
装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の豆腐自動切断装置は、水槽中に沈めら
れて固定された豆腐移送テーブルと、その上部に
前端においては相接し後端においては相互に適宜
の間隔を隔てて移動する複数の豆腐移動板を備え
た豆腐移送機構と、前端が豆腐切断刃になつてい
る複数の仕切板を前記豆腐移送テーブルに前端を
揃えて平行に立設するようにし、豆腐移送機構に
倣つた倣い豆腐水路を具備したことを要旨とす
る。

［作用］ 先ず、移動枠を最前端まで後退させ豆腐移動板
を仕切板の前面に位置させる。豆腐移動板と仕切
板の間には切断すべき豆腐の塊が置かれる。次に
移動枠を前進させると、豆腐移動板が前進し、豆
腐の塊を仕切板に向かつて移動するので、豆腐の
塊は仕切板の前端に豆腐切断刃によつて１丁の大
きさに切断される。

さらに移動枠を前進させて豆腐移動板によつて
切断された豆腐を押すと、豆腐は豆腐水路を前進
し、豆腐移動板も豆腐水路に入る。豆腐水路は仕
切板に囲まれて形成されており、その前端におい
ては仕切板を境にして相接しているが後端におい
ては相互に適宜の間隔を隔てて広がつており、一
方この豆腐水路の上に固定されたカム板には豆腐
水路の中心線に倣うようなカム溝を設けてあるの
で、このカム溝に嵌挿されているカムフオロア
は、移動枠の前進に従つて横に広がる。

カムフオロアが横に移動して広がると、カムフ
オロアは上連動軸を介して摺動軸受に取り付けら
れているので、カムフオロアの動きに従つて摺動
軸受が案内軸を横へ摺動する。摺動軸が横へ移動
すると、下連動軸に嵌挿された摺動筒がそれに従
つて溝枠のなかを横へ移動する。摺動筒が移動す
ればこの摺動筒に取り付けられている豆腐移動板
も移動するので、結局豆腐移動板は豆腐水路に倣
つて広がりながら前進する。

豆腐移動板が切断した豆腐を押して豆腐水路の
後端まで来ると、切断された豆腐は豆腐移送テー
ブルの後端に用意されたパツクの中へ投入され
る。その際、切断された豆腐は豆腐水路によつて
パツクに合わせて間隔が空けられているので、正
確にパツクの中に挿入される。

切断された豆腐がパツクに挿入されると、移動
枠が停止すると共に、溝枠を上層すると摺動筒が
下連動軸を上へ摺動して上昇する。摺動筒が上昇
するとこれに固定されていた豆腐移動板も上昇
し、移動板は水面から持ち上げられる。続いて移
動枠を後退させ豆腐移送テーブルの前端まで戻す
と、広がつていたカムフオロアはカム溝によつて
元のように狭まるので、摺動軸受、摺動筒および
豆腐移動板が元通りに狭まる。豆腐移送テーブル
の前端まで移動枠を後退させたら、溝枠を降下さ
せ摺動筒を下連動軸に摺動させて下降せしめる。
摺動筒の下降により豆腐移動板が豆腐移送テーブ
ルに着地して、前記の同様の動作が繰り返され
て、次の豆腐の塊が切断される。

［実施例］ 本発明の好適な一実施例について以下図面に従
つて説明する。

第１図は本発明の一実施例の側面図である。豆
腐移送テーブル１０は略々豆腐の厚みだけ水槽の
水面下に沈めて固定されており、表面には仕切板
１２が立設されている。豆腐移送テーブル１０の
仕切板１２の前部には２本のスリツト１４が平行
して設けられ、このスリツト１４を貫通して豆腐
保持枠１６が上下するようになつている。

仕切板１２は豆腐の切断幅の等間隔を隔てて平
行に６枚が立設され、その前端は豆腐切断刃１８
になつている。仕切板１２と仕切板１２の間は豆
腐水路２０…２０になつており、この仕切板１２
によつて形成される豆腐水路２０…２０の平面図
は第２図に示すようであつて、前部２０ａにおい
ては、６枚の仕切板１２を境に５本の豆腐水路２
０…２０が相接しているが、後部に行くにしたが
つて次第に広がつて途中で仕切板１２が枝別れを
し、後端２０ｂにおいては10枚の仕切板１２によ
つて囲まれて、相互に適宜の間隔を隔てて広がつ
ている。

カム板２２は豆腐水路２０の真上に固定されて
おり、第３図の平面図に示すように５本の豆腐水
路２０…２０の中心線に倣うように、後方に行く
に従つて広がつた５個のカム溝２４…２４が設け
られている。

移動枠２６はカム板２２の両側に架設固定され
た移動レール２８に案内されて豆腐移送テーブル
１０の上を前後に移動する。移動枠２６には第１
図および第４図の部分正面図に示すように、豆腐
水路２０…２０を横断する方向に案内軸３０が固
着されている。この案内軸３０には５個の摺動軸
受３２…３２が左右に摺動自在に嵌挿されてい
る。摺動軸受３２…３２の上面には上連動軸３４
が立設され、上端にはカムフオロア３６…３６が
固着されている。このカムフオロア３６…３６
は、カム板２２のカム溝２４…２４に嵌挿されて
いる。

また、摺動軸受３２…３２の下面には下連動軸
３８…３８が垂設されており、この下連動軸３８
…３８には摺動筒４０…４０が上下に摺動自在に
嵌挿されており、下端には係止片４２…４２が取
り付けられている。

摺動筒４０…４０は溝枠４４によつて左右に摺
動自在に狭持されており、この溝枠４４は移動枠
１６に上下動可能なように軸支され、図示しない
が昇降シリンダにより昇降できるようになつてい
る。

第１の豆腐移動板４６…４６は中心に縦長の長
孔４８…４８を有し、これに下連動軸の係止片４
２…４２が摺動自在に嵌挿されており、下端は断
面Ｉ字形の脚５０…５０が取り付けられており、
摺動筒４０…４０の下端に垂直に固定されてい
る。第２の豆腐移動板５２…５２は中心に縦長の
長孔５４を設けた先端はＬ字形に曲げられてお
り、長孔５４…５４には第１の豆腐移動板４６…
４６の脚５０…５０が上下に摺動自在に嵌挿され
ている。

空パツク５６…はパツク固定ガイド５８によつ
てパツク搬送コンベア６０に固定され、豆腐移送
テーブル１０の後端の豆腐水路２０…２０の後ろ
に配列されている。

以上のような構成からなる本実施例の作動につ
いて、第５図〜第７図の作動を説明する側面図に
従つて説明する。第５図において豆腐保持枠１６
をスリツト１４から上昇させ、この豆腐保持枠１
６の中に豆腐の塊６２挿入する。移動枠２６は豆
腐移送テーブル１０の最前端に移動させ、溝枠４
４を摺動筒４０…４０と共に降下させ、これに固
定された第１の豆腐移動板４６…４６を降下させ
て、第２の豆腐移動板５２…５２を豆腐保持枠１
６の前面の豆腐移送テーブル１０の上に着地せし
める。

続いて豆腐保持枠１６を豆腐移送テーブル１０
の下へ下降せしめると共に、移動枠２６を前進さ
せ、第２の豆腐移動板５２…５２によつて豆腐の
塊６２を仕切板１２…１２の前端の豆腐切断刃１
８…１８に向けて移動させる。豆腐の塊６２が前
進して豆腐切断刃１８…１８に接触すると、豆腐
の塊６２は豆腐切断刃１８…１８によつて１丁の
大きさに押し切られ、第６図に示すように第２の
豆腐移動板５２によつて豆腐水路２０…２０へそ
れぞれ押し込まれる。

豆腐水路２０…２０は第２図に示すように仕切
板１２…１２に囲まれて形成されており、その前
端においては仕切板１２…１２を境にして相接し
ているが後端においては相互に適宜の間隔を隔て
て広がつており、一方この豆腐水路２０…２０の
上に固定されたカム板２２には第３図に示すよう
に豆腐水路２０…２０の中心線に倣うようなカム
溝２４…２４を設けてあるので、このカム溝２４
…２４に嵌挿されているカムフオロア３６…３６
は、移動枠２６の前進に従つて横に広がる。

カムフオロア３６…３６が横に移動して広がる
と、カムフオロア３６…３６は上連動軸３４…３
４を介して摺動軸受３２…３２に取り付けられて
いるので、カムフオロア３６…３６の動きに従つ
て摺動軸受３２…３２が案内軸３０を横へ摺動す
る。摺動軸受３２…３２が横へ移動すると、下連
動軸３８…３８に嵌挿された摺動筒４０…４０が
それに従つて溝枠４４の中を横へ移動する。摺動
筒４０…４０が移動すればこの摺動筒４０…４０
に取り付けられている第１の豆腐移動板４６…４
６も移動するので、結局第２の豆腐移動板５２…
５２は豆腐水路２０…２０に倣つて広がりながら
切断した豆腐６２押しながらを前進する。

第２の豆腐移動板５２…５２が切断した豆腐６
２…６２を押して豆腐水路２０…２０の後端まで
来ると、切断された豆腐６２…６２は豆腐移送テ
ーブル１０の後端に用意された空パツク５６…５
６の中へ投入される。その際、切断された豆腐６
２…６２は豆腐水路２０…２０によつて適当な間
隔に広げられているので、パツク５６…５６の中
に正確に挿入される。切断された豆腐６２…６２
が空パツク５６…５６に挿入されると、移動枠２
６が停止すると共に、第７図に示すように溝枠４
４を上昇すると摺動筒４０…４０が下連動軸３８
…３８を上へ摺動して上昇する。摺動筒４０…４
０が上昇するとこれに固定されていた第１の豆腐
移動板４６…４６も上昇し、これによつて第２の
豆腐移動板５２…５２が第１の豆腐移動板の脚５
０…５０に引つ掛けられて上昇するので、第２の
豆腐移動板５２…５２は豆腐水路２０…２０から
持ち上げられる。

続いて移動枠２６を後退させると、横に広がつ
ていたカムフオロア３６…３６は、カム溝２４…
２４に従つて今度は逆に狭まる。カムフオロア３
６…３６が横に移動して狭まると、カムフオロア
３６…３６は上連動軸３４…３４を介して摺動軸
受３２…３２に取り付けられているので、カムフ
オロア３６…３６の動きに従つて摺動軸受３２…
３２が案内軸３０を横へ摺動する。摺動軸受３２
…３２が横へ移動すると、下連動軸３８…３８に
嵌挿された摺動筒４０…４０がそれに従つて溝枠
４４の中を横へ移動する。摺動筒４０…４０が移
動すればこの摺動筒４０…４０に取り付けられて
いる第１の豆腐移動板４６…４６も移動するの
で、結局第２の豆腐移動板５２…５２もカム溝２
４…２４に従つて元の位置に狭まる。

その間に豆腐移送テーブル１０の仕切板１２…
１２前端のスリツト１４から豆腐保持枠１６を上
昇させ、この豆腐保持枠１６に次に切断すべき豆
腐の塊６２を挿入する。豆腐移送テーブル１０を
前端まで移動枠２６を後退させたら、第５図に示
すように溝枠４４を降下させ摺動筒４０…４０を
下連動軸３８…３８に摺動させて下降せしめ、第
１の豆腐移動板４６…４６を降下せしめることに
より、再生び第２の豆腐移動板５２…５２の先端
を豆腐保持枠１６の前面に降下して豆腐移送テー
ブル１０に接触せしめる。以下前記と同様の動作
が繰り返され、次の豆腐の塊が切断される。

［発明の効果］ 本発明の豆腐自動切断装置は以上説明したよう
に、水槽中に固定された豆腐移送テーブルに前端
が豆腐切断刃となつた仕切板を立設し、豆腐水路
を形成すると共に、該豆腐水路は前端においては
仕切板を境にして相接しているが後端においては
相互に適宜の間隔を隔て広がつている豆腐水路と
し、この豆腐水路に倣つて移動する豆腐移動板で
豆腐の塊を押して移動して豆腐を切断するもので
あつて、型箱から取り出され一旦なまこ状に切断
した豆腐の塊を自動的に切断すると共に、切断し
た１丁の大きさの豆腐を適宜の間隔を隔てて広が
つた豆腐水路に整列させるので、パツク搬送コン
ベヤ等を整列した豆腐パツクに挿入して直ちに包
装することができるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の側面図、第２図は
豆腐水路の平面図、第３図はカム板の平面図、第
４図は第１図の実施例の正面図、第５図、第６図
および第７図は第１図の実施例の作動を説明する
側面図である。 １０……豆腐移送テーブル、１２……仕切板、
１８……豆腐切断刃、２０……豆腐水路、２２…
…カム板、２４……カム溝、２６……移動枠、３
０……案内軸、３２……摺動軸受、３４……上連
動軸、３６……カムフオロア、３８……下連動
軸、４０……摺動筒、４４……溝枠、４６……第
１の豆腐移動板、５２……第２の豆腐移動板、６
２……豆腐の塊。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 水槽中に沈められて固定された豆腐移送テー
   ブルと、その上部に前端においては相接し後端に
   おいては相互に適宜の間隔を隔てて移動する複数
   の豆腐移動板を備えた豆腐移送機構と、前端が豆
   腐切断刃になつている複数の仕切板を前記豆腐移
   送テーブルに前端を揃えて平行に立設するように
   し、豆腐移送機構に倣つた倣い豆腐水路を具備し
   たことを特徴とする豆腐自動切断装置。