JPH0450731Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） この考案は木造建築において柱と梁などを結合
するための木材結合具に関するものである。

（考案の目的） この考案は、木造建築における柱や梁などの構
造部材を容易かつ強固に結合するための木材結合
具を提供することを目的とする。

（実施例） 第１図ないし第４図において、結合具は金属製
で薄肉の円筒状素片１とその内側面中央部分に設
けた厚肉部２をもつ。円筒状素片１は第２図でわ
かるように略矩形状のやヽ細長い平面形状をも
つ。厚肉部２の中央には、円筒状素片１の軸心と
直交する方向に大径の雌ネジ３が貫設されてお
り、雌ネジ３の上端周辺は楕円状に面取り４が施
されている。厚肉部２の側壁には、円筒状素片１
の軸心と同心に、小径の雌ネジ５が加工されてい
る。

以上のように構成した結合具を柱と梁の結合に
用いる場合を例にとり説明する。

第５図において柱６と梁７には梁７の長軸に対
応する位置にボルト孔８が加工される。さらに梁
７にはこのボルト孔８に丁度交わるように側面か
ら水平な結合具挿入孔９が加工されている。

柱６と梁７の結合は、まず梁７の結合具挿入孔
９内に結合具を挿入する。このとき柄部１０に先
端にネジをもつ長い軸１１をつけた第６図の如き
補助具を用いる。すなわち補助具の軸１１を結合
具の小雌ネジ５に螺合し、柄部１０をもつて結合
具挿入孔９内に結合具を挿入するのである。そし
て、柱６と梁７の位置を大体合わせ、ボルト孔８
に長い慣用のボルト１２を差込み、補助具により
結合具の位置を調整してボルト１２先端を結合具
の雌ネジ３に螺合させる。そして、柱６と梁７の
位置を最終的に合わせながらボルト１２を締める
と、梁７は結合具を介して柱６側に引き寄せられ
強力に結合される。

尚、柱と梁との結合のように両部材の結合面に
重力が剪断力として作用する場合には第５図にも
示したように、短い円筒状の位置固定リング１３
を使用するとよい。

この結合状態においては、ボルト１２から結合
具を介して梁７に伝えられる結合力は、結合具の
円筒状素片１を介して梁に伝わるので応力が分散
した長期間経過中に生じる応力緩和現象を最小に
押えることができる。

又雌ネジ５により補助具が使えるので組立作業
はわめて容易である。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案は円筒状素片中
央の厚肉部に雌ネジを設け、その側壁にも小雌ネ
ジを設けたことにより、きわめて容易かつ強固に
木材を相互に結合できるという実用的効果をも
つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
は同の平面図、第３図は同の側面図、第４図は同
の斜面図、第５図は使用状態を示す側面図、第６
図は補助具の説明図である。 １……円筒状素片、２……厚肉部、３……雌ネ
ジ、５……小雌ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状素片の内側面中央に設けた厚肉部に、円
   筒状素片軸心と直交する雌ネジを貫設し、厚肉部
   側壁には円筒状素片軸心と同軸に小雌ネジを設け
   たことを特徴とする木材結合具。