JPH0450036Y2 - - Google Patents

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JPH0450036Y2
JPH0450036Y2 JP1987023585U JP2358587U JPH0450036Y2 JP H0450036 Y2 JPH0450036 Y2 JP H0450036Y2 JP 1987023585 U JP1987023585 U JP 1987023585U JP 2358587 U JP2358587 U JP 2358587U JP H0450036 Y2 JPH0450036 Y2 JP H0450036Y2
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blood
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、血液透析における除水量の制御操作
において、その制御加圧値を表示するための加圧
値表示装置に関する。
(従来技術) 人工腎臓装置(透析装置)を用いて行う血液透
析は、人体が腎不全に陥つた際に、腎臓に代わり
体内の老廃物を排除し、または必要なものを取り
入れて血液の浄化を行うために広く行われてい
る。腎臓の主な機能は尿を作ることであるが、こ
の尿の大部分は水分であり、したがつて血液透析
においては血液の中から水分を抜きとること、い
わゆる除水を行うことが重要な課題となる。体内
の水は細胞内、細胞間、血管の順に経由して血液
内に移行するが、この移行速度に見合つた速度の
除水を行う必要がある。
ところで最近において、透析器に使用する透析
膜が改良され、膜厚が非常に薄くなり、同時に膜
面の濾過細孔が大きくなり、中〜大分子量の老廃
物の除去効率が向上してきた。これによつて限外
濾過係数(UFR)も大きく向上したため、透析
中の除水速度が速まりすぎて患者が血圧低下をお
こすことがある。この場合の処置として、または
通常時の一時停止の操作として、除水を停止する
ために次の操作を行うようになつている。即ち、
陽圧法においては、血液回路における絞り器の絞
りを解除し、また陰圧法においては透析液の負圧
を零付近に落とす。
さて、透析器から出た血液は患者の静脈血管へ
戻るが、患者の多くは、血管のシヤントの作り替
えや長期間にわたるカニユーレの穿刺による変
形、原疾患による病変等の要因が複雑にからみ、
血管内腔に様々な問題をかかえており、このため
静脈血管抵抗が大きくなり、透析された血液が静
脈血管に戻る際に返血量に比例した抵抗力(一般
に自然静脈圧と言う)が該静脈血管に発生するこ
ととなつている。このため、上述のように除水を
停止する操作を行つた場合であつても、この自然
静脈圧が残留圧力として透析器に加わり、現実に
は相当量の除水が行われる。例えば、150〜200
ml/分の血液量(通常透析時の体外循環血液量)
では患者により30〜120mmHg、まれには200mmHg
以上の自然静脈圧が発生し、実効UFRが4ml/
mmHg/hrの透析器を使用する場合では、120〜
480ml/hrの体液が過度に除水されている。
このように従来においては、除水停止操作中で
あつても相当量の除水が進行しているため、看護
者は除水停止中の除水量に見合つた補液を患者に
補給しなければならず頻回な血圧測定に忙殺され
る等、この作業に非常に多くの労力を要してお
り、しかもこの作業はほとんど経験とカンに頼つ
ている状態であつて透析中の患者の安全性にも問
題を残しているのが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) 上述のように除水を停止する操作を行つた場合
においても、なお相当量の除水が行われるのは静
脈血管に自然静脈圧が発生しているからであり、
したがつて本考案は、自然静脈圧を測定表示し、
この自然静脈圧を基準として、血液回路側の加圧
値と透析液側の加圧値から透析膜面に負荷する限
外濾過圧値を測定表示することによつて除水停止
及び除水速度の制御を容易に行うことを可能にす
ることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するために本考案は、透析液
回路における透析器の下流側、血液回路における
透析器の下流側、更にそれより下流側の血液回路
に、それぞれ加圧装置と、該加圧装置を介してそ
れぞれの回路の加圧値を計測する圧力計とを設
け、上記各圧力計によつて計測される透析液回路
における透析器の下流側の加圧値と、血液回路に
おける透析器の下流側の加圧値と、血液回路に伝
播される自然静脈圧値と、これらの圧力値を比較
演算して算出される透析膜面に加わる限外濾過圧
値と、をそれぞれ表示する表示部を設けてなる構
成を採用するものである。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説
明する。
第1図は、透析装置の陽圧法における実施例を
示している。同図において、1a,1bはカニユ
ーレ、2は血液ポンプ、3は透析器、4はチユー
ブであつて、人体Aに穿刺されたカニユーレ1a
から流出する血液は、チユーブ4aを通りチユー
ブ4bから透析器3内に送り込まれ、チユーブ4
cから流出する。透析器3には、透析液の給入路
5及び排出路6が接続されている。給入路5には
ポンプPが設けられ、排出路6、即ち透析液回路
7における透析器3の下流側には後述の加圧装置
8が設けられている。したがつて透析液はポンプ
Pによつて給入路5より透析器3に送り込まれ、
透析器3内の透析液は排出路6から加圧装置8を
経由して矢印でしめすように排液槽等に排出され
るようになつている。一方透析器3に流入され透
析された血液はチユーブ4cから流出するが、こ
のチユーブ4c、即ち血液回路9における透析器
3の下流側にも加圧装置10が設けられ、血液は
この加圧装置10を経由してチユーブ4dを通り
カニユーレ1bにより人体Aに返血されるように
なつている。
この考案に用いられる加圧装置8または10と
しては、第2図a,bに示される構造のものが好
ましい。即ちこの加圧装置8,10は、密閉され
た容器11内がダイヤフラム11aにより透析液
や血液が流通する液室aと圧力空気が流入出する
空気室bとの2室に分割されたもので、容器11
には液室aに連通する流入口12a及び流出口1
2b、空気室bに連通する1個の接続口13が設
けられている。容器11は平板状の容器部材11
bと曲形状の容器部材11cより成り、容器部材
11b,11cの各つば部の間に外周が同一形状
のダイヤフラム11aを挟み、これらを互に溶着
して密着させてあつて、ダイヤフラム11aは自
由状態でほぼ平板状容器部材11bの内面に沿う
ようになつている。容器部材11b,11cは、
塩化ビニル、ポリカーボネイト、又はシリコンゴ
ム等の高分子材料が用いられ比較的硬質性のもの
で一体成型されている。ダイヤフラム11aは適
当な弾力性を有するもので、溶着を容易に行うた
めに容器部材11b,11cと同一の材料を用い
てある。容器部材11b,11c及びダイヤフラ
ム11aを透明にしておくと、内部状態が監視で
きて都合が良い。
第1図をも参照して、容器11の空気室bに連
通する接続口13はチユーブ14によつて空気ポ
ンプ15,16に接続されると共に、チユーブ1
4の途中に透析液回路側の加圧値及び血液回路側
の加圧値とをそれぞれ計測する圧力計17,18
と、空気ポンプ15,16と加圧装置8,10と
の間を連通・遮断する開閉弁19,20が設けら
れている。
そして空気ポンプ15を手動操作することによ
つて加圧装置8の空気室b内を加圧してダイヤフ
ラム11aの変形量を調節し、そしてこの調節圧
に応じて圧力計17の測定針が移動し、調節され
た圧力を圧力計17から読み取ることができるよ
うになつている。そして所望の調節圧値に設定さ
れると開閉弁19を、血液回路9の加圧装置10
につながれた開閉弁20のように遮断位置に切換
えて空気室bと圧力計18との連通状態は維持さ
れるが、空気ポンプ16への連通状態は遮断され
るようにしてある。なお空気ポンプ15,16
は、注射器から針を取り外したものを使用する。
また圧力計17,18は、上述の説明から明らか
なように空気圧によつて作動する例えばブルドン
管、ベローあるいはダイヤフラム圧力計などを用
いられるが、これ以外に圧力を歪ゲージまたは半
導体等により電気信号に変換し、電気的に設定し
た値と圧力信号値とを電気的に比較して検知信号
を出力するようにしてもよい。
また血液回路9において加圧装置10の更に下
流側に自然静脈圧検知装置21が介装される。こ
の検知装置21は、前記加圧装置8,10と近似
した構成からなるが、若干相違する点があるの
で、これを第3図によつて説明すると、該検知装
置21は、密閉された容器22内がダイヤフラム
21aにより2室の血液室A、空気室Bに分割さ
れたもので、その血液室Aには血液回路9からの
流入口23と流出口24とが設けられ、空気室B
には圧モニターチユーブ25との接続口26が設
けられている。容器22は一対の曲形状の容器部
材22a,22bより成り、容器部材22a,2
2bの各つば部の間に外周が同一形状のダイヤフ
ラム21aを、これらを互に溶着して密着させて
あつて、ダイヤフラム21aは自由状態では一対
の容器部材22a,22bの中間部に位置するよ
うになつており、これに対し容器22内に正圧力
が負荷したときはダイヤフラム21aは図中右側
に変位し、また後述の陰圧法において用いられる
検知装置37(第5図)のように内部に負圧力が
負荷する場合にはダイヤフラム21aは図中左側
に変位する。なお容器部材22a,22bは比較
的硬質の高分子材料からなり、ダイヤフラム21
aは適当な弾力性を有するものからなり、溶着を
容易に行うために両者は同一材料からなり、且つ
内部を監視できるよう透明材料からなることが好
ましい点は前記加圧装置8,10と同じである。
そしてこの検知装置21にも当然に圧モニターチ
ユーブ25を通つて自然静脈圧値を測定する圧力
計27が連通されている。
次に上述のように構成された透析装置の使用方
法をまず説明すると、第1図において、通常の除
水作用を行う場合には、透析液回路側において、
透析液はポンプPによつて給入路5より透析器3
に給入され、透析器3内の透析液は排出路6から
加圧装置8を経由して外部に排出され、一方血液
回路側において、人体Aから流出する血液は、血
液ポンプ2によつて透析器3へ血液が送り込ま
れ、ここで除水(透析)された血液は加圧装置1
0を経由して人体Aに返血されるが、この場合一
般の比較的大量の除水が行われるためには、血液
回路側の加圧装置10に患者の自然静脈圧以上の
圧力をかけると共に、透析液回路側の加圧装置8
を零の圧力、即ち開放状態にすればよい。
即ち加圧装置10の下流側に設けた検知装置2
1の圧力計27によつて自然静脈圧値を読み取
り、一方開閉弁20を切換えて血液回路側加圧装
置10の空気室bと空気ポンプ16と圧力計18
とを互に連通状態に維持し、この状態で空気ポン
プ16によつて空気室bを加圧し、圧力計18に
よつて上記自然静脈圧値以上の圧力数値に設定し
たのを読み取つた後、空気ポンプ16への通路を
遮断する。同様にして透析液回路側の加圧装置8
における空気室bの圧力が零になるよう圧力計1
7で読み取つて設定する。
以上の操作により、加圧装置10の血液室a
(第2図)はダイヤフラム11aを介して加圧さ
れるため、この加圧力以上の圧力によつてダイヤ
フラム11aを押しもどしながら血液室aを通過
することになり、これによつて透析器3内におい
て血液回路側には血液回路側加圧装置10の加圧
力が直接に負荷することになり、この圧力が透析
器3内の透析膜面に負荷する限外濾過圧となり、
この圧力に比例して除水されることになる。
次に、自然静脈圧の範囲内において除水する場
合について説明する。従来技術の項で述べたよう
に人体には常に自然静脈圧が負荷しており、例え
除水を停止する操作を行つても現実には自然静脈
圧により相当量の除水が行われる難点がある。
第4図は、実効限外濾過係数(UFR)が4
ml/mmHg/hrの透析器を使用した場合の、透析
膜面に生じる静脈側圧力(限外濾過圧)と限外濾
過量(除水量)との関係を示すグラフであるが、
例えば圧力計27で測定された自然静脈圧が140
mmHgとすれば560ml/hrもの過度の体液が除水さ
れることになる。
患者によつてはその体力の衰弱などによつて小
量宛の除水を行う必要があり、例えば自然静脈圧
の140mmHgより少ない圧力、例えば110mmHgの差
圧(限外濾過圧)が透析膜面に負荷するように調
節することによつて自然静脈圧による除水量以内
の除水量を得るようにし、患者に過度の負担をか
けないように処置する場合がある。
この操作は、まず血液回路側加圧装置10の空
気室bをその圧力が零になるよう圧力計18によ
つて読み取りながら設定する。したがつてこの状
態では検知装置21の圧力計27に測定された自
然静脈圧(例えば140mmHg)が血液回路9に負荷
していることになる。次に透析液回路側加圧装置
8の空気室bを空気ポンプ15によつて加圧操作
して透析液室a(第2図)に圧力をかけ、これに
よつて透析器内の膜面に例えば30mmHgの圧力が
負荷するよう圧力計17によつて読み取りながら
制御し設定する。この操作により透析器3の膜面
には、自然静脈圧(140mmHg)−透析液圧力(30
mmHg)=110mmHgの差圧が限外濾過圧として負荷
し、この透析膜の実効UFRが4ml/mmHg/hrの
場合には、第4図のグラフより自然静脈圧(140
mmHg)による除水量(560ml/hr)より低い440
ml/hrの除水量となることが分かる。
更に除水を停止する場合について説明する。こ
の操作は、まず血液回路側加圧装置10の空気室
bの加圧力が零になるよう圧力計18によつて読
み取りながら空気ポンプ16によつて設定する。
この状態では透析器3内には圧力計27で読み取
つた自然静脈圧が負荷していることになる。次に
透析液回路側加圧装置8の空気室bに空気ポンプ
15によつて加圧操作することによつて、ダイヤ
フラム11aを介して透析液室aを加圧し(第2
図)、これによつて加圧装置8を通過するまでの
透析液回路7内の透析液圧を自然静脈圧、例えば
140mmHgになるよう圧力計17を読み取りながら
調節する。この操作によつて透析器3内の膜面に
は差圧、即ち限外濾過圧が加わらなくなり、した
がつて除水は行われず除水停止状態となる。
以上の説明は、いわゆる陽圧法による透析装置
の構成についてであるが、以下に述べる陰圧法に
おいてもその構成、作用はなんら変わることはな
い。
第5図は陰圧法による透析装置を示すもので、
陽圧法との相違点のみを述べると、吸引ポンプ2
8と絞り器29とによつて透析液回路側に負圧が
発生するようにしたものであり、絞り器29の近
くに設けた吐出ポンプ36の吐出力は吸引ポンプ
28の吸引力よりも通常は弱く設定してある。こ
の透析液回路7における透析器3の下流側に前述
の加圧装置8とこの内部圧力、即ち透析液へ加圧
力を測定する圧力計17及び加圧装置8への内部
圧力を制御操作する空気ポンプ15を設け、更に
吸引ポンプ28の上流側に該ポンプの吸引圧力
(負圧)を検知する検知装置37及び該圧力を測
定する圧力計38を設けてなるものである。なお
検知装置37は自然静脈圧検知装置21と同じ構
造のものである。なお血液回路9には前記陽圧法
のように加圧装置を設けなくてもよいし、また設
けても常時開放状態にしておくことが必要であ
る。そして血液回路9における透析器3の下流側
には自然静脈圧検知装置21とその内部圧力を測
定する圧力計27が設けられていることは陽圧法
によるそれと同じであり、この血液回路9には圧
力計27で示される自然静脈圧が常に負荷してい
る。この陰圧法による操作は、加圧装置8に対す
る加圧力が零になるよう圧力計17を読み取りな
がら空気ポンプ15によつて調節し、吸引ポンプ
28と絞り器29との作用で発生している負圧に
よつて、云い換えれば、吸引ポンプ28の吸引
力、即ち前記圧力計38によつて読み取られる該
ポンプ28の上流側の吸引圧力(負圧)値に比例
して、自然静脈圧時以上の一般の除水作用を行わ
せることができる。また自然静脈圧の範囲内で除
水する場合には、吸引ポンプ28の吸引力を落と
し、吐出ポンプ36の圧力を上げ、しかる後圧力
計17を読み取りながら加圧装置8に自然静脈圧
以内の圧力をかければよく、更に除水停止の場合
には自然静脈圧を圧力計27によつて読み取り、
これと同じ圧力を加圧装置8にかけるよう空気ポ
ンプ15を操作すればよいことは陽圧法となんら
変わることはない。
以上の説明から次のことに結論づけることがで
きる。
まず陽圧法においては、血液回路側加圧装置
10の圧力計18に表示される圧力値P1が自
然静脈圧検知装置21の圧力計27に表示され
る圧力値P2よりも高い場合には、血液回路側
加圧装置10の圧力計18に表示される圧力値
P1から透析液回路側加圧装置8の圧力計17
に表示される圧力値P3を差し引いた値が限外
濾過圧値Pとなる。反対に血液回路側加圧装置
10の圧力計18に表示される圧力値P1が自
然静脈圧検知装置21の圧力計27に表示され
る圧力値P2よりも低い場合には、自然静脈圧
検知装置21の圧力計27に表示される圧力値
P2から透析液回路側加圧装置8の圧力計17
に表示される圧力値P3を差し引いた値が限外
濾過圧Pとなる。
陰圧法においては、透析液回路側加圧装置8
の圧力計17に表示される圧力値P3が零の場
合には透析器3を通過する透析液回路の吸引
力、即ち吸引ポンプ28の上流側の負圧力を圧
力計38で読み取つた値P4と自然静脈圧検知
装置21の圧力計27に表示された圧力値P2
とを加えた値が限外濾過圧値Pとなり、圧力値
P3が零以上のプラスの場合には自然静脈圧値
P2から透析液回路側圧力値P3を差し引いた圧
力値が限外濾過圧Pとなる。
限外濾過圧値Pを計測することによつて即座
に単位時間当りの除水量を換算することができ
る。
本考案は、上記の結論に注目し、透析制御装置
に、上記一連の圧力値を表示する表示部を付設す
ることによつて除水量の制御操作を正確に、かつ
迅速に行うことができるようにしたものである。
第6図は、その表示装置30を模式図的に示す
もので、31は血液回路側加圧値P1を表示する
表示部であり、一点鎖線で示すように、血液回路
側加圧装置10の圧力計18に連係しており、圧
力計18のアナログ表示を周知のA/D変換器を
介装することによつてデジタル表示に変換される
ようになつている。同様に32は自然静脈圧値
P2を表示する表示部であり、自然静脈圧検知装
置21の圧力計27に連動連結されている。33
は透析液回路側加圧値P3を表示する表示部であ
り、透析液回路側加圧装置8の圧力計17に連動
連結されている。39は陰圧法においてのみ表示
され、透析液回路において吸引ポンプ28の上流
側回路の圧力(負圧)値P4を表示する表示部で
あり、透析液回路の圧力計38に連動連結されて
いる。そして34は限外濾過圧値Pを表示する表
示部であり、実際の制御操作では、この圧力値P
を読み取りながら行うことになるので、他の表示
部に比べて表示面積を大きく取り、見やすくする
ことが好ましい。
限外濾過圧値Pは、血液回路側加圧値P1、自
然静脈圧値P2、透析液回路側加圧値P3及び透析
液回路における吸引ポンプ吐出側圧力値P4を測
定することによつて、これらの圧力値を周知の演
算回路により比較演算することによつて求められ
ることは前記結論より導き出されたとおりであ
る。
即ち陽圧法にあつては、前記項で示す結論を
フローチヤートで示すと第7図の通りである。血
液回路側加圧値P1が自然静脈圧値P2より高い場
合には、P1より透析液回路側加圧値P3を差し引
いた値が限外濾過圧値Pとなる。例えばP1が150
mmHg、P2が130mmHg、P3が0mmHgの場合には、
Pは150mmHgであり、この数値が限外濾過圧表示
部34に表示されることになる。P1がP2より低
い場合には、P2よりP3を差し引いた値がPとな
る。例えばP1が0mmHg、P2が130mmHg、P3が80
mmHgの場合には限外濾過圧表示部34に50mmHg
と表示され、これによつて使用する透析器3の限
外濾過係数(UFR)が4ml/mmHg/hrであれば
200ml/hrの除水量を得ることが即座に換算する
ことができ、これらの数値に基づき、迅速容易に
除水量を制御することができる。
陰圧法にあつては、前記項で示す結論をフロ
ーチヤートで示すと第8図の通りである。即ち陰
圧法にあつては血液回路側加圧値は零に近いから
これを無視することができ、したがつて透析液回
路側加圧値P3が零の場合には自然静脈圧値P2と、
透析液回路に負荷する陰圧(吸引力)、即ち吸引
ポンプ上流側負圧力値P4とを加えた値が限外濾
過圧値Pとなる。また上記圧力値P3が零より大
きい場合には、当然に透析器3内に透析液側圧力
が負荷していることになるから自然静脈圧値P2
から透析液回路側圧力値P3を差し引いた値が限
外濾過圧値Pとなる。この場合、加圧値P3によ
つて限外濾過膜に負荷する圧力がP2と同等にな
れば、限外濾過圧は零であるから除水停止の状態
となり、P3によつて濾過膜に負荷する圧力がP2
より低くなれば自然静脈圧P2の範囲内で除水さ
れることになる。この陰圧法にあつても限外濾過
圧値Pを読み取ることによつて除水量を即座に換
算できることは陽圧法となんら変わることがな
い。
なお図中35は除水方法表示部であり、陽、陰
圧法の区別を適宜切換表示するようになつてい
る。
(効果) 本考案によれば、透析器に負荷する限外濾過圧
を表示装置より直接に読み取ることができるた
め、患者の状態変化に即応して容易迅速に除水量
の制御を行うことができ、看護者の作業労力を大
幅に軽減することができることは勿論、患者の安
全性も格段に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例たる陽圧法による
透析装置の概略説明図、第2図a及び第2図b
は、同要部の縦断面図及び外観図、第3図は、同
他の要部たる圧力検知装置の縦断面図、第4図
は、透析器における静脈側圧力と限外濾過量との
間の比較例関係を示すグラフ、第5図は、本考案
の他の実施例たる陰圧法による透析装置の概略説
明図、第6図は、本考案の要部たる表示装置の概
略説明図、第7図は、本考案の一実施例の作動状
態を概略的に示すフローチヤート、第8図は、同
他実施例の作動状態を概略的に示すフローチヤー
トである。 7……透析液回路、8……透析液回路側加圧装
置、9……血圧回路、10……血液回路側加圧装
置、21……自然静脈圧検知装置、30……表示
装置、31……血液回路側加圧値表示部、32…
…自然静脈圧表示部、33……透析液回路側加圧
値表示部、34……限外濾過圧値表示部、39…
…透析液回路において吸引ポンプ吐出側の圧力値
表示部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 透析液回路における透析器の下流側、血液回路
    における透析器の下流側、更にそれより下流側の
    血液回路に、それぞれ加圧装置と、該加圧装置を
    介してそれぞれの回路の加圧値を計測する圧力計
    とを設け、上記各圧力計によつて計測される透析
    液回路における透析器の下流側の加圧値と、血液
    回路における透析器の下流側の加圧値と、血液回
    路に伝播される自然静脈圧値と、これらの圧力値
    を比較演算して算出される透析膜面に加わる限外
    濾過圧値と、をそれぞれ表示する表示部を設けて
    なる血液透析制御装置における表示装置。
JP1987023585U 1987-02-19 1987-02-19 Expired JPH0450036Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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