JPH044837B2 - - Google Patents

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JPH044837B2
JPH044837B2 JP3323083A JP3323083A JPH044837B2 JP H044837 B2 JPH044837 B2 JP H044837B2 JP 3323083 A JP3323083 A JP 3323083A JP 3323083 A JP3323083 A JP 3323083A JP H044837 B2 JPH044837 B2 JP H044837B2
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Publication of JPH044837B2 publication Critical patent/JPH044837B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation

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  • Inverter Devices (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は交流電動機を駆動するPWMインバー
タの制御方法および装置に関する。
〔発明の背景〕
PWMインバータは誘導電動機や同期電動機な
どの交流電動機を駆動するのに用いられる。
PWMインバータは変調波と搬送波を比較して得
られるパルス幅変調パルスによつて点弧制御され
る。
PWMインバータで交流電動機を駆動する場
合、変調波としては電流指令信号とPWMインバ
ータの電流検出信号との偏差に応じて振幅の変化
する電圧指令信号が与えられる。電流指令信号は
交流電動機の速度指令信号と速度検出信号の偏差
に比例して振幅の変化する正弦波信号として得て
いる。
ところで、PWMインバータで交流電動機を駆
動すると電動機から磁気音(騒音)が発生する。
磁気音が発生する理由はインバータの出力電流に
高調波成分が含まれているためである。騒音は交
流電動機の速度制御系の応答を高くすると大きく
なり、特に電動機の低速運転時のように機械音の
レベルが低いときに不快感を与える。
一方、交流電動機の設置場所も高騒音の場所の
みでなく低騒音の場所にも設置されるようになつ
てきている。また、交流電動機を高騒音の場所に
設置する場合でも、不快感を与える騒音は作業環
境の点からも好ましいことではない。このため、
PWMインバータで駆動される交流電動機の発生
する騒音を低減することが強く要望されている。
従来、PWMインバータで誘導電動機を駆動す
る際に騒音を低減する方法として、1次電流の励
磁電流成分を軽負荷になると小さくして、電動機
磁束を変化させる方法が提案されている。しかし
ながら、この方法は無負荷時や軽負荷時の騒音低
減は可能であるが、定格負荷時においては磁束が
定格値となるため騒音を低減できないという欠点
を有する。
〔発明の目的〕
本発明は上記点に対処して成されたもので、そ
の目的とするとするとろは負荷状態で拘らず騒音
を低減でき、かつ速度制御を高応答で行える
PWMインバータの制御方法を提供することにあ
る。
〔発明の概要〕
本発明の特徴とするところは電流指令信号と
PWMインバータの出力電流を検出した電流検出
信号との偏差に応じて得る電圧指令信号(変調
波)のリツプル分だけが交流電動機の回転速度が
低下するに伴い小さくなるように制御するように
したことにある。
本発明の他の特徴は以下の説明から明らかにな
るであろう。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明の一実施例を示す。
第1図において交流電動機2はPWMインバー
タ1により駆動される。PWMインバータ1の出
力電流は電流検出器14により検出される。交流
電動機2には速度検出器3が機械的に直結されて
いる。速度指令回路11の速度指令信号N*と速
度検出器3の速度検出信号Nは速度制御回路12
に図示の極性で加えられる。速度制御回路12は
速度偏差ΔNに比例して電動機2の入力電流の大
きさを指令する電流制御信号(直流信号)I*を出
力する。電流制御信号I*は電流指令回路13に導
かれる。電流指令回路13は電流制御信号I*を入
力し、後述するようにして電流指令信号i*を発生
し電流制御回路15に加える。電流制御回路15
は電流指令信号i*と電流検出器14で検出された
電流検出信号iは加算器により図示の極性で加算
され、電流偏差Δiを求め、その偏差に応じて電
圧指令信号v*を出力する。掛算器19は電圧指
令信号v*とゲイン設定回路18のゲイン設定信
号g*を掛算し、補償電圧指令信号vC *を出力する。
ゲイン設定回路18は速度検出信号Nを入力し、
第2図に示すように回転速度に比例するゲイン設
定信号g*を出力する。ここで、電流制御回路1
5と掛算器19及びゲイン設定回路18は電流の
偏差を電圧指令信号に変換する伝達関数器を構成
するものであり、その伝達特性は第2図に示され
るように回転速度の低下に伴つて電流制御系のゲ
イン特性を低下させている。パルス発生回路17
は補償電圧指令信号vC *(変調波)と発振器16
の三角波信号(搬送波)Tを比較し、インバータ
1を構成するスイツチング素子をオン、オフする
パルス幅変調パルス(PWMパルス)を発生す
る。
なお、第1図において電流検出器14、電流制
御回路15、掛算器19およびパルス発生回路1
7はインバータ1の相数に応じて設ける必要があ
るが、1相分のみを示してある。
次にその動作を説明する。
速度制御回路12の電流制御信号I*は交流電動
機2の入力電流(有効分電流)iの大きさを指令
する。電流指令回路13は次のような演算により
交流の電流指令信号i*を出力する。
まず、交流電動機2が同期電動機の場合には次
式により電流指令信号i*を求める。
i*=I*sinωt ……(1) (1)式のsinωtは正弦波位相基準信号であり、こ
の正弦波位相基準信号は良く知られているように
交流電動機2の軸端に取付けられる位置検出器
(図示せず)あるいは電動機2の端子電圧から得
られる。
交流電動機2が誘導電動機で、ベクトル制御を
行う場合には次式により電流指令信号i*を求め
る。
i*=Ia *cosωt+Ib *sinωt =I*sin(ωt+θ) ……(2) ここで、 I*=√I*2 a+I*2 b θ=tan-1(I* a/I* b) ……(3) である。
(2)式において、I* aは有効分電流で速度制御回路
12の出力I*に相当する。またI* bは無効分電流で
誘導機の励磁電流分に相当し、一般には一定値で
ある。また、sinωt、cosωtは2相の正弦波相基
準信号で、周知のように誘導電動機の磁束位相に
対応する。
電流指令回路13は以上のようにして電流指令
信号i*を発生する。
電流制御回路15は電流指令信号i*と電流検出
信号iの偏差Δiに比例した振幅の電圧指令信号
v*を出力し掛算器19に加える。掛算器19は
電流制御回路15を構成するゲイン可変の増幅器
と同等な機能を果し、ゲインはゲイン設定回路1
8によつて定められる。ゲイン設定回路18は第
2図に示すように回転速度Nに比例してゲイン設
定信号g*を増加させる特性になつている。その
結果、電動機2の速度が上昇するのに伴つて掛算
器19のゲインが増加する。なお、掛算器19が
飽和する場合にはゲイン設定回路18の特性を第
2図の破線のように高速域でゲインを一定となる
ようにしてもよい。掛算器19は電圧指令信号
v*とゲイン設定信号g*を乗算して補償電圧指令
信号vC *を出力する。電圧指令信号v*の振幅が一
定値とすると、補償電圧指令信号vC *の振場は電
動機2の回転速度が高くなるに伴い大きくなる。
このようにして掛算器19から得られる補償電圧
指令信号vC *は変調波としてパルス発生回路17
に入力される。パルス発生回路17は補償電圧指
令信号vC *と発振器16の搬送波Tを比較し、vC *
>Tの期間に“1”レベルとなるPWMパルスを
発生する。このPWMパルスのインバータ1のス
イツチング素子をオン、オフ制御することによ
り、インバータ1の出力電流iは電流指令信号i*
に追従するように制御される。このような動作は
他の相についてもインバータ1が3相であれば
120度の位相差をもつて同様に行われる。この結
果、交流電動機2は速度制御回路12が発生する
電流制御信号I*に比例した大きさの電流を供給さ
れ、速度指令信号N*と一致する速度で回転する。
以上のようにしてPWMインバータの制御を行
うのであるが、電流指令信号i*と電流検出信号i
の電流偏差Δiからみた補償電圧指令信号vC *まで
の伝達関数のゲインは交流電動機2の回転速度に
比例して大きくなるようにしている。換言する
と、電流指令回路13、電流制御回路15、掛算
器19、パルス発生回路17、インバータ1、電
流検出器14などを含む電流制御系の開ループゲ
イン(以下、特に説明しないかぎり、ゲインと略
称する)は交流電動機2の回転速度に比例して大
きくなるようにしている。電流制御系のゲインが
大きくなるのに伴い電圧指令信号v*(補償電圧指
令信号vC *)に含まれるリツプル分が大きくなる。
何故ならば、電流検出信号iに含まれるリツプル
分の振幅はゲインが大きいと大きくなるためであ
る。PWMパルスは電圧指令信号v*と搬送波Tの
比較により得るが、リツプル分が大きいと電圧指
令信号v*の基本波成分と搬送波Tの比較して得
るPWMパルスの他にリツプル分と搬送波Tの比
較によつてPWMパルスを発生するようになる。
PWMインバータ1は電圧指令信号v*の基本波を
出力するために必要なスイツチングだけでなくリ
ツプル分による無駄なスイツチングを行うことに
なる。この無駄なスイツチングによつても交流電
動機2に高調波電流が流れ、結果として騒音も大
きくなる。本発明は騒音が問題となる低速運転時
に電流制御系のゲインを小さくしているので、補
償電圧指令信号vC *に含まれるリツプル分が小さ
くなる。リツプル分が小さくなると、PWMイン
バータ1のリツプル分による無駄なスイツチング
回数を低減できる。したがつて、低速運転時に交
流電動機2に流れる高調波電流を少なくできるの
で騒音を低減できる。
以上のように本発明はPWMインバータの出力
電流を制御する電流制御系のゲインを交流電動機
の回転速度に比例して調整し、低速運転時には搬
送波と比較される正弦波電圧指令信号に含まれる
リツプル分を小さくしているのでPWMインバー
タが無駄なスイツチングすることがなく、騒音を
低減できる。
なお、低速運転時に電流制御系のゲインを小さ
くしているが、交流電動機の逆起電力の大きさに
ほぼ比例してゲインを変えているので交流電動機
を含む閉ループのゲインはほとんど変化せず応答
性が低下することはない。
また、交流電動機の高速運転時にはゲインを大
きくしているので騒音(電磁音)は大きくなる。
しかし、高速になると運転機械音が大きくなるの
で電磁音は比較的に問題にならなくなる。
ここで、第1図の実施例では掛算器19を電流
制御回路15の内側に設けているが、電流指令回
路13と電流制御回路15の間、および電流検出
器14と電流制御回路15の間にそれぞれ掛算器
を挿入し、電流指令回路13あるいは電流検出器
14からみて電流制御回路15に入力される電流
指令信号i*または電流検出信号iのゲインが回転
速度と共に増加するようにしても同様に騒音を低
減できる。
また、電流制御回路15は通常演算増幅器、入
力抵抗、帰還抵抗などで構成される。したがつ
て、掛算器19を設けずにゲイン設定回路18の
ゲイン設定信号g*により電流制御回路15の入
力抵抗あるいは帰還抵抗の値を調整しても同様に
騒音低減が可能である。
以上のように、本発明はPWMインバータの出
力電流を制御する電流制御系のゲインを交流電動
機の回転速度に比例して変化させ、低速運転時に
は正弦波電圧指令信号に含まるリツプル分を小さ
くして騒音を低減するものである。
第3図〜第5図に第1図示の実施例における実
験結果を示す。
第3図は本発明者達が実測した速度一定時にお
ける電流制御系のゲインと騒音の関係を示す特性
図である。第3図から明らかなように、騒音は電
流制御系のゲインが小さい程低レベルになる。
一方、第4図は電流制御系のゲインが一定の時
における回転速度と電流の追従性(追従性が良け
れば電流指令信号i*と電流検出信号iの大きさと
位相の差が小さくなる)の関係を示す特性図であ
る。第4図の特性aはゲインが大きい場合で、特
性bはゲインが小さい場合である。第4図から交
流電動機を所定速度にするために必要な電流を流
す追従性を良くするには回転速度が大きくなるの
に伴つて電流制御系のゲインを大きくすれば良い
ことがわかる。
第3図、第4図の実験結果から明らかなよう
に、本発明のように低速回転時に電流制御系のゲ
インを小さくすると騒音を低減でき、かつ回転速
度に比例して電流制御系のゲインを大きくするこ
とにより速度制御を高応答で行える。
第5図に回転速度と騒音の実測特性図を示す。
第5図の破線で示す特性aは回転速度に関係な
く電流制御系のゲインを一定にしたときの特性
で、回転速度に比例してゲインを変化させる本発
明では実線で示す特性bとなる。この特性から明
らかなように本発明によれば全速度範囲にわたり
全体的に騒音レベルが低下し、特に低速回転時に
は騒音レベルを著しく低減できることが分る。
第6図に本発明の他の実施例を示す。
第6図は搬送波Tの振幅値を変えて電流制御系
のゲインを変化させるようにしたものである。
第6図において第1図と同一記号のものは相等
物を示す。20は回転速度Nに応じて第7図に示
すように電流制御系のゲインを設定するためのゲ
イン設定信号g* 1を出力するゲイン設定回路、2
1は発振器16の出力する搬送波Tの振幅をゲイ
ン設定信号g* 1に応じて変えるための掛算器であ
る。
第6図の動作を説明する。
ゲイン設定回路20は第7図に示すように回転
速度Nが大になると小さくなるゲイン設定信号
g* 1を出力する。搬送波Tとゲイン設定信号g* 1
掛算器21で掛算され比較器17に入力される。
比較器17に入力される搬送波Tの振幅、すなわ
ち三角波の振幅値は速度の増加とともに小さくな
る。電流制御回路15の電圧指令信号v*の振幅
値をV*、掛算器21の出力信号である搬送波T
(三角波)の振幅値をAとすると、PWMインバ
ータ1からの出力電圧の大きさVは(4)式のように
なり、 V∝V*/A ……(4) 電圧指令信号v*の振幅値V*に比例し、搬送波
Tの振幅値Aに反比例する。したがつて、比較器
17に入力する搬送波Tの振幅値Aを速度の増加
に従つて小さくすると電圧指令信号v*の振幅値
V*からみた電圧Vのゲイン、すなわちPWMイン
バータ1のゲインが増加する。その結果、電流制
御系のゲインは回転速度Nの増加とともに増加す
ることになる。第6図の実施例においても第1図
と同様に速度制御を高応答で行い、かつ低速回転
時の騒音を低減できる。なお、第7図で示したゲ
イン設定回路20の特性は低速度域において掛算
器21が飽和するときには第7図破線のように低
速度域で一定にしてもよい。
次に、第6図の実施例においては、掛算器21
を設けて搬送波Tの振幅を変えたが、発振器で直
接変えるようにすることもできる。
第8図はその場合に用いる発振器16Aの一例
を示す。
第8図において、101〜105は演算増幅
器、R1〜R14は抵抗、D1,D2はダイオード、Cは
コンデンサである。演算増幅器101,104,
105は入力信号の符号を反転させる動作を行
い、演算増幅器102は積分器を構成する。ま
た、演算増幅器103は演算増幅器104,10
5の出力によつて入力に対するヒステリシス幅を
変えることができるヒステリシス特性のコンパレ
ータを構成する。
第8図の動作を第9図を用いて簡単に説明す
る。
演算増幅器102は積分動作を行ない、第9図
aに示すような三角波を発生する。演算増幅器1
03はヒステリシスコンパレータの動作を行い、
第9図bに示すような方形波の信号を出力する。
方形波信号bを演算増幅器101で符号反転し、
演算増幅器102に入力すると、演算増幅器10
2からは三角波が出力される。三角波の振幅値は
演算増幅器103におけるヒステリシス幅を変え
ることによつて行なわれる。ヒステリシス幅は演
算増幅器104,105によつて演算増幅器10
3の出力リミツタ値を変えることによつて実現で
きる。第9図において実線はヒステリシス幅を狭
く設定したときの波形で、一点鎖線はヒステリシ
ス幅を広く設定したとかの波形を示す。ヒステリ
シス幅はゲイン設定回路20のゲイン設定信号
g* 1によつて連続的に変えることができ、結局、
搬送波Tの振幅値を連続的に変えられる。
第8図のように発振器16自体で搬送波の振幅
値を速度に応じて変えることができる。
第6図、第8図に示すように、回転速度に応じ
て搬送波の振幅値を変えても電流制御系のゲイン
が変わり、広い速度範囲にわたつて高応答で、低
騒音の速度制御ができる。また、交流電動機2が
3相機の場合、電流制御回路15、比較器17は
各相に対応して3組必要となるが、第6図の実施
例によれば、発振器16、掛算器21は各相共通
に1個あればよいので、第1図の実施例に比べ部
品が少なくてもよいという効果もある。
第10図に本発明の他の実施例を示す。
第10図において第1図と同一記号のものは相
当物を示す。23はPWMインバータ1の出力電
圧を絶縁検出するための変圧器、24は変圧器2
3で検出した線間電圧を相電圧に変換し、さらに
リツプル分を除去するフイルタからなる電圧検出
回路、25は加算器である。
第10図において、電圧検出回路24は漏れイ
ンピーダンス降下を無視すると交流電動機2の誘
起電圧に相当する相電圧を検出する。誘起電圧は
交流電動機2の励磁電流が一定であれば回転速度
に比例して大きさが変化する。したがつて、電圧
検出回路24の電圧検出信号vと電流制御回路1
5の電圧指令信号v*を加算器25で加算し、補
償電圧指令信号vC *とすれば、電流指令信号i*
電流検出信号iの偏差Δiからみた補償電圧指令
信号vC *までのゲインは回転速度の増加とともに
大きくなる。
このように第10図の実施例においても電流制
御系のゲインを回転速度に比例して変化させるこ
とができる。
ここで、第10図の実施例では実際の電圧を検
出して誘起電圧に相当する相電圧を検出したが、
次のようにしても相電圧に相当する信号が得られ
る。すなわち、交流電動機2が誘導電動機で、1
次電流のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に
制御する場合において、電流指令回路13の内部
で使用されるトルク電流位相基準信号に回転速度
Nを乗算することにより検出可能である。
第11図に本発明の他の実施例を示す。
第11図において第1図と異なるのは掛算器1
9の代りに1次遅れ回路31を設け、1次遅れ回
路31の時定数を時定数設定回路32によつて設
定するようにしたことである。時定数設定回路3
2は第12図に示すように交流電動機2の回転速
度Nの大きくなると1次遅れ回路31の時定数を
小さくする。
1次遅れ回路31の時定数を第12図に示すよ
うに回転速度Nと逆比例の関係で変形で変化させ
ると、低速度域では補償電圧指令信号vC *のリツ
プルは小さくなる。補償電圧指令信号vC *のリツ
プルは回転速度Nの上昇に伴い大きくなる。1次
遅れ回路31のカツトオフ周波数は回転速度Nに
比例して上昇するので、電流制御系閉ループの周
波数特性も回転速度Nの上昇に伴い上昇する。一
方、電流制御系のゲインを大きくすると周波数特
性も上昇する。したがつて、1次遅れ回路31の
時定数を回転速度に応じて変えると等価的に電流
制御系のゲインが変化することになる。
このように第11図の実施例においても第1図
の実施例と同様に低速度時の騒音を低減し、かつ
速度制御を高応答で行うことができる。
なお、1次遅れ回路31は電流制御回路15内
に組込んでも良く、また電流検出信号iの帰還回
路中に挿入しても等効が得られる。
第13図に本発明の他の実施例を示す。
第13図は電流制御回路のリミツタ値を回転速
度に比例して変化させ、リツプル分によつて不要
なスイツチングを行わないようにしたものであ
る。
第13図は電流制御回路15Aの一例構成を示
す。
第13図において、106,107は演算増幅
器、108は速度検出器3の速度検出信号Nに応
じて第15図のようなリミツタ設定信号Vl *を出
力するリミツタ設定回路、R1〜R11は抵抗、D1
D2はダイオード、Cはコンデンサである。この
電流制御回路15Aは演算増幅器106の出力信
号(電圧指令信号v*)が正負の所定値を越えな
いようにリミツタ回路が設けられる点が電流制御
回路15と異なる。
演算増幅器106は電流指令信号i*と電流検出
信号iの偏差Δiを増幅する偏差増幅器として働
き、抵抗R4とコンデンサの直列回路が接続され
る。電流制御回路15Aは比例積分動作する。演
算増幅器106の出力は電圧指令信号v*となる。
一方、リミツタ設定回路108では演算増幅器1
06の出力信号をリミツトする。リミツト値はリ
ミツタ設定器108のリミツタ設定信号をVl *
し、抵抗R5とR7,R6とR8,R10とR11の値を等し
く選べば±R6/R5Vlで定められる。したがつて、リ ミツタ設定信号Vl *の値を任意に選ぶことにより
電圧指令信号v*の最大値(絶対値)を自由に変
えられることになる。
電圧指令信号v*にリミツタを掛けることの意
味を第14図を参照して説明する。
第14図はPWMインバータ1に加えられる
PWMパルスがリミツタの有無によつてどのよう
に異なるかを示す波形図である。
第14図aはリミツタが無いときの搬送波Tと
電圧指令信号v*の関係を示し、同図bはこのと
き比較器17から得られるPWMパルスを示す。
なお、同図aに点線で示す波形vは電圧の基本波
を示す。また、第14図cはリミツタが有るとき
の波形で、同図dはこのときのPWMパルスを示
す。
さて、第14図b,dに示すPWMパルスは
PWMインバータ1の出力電圧(実効値)に関係
する。第14図cに一点鎖線で示すリミツト値Vl
で演算増幅器106の出力を制限すると電圧指
令信号v*に含まれるリツプル分が小さくなる。
このため、PWMパルスは同図dのようになり、
同図bと比較して斜線を施したパルスのスイツチ
ングだけ減らすことができる。スイツチング回数
が減少するとインバータ1の出力電圧に含まれる
高調波分を小さくでき、騒音を低減できる。
交流電動機2の速度上昇と共に第14図aに点
線で示すPWMインバータ1の出力電圧基本波分
vは速度に比例して大きくなるので、リミツタ値
Vl *を速度に応じて変えるようにする。
第15図にリミツタ値設定回路108の一例特
性図を示す。
第15図に示すように、リミツタ値Vl *を速度
Nの増加とともに大きくし、PWMインバータ1
の出力電圧の基本波分が大きい高速域では電圧が
十分に得られるように、リミツタ値Vl *が三角波
Tの振幅値Aよりわずかに大きくなるように設定
する。
なお、第15図の特性は搬送波(三角波)Tの
大きさAが一定のものについて示したが、これを
変えるものであつても同様の考え方で実施でき
る。
このように、電流制御回路15Aで電圧指令信
号v*にリミツタを掛けることによつて、誘起電
圧が小さくリツプル分の割合が大きいときにイン
バータ1のスイツチング回数を少なくしている。
スイツチング回数が少ないとPWMインバータ1
の出力電圧(高調波を含む実効値)は低下するこ
とになり、見掛上電流制御系のゲインを変化させ
ていることになる。その結果、第13図の実施例
においても低速度域において騒音を低減できると
共に速度制御を高応答で行える。
なお、第13図に示す電流制御回路15Aを第
1図、第6図、第10図の各実施例の電流制御回
路15として用いると更に騒音を低減することが
可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば交流電動
機の回転速度に比例して電流制御系のゲインを変
化するだけで負荷状態に拘らず広い速度範囲にお
いて騒音を低減でき、かつ高応答の速度制御を行
える。
なお、上述の実施例では回転速度によつて電流
制御系のゲインを変化させるようにしたが、交流
電動機の駆動周波数に応じてゲインを変化させて
もよいのは明らかである。
また、上述の実施例はアナログ回路で構成した
ものを示しているが、マイクロプロセツサなどを
用いてデイジタル制御を行う場合にも本発明を採
用できるのは勿論である。
さらに、上記実施例は誘導電動機に適用する場
合を中心に説明したが、同期電動機に対しても適
用できるのはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2
図は第1図におけるゲイン設定回路の特性図、第
3〜5図は本発明の効果を説明するための実験特
性図、第6図は本発明の他の実施例を示す構成
図、第7図は第6図におけるゲイン設定回路の特
性図、第8図は第6図に示す発振器の一例を示す
構成図、第9図は第8図の動作波形図、第10,
11図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す構成
図、第12図は第11図における時定数設定回路
の特性図、第13図は本発明による電流制御回路
の一例を示す構成図、第14図は第13図の電流
制御回路の動作波形図、第15図は第13図にお
けるリミツタ設定回路の特性図である。 1……PWMインバータ、2……交流電動機、
13……電流指令回路、14……電流検出器、1
5……電流制御回路、16……発振器、17……
比較器、18,20……ゲイン設定回路、19,
21……掛算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 交流電動機を駆動するPWMインバータの出
    力電流の検出値と指令値に基づいて前記インバー
    タの出力電流を制御するループからなる電流制御
    系を有するPWMインバータの制御方法におい
    て、前記電流制御系のループゲインを前記交流電
    動機の回転速度が低くなるに伴い低下させること
    によつて、前記電流制御系の応答特性を低下させ
    ることを特徴とするPWMインバータの制御方
    法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記電流制
    御系のループにおける比例ゲインを前記交流電動
    機の回転速度が低くなるに伴い低下させることに
    よつて、前記電流制御系のループゲインを低下さ
    せることを特徴とするPWMインバータの制御方
    法。 3 特許請求の範囲第1項において、前記電流制
    御系のループにリミツタ要素を介入させることに
    より、前記リミツタ要素のリミツタ値を前記交流
    電動機の回転速度が低くなるに伴い低下させ、前
    記電流制御系のループゲインを低下させることを
    特徴とするPWMインバータの制御方法。 4 特許請求の範囲第1項において、前記電流制
    御系のループに1次遅れ要素を介入させることに
    より、前記1次遅れ要素の時定数を前記交流電動
    機の回転速度が低くなるに伴い大きくさせ、前記
    電流制御系のループゲインを低下させることを特
    徴とするPWMインバータの制御方法。 5 交流電動機を駆動するPWMインバータと、
    前記交流電動機の回転速度を指令する速度指令手
    段と、前記PWMインバータの出力電流を検出す
    る電流検出手段と、前記インバータの出力電流の
    指令信号を出力する電流指令手段と、前記電流検
    出手段からの電流検出信号と前記電流指令手段か
    らの電流指令信号との偏差を求め、該偏差を伝達
    関数器に入力し前記インバータの電圧指令信号を
    出力する電流制御手段と、前記電圧指令信号に基
    づいて前記PWMインバータを制御するパルス幅
    変調パルスを出力するPWMパルス出力手段とを
    具備し、 前記電流制御手段における伝達関数器は少なく
    とも比例関数器で構成し、該比例関数器に前記速
    度指令値を入力し、前記比例関数器の比例係数は
    前記速度指令値の低下に伴い低下する特性を有す
    ることを特徴とするPWMインバータの制御装
    置。 6 特許請求の範囲第5項において、前記交流電
    動機の回転速度を検出する速度検出手段を具備
    し、前記電流制御手段における前記比例関数器に
    前記前記速度検出手段からの速度検出値を入力
    し、前記比例関数器の比例係数は前記速度検出値
    の低下に伴い低下する特性を有することを特徴と
    するPWMインバータの制御装置。 7 交流電動機を駆動するPWMインバータと、
    前記交流電動機の回転速度を指令する速度指令手
    段と、前記PWMインバータの出力電流を検出す
    る電流検出手段と、前記インバータの出力電流の
    指令信号を出力する電流指令手段と、前記電流検
    出手段からの電流検出信号と前記電流指令手段か
    らの電流指令信号との偏差を求め、該偏差を伝達
    関数器に入力し前記インバータの電圧指令信号を
    出力する電流制御手段と、前記電圧指令信号に基
    づいて前記PWMインバータを制御するパルス幅
    変調パルスを出力するPWMパルス出力手段とを
    具備し、 前記電流制御手段における伝達関数器は少なく
    とも1次遅れ回路で構成し、該1次遅れ回路に前
    記速度指令値を入力し、前記1次遅れ回路の時定
    数は前記速度指令値の低下に伴い大きくなる特性
    を有することを特徴とするPWMインバータの制
    御装置。
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