JPH04357025A - 熱線遮断膜 - Google Patents

熱線遮断膜

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JPH04357025A
JPH04357025A JP3191063A JP19106391A JPH04357025A JP H04357025 A JPH04357025 A JP H04357025A JP 3191063 A JP3191063 A JP 3191063A JP 19106391 A JP19106391 A JP 19106391A JP H04357025 A JPH04357025 A JP H04357025A
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oxide
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宮崎 正美
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性、特に耐湿性や耐
酸性の優れた熱線遮断膜に関する。
【0002】
【従来の技術】基体表面に酸化物膜,Ag膜,酸化物膜
を順に積層した3層からなる膜、または酸化物膜,Ag
膜,酸化物膜,Ag膜,酸化物膜を順次積層した5層か
らなる膜等の(2n+1)層(n≧1)からなる膜は、
Low−E(Low−Emissivity)膜と呼ば
れる熱線遮断膜であり、かかるLow−E膜を形成した
ガラスは、Low−Eガラスと呼ばれている。
【0003】これは、室内からの熱線を反射することに
より室内の温度低下を防止できる機能ガラスであり、暖
房負荷を軽減する目的でおもに寒冷地で用いられている
。また、太陽熱の熱線遮断効果も有するため、自動車の
窓ガラスにも採用されている。透明でありかつ導電性を
示すため、電磁遮蔽ガラスとしての用途もある。導電性
プリント等からなるバスバー等の通電加熱手段を設けれ
ば、通電加熱ガラスとして用いることができる。
【0004】おもなLow−Eガラスとしては、ZnO
/Ag/ZnO/ガラスという膜構成を有するものがあ
げられる。しかし、このような膜では、耐擦傷性、化学
的安定性などの耐久性に欠けるため、単板で使うことが
できず、合わせガラスまたは複層ガラスにする必要があ
った。特に耐湿性にも問題があり、空気中の湿度や合わ
せガラスとする場合の中間膜に含まれる水分により、白
色斑点や白濁を生じる。また、ZnOは耐酸性も不十分
であるため、空気中の酸性物質によって劣化する不安が
あった。このようなことから、単板での保管やハンドリ
ングに注意を要していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた上記の欠点を解決し、耐久性、特に耐
湿性や耐酸性の優れた熱線遮断膜を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明は、上述
の課題を解決すべくなされたものであり、基体上に酸化
物膜、金属膜、酸化物膜、と交互に積層された(2n+
1)層(n≧1)からなる熱線遮断膜において、基体か
ら見て、基体から最も離れた金属膜(A)の反対側に形
成された酸化物膜(B)は 1.1×1010dyn/
cm2 以下の内部応力を有することを特徴とする熱線
遮断膜を提供するものである。
【0007】本願の第2発明は、上述の課題を解決すべ
くなされたものであり、基体上に酸化物膜、金属膜、酸
化物膜、と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)
からなる熱線遮断膜において、基体から見て、基体から
最も離れた金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜
(B)は、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層
有する1層又は多層からなる膜であり、酸化亜鉛の結晶
系が六方晶であり、該熱線遮断膜のCuKα線を用いた
X線回折法による六方晶酸化亜鉛の(002)回折線の
回折角2θ( 重心位置) の値が33.88 ゜以上
35.00 ゜以下であることを特徴とする熱線遮断膜
を提供するものである。
【0008】本願の第3発明は、上述の課題を解決すべ
くなされたものであり、基体上に酸化物膜、金属膜、酸
化物膜、と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)
からなる熱線遮断膜において、基体から見て、基体から
最も離れた金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜
(B)は、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層
と、酸化錫を主成分とする膜を少なくとも1層有する多
層膜であることを特徴とする熱線遮断膜を提供するもの
である。
【0009】以下に第1発明および第2発明における酸
化物膜(B)について説明する。
【0010】上述のように、従来のLow−Eガラス(
膜構成:ZnO/Ag/ZnO/ガラス)の場合、単板
で室内放置すると、空気中の湿気により白色斑点や白濁
を生じる。白色斑点や白濁の存在する膜を走査型電子顕
微鏡(SEM)で観察することにより、膜の表面にひび
われやしわの存在、及び膜の剥離の存在が確認された。
【0011】この膜の剥離部について、AgおよびZn
の各元素について元素分析を行なったところ、Agは剥
離の有無にかかわらずほぼ一定量存在するのに対して、
Znは剥離部で検出量がほぼ半分になっていた。つまり
、剥離は最上層のZnO層とAg層の界面でおこってい
ることがわかった。
【0012】次に、耐湿試験(50℃、相対湿度95%
雰囲気中、6日間放置)前後の試料をCuKα線を用い
たX線回折法で調べた。六方晶酸化亜鉛の(002)回
折線、立方晶Agの(111)回折線について、回折角
2θ(ピークの重心位置)、結晶面間隔d、積分幅I.
W.をそれぞれ表1に示す。
【0013】X線回折法におけるピークのずれの程度に
より内部応力による格子歪の程度を検出することができ
る。ZnO(b)/Ag/ZnO(a)/ガラスという
試料の場合、最上層のZnO(b)によるピークが、Z
nO(a)によるピークの5〜15倍の強さで検出され
るため、試料全体におけるX線回折法のZnOのピーク
は、若干ZnO(a)による影響があるかもしれないが
、ほとんど最上層の六方晶ZnO(b)によるピークと
考えて良い。
【0014】
【表1】
【0015】表1より、耐湿試験前のLow−E膜のZ
nOの(002)回折線は、ZnO粉末の2θ=34.
44 °と比較するとかなり位置がずれている。これは
、結晶歪の存在を示唆している。この結晶歪は、膜の内
部応力によるものと考えられる。耐湿試験前サンプルで
は、結晶面間隔d002 =2.650 Åとなってお
り、ZnO粉末のd002 =2.602 Åと比較す
ると1.8 %大きい。このことから、結晶がかなり大
きな圧縮応力を受けていることがわかる。耐湿試験後の
サンプルでは、d002 =2.641 Åとなってお
り、やや結晶歪が小さくなっている。これは、最上層の
六方晶ZnOの内部応力が、ひび、しわ、剥離により一
部緩和されたことと対応している。
【0016】Agの(111)回折線に関しては、耐湿
試験後の積分幅が小さくなっていることから、耐湿試験
を施すことにより、Agが粒成長すると考えられる。
【0017】つまり、白濁発生のメカニズムは、最上層
のZnO膜が内部応力に耐えきれず、Ag膜との界面か
ら剥離、破損し、次に銀の劣化、即ち粒径が増大し、か
かる破損した表面および大きな銀粒子により光が散乱さ
れて白濁して見えるものと考えられる。表1の例では、
内部応力は圧縮応力であるが、内部応力には圧縮応力と
引張応力の2種類があり、いずれも膜破損の原因となる
と考えられる。以上のことから、本発明は、湿気による
白濁を抑える為には、最上層ZnO膜の内部応力低減が
有効であることを見出した。
【0018】図1に本発明の熱線遮断膜の代表例の断面
図を示す。図1(a)は、3層からなる熱線遮断膜の断
面図、図1(b)は、(2n+1)層からなる熱線遮断
膜の断面図である。1は基体、2は酸化物膜、3は金属
膜、4は内部応力の低い酸化物膜(B)である。本発明
における基体1としては、ガラス板の他、プラスチック
等のフィルムや板も使用できる。
【0019】酸化物膜(B)は、内部応力が 1.1×
1010dyn/cm2 以下の膜であれば良く、特に
限定されない。膜の内部応力は、膜の成膜条件により大
きく異なり、低内部応力の膜を成膜するときは、成膜条
件を精密に制御する必要がある。膜の内部応力を低減化
できる傾向を示す方法としては、成膜時(特にスパッタ
リング法による場合)の成膜雰囲気の圧力(スパッタ圧
力)を高くする、成膜中に基板加熱を施す等、成膜条件
を変える方法や、成膜後に加熱処理を施す方法等が挙げ
られる。それぞれの具体的な条件は、成膜装置に応じて
選べばよく特に限定されない。
【0020】酸化物膜(B)の膜材料としては、特に限
定されない。1層でもよいし、多層でもよい。例えば、
本発明の熱線遮断膜を内側にしてプラスチック中間膜を
介してもう1枚の基体と積層して合わせガラスとする場
合に、かかるプラスチック中間膜との接着力の調整、も
しくは、耐久性向上の目的で中間膜と接する層として、
100Å以下の酸化物膜(例えば、酸化クロム膜)を形
成する場合があるが、このような膜を含めて2層以上の
構成とすることもできる。
【0021】酸化物膜(B)を構成する具体的な膜とし
ては、特に限定されない。例えば、ZnOを主成分とす
る膜、SnO2 を主成分とする膜、TiO2 を主成
分とする膜、これらの2種以上を含む積層膜などが挙げ
られる。これらの膜に、酸化状態でZn2+よりイオン
半径の小さい他の元素を添加すると、成膜条件によりか
なりのバラツキがあるが、その膜の内部応力を低減でき
る傾向がある。
【0022】特に、酸化物膜(B)を構成するZnO膜
に関しては、上述のように、六方晶酸化亜鉛の内部応力
と、CuKα線を用いたX線回折による回折角2θ(重
心位置)とがほぼ対応している。酸化亜鉛を主成分とす
る膜の結晶系は六方晶である。本発明の熱線遮断膜の耐
久性向上のためには、熱線遮断膜のCuKα線を用いた
X線回折において、六方晶酸化亜鉛の(002)回折線
の回折角2θ(重心位置)が33.88 ゜から35.
00 ゜の間の値、特に、34.00 ゜から34.8
8 ゜の値であることが好ましい。回折角2θが34.
44 ゜以下の値は、圧縮応力、34.44 ゜以上の
値は、引張応力を示す。
【0023】ZnO膜に、酸化状態でZn2+よりイオ
ン半径の小さい他の元素を添加(ドープ)する場合にも
、成膜条件により異なるが、内部応力を低減できる傾向
があり、かかる元素としては、Al、Si、B、Ti、
Sn、Mg、Cr等が挙げられる。従ってこれらのうち
から少なくとも1種をドープしたZnOを主成分とする
膜も、ZnO膜と同様に使用できる。ドープ量は、Al
、Si、B、Ti、Sn、Mg、Crのうち少なくとも
1種を、Znとの合計量に対して、原子比で10%以上
としても、内部応力低減効果は変わらないことが多いの
で、10%以下程度で十分である。このような、他の元
素をドープしたZnO膜についても、六方晶酸化亜鉛の
(002)回折線の回折角2θ(重心位置)に関して、
ZnO膜と同様のことがいえる。
【0024】酸化物膜(B)の膜厚は、特に限定されな
いが、熱線遮断膜全体の色調、可視光透過率を考慮する
と、200〜700Åが望ましい。
【0025】酸化物膜(B)を酸素含有雰囲気中で反応
性スパッタリングにより成膜する場合は、金属膜(A)
の酸化を防ぐために、まず金属膜(A)上に酸素の少な
い雰囲気中で薄い金属膜もしくは酸化不充分な金属酸化
物膜を形成するのが望ましい。この薄い金属膜は、酸化
物膜(B)の成膜中に酸化されて酸化物膜となる。従っ
て上述の酸化物膜(B)の好ましい膜厚は、かかる薄い
金属膜が酸化されてできた酸化物膜の膜厚も含んだ膜厚
である。本明細書において、金属膜3上に形成する酸化
物膜に関しても、同様である。
【0026】酸化物膜(B)としては、高内部応力の膜
と低内部応力の膜を組み合わせて2層以上の構成とした
多層膜を用いることもできる。低内部応力の膜としては
、成膜条件によるが、比較的、7.0 ×109dyn
/cm2以下の内部応力の低い膜が形成しやすい、Sn
O2 膜が挙げられる。具体的な例としては、ZnO/
SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2 の
ような3層系や、 ZnO/SnO2/ZnO/SnO
2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
SnO2のような5層系、あるいは同様に交互に積層し
た7層系、9層系など、ZnO膜と、SnO2 膜を交
互に積層したものが挙げられる。
【0027】この場合、これらの積層膜を有する酸化物
膜(B)全体の内部応力が、1.1 ×1010dyn
/cm2 以下であればよく、必ずしも酸化亜鉛のX線
回折の回折角が上述の値でなくともよい。もちろんZn
O膜も内部応力が低く、酸化亜鉛のX線回折の回折角が
上述の範囲内であれば、なお好ましい。
【0028】このように、酸化物膜(B)として高内部
応力の膜と低内部応力の膜を組み合わせて2層以上の構
成とした多層膜を用いる場合、合計200〜700Åで
あれば積層数及び1層の膜厚は、装置に応じて選べば良
く特に限定されない。また、各層の膜厚がそれぞれ異な
っても良い。
【0029】酸化物膜(B)1層(450Å)の内部応
力、および、ガラス/ZnO(450Å)/Ag(10
0Å)の上に同様の酸化物膜(B)(450Å)をスパ
ッタリング法により形成した熱線遮断膜の六方晶酸化亜
鉛の(002)回折線の回折角2θ(重心位置)と、か
かる熱線遮断膜の耐湿性の関係を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】耐湿性は、50℃、相対湿度95%の雰囲
気中に6日間放置するという試験を行い、評価した。評
価基準は、膜の端部付近に白濁がなく、直径1mm以上
の白色斑点が現れなければ○、膜の端部付近に白濁がな
く、直径1〜2mmの白色斑点が現れたものを△、膜の
端部付近に白濁が現れたもの、又は直径2mm以上の白
色斑点が現れたものを×とした。Al、Si、B、Ti
、Sn、Mg、Crのドープ量は、すべて、Znとの総
量に対して原子比で4%である。
【0032】サンプル2は、サンプル1より、成膜時の
雰囲気の圧力を高くしたもの、サンプル3は、サンプル
1より、成膜時の基板温度を高くしたもの、サンプル4
は、成膜した後に加熱したものである。表2より、熱線
遮断膜の耐湿性は、膜材料や、単層、多層によらず、内
部応力や、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重
心位置)によることがわかる。
【0033】次に、本願の第3発明における酸化物膜(
B)について説明する。酸化物膜(B)として、酸化亜
鉛を主成分とする膜を少なくとも1層と、酸化錫を主成
分とする膜を少なくとも1層有する多層膜を用いると、
耐酸性に優れた熱線遮断膜を実現できる。酸化錫は、耐
酸性に優れ、屈折率等の光学的性質は酸化亜鉛とほぼ等
しいので、このように従来の酸化亜鉛膜の一部を酸化錫
で置換することにより、光学性能は維持したまま、従来
より耐酸性に優れた酸化物膜(B)を構成できる。一方
、スパッタリング法、特に直流スパッタリング法により
成膜する際、酸化亜鉛膜は、酸化錫より高速で成膜でき
る為、上記耐酸性と成膜速度とを考慮しながら、酸化物
膜(B)の膜構成および膜厚を決めれば良い。
【0034】酸化物膜(B)の膜厚は、特に限定されな
いが、熱線遮断膜全体の色調、可視光透過率を考慮する
と、200〜700Åが望ましい。積層数及び1層の膜
厚は、装置に応じて選べば良く特に限定されない。また
、各層の膜厚がそれぞれ異なっても良い。
【0035】酸化亜鉛は、薄い膜に分割して酸化亜鉛1
層の膜厚を薄くしたほうが、膜の周辺からの酸の影響に
耐えやすい。したがって、具体的な膜構成としては、Z
nO/SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO
2 のような3層系や、 ZnO/SnO2/ZnO/
SnO2/ZnOや、SnO2/ZnO/SnO2/Z
nO/SnO2のような5層系、あるいは同様に交互に
積層した7層系、9層系などのように構成して、酸化亜
鉛1層の膜厚を200Å以下、好ましくは180Å以下
とするのが良い。特に好ましくは100Å以下として上
記5層系で構成するのが望ましい。成膜時の生産性を考
慮すると、各層の成膜速度に比例した膜厚に調整して全
体で450Å程度の上記5層系の積層膜が好ましい。
【0036】かかる酸化物膜(B)は、さらに内部応力
が1.1 ×1010dyn/cm2 以下であればよ
り好ましい。酸化亜鉛の内部応力が低ければ、膜の周辺
からの酸の影響によっても膜が剥れにくくなるので、耐
酸性および上述の耐湿性の点からも、酸化亜鉛の内部応
力が低いことが好ましく、X線回折法による酸化亜鉛の
(002)回折線の回折角2θ(重心位置)が33.8
8 ゜から35.00 ゜の間の値、特に、34.00
 ゜から34.88 ゜の値であれば、なお好ましい。
【0037】酸化物膜(B)以外の酸化物膜2の材料は
、特に限定されない。ZnO、SnO2 、TiO2 
、これらの2種以上を含む積層膜、これらに他の元素を
添加した膜等が使用できるが、さらに、生産性を考慮す
ると、ZnO、SnO2 、ZnO−SnO2 を交互
に2層以上積層させた膜、Al、Si、B、Ti、Sn
、Mg、Crのうち少なくとも一つをZnとの総量に対
し合計10原子%以下添加したZnO膜が好ましい。
【0038】色調、可視光透過率を考慮すると、酸化物
膜2は200Å〜700Åであることが望ましい。積層
膜の場合、合計200Å〜700Åであればよく、それ
ぞれの層の膜厚は限定されない。特に、酸化物膜、金属
膜、酸化物膜、金属膜、酸化物膜、という5層構成、あ
るいは5層以上の膜構成の熱線遮断膜の場合、最外層の
酸化物膜(B)以外の酸化物膜2も内部応力が 1.1
×1010dyn/cm2 以下の膜を用いることが望
ましい。
【0039】本発明における金属膜3としては、Ag、
またはAu、Cu、Pdのうちの少なくとも一つを含む
Agを主成分とする膜などの、熱線遮断性能を有する膜
が使用できる。金属膜3は、かかる熱線遮断性能を有す
る金属膜の他に、各種の機能を有する金属層を有してい
てもよい。例えば、熱線遮断性能を有する金属膜と酸化
物膜(B)や酸化物膜2との間の接着力を調整する金属
層や、熱線遮断性能を有する金属膜からの金属の拡散防
止機能を有する金属層等が挙げられる。これらの機能を
有する金属層を構成する金属の例としては、Zn,Al
,Cr,W,Ni,Tiや、これらのうち2種以上の金
属の合金等が挙げられる。
【0040】これらの金属層を含む金属膜3全体の膜厚
としては、熱線遮断性能及び可視光透過率等とのかねあ
いを考慮して、50Å〜150Å、特に100Å程度が
適当である。
【0041】
【作用】酸化物膜(B)として 1.1×1010dy
n/cm2 以下の低内部応力の膜を用いることにより
従来の熱線遮断膜に比べて耐湿性が著しく改善される。 これは、酸化物膜の低内部応力化により、酸化物膜が破
損しにくくなり、湿気による劣化が抑えられるためと考
えられる。また、酸化物膜(B)に、酸化錫を主成分と
する膜を導入することにより、耐酸性が向上する。
【0042】
【実施例】
(実施例1)直流スパッタリング法により、ガラス基板
上に、Ar:O2=2:8の 6.5×10−3Tor
rの雰囲気中で、AlをZnとの総量に対してAlを3
.0原子%含む金属をターゲットとして、AlドープZ
nO膜を450 Å形成し、次いで、Arのみの 6.
5×10−3Torrの雰囲気中で、Agをターゲット
として、Ag膜を100 Å形成し、次いで雰囲気を変
えずに、AlをZnとの総量に対して3.0原子%添加
した金属をターゲットとして、20Å程度のごく薄いA
lドープZn膜を形成し、最後に、Ar:O2 =2:
8の 6.5×10−3Torrの雰囲気中で、Alを
Znとの総量に対して3.0原子%添加した金属をター
ゲットとして、上記Ag膜上にAlドープZnO膜を形
成した。
【0043】AlドープZnO膜の成膜中に、Alドー
プZn膜が酸化雰囲気中で酸化されてAlドープZnO
膜となったので、Ag膜上に形成されたAlドープZn
O膜の総膜厚は、450 Åであった。成膜中の基板温
度は室温、スパッタ電力密度は、AlドープZnO膜の
成膜時には2.7W/cm2、Ag膜の成膜時には、0
.7W/cm2 であった。
【0044】得られた熱線遮断膜をX線回折法で調べた
ところ、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重心
位置)は 34.12°であった。同様の条件で作製し
たAlドープZnO膜1層(450 Å) の内部応力
は6.2×109dyn/cm2であった。
【0045】上記熱線遮断膜について、50℃、相対湿
度95%の雰囲気中に6日間放置するという耐湿試験を
行なった。耐湿試験後の外観は、ごく微小の斑点は見ら
れたものの、目立った白色斑点及び白濁は観察されず良
好であった。耐湿試験後の膜表面のSEM写真において
、膜表面に、ひびわれ、しわ、剥離はほとんど観察され
なかった。
【0046】上記熱線遮断膜を形成したガラスを、膜を
内側にして、プラスチック中間膜を介してもう1枚のガ
ラス板と積層して合わせガラスとした。かかる合わせガ
ラスについても同様の耐湿試験を行った。耐湿試験14
日目でも白濁や斑点は全く生じていなかった。
【0047】(実施例2)RFスパッタリング法により
、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、AlドープZnO
膜をそれぞれ450Å、100Å、450Åの膜厚で、
順次積層させて、熱線遮断膜を作成した。ターゲットは
、それぞれ、ZnO、Ag、Al2 O3 を含むZn
O(ZnO  98重量%、Al2 O3 2重量%)
を用い、Arガスによりスパッタリングをおこなった。 スパッタ圧力は 1.8×10−3Torr、基板温度
は室温、RFスパッタ電力密度は3W/cm2 であっ
た。
【0048】得られた熱線遮断膜をX線回折法で調べた
ところ、ZnOの(002)回折線の回折角2θ(重心
位置)は 34.00°であった。上記と同様の条件で
作製したAlドープZnO膜の内部応力は 6.2×1
09dyn/cm2であった。以上の膜について、上記
(実施例1)と同様の耐湿試験を行なった。試験後の膜
は、ごく微小の班点は存在するが、目立った白色斑点及
び白濁は見られず、耐湿性は良好であった。
【0049】(実施例3)上記実施例2と同様の方法に
より、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
Ag/ZnO/ ガラスという膜構成のLow−E膜を
作製した。Agは100Å、Agとガラスの間のZnO
は450Å、Agの上のZnOおよびSnO2 膜はい
ずれも90Åであった。ZnO及びAgはZnO及びA
gターゲットをArガスでスパッタリングし、SnO2
 はSnO2 ターゲットをAr,O2 混合ガスでス
パッタリングして得た。スパッタ圧力、基板温度、Zn
O及びAg成膜の際のスパッタ電力は上記実施例と同様
である。SnO2 成膜の際はスパッタ電力密度は1W
/cm2 、Ar:O2ガス流量比は8:2であった。
【0050】上記と同様の条件で作製した、ZnO/S
nO2/ZnO/SnO2/ZnO 膜の内部応力は 
9.2×109dyn/cm2であった。ここで得た熱
線遮断膜の耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
【0051】(実施例4)上記実施例3と同様の方法に
より、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
Ag/ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/
 ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。Agは
100Å、ZnOおよびSnO2 膜はいずれも1層9
0Åであった。ターゲット及びスパッタリングガス、ス
パッタ圧力、基板温度、パワー密度は実施例3と同様で
あった。
【0052】この条件で作製した、ZnO/SnO2/
ZnO/SnO2/ZnO 膜の内部応力は 9.2×
109dyn/cm2であった。得られた熱線遮断膜の
耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
【0053】(実施例5)上記実施例2と同様の方法に
より、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、ZnO膜をそ
れぞれ、450Å、100Å、450Åの膜厚で、順次
積層させた。ターゲットは、ZnO、Agを用い、Ar
ガスによりスパッタリングをおこなった。スパッタ圧力
、基板温度、スパッタ電力密度は実施例2と同様である
。成膜後の膜をN2 雰囲気中400℃で1時間加熱処
理をおこなった。
【0054】加熱処理後の熱線遮断膜をX線回折法で調
べたところ、ZnO(002)回折線の回折角2θ(重
心位置)は 34.42°であった。この熱線遮断膜の
耐湿性は、上記実施例と同様良好であった。
【0055】(比較例1)上記実施例と同様の方法によ
り、ガラス基板上にZnO膜、Ag膜、ZnO膜のそれ
ぞれ450Å、100Å、450Åの膜厚で、順次積層
させた。ターゲットは、ZnO、Agを用い、Arガス
によりスパッタリングをおこなった。スパッタ圧力、基
板温度、スパッタ電力密度は実施例2と同様である。
【0056】得られた熱線遮断膜をX線回折法で調べた
ところ、ZnO(002)回折線の回折角2θ(重心位
置)は 33.78°であった。この条件で作製したZ
nO膜の内部応力は 1.5×1010dyn/cm2
 であった。
【0057】耐湿試験後の熱線遮断膜は、全面がうすく
白濁しており、直径1mm以上のはっきりした白色斑点
もかなり見られた。耐湿試験後のSEM写真によれば、
膜表面全体にわたって、ひびわれがひろがっており、膜
の破損が著しいことがわかった。
【0058】上記熱線遮断膜を形成したガラスを、膜を
内側にして、プラスチック中間膜を介してもう1枚のガ
ラス板と積層して合わせガラスとした。かかる合わせガ
ラスについても同様の耐湿試験を行った。耐湿試験14
日目には白濁や斑点がはっきり認められた。
【0059】(実施例6)Zn、Sn、Agの金属ター
ゲットをそれぞれ用いて、Ag膜はアルゴン雰囲気中で
直流スパッタリング法により、SnO2 膜、ZnO膜
は酸素含有雰囲気中で反応性直流スパッタリング法によ
り、ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/A
g/ZnO/SnO2/ZnO/SnO2/ZnO/ 
ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。Agは1
00Å、ZnO、SnO2 はいずれも1層90Åであ
った。かかる熱線遮断膜付きガラスの可視光線透過率は
86%、エミッシビティは0.06であった。
【0060】この熱線遮断膜付きガラスを1規定の塩酸
に浸漬するという耐酸性試験を行った。浸漬後2分まで
は変化がなかったが、3分後には、膜の端から一部茶色
っぽく変色しはじめ、5分後には、膜の一部に剥離して
いる部分が見られた。
【0061】(比較例2)Zn、Agの金属ターゲット
をそれぞれ用いて、Ag膜はアルゴン雰囲気中で直流ス
パッタリング法により、ZnO膜は酸素含有雰囲気中で
反応性直流スパッタリング法により、ZnO/Ag/Z
nO/ ガラスという膜構成の熱線遮断膜を作製した。 Agは100Å、ZnOは450Åであった。かかる熱
線遮断膜付きガラスの可視光線透過率は86%、エミッ
シビティは0.06であった。
【0062】この熱線遮断膜付きガラスを1規定の塩酸
に浸漬するという耐酸性試験を行った。浸漬直後から膜
が剥離し始め、5分後には、熱線遮断膜が全部ガラスか
ら剥離し、消失した。
【0063】
【発明の効果】本発明による熱線遮断膜は、耐湿性およ
び耐酸性が著しく改善されている。このため、単板での
取扱が容易になると考えられる。また単板での室内長期
保存の可能性も実現する。さらに、自動車用、建築用熱
線遮断ガラスの信頼性向上につながる。又、合わせガラ
スとした際にも中間膜が含有している水分によって劣化
することがないので、自動車用、建築用等の合わせガラ
スの耐久性が向上する。
【0064】本発明の熱線遮断膜は、金属膜を有してい
るため、熱線遮断性能とともに導電性もある。従って、
本発明の熱線遮断膜は、この導電性を利用して、種々の
技術分野に使用できる。例えば、エレクトロニクス分野
においては、電極として(太陽電池の電極などにも使用
できる)、また、通電加熱窓においては、発熱体として
、あるいは、窓や電子部品においては、電磁波遮蔽膜と
して、使用できる。場合によっては、本発明の熱線遮断
膜は、基体の上に、各種の機能を有する膜を介して形成
することもできる。このような場合には、本発明の熱線
遮断膜の各膜の最適膜厚を選択するなどにより、その用
途に応じて、光学性能を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱線遮断膜をガラス上に形成した
熱線遮断ガラスの一例の断面図
【符号の説明】
1  基体 2  酸化物膜 3  金属膜 4  酸化物膜(B)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、と
    交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる熱
    線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れた
    金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は、
    1.1 ×1010dyn/cm2 以下の内部応力を
    有することを特徴とする熱線遮断膜。
  2. 【請求項2】前記金属膜(A)はAgを主成分とする金
    属膜であることを特徴とする請求項1記載の熱線遮断膜
  3. 【請求項3】前記酸化物膜(B)は酸化亜鉛を主成分と
    する膜を少なくとも1層有する、単層膜又は多層膜であ
    ることを特徴とする請求項1記載の熱線遮断膜。
  4. 【請求項4】酸化亜鉛の結晶系が六方晶であり、CuK
    α線を用いたX線回折法による六方晶酸化亜鉛の(00
    2)回折線の回折角2θ( 重心位置) の値が33.
    88 ゜以上35.00 ゜以下の膜であることを特徴
    とする請求項3記載の熱線遮断膜。
  5. 【請求項5】CuKα線を用いたX線回折法による六方
    晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2θ( 重心位
    置) の値が34.00 ゜以上34.88 ゜以下の
    膜であることを特徴とする請求項4記載の熱線遮断膜。
  6. 【請求項6】前記酸化物膜(B)は、7.0 ×109
    dyn/cm2以下の内部応力を有する膜を含む少なく
    とも2層からなる多層膜であることを特徴とする請求項
    1記載の熱線遮断膜。
  7. 【請求項7】前記7.0 ×109dyn/cm2以下
    の内部応力を有する膜は、酸化錫を主成分とする膜であ
    ることを特徴とする請求項6記載の熱線遮断膜。
  8. 【請求項8】前記酸化物膜(B)は、7.0 ×109
    dyn/cm2以下の内部応力を有する酸化錫を主成分
    とする膜を少なくとも1層と、酸化亜鉛を主成分とする
    膜を少なくとも1層有する多層膜であることを特徴とす
    る請求項7記載の熱線遮断膜。
  9. 【請求項9】前記酸化物膜(B)以外の酸化物膜のうち
    少なくとも1層も1.1 ×1010dyn/cm2 
    以下の内部応力を有することを特徴とする請求項1記載
    の熱線遮断膜。
  10. 【請求項10】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
    のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
    ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
    であることを特徴とする請求項3記載の熱線遮断膜。
  11. 【請求項11】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、
    と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる
    熱線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れ
    た金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は
    、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層有する1
    層又は多層からなる膜であり、酸化亜鉛の結晶系が六方
    晶であり、該熱線遮断膜のCuKα線を用いたX線回折
    法による六方晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2
    θ( 重心位置) の値が33.88 ゜以上35.0
    0 ゜以下であることを特徴とする熱線遮断膜。
  12. 【請求項12】CuKα線を用いたX線回折法による六
    方晶酸化亜鉛の(002)回折線の回折角2θ( 重心
    位置) の値が34.00 ゜以上34.88 ゜以下
    であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮断膜。
  13. 【請求項13】前記金属膜(A)はAgを主成分とする
    金属膜であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮
    断膜。
  14. 【請求項14】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
    のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
    ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
    であることを特徴とする請求項11記載の熱線遮断膜。
  15. 【請求項15】基体上に酸化物膜、金属膜、酸化物膜、
    と交互に積層された(2n+1)層(n≧1)からなる
    熱線遮断膜において、基体から見て、基体から最も離れ
    た金属膜(A)の反対側に形成された酸化物膜(B)は
    、酸化亜鉛を主成分とする膜を少なくとも1層と、酸化
    錫を主成分とする膜を少なくとも1層有する多層膜であ
    ることを特徴とする熱線遮断膜。
  16. 【請求項16】前記酸化物膜(B)は、酸化亜鉛を主成
    分とする膜と、酸化錫を主成分とする膜とが交互に積層
    された3層以上からなる多層膜を有することを特徴とす
    る請求項15記載の熱線遮断膜。
  17. 【請求項17】前記酸化物膜(B)は、酸化亜鉛を主成
    分とする膜、酸化錫を主成分とする膜、酸化亜鉛を主成
    分とする膜、と交互に積層された3層、5層、7層、あ
    るいは9層からなる多層膜を有することを特徴とする請
    求項16記載の熱線遮断膜。
  18. 【請求項18】前記酸化物膜(B)は、酸化錫を主成分
    とする膜、酸化亜鉛を主成分とする膜、酸化錫を主成分
    とする膜、と交互に積層された3層、5層、7層、ある
    いは9層からなる多層膜を有することを特徴とする請求
    項16記載の熱線遮断膜。
  19. 【請求項19】酸化亜鉛の結晶系が六方晶であり、Cu
    Kα線を用いたX線回折法による六方晶酸化亜鉛の(0
    02)回折線の回折角2θ( 重心位置)の値が33.
    88 ゜以上35.00 ゜以下の膜であることを特徴
    とする請求項15記載の熱線遮断膜。
  20. 【請求項20】前記金属膜(A)はAgを主成分とする
    金属膜であることを特徴とする請求項15記載の熱線遮
    断膜。
  21. 【請求項21】前記酸化物膜(B)以外の酸化物膜のう
    ち少なくとも1層も、酸化亜鉛を主成分とする膜を少な
    くとも1層と、酸化錫を主成分とする膜を少なくとも1
    層有する多層膜であることを特徴とする請求項15記載
    の熱線遮断膜。
  22. 【請求項22】前記酸化物膜(B)を構成する複数の層
    のうち、基体から最も離れた層は、他の基体と積層する
    ために介在させるプラスチック中間膜との接着力調整層
    であることを特徴とする請求項15記載の熱線遮断膜。
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