JPH0433728A - バーリング加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は金属板材に筒状に突出するバーリング部を加工
する方法に関するものである。

（従来の技術） 従来のバーリング部の加工方法は、まず第７図に示すよ
うに、金属板材１に下孔２を打ち抜き加工し、次にこの
下孔２の周辺部分を図示しないポンチにより筒状に絞り
加工することによって第８図に示すバーリング部３を形
成する、というものである。

（発明か解決しようとする課題） ところで、バーリング部３は、通常、第９図に示すよう
に、ねじ４（多くはセルフタッピングねし）を螺着して
金属板材１に他部材５を締め付は固定する場合に使用さ
れる。

しかしながら、上記従来の加工方法では、バーリング部
３を絞り加工によって形成していることから、当該バー
リング部３の周壁部は延ばされて金属板材１の板厚より
も薄くなる。このため、ノ・−リング部３の周壁部の肉
厚Ｔか、ねし４のねし山の高さＨよりも小さい、という
場合か往々にして生ずる。このような場合には、ねし山
の低いねじに替えねばならず、この結果、ねじの締め付
は力を十分に強くすることができなくなり、他部材５の
締め付は固定が不十分になる。

本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、バーリング部の周壁部を金属板材の板厚よりも厚く
することができるバーリング加工方法を提供するにある
。

〔発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明のバーリング加工方法は、ポンチと、このポンチ
が侵入するダイス穴を該ダイス穴の内周面とポンチの外
周面との間に金属板材の板厚よりも大なる間隙が生ずる
大きさに形成したダイスとの協働作用により、前記金属
板材に前記ダイス穴内に突出する有底の膨出部を形成す
る第１工程と、前記ポンチとダイス穴の底面との間で前
記膨出部の底部を据え込んで薄肉化させることにより、
該膨出部の底部の材料をポンチとダイス穴との間の前記
間隙内に存する膨出部の周壁部に流動させて該周壁部を
厚肉化させる第２工程と、前記膨出部の底部を開口させ
る第３工程とを順に実行することを特徴とするものであ
る。

（作用） 上記手段によれば、膨出部の底部の据え込みにより、バ
ーリング部の周壁部となる膨出部の周壁部の肉厚を金属
板材の板厚よりも厚くすることかできる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を第１図ないし第５図に基づい
て説明する。

まず、バーリング部の加工に使用するプレス型は第２図
に示されている。この第２図において、プレス機械の図
示しないラムに取り付けられたポンチホルダ１１には、
ポンチプレート１２によりポンチ１３か固定されている
。また、ポンチホルダ１１には、上ブランクホルダ１４
かガイドピン１５を介して上下動可能に支持されている
。この上ブランクホルダ１４は、ポンチホルダ１１との
間の複数箇所に設けられた圧縮コイルばね１６（１箇所
のみ図示）により下方に付勢され、常には下面がポンチ
１３の下端よりも若干下方に突出する位置に押し下げら
れた状態にある。

一方、プレス機械の図示しないベツドに取り付けられた
ダイスホルダ１７には、ダイス１８がダイスプレート１
９により固定されている。また５、ダイスホルダ１７に
は、ガイドピン２０を介して下ブランクホルダ２１が上
下動可能に支持されている。この下ブランクホルダ２１
は、ダイスホルダ１７との間の複数箇所に設けられた圧
縮コイルばね２２（１箇所のみ図示）により上方に付勢
され、常には上面がダイス１８の上端よりも若干上方に
突出する位置に押し上げられている。なお、下ブランク
ホルダ２１の圧縮コイルばね２２の弾発力は、前記上ブ
ランクホルダ１４の圧縮コイルばね１６の弾発力よりも
弱く設定されている。

さて、上記ダイス１８の上面部には浅底のダイス穴２３
か形成されている。このダイス穴２３の内径寸法ｄは、
当該ダイス穴２３内に前記ポンチ１３の下端部か侵入し
たとき、ダイス穴２３の内周面とポンチ１３の外周面と
の間にバーリング加工する金属板材２４の板厚ｔよりも
大なる間隙Ｇ（第１図参照）が生ずるような寸法に設定
されている。また、ダイス穴２３の上端開口部の周縁部
分は、外側に向かって下降傾斜する環状突部２５に形成
されている。

次に上記のように構成されたプレス型を用いて金属板材
２４にバーリング部を加工する手順につき説明する。

第２図に示すように、金属板材２４を下ブランクホルダ
２１上に載置し、図示しないプレス機械のラムを下降さ
せる。すると、まず上ブランクホルダ１４が金属板材２
４に当接し、当該金属板材２４を下ブランクホルダ２１
との間に挟持する。

そして、下ブランクホルダ２１の圧縮コイルばね２２の
弾発力が上ブランクホルダ１４の圧縮コイルばね１６の
弾発力よりも弱く設定されていることにより、その後の
プレス機械のラムの下降に伴い、上ブランクホルダ１４
か金属板材２４と共に下ブランクホルダ２］を圧縮コイ
ルばね２２の弾光力に抗して押し下げる。

このようにして下ブランクホルダ２１と共に押し下げら
れる金属板材２４が第３図に示すようにダイス１８の環
状突部２５の上端に当接する位置まで下降すると、上ブ
ランクホルダ１４の押し下げ力をダイス１８が受けるよ
うになるため、そこで上ブランクホルダ１４は一旦下降
を停止する。

このため、その後のプレス機械のラムの下降に伴って、
ポンチホルダ１１が圧縮コイルばね１６を押し縮めなが
ら下降するようになり、ポンチ１３が停止状態にある上
ブランクホルダ１４に対して下方に移動する。これによ
り、第３図に示すようにポンチ１３が金属板材２４に当
接し、さらに第４図に示すようにポンチ１３がダイス穴
２３内に侵入するように上ブランクホルダ１４から下方
に突出する。このため、ポンチ１３がダイス１８との協
働作用により、第４図に示すように、金属板材２４のう
ちダイス１８の環状突部２５により囲まれている部分を
ダイス穴２３内に突出するように膨出させてテーパ状を
なす有底の膨出部２６を形成する（第１工程）。この膨
出部２６の形成時において、金属板材２４が上下両ブラ
ンクホルダ１４および２１に挾持された状態にあること
により、膨出部２６の周辺部分に皺が寄るようなことは
ない。

そして、ポンチ１３の下降により形成される膨出部２６
かその底部２６ａをダイス穴２３の底面２３ａに当接さ
せる突出高さになると、第４図に示すように、ポンチプ
レート１２が上ブランクホルダ１４に当接する。この後
、プレス機械のラムは所定量（第４図の下ブランクホル
ダ２１とダイスプレート１９との間の隙間ｇ分）下降す
る。このため、上ブランクホルダ１４およびポンチ１３
か一体的に押し下げられ、第１図に示すように膨出部２
６の底部２６ａがポンチ１３とダイス穴２３の底面２３
ａとの間で強圧されて据え込まれると共に、金属板材２
４のうち膨出部２６の上端外周縁部分か上ブランク示ル
ダ１４とダイス１８の環状突部２５との間で強圧されて
据え込まれる（第２工程）。これにより、膨出部２６の
底部２６ａ、および膨出部２６の上端外周縁部分が薄肉
化される。このような据え込みが開始される時点では、
第４図に示すように、膨出部２６の周壁部２６ｂの内外
側周面とポンチ１３の外周面およびダイス穴２３の内周
面との間には空隙が存在するため、上記薄肉化に伴って
材料が膨出部２６の底部２６ａ、および膨出部２６の上
端外周縁部分から膨出部２６の周壁部２６ｂへと流動す
る。このような材料の流動により、第１図に示すように
、膨出部２６の周壁部２６ｂが間隙Ｇ内に充満する如く
厚肉化し、ポンチ１３とダイス穴２３とによって筒状に
成形される。

さて、上述のようにして膨出部２６の周壁部２６ｂが厚
肉化されると、その後、図示しないプレス機械のラムが
上昇に転する。すると、まず圧縮コイルばね１６の弾発
力により金属板２４を下ブランクホルダ２１に押圧して
いる上ブランクホルダ１４に対し、ポンチ１３が上昇し
て膨出部２６から抜は出る。この後、上ブランクホルダ
１４が上昇し、これに伴い下ブランクホルダ２１′が金
属板材２４を押し上げて膨出部２６をダイス穴２３から
押し出す。かくして、すべてが第２図に示す元の状態に
復する。

この後、金属板材２４を下ブランクホルダ２１から取り
外し、膨出部２６の底部２６ａを開口させる加工を行う
（第３工程）。この加工は、膨出部２６の底部２６ａを
打抜きプレス型により打抜くことによって行ってもよい
し、また底部２６ａをドリルなどで切削することにより
行ってもよい。

以上により第５図に示すバーリング部２７が形成される
。このバーリング部２７の周壁部は、上述のようにプレ
ス型による据え込み時の材料の流動により金属板材２４
の板厚よりも大なる肉厚に形成される。このため、第５
図に示すように、金属板材２４に他部材２８を締め付は
固定するねじ２９を螺着する場合、バーリング部２７の
肉厚Ｔの方かねじ２９のねし山の高さＨよりも大きいの
で、ねじ２９を十分なる締め付は力でもって螺着てき、
他部材２８の締め付は不良の問題は生しない。

なお、上記実施例では膨出部２６の上端外周縁部分を上
ブランクホルダ１４とダイス１８の環状突部２５との間
で据え込むようにしたが、これは第６図に示すように、
ポンチ３０を段付き状に形成し、このポンチ３０の段部
面３０ａと環状突部２５との間で膨出部２６の上端外周
縁部分を据え込むようにしても良い。

また、上記実施例では膨出部２６の上端周縁部分も据え
込むようにしたか、膨出部２６の底部２６ａだけを据え
込むものであっても良く、膨出部２６の上端外周縁部分
をも据え込むか否かは膨出部２６の周壁部２６ｂを厚肉
化させる程度に応じて決定すれば良い。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、膨出部の底部の据
え込みにより、バーリング部の周壁部となる膨出部の周
壁部の肉厚を金属板材の板厚よりも厚くすることができ
るので、十分なる締め付は力でもってバーリング部にね
じを螺着することかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の一実施例を示すもので、
第１図は据え込み状態で示す要部の拡大縦断面図、第２
図はプレス型の全体構成を示す縦断側面図、第３図およ
び第４図は据え込みまでの加工順に示す拡大縦断面図、
第５図はバーリング部に他部材をねじにより固定した状
態を示す縦断面図であり、第６図は本発明のプレス型の
他の実施例を示す第１図相当図である。また、第７図お
よび第８図は従来のバーリング部の加工方法を説明する
ための縦断面図、第９図は同問題点を説明するための第
５図相当図である。 図中、１３はポンチ、１４は上ブランクホルダ、１８は
ダイス、２１は下ブランクホルダ、２３はダイス穴、２
４は金属板材、２５は環状突部、２６は膨出部、２７は
バーリング部である。 出願人　　株式会社　　東　　芝 代理人　　弁理士　佐　藤　　強 第　１　反 第２図 第３　図 第　５　図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、金属板材に筒状に突出するバーリング部を加工する
   方法において、ポンチと、このポンチが侵入するダイス
   穴を該ダイス穴の内周面とポンチの外周面との間に前記
   金属板材の板厚よりも大なる間隙が生ずる大きさに形成
   したダイスとの協働作用により、前記金属板材に前記ダ
   イス穴内に突出する有底の膨出部を形成する第１工程と
   、前記ポンチとダイス穴の底面との間で前記膨出部の底
   部を据え込んで薄肉化させることにより、該膨出部の底
   部の材料をポンチとダイス穴との間の前記間隙内に存す
   る膨出部の周壁部に流動させて該周壁部を厚肉化させる
   第２工程と、前記膨出部の底部を開口させる第３工程と
   を順に実行することを特徴とするバーリング加工方法。