JPH04333584A - ステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列 - Google Patents
ステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列Info
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- JPH04333584A JPH04333584A JP10236491A JP10236491A JPH04333584A JP H04333584 A JPH04333584 A JP H04333584A JP 10236491 A JP10236491 A JP 10236491A JP 10236491 A JP10236491 A JP 10236491A JP H04333584 A JPH04333584 A JP H04333584A
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Landscapes
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はステンレス鋼帯の連続焼
鈍酸洗設備列に関するものである。
鈍酸洗設備列に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ステンレス鋼帯を冷間圧延して
帯材を製造する場合、該冷間圧延により加工硬化した被
処理材を連続的に軟化焼鈍し、次いで、該軟化焼鈍の際
に被処理材表面に発生するスケールを連続的に除去する
ステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設備が利用される。
帯材を製造する場合、該冷間圧延により加工硬化した被
処理材を連続的に軟化焼鈍し、次いで、該軟化焼鈍の際
に被処理材表面に発生するスケールを連続的に除去する
ステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設備が利用される。
【０００３】従来、このステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設
備における酸洗装置は、スケール溶解性のよい低級酸化
物に変質させる目的で、硝酸ナトリウムを含む水酸化ナ
トリウムの溶融塩中に浸漬処理する溶融塩槽、オーステ
ナイト系ステンレス鋼のスケールを除去する目的で、硝
酸と弗酸の混酸中に浸漬処理するための硝弗酸層、フェ
ライト系あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼のスケ
ールをを除去する目的で、硝酸中で電解処理する硝酸電
解槽、および洗浄槽から構成されている。
備における酸洗装置は、スケール溶解性のよい低級酸化
物に変質させる目的で、硝酸ナトリウムを含む水酸化ナ
トリウムの溶融塩中に浸漬処理する溶融塩槽、オーステ
ナイト系ステンレス鋼のスケールを除去する目的で、硝
酸と弗酸の混酸中に浸漬処理するための硝弗酸層、フェ
ライト系あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼のスケ
ールをを除去する目的で、硝酸中で電解処理する硝酸電
解槽、および洗浄槽から構成されている。
【０００４】しかしこの場合、溶融塩槽への浸漬処理に
関しては、その処理が４５０℃程度の高温中で行われる
ため、作業が危険であるとともに加熱費が高いという問
題がある。またデスケールのための浸漬処理に関しても
、オーステナイト系とフェライト系あるいはマルテンサ
イト系に各々独立した酸洗槽が必要となり、設置スペー
スが長くなるとともに関連設備費が多大であるという問
題が存在する。
関しては、その処理が４５０℃程度の高温中で行われる
ため、作業が危険であるとともに加熱費が高いという問
題がある。またデスケールのための浸漬処理に関しても
、オーステナイト系とフェライト系あるいはマルテンサ
イト系に各々独立した酸洗槽が必要となり、設置スペー
スが長くなるとともに関連設備費が多大であるという問
題が存在する。
【０００５】また、他の酸洗装置として、特公昭３８−
１２１６２号公報に開示されているように、スケールを
溶解性のよい低級酸化物に変質する目的で、中性塩溶液
中で電解処理する中性塩電解槽、オーステナイト系ステ
ンレス鋼を硝酸と弗酸の混酸中で浸漬デスケール処理す
る硝弗酸槽、フェライト系あるいはマルテンサイト系ス
テンレス鋼を硝酸中で電解デスケール処理する硝酸電解
槽、および洗浄槽から構成されるものがある。
１２１６２号公報に開示されているように、スケールを
溶解性のよい低級酸化物に変質する目的で、中性塩溶液
中で電解処理する中性塩電解槽、オーステナイト系ステ
ンレス鋼を硝酸と弗酸の混酸中で浸漬デスケール処理す
る硝弗酸槽、フェライト系あるいはマルテンサイト系ス
テンレス鋼を硝酸中で電解デスケール処理する硝酸電解
槽、および洗浄槽から構成されるものがある。
【０００６】しかしこの場合においても、デスケール処
理に関してオーステナイト系とフェライト系あるいはマ
ルテンサイト系に各々独立した酸洗槽が必要となり、設
置スペースが長くなるとともに関連する設備費が多大で
あるという問題が存在する。一方、酸を使用しないもの
として、特公昭５７−１０２００号公報に開示されてい
るように、硝酸塩を主成分とする中性塩溶液中で電解処
理する中性塩電解槽のみで構成されるスケール除去装置
が考えられる。しかしこの場合、該中性塩溶液中での電
解処理のみでは、フェライト系あるいはマルテンサイト
系ステンレス鋼の脱スケール処理は可能であるが、オー
ステナイト系ステンレス鋼は完全な脱スケール処理がで
きないという問題がある。またフェライト系あるいはマ
ルテンサイト系ステンレス鋼の処理についても処理に要
する電流密度が高く、また処理時間も長いため、設備費
、処理費が共に高いという問題が存在する。
理に関してオーステナイト系とフェライト系あるいはマ
ルテンサイト系に各々独立した酸洗槽が必要となり、設
置スペースが長くなるとともに関連する設備費が多大で
あるという問題が存在する。一方、酸を使用しないもの
として、特公昭５７−１０２００号公報に開示されてい
るように、硝酸塩を主成分とする中性塩溶液中で電解処
理する中性塩電解槽のみで構成されるスケール除去装置
が考えられる。しかしこの場合、該中性塩溶液中での電
解処理のみでは、フェライト系あるいはマルテンサイト
系ステンレス鋼の脱スケール処理は可能であるが、オー
ステナイト系ステンレス鋼は完全な脱スケール処理がで
きないという問題がある。またフェライト系あるいはマ
ルテンサイト系ステンレス鋼の処理についても処理に要
する電流密度が高く、また処理時間も長いため、設備費
、処理費が共に高いという問題が存在する。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のステ
ンレス鋼帯連続焼鈍酸洗装置の酸洗装置が持つ前記問題
を克服し、前処理槽及び酸洗槽が各１槽のみのコンパク
トな設備で、かつ安価な処理費にて、オーステナイト系
、フェライト系およびマルテンサイト系の全ての種類の
ステンレス鋼帯を処理可能なステンレス鋼帯連続焼鈍酸
洗設備を実現することを目的としている。
ンレス鋼帯連続焼鈍酸洗装置の酸洗装置が持つ前記問題
を克服し、前処理槽及び酸洗槽が各１槽のみのコンパク
トな設備で、かつ安価な処理費にて、オーステナイト系
、フェライト系およびマルテンサイト系の全ての種類の
ステンレス鋼帯を処理可能なステンレス鋼帯連続焼鈍酸
洗設備を実現することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】以下、本発明を図１及び
図２に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図１及び
図２は共に本発明のステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設備列
であるが、図１はオーステナイト系ステンレス鋼帯の処
理状態を示し、図２はフェライト系およびマルテンサイ
ト系ステンレス鋼帯の処理状態を示す図である。
図２に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図１及び
図２は共に本発明のステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設備列
であるが、図１はオーステナイト系ステンレス鋼帯の処
理状態を示し、図２はフェライト系およびマルテンサイ
ト系ステンレス鋼帯の処理状態を示す図である。
【０００９】図１及び図２に示すステンレス鋼帯連続焼
鈍酸洗設備列において、オーステナイト系ステンレス鋼
帯及びフェライト系およびマルテンサイト系ステンレス
鋼帯は共に、ペイオフリール２にて巻戻され、溶接機３
にて前後の鋼帯は接続され、焼鈍炉前洗浄槽４にて鋼帯
１の表面に付着した油分あるいは塵埃が除去される。そ
の後鋼帯１は、焼鈍炉５にて８５０℃程度以上１２００
℃程度以下の高温に加熱されることにより軟化焼鈍が施
される。次いで鋼帯１は、冷却装置６にて１００℃程度
以下まで冷却された後、酸洗装置７に送られる。
鈍酸洗設備列において、オーステナイト系ステンレス鋼
帯及びフェライト系およびマルテンサイト系ステンレス
鋼帯は共に、ペイオフリール２にて巻戻され、溶接機３
にて前後の鋼帯は接続され、焼鈍炉前洗浄槽４にて鋼帯
１の表面に付着した油分あるいは塵埃が除去される。そ
の後鋼帯１は、焼鈍炉５にて８５０℃程度以上１２００
℃程度以下の高温に加熱されることにより軟化焼鈍が施
される。次いで鋼帯１は、冷却装置６にて１００℃程度
以下まで冷却された後、酸洗装置７に送られる。
【００１０】オーステナイト系ステンレス鋼帯は図１に
示す如く酸洗装置７内にて、硝酸塩を主成分とする電解
溶液中で、鋼帯１を少なくとも１回は陽極として直流電
源にて電解処理する硝酸塩電解槽８、硝弗酸槽浸漬ロー
ル１３によって鋼帯１を硝酸と弗酸の混酸中に浸漬デス
ケール処理する硝弗酸槽９、および鋼帯１に洗浄ロール
１４で洗浄する洗浄槽１０へ連続的に導かれてスケール
除去処理される。
示す如く酸洗装置７内にて、硝酸塩を主成分とする電解
溶液中で、鋼帯１を少なくとも１回は陽極として直流電
源にて電解処理する硝酸塩電解槽８、硝弗酸槽浸漬ロー
ル１３によって鋼帯１を硝酸と弗酸の混酸中に浸漬デス
ケール処理する硝弗酸槽９、および鋼帯１に洗浄ロール
１４で洗浄する洗浄槽１０へ連続的に導かれてスケール
除去処理される。
【００１１】一方、フェライト系およびマルテンサイト
系ステンレス鋼帯は図２に示す如く酸洗装置７内にて、
硝酸塩を主成分とする電解溶液中で、鋼帯１を少なくと
も１回は陽極として直流電源にて電解処理する硝酸塩電
解槽８でデスケール処理された後、通板のバイパス機構
としての硝弗酸槽浸漬ロール１３を硝弗酸槽９の液面の
上方に上げることにより硝弗酸槽９をバイパス通過し、
その後鋼帯１に洗浄ロール１４で擦りながら洗浄水で洗
浄する洗浄槽１０に導かれてスケール除去処理される。
系ステンレス鋼帯は図２に示す如く酸洗装置７内にて、
硝酸塩を主成分とする電解溶液中で、鋼帯１を少なくと
も１回は陽極として直流電源にて電解処理する硝酸塩電
解槽８でデスケール処理された後、通板のバイパス機構
としての硝弗酸槽浸漬ロール１３を硝弗酸槽９の液面の
上方に上げることにより硝弗酸槽９をバイパス通過し、
その後鋼帯１に洗浄ロール１４で擦りながら洗浄水で洗
浄する洗浄槽１０に導かれてスケール除去処理される。
【００１２】このスケール除去処理の後、フェライト系
およびマルテンサイト系ステンレス鋼帯及びオーステナ
イト系ステンレス鋼帯は共に、切断機１１にて任意の長
さに切断され、テンションリール１２によって巻き取ら
れる。
およびマルテンサイト系ステンレス鋼帯及びオーステナ
イト系ステンレス鋼帯は共に、切断機１１にて任意の長
さに切断され、テンションリール１２によって巻き取ら
れる。
【００１３】また、オーステナイト系及びフェライト系
あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼帯いずれのデス
ケール処理においても図３の如く硝酸塩電解槽８と硝弗
酸槽９との間に中間洗浄槽１５を設置し、鋼帯１を洗浄
ロール１６にて中間洗浄処理すると更に望ましい。
あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼帯いずれのデス
ケール処理においても図３の如く硝酸塩電解槽８と硝弗
酸槽９との間に中間洗浄槽１５を設置し、鋼帯１を洗浄
ロール１６にて中間洗浄処理すると更に望ましい。
【００１４】
【作用】以上にて構成される本発明のステンレス鋼帯連
続焼鈍酸洗設備列においては、酸洗装置７において、オ
ーステナイト系ステンレス鋼帯のデスケール処理は硝酸
塩電解槽８、硝弗酸槽９および洗浄槽１０にて処理され
る。オーステナイト系ステンレス鋼帯１は、まず硝酸塩
電解槽８内にて鋼帯１を陽極として電解処理されること
により、特公昭３８−１２１６２号公報に記載されてい
るように、スケールが溶解性のよい低級酸化物に変質す
るとともに、クロム酸イオンＣｒ２ Ｏ７ ２−あるい
は鉄イオンＦｅ３＋として電解液中へ溶出する。
続焼鈍酸洗設備列においては、酸洗装置７において、オ
ーステナイト系ステンレス鋼帯のデスケール処理は硝酸
塩電解槽８、硝弗酸槽９および洗浄槽１０にて処理され
る。オーステナイト系ステンレス鋼帯１は、まず硝酸塩
電解槽８内にて鋼帯１を陽極として電解処理されること
により、特公昭３８−１２１６２号公報に記載されてい
るように、スケールが溶解性のよい低級酸化物に変質す
るとともに、クロム酸イオンＣｒ２ Ｏ７ ２−あるい
は鉄イオンＦｅ３＋として電解液中へ溶出する。
【００１５】しかしこの硝酸塩電解槽８中での電解処理
のみでは完全にスケール除去処理が完了せず、またオー
ステナイト系ステンレス鋼帯１表面に残存するスケール
はこのままでは洗浄槽１０中での洗浄処理によっても完
全に除去できない。
のみでは完全にスケール除去処理が完了せず、またオー
ステナイト系ステンレス鋼帯１表面に残存するスケール
はこのままでは洗浄槽１０中での洗浄処理によっても完
全に除去できない。
【００１６】そこでオーステナイト系ステンレス鋼帯の
場合には、硝酸塩電解槽８に次いで硝弗酸槽９に導かれ
る。鋼帯１は硝弗酸槽９内に浸漬処理されることにより
、硝酸塩電解槽８中の電解処理のみでは鋼帯１表面に残
存していたスケールが酸液中に溶出するとともに、母材
の一部も酸液中に溶出する。また併せて鋼帯１表面には
健全な不働態皮膜が形成される。引き続きオーステナイ
ト系ステンレス鋼帯１は洗浄槽１０に導かれ、鋼帯１表
面に付着した酸液が洗浄ロール１４および洗浄水により
除去される。これによりオーステナイト系ステンレス鋼
帯のスケール除去処理が完了する。
場合には、硝酸塩電解槽８に次いで硝弗酸槽９に導かれ
る。鋼帯１は硝弗酸槽９内に浸漬処理されることにより
、硝酸塩電解槽８中の電解処理のみでは鋼帯１表面に残
存していたスケールが酸液中に溶出するとともに、母材
の一部も酸液中に溶出する。また併せて鋼帯１表面には
健全な不働態皮膜が形成される。引き続きオーステナイ
ト系ステンレス鋼帯１は洗浄槽１０に導かれ、鋼帯１表
面に付着した酸液が洗浄ロール１４および洗浄水により
除去される。これによりオーステナイト系ステンレス鋼
帯のスケール除去処理が完了する。
【００１７】一方、フェライト系あるいはマルテンサイ
ト系ステンレス鋼帯のデスケール処理は硝酸塩電解槽８
および洗浄槽１０にて処理される。フェライト系あるい
はマルテンサイト系ステンレス鋼帯１は、まず硝酸塩電
解槽８内にて鋼帯１を陽極として電解処理されることに
より、スケール中の難溶解性成分である酸化クロムＣｒ
２ Ｏ３ が、クロム酸イオンＣｒ２ Ｏ７ ２−とし
て電解液中へ溶出する。また陽極である鋼帯１表面にお
いては、電解液中にて解離した硝酸イオンＮＯ３ −
から硝酸ＨＮＯ３ が生成され、該硝酸ＨＮＯ３ が鋼
帯１表面に残存する鉄酸化物ＦｅＯを除去する。
ト系ステンレス鋼帯のデスケール処理は硝酸塩電解槽８
および洗浄槽１０にて処理される。フェライト系あるい
はマルテンサイト系ステンレス鋼帯１は、まず硝酸塩電
解槽８内にて鋼帯１を陽極として電解処理されることに
より、スケール中の難溶解性成分である酸化クロムＣｒ
２ Ｏ３ が、クロム酸イオンＣｒ２ Ｏ７ ２−とし
て電解液中へ溶出する。また陽極である鋼帯１表面にお
いては、電解液中にて解離した硝酸イオンＮＯ３ −
から硝酸ＨＮＯ３ が生成され、該硝酸ＨＮＯ３ が鋼
帯１表面に残存する鉄酸化物ＦｅＯを除去する。
【００１８】また一部の硝酸塩は、ペルオキソ硝酸塩Ｎ
ａＮＯ４ となるが、このペルオキソ硝酸塩ＮａＮＯ４
は強力な酸化能力を有するため、鋼帯１の表面に健全
な不働態皮膜を形成する。しかし一方で、鉄酸化物Ｆｅ
Ｏが除去された結果として生じる鉄水酸化物Ｆｅ（ＯＨ
）３ は、電解液中への溶解性に乏しいため固体となっ
て沈澱し、一部は鋼帯１表面に付着する。
ａＮＯ４ となるが、このペルオキソ硝酸塩ＮａＮＯ４
は強力な酸化能力を有するため、鋼帯１の表面に健全
な不働態皮膜を形成する。しかし一方で、鉄酸化物Ｆｅ
Ｏが除去された結果として生じる鉄水酸化物Ｆｅ（ＯＨ
）３ は、電解液中への溶解性に乏しいため固体となっ
て沈澱し、一部は鋼帯１表面に付着する。
【００１９】鋼帯１表面に付着した鉄水酸化物Ｆｅ（Ｏ
Ｈ）３ は電解を継続することにより発生するガスによ
り徐々に除去されるが、電解処理のみによる該鉄水酸化
物Ｆｅ（ＯＨ）３ の除去には高い電流密度と長い処理
時間を要する。
Ｈ）３ は電解を継続することにより発生するガスによ
り徐々に除去されるが、電解処理のみによる該鉄水酸化
物Ｆｅ（ＯＨ）３ の除去には高い電流密度と長い処理
時間を要する。
【００２０】従って本発明による酸洗装置７においては
、鋼帯１は電解処理によるスケール溶出及び不働態皮膜
形成が完了した時点で、硝酸塩電解槽８から硝弗酸槽９
をバイパス通過して洗浄槽１０に移される。洗浄槽１０
内にて、鋼帯１表面に付着した鉄水酸化物Ｆｅ（ＯＨ）
３ は、ナイロンや布のブラシロールなどの洗浄ロール
にて鋼帯１表面を擦りながら洗浄液で洗浄することによ
り除去される。これにより低電流密度かつ短時間の電解
処理のみでフェライト系あるいはマルテンサイト系ステ
ンレス鋼帯のスケール除去処理が完了する。
、鋼帯１は電解処理によるスケール溶出及び不働態皮膜
形成が完了した時点で、硝酸塩電解槽８から硝弗酸槽９
をバイパス通過して洗浄槽１０に移される。洗浄槽１０
内にて、鋼帯１表面に付着した鉄水酸化物Ｆｅ（ＯＨ）
３ は、ナイロンや布のブラシロールなどの洗浄ロール
にて鋼帯１表面を擦りながら洗浄液で洗浄することによ
り除去される。これにより低電流密度かつ短時間の電解
処理のみでフェライト系あるいはマルテンサイト系ステ
ンレス鋼帯のスケール除去処理が完了する。
【００２１】また、オーステナイト系及びフェライト系
あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼帯のいずれのデ
スケール処理においても、図３に示す如く硝酸塩電解槽
８と硝弗酸槽９との間に中間洗浄槽１５を設置し、鋼帯
１表面に付着した硝酸塩電解液及び鉄水酸化物Ｆｅ（Ｏ
Ｈ）３ の一部を洗浄ロール１６にて水洗し除去するこ
とにより、後続の硝弗酸槽９及び洗浄槽１０の負荷が軽
減し、より容易にデスケールが完了する。
あるいはマルテンサイト系ステンレス鋼帯のいずれのデ
スケール処理においても、図３に示す如く硝酸塩電解槽
８と硝弗酸槽９との間に中間洗浄槽１５を設置し、鋼帯
１表面に付着した硝酸塩電解液及び鉄水酸化物Ｆｅ（Ｏ
Ｈ）３ の一部を洗浄ロール１６にて水洗し除去するこ
とにより、後続の硝弗酸槽９及び洗浄槽１０の負荷が軽
減し、より容易にデスケールが完了する。
【００２２】
【実施例】オーステナイト系ステンレス鋼であるＳＵＳ
４３０の板厚１．０ｍｍの冷延鋼帯を焼鈍炉５にて１１
００℃にて焼鈍した後、酸洗装置７へ導いた。この場合
、硝酸塩電解槽８内にて硝酸ナトリウム濃度２００ｇ／
ｌ、液温８０℃の電解液中で、鋼帯１を陽極として電流
密度０．０４Ａ／ｃｍ２ にて１０秒間の電解処理をし
た後、硝弗酸槽９内で硝酸濃度１３５ｇ／ｌ、弗酸濃度
３５ｇ／ｌ、液温５０℃の酸液中で、鋼帯１を１５秒間
の浸漬処理し、更に洗浄槽１０内にて水洗洗浄をするこ
とにより、完全にスケール除去されるとともに、健全な
不働態皮膜を有する、表面光沢の優れた鋼帯を製造する
ことができた。
４３０の板厚１．０ｍｍの冷延鋼帯を焼鈍炉５にて１１
００℃にて焼鈍した後、酸洗装置７へ導いた。この場合
、硝酸塩電解槽８内にて硝酸ナトリウム濃度２００ｇ／
ｌ、液温８０℃の電解液中で、鋼帯１を陽極として電流
密度０．０４Ａ／ｃｍ２ にて１０秒間の電解処理をし
た後、硝弗酸槽９内で硝酸濃度１３５ｇ／ｌ、弗酸濃度
３５ｇ／ｌ、液温５０℃の酸液中で、鋼帯１を１５秒間
の浸漬処理し、更に洗浄槽１０内にて水洗洗浄をするこ
とにより、完全にスケール除去されるとともに、健全な
不働態皮膜を有する、表面光沢の優れた鋼帯を製造する
ことができた。
【００２３】フェライト系ステンレス鋼であるＳＵＳ４
３０の板厚１．０ｍｍの冷延鋼帯を焼鈍炉５にて８５０
℃にて焼鈍した後、酸洗装置７へ導いた。この場合、硝
酸塩電解槽８内にて硝酸ナトリウム濃度２００ｇ／ｌ、
液温８０℃の電解液中で、鋼帯１を陽極として電流密度
０．１Ａ／ｃｍ２ にて１０秒間の電解処理をした後、
洗浄槽１０内にてブラシロールを用いて水洗洗浄をする
ことにより、完全にスケール除去されるとともに、健全
な不働態皮膜を有する表面光沢の優れた鋼帯を製造する
ことができた。
３０の板厚１．０ｍｍの冷延鋼帯を焼鈍炉５にて８５０
℃にて焼鈍した後、酸洗装置７へ導いた。この場合、硝
酸塩電解槽８内にて硝酸ナトリウム濃度２００ｇ／ｌ、
液温８０℃の電解液中で、鋼帯１を陽極として電流密度
０．１Ａ／ｃｍ２ にて１０秒間の電解処理をした後、
洗浄槽１０内にてブラシロールを用いて水洗洗浄をする
ことにより、完全にスケール除去されるとともに、健全
な不働態皮膜を有する表面光沢の優れた鋼帯を製造する
ことができた。
【００２４】
【発明の効果】本発明のステンレス鋼帯連続焼鈍酸洗設
備列を利用することにより、前処理槽及び酸洗槽が各１
槽のみのコンパクトな設備、安価な処理費かつ短時間の
処理にて、オーステナイト系、フェライト系およびマル
テンサイト系の全ての種類のステンレス鋼帯を処理する
ことができる。
備列を利用することにより、前処理槽及び酸洗槽が各１
槽のみのコンパクトな設備、安価な処理費かつ短時間の
処理にて、オーステナイト系、フェライト系およびマル
テンサイト系の全ての種類のステンレス鋼帯を処理する
ことができる。
【図１】本発明の実施例を示す説明図である。
【図２】本発明の実施例を示す説明図である。
【図３】本発明の実施例を示す説明図である。
１ 鋼帯
２ ペイオフリール
３ 溶接機
４ 炉前洗浄槽
５ 焼鈍炉
６ 冷却帯
７ 酸洗装置
８ 硝酸塩電解槽
９ 硝弗酸槽
１０ 洗浄槽
１１ 切断機
１２ テンションリール
１３ 硝弗酸槽浸漬ロール
１４ 洗浄ロール
１５ 中間洗浄槽
１６ 洗浄ロール
Claims (3)
- 【請求項１】 鋼帯の巻き戻し装置、洗浄装置、焼鈍
炉、酸洗装置、巻き取り装置、及びこれらの付属装置か
ら構成されるステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列にお
いて、該酸洗装置が硝酸塩を主成分とする中性塩電解液
中で鋼帯を少なくとも１回は陽極として電解処理する硝
酸塩電解槽と、硝酸と弗酸の混酸液中で鋼帯を浸漬処理
する硝弗酸槽と、洗浄ロールにてステンレス鋼帯の表面
を擦りながら洗浄水で洗浄する洗浄槽で構成されている
ことを特徴とするステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列
。 - 【請求項２】 鋼帯の巻き戻し装置、洗浄装置、焼鈍
炉、酸洗装置、巻き取り装置、及びこれらの付属装置か
ら構成されるステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列にお
いて、該酸洗装置が硝酸塩を主成分とする中性塩電解液
中で鋼帯を少なくとも１回は陽極として電解処理する硝
酸塩電解槽と、通板のバイパス機構を具備した硝酸と弗
酸の混酸液中で鋼帯を浸漬処理する硝弗酸槽と、洗浄ロ
ールにてステンレス鋼帯の表面を擦りながら洗浄水で洗
浄する洗浄槽で構成されていることを特徴とする請求項
１記載のステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列。 - 【請求項３】 硝酸塩電解槽と硝弗酸槽との間に、中
間洗浄槽を有する請求項１又は請求項２記載のステンレ
ス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10236491A JPH04333584A (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | ステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10236491A JPH04333584A (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | ステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04333584A true JPH04333584A (ja) | 1992-11-20 |
Family
ID=14325409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10236491A Withdrawn JPH04333584A (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | ステンレス鋼帯の連続焼鈍酸洗設備列 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04333584A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000345303A (ja) * | 1999-06-08 | 2000-12-12 | Kawasaki Steel Corp | 抗菌性に優れたステンレス鋼材およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-05-08 JP JP10236491A patent/JPH04333584A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000345303A (ja) * | 1999-06-08 | 2000-12-12 | Kawasaki Steel Corp | 抗菌性に優れたステンレス鋼材およびその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980806 |