JPH04328705A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH04328705A
JPH04328705A JP3099182A JP9918291A JPH04328705A JP H04328705 A JPH04328705 A JP H04328705A JP 3099182 A JP3099182 A JP 3099182A JP 9918291 A JP9918291 A JP 9918291A JP H04328705 A JPH04328705 A JP H04328705A
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resin
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硝子部材の表面に樹脂
層を一体成形したレンズを組み込むためのレンズ鏡筒に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硝子部材の表面に、樹脂材料
から成る薄い膜を成形加工することにより、硝子材料で
は加工しにくい非球面形状を有するレンズを形成する方
法が知られている。この様な方法により成形されたレン
ズは、一般的にレプリカレンズと呼ばれている。
【0003】このレプリカレンズ55の成形に当たって
は、図10に示す様に、所望の非球面形状の成形面52
aを有する型部材52の上に、この非球面形状に近い曲
率を有する球面形状に加工された硝子部材50を載置し
、この硝子部材50の表面50aと、型部材52の成形
面52aとの間に規定される空間部54に、液体状の樹
脂を充填して硬化させることにより、所望の非球面形状
を有するレプリカレンズ55を形成するという方法が取
られている。
【0004】この様な成形方法においては、成形面52
aと硝子部材50の表面50aの間の空間部54に樹脂
材料を充填するときに、樹脂材料の量のばらつきにより
、成形面52aのエッジ部分からは、余った樹脂材料が
僅かにはみ出すことがある。そして、この様に樹脂材料
がはみ出した場合には、完成したレプリカレンズ55に
は、図10に示した様な樹脂材料のはみ出し部分55a
が形成されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様に、はみ出し部分55aを有したレプリカレンズ55
を、図11に示した様に従来のレンズ鏡筒60に組み込
んだ場合には、はみ出した樹脂材料が、レンズ鏡筒の位
置決め部60aに接触して、レンズ鏡筒60に対するレ
プリカレンズ55の位置決めが不正確に成ることがある
という問題点がある。また、このはみ出し部分55aは
、不規則な形状をしているために、このはみ出し部分5
5aに光が入射すると、この部分で、光線の好ましくな
い乱反射や不規則な屈折が起こるため、画質を低下させ
るという問題点がある。
【0006】従って、本発明は上述の課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、樹脂材料の
はみ出し部分を有するレンズを取りつける場合でも、レ
ンズの位置決めが正確にでき、且つ、このはみ出し部分
に光線が入射して画質を低下させることがない様なレン
ズ鏡筒を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒は、硝子部材
に樹脂を一体成形したレンズを組み込むためのレンズ鏡
筒であって、前記レンズの外周部に当接して、該レンズ
を位置決めするための位置決め部と、該位置決め部に形
成され、前記レンズの有する樹脂のはみ出し部分に光線
が入射することを防止する遮光部とを具備することを特
徴としている。
【0008】また、この発明に係わるレンズ鏡筒におい
て、前記樹脂は、活性エネルギー線硬化型樹脂であるこ
とを特徴としている。
【0009】
【作用】以上の様に、この発明に係わるレンズ鏡筒は構
成されているので、レンズの樹脂材料のはみ出し部分を
、逃げ部に収容することにより、このはみ出し部分が位
置決め部に接触して、レンズの位置決めを不正確にする
ことを防止できる。また、光線入射側の前方に遮光部が
設けられているので、この遮光部が、レンズの樹脂材料
のはみ出し部分に入射する光線をさえぎる様に働き、は
み出し部分に光線が入射することを防止できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施例の
レンズ鏡筒に装着されるレンズを成形する成形装置の概
略構造を示した図である。
【0011】まず、成形装置の構成について説明する前
に、上記のレンズを成形する成形方法の概略内容につい
て説明する。このレンズを成形する成形方法は、ガラス
材料の表面に、ガラス材料では、加工しにくいような形
状を形成するものであり、比較的加工し易い形状に加工
したガラス部材の表面に、樹脂材料から成る所望の複雑
な表面形状の樹脂層を形成するものである。例としては
、球面形状に加工した硝子部材の表面に、非球面形状の
樹脂の膜を成形し、ガラス材料と樹脂材料とを組み合わ
せた非球面レンズを作成することがあげられる。すなわ
ち、単レンズで収差を補正したレンズを提供するために
は、レンズの表面形状を非球面形状にする必要があるが
、ガラス材料を非球面形状に加工することは容易ではな
く、また、非球面形状に成形し易い樹脂を用いたレンズ
では、レンズのパワーを稼ぎにくいため、この両者を組
み合わせることにより、この両者の長所のみを生かそう
とするものである。このようにして製造されたレンズを
レプリカレンズと呼ぶ。
【0012】具体的には、図1に示す様に、表面を球面
状に加工された硝子部材30の片面である接合面30a
に、活性エネルギー線硬化型樹脂の薄い膜から成る樹脂
層32を形成するものである。硝子部材30は、その外
周部にフランジ状の胴付き部30bを有しており、この
胴付き部30bが、支持部材14の上端面14bに当接
した状態で、支持部材14上に保持されている。この上
端面14bは、樹脂材料の表面形状を形成するための、
型部材12の成形面12bのエッジ部から、高さhだけ
突出している。この突出量hにより、樹脂層32の厚み
が最も薄くなる部位においても所定の厚みを有する様に
規定される(成形面12bが非球面形状であるため、樹
脂層の厚みは場所により異なる)。そして、型部材12
の成形面12bと、接合面30aとにより規定される空
間内に充填された液体状の樹脂材料に、活性エネルギー
線を照射することにより、この樹脂材料を硬化させ、レ
プリカレンズ33を完成させる。
【0013】以下、図1に基づいて、レプリカレンズを
成形加工するための装置の構成について説明する。参照
番号10は、樹脂層32を成形するための型部材12や
、硝子部材30を支持するための支持部材14等を保持
するための基板を示しており、水平に沿って延出する様
に設けられている。この基板10の上面には、型部材1
2、支持部材14及び、型枠16が支持されており、基
板10の下面には、支持部材14を、型部材12に対し
て相対的に移動させるためのエアシリンダ20が配設さ
れている。
【0014】詳しくは、基板10の上面には、中心部に
鉛直上方に開口した円柱状の凹部16aを有する型枠1
6が固定されている。円柱状の凹部16aの内側には、
この凹部16aの内径よりも僅かに細い外径を有する、
円筒状の支持部材14が挿入されている。すなわち、こ
の支持部材14は、その外周面が凹部16aの内周面に
嵌合した状態で、型枠16に対して軸方向に沿って(す
なわち、図中上下方向に沿って)スライド可能に嵌入さ
れている。また、この支持部材14は、その下側端面1
4aが、凹部16aの底面16bに当接することにより
、それ以上下方に移動することを阻止されている。
【0015】支持部材14の内側には、外径が支持部材
14の内径よりもわずかに細くされた円柱状の型部材1
2が、さらに挿入されており、支持部材14と型部材1
2とは、型部材12の外周面と支持部材14の内周面が
互いに摺動可能に嵌合した状態で、相対的にスライドす
ることが可能である。ここで、型部材12は、その底面
12aを凹部16aの底面16bに固定されているので
、支持部材14は、その内周面と外周面とを、それぞれ
型部材12の外周面と、型枠16の内周面に案内された
状態で、上下方向にスライド可能にされている。
【0016】一方、基板10の下側の面には、支持部材
14を、型部材12及び型枠16に対して、上下方向に
移動させるためのエアシリンダ20が固定されている。 エアシリンダ20は、その上部にエアシリンダ本体20
aに対して相対的に移動するシリンダロッド20bを有
しており、このシリンダロッド20bの上面には、支持
部材14に接続するための円柱状の連結部材22が取り
つけられている。そして、これらのシリンダロッド20
b及び連結部材22は、基板10に穿設された透穴10
aを通して、基板10の上側に配設された機構部材と連
結されている。
【0017】連結部材22の外周部には、フランジ部2
2aが形成されており、このフランジ部22aの上面の
円周上3か所には、接続ロッド24A,24B,24C
(24Cのみ不図示)が直立した状態で固定されている
。この接続ロッド24A,24B,24Cの上端部は、
型枠16の底部の3か所に穿設された透穴16c,16
d,16e(16eのみ不図示)をそれぞれ通して、円
柱状凹部16a内に進入し、支持部材14の下側の端面
14aに接続されている。従って、エアシリンダ20が
作動して、連結部材22が上側に移動すると、接続ロッ
ド24A,24B,24Cを介して、支持部材14が上
方向に押し上げられることとなる。
【0018】支持部材14がもっとも押し上げられた状
態を示した図が、図1であり、この状態では、支持部材
14の上端面14bは、型部材12の上面である樹脂材
料の成形面12bのエッジ部よりも突出量hだけ突出し
ている。ここで、型部材12の成形面12bは、レプリ
カレンズ33の完成形状に要求される非球面形状に加工
されているので、この支持部材14の上端面14b上に
硝子部材30を載置した状態で、硝子部材30の接合面
30aと成形面12bとにより規定される空間内に充填
されている樹脂材料を硬化させることにより、硝子部材
30の表面に、成形面12bの非球面形状が転写された
樹脂層32を形成することができる。
【0019】このとき、図を見れば分かる様に、支持部
材14の突出量hは、硝子部材30上に形成される樹脂
層32の厚みを規定するものであり、この突出量hを正
確に規定するために、連結部材22の上面には当接面2
2bが形成されている。そして、この当接面22bが型
枠16の下面16fに当接することにより、支持部材1
4の突出量hが規定される。ここで、突出量hの値は、
成形面12bの非球面の度合いによって異なるが、樹脂
層32が最も薄くなる位置で、この樹脂層32の厚みが
例えば30μmよりも薄くならない程度の値に設定され
ている。
【0020】なお、支持部材14の上端部には、樹脂材
料のはみ出し分を収容するための逃げ部14cが形成さ
れており、はみ出した樹脂材料が支持部材14に付着す
ることを防止すると共に、硝子部材30と、支持部材1
4の上端面14bとの接触部分から樹脂材料がはみ出し
てバリが形成されることを防止する様にされている。ま
た、型枠16の下面16fと、連結部材22のフランジ
部22aの上面の間には、接続ロッド24A,24B,
24Cの外周に緩く嵌合した状態で、圧縮バネ26A,
26B,26C(26Cのみ不図示)が配置されており
、これにより、連結部材22は、型枠16の下面16f
に対して押し下げられる方向に付勢されている。従って
、エアシリンダ20の作動が解除されると、シリンダロ
ッド20b及び、連結部材22は、これらの自重及び、
圧縮バネ26A,26B,26Cの付勢力により下方に
押し下げられ、支持部材14は、型部材12及び型枠1
6に対して、下側に移動する。これにより、支持部材1
4の上端面14bは、型部材12の成形面12bと同じ
程度の高さまで下げられることとなり、支持部材14に
よる硝子部材30の支持状態が解除される。
【0021】硝子部材30の上方には、活性エネルギー
線を照射するための照射装置34が配置されており、こ
の照射装置34によって、活性エネルギー線を樹脂層3
2に照射することにより、樹脂層32を硬化させること
ができる。この照射装置34は、移動機構36に支持さ
れており、必要に応じて硝子部材30の光軸上から退避
できる様にされている。
【0022】一方、硝子部材30の上方には、照射装置
34以外に、硝子部材30の光軸上の位置と退避位置と
の間を移動可能とする移動機構38に支持された、樹脂
材料の供給装置40が配置されている。この供給装置4
0は、移動機構38に保持された上下方向の昇降機構4
2と、この昇降機構42に支持されたシリンジ44と、
このシリンジ44のピストンを駆動するための駆動装置
46とを備えている。そして、この供給装置40により
、型部材12の成形面12bに樹脂材料が所定量供給さ
れる。
【0023】次にこのように構成された成形装置におい
て、レプリカレンズを成形加工する手順について説明す
る。レプリカレンズ33の成形に当たっては、まず、型
部材12の成形面12bに樹脂材料を供給しておく必要
がある。図2は、この樹脂材料の供給動作の手順を示し
た図である。
【0024】まず、移動機構38を作動させて供給装置
40を、型部材12に対して、そのシリンジ44の先端
部が、成形面12bの中央に来る様に位置決めする。こ
の状態を示したものが図2(a)である。この状態から
、図2(b)に示す様に昇降機構42を作動させて、シ
リンジ44を成形面12bに近づける様に下降させてい
き、シリンジ44の先端部が成形面12bに接する直前
で停止させる。この状態で、図2(c)に示す様に、樹
脂材料をシリンジ44の先端部から少しずつ吐出させて
いき、この吐出開始と同時または、吐出開始から所定時
間経過後に、シリンジ44を、図2(d)に示した様に
ゆっくりと上昇させる。このシリンジ44の上昇時にお
いても継続的に樹脂材料の吐出動作は続けられ、樹脂材
料の供給量が所定値に達したところで、吐出動作を終了
する。ただし、このときの樹脂材料の吐出速度及びシリ
ンジ44の上昇速度は、このシリンジ44の上昇時に、
成形面12bとシリンジ44の先端部との間で、樹脂材
料が途切れない様な速度に設定される。その後シリンジ
44が所定の高さに達したところで、昇降機構42の動
作を停止させる。
【0025】この樹脂材料の供給動作の一つの具体的な
例として、樹脂材料にウレタン変性アクリレート及びア
クリレートをモノマー成分とする紫外線硬化型樹脂を使
用し、直径18mmのガラスレンズの表面に中心部の厚
さ30μm、最大厚さ60μmの非球面形状の樹脂層を
成形する場合(このときの樹脂材料の供給される体積は
、14×10−3ccである)について説明する。
【0026】まず、図2(a)において、シリンジ44
の先端部の成形面12bからの高さH1は100mmで
あり、この位置から、シリンジ44をV1=100mm
/sの速度で下降させ、シリンジ44の先端部が、図2
(b)に示す様に、成形面12bから高さH2=1.1
mmとなった位置で停止させる。次に、図2(b)に示
した状態で、樹脂材料を3.5×10−3cc/sの速
度で、シリンジ44から吐出させ始め、図2(c)に示
した様にシリンジ44の先端から3.5×10−3cc
の樹脂材料が吐出されて、この樹脂材料が成形面12b
に接触したところで、シリンジ44をゆっくりと上昇さ
せ始める。このときの上昇速度は、0.2mm/sであ
る。 このシリンジ44を上昇させている状態においても、図
2(d)に示す様に樹脂材料の吐出動作は続けて行われ
、樹脂材料の吐出を開始してから4秒後には、樹脂材料
の適正供給量である14×10−3ccの吐出を終了す
る。このとき、シリンジ44の先端部は、成形面12b
から1.7mmの高さにあるが、この後も、シリンジ4
4の上昇動作は続けて行われ、シリンジ44の先端部が
成形面12bから6mmとなった位置で停止する。その
後、シリンジ44は、高速で上昇され、図2(c)に示
したように、図2(a)に示した位置と同じ位置に戻り
、樹脂材料の供給の工程を終了する。
【0027】樹脂材料の供給の工程を上記のようにする
ことにより、以下のような2つの効果が得られる。 (1)樹脂材料を、成形面12bの上方の高い位置から
落下させずに、樹脂材料を、その表面張力により玉状に
なった状態で、成形面12bに接触させているので、樹
脂材料の落下のショックにより、樹脂材料に気泡が混入
することを防止できる。 (2)成形面12bに近い位置で、吐出を続けた場合に
は、樹脂材料の表面張力により、シリンジ44の先端部
分を包み込む様に、樹脂材料の玉が形成されるため、シ
リンジ44の先端部に樹脂材料が付着し、供給量が不正
確になる。これに対し、吐出につれてシリンジ44の先
端部を上昇させた場合には、シリンジ44の先端部に樹
脂材料が付着することがなくなり、樹脂材料の供給量を
正確に制御することができる。
【0028】(1)に関していえば、この樹脂材料の供
給の工程の後の、硝子部材30を支持部材14上に載置
する工程においても、樹脂材料の中に気泡が混入するこ
とが考えられるので、それぞれの工程において、気泡が
混入しない様に管理することは極めて重要である。たと
え、光学性能に影響のない程度の気泡であっても、目視
で確認することができる様な気泡が混入した場合は、製
品として出荷することは不可能になるため、製品の歩留
りを向上させる上でも重要である。
【0029】また、(2)に関しては、硝子部材30の
接合面30aと成形面12bとの間に充填される樹脂材
料の量が極めて微量であるため、この樹脂材料の量を精
密に一定量に制御することは重要である。その点上記の
ような方法をとることにより、供給する樹脂材料の体積
を、正確に一定量に制御することができる。ここで、例
えば、供給時に樹脂材料の重量を制御する様にした場合
には、重量が一定であっても、樹脂材料の体積は、温度
と湿度により大きく変化するため、接合面30aと成形
面12bとの間に、隅々まで樹脂材料を行き渡らせ、且
つはみ出し量も多くならない様にするためには、温度及
び湿度を厳密に管理する必要がある。そのため、樹脂材
料の供給量は、体積で制御することがもっとも好ましい
【0030】樹脂材料の供給が終了すると、移動機構3
8を作動させて、供給装置40を、硝子部材30の光軸
上から退避させる。そして、図1に示した様に、エアシ
リンダ20を作動させて支持部材14を上昇させ、支持
部材14の上端面14bが型部材12の成形面12bの
エッジ部から突出量hだけ突出した状態にする。この状
態で、支持部材14の上端面14bに、接合面30aに
樹脂層32を剥離しにくくするためのカップリング剤を
コーティングした硝子部材30を、その胴付き部30b
が当接する様に載置する。このとき、樹脂材料が、硝子
部材30の接合面30aと型部材12の成形面12bと
により規定される空間内に、気泡が混じることなく隅々
まで行き渡る様に、慎重に、硝子部材30を載置する。
【0031】ここで、樹脂材料が接合面30aと型部材
12の成形面12bとの間の空間の隅々まで行き渡り、
且つ、はみ出しが全くない様に、この樹脂材料の量を制
御することは、実際には不可能である。そのため、必ず
成形面12bのエッジから少量の樹脂材料がはみ出すこ
とになる。そして、このはみ出した樹脂材料が硝子部材
30の胴付き部30bに付着した場合には、完成したレ
プリカレンズ33を鏡筒に組み込む時に鏡筒の光軸に対
して、このレプリカレンズ33が傾いて取りつけられる
ことになり、光学性能を低下させることとなる。そのた
め、このはみ出した樹脂材料が胴付き部30bに付着し
ない様に、硝子部材30には、光線有効径Dの外側と胴
付き部30bとの間に、樹脂材料のはみ出し部30cが
設けられている(図5参照)。このはみ出し部30cは
、硝子部材30の接合面30aの延長面よりも、上方に
向かって急な斜面を形成する様に硝子部材30を削り込
んだものである。はみ出した樹脂材料は、重力に従って
、下方に移動しようとするため、このようにはみ出し部
30cを上側に向かう急な斜面とすることにより、樹脂
材料が胴付き部30bにまで回り込むことを防ぐことが
できる。
【0032】また、支持部材14の上端部にも、逃げ部
14cが形成されており、はみ出した樹脂材料が支持部
材14に付着することを防止する様にされている。硝子
部材30を、支持部材14上に載置する作業が終了する
と、次に、移動機構36を作動させて、照射装置34を
硝子部材30の光軸上に移動させる。そして、硝子部材
30を通して、活性エネルギー線としての紫外線を樹脂
層32に照射する。この照射により、樹脂層32は硬化
を始める。
【0033】ここで、紫外線硬化型の樹脂に限らず、接
着剤の類は、その硬化時に、一般的に、その体積が収縮
する。そのため、樹脂層32が完全に硬化するまで、支
持部材14により硝子部材30を保持していた場合には
、この樹脂層32の収縮により、樹脂層32と硝子部材
30の接合面30aとの間、または成形面12bとの間
に剥離が生ずることがある。これを解決するために、一
実施例においては、樹脂層32が硝子部材30を保持で
きる程度の硬度まで硬化した状態で、図3に示す様に、
支持部材14の支持状態を解除する様にしている。 この様にすれば、硝子部材30が、樹脂層32の収縮に
つれて移動することができるので、剥離現象を防止する
ことができる。
【0034】これを一つの具体的な例について説明する
と、樹脂材料として、前述したウレタン変性アクリレー
ト及びアクリレートをモノマー成分とする紫外線硬化型
の樹脂を使用した場合には、まず、照射装置34内の蛍
光ランプにより、樹脂層32に対して中心波長365n
mの紫外線を、30mW/cm2の照射強度で30秒間
照射する。この1段目の照射による1cm2 あたりの
照射エネルギー量は30mW×30sec=900mW
s=900mJであり、このときの樹脂材料の重合度は
、図4の照射エネルギーと重合度の関係を示すグラフ上
に白丸で示した様に、約70%である。重合度が約70
%になった状態では、樹脂層は、支持部材14による硝
子部材30の支持を解除しても、もはや硝子部材30と
、成形面12bの芯ずれが起こらない程度の硬度に達し
ている。ただし、この状態でも、外部から力を加えれば
、硝子部材30を型部材12に対して移動させることは
可能である。
【0035】そして、この1段目の照射が終了したとこ
ろで、図3に示した様にエアシリンダ20の作動を解除
し、支持部材14による硝子部材30の支持状態を解除
する。この後、照射装置34内のもう一つの光源である
高圧水銀キセノンランプにより、樹脂層32に対して、
同じく中心波長365nmの紫外線を、100mW/c
m2 の照射強度で60秒間照射する。この2段目の照
射による1cm2 あたりの照射エネルギー量は100
mW×60sec=6000mJであり、1段目の照射
エネルギー量とのトータルでは、照射エネルギー量は、
6900mJとなる。この照射エネルギー量に対応する
重合度は、図4に黒丸で示した様に、96%程度であり
、略完全な硬化状態となっている。
【0036】なお、上記の例では、1段目の照射により
、樹脂材料の重合度が70%となる様に、照射強度及び
照射時間を設定しているが、この重合度の設定値は70
%に限られるものではなく、実際には、50%〜90%
の範囲で設定すれば同様の効果を得ることができる。 そして、この様に樹脂層32の硬化が完了したレプリカ
レンズ33を、型部材12から離型し、上下の面に所定
のコーティング(例えば反射防止コーティング)を施し
てレプリカレンズ33が完成する。このレプリカレンズ
33の完成形状を示した図が図5である。
【0037】次に、このレプリカレンズ33を取りつけ
るレンズ鏡筒の例を示した図が、図6である。図6にお
いて、レンズ鏡筒40には、前述したレプリカレンズ3
3の胴付き部30bに当接して、このレプリカレンズ3
3の中心位置と、光軸に沿う方向の位置を規定するため
の位置決め部40aが設けられている。また、レプリカ
レンズ33の樹脂のはみ出し部30cにはみ出した樹脂
材料を収容するための逃げ部40bが形成されている。 そして、レンズ鏡筒40の入射側、すなわちレプリカレ
ンズ33の前方には、入射光線の有効径よりも僅かに大
きい内径を有し、この樹脂のはみ出し部30cの部分に
光線が入射することを防止するための遮光部40cが設
けられている。
【0038】この様に、レンズ鏡筒40に、樹脂材料の
はみ出し分を収容するための逃げ部40bを設け、さら
に光線入射側の前方に遮光部40cを設けることにより
、レプリカレンズ33をレンズ鏡筒40に対して正確に
位置決めすることができると共に、不規則な表面形状を
している樹脂材料のはみ出し部に光線が入射することに
より生ずる、光線の好ましくない乱反射や、光線の不規
則な屈折を防止して、画質の劣化を防止することができ
る。
【0039】なお、上記の実施例においては、凸面を有
するレプリカレンズを成形する場合について説明したが
、一実施例の光学素子の成形方法は、凹面を有するレプ
リカレンズを成形する場合についても全く同様に適用可
能である。図7は、凹面を有するレプリカレンズ33を
成形する場合の成形装置を示したものであるが、これは
、図1に示した成形装置において、型部材12を、凹面
に対応した型部材に置き換えたのみで、その他の構成及
びその成形動作は、図1に示した成形装置と全く同様で
ある。
【0040】また、図8は、凹面を有するレプリカレン
ズ33の完成形状を示したものであり、凸面を有するも
のと同様に、胴付き部及び樹脂材料の逃げ部を有してい
る。また、図9は、凹面を有するレプリカレンズ33を
取りつけるレンズ鏡筒を示した図であり、図6に示した
レンズ鏡筒40と全く同様に、レプリカレンズ33の位
置決め部、はみ出した樹脂を収容するための逃げ部、及
び樹脂のはみ出し部に光線が入射することを防止するた
めの遮光部を有している。
【0041】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能
である。例えば、上記実施例では、活性エネルギー線硬
化型の樹脂として、紫外線硬化型の樹脂を用いる場合に
ついて説明したが、これに限定されることなく、X線硬
化型の樹脂や、赤外線硬化型の樹脂を使用しても良い。
【0042】また、樹脂材料の型部材への供給時の、吐
出速度、シリンジの移動速度等の条件、及び紫外線照射
時の照射強度、照射時間等の条件に関しては、上記実施
例で示したものは、1つの好適な例であり、本発明は、
上記の実施例に示した条件に限定されるものではない。 また、樹脂材料を型部材に供給してから硝子部材を支持
部材に載置する様に説明したが、型部材に樹脂供給用の
穴部を穿設しておけば、硝子部材を載置した後に、樹脂
材料を、硝子部材と型部材の間の空間に供給することも
可能である。
【0043】また、型部材ではなく、硝子部材に樹脂を
供給し、樹脂が供給された硝子部材を、支持部材上に載
置する様にしても良い。また、レプリカレンズを形成す
る場合について説明したが、本発明は、硝子材料の表面
に樹脂層を形成するものであれば、他の種類の光学素子
にも同様に適用可能である。
【0044】また、支持部材を上下させるために、エア
シリンダーとバネを用いる場合について説明したが、こ
れらを、ボールネジと、ステッピングモータ、あるいは
DCサーボモータ等を組み合わせた様な昇降機構で置き
換えても良いことは言うまでもない。また、型部材を固
定して、支持部材を型部材に対して上下させる様に説明
したが、逆に支持部材を固定して型部材を上下させる様
にしても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のレンズ鏡筒
によれば、レンズの樹脂材料のはみ出し部分を、逃げ部
に収容することにより、このはみ出し部分が位置決め部
に接触して、レンズの位置決めを不正確にすることを防
止できるという効果がある。また、光線入射側の前方に
遮光部が設けられているので、この遮光部が、レンズの
樹脂材料のはみ出し部分に入射する光線をさえぎる様に
働き、はみ出し部分に光線が入射することを防止できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】レプリカレンズの成形装置の構成を示した図で
ある。
【図2】樹脂材料の供給動作の手順を示した図である。
【図3】図1に示した成形装置の支持部材を解除した状
態を示した図である。
【図4】照射エネルギー量と重合度の関係を示した図で
ある。
【図5】凸面を有するレプリカレンズの完成形状を示し
た図である。
【図6】一実施例のレンズ鏡筒を示した図である。
【図7】凹面を有するレプリカレンズの成形装置の構成
を示した図である。
【図8】凹面を有するレプリカレンズの完成形状を示し
た図である。
【図9】図8のレプリカレンズを取りつけるレンズ鏡筒
の例を示した図である。
【図10】従来の成形装置を示した図である。
【図11】従来のレンズ鏡筒を示した図である。
【符号の説明】
10      基板 12      型部材 14      支持部材 16      型枠 20      エアシリンダ 22      連結部材 24      連結ロッド 26      圧縮バネ 30      硝子部材 32      樹脂層 33      レプリカレンズ 34      照射装置 36      移動機構 38      移動機構 40      供給装置 42      昇降機構 44      シリンジ 46      駆動装置 48      レンズ鏡筒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  硝子部材に樹脂を一体成形したレンズ
    を組み込むためのレンズ鏡筒であって、前記レンズの外
    周部に当接して、該レンズを位置決めするための位置決
    め部と、該位置決め部に形成され、前記レンズの有する
    樹脂のはみ出し部分に光線が入射することを防止する遮
    光部とを具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】  前記樹脂は、活性エネルギー線硬化型
    樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡
    筒。
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