JPS63139308A - 複合型光学部材の取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ガラス基材に有機高分子物層を接合した複合
型光学部材を接着剤にて保持部材に取り付けて成る複合
型光学部材の取付装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、ガラス基材に有機高分子重合物層を接合した複合
型光学部材が複合型非球面レンズ等に用いられている。

このような複合型光学部材において、ガラス基材と有機
高分子重合物層との密着信頼性を高めるために、ガラス
基材にシランカップリング剤による表面処理を施したり
、ガラス基材の表面にＳ　ｉ　ＯｚやＡ　ｌ　２０　ｙ
等の薄膜を形成したりすることが提案されている。

（発明が解決しようとする間匣点） 上述のような複合型光学部材は、ガラス基材に表面処理
を施すことにより、ガラス基材と有機高分子物層との密
着強度を高めているが、高温・多湿環境中に長時間放置
する（例えば環境テスト条件では室温８５℃、相対湿度
８５％の環境中に５００時間放置する）と、その界面の
密着性が低下し、有機高分子物層の外周部より剥離を生
じることがある。特に、ガラス基材が酸化ケイ素および
金属酸化物成分の少ない組成のものでは、その傾向が強
い、したがって、密着信頼性を高めるために各種の処理
を行う必要があるが、その分、製造工程数が増加するこ
とになるという問題があった。

本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、有機高分子物層の外周部とガラ
ス基材との境界部における密着信頼性が高く、有機高分
子物層の剥離が生じにくい複合型光学部材の取付装置を
提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明にあっては、ガラス基材に有機高分子物層を接合
した複合型光学部材を接着剤にて保持部材に取り付けて
成る複合型光学部材の取付装置において、前記複合型光
学部材は、有機高分子物層の外周部とガラス基材との境
界部、及び、該境界部の近傍が接着剤にて覆われた状態
で保持部材に接着されていることを特徴とするものであ
る。

（作用） 本発明にあっては、複合型光学部材は接着剤にて保持部
材に取り付けられる。この接着剤は、複き型光学部材に
おける有機高分子物層の外周部とガラス基材との境界部
、及び、該境界部の近傍を覆うようになっているので、
境界部の密着信頼性を高める作用を有する。

（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。

及１燵り 第１図（ａ）は本発明の第１実施例において用いられる
複合型光学部材の断面図である。この複合型光学部材は
、ガラスレンズ（１）と樹脂層（２）とから成る複合型
光学レンズであり、樹脂層（２）は紫外線によって硬化
させられた有機高分子重合物層よりなる。ガラスレンズ
面（１ａ）は例えば球面であり、樹脂層面（２ａ）は例
えば非球面とされている。複合型光学レンズの外周部は
他部材との嵌合部（１ｂ）となる、（３）は樹脂層（２
）の外周部とガラスレンズ（１）との境界部である。

第１図（ｂ）は本実施例の断面図である。前述の複合型
光学レンズを、アルミニウム製の鏡胴（４）内にガラス
レンズ面（１ａ）を下側にして収納し、複合型光学レン
ズの嵌合部（１ｂ）を鏡胴（４）の嵌合部（４ｂ）と嵌
合させ、鏡胴（４）の突部（４ａ）にガラスレンズ面（
１ａ）が当たるまで挿入して位置決めする０段部（４ｃ
）と境界部（３）及びその近傍に紫外線硬化性のアクリ
ル系接着剤（５）を全周にわたって充填する。その際に
、複合型光学レンズの樹脂層面（２ａ）の外周部に接着
剤（５）が少しがかるようにする０次に、接着剤（５）
に紫外線を照射して硬化させ、取り付けを完了する。こ
の紫外線照射を複合型光学レンズの樹脂層（２）にも同
時に行うことにより、樹脂層（２）についても充分な硬
化をさせることができる。

割１眞え 第２図は本発明の第２実施例の断面図である。

本実施例にあっては、第１実施例とは逆に樹脂層面（２
ａ）を下側にして、複合型光学レンズを鏡胴（４）内に
収納し、祝金型光学レンズの嵌合部（ｌｂ）と鏡胴（４
）の嵌合部（４ｂ）とを嵌合させ、鏡胴（４）の突部（
４ａ）に樹脂層面（２ａ）が当たるまで挿入して位置決
めする。鏡胴（４）の溝部（４ｄ）と境界部（３）及び
その近傍にメチレンブルーで着色された紫外線硬化性及
び熱硬化の併用タイプのアクリル系接着剤（５）を、鏡
胴（４）の外側から溝部（４ｄ）に連通ずる注入孔（４
ｅ）を介して注入し、全周にわたって充填する。この例
のように、充填された接着剤が外部からは見にくい場合
においても、接着剤（５）を着色しておくことにより、
境界部及びその近傍の全周に接着剤（５）が行き渡って
いるかどうかを確認することができると共に、余分な反
射光を減少させることができる。次に、接着剤（５）に
紫外線を照射し、接着剤（５）を仮硬化させる。そして
、熱によって接着剤（５）を完全硬化させて、取り付け
を完了する。このようにすれば、溝部（４ｄ）において
紫外線が照射されにくい部分についても熱によって硬化
がなされるので好都合である。

Ｋ１匠工 第３図は本発明の第３実施例の断面図である。

（１０）は平板状のガラス基板であり、その表面には樹
脂層（２）が形成されている。（４０）は平板状の保持
板であり、樹脂層面（２ａ）と略相似形で、樹脂層面（
２ａ）よりも−回り小さい開口部（４１）を設けられて
いる。樹脂層（２）の外周部とガラス基板（１０）との
境界部（３）及びその近傍、並びに、保持板（４０）の
片側面（４０ａ）における前記開口部（４１）の周辺部
の全周に亘って、接着剤（５）を塗布あるいは充填し、
互いに突き合わせることによって取り付けを行う。

上述の実施例１，２ではガラスレンズ（１）に、実施例
３では平板状のガラス基板（１０）に、それぞれ樹脂層
（２）を接合した複合型光学部材についての取り付は構
造を例示したが、フィルターやプリズム等の光学部材に
樹脂層を接合した他の複合型光学部材の取り付けにも本
発明を適用できることは言うまでもない。

なお、実施例１．２のように、保持部材の接着部分に溝
部又は段部を設ければ、複合型光学部材の保持部材への
接着強度が大きくなると共に、複合型光学部材における
有機高分子物層の剥離防止の効果をより高めることがで
きる。また、接着剤により有機高分子物層の外周部を押
さえるようにすれば、有機高分子物層の外周部がガラス
基材から浮き上がる方向に変形することを防止できるも
のである。

（発明の効果） 本発明は上述のように、複き型光学部材における有機高
分子物層の外周部とガラス基材との境界部、及び、該境
界部の近傍が接着剤にて覆われるようにしたので、高温
・多湿の環境下に長時間放置しても有機高分子物層とガ
ラス基材との密着性が損なわれることがなく、有機高分
子物層の剥離が生じないという効果がある。また、複合
型光学部材を保持部材へ接着剤で取り付ける工程を利用
して境界部及びその近傍を接着剤にて覆うようにしてい
るので、製造工程数が増えないという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の第１実施例において用いる複合
型光学部材の断面図、同図（ｂ）は本発明の第１実施例
の断面図、第２図は本発明の第２実施例の断面図、第３
図は本発明の第３実施例の断面図である。 （１）はガラスレンズ、（２）は樹脂層、（３）は境界
部、（４）は鏡胴、〈５）は接着剤、（１０）はガラス
基板、（４０）は保持板である。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）ガラス基材に有機高分子物層を接合した複合型光
   学部材を接着剤にて保持部材に取り付けて成る複合型光
   学部材の取付装置において、前記複合型光学部材は、有
   機高分子物層の外周部とガラス基材との境界部、及び、
   該境界部の近傍を接着剤にて覆われた状態で保持部材に
   接着されていることを特徴とする複合型光学部材の取付
   装置。
2. （２）保持部材の接着部分に溝部又は段部を設けて成る
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の複合型光
   学部材の取付装置。
3. （３）接着剤は着色されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の複合型光学部材の取付装置。
4. （４）接着剤は紫外線の照射によって硬化する樹脂より
   なることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の複合
   型光学部材の取付装置。
5. （５）接着剤は有機高分子物層の外周部を押さえるよう
   に接着されていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の複合型光学部材の取付装置。