JPH04304956A - 板ばねの製造工程におけるシステム - Google Patents

板ばねの製造工程におけるシステム

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JPH04304956A
JPH04304956A JP3092950A JP9295091A JPH04304956A JP H04304956 A JPH04304956 A JP H04304956A JP 3092950 A JP3092950 A JP 3092950A JP 9295091 A JP9295091 A JP 9295091A JP H04304956 A JPH04304956 A JP H04304956A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、板ばねの製造工程に
おけるシステムにかかり、その概要については、製造工
程ラインにおける一次段階において、所要の変形処理加
工に基づいて成形された各種弓形、サイズの一次板ばね
を対象とし、これらの一次板ばねに対する次期段階側の
ショットピーニング加工に先立ち、応力付与クランプに
かかる作動、操作をなし、該ピーニング加工以後に反り
戻し分離にかかる作動、操作をなす一方、各種板ばねの
段取り替えに伴ない、作動、操作態勢の変更調整をなし
得るシステムに関するものである。
【0002】
【技術背景】周知のように板ばねは、代表的な用途例と
して各種のものが自動車車両等に広く利用されている。 この板ばねの製造にあたっては、ラインにおける第1段
階の各工程部(加工部)において、ばね素材から所定の
設計サイズ(長さ,幅)に裁断された後、所定の反り度
合に変形加工され、そして焼入れ、焼戻し、更には表面
処理、その他必要な処理加工がなされて一次加工済みの
板ばねとされる。そして以後には該板ばねの強度、耐久
性、特性等の向上を図るべく二次段階の工程部において
、板ばねを一旦反弓形方向へ加圧変形させてクランプ保
持したもとで、仕上げ加工ともされるショットピーニン
グ加工を施して板ばねの荷重に対する疲労寿命を高める
。そして最終段階の工程部において、前述のショット加
工済み板ばねを元の弓形状態に反り戻しをし、以後は製
品ばねとして製造ラインの終端部から搬出している。
【0003】前述した板ばねの製造においては、各種サ
イズ、形状の板ばねを対象として、当該種類のロット単
位毎に段取り替えされているため、以後の二次段階から
最終段階に至る各工程部内のシステム(例えば板ばね用
のクランプ治具、応力付与用および反り戻し用の各装置
(応力発生機、解除装置)およびクランプ治具にかかる
各装置等を含む関連機器)については、各種板ばねに適
応し得る型式、形態のものであることが必要とされる。 特に製造の対象とされる全種類の板ばねについては、当
然のことながらそのサイズ(長さ、幅そして厚み)や反
り度合、そして形状等が種類毎において、全て条件が異
なるものであるだけに、板ばねの能率的な量産を図ろう
とする上においても、前述のシステムにおける各種機器
が、板ばねの段取り替え毎に対し手早く的確に切換え対
応し得ること、更にはショットピーニング加工に先立ち
、前述の一次板ばねを所要の反弓形方向へ変形させて適
正な応力を付与(発生)させた状態のまま長く安定して
クランプ保持したまま移送できること等が、重要事項の
一つとされる。
【0004】ちなみに板ばねについては、代表例として
大別すると、図19(a),(b)に略示されるように
、全長に亘り一様な反りに加工されて中央から左右部が
対称状態で実施される通常板ばねに属するものと、中央
から左右部の反りの度合が異なり非対称状態で実施され
る別種板ばねに属するものとがあり、何れの板ばねにか
かるショットピーニング加工については、該一次板ばね
が一旦反弓形状態に変形保持されたもとで、該ばねの上
面に施される。
【0005】これに関連して、システム機器である前記
応力発生機および戻し用解除装置そしてクランプ治具の
操作装置等について各種板ばねのサイズや反り形状等に
対して手早く変更調整し得る一台多能型式のものが最適
とされる。また反弓形方向に変形された板ばね用の固定
保持手段である前記クランプ治具についても、各種板ば
ねに適応したクランプ形態に容易に変更調整し得る一台
多能型式であって、板ばねのショットピーニング加工面
を覆蓋しないで、できるだけ全面を露呈したままクラン
プまたはロックし得ると共に、板ばねの弾性的な戻り(
弛み)を発生させず、むしろ加圧的にクランプ維持し得
るような「両端係合クランプ形態」のものが最適と言え
よう。
【0006】なお前述した一次板ばねの反弓形方向への
変形による反り度合については、前述の通常、別種の各
種板ばねに属するもののサイズや実施条件等によって異
なるが、便宜上通常板ばねの場合を例にして図20(a
),(b),(c)に大別的に観ると、元状の弓形状態
から対比して曲率半径が大きくされた緩湾曲状態、略水
平状態、そして水平を越えた逆向き状態等の各場合があ
り、何れも当該板ばねのショットピーニング加工に先立
ち、当該種の板ばねに必要とされる適正な応力が予め付
与される。そして前述のように一次板ばねに所要の応力
を付与するための反弓形方向への変形について、反り度
合が異なる何れの場合をも含めて、説明の便宜上「逆反
りまたは逆反り変形」とも称することにする。また各種
一次板ばねの逆反り変形後になされるショットピーニン
グ加工については、一次段階側での同加工と区分して、
ストレスピーニング加工とも称される。
【0007】
【従来技術】従来より実施されているこの種のシステム
については、前記通常板ばねに属するものと、別種板ば
ねに属するものとに区分されていた。つまり製造工程ラ
インにおける一次段階側の変形、処理工程部および二次
段階側のショットピーニング工程部については、基本的
には全種板ばね共用工程とされる一方で、ショットピー
ニング工程部の前後に位置される前記応力付与クランプ
工程部および反り戻し分離工程部においては、前記各種
板ばねに属する専用の装置(応力発生機,戻し用解除装
置)が夫々2台ずつ装備されると共に、クランプ治具の
保持、操作に係る夫々の装置についても各装置毎に配設
される一方、各々の装置毎に対して板ばね用の各種搬出
入用の手段が必要とされ、その上板ばね用のクランプ治
具についても各種板ばねに属する専用形態のものが区分
使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のシステ
ムでは、システム自体の主要機器とされる前記応力発生
機および反り戻し用解除装置やクランプ操作装置、更に
はトランスファー、昇降装置そしてコンベヤ等が、少な
くとも2台ずつ必要とされているため、システム全体が
至極大掛りとなる上、占有面積も相当広く必要とされ、
ひいてはライン全体が大型化されてしまう。その上各種
板ばねの段取り替え毎において、前述した各システム機
器に係る切換え、変更調整、条件設定等に手間が掛り、
時間的損失が大きく、また双方(先行オーダー側と次期
オーダー側)のシステム機器が、交互に切換え停止され
ることになり、ライン全体の稼動性が低くなって板ばね
の製造能率の向上、量産を図ることが困難であった。
【0009】また従来において使用されている前記クラ
ンプ治具について、その代表例の一つとして、2本の位
置変えピンでロック保持する型式のものでは、逆反り板
ばねの上面にピンが位置するために有効なストレスピー
ニング加工がなされないことがあり、またピンの差換え
(抜脱)操作が人為的作業となり危険を伴なう。しかも
板ばねの反り度合に適合したピンの位置決めに相当な無
理や不都合を招き、長さや反り度合が一定とされた板ば
ねに限って利用できる程度のものとされ、その適用性が
低い。今一つとして一対のスライドクランプ爪で加圧係
合する型式のものでは、両クランプ爪が逆反り板ばねの
両端を、加圧保持するだけであるため、ばねの弾性復元
力を受けてガタ付きを発生して板ばねの弛みを招き易い
。 この結果、ストレスピーニング加工に必要とされる適正
な反り度合応力が損なわれてしまい、大きな弾性復元力
を生ずるようなばね、例えば短尺で逆反りの度合の大き
い板ばねに属するものには使用不向きとされ、その適用
範囲が低いものであった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、前述の諸種の課題に鑑み、こ
れを好適に解決するべく提案されたものであって、サイ
ズや反り度合そして形状等の異なる各種の一次加工済み
板ばねを対象として、これら各種の板ばねに適応し得る
一台共用の機器および共通のクランプ治具等を備え、板
ばねに対する適正な逆反り変形および応力付与をなすと
共に、長く安定したクランプ固定をなして有効なストレ
スピーニング加工を可能とし、良質な製品板ばねを能率
よく量産可能とするシステムを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明は、板ばねの製造工程ライ
ンの一次段階側において、所要の弓形状に成形された各
種の板ばねを対象として、次期段階側でのショットピー
ニング加工の前段そして後段において、応力付与クラン
プ並びに反り戻し分離にかかる夫々必要な作動、操作を
なすと共に、各種板ばねの段取り替えに伴ないクランプ
治具の入れ換えをなすシステムにおいて、各種板ばねに
適合するクランプ態勢が変更調整セット可能に構成され
て前記一次板ばねを上向き弓形状態で載置し得ると共に
、反弓形方向に変形された板ばねを両端係合クランプ形
態でロック固持し得るクランプ治具と、ショットピーニ
ング工程部の前段工程に位置される応力付与クランプ工
程部の入口側において、前記クランプ治具を上昇保持し
て暫時待機する治具搬入用の昇降装置と、前記昇降装置
に保持されている前記クランプ治具および前記一次段階
側から搬出されて前記入口側で暫時待機される前記一次
板ばねを、順次工程部内に搬入すると共に、適時工程部
外に搬出する搬出入トランスファーと、前記応力付与ク
ランプ工程部内において、前記クランプ治具を所定の作
業位置に暫時不動化保持すると共に、適時点で解放する
治具保持装置と、前記応力付与クランプ工程部の作業位
置において、各種板ばねに適合する加圧作動態勢が変更
調整セット可能に構成されて、前記クランプ治具上に載
置された前記一次板ばねを、反弓形方向へ所要の反り度
合に加圧変形して暫時保持した後、元状の作業開始位置
に復帰待機される応力発生機と、前記応力付与クランプ
工程部内において、各種板ばねに適合するクランプ操作
態勢が変更調整セット可能に構成されて、前記クランプ
治具の両クランプ爪を、所定の待機位置でロック保持し
たまま前進操作して前記応力付与板ばねの両端に対する
クランプ位置で解放して元状の待機位置に復帰されるク
ランプ操作装置と、前記搬出入トランスファーにより前
記工程部外に搬出された前記反弓形変形板ばねを、クラ
ンプ治具にクランプ固持したまま前記ショットピーニン
グ工程部に搬入すると共に、該工程部から搬出された加
工済みの板ばねを、クランプ治具と共に最終段階の反り
戻し分離工程部側に移送してその入口側に暫時待機保持
し得る適宜ワーク移送手段と、前記ワーク移送手段の終
端部上に待機されている前記加工済み板ばねおよびクラ
ンプ治具を、合体状態のまま前記反り戻し分離工程部内
に搬入すると共に、両者の分離後において加工済み板ば
ねを、工程部外の製品搬出用手段側へ搬出する一方、空
になったクランプ治具を工程部の出口側へ搬出する搬出
入トランスファーと、前記反り戻し分離工程部内におい
て、前記加工済み板ばねを固持したクランプ治具を所定
の作業位置に暫時不動化保持すると共に、適時点で解放
する治具保持装置と、前記反り戻し分離工程部内におい
て、各種板ばねに適合する加圧作動態勢が変更調整セッ
ト可能に構成されて、前記クランプ治具上に固持されて
いる加工済み板ばねを、一旦反弓形方向へ加工保持した
後、適時点で元状の作業開始位置に復帰待機されて該板
を元の弓形状に戻し得る反り戻し用解除装置と、前記反
り戻し分離工程部内において、各種板ばねに適合するク
ランプ操作態勢が変更調整セット可能に構成されて、前
記クランプ治具の両クランプ爪を、所定のクランプ位置
でロック保持したまま後退操作して元状の待機位置に復
帰された後、両クランプ爪に対するロックを解放するク
ランプ操作装置と、前記反り戻し分離工程部の出口側に
おいて、前記搬出入トランスファーにより搬出された前
記空のクランプ治具を一旦保持して下降する治具返却用
の昇降装置と、前記治具返却用の昇降装置の治具返却部
位と、前記治具搬入用の昇降装置の治具搬入部位との間
において、クランプ治具を適宜作動タイミングにより返
送する治具返送コンベヤと、前記各種板ばねに適合する
クランプ態勢に調整セットされた前記クランプ治具をス
トックすると共に、段取り替えに伴ない1台毎の入れ換
えをなすための治具ストック搬出入工程部において、次
期オーダーの板ばね用に合せて予め調整セットされた相
当数の次期使用クランプ治具をストック待機すると共に
、段取り替えに伴ない適時ピッチ移動させて先行使用さ
れたクランプ治具の回収ストックおよびストック内の次
期使用クランプ治具の搬出を1台毎交互に行なうストッ
クコンベヤと、往動搬出状態と、復動搬入状態とが適時
切換え可能とされて前記治具返送コンベヤにより返送さ
れた先行使用クランプ治具を所定部位まで搬入し得る一
方、前記ストックコンベヤから搬出された次期使用クラ
ンプ治具を前記治具返送コンベヤ側へ移送する往復コン
ベヤと、前記治具返送コンベヤと前記往復コンベヤとの
間においてクランプ治具の移転を行なう適宜治具トラン
スファーと、前記ストックコンベヤと往復コンベヤとの
間の各部側において、先行使用クランプ治具を上昇搬入
する治具回収用の昇降装置および次期使用クランプ治具
を下降搬出する治具搬出用の昇降装置とを備えて構成さ
れることを特徴とする。
【0012】
【作用】前述した板ばねの製造工程ラインにおけるシス
テムにおいて、前記全てのクランプ治具については、製
造の対象とされる板ばねの種類毎に適合し得るクランプ
形態に予め調整セットされており、板ばねの段取り替え
に伴ない交換(入れ換え)使用されるもので、当該種類
の板ばね用のクランプ治具が先行使用されている間、次
期オーダーの他種板ばね用のクランプ治具は、治具スト
ック搬出入工程部内にストックされる。一方応力付与ク
ランプ工程部および反り戻し分離工程部における各々の
応力発生機および解除装置並びにクランプ操作装置は、
各種板ばねの段取り替え毎に対応して所定の加圧形態、
操作形態に夫々変更調整セットされる。
【0013】前述のように準備セットされるシステムで
は、ラインにおける板ばねの工程順(流れ)に対応して
作動される。すなわちラインの一次段階側から搬出され
てくる一次板ばねが、適宜搬入コンベヤにより応力付与
クランプ工程部の入口手前側の所定部位に移送されて暫
時待機される一方、先行使用されるクランプ治具が、治
具搬入用昇降装置により前記工程部の入口側の所定位置
に上昇されて暫時待機される。このもとで前記クランプ
治具が、搬出入トランスファーにより工程部における応
力発生機内に搬入された以後、治具保持装置により所定
の作業位置に暫時不動化保持されると共に、クランプ操
作装置により該治具の両クランプ爪が所定の待機位置で
ロックされる一方において、前述の一次板ばねが、搬出
入トランスファーにより前記クランプ治具上に上向き弓
形状態のまま搬入載置される。
【0014】これに次いで、前記応力発生機が往動制御
されることになり、前記クランプ治具上の板ばねに対し
、押圧機構部のパッドが押圧保持することに続いて、両
側の捕捉加圧機構部の捕捉具が捕捉して作業終了位置ま
で加圧することにより、板ばねが反弓形方向へ所定の反
り度合に変形されて適正な応力が付与されたまま暫時保
持される。そしてこれにタイミングを合せて前記クラン
プ操作装置が作動制御されることになり、前述の治具両
側のクランプ爪を共に所定のクランプ位置まで前進させ
た後、該クランプ爪に対するロックを解放して元状の待
機位置に復帰される一方、前述の応力発生機が元状の作
業開始位置に復帰されて夫々が暫時保持される。
【0015】この結果前述のクランプ治具では、双方の
クランプ爪が反弓形変形板ばねの両端を係合したクラン
プ位置において該ばねの弾性復元力に対しロック手段で
ロック固定されることになり、板ばねを所定の応力付与
状態のまま長く安定して強固にクランプ保持する。
【0016】前述のように応力付与クランプ工程部内の
システム作動により、応力付与された一次板ばねおよび
クランプ治具は、以後において一つの合体ワーク単位と
して取扱われることになり、前記搬出入トランスファー
により工程部の出口外に搬出された後、次期段階のショ
ットピーニング工程部に向けて搬送され、該工程部内の
移送過程において、板ばねの上面に所要のストレスピー
ニング加工がなされる。そしてショットピーニング工程
部から搬出された前記ショット加工済みの板ばねおよび
クランプ治具は、その後最終段階である反り戻し分離工
程部に向けて搬送され、該工程部の入口側の待機位置で
暫時待機保持される。
【0017】そして前記反り戻し分離工程部では、前述
した応力付与クランプ工程部でのシステム作動と基本的
には同様とされ、前記板ばねをクランプした治具が、搬
出入トランスファーにより工程部における反り戻し用解
除装置内に搬入された以後、治具保持装置により作業位
置に暫時不動化保持されると共に、クランプ操作装置に
より前記治具両側のクランプ爪がクランプ位置でロック
保持される。この以後において反り戻し用解除装置が往
動制御されることになり、押圧機構部のパッドが板ばね
を押圧保持し、これに続いて両側の捕捉加圧機構部の捕
捉具が板ばねの両端部を捕捉して一旦反弓形方向へ適宜
加圧保持する。これによりクランプ治具の両クランプ爪
が、前記板ばねの弾性復元力から実質的に解放されるこ
とに伴ない。ロック手段からロック解除されてクランプ
位置に起立保持される。
【0018】そして前述のように板ばねが解除装置によ
り暫時加圧保持されているもとで、クランプ操作装置が
復動制御されることになり、前記クランプ治具の両クラ
ンプ爪をロックしたまま元状の待機位置へ後退させてロ
ック解放する。これにタイミングを合せて前記解除装置
が復動制御されることになり、両側の捕捉加圧機構部に
次いで押圧機構部が復帰されて解除装置全体が元状の作
業開始位置に待機保持される。これにより前記加工済み
の逆反り板ばねは、元の弓形状態に復元されてクランプ
治具上に載置保持される。
【0019】しかる後において、前述の加工済み板ばね
は、前記搬出入トランスファーにより工程部外に搬出さ
れて製品搬出用手段側へ回収される一方、前記治具保持
装置から解放された空のクランプ治具は、工程部外に搬
出されて治具返却用の昇降装置に一旦保持され、該昇降
装置により治具返送コンベヤの終端部に下降返却される
。そして以後は該返送コンベヤの始端部に移送されて再
び治具搬入用昇降装置により前記応力付与クランプ工程
部の入口側の待機位置に搬入待機される。
【0020】一方ライン側での段取り替えに伴ない次期
他種の板ばねが製造されるにあたっては、前述の応力付
与クランプ工程部および反り戻し分離工程部における応
力発生機および解除装置、そしてクランプ操作装置につ
いて、先行オーダーの最終ロットの板ばねに対するシス
テム作動の直後において変更されることになり、次期板
ばねに適合する作動加圧態勢、次期使用クランプ治具に
対する操作態勢が夫々調整セットされる。
【0021】これに対し、クランプ治具の入れ換えにつ
いては、前記治具返送コンベヤおよび治具トランスファ
ー、そして治具ストック搬出入工程部における各コンベ
ヤおよび各昇降装置の作動順に従って、未だライン側で
は先行オーダーに対するシステム作動の一部が継続され
ている状態の一方において、1台毎が交互に搬出入され
ることになる。すなわち先行使用されたクランプ治具の
第1台目が、治具返送コンベヤから往復コンベヤへ一旦
移送され、次いで該コンベヤからストックコンベヤへ上
昇回収されてそのままストックされる。これに対して次
期使用されるクランプ治具の第1台目が、ストックコン
ベヤから往復コンベヤへ搬出され、次いで該コンベヤか
ら治具返送コンベヤに移送された後、前記応力付与クラ
ンプ工程部の入口側に上昇されて適時該工程部内に搬入
される。
【0022】そして前述のように先行使用クランプ治具
の返送、回収ストックと、次期使用クランプ治具の搬入
、ライン内への搬入とが、1台ずつ入れ換えされるもと
で、各工程部では次期オーダーの板ばねに適合する態勢
に変更セットされた前記システム機器が、前述の場合と
同様な工程順に従って作動を行なうことになり、次期板
ばねに対する応力付与並びにクランプ固持にかかるシス
テム作動、次いでストレスピーニング加工済み板ばねに
対する反り戻し並びに分離にかかるシステム作動が行な
われるものである。
【0023】
【実施例】次に、本発明に係る板ばねの製造工程ライン
におけるシステムにつき、好適な実施例を挙げて、添付
図面を参照しながら以下説明する。本実施例のシステム
では、製造工程ライン内において、一次段階で成形され
た一次板ばねについて、以後のショットピーニング工程
部の前段階で応力付与クランプをなし、該ピーニング工
程部の後段階で反り戻し分離をなすもので、各種板ばね
(例えば図20(a),(b)の各板ばねに属する長短
各サイズのものを含む)の段取り替え毎に適合する作業
態勢に変更調整セットし得る設備(後述するクランプ治
具、各種機器および装置等)が配設されている。
【0024】(全体構成について)そこで図1および図
2に全体が略示される製造工程ラインにおける本実施例
のシステムの概要を、板ばねおよびクランプ治具の移送
工程順に沿って要約説明すると、一次段階の最終工程で
ある戻し炉Aから取出された一次板ばねの搬送コンベヤ
Bの終端部に、該板ばねを受継いで二次段階の最初工程
である応力付与クランプ工程部PW1側へ移送するワー
クローダCが平面直交状に設置されている。
【0025】そして前記応力付与クランプ工程部PW1
側においては、その入口側に後述の治具返送コンベヤK
の始端部に待機されるクランプ治具Tを保持して上昇位
置で待機保持する一対の治具搬入用の昇降装置D1が設
置される一方、出口側に前記クランプ治具Tおよび板ば
ねのための搬出入トランスファーE1が設置されている
。そして工程部PW1内の中央には後述する板ばねの応
力付与専用の応力発生機P1が設置され、該応力発生機
P1の両側にクランプ治具Tを不動化保持するための治
具保持装置Q1と、該治具を操作するためのクランプ操
作装置R1が夫々配設されている。
【0026】次いで前述の工程部PW1の出口側から二
次段階の加工処理部であるショットピーニング工程部P
W2の入口側に亘り、板ばねおよびクランプ治具を搬入
する手段として、出口側の第1コンベヤF1およびこれ
に直列状に連設された第2コンベヤF2そして第2コン
ベヤF2に隣接して並設された第3コンベヤF3が設置
されている。但し第2コンベヤF2は、第1、第3の両
コンベヤF1,F3の間にあって、板ばねおよびクラン
プ治具Tの搬入タイミングを図る待合いコンベヤともさ
れる。また第2コンベヤF2から第3コンベヤF3への
移送手段には、図示しないが一般的なトランスファーが
利用される。
【0027】なお前記ショットピーニング工程部PW2
では板ばねに対するストレスピーニング加工として、図
1中上段の第1加工部G1と、下段の第2加工部G2と
が並設されている例を示す。従ってこれに関連して双方
の加工部G1,G2の入口および出口の間に、板ばねの
移送の向きを変更する移送変向手段Hが設置される一方
、第2加工部G2の出口側から最終段階である反り戻し
分離工程部PW3の入口側に亘り、板ばねおよびクラン
プ治具Tを搬出する手段として、前述と同様に第3、第
2、第1のコンベヤF3,F2,F1が設置されている
。なお第2コンベヤF2は、待合いコンベヤともされ、
また第3、第2の両コンベヤF3,F2間の移送手段に
は、図示しないがトランスファーが利用される。
【0028】そして前述の反り戻し分離工程部PW3に
おいては、前述した応力付与クランプ工程部PW1と基
本的には同様なシステムが設置されており、その入口側
には前記第1コンベヤF1上に待機されている板ばねお
よびクランプ治具Tのための搬出入トランスファーE2
が設置される一方、中央には板ばねの反り戻し専用の解
除装置P2が設置されると共に、該解除装置P2の両側
にクランプ治具Tのための治具保持装置Q2と、クラン
プ操作装置R2が夫々配設されている。そして工程部P
W3の出口側には前記トランスファーE2により搬出さ
れた板ばねを製品板ばねとして回収するワークアンロー
ダIとプールコンベヤJが設置されると共に、トランス
ファーE2により搬出された空のクランプ治具Tを受継
いで下降し、後述の治具返送コンベヤKの終端部上に返
却する一対の治具返却用の昇降装置D2が設置されてい
る。ちなみに前述した両工程部PW1,PW3では、図
1に例示されるようにシステム機器が、図中上下対称的
に配置されている。
【0029】そして前記応力付与クランプ工程部PW1
側の治具昇降装置D1の搬入部位と、反り戻し分離工程
部PW3側の治具昇降装置D2の返却部位との間におい
て、使用済みとされたクランプ治具のための治具返送コ
ンベヤKが水平に設置されている。
【0030】一方前述の応力付与クランプ工程部PW1
の後方側(図2では右方側)に用意された治具ストック
搬出入工程部PW4では、各種板ばねに適合するクラン
プ態様に予め調整セットされた相当数のクランプ治具を
ストックし得る図示上段のストックコンベヤLと、各種
板ばねの段取り替えに伴ない、先のオーダー時に使用さ
れたクランプ治具Tを前記治具返送コンベヤKの始端か
ら搬入する一方、次期オーダー用として前記ストックコ
ンベヤLから搬出された次期クランプ態様のクランプ治
具Tを治具返送コンベヤKへ搬送する図示下段の往復コ
ンベヤMが平行に設置されている。そして前記返送、往
復の両コンベヤK,M間において、クランプ治具の移し
変え(受継ぎ)を行なう治具トランスファーNが設置さ
れる一方、前記上下の両コンベヤL,Mの間の各端部に
おいて、クランプ治具を上昇搬入、下降搬出するための
夫々同様な治具昇降装置O1,O2が夫々一対毎に配設
されている。
【0031】なお前述した製造ラインにおいて、板ばね
およびクランプ治具の搬出入、移送等にかかる夫々の手
段については、従来から使用されている形式のものが利
用されるとする。ちなみに前記各部位のトランスファー
E1,E2,Nでは、全てのクランプ治具T(板ばね単
独の場合も含む)を対象としてその両端部を受ける一対
の開閉部材が所定の搬出入区間(移送区間)に亘り往復
変移される形態とされる。また各部位の治具昇降装置D
1,D2,O1,O2では、クランプ治具Tの両端部を
受けて上昇時または下降時において所定部位に搬入,搬
出する形態とされる。
【0032】一方夫々の第1,第2,第3の各コンベヤ
F1,F2,F3では、クランプ治具Tをその移送方向
に平行して載置するもので、該治具の横転、横振れ等を
防止し得る例えばガイド付きのローラコンベヤ形態とさ
れる。 またクランプ治具入れ換え用の前記夫々のコンベヤK,
L,Mでは、クランプ治具Tをその移送方向と直交して
載置するもので、各治具の横転、横振れ等を防止し得る
例えば位置決め用の仕切り片付きのベルトコンベヤ形態
とされる。ちなみに治具返送コンベヤKは、クランプ治
具の1台毎に対して所定移動範囲内を適時一方向へ作動
される。またストックコンベヤLは、クランプ治具の1
台毎に対するピッチ移動が適時行なわれ、そして往復コ
ンベヤMは、往動(搬出移動)と復動(搬入移動)とが
適時切換え制御される。
【0033】次に本実施例のシステムにおいて実施され
る前述の各種機器、装置等について各図を参照して説明
する。
【0034】(クランプ治具について)まず前述した全
てのクランプ治具Tでは、各種板ばねの1本毎に対し1
台ずつ使用されるもので、板ばねを3点支持したもとで
、両端係合クランプ形態でロック固定するものである。 その全体の構成概要については、図3および図4に示さ
れるように、横長レール枠形の基台1と、この基台1の
中央部に上向きに突設された第1受け具9と、この第1
受け具9を基準にして基台1の左右両側の所要位置に起
立状態で配置された一対の第2受け具11と、この双方
の第2受け具11の外側にあって起立状態のまま対向状
に配置されて前記基台1の左右両側の所定範囲に亘り水
平状に進退移動自在に設定された一対のクランプ爪16
と、この双方のクランプ爪16を前記逆反り板ばねの両
端に対する所要のクランプ位置にロックし得るロック手
段22とを備え、前記双方のクランプ爪16について、
後述のクランプ操作制御されて逆反り板ばねの両端を係
合するクランプ位置に前進されて、前記ロック手段でロ
ックされるよう構成されている。
【0035】なお、前記第2受け具11は限ずしも設け
る必要はなく、前記第1受け具9とクランプ爪16,1
6とにより板ばねを保持するようにしてもよい。
【0036】(基台について)前述したクランプ治具T
の各構成部について付記すると、前記基台1では、前後
平行にして一対をなす横長の外枠板2同士が多数本の連
杆で連結されている一方、この両外枠板2の内側に平行
に横設された一対をなす横長の内枠板3同士が多数本の
連杆で連結されている。そしてこの内外枠板2,3が、
中央部と両端を連結した状態で上下面開口されたレール
枠台形に組立てられている。なお両外枠板2は、ともに
中央が高く両端部が低い横長凸板形とされ、両内枠板3
は、ともに同一高さの帯板形とされて両者2,3ともに
同長とされている。そして両外枠板2の中央部と、両内
枠板3の上縁とが同一高さとされて基台1の基準上面X
とされている。
【0037】そして前述した基台1にあって、内、外の
両枠板2,3間にクランプ具用の移動路4が形成される
一方、両内枠板3間の中央に第1受け具用の設置台座5
が形成されており、この設置台座5を基準にして両内枠
板3間の左右両側の所定範囲において、第2受け具用の
複数の設置凹部7が所定間隔で配置されている。なお設
置台座5については、ボルト用の挿通孔を有する座板6
が、前記基準上面Xに整合して固着されることにより構
成されており、また各々の設置凹部7については、両内
枠板3の内法間に多数枚の仕切り板8が、等間隔で連結
されることにより区画形成された空間部分とされている
【0038】(第1受け具について)次に前記第1受け
具9は、前述した基台1の中央において、逆反り変形前
および変形後の板ばねを基準保持するためのもので、そ
の上面に板ばねの中央下面と当接し得る受け面10を形
成した略台形状とされており、基台1の設置台座5上に
ボルト等を利用して固定されている。そしてこの受け具
9については、板ばねのサイズや変形条件等に適応すべ
く、受け面10が平坦状または曲面状を呈し、そしてそ
の高さh1位置が前記基準上面Xから高低異なる各種の
ものを含めて選択され、何れも設置台座5に着脱交換自
在に固定されるものとする。但し何れの受け具9にあっ
ても、設置台座5の上面および両外枠板2の中央上縁に
亘り当接し得る台座付きのものが望ましい。
【0039】(第2受け具について)これに対し前記双
方の第2受け具11は、前記第1受け具9を基準とした
両側において、逆反り板ばねの両端部を下から保持する
ためのもので、図8に示されるように、前記基台1の両
内枠板3の上縁に当接し得る方形の座12の下面に前記
設置凹部7に嵌挿し得る角形の嵌合突部13が固着され
る一方、座12の上面に立設された一対の支片14間に
、板ばねの両端部下面を幅方向に当接し得る受け杆15
が横向きに連結されている。そしてこの受け具11につ
いては、板ばねのサイズや変形条件等に適応すべく、受
け杆15の高さh2位置が前記基準上面Xに対し高低異
なる各種のもの、前記第1受け具9と対比して高低異な
るものを含めて選択されて各々の設置凹座5に対し着脱
交換自在に起立固定される。但し何れの受け具11につ
いても受け杆15を板ばねの最大幅に対応し得る長さの
円棒状または上面円曲状のものとして板ばねの幅方向に
線接触状態で当接し得ることが望ましい。
【0040】(クランプ爪について)一方、前記双方の
クランプ爪16は、前記逆反り板ばねを両端から係合す
るためのもので、図9に示されるように、前記基台1両
側の移動路4内に移動自在に縦挿された一対の爪板17
が、基台1内の両内枠板3の上面と下面に位置される夫
々の連結杆18,19で連結されて起立保持されている
。そして両爪板17の同一上部、つまり前記基準上面X
から上方に突出された上端部に、逆反り板ばねの各端部
を上面から係合する内向き鈎形の係合部20が形成され
ている。そしてこの双方のクランプ爪16については、
後述するクランプ操作装置側の作動に従い待機位置と板
ばねを係合するクランプ位置に変移されるように設定さ
れている。
【0041】なおこの双方のクランプ爪16について、
係合部20の係合点は、逆反り板ばねの各端部の上面に
対し微小面接触状態で係合し得る。また各連結杆18,
19は、当該クランプ爪16の上下変動を規制し得るも
ので、上の杆18が角軸杆とされて両内枠板3の上縁に
摺接可能とされ、下の杆19が円軸杆とされて両内枠板
3の下縁に対し微小間隙を置いて位置されている。一方
前述の待機位置およびクランプ位置は、板ばねのサイズ
や変形条件等に適応して変更調整可能とされる。そして
両クランプ爪16の両外側面の中央部に、後述のクラン
プ操作装置側にロックされる係合板21が固着されてい
る。
【0042】(ロック手段について)そして前記ロック
手段22は、前記双方のクランプ爪16を所定のクラン
プ位置にロック固定するためのものである。該ロック手
段22は、前記両内枠板3間の底面部に沿って水平状に
横設された略鋸刃杆状のロック支杆23と、各クランプ
爪16の両爪板17間の前側下端(図示内側下端)に連
結されてロック支杆23より僅か下方に位置された係合
連杆25とを備える。前記ロック支杆23には、各側の
クランプ爪16の移動範囲に対応する長手方向の所定範
囲に亘り複数個の係止爪歯24が連続鋸刃状に形成され
る一方、前記係合連杆25には、ロック支杆23の各係
止爪歯24と係脱可能に噛合される断面鋭角形の係合縁
26が形成されている。そして双方のクランプ爪16が
、逆反り板ばねのクランプ状態において同ばねの弾性的
反力を受けて外方(後退方向)へ押圧された際には、前
記係合連杆25が、ロック支杆23に噛合してクランプ
爪16を所定のクランプ位置にロック固定し得る。
【0043】なお各組のロック手段22にあっては、ロ
ック支杆23は、個々のクランプ爪16を対象として同
一長さで対称に配設されており、そして各ロック支杆2
3の係止爪歯24が同一条件(数,ピッチ,形状等)で
形成されている。ちなみに係合連杆25とロック支杆2
3との遊びαについては、図10(a),(b)に示さ
れるように、係合縁26の尖端と係合爪歯24の谷とを
最小間隔にしたことにより、各クランプ爪16の外方へ
の傾動変化を僅少(微小)にしてロック固定し得るよう
に設定されている。
【0044】従って前述したクランプ治具Tでは、板ば
ねの最長のものまでに対応する有効クランプ範囲を有す
るもとで、各種板ばねに適合するクランプ態様が複数通
りに変更調整することができる。例えば図19(a)に
示す通常板ばねS1に属するものに対しては、第1およ
び第2の受け具9,11について、所要の高さh1,h
2を有するものが選定されると共に、両方の受け具11
が第1受け具9に対する遠近何れかの対称位置に調整セ
ットされる。また図19(b)に示す別種板ばねS2に
属するものに対しては、双方の受け具9,11について
、夫々所要の高さ(左右異なる場合も含む)のものが選
定されると共に、両第2受け具11が第1受け具9に対
する各位置(遠近何れかの対称,非対称の位置を含む)
に変更調整セットされる。そして両側のクランプ爪16
については、前述した各種板ばねに対応する何れのクラ
ンプ態様にあっても、両外端部に静止保持されており、
実施段階(クランプ時)において後述のクランプ操作装
置により、当該種類の板ばねのサイズ、つまり両端に適
合する待機位置に調整セット保持されて拘束および解放
がなされる。
【0045】(応力発生機について)次に、前述の応力
付与クランプ工程部PW1の主体機器である応力発生機
P1では、各種の一次板ばねを前述のクランプ治具T上
において逆反り加圧変形するための多能型式のものであ
る。 その全体の構成概要として図11に略示されるように、
水平な基枠台31上に立設されて板ばね用の作業空間部
Uを有する略門枠形の本体32と、この本体32に縦設
された板ばね用の押圧機構部33と、前記本体32の上
部両側に配設されて互いに同一または別異に作動可能と
される左右一対の位置調整機構部41と、この双方の位
置調整機構部41の各昇降調整部に対し垂下状に装設さ
れて互いに同一または別異に作動可能とされる左右一対
の昇降加圧機構部49と、この双方の昇降加圧機構部4
9の各昇降部材に連節されて、作業開開位置(待機位置
)および作業終了位置とに変移されると共に互いに同一
または別異に作動可能とされる左右一対の板ばね用の捕
捉加圧機構部52等を装備して構成されている。
【0046】なお前記基枠台31は、前記トランスファ
ーE1により搬入される前述のクランプ治具Tを横長水
平状に載置保持するための載置台ともされ、一方前記作
業空間部Uは、クランプ治具T上に載置セットされた一
次板ばねを逆反り変形(応力を発生させる)するために
必要とされる基枠台31上方の空間領域をいう。
【0047】(押圧機構部について)前述した応力発生
機P1の各機構部について図12を参照して付記すると
、まず前記押圧機構部33では、逆反り作業に先立ち一
次板ばねの所定部位(図示中央部)を押圧してばね全体
を不動化保持するためのもので、本体32の縦中心部に
縦設された油圧往復型式の押圧シリンダ35が主体とさ
れている。該シリンダ35は、本体32の上杆部の中央
凹部に設置された支持台34上に立設されており、その
ロッド36下端に本体32のブラケット38内の案内縦
筒39に挿通された昇降加圧杆37が連結され、そして
該加圧杆37の下端に板ばね用のパッド40が連結され
ている。なお加圧杆37およびパッド40の縦中心が、
逆反り変形の作業中心Yとされる。またパッド40は必
要に応じて交換可能としてもよい。
【0048】(位置調整機構部について)次に前記左右
一対の位置調整機構部41では、板ばねの種類や変形条
件等に適応して前記当該側の捕捉加圧機構部52の作業
開始位置を調整するためのものである。両位置調整機構
部41は、双方が同一に構成されて作業中心Yから対称
に配設されており、一方の機構部41を要約説明する。 すなわち位置調整機構部41は、本体32の上杆部の上
面両側の架台42上に設置された駆動モータ(正逆回転
型式のサーボモータを例とする)43と、架台42に対
して垂直状態で軸受支持されて前記モータ43の駆動軸
44に伝達手段45を介して連繋された縦回転ねじ軸4
6と、このねじ軸46に連繋されると共に前記架台41
に設置された昇降案内体47に支持された昇降可動体4
8等を備えている。そして駆動モータ43の駆動に対す
るねじ軸46の定位置回転(正逆回転を含む)に従い、
昇降可動体48が、昇降案内体47の縦レール部に沿っ
て昇降変位され、モータ43の停止時にねじ軸46上の
所定位置に固定化されるようになっている。
【0049】ちなみに双方の機構部41にあって、互い
の駆動モータ43が同一または別異の条件で駆動される
ことに従い、昇降可動体48同士が同一または別異の高
さ位置に調整セットされる。
【0050】(昇降加圧機構部について)一方前記左右
一対の昇降加圧機構部49では、板ばねの変形加圧力を
発生するためのもので、双方が同一に構成されて作業中
心Yから対称に配置されており、前記各側の位置調整機
構部41の昇降可動体48に縦設された油圧往復動型式
の加圧シリンダ50が主体として構成されている。便宜
上一方の機構部41を要約説明すると、前記シリンダ5
0は、その略中央部が当該側の昇降可動体48にピン連
結されて図中左右方向への傾動が許容された状態で縦設
されており、そしてロッド51の下端が、前記当該側の
捕捉加圧機構部52の所定位置にピン連結されている。 なお双方の加圧シリンダ50は、各側の位置調整機構部
41の調整条件に従い、互いに同一または別異の高さ位
置にセット保持される状態においても、夫々の捕捉加圧
機構部52を、作業の開開位置(待機位置)および終了
位置とに切換え変位し得るよう作動が可能とされている
【0051】(捕捉加圧機構部について)また前記左右
一対の捕捉加圧機構部52では、一次板ばねの両端部を
直接捕捉した以降、下向き(反弓形方向)に加圧変形さ
せるためのもので、双方が同一に構成されて作業中心Y
から対称に配設されている。便宜上一方の機構部52を
要約説明すると、前記各側の加圧シリンダ50のロッド
51に連結されると共に当該のリンク59,60で支持
された横形の保持体53と、この保持体53の外側上面
に設置された駆動モータ(正逆回転型式のサーボモータ
を例とする)54と、保持体53内に横通軸支されて前
記モータ54の駆動軸55に伝達手段56を介して連繋
された横回転ねじ軸57と、このねじ軸57に連繋され
ると共に前記保持体53に支持された捕捉具58等を具
備している。そして、前記モータ54の駆動に対するね
じ軸57の定位置回転(正逆回転を含む)に従い、捕捉
具58が保持体53の横レール部に沿って水平変位され
、前記モータ54の停止時にねじ軸57上の所定位置に
固定化されるようになっている。
【0052】ちなみに双方の機構部52では、前述の昇
降加圧機構部49の位置設定に従い、互いに同一または
別異の高さ位置に保持されることになり、また互いに駆
動モータ54が同一または別異の条件で駆動されること
に従い、両側の捕捉具58は、作業中心Yに対して同一
または別異の位置に調整セットされることになる。なお
各側の捕捉具58は、各種板ばねの幅に対応し得るもの
で、双方互いには平面同一中心線上において対向状に配
置されている。また前記リンク59,60は、前記本体
32のブラケット38と、当該側の機構部52の保持体
53との間にピン連結された長短一組のものとされてい
る。
【0053】前述した応力発生機P1において、前記各
機構部33,41,49,52にかかる作動条件につい
て、製造ラインの所定部位置における制御部(図示しな
い)において、各種板ばね毎に対応設定された必要なデ
ータ(例えば変位量や作動量および圧力値等)の入力に
基づいて設定され、夫々のデータに対応して前記シリン
ダ35,50やモータ43,54が、個々に作動制御さ
れるものとする。そして逆反り作業にあたっては、対象
とする板ばねの種類に適応し得るための位置決め設定作
動がなされ、このもとで変形のための本作動が行なわれ
るようになっている。
【0054】従って前述の応力発生機P1においては、
前記クランプ治具T上に載置される板ばねの最長のもの
までに対応する有効な逆反り機能を奏し得るもとで、各
種板ばねに適合する逆反り態様(設定条件)が複数通り
に変更調整し得、例えば前述の通常板ばねS1に属する
ものに対しては、前記双方の位置調整機構部41,昇降
加圧機構部49および捕捉加圧機構部52が、互いに同
一駆動、操作条件に設定されて作業中心Yに対して対称
状態に調整セットされると共に、両側の捕捉具58が、
作業中心Yを基準とした遠近何れかの同一の対向位置お
よび高さにセットされる。また前述の別種板ばねS2に
属するものに対しては、前述した夫々の機構部41,4
9,52が、夫々の駆動、操作条件に設定されて作業中
心Yに対して非対称状態に変更調整セットされると共に
、両側の捕捉具58が、作業中心Yを基準として所定の
対向位置および高さ(同一対向距離で高低差がある状態
または同一高さで対向距離差がある場合を含む)に変更
セットされる。そして前述した通常および別種の何れに
属する板ばねに対応する逆反り態様が設定されれば、こ
れに適合する応力発生機P1自体の作業開始位置および
作業終了位置が設定され、また変更調整される。
【0055】前述した応力発生機P1内において、前記
クランプ治具Tに対する前記治具保持装置Q1およびク
ランプ操作装置R1については、何れも図11に略示さ
れるように発生機本体32の両側に一組単位として同一
に構成されて対称に配備されており、組同士がともに同
期作動されるように設定されている。
【0056】(治具保持装置について)まず双方の治具
保持装置Q1では、クランプ治具Tを両端チャッキング
する形態とされており、便宜上該装置Q1の一方を図1
3を参照して記述する。治具保持装置Q1は、本体32
の当該の側杆部のベース61上に横設された作動シリン
ダ62と、該シリンダ62の往復動に従い内外方向(図
示左右方向)へ進退移動される移動体63と、この移動
体63の前端(図示内端)下部に開閉自在に装着された
チャック具66と、前記移動体63上に装設された操作
シリンダ64と、該シリンダ64の往復動に従い前記チ
ャック66を開閉するための開閉操作部材65等を備え
ている。そうしてクランプ治具Tの搬入後において、前
記各シリンダ62,64の順次往作動により、前記チャ
ック具66が基台1の各端部を挟持して基枠台31上の
作業位置にセット保持し得るようになっている。
【0057】なおこの装置Q1において、夫々のシリン
ダ62,64については、ともに油圧往復動型式を例と
し、そして作動前常態において復動端で休止状態とされ
ていることにより、両側のチャック具66がチャック前
の拡開状態のまま後退位置で待機されている。ちなみに
各側のチャック具66は、一対をなすレバー状のチャッ
ク片で構成されており、前記開閉操作部材65の操作に
従い、拡開状態と、挟閉状態(チャック状態)とに切換
えられる。
【0058】(クランプ操作装置について)これに対し
て前記クランプ操作装置R1では、前記クランプ治具T
に対する操作制御つまり両側のクランプ爪16に対する
位置決め操作並びにクランプ位置への前進操作等の制御
をなすもので、その全体の概要については、板ばねのサ
イズ等に適応するクランプ爪16の待機位置を調整する
ための位置調整機構部71と、両クランプ爪16を所定
の待機位置から板ばねのクランプ位置まで前進させた後
復帰される往復操作機構部79と、両クランプ爪16を
待機位置でロックしてクランプ位置で解放し得るロック
機構部83等から構成されている。
【0059】そしてこの装置における各機構部について
図14〜図16を参照して説明すると、位置調整機構部
71では、前記発生機本体32の当該側杆に設置された
枠体72上の駆動モータ(正逆回転型式のサーボモータ
を例とする)73と、枠体72内に水平に軸受支持され
てモータ73の駆動軸74に対し伝達手段75を介し連
繋された横回転ねじ軸76と、このねじ軸76に連繋さ
れると共に2本の平行案内支杆77に嵌挿支持された移
動調整体78等を備えている。そして、前記モータ73
の駆動に対する横回転ねじ軸76の定位置回転(正逆回
転を含む)に従い、移動調整体78が、ねじ軸76の内
外(図示左右)所定範囲に亘って水平変位され、前記モ
ータ73の停止時にはねじ軸76上の所定位置に固定化
される。
【0060】従ってこの機構部71においては、前記移
動調整体78が、前記クランプ治具Tでクランプ固定さ
れる板ばねの各種サイドに適応し得る夫々所要の待機位
置に保持し得る。これに伴ない、他の機構部79,83
における押動開始位置やクランプ爪16のクランプ位置
が位置決め設定される。なお前記移動調整体78は、横
回転ねじ軸76の外端部では休止位置とされる。
【0061】これに対して前記往復操作機構部79では
、前記機構部71の移動調整体78の中央部外側に横設
されて油圧往復動型式の作動シリンダ80と、移動調整
体78の前方(図示では内方)において前記2本の案内
支杆77に嵌挿支持されると共に、作動シリンダ80の
ロッド81側に連結された往復可動体82等を備えてい
る。そして、前述の位置調整機構部71で設定された待
機位置において、前記作動シリンダ80が往復動される
ことに従い、往復可動体82が案内支杆77に沿って所
定の待機位置からクランプ位置に亘り、往復変位される
ようになっている。なお前記案内支杆77は、前記発生
機本体32の当該杆部の下端から基枠台31に亘って水
平に架設されており、前記移動調整体78と往復可動体
82とを共通に支持している。
【0062】そして前記ロック機構部83では、前記機
構部79の往復可動体82の両外側中央部に縦設された
操作シリンダ84と、往復可動体82の上端両側に傾動
自在に配置されて当該操作シリンダ84のロッド85に
連節されたレバー形態の一対の保持板86と、各側の保
持板86の上端部に横向きに設置されたロックシリンダ
87等を備えている。そして前記位置調整機構部71で
設定された待機位置において、双方の操作シリンダ84
の往復動に従い、保持板86が前記治具Tのクランプ爪
16に対するロック位置(起立位置)と、解放位置(傾
倒位置)とに切換え保持され、また各保持板86のロッ
ク位置において、前記双方のロックシリンダ87の往復
動に従い、ロッド88先端のロックピン89が、クラン
プ爪16の係合板21に対する係合位置(突出位置)と
、離脱位置(没入位置)とに切換え操作される。
【0063】但し前記保持板86は、何れの待機位置に
あっても作動前常態では、クランプ治具Tの搬入時に基
台と干渉されない解放位置に保持されている。一方前記
ロックシリンダ87およびピン89は、前述の治具保持
装置Q1におけるチャック具66と干渉されない範囲内
を変動されるようになっており、作動前常態では、当該
ロックシリンダ87の復動端休止状態に従って、ロック
ピン89が前述の離脱位置(没入位置)に保持されてい
る。
【0064】なお前述した両側のクランプ操作装置R1
では、クランプ治具Tにおける両クランプ爪16の待機
位置について、各種サイズの板ばねの両端部に近い外側
位置に設定してロック保持し得るので、双方のクランプ
爪16を移動させるための前記往復操作機構部79の作
動シリンダ80を小型のものとし得る。また両クランプ
爪16の待機位置からクランプ位置に亘る移動量を必要
最小にしてその変位動作の即応性(迅速化)を図ること
ができる。
【0065】(戻し分離工程部の各種装置について)一
方前述の戻し分離工程部PW3で実施される戻し用解除
装置P2,治具保持装置Q2およびクランプ操作装置R
2については、前述した応力付与クランプ工程部PW1
における前記応力発生機P1および各装置Q1,R1と
対比して観ると、同一に構成されており、工程的な意味
の目的並びに作動順序が多小変更されている程度の差異
である。このため夫々の構成および設定条件等の説明は
、前述の説明を援用して省略し、作動等について後述の
作用説明時において具体的に記述することにする。なお
説明の便宜上、前記各機器、装置における構成部材並び
に各位置等については、応力付与クランプ工程部PW1
側と同一名称、符号を使用する。
【0066】
【実施例の作用】前述のように構成された本実施例のシ
ステムでは、実施例説明の冒頭でも記述したように、各
種板ばね毎に適合する作業態勢として、クランプ治具T
の入れ換え並びに各工程部PW1,PW3内の応力発生
機P1,解除装置P2および装置Q1,Q2,R1,R
2の変更調整セット等の準備がなされたもとで、これら
のシステム機器が夫々の作動を順次行なうことになり、
何れの板ばねに係る作業についても同様とされる。なお
、製造工程ラインにおいては、その稼動中において、各
移送、搬出入コンベヤ等が連続作動されているもとで、
各種板ばねの所定ロット単位毎の段取り替えがなされる
ことの通常例に合わせて、第1段階側からの各種の一次
板ばねは、段取り替え毎に区分された所要の搬出空き時
間に基づいて搬出される。
【0067】システムの作動説明に先立ち、先ず先行使
用されるクランプ治具Tの搬入作業では、当初の段階に
おいて、予めストック搬出入工程部PW4の往復コンベ
ヤM上に載置用意されたクランプ治具T(予めクランプ
態勢が調整セットされたもの)が、該コンベヤMの往動
(搬出移動)により先行順に1台ずつ終端部(図2中左
端部)に移送されて暫時待機される。そしてこの第1治
具のクランプ治具Tが、治具トランスファーNにより返
送コンベヤKの始端部へ移送された後に、治具昇降装置
D1により応力付与クランプ工程部PW1の入口側位置
に上昇され、暫時保持される。
【0068】そして前記先行クランプ治具Tが、前記工
程部PW1内に搬入されて以後第1板ばねをクランプ保
持したまま搬出される毎にタイミングを合わせて、次(
第2治具)のクランプ治具Tが前記治具昇降装置D1に
より治具返送コンベヤKから待機位置に上昇保持されて
該工程部PW1内に搬入される。以後同様に工程部内の
システム作動が行なわれているもとで、クランプ治具T
が1台ずつ搬入され、ライン内において必要とされる台
数分が搬入された段階においては、前記ストック搬出入
工程部PW4側からの搬入が終了され、以後は反り戻し
分離工程PW3外に搬出されたクランプ治具Tを含めて
必要全台数分を治具返送コンベヤKおよび双方の治具昇
降装置D1,D2により循環的に使用し、他のクランプ
治具Tは、次期オーダー用としてストックされたままと
される。
【0069】一方、前記応力発生機用P1および反り戻
し用解除装置P2では、各種板ばねのサイズや反り度合
等に適合すべく、前述したように各々の機構部41,4
9,52が対称または非対称の各状態に設定されると共
に、双方の捕捉具58が所定の位置に調整セットされる
。また夫々のクランプ操作装置R1,R2についても同
様に、各種板ばねのサイズに適合するクランプ操作条件
、待機位置等が調整セットされる。なお各工程部PW1
,PW3の治具保持装置Q1,Q2については、全ての
クランプ治具Tに適合される同一の作動とされる。
【0070】そこで、前記の通常板ばねS1に属するも
のに、対応するシステムの作用について説明すると、先
ず搬出入トランスファーE1の作動により、前記治具昇
降装置D1により待機位置に保持されている前記クラン
プ治具Tが応力付与クランプ工程部PW1の応力発生機
P1内に搬入されて、基枠台31上に載置された以後に
おいて、該工程部PW1では、クランプ治具Tに対する
治具保持装置Q1の位置決め保持と解放、クランプ操作
装置R1の操作と解放、そして一次板ばねに対する応力
発生機P1の作動制御の各作動が設定順に行なわれる。
【0071】すなわち前述のように、先行使用されるク
ランプ治具が1台ずつライン内に搬入されたもとで、第
1台目のクランプ治具Tの搬入後において、両側の治具
保持装置Q1が互いに同期的に作動制御されることにな
り、双方の作動シリンダ62並びに操作シリンダ64の
順次往作動に従い、移動体63と共に移動された拡開状
態のチャック具66がクランプ治具Tの各端部に対する
前進端において、開閉操作部材65の操作により狭閉さ
れて、各端部を強固にチャック固定することにより、ク
ランプ治具Tは、前記基枠台31上の所定位置(作業中
心Yの整合位置)に不動化保持される。なおこの時点に
おいては、治具T両側のクランプ爪16は、対象とされ
る通常一次板ばねのサイズに適応する所定の待機位置の
外側位置に静止保持されていることとする。
【0072】また、前述した治具保持装置Q1の作動タ
イミングに合わせて発生機本体32両側のクランプ操作
装置R1が互いに同期的に作動制御されることになり、
双方の位置調整機構部71の駆動モータ73が一次板ば
ねのサイズに適応する設定条件で駆動されたことに従い
、往復操作機構部79およびロック機構部83の全体が
位置決め調整されて所定位置(前記クランプ爪16に対
する待機位置)に固定化される。そしてこのもとで双方
のロック機構部83の操作シリンダ84が共に往作動保
持されることに従い、解放位置(傾倒位置)の保持板8
6がロック位置に起立固支される。このタイミングに合
わせて双方の保持板86のロックシリンダ87が同期的
に往作動されたことに従い、ロックピン89が共にロッ
ク位置に突出されて前記双方のクランプ爪16の係合板
21に係合したまま各クランプ爪16を待機位置にロッ
ク保持した後、装置R1全体が暫時静止される。
【0073】前述したように、クランプ治具に係る必要
準備操作等がなされた以後において、応力付与クランプ
工程部PW1の入口側、つまり前記ワークローダCの終
端上に待機保持されている一次板ばねが、前記搬出入ト
ランスファーE1により、前記応力発生機P1内に搬入
されて、前記クランプ治具T上で解放される。これによ
り該板ばねは、基台1の上面に対し第1受け具9を基準
にして上向き弓反り状態(凹湾曲状態)のまま載置保持
される。
【0074】そしてこの以後において、応力付与クラン
プ工程部PW1の本作動として、前記応力発生機P1に
よる応力付与作業が開始されることになる。すなわち応
力発生機P1では、前記通常の一次板ばねに係る作業の
場合に対応して、図11に示す如く、各機構部41,4
9,52が対称状態の作業開始位置にセット保持されて
いるもとで、先ず押圧機構部33の押圧シリンダ35が
往動制御されることにより、そのロッド36および昇降
加圧杆37の下降に従い、パッド40が前記板ばねの中
心部を加圧して前記クランプ治具Tにおける第1受け具
9との間で該ばねを適正姿勢のまま不動化固持する。
【0075】これに次いで、双方の昇降加圧機構部49
の加圧シリンダ50が同期的に往動制御されることによ
り、そのロッド51の下降に従って双方の捕捉加圧機構
部52の全体が、当該側のリンク59,60で案内され
ながら、同期的に同圧を以って下降される。この下降過
程において、双方の捕捉具58が前記板ばねの両端部(
対称部位)を捕捉して、そのまま加圧することになり、
所定の下降端位置において、応力付与作業が終了される
【0076】この結果、板ばねは前記パッド40および
両側の捕捉具58により、上から3点支持されたまま所
要の逆反り状態に変形されたそのまま加圧保持される。 これに対して前記クランプ治具T側では、前述の逆反り
板ばねを、基台1中央の第1受け具9と、両側の第2受
け具11との3者が下から受けたままとなる。但し、前
記双方の捕捉具58は外側に、一方双方の第2受け具1
1は内側に夫々位置されている。
【0077】そして前述のように、板ばねが所定の反り
状態で応力付与されたまま保持されているもとで、前記
両側のクランプ操作装置R1が押動操作を開始する。す
なわち双方の操作装置R1では、前述したように、ロッ
ク機構部83の作動により、クランプ治具Tの両クラン
プ爪16が、所定の待機位置にロック保持されている。 このもとで、往復操作機構部79の作動シリンダ80が
往動制御されることにより、往復可動体82が案内支杆
77に沿って内側へ前進され、これに追従して前記ロッ
ク機構部83がクランプ爪16を所定位置まで前進させ
る。
【0078】これによりクランプ治具Tでは、双方のク
ランプ爪16が、ロック機構部83でロック保持された
まま押出されるように基台1両側の移動路4に沿って互
いに内向きに前進され、そして夫々の係合部20を、前
記応力発生機P1で加圧保持されている逆反り板ばねの
各端部に係合し得る所定のクランプ位置に移行されて、
そのまま待機保持される。但しこの時点において、クラ
ンプ位置の両クランプ爪16は、その係合部20の係合
点を板ばねの各端部の上面に接触した程度の状態で起立
されている。
【0079】しかる後において、クランプ操作装置R1
、応力発生機P1、そして治具保持装置Q1が夫々復動
制御される。すなわち双方のクランプ操作装置R1の復
動制御において、先ずロック機構部83のロックシリン
ダ87に次いで、操作シリンダ84が順次復動されるこ
とにより、ロックピン89が治具Tのクランプ爪16に
対するロック解放位置に後退復帰され、そしてロックシ
リンダ87を含む保持板86の全体が元の傾倒位置に復
帰保持される。これに続いて往復操作機構79の作動シ
リンダ80が復動されることにより、前記ロック機構部
83を含む往復可動体82に全体がロッド81の後退と
共に案内支杆77に沿って復帰され、操作装置R1の全
体が、元のクランプ解放状態のまま待機位置に保持され
る。
【0080】なおこの時点において、前記板ばねは前記
応力発生機P1により加圧保持されたままの逆反り状態
にあり、また両側のクランプ爪16は、板ばねの各端の
クランプ位置に起立保持されたままの状態にある。
【0081】続いて、前記応力発生機P1の復動制御に
おいて、先ず双方の昇降加圧機構部49の加圧シリンダ
50の復動に従い、ロッド51の上昇と共に両側の捕捉
加圧機構部52の全体が当該側のリンク59,60で案
内されながら復帰される一方、押圧機構部33の押圧シ
リンダ35の復動に従い、ロッド36および昇降加圧杆
37の上昇と共にパッド40が復帰されて、応力発生機
P1の全体が元の作業開始位置に暫時待機保持される。
【0082】前述のように、応力発生機P1が復帰され
た以後において、クランプ治具では双方のクランプ爪1
6が板ばねの復元力に対して当該側のロック手段22に
より、所定のクランプ位置にロックされることによって
板ばねを固持する。すなわち双方のクランプ爪16につ
いては、前述したクランプ位置における逆反り板ばねの
当接状態にある段階では、互いに対向起立状態にあるこ
とから、基台1両側のロック支杆23に対する各クラン
プ爪16の係合連杆25が、図10(a)に略示される
ように対向位置の係止爪歯24に対して、前後方向(図
示左右方向)への移動の多少のずれを含めて未係合状態
にあった。
【0083】この状態において、前記逆反り板ばねが前
述の応力発生機P1の復動に伴い、両側の捕捉加圧機構
部52の加圧力から解放されるや否や、自己の復元力で
弓形状態に復帰しようとしてその両端を、双方のクラン
プ爪16の係合部20に圧接することになる。これに対
して双方のクランプ爪16は、板ばねの復元力、つまり
弾性的反力を受けたまま互いに上向き外側への傾倒方向
へ僅かながらも変化される。この変化時点において、前
記係合連杆25が当該のクランプ爪16の変化に追従し
て上向き外側へ僅かに変位されて、図10(b)のよう
にその係合縁26をロック支杆23における対向位置の
係止爪歯24の谷に喰込み状に係合することになる。こ
の結果、夫々のクランプ爪16は、以後において依然と
して逆反り板ばねの反力を受けようとも、前記ロック支
杆23と係合連杆25との係合位置を、板ばねクランプ
位置として的確に、かつ長く安定して保持されて、逆反
り板ばねを両端係合クランプしたままロックされるもの
である。
【0084】なお前述したクランプ爪のロック状態等に
ついて観ると、板ばねのサイズに対応して双方のクラン
プ爪16の待機位置とクランプ位置とが異なる何れの場
合にあっても、ロック支杆23に対する係合連杆25の
変位量(ずれ)は、図10(a),(b)から理解でき
るように、最大においても1個の係合止歯24の長さ分
に過ぎない。従って、双方のクランプ爪16は、各種サ
イズの逆反り板ばねのクランプ位置にあって、該ばねの
反力により傾倒変化されようともその変位量は、ロック
支杆23の係止爪歯24の谷と、係合連杆25の係合縁
26の尖端との間と差となり、実質的には微変位と看做
し得る程度の僅小値であり、また逆反り板ばねの復元変
位量については、ストレスピーニング加工に必要とされ
る所要の応力および反り度合を何ら損なわない微小範囲
に抑制されるものである。
【0085】従って本実施例のクランプ治具Tによれば
、前述のように双方のクランプ爪16をロック手段22
により板ばねクランプ位置に強固にロック固定し得るこ
とにより、各種サイズの板ばねを両端係合クランプ形態
で適正にロックすることができる。そして前記応力発生
機P1の作業空間部Uからの搬出並びに移送過程そして
次期ショットピーニング工程部内での処理作業中におい
ても、クランプした板ばねに弛み(戻り)等を招来する
ことなく、的確にクランプ維持し得るものである。
【0086】なお前述した応力付与クランプ工程部PW
1内でのシステムの作動において、一次板ばねの逆反り
変形以後における機器の復動制御タイミングについては
、前述とは逆に先ず応力発生機P1が先行復帰された板
ばねを解放した後に次いで、双方のクランプ操作装置R
1が共にロック解除して復帰される場合も可能とされよ
う。このタイミング例においては、前記応力発生機P1
の復帰時または前記操作装置R1のロック解除時にクラ
ンプ治具Tの双方のクランプ爪16が、前述のように板
ばねの弾性復元力を受けることに対してロック手段22
により、クランプ位置にロック保持されることになる。
【0087】そして前述の応力付与クランプ工程部PW
1内でのシステム作動の終了にあたり、前記応力発生機
P1の元状復帰にタイミングを合わせて、前記両側の治
具保持装置Q1が同期的に復動制御されることになり、
双方の操作シリンダ64並びに作動シリンダ62の順次
復動に従って、チャック具66が拡開されて治具Tを解
放すると共に、元の待機位置に復帰される。しかる後に
、板ばねおよびクランプ治具の搬出にあたり、前記搬出
入トランスファーE1が作動されて基枠台31上の前記
クランプ治具Tを、応力発生機P1外に搬出して工程部
PW1の出口側の第1コンベヤF1上に載置して復帰さ
れる。
【0088】なお板ばねをクランプした治具Tが搬出さ
れる毎のタイミングに合わせて次期空のクランプ治具T
が、前述と同様に応力発生機P1の基枠台31上に搬入
載置されて不動化保持された後、次の一次板ばねに対す
るシステム作動が行なわれる。
【0089】前述のように所要の応力が付与された逆反
り板ばねおよびクランプ治具Tは、以後において一つの
合体ワーク単位として取扱われることにより、前記第1
コンベヤF1から第2コンベヤF2、第3コンベヤF3
へ順次移送されて次期ショットピーニング工程部PW2
における第1加工部G1内に搬入され、続いて方向変換
されて第2加工部G2内に搬入され、各加工部G1,G
2内での移送過程において、前記板ばねに対する所定の
ストレスピーニング加工がなされる。そして第2加工部
G2外へ搬出された加工済み板ばねおよびクランプ治具
Tは、第3コンベヤF3から第2コンベヤF2へ、続い
て第1コンベヤF1へ順次移送されて最終段階の反り戻
し分離工程部PW3の入口側で暫時待機される。
【0090】そして前述の反り戻し分離工程部PW3で
は、当該搬出入のトランスファーE2の作動により、第
1コンベヤF1上に待機されている板ばねおよびクラン
プ治具Tが、反り戻し用解除装置P2の基枠台31上に
搬入載置された以後において、前述した応力付与クラン
プ工程部PW1内でのシステム作動と基本的には同様な
治具に対する位置決め保持と解放、クランプ操作と解放
そして板ばねに対する反り戻しの各作動が設定順に行な
われる。
【0091】以下各機器の作動を要約して記述すると、
前述したストレスピーニング加工済の板ばねを保持した
クランプ治具Tの搬入後において、先ず両側の治具保持
装置Q2が作動制御されることになり、双方の作動シリ
ンダ62並びに操作シリンダ64への順次往復動に基づ
いて、移動体63と共に前進された拡開状態のチャック
具66が、開閉操作部材65の操作により狭閉されて、
前記基枠台31上のクランプ治具Tを、所定位置に不動
化保持する。
【0092】これに次いで、反り戻し用解除装置P2が
、前述の応力発生機P1の場合と同様に、各機構部41
,49,52を当該種の板ばねに適合する対称状態で作
業開始位置にセット保持しているもとで、往動制御され
ることになり、先ず押圧機構部33の押圧シリンダ35
の往作動により、パッド40が下降されて前記クランプ
治具T上の板ばねを第1受け具9との間で固持する。し
かる後に、双方の昇降加圧機構部49の加圧シリンダ5
0の往作動により、夫々の捕捉加圧機構部52の全体が
同期的に下降される過程において、双方の捕捉具58が
前記板ばねの両端部(対称部位)を捕捉したまま、所定
の下降端位置まで加圧する。なお反り戻し用解除装置P
2の往動量、つまりパッド40および両捕捉具58の加
圧下降量は、先の応力発生機P1の場合と同等とする。
【0093】これによりクランプ治具T上の板ばねは、
僅かながらも所要分(前述した微小戻り分)だけ反弓形
方向へ変形されてその両端上面が両クランプ爪16の係
合部20に対して一旦離隔状態とされてそのまま暫時保
持される。これに対して両クランプ爪16は、板ばねの
両端部から離隔された時点で、該板ばねからの弾性復元
力を一切受けない状態とされて、前述のように僅かに傾
斜した変位分だけ自重で戻り、起立状態に復元された各
係合部20を板ばねの両端の上面に接触した程度の状態
に保持されることになる。そして双方のクランプ爪16
自体の起立復帰に伴ない、ロック手段22、つまりロッ
ク支杆23の係止爪歯24から当該係合連杆25が離隔
することになって、夫々のクランプ爪16がロックを解
除される(図10(a)参照)。
【0094】そして前記解除装置P2の往動制御に適宜
タイミングを合わせて両側のクランプ操作装置R2が同
期的に作動制御されることになり、前記クランプ治具T
の両クランプ爪16をロックしたまま復帰する。すなわ
ち双方の操作装置R2では、夫々の位置調整機構部71
が当該一次板ばねのサイズに適合する設定条件で作動さ
れたことに従い、往復操作機構部79およびロック機構
部83の全体が、所定の待機位置に調整設定されている
。このもとで、往復操作機構部79の作動シリンダ80
の往動により、往復可動体82およびロック機構部83
の全体が待機位置から前述した治具Tの両クランプ爪1
6の位置まで前進されて暫時保持される。
【0095】この前進端において、双方のロック機構部
83の操作シリンダ84の往動により、各保持板86が
起立位置に固支され、次いで各側のロックシリンダ87
の往動によりロックピン89が各側のクランプ爪16の
係合板21に係合してロック保持する。しかる後前記双
方の作動シリンダ80の復動により、往復可動体82お
よびロック機構部83の全体が、前述の待機位置に後退
されることに従い、各側のクランプ爪16が牽引される
ように基台1の移動路に沿って各外側へ後退される。
【0096】そして後退端の待機位置において、往復可
動体82が待機保持されているもとで、前記各側のロッ
クシリンダ87の復動により、ロックピン89が当該係
合板21から離脱して夫々のクランプ爪16を解放する
一方、前記各側の操作シリンダ84の復動により、保持
板86が元状の傾倒位置に復帰保持される。これにより
、前記クランプ治具Tでは、両クランプ爪16が待機位
置に静止保持された元状のクランプ操作前状態に戻され
、一方該治具T上の板ばねは、依然解除装置P2側で加
圧保持されたままの状態とされている。
【0097】次いで、前記反り戻し用解除装置P2が復
動制御されることとなり、先ず双方の昇降加圧機構部4
9の加圧シリンダ50の復動に従い、両側の捕捉加圧機
構部52の全体が、各側のリンク59,60で案内され
ながら上昇される一方、押圧機構部33の押圧シリンダ
35の復動に従い、パッド40が上昇されることになり
、解除装置P2全体が元状の作業開始位置に復帰されて
、暫時待機保持される。これにより該解除装置P2から
解放された前記ストレスピーニング加工済みの板ばねは
、反り戻し、つまり自己の弾性復元力により元状の弓形
状態に戻され、クランプ治具T上に載置されたままとさ
れる。
【0098】そして前述の反り戻し分離工程部PW3内
でのシステム作動の終了にあたり、前記解除装置P2の
元状復帰に適宜タイミングを合わせて、前記両側の治具
保持装置Q2が同期的に復帰制御されることになり、双
方の操作シリンダ64並びに作動シリンダ62の順次復
動に従って、チャック具66が拡開されて前記クランプ
治具Tを解放すると共に、元状の待機位置に復帰される
【0099】なお前述した反り戻し分離工程部PW3内
でのシステムの作動において、搬入された板ばねおよび
クランプ治具Tの不動化保持以後における各機器の作動
制御タイミングについては、前述とは逆に、双方のクラ
ンプ操作装置R2が先行作動されて両クランプ爪16を
ロックした後に次いで、解除装置P2が往動される動作
順も可能とされる。また双方のクランプ操作装置R2の
設定動作順についても、常態として往復操作機構部79
の往動により、往動可動体82およびロック機構部83
を予めクランプ治具Tのクランプ位置つまり両クランプ
爪16が板ばねを両端クランプしている位置に待機保持
させたもとで、以後クランプ爪のロック、待機位置への
後退、ロック解除、そしてクランプ爪に対するロック開
始位置への前進待機の態様とすることも可能である。
【0100】前述のように工程部PW3内でのシステム
作動の終了により、互いに分離された弓形状の板ばねと
、クランプ治具Tの搬出にあたっては、前記治具保持装
置Q2の復帰制御のタイミングに合わせて、前記搬出入
トランスファーE2が作動されて、先ずクランプ治具T
上の板ばねを解除装置P2の出口側のワークアンローダ
I上に搬出した後、空になったクランプ治具Tを解除装
置P2の出口側の治具昇降装置D2上に搬出して復帰さ
れる。そしてこの以後において、板ばねは製品としてプ
ールコンベヤJから所定の回収部側へ搬出される一方、
クランプ治具Tは、治具昇降装置D2の下降により前記
治具返送コンベヤKの終端部上に返却載置された後、該
コンベヤKの作動により始端部側に返送されて暫時待機
され、次いで前記治具昇降装置D1により前述の応力付
与クランプ工程部PW1の入口側に上昇待機される。
【0101】次に、製造工程ライン側において、板ばね
の段取り替えに伴ない、前述した通常板ばねとは異なる
他種の板ばね(図19(b)の別種板ばねに属するもの
を例とする)に対応するシステムの作動について説明す
る。説明に先立ち、作業態様の変更準備として、前記応
力発生機P1並びに反り戻し用解除装置P2については
、前述したように各々の機構部41,49,52が当該
の別種板ばねのサイズや反り度合等に適合する配置状態
に変更設定されると共に、双方の捕捉具58が所定の対
向および高さの各位置に変更調整されて機全体の作動態
勢がセット保持される。また夫々の工程部PW1,PW
3におけるクランプ操作装置R1,R2についても同様
に、別種板ばねのサイズ等の適合するクランプ操作条件
、待機位置等が変更調整されて装置全体の操作態勢がセ
ット保持される。
【0102】但し、前述した各種システム機器の変更調
整セットの時期については、板ばねの段取り替え毎にラ
イン全体の流れを休止(停止)させたもとで行なわれる
のではなく、時間的損失のない効果的なタイミングとし
て、ラインの稼動状況において板ばねが継続的に移送さ
れる一方で、一次段階から搬出されてくる各種板ばねの
段取り替え毎に必要な搬出待ち時間が設定されているこ
とに合わせ、この時間内を利用して短時間で行なわれる
もので、本実施例では、先行オーダーの通常板ばねの最
終ロットに対する各システム部の作動終了直後に行なわ
れることになる。従って、応力付与クランプ工程部PW
1側での変更セット終了時において、反り戻し分離工程
部PW3側では、未だ先行板ばねに対する態勢のまま作
動を行なっており、そして該工程部PW3での変更セッ
ト終了時において、先の工程部PW1では、既に次期態
勢のもとで次期オーダーである別種板ばねに対する作動
が行なわれることになる。
【0103】一方クランプ治具の入れ換え、つまり先行
使用治具と次期使用治具との搬出入交換については、時
間的損失のない効果的な態様として、前述したラインの
稼動状況および板ばねの段取り替え毎の搬入そして各種
機器の作動態勢の変更調整セットにタイミングを合わせ
て行なわれるもので、図2から理解できるように、前記
治具返送コンベヤKの返送作動と、ストック搬出入工程
部PW4のストックコンベヤLの図中矢印方向への適時
ピッチ移動および往復コンベヤMの適時切換え往復作動
(搬出入移動)とのタイミングに基づいて、1台ずつ交
互に入れ換えされる。
【0104】すなわち次期オーダーの別種一次板ばねが
暫時搬出待ち時間を置いて搬入されてくる前提例におい
て、通常板ばねの最終ロットに使用されるべき最終のク
ランプ治具(前記治具返送コンベヤKの始端部上に返送
待機された治具をいう)が、治具昇降装置D1により上
昇されて応力付与クランプ工程部PW1の入口側に待機
された時点を、入れ換え開始時期として説明すると、先
ず先行使用されているクランプ治具の返却の回収につい
ては、前記開始時点において、前記治具返送コンベヤK
に最初に返却されて始端部に返送された先行クランプ治
具Tが治具トランスファーNにより前記往復コンベヤM
に移送されて該コンベヤMの復動により所定の途上部位
まで搬入されて一旦待機された同後に、治具昇降装置O
2により上昇されて前記ストックコンベヤLの終端部上
に搬入載置されてそのままストックされる。
【0105】なおこの直後に該コンベヤLは1ピッチ分
移動されることになる。また応力付与クランプ工程部P
W1内では、先行オーダー最後のクランプ治具Tおよび
通常板ばねの搬入に合わせてシステム作動が行なわれる
一方、反り戻し分離工程部PW3側では、板ばねと分離
された先行クランプ治具Tが搬出されて治具返送コンベ
ヤK側に返却されることになる。
【0106】これに対して次期使用されるクランプ治具
の搬出入については、前述した第1台目の先行クランプ
治具Tの回収ストック直後において、ストックコンベヤ
L上のストック治具グループ内の最前端(図2中右端)
の次期クランプ治具Tが治具昇降装置O1により、往復
コンベヤMの始端部上に搬出載置された以後、該コンベ
ヤMの往動により終端部まで搬送されて、次いで治具ト
ランスファーNにより治具返送コンベヤKの始端部上に
移送されて暫時待機される。そしてラインの一次段階側
から次期オーダーの別種一次板ばねの最初の1本がワー
クローダCから搬入されることに先立ち、前記第1台目
の次期クランプ治具Tが治具昇降装置D1により応力付
与クランプ工程部PW1の入口側に上昇されて暫時待機
される。
【0107】そして別種一次板ばねにかかる二次加工の
開始に伴ない、応力付与クランプ工程部PW1内でのシ
ステム作動が開始されることになり、第1台目の次期ク
ランプ治具Tが応力発生機P1内に搬入される一方にお
いて、反り戻し分離工程部PW3側から治具返送コンベ
ヤKへ返却された第2台目の先行クランプ治具Tが、前
述と同様に治具トランスファーNにより往復コンベヤM
へ移送され、次いで治具昇降装置O2によりストックコ
ンベヤLの終端部上に回収ストックされる。これにタイ
ミングを合わせて該コンベヤL上の最前端に位置されて
いた第2台目の次期クランプ治具Tが、前述と同様に治
具昇降装置O1、往復コンベヤMそして治具トランスフ
ァーNにより治具返送コンベヤK上に移送され、次いで
治具昇降装置D1により、応力付与クランプ工程部PW
1の入口側に上昇待機される。
【0108】以後は、反り戻し分離工程部PW3側にお
いて、暫時先行オーダーの通常板ばねに対応するシステ
ム作動が行なわれるもとで、先行使用治具と次期使用治
具とが1台ずつ適宜タイミングで交互に回収、搬出され
て入れ換えされる。そして全ての先行治具の回収ストッ
クの終了時以後において、次期治具については、必要が
あれば所要台数分が前述のようにライン内に搬入される
。ちなみにライン内の各工程部PW1,PW3における
作業(加工)時間について、各種板ばねに対して同等で
あれば次期別種板ばねのロット数が先の通常板ばねと異
なる場合であっても、次期使用クランプ治具の必要台数
は、先行使用クランプ治具と同数で充分対応される。
【0109】前述したクランプ治具の入れ換え作業の過
程および終了以後になされる別種板ばねにかかるシステ
ムの作動は、前述した通常板ばねの場合と同様に行なわ
れるもので、要約すると、応力付与クランプ工程部PW
1では、搬入された次期クランプ治具Tに対する治具保
持装置Q1による位置決め不動化保持、クランプ操作装
置R1による両クランプ爪16の待機位置設定およびロ
ック保持、クランプ治具T上に搬入された板ばねに対す
る応力発生機P1の保持および変形、クランプ操作装置
R1による両クランプ爪16のクランプ位置への前進お
よびロック解放後の復帰、そして応力発生機P1の復帰
の各動作が順次行なわれる。
【0110】これにより前記クランプ治具Tが自己のロ
ック手段22を利用して別種逆反り板ばねを所要の応力
付与状態で両端をクランプしたままロック保持されて工
程部PW1外へ搬出される。そして以後は、次期ショッ
トピーニング工程部PW2に移送されて第1加工部G1
に続いて第2加工部G2において、板ばねに対する所要
のストレスピーニング加工がなされて搬出され、最終段
階の反り戻し分離工程部PW3に向けて移送される。
【0111】そしてこの工程部PW3では、前述と同様
に搬入されたピーニング加工済みの板ばねおよびクラン
プ治具Tに対する治具保持装置Q2による不動化保持、
治具上の板ばねに対する反り戻し用解除装置P2の加圧
保持、クランプ操作装置R2による両クランプ爪16の
ロックおよび後退復帰解放、解除装置P2の復帰の各動
作が順次行なわれる。
【0112】これにより加工済み板ばねは、元状に戻さ
れると共に、クランプ治具Tから分離されて工程部PW
3外に搬出され、ワークアンローダIおよびプールコン
ベヤJを介して製品として搬出回収される一方、次期使
用クランプ治具Tは、工程部PW3外へ搬出された以後
、治具返送コンベヤK側へ返却されて再び先の工程部P
W1側へ移送並びに搬入されて別種板ばねのロット数に
合わせて循環的に使用される。
【0113】そしてこの工程部PW3では、前述と同様
に搬入されたピーニング加工済みの板ばねおよびクラン
プ治具Tに対する治具保持装置Q2による不動化保持、
治具上の板ばねに対する反り戻し用解除装置P2の加圧
保持、クランプ操作装置R2による両クランプ爪16の
ロックおよび後退復帰解放、解除装置P2の復帰の各動
作が順次行なわれる。
【0114】これにより加工済み板ばねは、元状に戻さ
れると共に、クランプ治具Tから分離されて工程部PW
3外に搬出され、ワークアンローダIおよびプールコン
ベヤJを介して製品として搬出回収される一方、次期使
用クランプ治具Tは、工程部PW3外へ搬出された以後
、治具返送コンベヤK側へ返却されて再び先の工程部P
W1側へ移送並びに搬入されて別種板ばねのロット数に
合わせて循環的に使用される。
【0115】前述したように本実施例で使用されるクラ
ンプ治具Tは、同一構成にあって通常別種の夫々に属す
る各種板ばね毎に対応して、そのクランプ態勢が変更調
整セットされるが、何れの板ばねについても各種サイズ
が異なる場合、また図20(a),(b),(c)によ
うに逆反り度合が大小異なる場合を含めて、双方のクラ
ンプ爪16およびロック手段により、逆反り板ばねを両
端係合クランプ形態で強固にロック保持し得る。しかも
双方のクランプ爪16の係合部20が板ばねの両端の最
小上面を係合するものであるから、板ばねに対するスト
レスピーニング加工面域については、前記係合部20で
覆蓋された最小上面部を除いた上面の略全域を有効面と
し得る。 従って前述のショットピーニング工程部PW3の各加工
部G1,G2においては、板ばねの上面の略全域に亘っ
て有効なストレスピーニング加工を施すことができ、こ
の結果板ばねの全長に亘り残留応力を発生させてばね自
体の内部応力はもとより、特にばねの実施状態における
荷重に対する疲労寿令が著しく高められた良質な板ばね
製品とすることができる。
【0116】なお前述した製造工程ラインにおける板ば
ねの段取り替えとして、通常板ばねや別種板ばねに属す
るものが、単にサイズだけを長短変更されることに対し
、先行使用クランプ治具Tの例えば第2受け具11の高
さまたは位置の変更調整セットだけで、次期使用クラン
プ治具として対応し得るような場合には、前述したよう
な調整セット条件の異なる治具同士の入れ換えを省略し
て、例えば前記治具返送コンベヤKの始端部上での待機
時期において、作業者が手早く簡単に変更セットするこ
とが可能である。
【0117】また本実施例のシステムにおいて、前述し
たクランプ治具の入れ換え作業の開始時期については、
先行オーダーの最終ロットに使用される最後の治具が応
力付与クランプ工程部PW1内に搬入された時点として
設定することも可能である。そして最終クランプ治具の
待機時点または搬入時点による何れの開始時期において
も、次期使用治具Tの第1台目を先に搬入し、次いで先
行使用治具Tの第1台目を回収ストックするタイミング
とすることも可能である。そして入れ換え態様について
も図2中破線矢印で示す前述とは逆回り、つまり先行使
用治具は、治具返送コンベヤKから往復コンベヤMに移
送した後、該コンベヤMの始端部(図2右端)まで直送
してストックコンベヤLの始端部側から回収ストックし
、これに対し次期使用治具は、ストックコンベヤLの終
端部から往復コンベヤMの途上に下降し、次いで該コン
ベヤMから治具返送コンベヤKへ移送した後、応力付与
クランプ工程部PW1の入口側へ上昇移送する順序とす
ることも可能である。
【0118】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る板ばね
の製造工程におけるシステムによれば、板ばねの製造工
程ラインにおける一次段階で成形された各種サイズ、反
り形状の一次板ばねを対象として、これらの各種板ばね
についてショットピーニング加工に先立ち、所要の反弓
形状態に変形して設定応力を付与すると共に、クランプ
保持する一方、ショットピーニング加工後に板ばねの反
り戻しおよび分離をなすためのシステムの主要機器とし
て、各種板ばねを適合するクランプ態勢のもとで反弓形
状態のまま両端クランプ形態で強固にロック保持して適
時解放し得るクランプ治具が使用される一方、ショット
ピーニング工程部の前段そして後段に位置される応力付
与クランプ工程部並びに反り戻し分離工程部においては
、各種板ばね毎に適合する加圧作動態勢に変更調整セッ
トし得る応力発生機および解除装置と、クランプ操作態
勢に変更調整セットし得る夫々のクランプ操作装置、そ
して前記クランプ治具を一定の形態で位置決め保持およ
び解放する治具保持装置が、夫々共通型式のものを使用
される。
【0119】そして段取り替えされる各種板ばねに対応
して、前述した各種システム機器が適合態勢、条件に調
整セットされたもとで、一次板ばねのショットピーニン
グ加工に先立ち、応力付与クランプ工程部内でのシステ
ム作動により不動化保持されたクランプ治具上において
、一次板ばねが所要の反弓形状態に加圧変形されて適当
な応力を付与され、この状態のままクランプ治具が的確
にかつ長く安定してクランプロックし得る。これにより
以後において、前述の板ばねおよびクランプ治具が一つ
の合体単位のワークとして前記工程部外に搬出されてシ
ョットピーニング工程部内に搬入移送される過程におい
て、板ばねが適正な応力付与状態のもとで、その上面に
有効なストレスピーニング加工がなされるものである。
【0120】次いで、前記ショットピーニング工程部外
に搬出された加工済み板ばねおよびクランプ治具は、最
終段階の反り戻し分離工部部に移送されて搬入された以
後、該工程部内でのシステム作動により不動化保持され
たクランプ治具上において、加工済み板ばねが一旦反弓
形方向へ加圧保持されたもとで、クランプ治具から両端
解放されて分離されると共に、加圧力から解放されて元
状の弓形状態に戻されてクランプ治具上に載置されたま
まとされる。そして以後において、前記板ばねは前記工
程部外へ搬出されて製品として所定部所へ移送回収され
、また前記空のクランプ治具は工程部外へ搬出された後
、再び先の工程部側へ返送、搬入されて先行オーダー条
件(板ばねのロット数等)に合わせて循環的に使用され
る。
【0121】一方ライン側の段取り替えに対しては、前
述した各工程部内における夫々のシステム機器が先行板
ばねに対する作動終了直後において、次期板ばねに適合
する作動態勢、設定条件に変更調整セットされる一方、
先行使用クランプ治具と、次期使用クランプ治具の1台
毎の入れ換えが行なわれるもとで、前述と同様に各工程
部でのシステム作動すなわち一次板ばねに対する応力付
与クランプ作動並びにストレスピーニング加工済み板ば
ねに対する反り戻し分離作動を行なうことができる。
【0122】従って本発明のシステムによれば、各種何
れの一次板ばねについても所要とされる反弓形状態にク
ランプ固持されて適正な応力が付与された条件のもとで
有効なストレスピーニング加工を受けることができるこ
とになり、この結果、板ばねの強化、特性の向上として
、全体の内部応力はもとより、特に疲労寿命つまり板ば
ねの実施中に頻繁に受けることになる荷重に対する疲労
の延命、耐久性が高められた優良な製品板ばねとして能
率よく量産することができることになる。
【0123】しかもシステムの主要機器として使用され
る前述のクランプ治具、そして双方の工程部における応
力発生機、解除装置、クランプ操作装置および治具保持
装置については、夫々のクランプ状態、作動態勢等が多
種に変更調整セットし得る1台多能型式の共通のもので
あることにより、システム全体の汎用性を高め得ると共
に小型化することができ、ひいてはライン全体の小型化
、更には占有面積の縮小を図ることができる。
【0124】また前述した各工程部内のシステム機器の
変更調整セットについては、ライン側の段取り替えに合
わせて短時間内で行ない得る一方、段取り替えに伴なう
クランプ治具の入れ換え態様については、ライン全体の
稼動継続状態のもとで、先行使用治具の回収ストックと
、ストックされている次期使用治具の搬出とが1台ずつ
交互に行なわれるものであるから、ライン全体を一々停
止させる稼動時間の損失が回避できると共に、先行オー
ダーの最終ロットに続いて次期オーダーに対するシステ
ム作動が開始でき、システム機器の不要な休止時間を省
略してライン全体の稼動能率の低下を回避することがで
き、これにより良質の製品板ばねを効率よく製造するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る板ばねの製造工程ライン
の概要並びにシステムの各機器の配置概要と略示する平
面図である。
【図2】本実施例のシステムの主要部を略示する側面図
である。
【図3】各種板ばね用に適合して使用されるクランプ治
具の正面図である。
【図4】クランプ治具の平面図である。
【図5】図3のV−V線に基づく側断面図である。
【図6】図3のVI−VI線に基づく側断面図である。
【図7】図3のVII−VII線に基づく側断面図であ
る。
【図8】第2受け具の斜視図である。
【図9】クランプ爪の斜視図である。
【図10】ロック手段の係合前と係合時を略示する説明
図である。
【図11】応力付与クランプ工程部および反り戻し分離
工程部におけるシステムの共通主要部の全体を略示する
正面図である。
【図12】応力付与クランプ工程部および反り戻し分離
工程部で使用される応力発生機(解除装置)の主要機構
部を略示する正面図である。
【図13】応力付与クランプ工程部および反り戻し分離
工程部で使用される治具保持装置の一方の機構部を示す
正面図である。
【図14】応力付与クランプ工程部および反り戻し分離
工程部で使用されるクランプ操作装置の一方の機構部を
示す正面図である。
【図15】クランプ操作装置の一方の機構部の平断面図
である。
【図16】クランプ操作装置の一方の機構部の側面図で
ある。
【図17】応力付与クランプ工程部におけるシステムの
作動を段階的に例示する説明図である。
【図18】反り戻し分離工程部におけるシステムの作動
を段階的に例示する説明図である。
【図19】各種の板ばねを例示する説明図である。
【図20】通常板ばねを例にして反弓形方向への変形状
態(反り度合)を大別して略示する説明図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  板ばねの製造工程ラインの一次段階側
    において、所要の弓形状に成形された各種の板ばねを対
    象として、次期段階側でのショットピーニング加工の前
    段そして後段において、応力付与クランプ並びに反り戻
    し分離にかかる夫々必要な作動、操作をなすと共に、各
    種板ばねの段取り替えに伴ないクランプ治具の入れ換え
    をなすシステムにおいて、各種板ばねに適合するクラン
    プ態勢が変更調整セット可能に構成されて前記一次板ば
    ねを上向き弓形状態で載置し得ると共に、反弓形方向に
    変形された板ばねを両端係合クランプ形態でロック固持
    し得るクランプ治具と、ショットピーニング工程部の前
    段工程に位置される応力付与クランプ工程部の入口側に
    おいて、前記クランプ治具を上昇保持して暫時待機する
    治具搬入用の昇降装置と、前記昇降装置に保持されてい
    る前記クランプ治具および前記一次段階側から搬出され
    て前記入口側で暫時待機される前記一次板ばねを、順次
    工程部内に搬入すると共に、適時工程部外に搬出する搬
    出入トランスファーと、前記応力付与クランプ工程部内
    において、前記クランプ治具を所定の作業位置に暫時不
    動化保持すると共に、適時点で解放する治具保持装置と
    、前記応力付与クランプ工程部の作業位置において、各
    種板ばねに適合する加圧作動態勢が変更調整セット可能
    に構成されて、前記クランプ治具上に載置された前記一
    次板ばねを、反弓形方向へ所要の反り度合に加圧変形し
    て暫時保持した後、元状の作業開始位置に復帰待機され
    る応力発生機と、前記応力付与クランプ工程部内におい
    て、各種板ばねに適合するクランプ操作態勢が変更調整
    セット可能に構成されて、前記クランプ治具の両クラン
    プ爪を、所定の待機位置でロック保持したまま前進操作
    して前記応力付与板ばねの両端に対するクランプ位置で
    解放して元状の待機位置に復帰されるクランプ操作装置
    と、前記搬出入トランスファーにより前記工程部外に搬
    出された前記反弓形変形板ばねを、クランプ治具にクラ
    ンプ固持したまま前記ショットピーニング工程部に搬入
    すると共に、該工程部から搬出された加工済みの板ばね
    を、クランプ治具と共に最終段階の反り戻し分離工程部
    側に移送してその入口側に暫時待機保持し得る適宜ワー
    ク移送手段と、前記ワーク移送手段の終端部上に待機さ
    れている前記加工済み板ばねおよびクランプ治具を、合
    体状態のまま前記反り戻し分離工程部内に搬入すると共
    に、両者の分離後において加工済み板ばねを、工程部外
    の製品搬出用手段側へ搬出する一方、空になったクラン
    プ治具を工程部の出口側へ搬出する搬出入トランスファ
    ーと、前記反り戻し分離工程部内において、前記加工済
    み板ばねを固持したクランプ治具を所定の作業位置に暫
    時不動化保持すると共に、適時点で解放する治具保持装
    置と、前記反り戻し分離工程部内において、各種板ばね
    に適合する加圧作動態勢が変更調整セット可能に構成さ
    れて、前記クランプ治具上に固持されている加工済み板
    ばねを、一旦反弓形方向へ加工保持した後、適時点で元
    状の作業開始位置に復帰待機されて該板を元の弓形状に
    戻し得る反り戻し用解除装置と、前記反り戻し分離工程
    部内において、各種板ばねに適合するクランプ操作態勢
    が変更調整セット可能に構成されて、前記クランプ治具
    の両クランプ爪を、所定のクランプ位置でロック保持し
    たまま後退操作して元状の待機位置に復帰された後、両
    クランプ爪に対するロックを解放するクランプ操作装置
    と、前記反り戻し分離工程部の出口側において、前記搬
    出入トランスファーにより搬出された前記空のクランプ
    治具を一旦保持して下降する治具返却用の昇降装置と、
    前記治具返却用の昇降装置の治具返却部位と、前記治具
    搬入用の昇降装置の治具搬入部位との間において、クラ
    ンプ治具を適宜作動タイミングにより返送する治具返送
    コンベヤと、前記各種板ばねに適合するクランプ態勢に
    調整セットされた前記クランプ治具をストックすると共
    に、段取り替えに伴ない1台毎の入れ換えをなすための
    治具ストック搬出入工程部において、次期オーダーの板
    ばね用に合せて予め調整セットされた相当数の次期使用
    クランプ治具をストック待機すると共に、段取り替えに
    伴ない適時ピッチ移動させて先行使用されたクランプ治
    具の回収ストックおよびストック内の次期使用クランプ
    治具の搬出を1台毎交互に行なうストックコンベヤと、
    往動搬出状態と、復動搬入状態とが適時切換え可能とさ
    れて前記治具返送コンベヤにより返送された先行使用ク
    ランプ治具を所定部位まで搬入し得る一方、前記ストッ
    クコンベヤから搬出された次期使用クランプ治具を前記
    治具返送コンベヤ側へ移送する往復コンベヤと、前記治
    具返送コンベヤと前記往復コンベヤとの間においてクラ
    ンプ治具の移転を行なう適宜治具トランスファーと、前
    記ストックコンベヤと往復コンベヤとの間の各部側にお
    いて、先行使用クランプ治具を上昇搬入する治具回収用
    の昇降装置および次期使用クランプ治具を下降搬出する
    治具搬出用の昇降装置とを備えて構成されることを特徴
    とする板ばねの製造工程におけるシステム。
  2. 【請求項2】  前記板ばね用のクランプ治具について
    は、前記応力発生機および反り戻し用の解除装置の夫々
    の基枠台上における作業位置に水平状に定置される横長
    レール枠形の基台と、前記基台の中央部において、各種
    板ばねに適合し得る支持高さを有する複数種のものと交
    換可能に設置された第1受け具と、前記第1受け具を基
    準にして前記基台の両側の所定位置において、各種板ば
    ねに適合し得る支持高さを有する複数種のものと変位交
    換可能に配置された一対の第2受け具と、前記両第2受
    け具の外側において、各種板ばねに適合し得る所要の待
    機位置で起立対向状態に配置され、前記基台の左右両側
    の所定範囲に亘り進退移動に設定されて当該反弓形変形
    板ばねの両端を係合する一対のクランプ爪と、前記双方
    のクランプ爪を当該反弓形変形板ばねに対するクランプ
    位置に不動化保持するロック手段とを備え、前記両クラ
    ンプ爪を、前記クランプ操作装置の操作制御に従い、所
    要の待機位置とクランプ位置との間に亘り適時進退切換
    え変移操作されるように構成したことを特徴とする請求
    項1記載の板ばねの製造工程におけるシステム。
  3. 【請求項3】  前記応力付与クランプ工程部および反
    り戻し分離工程部におけるクランプ治具のための治具保
    持装置については、前記応力発生機および反り戻し用解
    除装置の夫々における一対単位で配設されており、作動
    シリンダの適時往復動により、所定外側待機位置と内側
    前端位置とに変移操作される移動体と、前記当該の移動
    体の前端下部に開閉自在に装設されて前記クランプ治具
    における基台の両端部の固定および解放をなし得るチャ
    ック具と、前記当該の移動体上に装設されて操作シリン
    ダの往復動により前記当該チャック具を開閉するための
    開閉操作機構部とを備えて構成したことを特徴とする請
    求項1記載の板ばねの製造工程におけるシステム。
  4. 【請求項4】  前記応力発生機および反り戻し用解除
    装置については、前記板ばね用のクランプ治具を作業位
    置に載置し得る基枠台上に立設されて、作業空間部を有
    する略門枠形の本体と、前記本体中央の作業中心に縦設
    されて前記クランプ治具上に載置された板ばねの中央部
    をパッドで押圧保持する押圧機構部と、前記本体の両側
    に配設されて互いに同一または別異の作動条件で作動可
    能に設定された一対の位置調整機構部と、前記双方の位
    置調整機構部における昇降調整部に対し垂下状に装設さ
    れて互いに同一または別異の作動条件で作動可能に設定
    された一対の昇降加圧機構部と、前記双方の昇降加圧機
    構部における昇降加圧部材に連繋されて板ばねに対する
    加圧変形作業の開始位置および終了位置に切換え変移さ
    れると共に、板ばねに対する双方の捕捉具の位置を、互
    いに同一または別異の条件で変更調整可能とされた一対
    の捕捉加圧機構部とを備え、前記押圧機構部を基準とし
    た両側の各機構部の配置状態および前記両側の捕捉具の
    位置が、各種板ばねに適合する対称または非対称を含む
    所要の加圧作動態勢に変更調整セット可能に構成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の板ばねの製造工程におけ
    るシステム。
  5. 【請求項5】  前記応力付与クランプ工程部および反
    り戻し分離工程部におけるクランプ治具のためのクラン
    プ操作装置については、前記応力発生機および反り戻し
    用解除装置の夫々における両側に一対単位で配設されて
    おり、正逆回転型式の駆動モータに適宜連繋された回転
    ねじ軸に沿って変移される移動調整体を有し、前記クラ
    ンプ治具の両クランプ爪を各種板ばねの両端に適応する
    待機位置に調整するための位置調整機構部と、前記位置
    調整機構部の移動調整体に設置された往復動型式の作動
    シリンダに適宜連繋された往復可動体を有し、前記クラ
    ンプ治具の両クランプ爪を、所定の待機位置とクランプ
    位置との間に亘り適時進退変位する往復操作機構部と、
    前記往復操作機構部の往復可動体に装設されたロック操
    作手段により前記双方のクランプ爪と係脱可能にされた
    ロック片を有し、双方のクランプ爪を前記待機位置でロ
    ックしてクランプ位置で解放またはクランプ位置でロッ
    クして待機位置で解放し得るロック機構部とを備え、ク
    ランプ操作の開始位置および終了位置が、各種板ばねに
    適合する態勢に変更調整セット可能に構成したことを特
    徴とする請求項1記載の板ばねの製造工程におけるシス
    テム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5653496B1 (ja) * 2013-08-27 2015-01-14 株式会社サンポー ショットブラスト装置
CN104588441A (zh) * 2014-10-15 2015-05-06 中航飞机股份有限公司西安飞机分公司 一种壁板预应力喷丸校形的方法和预弯夹具

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