JPH0429816Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車輛用シート等におけるヘツドレス
トの取付構造に関するものである。

従来の技術 車輛用シート等のヘツドレストを固定式に取付
けるにはシートバツクの組立段階でヘツドレスト
のステーをシートバツクのバツクフレームに溶接
等で直付することが考えられる。然し、この場合
には既に取付けられているヘツドレストがシート
バツクのクツシヨン材や表皮材をシートバツクフ
レームに取付けるときの邪魔になる。

そのため、従来、第７図に示す如くシートバツ
クＢのバツクフレーム１にヘツドレストガイド２
を取付けると共に、クツシヨン材３，表皮材４を
シートバツクフレーム１に組付けることによりシ
ートバツクＢを構成した後、ヘツドレストＨのス
テーＳをヘツドレストガイド２に嵌込み固定する
ことによりヘツドレストＨがシートバツクＢに取
付けられているのが通常である。

然し、このヘツドレストの取付構造ではヘツド
レストがガタ付かないようヘツドレストガイド２
をシートバツクフレーム１に強固に固定しなけれ
ばならないため、シートバツクフレーム１の組立
てに手間が掛かる。また、そのヘッドレストガイ
ド２は座者の肩や背中に当る位置に存在するか
ら、シートバツクＢのクツシヨン材３として薄肉
に形成したものを取付けることができず、比較的
肉厚で嵩高に形成したものを用いなければならな
い。

考案が解決しようとする課題 本考案は、ヘツドレストをシーツバツクに簡単
な構造で確実に取付け得ると共にシート全体の体
裁も良好に保てるヘツドレストの取付構造を提供
することを課題とする。

課題を解決するための手段 本考案に係るヘツドレストの取付構造において
は、ヘツドレスト本体から突出するヘツドレスト
フレームの突片とシートバツク本体から突出する
シートバツクフレームの突片とを対接固着させて
ヘツドレストのステー部とし、そのヘツドレスト
のステー部をヘツドレスト本体とシートバツク本
体との間に配置するカバーで被覆し、更に、突片
相互の対接固着に要するカバーの開口を蓋体で閉
塞することにより構成されている。

このヘツドレストの取付構造では、ヘツドレス
ト本体から突出するヘツドレストフレームの突片
とシートバツク本体から突出するバツクフレーム
の突片とを対接固着したステー部で、ヘツドレス
トをシートバツクに取付けるからヘツドレストを
簡単な構造で強固に固定できるばかりでなく、シ
ートバツクフレームには突片が存在するだけであ
るから比較的肉薄なクツシヨン材をシートバツク
に組付けても異和感を感じさせることがなく、ま
た、ステー部をヘツドレスト本体とシートバツク
本体との間に配置するカバーで被覆ししかも各突
片の対接固着に要するカバーの開口を蓋体で閉塞
するところからシート全体として体裁上良好なも
のに構成できるようになる。

実施例 以下、第１〜６図を参照して説明すれば、次の
通りである。

ヘツドレスト１０は第１図で示すようにヘツド
レストフレーム１１にクツシヨン材１２を組付
け、その周面を袋状の表皮材１３で全体的に被包
することにより構成されている。このヘツドレス
ト本体１０からは、ヘツドレストフレーム１１に
一体装着した突片１４が突出されている。そのヘ
ッドレスト本体１０に対しては、予め突片１４を
収容する如くカバー１５を取付けることができ
る。このカバー１５はいずれも樹脂製のもので、
略Ｔ字形を有するカバー本体１５ａと、そのカバ
ー本体１５ａの背面等に後述する突片相互を対接
固着する必要上形成される開口１５ｂを閉塞する
蓋体１５ｃとから形成されている。カバー本体１
５ａはクリツプ１６やビス等でヘツドレスト本体
１０の下部に取付けることができ、また、蓋体１
５ｃはカバー本体１５ａの開口縁に掛止め爪１５
ｄ，１５ｄ…を係合することによりカバー本体１
５ａに着脱自在に嵌込み固定することができる。

シートバツク本体２０は、第２図に示すような
シートバツクフレーム２１を用いて構成されてい
る。そのシートバツクフレーム２１は上フレーム
部の略中央に下端側を溶接等で固定した突片２２
を備え、この突片２２は第３図で示すようにクツ
シヨン材２３、表皮材２４をシートバツクフレー
ム２１に組付けた状態で上方部分がシートバツク
本体２０から突出するよう位置されている。

このシートバツクにヘツドレストを取付けるに
は、ヘツドレスト本体１０から突出するヘツドレ
ストフレーム１１の突片１４とシートバツク本体
２０から突出するシートバツクフレーム２１の突
片２２とを対接させてねじ止め等で固定すること
により各突片１４，２２をヘツドレストのステー
部として組立てればよい。その各突片１４，２２
はボルトの挿入孔１４ａ，１４ａ…、２２ａ，２
２ａ…を相対応する板面位置に設け、第５図ａで
示すようなウエルドボルト２５或いは第５図ｂで
示す如くタツピングネジ２６を各挿入孔１４ａ，
１４ａ…、２２ａ，２２ａ…に挿入することによ
り互いをねじ止め固定するようにできる。また、
各突片１４，２２を対接固着するのに先立つて、
カバー本体１５ａをヘツドレスト本体１０に予め
取付けることにより突片１４をカバー１５の内部
に位置させ、その突片１４をカバー１５の内部で
シートバツクフレーム２１の突片２２に対接さ
せ、カバー本体１５ａの開口１５ｂを介してねじ
止め等を行うようにする。この対接固着後、カバ
ー１５の開口１５ｂは第６図で示す如く蓋体１５
ｃを掛止め爪１５ｄ，１５ｄ…でカバー本体１５
ａの開口１５ｂに係合することにより閉塞すれば
よい。

このように構成するヘツドレストの取付構造で
は、シートバツクフレーム２１に板状の突片２２
を備え、そのシートバツク本体２０から突出する
上方部分とヘツドレスト本体１０から突出するヘ
ツドレストフレーム１１の突片１４とを対接させ
て固着するから、ヘツドレストの取付前にクツシ
ヨン材２３、表皮材２４をシートバツクフレーム
２１に組付けることによりシートバツク本体２０
を予め組み立てることができる。このシートバツ
ク本体２０に組付けるクツシヨン材２３として
は、突片２２の下方部分がシートバツクの座者の
肩や背中が当る位置に存在するだけであるから比
較的薄肉に成形したものでも用いるようにでき
る。また、各突片１４，２２によるステー部はヘ
ツドレスト本体１０とシートバツク本体２０との
間に配置するカバー１５のカバー本体１５ａと蓋
体１５Ｃとで全体が被覆されているため、当該ス
テー部が外部に全く露呈することがない。また、
カバー１５には蓋体１５ｃがカバー本体１５ａに
嵌合せ固定されて着脱自在に取付けられているた
め、ヘツドレスト本体１０を交換する等の際に必
要に応じて簡単に取外すこともできる。

考案の効果 以上の如く、本考案に係るヘツドレストの取付
構造に依れば、ヘツドレスト本体から突出するヘ
ツドレストフレームの突片とシートバツク本体か
ら突出するシートバツクフレームの突片とを対接
固着するだけで、ヘツドレストをシートバツクに
簡単に取付けでき、また、その各突片を対接固定
させて形成されるステー部がカバーで被覆されて
いるから全体的に体裁のよいしかも安価な車輛用
シート等を構成できるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るヘツドレストの取付構造
を適用するヘツドレスト側を示す展開斜視図、第
２図は同シートバツク側のシートバツクフレーム
を示す斜視図、第３図は同シートバツク側の側断
面図、第４図は同ヘツドレストの取付構造を示す
展開斜視図、第５図ａは蓋体嵌着前のカバー個所
を示す横断面図、第５図ｂは同カバー個所の変形
例を示す横断面図、第６図は蓋体嵌着後のカバー
個所を示す横断面図、第７図は従来例に係るヘツ
ドレストの取付構造を示す側断面図である。 １０……ヘツドレスト本体、１４……ヘツドレ
ストフレームの突片、１５……カバー、１５ａ…
…カバー本体、１５ｃ……蓋体、２０……シート
バツク本体、２１……シートバツクフレーム、２
２……シートバツクフレームの突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステー部を介してヘツドレストをシートバツク
   に取付けるヘツドレストの取付構造において、ヘ
   ツドレスト本体から突出するヘツドレストフレー
   ムの突片と、シートバツク本体から突出するシー
   トバツクフレームの突片とを対接固着させてヘツ
   ドレストのステー部とし、そのステー部をヘツド
   レスト本体とシートバツク本体との間に配置する
   カバーで被覆し、更に、前記突片相互の対接固着
   に要するカバーの開口を蓋体で閉塞したことを特
   徴とするヘツドレストの取付構造。