JPH04288903A - Ｚ形鋼矢板の粗圧延方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は連続鋳造による鋳片から
製造するＺ形鋼矢板の圧延方法に係る。

【０００２】

【従来の技術】従来、Ｚ形鋼矢板の圧延製造方法は、均
熱炉などで加熱された鋼塊を図２に示される圧延機列の
分塊圧延機１１で１０パス程度のブルーミングを施した
矩形断面の造形角形鋼片２１（図３参照）を用い、各ロ
ール孔型２３〜３２（図３（Ｂ）〜（Ｋ））によって圧
延され、最終のロール孔型３３（図３（Ｌ））によりＺ
形鋼矢板３４が得られる。図３（Ａ）の点線は圧延前の
孔型２３を示す。造形角鋼片２１は図３（Ａ）に点線で
示される孔型２３において上下ロールの隙間をパス毎に
小さくする圧延を数回繰り返して所定の厚みとする。こ
の圧延では、圧延材が圧下によって、上下の孔型の間に
咬み出しが生じるため、厚み方向の圧下を２〜３パス行
うと圧延材を９０度回転してエッジングパスを行う必要
がある。

【０００３】このエッジング圧延の後は圧延材を２７０
度回転してエッジング圧延前の姿勢に戻し、再度圧延を
行う。このようにして孔型２３では厚み方向の圧延とエ
ッジング圧延を繰り返し、総計１０〜２０回のパス回数
によって所定の形状とされる。次いで図３（Ｃ）に示さ
れる孔型２４による圧延が行われるが、この孔型２４に
おいては通常３〜５回のパス回数で所定の形状とされ、
この孔型２４によってＺ形鋼矢板用の粗形鋼片２５が得
られる。粗形鋼片２５は分塊圧延機１１における最終断
面形状であり、この粗形鋼片２５は鋼塊および分塊圧延
中に発生した疵の手入れが必要であり、その後、図２に
示される加熱炉１２で再加熱し、形鋼圧延機群に送られ
る。形鋼圧延機群は粗圧延機１３、中間圧延機１４、お
よび仕上圧延機１５から構成されている。上記圧延機群
により各ロール孔型２６〜３３に圧延材を通過させるこ
とにより、Ｚ形鋼矢板３４に形成する。

【０００４】上記したように矩形断面の鋼塊を素材とす
る場合と、連続鋳造Ｈ形鋳片を素材とする場合がある。 このＨ形鋳片を素材とする圧延方法は、図４に示すよう
に、まず、一対の平行配置されたフランジ４２がウエブ
２２で一体的に連結されたＨ形鋳片４１を分塊圧延機１
１の孔形５０、５０ａ（図５参照）で、ウエブ４３との
間に空所４０、４０ａを形成するとともにフランジ４２
先端部のみの薄肉圧延を行うと同時に両フランジ４２を
拡開させてフランジ４２外側に湾曲面５１を形成した圧
延材５２とする。

【０００５】その後、図６に示すようにこの圧延材５２
を転回して、フランジ４２の外側面において突出してい
る部分５３を上下平ロール５４、５４ａの軽圧下によっ
て減面させ、湾曲面５１を平坦化して、フランジ４２の
巾出しが行われ、フランジ４２の先端部をΔＢだけ増加
するものである。（特公昭５９−１９７６５号公報）

【
０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなＺ形鋼矢板３４の圧延方法のうち分塊圧延によっ
て、鋼塊から粗形鋼片２５を得る圧延方法には下記のよ
うな種々の問題がある。 （イ）分塊圧延時の造形角形鋼片２１の造形パス、エッ
ジングパスおよび鋼片の回転作業の負荷が大きく、圧延
能率が低い。 （ロ）分塊圧延時、造形角形鋼片２１からの圧下が大き
く、変形の程度も大きいので圧延中に材料の捩れ、出曲
がりなどが発生し易く、ミスロールも発生する。 （ハ）分塊圧延時、変形程度が大きいことから疵の発生
が多く、粗形鋼片の手入が必要である。 （ニ）形鋼圧延機群１３、１４、１５で圧延する前に再
度加熱する必要がある。 （ホ）上記の問題点に関連して鋼塊からの歩留りが低い
。

【０００７】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、圧延能率および鋼塊歩留りが向上され、また、鋼片
の手入れが必要なく、粗形鋼片の再加熱が不要であるＺ
形鋼矢板の粗圧延方法を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段、作用】本発明によるＺ形
鋼矢板の粗圧延方法は、連続鋳造Ｈ形鋳片を素材とし、
このＨ形鋳片の一方のフランジの一側先端部内側は急傾
斜をなし、他方のフランジの一側先端部内側は緩傾斜を
なしており、また前記一方のフランジの他側先端部内側
は緩傾斜をなし、他方のフランジの他側先端部内側は急
傾斜をなす孔型によって、巾広げを伴う圧下で孔型を充
満させて成形することを特徴とするものであるから、Ｈ
形鋳片の一方のフランジの一側はその先端部内側から巾
方向に押圧がかかるように圧下され、他方のフランジの
内側はその先端部内側に増肉するように圧下される。ま
た一方のフランジの他側はその先端部内側に増肉するよ
うに圧下され、他方のフランジの他側はその先端部内側
から巾方向に押圧がかかるように圧下される。したがっ
て、ウエブの相互に対向する面側で、互いに逆の巾方向
に向かうメタルフローが生じて、Ｚ形に近い非対称鋼片
４４への変形がスムースに進行する。

【０００９】

【実施例】添付の図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。本発明にかかるＺ形鋼矢板用粗
形鋼片の粗圧延方法は、図１に示すように連続鋳造され
たＨ形鋳片を素材とする。図１において４１はＨ形鋳片
、４２、４３はＨ形鋳片のフランジ、４４はウエブで、
前記一対のフランジ４２、４３を連結してＨ形をなして
いる。１、１ａはそれぞれ上、下のロールに旋削された
孔型である。

【００１０】前記孔形１はＨ形鋳片４１の一方のフラン
ジ４３の一側先端部４３ａ内側に対して急傾斜をなし、
同じくＨ形鋳片４１の他方のフランジ４２の一側先端部
４２ａ内側に対して緩傾斜をなした形状の溝２、３を有
している。また、前記孔形１ａはＨ形鋳片４１の一方の
フランジ４３の他側先端部４３ｂ内側に対して緩傾斜を
なし、同じくＨ形鋳片４１の他方のフランジ４２の他側
先端部４２ｂ内側に対して急傾斜をなした形状の溝２ａ
、３ａを有している。

【００１１】このような孔型１、１ａによって、Ｈ形鋳
片４１の一方のフランジ４３の一側先端部４３ａは内側
から巾方向に押がかかるように圧下され，他方のフラン
ジ４２の一側先端部４２ａはその内側に増肉するように
圧下さる。また一方のフランジ４３の他側先端部４３ｂ
はその内側に増肉するように圧下され、他方のフランジ
４２の他側先端部４２ｂはその内側から巾方向に押圧が
かかるようにに圧下される。

【００１２】したがって、ウエブ４４の相互に対向する
面側で、互いに逆の巾方向に向かうメタルフローが生じ
、圧下の進行とともに孔型を充満させる成形圧延を行う
ものである（図１（Ｂ））。この結果、Ｚ形に近い非対
称鋼片４５への変形がスムースに進行し、ラップ疵や咬
出し等の欠陥が発生するようなことはない。

【００１３】上記のようにして、得られた非対称鋼片４
５は次の孔型５、５ａで圧延されて図１（Ｃ）に示され
るように鋼片４６が得られ、さらに圧延されて図１（Ｄ
）に示されるようにより成品形状に近い鋼片４７が得ら
れる。ここで、粗圧延が終了し、この後は従来と同様に
して、中間圧延機から仕上げ圧延機を通してＺ形鋼矢板
が得られる。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、圧延初期におけるＨ形
鋳片のフランジ先端部の薄肉化圧延あるいあ圧延材の転
回、エッジング圧延といった予成形が不要となり、圧延
のパス回数が少なく、またＺ形への変形がスムースに進
行し、圧延途中の鋼片の手入れ圧延終了までのサイクル
タイムが短縮できるので、再加熱が必要なく、圧延能率
および鋼塊歩留りが向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の圧延方法を示した説明図で
ある。

【図２】圧延機の配列を示した説明図である。

【図３】従来の圧延方法による孔型および鋼片を示す説
明図である。

【図４】圧延素材となるＨ形鋳片を示す端面図である。

【図５】従来のＨ形鋳片の粗圧延状態を示す断面図であ
る。

【図６】従来の軽圧下によるフランジ巾出し圧延状態を
示す断面図である。

【符号の説明】

１、１ａ　　孔型 ２、３、２ａ、３ａ　　孔型の溝部 ３５、３５ａ　　Ｈ形鋳片と孔型の間の隙間４１　　Ｈ
形鋳片 ４２、４３　　フランジ ４２ａ、４３ａ、４２ｂ、４３ｂ　　Ｈ形鋳片の先端部
４４　　ウエブ ４５　　Ｈ形鋳片のウエブ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　連続鋳造Ｈ形鋳片を素材とし、このＨ
   形鋳片の一方のフランジの一側先端部内側は急傾斜をな
   し、他方のフランジの一側先端部内側は緩傾斜をなして
   おり、また前記一方のフランジの他側先端部内側は緩傾
   斜をなし、他方のフランジの他側先端部内側は急傾斜を
   なす孔型によって、巾広げを伴う圧下で孔型を充満させ
   て成形することを特徴とするＺ形鋼矢板の粗圧延方法。