JPH08127657A - ジフェニルシロキサン硬化物の製法及び硬化物 - Google Patents

ジフェニルシロキサン硬化物の製法及び硬化物

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JPH08127657A
JPH08127657A JP6267395A JP26739594A JPH08127657A JP H08127657 A JPH08127657 A JP H08127657A JP 6267395 A JP6267395 A JP 6267395A JP 26739594 A JP26739594 A JP 26739594A JP H08127657 A JPH08127657 A JP H08127657A
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diphenylsiloxane
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cured product
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JP6267395A
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English (en)
Inventor
Robaato Haakunesu Buraian
ブライアン・ロバート・ハークネス
Kasumi Takeuchi
香須美 竹内
Tetsuyuki Michino
哲行 道野
Mamoru Tachikawa
守 立川
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Asia Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリジフェニルシロキサンの加工性を改善す
る。 【構成】 両末端に特定の官能基を有するジフェニルシ
ロキサンオリゴマーを成形し硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジフェニルシロキサンを
主成分とする硬化物、およびその製造方法に関する。本
発明における硬化性合成樹脂組成物は、例えば50℃か
ら500℃の間の温度での加熱、あるいは、300℃以
下の温度での紫外線照射により高い耐熱性、高い透明
性、一定値以上の臨界表面張力を有する硬化物を形成す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】ポリジフェニルシロキサンは優れた熱安
定性を有する白色の結晶性のポリマーであり、室温での
曲げ弾性率は4.4GPa という高い値を有する。ジフェ
ニルシロキサンホモポリマーはまた低い吸湿特性、高い
絶縁性、低い誘電率等、優れた電気特性を有するポリマ
ーである。
【0003】しかしながら、ジフェニルシロキサンホモ
ポリマーは重合度が約50を超えるものでは溶解性が極
端に低下し、高温に加熱したジフェニルエーテル、ター
フェニル、ジクロロベンゼンのような溶媒中に少量溶け
るのみであり、溶液からのキャステイングによる成型は
事実上不可能である。
【0004】このポリマーは260℃以下の温度では、
結晶性が高く、脆いため成型性に欠ける。260℃付近
で結晶相から中間相に移行するが該中間相も流動性に乏
しく500℃付近にある融点以上の温度では流動性を示
すが同時にまたポリマーの熱分解も開始するため、事実
上、成型加工が可能な温度領域は存在しない。以上に述
べたように、ポリジフェニルシロキサンホモポリマーは
加工性において極端に実用性の乏しい材料である。
【0005】ポリジフェニルシロキサンホモポリマーは
高弾性率を有する材料であるが、強度は極端に低く、構
造材料としては不適当である。また、高い結晶性のため
白濁しており、光透過性に乏しい。以上のように、ジフ
ェニルシロキサンホモポリマーは、加工性、機械物性、
光特性のいずれにおいても、実用性の乏しい材料であ
る。
【0006】より一般的なシロキサン系材料としては、
ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン、ジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリ
マー、ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン
コポリマー等があるが、本質的に低いガラス転移温度を
もつこれらのポリマーは、常温あるいは高温で柔らか
く、ゴム挙動を呈する。また、ケイ素に結合したメチル
基はケイ基に結合したフェニル基より熱安定性が低く、
故に、高温での使用に問題がある。これらのシロキサン
のもうひとつの欠点は揮発性の副生物の生成であり、原
料製造中あるいは硬化反応中に生じる3量体、4量体等
の環状オリゴマーが揮発性を有し、接点での絶縁を起こ
す等、特に、高温での電気材料用途には問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ポリジフェニルシロキ
サンは熱安定性、ならびに電気特性等に優れた性質を持
つポリマーである。しかし、上述のごとく、このポリジ
フェニルシロキサンのホモポリマーは溶解性および融解
特性そして中間相状態での流れ性で代表される加工性が
非常に悪く、また、高い結晶性に起因する脆性および低
い光透過性等に問題がある。ゆえに、本ポリマーの長
所、すなわち、熱安定性、剛性、電気特性等、を保持し
つつ、加工性を付与することにより工業的に有用な材料
を提供することが本発明の課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリジフ
ェニルシロキサンのオリゴマーならびにホモポリマーに
関する研究を行ない本発明の基礎となる以下の事実を見
いだした。即ち、該ポリマーの重合度nが約50以下の
場合、ポリマーの重合度とその融点とのあいだには図1
に示される関係が成り立ち、従って重合度nを適度に選
ぶことによりそのポリマーの融点を常温から500℃の
間で選ぶことが可能となった。融点以上の温度では、重
合度nが約50以下の場合、これらのポリマーはよい流
動性を示すことも見いだしている。上述のようにジフェ
ニルシロキサンは非常に高い耐熱性を有するため、50
0℃付近の温度での加工に十分耐える。
【0009】また、重合度nは本ポリマーの有機溶媒中
への溶解度とも一定の相関を有し、末端基の影響は無視
できないものの、nが3から6程度のポリマーは常温で
ほとんどの有機溶媒に可溶であり、nが7前後から11
位のオリゴマーは常温においてテトラヒドロフラン、ク
ロロホルム、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒に可溶
であり、多少の加熱によりベンゼン、トルエン等の芳香
族有機化合物にも溶解する。重合度が12から18程度
になると、熱トルエン、熱キシレンあるいは温テトラヒ
ドロフラン、温クロロフォルム、温N−メチルピロリド
ンのような溶媒を必要とする。これ以上の重合度を有す
る該ポリマーは一般の有機溶媒にはほとんど不溶となる
が重合度50程度までは極性の高沸点有機溶媒、たとえ
ばフェニルエーテル、オルトーターフェニル、N,N−
ジメチルホルムアミド等に150℃以上の高温で溶解可
能である。
【0010】本発明者らはまた、重合度が約50以下の
ポリジフェニルシロキサン(以後この種のポリジフェニ
ルシロキサンをジフェニルシロキサンオリゴマーと呼
ぶ)の両末端に反応性の官能基を導入する合成技術を開
発し(日本特許出願番号 特願平6−52009および
同6−52010)、両末端に反応性官能基を有するこ
れらのジフェニルシロキサンオリゴマーも基本的には上
記のジフェニルシロキサンと同様の融解及び溶解挙動を
示すことを確認した。
【0011】前記両末端に反応性官能基を有するジフェ
ニルシロキサンオリゴマーは次のようにして製造でき
る。即ちジフェニルシロキサンの環状三量体(ヘキサフ
ェニルシクロトリシロキサン)をR111213Si(O
1415Si)s - Li+ (式中R11,R12,R13
14,R15の内の少なくとも1つの置換基は水素原子又
は炭素原子数2〜10の飽和もしくは不飽和の炭化水素
基(但しフェニル基及び炭素原子数7〜10のアルキル
置換フェニル基を除く)を表わし、残りはメチル基、フ
ェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェニ
ル基であり、R11,R12,R13の内2つが共同して環状
の炭化水素を形成していてもよく、0≦s≦3である)
で示されるリチウムシラノレートを開始剤とする開環反
応により重合し、このようにして生じた新たなリチウム
シラノレートをR161718Si(OR1920Si)t
X(式中R16,R17,R18,R19,R20はR11〜R15
同じように定義され、0≦t≦3であり、Xは塩素、臭
素、ヨウ素から選ばれるハロゲン基、又はアセトキシ
基、プロピオキシ基に代表されるアシロキシ基を表わ
す。)で示されるケイ素化合物で末端停止反応を行な
う。
【0012】本発明者らはさらに、上記の融解及び溶解
挙動の調査を、酸素、窒素、イオウ等のヘテロ原子を一
部に有するより多様な官能基を有するポリジフェニルシ
ロキサンにまで拡張し、ジフェニルシロキサンオリゴマ
ーの優れた加工性と上記官能基の反応性に関する研究を
行ない、ジフェニルシロキサンを主成分とする硬化物を
与える組成物に関する発明を完成した。
【0013】前記両末端に酸素、窒素、イオウ等のヘテ
ロ原子を一部に有する反応性官能基を有するジフェニル
シロキサンオリゴマーは次のようにして製造できる。即
ち、第一の方法としてはヒドロシリル化反応により、官
能性オレフィンあるいは官能性アセチレンを、両末端の
一部にSiH基を有するジフェニルシロキサンオリゴマ
ーに導入するものであり、具体的には官能性オレフィン
あるいは官能性アセチレンとしてはアリルグリシジルエ
ーテル、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、
アリルアミン、N−メチルアリルアミン、N−トリメチ
ルシリルアリルアミン、塩化アリル、塩化イソブテニ
ル、プロパルギルメタクリレート、プロパルギルアクリ
レート等を挙げることができる。両末端の一部にSiH
基を有するジフェニルシロキサンオリゴマーとしては、
1,1,3,3,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサ
ン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカフ
ェニルペンタシロキサン、1,3,3,5,5,7,
7,9−オクタフェニルペンタシロキサン等によって代
表されるフェニル基およびSi−H基からのみなるジフ
ェニルシロキサンオリゴマー、1,1,9,9−テトラ
メチル−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペン
タシロキサン、1,1,13,13−テトラメチル−
3,3,5,5,7,7,9,9,11,11−デカフ
ェニルヘプタシロキサン等によって代表されるジメチル
ハイドロジェンシロキシ基とフェニル基を置換基として
持つジフェニルシロキサンオリゴマー、1,9−ジエチ
ル−1,3,3,5,5,7,7,9−オクタフェニル
ペンタシロキサンの如くSiH、フェニル基以外の官能
基を有するジフェニルシロキサンオリゴマーを例示する
ことができる。本方法のヒドロシリル化反応を行なうに
は上記の原料に、白金化合物、ロジウム化合物、ニッケ
ル化合物等に代表されるヒドロシリル化反応触媒を添加
し、これを行なうことができる。
【0014】第二の方法としては両末端シラノール官能
性ジフェニルシロキサンオリゴマーに特定の環状ケイ素
化合物を作用させる方法をあげることができ、この場合
該ジフェニルシロキサンオリゴマーとしては、1,1,
3,3,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサン−1,
5−ジオール、1,1,3,3,5,5,7,7,9,
9−デカフェニルペンタシロキサン−1,9−ジオール
等のオリゴマーを例示でき、前記環状ケイ素化合物とし
ては1,2,2,4−テトラメチル−1−アザ−2−シ
ラシクロペンタン、1−フェニル−2,2,3−トリメ
チル−1−アザ−2−シラシクロブタンに代表されるア
ミノアルキル基を導入しうるもの、1−イソプロペニル
−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタ
ンに代表されるアミド修飾アルキル基を導入しうるも
の、2,2−ジメチル−1−オキサ−2−シラシクロペ
ンタン、2,2−ジメチル−1−チア−2−シラシクロ
ペンタン、2,2,4−トリメチル−5−オキソ−1−
オキサ−2−シラシクロペンタン等、それぞれヒドロキ
シアルキル基、メルカプトアルキル基、カルボキシアル
キル基を導入することができるものを挙げることができ
る。この方法では前記ジフェニルシロキサンオリゴマー
と上記の環状ケイ素化合物を接触させること、あるいは
少量の酸または塩基触媒の存在下に接触させることによ
り反応性官能基を有するジフェニルシロキサンオリゴマ
ーを製造することができる。
【0015】第三の方法は第二の方法と同様に両末端シ
ラノール官能性ジフェニルシロキサンオリゴマーに反応
性官能基を有するシラン化合物を作用させるもので該シ
ラン化合物は置換基として前記反応性官能基、例えば3
−アミノプロピル基、3−(メタクリロキシ)プロピル
基、3−(グリシドキシ)プロピル基等の官能基性アル
キル基の他にクロロ、アセトキシ基、メトキシ基の如き
の反応性置換基を有するものである。具体的には3−
(メタクリロキシ)プロピルジメチルクロロシラン、3
−(グリシドキシ)プロピルジメチルメトキシシラン等
を挙げることができる。
【0016】第四の方法は既存の反応性官能基を有する
ジフェニルシロキサンオリゴマーの反応によって新たな
反応性官能基を有するオリゴマーを製造する方法であ
り、クロロプロピル基を有するジフェニルシロキサンオ
リゴマーとアルキルアミンの反応による3−(N−アル
キルアミノ)プロピル基を有するオリゴマーの製造、ア
ミノプロピル基を有するジフェニルシロキサンオリゴマ
ーと塩化アシルとの反応によるアミドグループを有する
オリゴマーの製造、N−メチルアミノプロピル基を有す
るジフェニルシロキサンオリゴマーとアクリレート化合
物とのマイケル付加反応によるエステルグループを有す
るオリゴマーの製造方法を例示することができる。
【0017】本発明は下記式(1)で示されるジフェニ
ルシロキサンオリゴマーを、下記(i),(ii)及び
(iii )から選ばれる条件下で加熱又は光照射により硬
化反応を生じさせる、ジフェニルシロキサン硬化物の製
造方法である。
【0018】
【化2】
【0019】(式中、R1 ,R2 ,R3 の内の少なくと
も1つの置換基及びR6 ,R7 ,R8の内の少なくとも
1つの置換基は、水素原子又は炭素原子数2〜10の飽
和もしくは不飽和の炭化水素基で窒素、酸素、硫黄及び
ケイ素から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよいもの
であり(但し、フェニル基及びアルキル置換フェニル基
を除く)、また、R1 ,R2 及びR3 の内2つが共同し
て環状の炭化水素を形成していてもよく、R6 ,R7
びR8 についてもR1 ,R2 ,R3 と同様であり、
1 ,R2 ,R3 ,R6 ,R7 ,R8 の内の残りの基
は、もしあれば、メチル基、フェニル基又は炭素原子数
7〜10のアルキル置換フェニル基であり;R4とR5
は有機基であり、同時にフェニル基になることはなく、
9 とR10は有機基であり、同時にフェニル基になるこ
とはなく;1≦m≦50であり;kとnは独立に、0≦
k≦3,0≦n≦3である) (i)硬化用触媒の存在下、(ii)重合用開始剤または
重合触媒の存在下、(iii )硬化用触媒及び重合用開始
剤の不存在下。
【0020】本発明製造方法における硬化反応が重合反
応である場合はジフェニルシロキサンオリゴマーの置換
基の種類により大別して三通りの反応で硬化可能であ
る。まず第一に、式(1)で示されるジフェニルシロキ
サンオリゴマーにおいてR1 ,R2 ,R3 の内少なくと
も1つが重合反応性の不飽和基を有する有機基であり、
かつR6 ,R7 ,R8 の内の少なくとも1つが重合反応
性の不飽和基を有するものでありうる。この場合、R1
〜R3 及びR6 〜R8 の残りの基は、もしあれば、メチ
ル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置
換フェニル基、例えばトリル基、キシリル基、エチルフ
ェニル基でありうる。
【0021】前記重合反応性の不飽和基の例としては、
ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル
基、クロチル基、ヘキセニル基、オクテニル基等の炭素
数2以上のアルケニル基、エチニル基、プロピニル基、
プロパルギル基、ブチニル基、フェニルエチニル基に代
表されるアルキニル基、4−ビニルフェニル基、3−ビ
ニルフェニル基、4−ビニルベンジル基、3−ビニルベ
ンジル基、β−(4−ビニルフェニル)エチル基に代表
されるスチレン系置換基、アクリロイル、メタクリロイ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアクリルア
ミド、ジメタクリルアミド等を挙げることができる。
【0022】前記重合による化合物(1)の硬化は空気
中、不活性雰囲気中のいずれでも行なうことができ、つ
ぎの3つの方法から選ばれる方法を用いることができ
る。即ち、第一の方法は300℃以下の温度での紫外線
照射することである。第二の方法は重合開始剤を添加
し、20℃〜500℃の温度で重合することである。第
三の方法は重合開始剤を加えず、100℃〜500℃の
温度で加熱することである。第一の方法においては光重
合開始剤を添加するのが望ましく、該開始剤としてはベ
ンゾフェノン系およびベンゾイン系の化合物を例示する
ことができ、添加量は0.1から10重量%が適当であ
る。熱反応であるばあい、150℃から500℃の温度
域がより適当であり、重合開始剤あるいは重合触媒を用
いる場合、50〜500℃の温度域が最適である。重合
開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリルに代表され
るアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、2,4−ジク
ロロベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド等
の過酸化物を例示することができ、添加量は0.1から
5重量%が適当である。
【0023】第二に、式(1)で示されるジフェニルシ
ロキサンオリゴマーにおいてR1 ,R2 ,R3 の内少な
くとも2つの置換基が互につながってトリメチレン基あ
るいは置換トリメチレン基を形成し、従ってシラシクロ
ブタン構造を形成するものであり、R6 ,R7 ,R8
ついてもR1 ,R2 ,R3 と同様でありうる。この場
合、R1 〜R3 及びR6 〜R8 の内残りの基は、もしあ
れば、メチル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10の
アルキル置換フェニル基、例えばトリル基、キシリル
基、エチルフェニル基でありうる。
【0024】このシラシクロブタン構造の官能基を有す
るものの架橋反応又は鎖延長反応には白金化合物および
ロジウム化合物から選ばれる触媒を用いることができ
る。添加量は0.1ppm から100ppm が適当である。
最適な反応温度および反応時間は相関があるが、短時間
に硬化物を得るには80℃以上300℃以下の温度で1
分から2時間の範囲で加熱するのが望ましい。
【0025】第三に、式(1)で示されるジフェニルシ
ロキサンオリゴマーにおいて、R1,R2 ,R3 の内少
なくとも1つがエポキシ基を含むアルキル基、アルケニ
ル基又はアリール基であり、R6 ,R7 ,R8 の内少な
くとも1つがエポキシ基を含むアルキル基、アルケニル
基又はアリール基でありうる。この場合、R1 〜R3
びR6 〜R8 の内残りの基は、もしあれば、メチル基、
フェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェ
ニル基、例えばトリル基、キシリル基、エチルフェニル
基でありうる。
【0026】このエポキシ基を含むオリゴマーの重合に
はベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ト
リエチレンジアミン、ジアザシクロウンデセン等の3級
アミン、フッ化ホウ素のアミンコンプレックス、あるい
はHAs 6 のジフェニルヨードニウム塩を触媒として
用いることができる。添加量は1〜10重量%で、50
〜200℃の間の温度で0.1〜10時間加熱し硬化す
るのが望ましい。
【0027】本発明の製造方法における硬化反応が酸化
反応に基づくシロキサン形成反応である場合、式(1)
で示されるジフェニルシロキサンオリゴマーにおいて、
1,R2 ,R3 の内少なくとも1つが、水素原子、直
鎖状もしくは分岐状の飽和炭化水素基、アルケニル基、
アルキル基、アラルキル基及びR1 ,R2 ,R3 の内2
つの置換基が互に結合してトリメチレン基、テトラメチ
レン基、ペンタメチレン基から選ばれたるシラシクロ構
造を形成するものから選ばれる1種であり、R 6
7 ,R8 もR1 〜R3 と同様に定義されるものであり
うる。これらの基が上記酸化反応に関与しうる。この場
合R1 〜R3 ,R6 〜R8 の内残りの基は、もしあれ
ば、メチル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のア
ルキル置換フェニル基、例えばトリル基、キシリル基、
エチルフェニル基でありうる。
【0028】前記酸化反応に基づくシロキサン形成反応
に関与しうる官能基の例としては、水素原子、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基に代
表される飽和のn−アルキル基;イソプロピル基、se
c−ブチル基、2−メチルプロピル基、t−ブチル基、
イソペンチル基、sec−ヘキシル基、2−エチルヘキ
シル基に代表される飽和の分岐アルキル基;ビニル基、
アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、クロチル
基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、あ
るいはエチニル基、プロピニル基、プロパルギル基、ブ
チニル基、フェニルエチニル基に代表されるアルキニル
基、あるいはベンジル基、フェネチル基等のアラルキル
基、また、R1 ,R2 ,R3 のうち、またR6 ,R7
8 のうち、ふたつの置換基がトリメチレン基、テトラ
メチレン基、ペンタメチレン基のように互いにつながっ
てシラシクロ構造を形成するものが挙げられる。
【0029】本発明において酸化反応によりシロキサン
結合を形成する官能基(易酸化性官能基)の選択及び架
橋反応条件(すなわち酸化反応条件)で重要なことは易
酸化性官能基が架橋反応条件下において、ケイ素に結合
したフェニル基と比較して容易に酸化されることであ
る。一般によく知られていることであるが、シリコーン
でケイ素に結合している炭化水素基の耐酸化安定性の順
序はフェニル基>>メチル基>ビニル基>他のアルキル
基であり(p.530,L.H.Brown,Trea
tise on coatings,vol.1,Pa
rt III ″Film−Forming Compos
itions″,Ed.R.R.Myers and
J.S.Long,Published by Mar
cel Dekker,Inc.,New York,
1972)置換基が上記の容易に酸化される官能基であ
る場合、該重合体分子を空気中、250℃以上の温度で
1秒から5時間加熱することによりケイ素−フェニル結
合を損なうことなく該官能基を酸化し、該共重合体の硬
化を図ることができる。最適な反応温度および反応時間
は相関があるが、短時間に硬化物を得るには300℃以
上450℃以下の温度で1分から2時間の範囲で加熱す
るのが望ましい。
【0030】本発明製造方法における硬化反応は架橋剤
又は鎖延長剤を介する付加反応又は縮合反応であっても
よい。
【0031】本発明製造方法における硬化反応が一般式
(1)で示される重合体分子間の架橋を形成する付加反
応である場合、置換基の種類により大別して3通りの反
応により硬化可能である。第一は、R1 ,R2 ,R3
うちの少なくとも一つ、また、R6 ,R7 ,R8の内の
少なくとも1つがアルケニルあるいはアルキニル性の不
飽和炭化水素基であり、該重合体分子に、一分子中にケ
イ素に直接結合した水素原子(Si−H)を2個以上有
する化合物(架橋剤又は鎖延長剤)と付加反応の触媒を
加えることができる。前記R1 〜R3 及びR6 〜R8
残りの基はメチル基、フェニル基又は炭素原子数7〜1
0のアルキル置換フェニル基でありうる。一般式(1)
で表される重合体でR1 ,R2 ,R3 の少なくとも一つ
またR6 ,R7 ,R8 の内の少なくとも1つがアルケニ
ル基、あるいはアルキニル基であるものの例としては、
1,1,9,9−テトラアリル−1,9−ジメチル−
3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシロキ
サン、1,9−ジビニル−1,1,9,9−テトラメチ
ル−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシ
ロキサン、1,5−ジビニル−1,1,3,3,5,5
−ヘキサフェニルトリシロキサン、1,9−ジ(ビニル
フェニル)−1,1,9,9−テトラメチル−3,3,
5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシロキサン等を
挙げることができる。架橋剤又は鎖延長剤としては1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,
7−テトラメチルシクロテトラシロキサンに代表される
メチルハイドロジェンシロキサン化合物のほかにジフェ
ニルシロキサンオリゴマーとして1,1,3,3,5,
5−ヘキサフェニルトリシロキサン、1,9−ジメチル
−3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシロ
キサンなどを挙げることができる。ここで上記鎖長剤は
前記式(1)の化合物であってもよい。
【0032】組成物中のSiH基と(アルケニルおよび
/あるいはアルキニル性の)不飽和基のモル比は0.5
と2.0の間の値ならば何でもよい。硬化反応雰囲気は
空気でもあるいは不活性雰囲気でもよく、反応は白金化
合物およびロジウム化合物に代表されるヒドロシリル化
反応触媒の存在下でおこなう。触媒の量は0.1ppmか
ら100ppm の間の値が適当である。この触媒の存在
下、50℃から350℃に加熱することにより硬化物を
得る。最適な反応温度および反応時間は相関があるが、
短時間に硬化物を得るには100℃以上300℃以下の
温度で1分から2時間の範囲で加熱するのが望ましい。
【0033】第二は、上記一般式(1)で表される重合
体分子間の架橋を形成する反応が付加反応であり、
1 ,R2 ,R3 のうちの少なくとも一つ、また、
6 ,R7 ,R8 の内の少なくとも1つが水素原子であ
る場合で、該重合体分子に、一分子中に少なくとも2個
のアルケニル及び/又はアルキニル性の不飽和基を有す
る化合物を架橋剤もしくは鎖延長剤として加えることが
できる。前記R1 〜R3 及びR 6 〜R8 の残りの基はメ
チル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル
置換フェニル基でありうる。一般式(1)で表される重
合体分子のR1 2 3Siで表されるシリル基として
はジメチルシリル基、メチルシリル基、トリハイドロジ
ェンシリル基、フェニルシリル基、メチルエチルシリル
基、ジエチルシリル基、エチルシリル基、プロピルシリ
ル基などを挙げることができる。架橋剤又は鎖延長剤と
して用いる化合物としては1,5−ペンタジエン、1,
6−ヘキサジエン、ジビニルベンゼンに代表される不飽
和炭化水素化合物および1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5−トリ
ビニル−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン
に代表されるビニル基置換シロキサン化合物のほかに一
般式(1)で示される重合体分子でR1 ,R2 ,R3
なかの少なくとも1つ、また、R6 ,R7 ,R8 の内の
少なくとも1つがアルケニル基、あるいはアルキニル基
であるもの、たとえば1,1,9,9−テトラアリル−
1,9ジメチルヘキサフェニルペンタシロキサンを挙げ
ることができる。
【0034】この組成物中のSiH基と、アルケニルお
よび/あるいはアルキニル性の不飽和基のモル比は0.
5と2.0の間の値ならば何でもよい。硬化反応雰囲気
は空気でもあるいは不活性雰囲気でもよく、反応は白金
化合物およびロジウム化合物に代表されるヒドロシリル
化反応触媒の存在下1秒から5時間の加熱でおこなう。
触媒の量は0.1ppm から100ppm の間の値が適当で
ある。重合体分子、架橋剤、触媒の混合物を50℃から
350℃に加熱することにより硬化物を得る。最適な反
応温度および反応時間は相関があるが、短時間に硬化物
を得るには100℃以上300℃以下の温度で1分から
2時間の範囲で加熱するのが望ましい。
【0035】本発明に用いるヒドロシリル化触媒として
は白金化合物では塩化白金酸、白金(0)ビニルシロキ
サン錯体、活性炭担持白金を、ロジウム化合物ではトリ
ストリフェニルホスフィンロジウム(I)クロリド、
(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)クロリ
ドの二量体等を挙げることができるが、一般にヒドロシ
リル化反応において触媒活性のある白金あるいはロジウ
ム化合物であればなんでもよい。
【0036】第三は、前記式(1)においてR1
2 ,R3 の内の少なくとも1つがエポキシ基を有する
有機基、アミノ基を有する有機基、置換アミノ基を有す
る有機基、カルボキシル基を有する有機基、ヒドロキシ
ル基を有する有機基、メルカプト基を有する有機基、イ
ソシアナート基を有する有機基及びビニル基を有する有
機基から選ばれる一種であり、前記架橋剤又は鎖延長剤
が上記基と反応性をするエポキシ基、アミノ基、置換ア
ミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト
基、イソシアネート基及びビニル基から選ばれる官能基
を1分子中に少なくとも2個有するものであってもよ
い。
【0037】末端にエポキシ基を有するジフェニルシロ
キサンオリゴマーは、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミンによって代表される
1分子中に少なくとも2個のアミノ基を有する硬化剤と
混合して100〜250℃の温度で10分〜20時間加
熱することにより硬化させることができる。この場合の
ジフェニルシロキサンオリゴマーと硬化剤の比は硬化物
が得られれば格別限定されるものではないが、架橋剤が
有する官能基の個数にもよるが、通常はそれぞれの官能
基のモル比を基準にして0.5:1〜1:0.5、より
好ましくは0.8:1〜1:0.8が適当である。
【0038】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がアミノプロピルの様なアミノ基、あるいはN−メ
チルアミノプロピル基に代表される置換アミノ基の場合
には、ポリグリシジルアミンタイプ等の複数のエポキシ
基を有する架橋剤、あるいはヘキサメチレンジイソシア
ネート、ジイソシアン酸トルイレン等の複数のイソシア
ネート基を有する架橋剤とともに100〜250℃の温
度で10分〜20時間加熱することにより付加反応を起
こし、これによって硬化物を得ることができる。この場
合のジフェニルシロキサンオリゴマーと硬化剤の比は硬
化物が得られれば格別限定されるものではないが、架橋
剤が有する官能基の個数にもよるが、通常はそれぞれの
官能基のモル比を基準にして0.5:1〜1:0.5、
より好ましくは0.8:1〜1:0.8が適当である。
同じく、アミノ基を末端基として持つジフェニルシロキ
サンオリゴマーを用い、フタル酸クロリド等の複数のク
ロロカルボニル基を有する架橋剤、あるいはピロメッリ
ト酸無水物に代表される複数のカルボン酸無水物官能基
を有する架橋剤とともに50〜300℃の温度で10分
〜20時間加熱することにより縮合反応を起こし、これ
によって硬化物を得ることができる。この場合のジフェ
ニルシロキサンオリゴマーと硬化剤の量比は硬化物が得
られれば格別限定されるものではないが、架橋剤が有す
る官能基の個数にもよるが、通常はそれぞれの官能基の
モル比を基準にして0.5:1〜1:0.5、より好ま
しくは0.8:1〜1:0.8が適当である。
【0039】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がカルボキシル基(たとえば−CH2 CH2 CH2
COOH)の場合には、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミンによって代表され
る、1分子中に少なくとも2個のアミノ基を有する架橋
剤、あるいはエチレングルコール、ペンタエリスリトー
ルに代表される複数のヒドロキシ基を有する架橋剤とと
もに100〜300℃の温度で10分〜20時間加熱す
ることにより縮合反応を起こし、これによって硬化物を
得ることができる。この場合のジフェニルシロキサンオ
リゴマーと硬化剤の量比は硬化物が得られれば格別限定
されるものではないが、架橋剤が有する官能基の個数に
もよるが、通常はそれぞれの官能基のモル比を基準にし
て0.5:1〜1:0.5、より好ましくは0.8:1
〜1:0.8が適当である。
【0040】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がヒドロキシプロピルの様なヒドロキシ基の場合に
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアン酸
トルイレン等の複数のイソシアネート基を有する架橋剤
とともに100〜250℃の温度で10分〜20時間加
熱することにより付加反応を起こし、これによって硬化
物を得ることができる。この場合のジフェニルシロキサ
ンオリゴマーと硬化剤の量比はそれぞれの官能基のモル
比が1:1前後が適当である。同じく、ヒドロキシ基を
末端基としてもつジフェニルシロキサンオリゴマーを用
い、フタル酸クロリド等の複数のクロロカルボニル基を
有する架橋剤、あるいはテレフタル酸、アジピン酸、ピ
ロメリット酸に代表される複数のカルボキシル基を有す
る架橋剤とともに50〜250℃の温度で10分〜20
時間加熱することにより縮合反応を起こし、これによっ
て硬化物を得ることができる。この場合のジフェニルシ
ロキサンオリゴマーと硬化剤の量比は硬化物が得られれ
ば格別限定されるものではないが、架橋剤が有する官能
基の個数にもよるが、通常はそれぞれの官能基のモル比
を基準にして0.5:1〜1:0.5、より好ましくは
0.8:1〜1:0.8が適当である。
【0041】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がメルカプトプロピルの様なメルカプト基の場合に
は、1,6−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン、1,
3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメ
チルシクロテトラシロキサンに代表される、複数のアル
ケニル基を有する架橋剤の存在下で紫外線照射を行なう
ことにより付加反応を起こし、これによって硬化物を得
ることができる。この場合のジフェニルシロキサンオリ
ゴマーと硬化剤の量比は硬化物が得られれば格別限定さ
れるものではないが、架橋剤が有する官能基の個数にも
よるが、通常はそれぞれの官能基のモル比を基準にして
0.5:1〜1:0.5、より好ましくは0.8:1〜
1:0.8が適当である。
【0042】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がイソシアナートプロピルの様なイソシアネート基
の場合には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミンによって代表される複数の
アミノ基を有する架橋剤とともに50〜200℃の温度
で10分〜20時間加熱することにより付加反応を起こ
し、これによって硬化物を得ることができる。この場合
のジフェニルシロキサンオリゴマーと硬化剤の量比は硬
化物が得られれば格別限定されるものではないが、架橋
剤が有する官能基の個数にもよるが、通常はそれぞれの
官能基のモル比を基準にして0.5:1〜1:0.5、
より好ましくは0.8:1〜1:0.8が適当である。
【0043】ジフェニルシロキサンオリゴマーの末端官
能基がビニル基、アリル基の様なアルケニル基の場合に
は、トリメチロールプロパントリス−(β−チオプロピ
オネート)に代表される複数のメルカプト基を有する架
橋剤の存在下で紫外線照射を行なうことにより付加反応
を起こし、これによって硬化物を得ることができる。こ
の場合のジフェニルシロキサンオリゴマーと硬化剤の量
比は硬化物が得られれば格別限定されるものではない
が、架橋剤が有する官能基の個数にもよるが、通常はそ
れぞれの官能基のモル比を基準にして0.5:1〜1:
0.5、より好ましくは0.8:1〜1:0.8が適当
である。
【0044】上記の一般式(1)で示される重合体分子
のR4 とR5 は有機基であり、同時にフェニル基になる
ことはなく、一方または両方がR1 ,R2 ,R3 の内の
少なくとも1つと同様な有機基でエポキシ基、アミノ
基、置換アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
メルカプト基、イソシアナート基のいずれかを含んでい
るものでもよい。R9 とR10は有機基であり、同時にフ
ェニル基になることはなく、一方または両方がR6 ,R
7 ,R8 の内の少なくとも1つと同様な有機基でエポキ
シ基、アミノ基、置換アミノ基、カルボキシル基、ヒド
ロキシル基、メルカプト基、イソシアナート基のいずれ
かを含んでいるものでもよい。
【0045】一般にジメチルシロキサンを主成分とする
樹脂は一般のポリマー、ガラス等の基材表面と比べ臨界
表面張力が低く、ポリマーとの相溶性、ポリマー製品、
ガラス等の表面への塗装性や接着性が悪いという欠点が
ある。本発明の硬化物の臨界表面張力はエチレングリコ
ール、ジメチルスルフォキシド、2−エトキシエタノー
ル、ジメチルホルムアミド等の有機液体の硬化物表面と
の接触角の測定値を用いて計算することができる。本発
明硬化物の臨界表面張力を決定する主な要素はジフェニ
ルシロキサンのホモポリマーの臨界表面張力(約27mN
/m)と、架橋性官能基の重合または縮合物部分の寄与
であるが、後者がシラシクロブタン開環重合物の様な非
極性成分である場合はジフェニルシロキサンホモポリマ
ーよりやや低く、一方アクリルあるいはメタクリル基の
重合物あるいはエポキシ基とアミノ基の縮合物に代表さ
れる極性成分よりなる場合にはジフェニルシロキサンホ
モポリマーよりやや高い臨界表面張力を有する。本発明
硬化物の臨界表面張力は26mN/m以上であることが好
ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明により、両末端を特定の官能基で
停止したジフェニルシロキサンオリゴマー間の架橋反応
によりジフェニルシロキサンを主成分とする硬化物の製
造が可能となった。従来知られていたジフェニルシロキ
サンホモポリマーと異なり、本発明で用いられるジフェ
ニルシロキサンオリゴマーは広範な有機溶媒に溶解し、
また、それ自身500℃以下の温度で融解性を示すた
め、キャステイング等の溶液を用いた加工、インジェク
ション、プレス加工等の通常ポリマーの加工に使われる
方法による成型が可能となり、該成型加工につづく、両
末端官能基の関与する架橋反応によってジフェニルシロ
キサン硬化物の製造が可能となった。
【0047】
【実施例】以下に実施例および参考例を挙げて本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、以下に示す例中の生成物の特性化の記述
における1H−NMR,13C{1H}−NMR,29
Si{1H}−NMRはそれぞれプロトン核磁気共鳴ス
ペクトル、炭素13核磁気共鳴スペクトル(プロトンデ
カップル)、およびケイ素29核磁気共鳴スペクトル
(プロトンデカップル)を表わす。CDCl3 は重クロ
ロホルムを表し、プロトン核磁気共鳴スペクトルデータ
の表示のうち( )の中に示されたs,d,t,m,d
d,tt,brはそれぞれ、シングレット、ダブレッ
ト、トリプレット、マルチプレット、ダブレットのダブ
レット、トリプレットのトリプレット、ブロード(幅が
ひろい)を表わし、1H,2H,3H等はそれぞれプロ
トン1個、2個、3個相当分のスペクトル強度を意味す
る。Jはスピン−スピンカップリング定数(単位ヘル
ツ)を示す。1H−NMRスペクトルのケミカルシフト
は全て、CDCl3 溶媒中の残存CHCl3 の共鳴位置
を7.24ppm とした場合の値である。13C−NMR
スペクトルではCDCl3 の炭素のケミカルシフトを7
7.0ppm とした場合の値である。29Si−NMRス
ペクトルのケミカルシフトは、外部標準のテトラメチル
シラン(CDCl3 溶液)のケイ素のケミカルシフトを
0ppm とした値である。GLCはガスクロマトグラフ
を、GC−MSはガスクロマトグラフ−質量分析を、G
PCはゲルパーミエーションクロマトグラフを表わす。
【0048】(参考例1) (開始末端リチウム(n−
ブチルジメチルシラノレート)の合成) 窒素置換した反応容器に20部のテトラヒドロフラン、
15.8部のヘキサメチルシクロトリシロキサンを加え
次に44部の1.72モル/Lのn−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液を添加しこれを5分間攪拌しリチウムn−
ブチルジメチルシラノレートを調製した。
【0049】(参考例2) (開始末端リチウム(n−
ブチルメチルビニルシラノレート)の合成) 三口フラスコに滴下ロート、および水冷コンデンサーを
つけたものにマグネチック攪拌子、20部のテトラヒド
ロフラン、18部のトリメチルトリビニルシクロトリシ
ロキサンを加え次に47部の1.72モル/Lのn−ブ
チルリチウムのヘキサン溶液を添加しこれを30分攪拌
しリチウム(n−ブチルビニルメチルシラノレート)を
調製した。
【0050】(参考例3) (開始末端リチウム(n−
ブチルジエチルシラノレート)の合成) 三口フラスコに滴下ロート、および水冷コンデンサーを
つけたものにマグネチック攪拌子、20部のテトラヒド
ロフラン、22部のヘキサエチルシクロトリシロキサン
を加え次に45部の1.72モル/Lのn−ブチルリチ
ウムのヘキサン溶液を添加しこれを30分攪拌しリチウ
ム(n−ブチルジエチルシラノレート)を調製した。
【0051】(参考例4) (片末端ブチルジメチルシ
リル基他末端ジメチルシリル基停止オリゴ(ジフェニル
シロキサン)の合成) 12部のヘキサフェニルトリシロキサンとジフェニルエ
ーテル12部をアルゴン下160℃に熱し、これにシラ
ノレートとジフェニルシロキサン基との比が1対17に
なるように参考例1で調製したリチウムシラノレートを
加え40分間反応した。これに3当量のジメチルクロロ
シランを加え10分間熱した。反応溶液を室温に冷却し
たのち200部のメタノールを加え、生じた沈殿を20
0部のアセトンで洗ったのち乾燥し8.9部のブチルジ
メチルシリル基ジメチルシリル基停止オリゴ(ジフェニ
ルシロキサン)の白色固体を得た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量3600、分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.14、赤外吸収スペクトル:Si−H212
7cm-1,1H−NMR(ppm ):−0.1〜+1.4,
4.9,6.8〜7.7。
【0052】(参考例5) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ
(ジフェニルシロキサン)の合成 15部のヘキサフェニルトリシロキサンとジフェニルエ
ーテル15部をアルゴン下160℃に熱し、これにシラ
ノレートとジフェニルシロキサン基との比が1対14に
なるように参考例2で調製したリチウムシラノレートを
加え35分間反応した。これに3当量のジメチルビニル
クロロシランを加え10分間熱した。反応溶液を室温に
冷却したのち、200部のメタノールを加え白色沈殿を
得た。この沈殿を200部のアセトンで洗ったのち乾燥
し12部のブチルビニルメチルシリル基ジメチルビニル
シリル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の白色固
体を得た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量3200。分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.26。1H−NMR(ppm ):−0.02〜
+1.4,5.5〜6.0,6.7〜7.5。
【0053】(参考例6) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ
(ジフェニルシロキサン)の合成) 参考例5と同様の手法で参考例5の例より分子量の小さ
いオリゴマーを合成した。即ち、12部のヘキサフェニ
ルトリシロキサンとオルトキシレン12部をアルゴン下
加熱還流し、これにシラノレートとジフェニルシロキサ
ン基との比が1対7になるように参考例2で調製したリ
チウムシラノレートを加え90分間反応した。これに2
部のジメチルビニルクロロシランを加え反応を終了し
た。反応溶液を室温に冷却したのち、200部のメタノ
ールを加え白色沈殿を得た。この沈殿を200部のアセ
トンで洗ったのち乾燥し6.3部のブチルビニルメチル
シリル基ジメチルビニルシリル基停止オリゴ(ジフェニ
ルシロキサン)の白色固体を得た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量1900。分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.14。
【0054】(参考例7) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基−他末端(4−ビニルフェニル)ジメチルシ
リル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の合成) 10部のヘキサフェニルトリシロキサンとオルトキシレ
ン11部をアルゴン下加熱還流し、これにシラノレート
とジフェニルシロキサン基との比が1対7になるように
参考例2で調製したリチウムシラノレートを加え90分
間反応した。反応液を60度に下げた後、4−ビニルフ
ェニルジメチルクロロシラン2.5部を加え60分間熱
した。反応溶液を室温に冷却したのち、200部のメタ
ノールを加え、生じた沈殿を200部のアセトンで洗っ
た。この沈殿を乾燥し5部のブチルビニルメチルシリル
基(4−ビニルフェニル)ジメチルシリル基停止オリゴ
(ジフェニルシロキサン)の白色固体を得た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量1700。分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.11。シラノール基由来の赤外吸収は認めら
れず、シリル化が完全に行なわれたことがわかった。
【0055】(参考例8) (片末端ブチルジエチルシ
リル基他末端トリエチルシリル基停止オリゴ(ジフェニ
ルシロキサン)の合成) 15部のヘキサフェニルトリシロキサンとジフェニルエ
ーテル19部をアルゴン下160℃に熱し、これにシラ
ノレートとジフェニルシロキサン基との比が1対14に
なるように参考例3で調製したリチウムシラノレートを
加え35分間反応した。これにトリエチルクロロシラン
2部を加え10分間熱した。反応溶液を室温に冷却した
のち、200部のメタノールを加え白色沈殿を得た。こ
の沈殿を200部のアセトンで洗ったのち乾燥し11.
7部のブチルジエチルシリル基トリエチルシリル基停止
オリゴ(ジフェニルシロキサン)の白色固体を得た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量3000。分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.27。シラノール基由来の赤外吸収は認めら
れず、シリル化が完全に行なわれたことがわかった。
【0056】(参考例9) (片末端ブチルジエチルシ
リル基−他末端トリプロピルシリル基停止オリゴ(ジフ
ェニルシロキサン)の合成) 15部のヘキサフェニルトリシロキサンとジフェニルエ
ーテル19部をアルゴン下160℃に熱し、これにシラ
ノレートとジフェニルシロキサン基との比が1対18に
なるように参考例3で調製したリチウムシラノレートを
加え35分間反応した。これにトリプロピルクロロシラ
ン2部を加え10分間熱した。反応溶液を室温に冷却し
たのち、200部のメタノールを加え白色沈殿を得た。
この沈殿を200部のアセトンで洗ったのち乾燥し1
2.9部のブチルジエチルシリル基トリプロピルシリル
基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の白色固体を得
た。 分析結果:GPC分析(ポリスチレン換算) 数平均分
子量3000。分散度(重量平均分子量/数平均分子
量)=1.25。シラノール基由来の赤外吸収は認めら
れず、シリル化が完全に行なわれたことがわかった。
【0057】(参考例10) (両末端ビニルジメチル
シリル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の合成) ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオール20
部を100部のトルエンにとかしたものにビニルジメチ
ルクロロシラン10部とトリエチルアミン10部をくわ
え、この混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を
攪拌した150部の水にゆっくり添加し、白色沈殿を得
た。これに100部の水を加えたのち、有機層を分離し
これを数回水洗したのち無水硫酸ソーダで脱水した。濾
過したのち有機溶媒を溜去し24.4部の無色の油状物
を得た。このオイル状の生成物はゆっくりと結晶を生じ
た。 分析結果:赤外スペクトル:ビニル基に起因する140
8cm-1ピークが認められた。 1H−NMRスペクトル:0ppm (メチル基)、5.5
−5.6ppm (ビニル基)、7.1−7.5(フェニル
基)。
【0058】(参考例11) (両末端(4−ビニルフ
ェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロ
キサンの合成) ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオール20
部を45部のテトラヒドロフランにとかしたものに27
部のn−ブチルリチウム(1.9モル/リットル)のヘ
キサン溶液を加えヘキサフェニルトリシロキサン−1,
5−ジオールのジリチウム塩を得た。これに4−ビニル
フェニルジメチルクロロシラン(15部)を常温で加え
たのち、65℃で1.5時間加熱還流した。このあとト
リメチルクロロシランとトリエチルアミン(それぞれ1
部ずつ)を添加し未反応のシラノール基をキャップし
た。反応混合物を200部の冷水にそそぎ、有機物を3
00部のトルエンで抽出した。トルエン抽出液をよく水
洗したのち、溶媒を除去し26部のオイル状の両末端
(4−ビニルフェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフ
ェニルトリシロキサン得た。 分析結果:赤外スペクトル:残存シラノールは認められ
なかった。 1H−NMRスペクトル:0.1ppm (メチル基)、
5.2,5.7,6.7ppm (ビニル基)、7.1−
7.5(フェニル基)。
【0059】(参考例12) (両末端ジメチルシリル
基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの合成) ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオール5部
を20部のトルエンにとかしたものに1,1,3,3−
テトラメチルジシラザン1.1部とジメチルクロロシラ
ン0.8部をくわえ、この混合物を常温で1時間攪拌し
た。反応混合物を150部の水にゆっくり添加し、白色
沈殿を得た。これに100部の水を加えたのち、有機層
を分離しこれを数回水洗したのち無水硫酸ソーダで脱水
した。濾過したのち有機溶媒を溜去し6部の無色の油状
物を得た。 分析結果:赤外スペクトル:Si−H基に起因するピー
クが2131cm-1に認められた。 1H−NMRスペクトル:0ppm (ダブレット、メチル
基)、4.7ppm (ヘプテット、Si−H基)、7.1
−7.5(フェニル基)。
【0060】(参考例13) (両末端ジアリルメチル
シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの合成) ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオール3部
を9部のテトラヒドロフランにとかしたものに3部の1
5% n−ブチルリチウムのヘキサン溶液を加えヘキサ
フェニルトリシロキサン−1,5−ジオールのジリチウ
ム塩を得た。常温でこれに1.6部のジアリルメチルク
ロロシランを加えたのち、65℃で2時間加熱攪拌し
た。反応混合物を室温まで冷却後生成したリチウム塩を
濾過除去し、濾液に100部のエーテルを添加した後有
機層を3回水洗した。エーテル層をロータリーエバポレ
ーターで除去し、2.9部の両末端ジアリルメチルシリ
ル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)を得た。 分析結果:NMR:1H−NMR(CDCl3 ):−
0.06(s,6H),1.45(m,8H),4.7
4(m,8H),5.57(m,4H),7.19−
7.55(m,30H)。29Si{1H}−NMR
(CDCl3 ):3.72,−46.44,−46.7
6。
【0061】(参考例14) (両末端メチル(シクロ
トリメチレン)シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキ
サンの合成) ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオール8.
5部を30部のテトラヒドロフランにとかしたものに1
2部のn−ブチルリチウムの15%ヘキサン溶液を加え
ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオールのジ
リチウム塩を得た。常温でこれに4.5部の1−クロロ
−1−メチルシラシクロブタンを加えたのち、65℃で
2時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後生成
したリチウム塩を濾過除去し、溶媒を減圧除去したのち
残さを70部のヘキサンで3回抽出した。ヘキサンをロ
ータリーエバポレーターで除去し、8.6部の両末端メ
チル(シクロトリメチレン)シリル基停止ヘキサフェニ
ルトリシロキサンを得た。 分析結果:NMR:1H−NMR(CDCl3 ):0.
15(s,6H),1.1(m,8H),1.58
(m,2H),2.20(m,2H),7.2−7.7
(m,30H)。13C{1H}−NMR(CDC
3 ,ppm ):0.75,13.5,20.5,12
7.9−135.5。29Si{1H}−NMR(CD
Cl3 ,ppm ):−46.2,−46.0,7.3。
【0062】(参考例15) (ヘキサフェニルトリシ
ロキサン−1,5−ジオールの合成) エルレンマイヤーフラスコに400グラムのテトラヒド
ロフランと55グラムのヘキサフェニルシクロトリシロ
キサンを加え、溶かした。これに3グラムのヘキシルア
ミンおよび水40グラムを仕込み、室温でこれを30分
攪拌した。薄層クロマトグラフでジオールへの変換を確
認した後、反応液を500グラムの水に注ぎ、これを希
塩酸で中和した。有機物を600グラムのトルエンで抽
出し、これを数回水洗した後、無水硫酸ナトリウムで脱
水し、濾過し、濾液をロータリーエバポレーターで15
0ミリリットルに濃縮したのち、ヘキサンを加えヘキサ
フェニルトリシロキサン−1,5−ジオールの結晶を9
3%収率で得た。 ヘキサフェニルトリシロキサン−1,5−ジオールの分
析:融点110−111C。赤外吸収3244cm-1
【0063】(参考例16) (両末端ジメチルシリル
基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの合成) 参考例15で得られたヘキサフェニルトリシロキサン−
1,5−ジオール5部を20グラムのトルエンにとかし
たものに1,1,3,3−テトラメチルジシラザン1.
1グラムとジメチルクロロシラン0.8グラムをくわ
え、この混合物を常温で1時間攪拌した。反応混合物を
150グラムの水にゆっくり添加し、白色沈殿を得た。
これに100グラムの水を加えたのち、有機層を分離し
これを数回水洗したのち無水硫酸ソーダで脱水した。濾
過したのち有機溶媒を溜去し6グラムの無色の油状物を
得た。 分析結果:赤外スペクトル:Si−H基に起因するピー
クが2131cm-1に認められた。 1H−NMRスペクトル:0ppm (ダブレット、メチル
基)、4.7ppm (ヘプテット、Si−H基)、7.1
−7.5(フェニル基)。
【0064】(参考例17) (両末端N−メチルアミ
ノイソブチル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の
合成) 参考例15で得られたヘキサフェニルトリシロキサン−
1,5−ジオール6.1グラムを30グラムのトルエン
にとかしたものに1,2,2,4−テトラメチル−1−
アザ−2−シラシクロブタン4.3グラムをくわえ、こ
の混合物を40℃で0.5時間攪拌した。反応混合物か
ら揮発分を真空溜去し、残さをトルエン50グラムで抽
出した。トルエン抽出液を分離しこれを数回水洗したの
ち無水硫酸ソーダで脱水した。濾過したのち有機溶媒を
溜去し6.7グラムの無色の油状の両末端N−メチルア
ミノイソブチル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)
を得た。 分析結果:1H−NMRスペクトル:−0.07(s,
12H),0.2(dd,2H),0.50(dd,2
H),0.70(d,6H),0.8−1.1(br,
2H),1.6(m,2H),2.0−2.2(m,4
H),2.2(s,6H),7.1−7.6(m,30
H)。13C{1H}−NMR:0.8,1.0,2
0.6,23.9,28.5,36.2,61.2,1
27.2,129.4,129.6,134.0,13
4.3,134.6,135.2。29Si{1H}−
NMR:−47.1,−46.7,10.2。
【0065】(参考例18) (両末端3−(メタクリ
ロイロキシ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェ
ニルトリシロキサンの合成) 参考例15で得られたヘキサフェニルトリシロキサン−
1,5−ジオール12.2グラム、トリエチルアミン
4.4グラムを45ミリリットルのトルエンにとかした
ものに8.8グラムの3−(メタクリロイロキシ)プロ
ピルジメチルクロロシランを常温で加えたのち、40℃
で18時間攪拌した。反応混合物を250グラムの水に
注ぎ、有機物を50グラムのトルエンで2回抽出した。
トルエン抽出液をはじめに希塩酸で洗い、つづいてよく
水洗したのち、硫酸ソーダで脱水し、濾過した後溶媒を
除去し18.4グラムの両末端3−(メタクリロイロキ
シ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリ
シロキサンを得た。 分析結果:1H−NMRスペクトル:−0.08(s,
12H),0.35(t,4H),1.3−1.5
(m,4H),1.9(s,6H),3.9(t,4
H),5.5(d,2H),6.0(d,2H),7.
1−7.6(m,30H)。13C{1H}−NMRス
ペクトル:−0.3,13.7,18.1,22.1,
66.8,124.9,127.4,129.6,12
9.8,134.1,134.3,134.6,13
5.1,136.3,137.1。29Si{1H}−
NMRスペクトル:−46.8,−46.4,10.
3。
【0066】(参考例19) (両末端3−(グリシド
キシ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルト
リシロキサンの合成) 参考例16で得られた1,1,9,9−テトラメチル−
3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシロキ
サン7.3グラム、0.86重量%の白金を含む0価の
白金−ビニルシロキサン錯体1マイクロリットルを35
グラムトルエンに溶かし、これに2.8グラムのアリル
グリシジルエーテルを加え、100℃で18時間攪拌し
た。反応混合物から溶媒と揮発性有機成分を溜去し8.
7グラムの両末端3−(グリシドキシ)プロピルジメチ
ルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサンを得た。 分析結果:1H−NMRスペクトル:0.08(s,1
2H),0.43(t,4H),1.4(tt,4
H),2.6(dd,2H),2.8(dd,2H),
3.1(m,2H),3.2−3.35(m,6H),
3.6(dd,2H),7.1−7.6(m,30
H)。13C{1H}−NMRスペクトル:−0.4,
13.6,22.8,43.9,50.4,50.4,
70.9,73.7,127.2,129.4,12
9.6,133.9,134.2,124.6,13
5.1。
【0067】(参考例20) (両末端3−アミノプロ
ピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサ
ンの合成) 参考例16で得られた1,1,9,9−テトラメチル−
3,3,5,5,7,7−ヘキサフェニルペンタシロキ
サン7.3グラム、0.86重量%の白金を含む0価の
白金−ビニルシロキサン錯体4マイクロリットルを35
ミリリットルのトルエンに溶かし、これに5.2グラム
のN−トリメチルシリルアリルアミンを加え、100℃
で65時間攪拌した。反応後3.2グラムのメタノール
を加え攪拌したのち溶媒と揮発性有機成分を溜去し8.
3グラムの両末端3−アミノプロピルジメチルシリル基
停止ヘキサフェニルトリシロキサンを得た。 分析結果:1H−NMRスペクトル:−0.06(s,
12H),0.40(t,4H),1.0(br,2
H),1.15(tt,4H),2.45(t,4
H),7.2−7.7(m,30H)。29Si{1
H}−NMR:10.56,−46.6,−47.1。
【0068】(参考例21)参考例17で得られた両末
端N−メチルアミノイソブチル基停止オリゴ(ジフェニ
ルシロキサン)0.45グラムを1グラムのトルエンに
溶かし、これをペンタエリスリトールテトラ(アクリレ
ート)0.26グラムを0.5グラムのトルエンに溶解
したものに加え一晩放置し、アクリロイル基へのアミノ
基のマイケル付加物を調製した。GPC分析によると両
末端N−メチルアミノイソブチル基停止オリゴ(ジフェ
ニルシロキサン)(Mw=454,Mn=446:ポリ
スチレン換算)がマイケル付加反応によって架橋し、M
w=1400,Mn=1010のポリマーを形成してい
た。
【0069】(実施例1) (片末端ブチルジメチルシ
リル基他末端ジメチルシリル基停止オリゴ(ジフェニル
シロキサンの硬化物) 参考例4で得られた片末端ブチルジメチルシリル基他末
端ジメチルシリル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン
10部を90部の熱トルエンにとかしたものをスライド
グラスの上にキャストし、これを空気中30分放置して
溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを400℃のオ
ーブンで45分間加熱硬化させると透明な脆いコーテイ
ング膜を生成した。
【0070】(実施例2) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ
(ジフェニルシロキサン)の硬化物) 参考例5で得られた片末端ブチルビニルメチルシリル基
他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ(ジフェニル
シロキサン)10部を90部のトルエンにとかしたもの
をスライドグラスの上にキャストし、これを室温で放置
して溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを400℃
のオーブンで60分間加熱硬化させた。冷却後の透明な
硬化コーテイング膜の評価によると鉛筆硬度4Hであっ
た。同様にシリコンウエハーおよびアルミニウム板の上
でコーテイング膜を調製した。鉛筆硬度は同じく4Hで
あった。
【0071】(実施例3) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ
(ジフェニルシロキサン)の硬化物) 参考例6で得られた片末端ブチルビニルメチルシリル基
他末端ジメチルビニルシリル基停止オリゴ(ジフェニル
シロキサン)10部を90部のトルエンにとかしたもの
をスライドグラスの上にキャストし、これを空気中30
分放置して溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを空
気中400℃のオーブンで1時間加熱硬化させた。冷却
後の透明な硬化コーテイング膜の鉛筆硬度は4Hであっ
た。
【0072】(実施例4) (片末端ブチルビニルメチ
ルシリル基−他末端(4−ビニルフェニル)ジメチルシ
リル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の硬化物) 参考例7で得られた片末端ブチルビニルメチルシリル基
−他末端(4−ビニルフェニル)ジメチルシリル基停止
オリゴ(ジフェニルシロキサン)10部を90部のトル
エンにとかしたものをスライドグラスの上にキャスト
し、これを空気中30分放置して溶媒を蒸発させた。こ
のスライドグラスを空気中350℃のオーブンで10分
間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コーテイング膜
の評価によると鉛筆硬度3Hであった。
【0073】(実施例5) (片末端ブチルジエチルシ
リル基他末端トリエチルシリル基停止オリゴ(ジフェニ
ルシロキサン)の硬化物) 参考例8で得られた片末端ブチルジエチルシリル基他末
端トリエチルシリル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサ
ン)10部を90部のトルエンにとかしたものをスライ
ドグラスの上にキャストし、これを空気中に放置して溶
媒を蒸発させた。このスライドグラスを350℃のオー
ブンで15分間加熱後400℃で45分間加熱硬化させ
た。冷却後の透明な硬化コーテイング膜の鉛筆硬度は3
Hであった。同様にシリコンウエハー上で調製したコー
テイング膜も鉛筆硬度3Hを示した。
【0074】(実施例6) (片末端ブチルジエチルシ
リル基−他末端トリプロピルシリル基停止オリゴ(ジフ
ェニルシロキサン)の硬化物) 参考例9で得られた片末端ブチルジエチルシリル基−他
末端トリプロピルシリル基停止オリゴ(ジフェニルシロ
キサン)10部を90部の熱トルエンにとかしたものを
スライドグラスの上にキャストし、これを空気中に放置
して溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを空気中4
00℃のオーブンで1時間加熱硬化させた。冷却後の透
明な硬化コーテイング膜の鉛筆硬度は3Hであった。
【0075】(実施例7) (両末端ビニルジメチルシ
リル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の硬化物) 参考例10で得られた両末端ビニルジメチルシリル基停
止オリゴ(ジフェニルシロキサン)10部を90部のト
ルエンにとかしたものをスライドグラスの上にキャスト
し、これを空気中30分放置して溶媒を蒸発させた。こ
のスライドグラスを空気中400℃のオーブンで45分
間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コーテイング膜
の鉛筆硬度は8Hであった。
【0076】(実施例8) (両末端(4−ビニルフェ
ニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキ
サンの硬化物) 参考例11で得られた両末端(4−ビニルフェニル)ジ
メチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10
部を90部のトルエンにとかしたものをスライドグラス
の上にキャストし、これを空気中30分放置して溶媒を
蒸発させた。このスライドグラスを空気中でオーブンで
加熱硬化させた。300℃では2分間で鉛筆硬度3Hの
コーテイングが生成した。同様に260℃では3分間で
3Hの、220℃では35分間で2Hの鉛筆硬度のコー
テイングが生成した。
【0077】(実施例9) (両末端(4−ビニルフェ
ニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキ
サンの硬化物) 参考例11で得られた両末端(4−ビニルフェニル)ジ
メチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサンを試
験管に入れ、窒素雰囲気下300℃で10分間加熱硬化
させた。冷却後の透明な硬化物は鉛筆硬度3H、ショア
D硬度80を示した。
【0078】(実施例10) (両末端(4−ビニルフ
ェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロ
キサンの硬化物) 参考例11で得られた両末端(4−ビニルフェニル)ジ
メチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10
部を90部のトルエンにとかしたものをスライドグラス
の上にキャストし、これを空気中30分放置して溶媒を
蒸発させた。このスライドグラスを窒素気流中300℃
で10分間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コーテ
イング膜の評価によると鉛筆硬度3Hであった。シリコ
ンウエハー上でも同様の結果であった。
【0079】(実施例11) (両末端(4−ビニルフ
ェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロ
キサンの硬化物) 参考例11で得られた両末端(4−ビニルフェニル)ジ
メチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10
部を90部のトルエンにとかしたものに両末端(4−ビ
ニルフェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルト
リシロキサンに対して0.85重量%のベンゾイルパー
オキシドを加えとかした。この溶液をスライドグラスの
上にキャストし、これを空気中30分放置して溶媒を蒸
発させた。このスライドグラスを窒素下110℃のオー
ブンで6分間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コー
テイング膜の評価によると鉛筆硬度は3Hであった。ベ
ンゾイルパーオキシドのかわりに2,4−ジクロロベン
ゾイルパーオキシド、ジキュミルパーオキシド、また
は、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンを用い、150℃、5分
間の加熱で同様のコーテイングを得た。
【0080】(実施例12) (両末端(4−ビニルフ
ェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロ
キサンの硬化物) 参考例11で得られた両末端(4−ビニルフェニル)ジ
メチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10
部を90部のトルエンにとかしたものに両末端(4−ビ
ニルフェニル)ジメチルシリル基停止ヘキサフェニルト
リシロキサンに対して0.35重量%のベンゾイルパー
オキシド加え、この溶液をスライドグラスの上にキャス
トし、これを空気中30分放置して溶媒を蒸発させた。
このスライドグラスを窒素雰囲気下130℃のオーブン
で6分間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コーテイ
ング膜の評価によると鉛筆硬度3Hであった。
【0081】(実施例13) (両末端ジメチルシリル
基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの硬化物) 参考例12で得られた両末端ジメチルシリル基停止ヘキ
サフェニルトリシロキサン7.2部と参考例13で得ら
れた両末端ジアリルメチルシリル基停止ヘキサフェニル
トリシロキサン4.4部とを8部のトルエンにとかした
ものにシロキサンに対し0価の白金のビニルシロキサン
錯体(白金として10ppm )とCH3 Si(OC(CH
3 )2C≡CH)3 (100ppm )を加えた。この溶液
をスライドグラスの上にキャストし、これを空気中1時
間放置して溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを1
50℃のオーブンで20分間加熱硬化させた。冷却後の
透明な硬化コーテイング膜の鉛筆硬度は2Hであった。
【0082】(実施例14) (両末端ジアリルメチル
シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの硬化物) 参考例13で得られた両末端ジアリルメチルシリル基停
止ヘキサフェニルトリシロキサン6部とPhSi(OM
2 SiH)3 3部を10部のトルエンにとかしたもの
にシロキサンに対し0価の白金のビニルシロキサン錯体
(白金として10ppm )とCH3 Si(OC(CH3
2 C≡CH)3 (100ppm )を加えた。この溶液をス
ライドグラスの上にキャストし、これを空気中1時間放
置して溶媒を蒸発させた。このスライドグラスを150
℃のオーブンで20分間加熱硬化させた。冷却後の透明
な硬化コーテイング膜の評価によると鉛筆硬度はFであ
った。
【0083】(実施例15) (両末端ジアリルメチル
シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサンの硬化物) 参考例13で得られた両末端ジアリルメチルシリル基停
止ヘキサフェニルトリシロキサン10部を90部のヘキ
サンにとかしたものをスライドグラスの上にキャスト
し、これを空気中30分放置して溶媒を蒸発させた。こ
のスライドグラスを空気中250℃で5分間加熱硬化さ
せた。冷却後の透明な硬化コーテイング膜の評価による
と鉛筆硬度2Hであった。同様に10分間加熱硬化した
ものの鉛筆硬度は3Hであった。
【0084】(実施例16) (両末端メチル(シクロ
トリメチレン)シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキ
サンの硬化物) 参考例14で得られた両末端メチル(シクロトリメチレ
ン)シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10部
を90部のトルエンにとかしたものをスライドグラスの
上にキャストし、これを空気中30分放置して溶媒を蒸
発させた。このスライドグラスを窒素気流中150℃で
1時間加熱硬化させた。冷却後の透明な硬化コーテイン
グ膜の評価によると鉛筆硬度Hであった。同様に空気中
240℃では60分間の加熱で、260℃では30分間
の加熱で、300℃では15分間の加熱で鉛筆硬度Hの
コーテイングが得られた。
【0085】(実施例17) (両末端メチル(シクロ
トリメチレン)シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキ
サンの硬化物) 参考例14で得られた両末端メチル(シクロトリメチレ
ン)シリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン10部
を90部のトルエンにとかしたものに、シロキサンに対
し10ppm になるように0価の白金のビニルシロキサン
錯体を加えた。この溶液をスライドグラスの上にキャス
トし、これを空気中30分放置して溶媒を蒸発させた。
このスライドグラスを空気中150℃で1分間加熱硬化
させた。冷却後の透明な硬化コーテイング膜の評価によ
ると鉛筆硬度Hであった。同様に110℃では70分間
の加熱で鉛筆硬度1Hのコーテイングを生成した。
【0086】(実施例18) (両末端ビニルジメチル
シリル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の硬化
物) 参考例10で得られた両末端ビニルジメチルシリル基停
止オリゴ(ジフェニルシロキサン)3.8部とPhSi
(OMe2 SiH)3 2.8部を3.7部のトルエンに
とかしたものと6.3部の上記両末端ビニルジメチルシ
リル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)およびこの
両末端ビニルジメチルシリル基停止オリゴ(ジフェニル
シロキサン)に対して20ppm の白金(0価白金のビニ
ルシロキサン錯体)および微量(200ppm )のCH3
Si(OC(CH3 2 C≡CH)3 を3.6部のトル
エンに溶かしたものを1:1の割合で混ぜ、これをスラ
イドグラスの上にキャストし、空気中1時間放置して溶
媒を蒸発させた。このスライドグラスを空気中150℃
のオーブンで10分間加熱硬化させたところ透明な硬化
コーテイング膜(鉛筆硬度H)を得た。
【0087】(実施例19) (両末端3−(メタクリ
ロイロキシ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェ
ニルトリシロキサンの硬化) 参考例18で得られた両末端3−(メタクリロイロキ
シ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリ
シロキサンのトルエン溶液(50%)に該シロキサンに
対して1重量%のダロキュアー1173を加えこれをガ
ラス板上にスピンコートした。このガラス板を窒素雰囲
気下で高圧水銀ランプで10分間照射し硬化膜をえた。
該硬化膜は鉛筆硬度2Hを示し、臨界表面張力は30mN
/mであった。
【0088】(実施例20) (両末端3−(メタクリ
ロイロキシ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェ
ニルトリシロキサンの硬化) 参考例18で得られた両末端3−(メタクリロイロキ
シ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリ
シロキサン1グラムを2グラムのトルエンに溶かしたも
のに該シロキサンに対して1重量%の過酸化ベンゾイル
を加え、この溶液をガラス板の上にキャストした。常温
で空気中に30分間放置しトルエンを蒸発させた後、窒
素雰囲気下150℃で10分間加熱し、該シロキサンを
硬化させた。膜の鉛筆硬度は2Hであり、臨界表面張力
は30mN/mであった。
【0089】(実施例21) (両末端3−(グリシド
キシ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルト
リシロキサンの硬化) 参考例19で得られた両末端3−(グリシドキシ)プロ
ピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサ
ン6.3グラムとトリエチレンテトラアミン0.33グ
ラムとを混合しこれをテフロン製の容器にいれ、これを
150℃で18時間加熱し硬化物を得た。硬化物のショ
アーA硬度は66であった。臨界表面張力は31mN/m
であった。
【0090】(実施例22) (両末端3−アミノプロ
ピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサ
ンの硬化) 参考例20で得られた両末端3−アミノプロピルジメチ
ルシリル基停止ヘキサフェニルトリシロキサン0.5グ
ラムとを参考例5で得られた両末端3−(グリシドキ
シ)プロピルジメチルシリル基停止ヘキサフェニルトリ
シロキサン1.13グラムとを1.7グラムのトルエン
に溶解しこれをガラス板にキャストした。常温で30分
間放置しトルエンを蒸発させ、続いて150℃で3時間
加熱硬化した。硬化膜の鉛筆硬度はFであり、臨界表面
張力は31mN/mであった。
【0091】(実施例23) (両末端N−メチルアミ
ノイソブチル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の
硬化) 参考例21で得られた両末端N−メチルアミノイソブチ
ル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)とテトラキス
(アクリロイロキシ)ペンタエリスリトールの付加物の
トルエン溶液に、溶質に対して1重量%の紫外線硬化用
開始剤ダロキュアー1173を添加しこれを空気中30
分間放置しトルエンを除去した。これを窒素雰囲気下高
圧水銀ランプに10分間露光し硬化した。膜の硬度は3
Hであり、臨界表面張力は32mN/mであった。
【0092】(実施例24) (両末端N−メチルアミ
ノイソブチル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)の
硬化) 参考例21で得られた両末端N−メチルアミノイソブチ
ル基停止オリゴ(ジフェニルシロキサン)とテトラキス
(アクリロイロキシ)ペンタエリスリトールの付加物の
トルエン溶液に、溶質に対して1重量%の過酸化ベンゾ
イルを添加し、これを空気中30分間放置しトルエンを
除去した。これを窒素雰囲気下で120℃、10分間加
熱硬化した。膜の硬度は3Hであり、臨界表面張力は3
2mN/mであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジフェニルシロキサンオリゴマーの相変化温度
の分子量依存性を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立川 守 神奈川県伊勢原市東大竹2丁目20番地11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示されるジフェニルシロ
    キサンオリゴマーを、下記(i),(ii)及び(iii )
    から選ばれる条件下で加熱又は光照射により硬化反応を
    生じさせる、ジフェニルシロキサン硬化物の製造方法。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 の内の少なくとも1つの置換
    基及びR6 ,R7 ,R8の内の少なくとも1つの置換基
    は、水素原子又は炭素原子数2〜10の飽和もしくは不
    飽和の炭化水素基で窒素、酸素、硫黄及びケイ素から選
    ばれるヘテロ原子を含んでいてもよものであり(但し、
    フェニル基及びアルキル置換フェニル基を除く)、ま
    た、R1 ,R2 及びR3 の内2つが共同して環状の炭化
    水素を形成していてもよく、R6 ,R7 及びR8 につい
    てもR1 ,R2 ,R3 と同様であり、R1 ,R2
    3 ,R6 ,R7 ,R8 の内の残りの基は、もしあれ
    ば、メチル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のア
    ルキル置換フェニル基であり;R4 とR5 は有機基であ
    り、同時にフェニル基になることはなく、R9 とR10
    有機基であり、同時にフェニル基になることはなく;1
    ≦m≦50であり;kとnは独立に、0≦k≦3,0≦
    n≦3である) (i)硬化用触媒の存在下、(ii)重合用開始剤または
    重合触媒の存在下、(iii )硬化用触媒及び重合用開始
    剤の不存在下。
  2. 【請求項2】 前記硬化反応が重合反応であり、式
    (1)で示されるジフェニルシロキサンオリゴマーにお
    いて、R1 ,R2 ,R3 のうち少なくとも1つが重合反
    応性の不飽和基を有するものでありかつR6 ,R7 ,R
    8 のうち少なくとも1つが重合反応性の不飽和基を有す
    るものであり、R1 ,R2 ,R3 ,R6 ,R7 ,R8
    内の残りの基は、もしあれば、メチル基、フェニル基又
    は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェニル基であ
    り、次のa,b,及びcから選ばれるひとつの方法をと
    る請求項1記載のジフェニルシロキサン硬化物の製造方
    法。 a:300℃以下の温度での紫外線照射 b:重合開始剤不存在下、100℃以上500℃以下の
    温度での加熱 c:重合開始剤存在下、50℃以上500℃以下の温度
    での加熱
  3. 【請求項3】 前記硬化反応が重合反応であり、式
    (1)で示されるジフェニルシロキサンオリゴマーにお
    いてR1 ,R2 ,R3 のうち少なくとも2つの置換基が
    互いにつながってトリメチレン基あるいは置換トリメチ
    レン基を形成し、よってシラシクロブタン構造を形成す
    るものであり、R6 ,R7 ,R8 についてもR1
    2 ,R3 と同様であり、R1 ,R2 ,R3 ,R6 ,R
    7 ,R8 の内の残りの基は、もしあれば、メチル基、フ
    ェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェニ
    ル基であるものを白金化合物、金属白金又はロジウム化
    合物から選ばれた硬化用触媒の存在下100℃以上で加
    熱することにより開環重合させるものである請求項1記
    載のジフェニルシロキサン硬化物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記硬化反応が重合反応であり、式
    (1)で示されるジフェニルシロキサンオリゴマーにお
    いて、R1 ,R2 ,R3 の内少なくとも1つがエポキシ
    基を含むアルキル基、アルケニル基又はアリール基であ
    り、R6 ,R7 ,R8 の内少なくとも1つがエポキシ基
    を含むアルキル基、アルケニル基又はアリール基であ
    り、R1 ,R2 ,R3 ,R6 ,R7 ,R8 の内の残りの
    基は、もしあれば、メチル基、フェニル基又は炭素原子
    数7〜10のアルキル置換フェニル基であるものを重合
    触媒の存在下に重合させて硬化させるものである請求項
    1記載のジフェニルシロキサン硬化物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化反応が酸化反応に基づくシロキ
    サン結合形成反応であり、式(1)で示されるジフェニ
    ルシロキサンオリゴマーにおいてR1 ,R2,R3 のう
    ち少なくとも1つが、水素原子、直鎖状の飽和炭化水素
    基、分岐状の飽和炭化水素基、アルケニル基、アルキニ
    ル基、アラルキル基及びR1 ,R2 ,R3 のうち2つの
    置換基が互に結合してトリメチレン基、テトラメチレン
    基、ペンタメチレン基から選ばれたるシラシクロ構造を
    形成するものから選ばれる1種であり、R6 ,R7 ,R
    8 においても同様であり、R1 ,R2 ,R3 ,R6 ,R
    7 ,R8 の内の残りの基は、もしあれば、メチル基、フ
    ェニル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェニ
    ル基であるものを、酸素含有ガス中250℃以上の温度
    で加熱するものである請求項1記載のジフェニルシロキ
    サン硬化物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記硬化反応が架橋剤又は鎖延長剤を介
    する付加反応又は縮合反応である請求項1記載のジフェ
    ニルシロキサン硬化物の製造方法。
  7. 【請求項7】 式(1)において、R1 ,R2 ,R3
    内の少なくとも1つが炭素原子数2〜10のアルケニル
    基、アルキニル基及びスチレン系置換基から選ばれる1
    種であり、残りの基は、もしあれば、メチル基、フェニ
    ル基又は炭素原子数7〜10のアルキル置換フェニル基
    であり、R6 ,R7 ,R8 もR1 〜R 3 と同様に定義さ
    れるものであり、前記架橋剤又は鎖延長剤が1分子中に
    2個以上の≡SiH基を有するものであり、ヒドロシリ
    ル化触媒の存在下でヒドロシリル化反応により硬化させ
    る請求項6記載のジフェニルシロキサン硬化物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 式(1)において、R1 ,R2 ,R3
    内の少なくとも1つが水素原子であり、残りの基は、も
    しあれば、メチル基、フェニル基又は炭素原子数2〜1
    0のアルキル置換フェニル基であり、R6 ,R7 ,R8
    もR1 〜R3と同様に定義されるものであり、前記架橋
    剤又は鎖延長剤がアルケニル基、アルキニル基及びスチ
    レン系置換基から選ばれる1種の官能基を1分子中に2
    個以上有するものであり、ヒドロシリル化触媒の存在下
    でヒドロシリル化反応により硬化させる請求項6に記載
    のジフェニルシロキサン硬化物の製造方法。
  9. 【請求項9】 式(1)においてR1 ,R2 ,R3 の内
    の少なくとも1つがエポキシ基を有する有機基、アミノ
    基を有する有機基、置換アミノ基を有する有機基、カル
    ボキシル基を有する有機基、ヒドロキシル基を有する有
    機基、メルカプト基を有する有機基、イソシアナート基
    を有する有機基及びビニル基を有する有機基から選ばれ
    る一種であり、R6 ,R7 ,R8 もR1 〜R3 と同様に
    定義されるものであり、前記架橋剤又は鎖延長剤が上記
    基と反応性をするエポキシ基、アミノ基、置換アミノ
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、
    イソシアネート基及びビニル基から選ばれる官能基を1
    分子中に少なくとも2個有するものである請求項6に記
    載のジフェニルシロキサン硬化物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかの方法により
    製造され、臨界表面張力が26mN/m以上であるジフェ
    ニルシロキサン硬化物。
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