JPH04281741A - 発酵紅茶飲料の製法 - Google Patents

発酵紅茶飲料の製法

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JPH04281741A
JPH04281741A JP6872091A JP6872091A JPH04281741A JP H04281741 A JPH04281741 A JP H04281741A JP 6872091 A JP6872091 A JP 6872091A JP 6872091 A JP6872091 A JP 6872091A JP H04281741 A JPH04281741 A JP H04281741A
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JP
Japan
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black tea
tea beverage
fermented
yeast
fermented black
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JP6872091A
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English (en)
Inventor
Kenji Uchiumi
研二 内海
Takeshi Otsu
健史 大津
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール成分の沈澱
が防止され、更に、心地良い清涼感が付与され、香味が
改質された発酵紅茶飲料の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紅茶を缶や紙パック等の保存密封
容器に充填した密封容器入紅茶飲料が市場に出回ってい
る。この密封容器入り紅茶飲料は、紅茶由来のポリフェ
ノール成分が保存中に折出沈澱し問題となる。そこで、
酵素を用いてポリフェノール成分を可溶化させ沈澱防止
する方法がなされている。
【0003】しかしながら、上記方法は、その処理程度
によって、少なければ沈澱が完全に防止されず、また多
ければ防止可能であるが、反対に、紅茶個有の香味を著
しく損なうと言う問題がある。
【0004】更に、上記方法では、紅茶の種類によって
最終風味が差別できないという欠点を持つ。すなわち、
一般的に、紅茶は、高品質なもの程ポリフェノール含量
が高く、処理にそれだけ大量の酵素を使用しなければな
らない。その為、高品質の紅茶を用いても本来の風味を
維持できないと言う問題がある。
【0005】そこで、紅茶の個有な香味を残しながら、
保存中にポリフェノール成分の沈澱が発生しない密封容
器入り紅茶飲料の出現が望まれているが、上記問題は未
解決のままであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この様
な事情に鑑み、良好な風味をもち、ポリフェノール成分
に起因する保存中の沈澱のない紅茶飲料について鋭意研
究を続けた結果、化学的、物理的な方法では、本来の紅
茶風味を損なう事及び紅茶飲料を微生物によって処理す
ると上記問題点が解消できることを見い出し本発明に到
達したものである。
【0007】すなわち、本発明の目的は、保存中にポリ
フェノール成分の沈澱がなく、且つ新たなる清涼感が付
与され、香味が改質された発酵紅茶飲料の製法を提供す
るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、紅茶を酵
母発酵せしめて発酵紅茶飲料を製造するに際し、紅茶抽
出液と糖類とを混合して糖度を6〜15%にし、これに
酵母を植菌して発酵を行うことを特徴とする発酵紅茶飲
料の製法によって達成される。
【0009】つぎに、本発明に関して詳細に説明する。 この発明の発酵紅茶飲料は、例えば、次の様にして製造
することができる。すなわち、まず、紅茶葉から熱水を
用いて有効成分を抽出する。この紅茶抽出液に糖類を添
加し、糖度を6〜15%、好ましくは7〜9%に調整す
る。
【0010】このとき、糖度が6%未満であると、ポリ
フェノール成分による酵母に対する静菌効果を抑制せず
、ポリフェノール成分の沈澱量の低下、清涼感の増大が
なされない。逆に、15%を超えると、発酵に伴う清涼
感が芳しくない。
【0011】また、用いる糖類としては、ブドウ糖、果
糖、乳糖等の単糖類、麦芽糖、蔗糖等の二糖類、液糖、
糖アルコール類等の食品に用いられるものが挙げられる
。これらは、単独でも二種以上組み合せてもよい。これ
らのうち、酵母が資化し易いのは単糖類であるが、風味
の点では蔗糖が好ましい。
【0012】上記糖度を調整した紅茶抽出液を加熱殺菌
した後、冷却し、酵母をほぼ105 個/mlとなるよ
うに酵母発酵を行う。このとき、用いる酵母は、食品に
用いられるサッカロミセス(Saccharomyce
s)属のものが好適である。具体的には、サッカロミセ
ス  セレビシェ(Saccharomyces  c
erevisiae)、サッカロミセス  バリダス(
Saccharomycesvalidus)、サッカ
ロミセス  エリプソイデス(Saccharomyc
es  ellipsoideus)、サッカロミセス
  ロボスタス(Saccharomyces  ro
bostus)等が挙げられる。
【0013】また、発酵条件は、用いる酵母の種類によ
り設定すればよく、通常、20〜30℃で12〜24時
間発酵させる。また、発酵により生成するアルコール分
(エタノール)が0.1〜1.0重量%となるまで発酵
させると、風味の点で良好である。あるいは、発酵を充
分に行い、喫飲時もしくは製品化時に希釈するようにし
てもよい。
【0014】酵母発酵を行った後、酵母を遠心分離等に
より除菌し、次いで、加熱殺菌することにより発酵紅茶
飲料が得られる。得られた発酵紅茶飲料は、ポリフェノ
ール成分が酵母により分解され、低減されている。また
、心地良い清涼感が付与され、香味が改質されている。
【0015】得られた発酵紅茶飲料は、そのままで喫飲
してもよいし、缶、紙パック等の容器に充填、密封、殺
菌して密封容器入飲料としてもよい。
【0016】また、紅茶抽出液に、糖類と共に乳化剤を
添加すると、雑菌の増殖を抑制し、酵母発酵を妨げない
ので好適である。用いる乳化剤としては、一般に飲料に
用いられるものでよく、具体的には、蔗糖脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセ
リド等が挙げられ、特に、親水性乳化剤が好ましい。
【0017】また、紅茶抽出液に、酵母発酵促進のため
、窒素源、ミネラル、ビタミン等を添加してもよい。 更にまた、レモン果汁や乳成分を添加してもよい。
【0018】
【発明の効果】以上の様に、本発明の製法は、糖類存在
下で酵母発酵を行なうことにより、ポリフェノール成分
に阻害されることなく発酵が為されるものである。
【0019】また、本発明に係る発酵紅茶飲料は、ポリ
フェノール成分が酵母等によって処理されているため、
沈澱の発生がない。また、発酵により心地良い清涼感が
付与され、香味が改質された紅茶飲料である。
【0020】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。
【実施例1〜3】セイロン紅茶葉35重量部を用い、熱
水120重量部で有効成分を抽出した。これにタンナー
ゼを1重量%添加し35℃で反応させた後、遠心分離(
8,000rpm×10分間)した。この紅茶抽出液1
0重量%、砂糖5重量%及び残り水を混合し紅茶飲料を
調製した。次いで、これを85℃で10分間加熱殺菌し
た後、25℃まで冷却した。
【0021】次に、この紅茶飲料に、サッカロミセス 
 セレビシェ(Saccharomyces(以下、S
.と記す)cerevisiae)を105個/mlに
なる様に接種し、25℃で培養した。培養時間は、各々
12時間(実施例1)、24時間(実施例2)、36時
間(実施例3)とした。培養後、遠心分離(8,000
rpm×10分間)し、85℃に加温して缶に充填し、
レトルト殺菌(121℃×20分間)して冷却した。
【0022】
【比較例1】実施例1と同様に紅茶飲料を調製し、酵母
発酵は行なわず、紅茶飲料を85℃で10分間加熱殺菌
した後、缶に充填し、レトルト殺菌(121℃×20分
間)して冷却した。
【0023】得られた実施例1〜3、比較例1について
下記の評価を行った。 (1)発酵感,清涼感 各々のサンプルについて、下記の5段階で発酵感・清涼
感の良否について評価し、パネル13名の平均点として
表わした。 1…悪い 2…やや悪い 3…普通 4…やや良い 5…良い
【0024】(2)沈澱評価 各々のサンプルについて、40℃で30日間保存した後
ネスラー管に分注し、60分間自然放置した後、沈澱量
について下記の4段階で目視により評価した。 (−)  …沈澱なし (+−)…弱感沈澱あり (+)  …沈澱あり (++)…かなりの沈澱あり
【0025】(3)総合評価 上記項目を加味して下記の3段階で総合評価を行った。 ○…良い △…やや良い ×…悪い 以上の結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果より、実施例1、2の発酵紅茶
飲料は、ポリフェノール類の沈澱がなく、かつ、心地良
い清涼感が付与され、香味が改質された良好な飲料であ
った。また、実施例3の発酵紅茶飲料もポリフェノール
類の沈澱がなかったが、アルコール分がやや高いため、
そのまま喫飲するには発酵感及び清涼感がやや不良であ
った。一方、比較例1の紅茶飲料は、ポリフェノール類
の沈澱がみられた。
【0028】
【実施例4〜6,比較例2,3】用いる糖類と糖度とを
表2のようにし、他は実施例1と同様にして発酵紅茶飲
料を得、総合評価を行なった。その結果を表2にあわせ
て示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果より、実施例4〜6の発酵紅茶
飲料は、心地良い清涼感が付与され、紅茶の香味も改善
されたものであった。一方、比較例2の紅茶飲料は、殆
んど発酵しておらず、また、比較例3の発酵紅茶飲料は
、清涼感と香味がアンバランスであった。
【0031】
【実施例7】酵母として、サッカロミセス  セレビシ
ェ(S.cerevisiae)の代わりに、サッカロ
ミセス  バリダス(S.validus)を使用する
他は、実施例1と同様にして発酵紅茶飲料を得た。
【0032】
【実施例8】酵母として、サッカロミセス  セレビシ
ェ(S.cerevisiae)の代わりに、サッカロ
ミセス  エリプソイデス(S.ellipsoide
us)を使用する他は、実施例1と同様にして発酵紅茶
飲料を得た。
【0033】
【実施例9】酵母として、サッカロミセス  セレビシ
ェ(S.cerevisiae)の代わりに、サッカロ
ミセス  ロボスタス(S.robostus)を使用
する他は、実施例1と同様にして発酵紅茶飲料を得た。
【0034】実施例7〜9の発酵紅茶飲料について、上
記と同様に評価を行った。その結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】上記の結果より、上記各酵母を使用して酵
母発酵を行った発酵紅茶飲料は、それぞれ沈澱がなく、
心地良い清涼感が付与され、香味の改質された発酵紅茶
飲料であった。
【0037】
【実施例10】実施例1の組成に、蔗糖脂肪酸エステル
0.1重量%を添加し、その他は実施例1と同様にして
発酵紅茶飲料を得た。得られた飲料を30℃で1ケ月保
存した後、風味を判定した。得られた発酵紅茶飲料は、
発酵感、清涼感共に良好で、沈澱がなく、かつ、雑菌の
増殖が認められず、保存性の良好な飲料であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  紅茶を酵母発酵せしめて発酵紅茶飲料
    を製造するに際し、紅茶抽出液と糖類とを混合して糖度
    を6〜15%にし、これに酵母を植菌して発酵を行うこ
    とを特徴とする発酵紅茶飲料の製法。
JP6872091A 1991-03-08 1991-03-08 発酵紅茶飲料の製法 Pending JPH04281741A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2281307A (en) * 1993-08-24 1995-03-01 Liu Chuan Chen Alcoholic drink from tea waste
JP2000189120A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Calpis Co Ltd 果実様香気が増強された酸性飲料及びその製造方法
KR20010070818A (ko) * 2001-06-09 2001-07-27 정일수 효소당화에 의한 “차”발효
JP2007043907A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Fukujuen:Kk 茶葉および茶抽出物中のカテキン類の含有量比を変化させる方法
JP2012526801A (ja) * 2009-05-12 2012-11-01 株式會社アモーレパシフィック 発酵茶抽出物を含有する血液循環改善用組成物、発酵茶抽出物を含む薬剤学的組成物及び健康食品組成物
JP2017216949A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 池田食研株式会社 茶発酵物の製造方法

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