JPH04277323A - ダンパーディスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のクラッチディ
スク等に使用されるダンパーディスクに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のダンパーディスクとして、その捩
じり角を大きくする目的で分離ハブタイプのものが既に
提供されている。従来の分離ハブタイプのダンパーディ
スクでは、スプラインハブのフランジ部が内側フランジ
と外側フランジとに分割されている。そして、入力側プ
レート部材と出力側部材であるハブとを弾性的に連結す
るために、各フランジに、剛性の異なる弾性部材が径方
向に連続して配置されている。そして、伝達トルクが小
さいときには剛性の低い弾性部材が作用し、この弾性特
性に応じた捩じり角・捩じりトルク特性が得られる。ま
た、伝達トルクが大きくなると、この弾性部材が剛体と
なり、続いて剛性の高い弾性部材が作用し、この剛性の
高い弾性部材に応じた捩じり角・捩じりトルク特性が得
られる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】前記のような分離ハブ
タイプのダンパーディスクでは、２種類の弾性部材が径
方向に直線上に連続して配置されている。そのため、ダ
ンパーディスク全体の径方向の寸法が大きくなり過ぎて
しまう。また、内側フランジと外側フランジとの間に両
者を結合するためのスペースが必要になるので、強度を
低下させることなく弾性部材を配置するためのスペース
を充分確保することができず、特性設定のための自由度
が低い。

【０００４】本発明の目的は、径方向の寸法を小さくで
き、かつ強度を低下させることなく設計の自由度を高め
ることができるダンパーディスクを提供することにある
。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るダンパーデ
ィスクは、ハブと、入力側プレート部材と、主ダンパー
ユニットと、副ダンパーユニットとを備えている。前記
ハブは出力側の軸に連結可能である。前記入力側プレー
ト部材は、ハブの外周側に回転可能に、軸方向に対向す
るよう配置された１対の部材である。前記主ダンパーユ
ニットは、１対の入力側プレート部材の間に配置され、
１対の入力側プレート部材から入力される回転力をハブ
側に弾性的に伝達する部材である。前記副ダンパーユニ
ットは、主ダンパーユニットと１対の入力側プレート部
材の一方との間に配置され、主ダンパーユニットとハブ
とを弾性的に連結する部材である。

【０００６】

【作用】本発明に係るダンパーディスクでは、副ダンパ
ーユニットが主ダンパーユニットと１対の入力側プレー
ト部材の一方との間に配置されている。すなわち、両者
が軸方向にずれて配置されている。したがって、ダンパ
ーディスク全体の径方向の寸法を小さくでき、しかも両
者をサブユニット化できるので、たとえば主ダンパーユ
ニットの特性を調整することが容易となる。また、主ダ
ンパーユニットと副ダンパーユニットが径方向に干渉な
いので、特に副ダンパーユニットにおいて充分なスペー
スを確保でき、副ダンパーユニットの強度を低下させる
ことなく多数の弾性部材を配置でき、特性設定時の自由
度が増す。

【０００７】

【実施例】図１及び図２は、本考案の一実施例によるダ
ンパーディスクを示している。図において、このダンパ
ーディスクは、主として、出力軸（図示せず）に連結さ
れ得るハブ１と、ハブ１の外周側に配置された主ダンパ
ーユニット２と、主ダンパーユニット２の軸方向前方に
配置された副ダンパーユニット３とから構成されている
。

【０００８】ハブ１は、その中心部に、図示しない出力
軸の外周スプライン部に噛み合うスプライン孔１ａを有
している。またハブ１は、外周側に軸方向に沿って形成
された複数の外周歯１ｂを有している。主ダンパーユニ
ット２は、主として円盤状のフランジ部４と、複数対の
外周側捩じりスプリング５ａ，５ｂと、フランジ部４の
両側方に配置された１対の入力側プレート部材６及び７
とから構成されている。

【０００９】フランジ部４は、内周側に内周歯４ａを有
しており、この内周歯４ａはハブ１の外周歯１ｂと円周
方向に所定の隙間を開けた状態で嵌合している。フラン
ジ部４には、外周部に所定の間隔でストッパー用切欠き
４ｄが形成されており、その内周側に５個の窓孔４ｃが
円周方向に形成されている。５個の窓孔４ｃのそれぞれ
には、１対の外周側捩じりスプリング５ａ，５ｂが収容
されている。

【００１０】入力側プレート部材６，７は、概ね円板状
の部材であり、それぞれハブ１の外歯１ｂの外周側に回
転自在に配置されている。入力側プレート部材６，７は
、その外周部においてストッパーピン９によって連絡さ
れている。ストッパーピン９は、フランジ部４のストッ
パー用切欠き４ｄを挿通している。また、両入力側プレ
ート部材６，７の内径は、ハブ１の外周歯１ｂの外径よ
りも小さくなっており、両プレート部材６，７によって
ハブ１を挟み込むようにして、ハブ１の抜け落ちを防止
している。入力側プレート部材６の外周部には、フェー
シング部材１０が固定されている。また入力側プレート
部材６には、フランジ部４の窓孔４ｃに対応して窓孔８
が形成されており、入力側プレート部材７には凹部７ａ
が形成されている。この窓孔４ｃ及び凹部７ａには、そ
れぞれ外周側捩じりスプリング５ａ，５ｂが収納されて
いる。

【００１１】図３に示すように、フランジ部４と入力側
プレート部材６の内周部との間には、軸方向後方側から
、環状のコーンスプリング１１，フリクションプレート
１２及び摩擦材１３が配置されている。摩擦材１３は、
コーンスプリング１１の圧接力によって、所定圧でフラ
ンジ部４の内周部に圧接し、第２段目のヒステリシスト
ルクが生ずるようになっている。

【００１２】副ダンパーユニット３は、フランジ部４の
内周部と入力側プレート部材７の内周部との間に配置さ
れている。副ダンパーユニット３は、図３及び図４で詳
細に示すように、センタープレート２１と、内周側捩じ
りスプリング２２と、１対のサイドプレート２３，２４
とから主として構成されている。センタープレート２１
は概ね円盤状の部材であり、内周側に内歯２１ａを有し
ている。この内歯２１ａはハブ１の外周歯１ｂに係合し
ている。センタープレート２１には、円周上に６個の窓
孔２１ｂが形成されている。６個の窓孔２１ｂには、内
周側捩じりスプリング２２が収容されている。センター
プレート２１の両側方には、それぞれサイドプレート２
３，２４が配置されている。サイドプレート２３，２４
は、概ね円盤状の部材であり、それぞれハブ１の外周側
に回転自在に係合している。各サイドプレート２３，２
４には、それぞれセンタープレート２１の窓孔２１ｂに
対応して窓孔２３ａ，２４ａが形成されている。この窓
孔２３ａ，２４ａには、それぞれ内周側捩じりスプリン
グ２２が収納されている。

【００１３】各サブプレート２３，２４のそれぞれと、
センタープレート２１内部との間には、環状の摩擦材２
５，２６が配置されている。また、軸方向前方側のサイ
ドプレート２４と入力側プレート部材７の内周部との間
には、ウェーブスプリング２７が配置されている。この
ウェーブスプリング２７と摩擦材２５，２６とによって
、第１段目のヒステリシストルクが生ずるようになって
いる。また、センタープレート２１には、６個の長孔２
１ｃが円周方向に等間隔で形成されている。この長孔２
１ｃ内には、円周方向に隙間を開けて、サブピン２８が
挿入されている。サブピン２８の両端は小径となってお
り、その一端はサイドプレート２３の孔を貫通してフラ
ンジ部４の貫通孔４ｄ内に挿入されている。また他端は
、サイドプレート２４及びウェーブスプリング２７の孔
２７ａ内に挿入され係合している。

【００１４】次に動作について説明する。フェーシング
部材１０を介して入力側プレート部材６，７にトルクが
伝達される。そして、この入力側プレート部材６，７に
伝達されたトルクは、外周側捩じりスプリング５ａ，５
ｂを介してフランジ部４に伝達される。このフランジ部
４と副ダンパーユニット３のサブプレート２３，２４と
は、サブピン２７によって連結されているので、トルク
は、フランジ部４からサイドプレート２３，２４及び内
周側捩じりスプリング２２を介してセンタープレート２
１からハブ１へと伝達される。

【００１５】このとき、剛性の最も低い部分、すなわち
内周側捩じりスプリング２２が圧縮して振動を吸収し、
このバネ特性に応じた捩じり角・捩じりトルク特性が得
られる。また、内周側捩じりスプリング２２が圧縮され
ると、センタープレート２１とサイドプレート２３，２
４との間で相対回転が生じ、摩擦部材２５，２６とセン
タープレート２１あるいはサイドプレート２３，２４と
の間に滑りが生じる。このように、伝達トルクが小さい
領域では、ウェーブスプリング２７の圧接力に応じた第
１段目のヒステリシストルクが得られる。

【００１６】伝達トルクが大きくなると、内周側捩じり
スプリング２２がさらに圧縮され、サブピン２８が回転
してセンタープレート２１の孔２１ｃの端部に当接する
。このときに、フランジ部４の内周歯４ａもハブ１の外
周歯１ｂに当接している。つまりこの後は、フランジ部
４は、副ダンパーユニット３と内周歯４ａとを介してハ
ブ１と一体化する。

【００１７】この後、外周側捩じりスプリング１７は圧
縮して振動を吸収し、ストッパーピン９がフランジ部４
の切欠きに当接して入力側プレート部材６，７とフラン
ジ部４とが一体化するまで、捩じり角度は増加する。入
力側プレート部材６，７とフランジ部４とが一体して回
転するまでの捩じれ動作において、入力側プレート部材
６，７とフランジ部４との間に相対回転が生じ、摩擦材
１３とフランジ部４との間に滑りが生じる。このように
、伝達トルクが大きい領域では、摩擦材１３及びコーン
スプリング１１に応じた第２段目のヒステリシストルク
が得られる。

【００１８】以上のような実施例では、副ダンパーユニ
ット３は主ダンパーユニット２から独立して、軸方向に
ずれて配置されている。そのため、両者が互いに干渉し
合うことがなくなり、たとえば、センタープレート２１
の窓孔２１ｃやフランジ部４の窓孔４ｃの一部を切り欠
いたりする必要がない。したがって、各部の強度を低下
させることなく、特に副ダンパーユニット３内に収容で
きる内周側捩じりスプリング２２の数を増やして捩じり
角を大きくしたり、種類を増やしたりすることが可能と
なる。このため、特性設定時の自由度が増し、特に低ヒ
ステリシス時において最適のバネ特性を設定できる。ま
た、主ダンパーユニット２側においても同様である。

【００１９】さらに、主ダンパーユニット２と副ダンパ
ーユニット３は、サブユニット化され、それぞれ独立し
たヒステリシス機構（スプリングと摩擦材）を備えてい
る。このため、両者の特性を容易に調整できる。

【００２０】さらにまた、ダンパーディスク本体の径方
向寸法を小さくできる。そのため、フェーシング部材１
０の内径を小さくして面積を増やすことができ、その結
果フェーシング部材１０の寿命を長くすることが可能と
なる。また、ダンパーディスク本体の径が小さくなるこ
とにより、ダンパーディスクの慣性力が小さくなる。そ
のため、シフトフィーリングの向上、及びシンクロメッ
シュ機構の寿命の向上が図れる。

【００２１】〔他の実施例〕以上の実施例においては、
副ダンパーユニット３を主ダンパーユニット２の軸方向
前方に配置したが、これを軸方向後方に配置してもよい
。

【００２２】

【発明の効果】本発明に係るダンパーディスクでは、副
ダンパーユニットが主ダンパーユニットと１対の入力側
プレート部材の一方との間に配置されている。したがっ
て、ダンパー機構部の径を小さくでき、かつ強度を低下
させずに設計の自由度を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるダンパーディスクの縦
断面図。

【図２】図１の一部切欠き平面図である。

【図３】図１の拡大部分図。

【図４】副ダンパーユニットの一部切欠き平面図。

【符号の説明】

１　　ハブ ２　　主ダンパーユニット ３　　副ダンパーユニット ４　　フランジ部 ６，７　　入力側プレート部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】出力側の軸に連結可能なハブと、前記ハブ
   の外周側に回転可能に、軸方向に対向するように配置さ
   れた１対の入力側プレート部材と、前記１対の入力側プ
   レート部材の間に配置され、前記１対の入力側部材から
   入力される回転力を前記ハブ側に弾性的に伝達する主ダ
   ンパーユニットと、前記主ダンパーユニットと１対の入
   力側プレート部材の一方との間に配置され、前記主ダン
   パーユニットと前記ハブとを弾性的に連結する副ダンパ
   ーユニットと、を備えたダンパーディスク。