JPH0427427A - 分離材およびその製造方法 - Google Patents

分離材およびその製造方法

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JPH0427427A
JPH0427427A JP2133553A JP13355390A JPH0427427A JP H0427427 A JPH0427427 A JP H0427427A JP 2133553 A JP2133553 A JP 2133553A JP 13355390 A JP13355390 A JP 13355390A JP H0427427 A JPH0427427 A JP H0427427A
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JP
Japan
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gel
hydrophilic polymer
solvent
triacetate
spherical particles
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JP2133553A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Morita
博志 森田
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水系クロマトグラフィー用充填剤や分離膜等
の分離材、特に2種以上の親水性重合体のゲルからなる
分離材およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、水系クロマトグラフィー用充填剤や分離膜等の分
離材の原料としては、親水性重合体のゲル、例えばグル
コマンナン、プルラン、セルロース、デキストラン、ア
ガロース系の多糖類のゲル;ポリビニルアルコール等の
合成系重合体のゲルなどが単独で使用されている。
このような原料から水系クロマトグラフィー用充填剤と
して使用する水系球状粒子を製造する方法の1つに懸濁
蒸発法がある。この方法は、■水系球状粒子の原料とな
る前記多糖類等の親水性重合体をアセチル化等によりエ
ステル化して、親水性重合体のエステルを調製し、 ■このエステルを溶解するが、水とは実質的に相溶性が
なく、かつ水よりも沸点の低い有機溶媒、例えばクロロ
ホルムやジクロロメタン等に■のエステルを溶解し、必
要により多孔化剤を添加した後、 ■■のエステル溶液を適当な増粘剤を溶解した水中に加
えて攪拌することにより懸濁状のエステル溶液の液滴を
調製し、 ■■で用いた有機溶媒の沸点より低い温度範囲で加温す
ることにより有機溶媒の蒸発を促し、液滴を球状のまま
ゲル化させ、 ■得られた球状粒子をけん化して親水性を回復させ、必
要により架橋剤等により架橋する方法である。
こうして得られる水系球状粒子は、物理的にも化学的に
も安定で、水系クロマトグラフィー用充填剤として使用
することができるや このような方法により水系球状粒子を製造する場合、水
系球状粒子のクロマトグラフィー用充填剤としての物性
や分離特性は、エステル溶液への多孔化剤の添加量、懸
濁時の攪拌速度、ゲル化の方法等によってi1節でき、
様々な粒径、ポアサイズ、強度等の物性を示す水系球状
粒子が製造できる。しかしクロマトグラフィー用充填剤
の物性や分離特性を決定する上で、調製条件以上に、原
料となる親水性重合体の種類、物性が重要な要因となる
。すなわち使用する親水性重合体によって調製できるク
ロマトグラフィー用充填剤の物性や分離特性が規定され
る。
例えば、グルコマンナンを単独で用いて前記懸濁蒸発法
により水系球状粒子を製造した場合、広範囲の排除限界
分子量を有する水系球状粒子を製造することはできるが
、排除限界分子量が数千以下の小さいものを製造する場
合は多孔化剤をほとんど使用できず、従って膨潤度が低
く、内部空隙の極めて小さいものしか製造することがで
きない。
一方プルランを単独で用いて前記懸濁蒸発法により水系
球状粒子を製造した場合、膨潤度が高く、内部空隙の大
きい水系球状粒子を製造することはできるが、グルコマ
ンナン並みの高流速が可能であるように膨潤度を調整す
ると、排除限界分子量は敵方以下のものしか製造するこ
とができない。
このように、ある親水性重合体と別の親水性重合体とで
は、それらを原料として水系球状粒子を製造した場合、
両者の間のクロマトグラフィー用充填剤としての物性や
分離特性に埋めることができない隔りがある。
このため、グルコマンナンおよびプルランを混合するこ
とにより、両者の中間的性質を有する水系球状粒子を製
造することも考えられるが、両者を単に混合して前記懸
濁蒸発法により製造するだけでは目的とするような水系
球状粒子を製造することはできない。さらに、両者の長
所を併せ持つ水系球状粒子を製造することは不可能であ
る。
一方、親水性重合体をアセトン等の水と相溶性のある有
機溶媒に溶解した後、この溶液を水面上にキャスティン
グして製膜して得た分離膜においても、水系球状粒子の
場合と同様の問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、1種単独の親水性重合体から形成され
るゲルからなる分離材では持ち得ない物性や分離特性を
有する分離材を提供することである。
本発明の他の目的は、1種単独の親水性重合体から製造
する分離材には付与することができない物性や分離特性
を有する分離材を容易に製造することができる分離材の
製造方法を提案することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は次の分離材およびその製造方法である。
(1)2種以上の親水性重合体が相分離することなく、
均一に分散した状態でゲル化したゲルからなることを特
徴とする分離材。
(2)ゲルの形状が球状である上記(1)記載の分離材
(3) l!水性重合体をエステル化した2種以上の親
水性重合体エステルを溶媒に溶解して混合溶液とした後
、溶媒を除去し、相分離のない均一なゲルを生成させ、
このゲルをけん化して親水性を回復させることを特徴と
する分離材の製造方法。
(4)混合溶液中の各親水性重合体エステルの配合比を
、各親水性重合体エステルをそれぞれ単独で溶媒に溶解
した場合に各溶液の粘度がほぼ等しくなる重量比とする
ことを特徴とする上記(3)記載の方法。
本発明で使用する親水性重合体としては特に限定されず
、従来の分離材の原料として使用されている親水性の重
合体を使用することができる。
親水性重合体は天然1合成のいずれのものでもよいが、
例えばグルコマンナン、プルラン、セルロース、デキス
トラン、アガロース系の多糖類;ポリビニルアルコール
等の合成系の重合体など、水酸基を有するものが好まし
く使用できる。
本発明の分離材は、前記親水性重合体中の2種以上のも
のが相分離することなく、均一に分散した状態でゲル化
したゲルからなるが、どのような親水性重合体を組合せ
るかは任意である。例えば、グルコマンナンとプルラン
との組合せのように、異種の親水性重合体を組合せても
よいし、高分子量のグルコマンナンと低分子量のグルコ
マンナンとの組合せのように、同種の親水性重合体を組
合せてもよい。
本発明においては、2種以上の親水性重合体を組合せる
ことにより、親水性重合体を単独で用いた場合には持つ
ことができない物性や分離特性を有する分離材を得るこ
とができる0例えば組合せた親水性重合体の中間的な性
質を有する分離材、または組合せた親水性重合体のそれ
ぞれが有している長所を併せ持つ分離材等が得られ、製
造条件を適当に選ぶことにより任意の性能の分離材を得
ることができる。ただし、2種以上の親水性重合体を単
に混合して成形するだけでは、このような中間的な性質
または長所を併せ持つ分離材は得られず、それぞれの親
水性重合体が相分離することなく、均一に分散してゲル
化していることが必要である。
どのような物性や分離特性を有する分離材が得られるか
は、使用する親水性重合体の種類および使用割合、懸濁
蒸発法における多孔化剤の添加意、懸濁時の攪拌速度等
により決定される。
本発明の分離材の形状は特に限定されず、球状、膜状等
、分離材の使用目的に応じて任意の形状にすることがで
きる。
本発明の分離材を製造するには、まず親水性重合体をエ
ステル化して、親水性重合体エステルを製造する。
親水性重合体のエステル化は、親水性重合体をホルムア
ミド、ジメチルホルムアミド等の溶媒に溶解し、ピリジ
ン等の触媒の存在下に酸を加えて反応させることにより
行うことができる。
この時使用できる酸としては、酢酸、無水酢酸。
プロピオン酸、酪酸等の有機酸、硝酸等の無機酸をあげ
ることができる。これらの中では有機酸が好ましく使用
できる。
親水性重合体をエステル化した親水性重合体エステルの
具体的なものとしては1例えばグルコマンナンの酢酸エ
ステル、プルランの酢酸エステル等をあげることができ
る。これらの中ではグルコマンナントリアセテートおよ
びプルラントリアセテートが好ましく使用できる。
次に、このようにして製造した2種以上の親水性重合体
エステルを溶媒に溶解して混合溶液を調製する。
各親水性重合体エステルをそれぞれ単独で溶媒に溶解し
た場合に各溶液の粘度が等しくなる重量比(以下、この
重電比を基準重量比と−いう)で親水性重合体エステル
を配合して調製した混合溶液からは、溶媒を除去するだ
けで各親水性重合体が相分離することなく、均一に分散
したゲルを生成させることができる。
従って、混合溶液の調製は基準重量比で各親水性重合体
エステルを配合するのが最も好ましいが、各親水性重合
体エステルの配合比にはある程度の範囲が許容され、各
親水性重合体エステルをそれぞれ単独で溶媒に溶解した
場合に各溶液の粘度がほぼ等しくなる重電比で親水性重
合体エステルを配合して調製した混合溶液を使用するこ
ともできる。各親水性重合体エステルの配合比の許容範
囲は、通常基準重量比の0.25〜4倍、望ましくは0
.5〜2倍である。 3種以上の親水性重合体エステル
を配合する場合は、任意の2種の基準重量比について上
記範囲内とする。
分離材を製造する際、混合溶液からの溶媒の除去の進行
に伴なって親水性重合体エステルの濃度は高まっていき
、親水性重合体エステルの組合せによっては各成分に由
来する粘度の比が溶媒の除去開始前とずれてくる場合が
ある。しかし各親水性重合体エステルの濃度は極めて厳
密な定め方が要求されるものではなく、濃度と粘度との
関係が濃度域によって極端に異なる組合せでない限り、
溶媒の除去開始前の各親水性重合体エステルの配合比を
前記範囲内としておけばよい。
例えば、親水性重合体エステルとしてプルラントリアセ
テートおよびグルコマンナントリアセテートを、溶媒と
してクロロホルムを使用した場合の混合溶液中の両成分
の配合比は、予め求めておいたプルラントリアセテート
のクロロホルム溶液の濃度と粘度との関係、およびグル
コマンナントリアセテートのクロロホルム溶液の濃度と
粘度との関係から決定することができる。すなわちクロ
ロホルムが除去される前のプルラントリアセテートとグ
ルコマンナントリアセテートとのトータル濃度(本発明
においては混合溶液中の各親水性重合体エステルを合計
した濃度なトータル濃度という)を設定し、このトータ
ル濃度におけるプルラントリアセテート由来の粘度とグ
ルコマンナントリアセテート由来の粘度とが等しくなる
両成分の濃度を求める。例えばトータル濃度を15g/
fl・クロロホルム〔これは溶媒(クロロホルム)IQ
に溶質(親水性重合体エステル)が15g溶解している
ことを示す。以下、’ X g/Q・溶媒″という表示
は溶媒IQ中に溶質Xgが溶解していることを示す。〕
と設定した場合、クロロホルム、I Qにプルラントリ
アセテートXg(X<15)を溶解した溶液の粘度と。
クロロホルムIQにグルコマンナントリアセテート(1
5−X)gを溶解した溶液の粘度とが等しくなるXを、
予め求めておいた濃度と粘度との関係から求めればよい
。例えば実施例1の場合、Xが13.2の時、すなわち
クロロホルムIQにプルラントリアセテート13.2g
を溶解した時の溶液粘度(3,5cP)と、グルコマン
ナントリアセテート1.8 gを溶解した時の溶液粘度
が等しくなるので、プルラントリアセテートとグルコマ
ンナントリアセテートとの基準重量比は13.2 : 
1.8=7.33 : 1に設定できる。混合溶液は基
準重量比の0.25〜4倍の配合比で調製できるので、
(7,33/4) : 1〜(7,33X4) : 1
 =1.83 : 1〜29.3:1の重量比で混合溶
液を調製すればよい。
親水性重合体エステルの配合比を前記範囲内とすること
により、混合溶液から溶媒を除去していく過程で各親水
性重合体エステルをほぼ同時に析出させることが可能と
なり、これによりそれぞれの親水性重合体エステルが相
分離することなく、均一に分散したゲルが得られ、各親
水性重合体の分離材としての物性や分離特性の中間的な
性質または長所を併せ持ち、しかも分離材としての形状
および強度を保持した分離材を製造することができる。
親水性重合体エステルの配合比を前記範囲外とした場合
、得られる分離材は1種類の親水性重合体の特性をほと
んどそのまま反映したものになり、2種以上の親水性重
合体を混合する意味がなくなってしまったり、ある親水
性重合体エステルが先に析出し、その後その外側を覆う
ように他の親水性重合体エステルが析出して相分離する
。特に後者の場合は、強度、形状等に著しい障害をもた
らし1分離材としては実用上使用不可能なものになる。
なお親水性重合体エステルを溶解した混合溶液は、各親
水性重合体エステルの単独溶液を混合して調製してもよ
いし、溶媒中に各親水性重合体エステルを順次もしくは
同時に溶解して調製してもよいし、またはエステル化前
の前記親水性重合体の混合物に前記酸を加えてエステル
化して調製してもよい。
混合溶液のトータル濃度は特に限定されないが、通常0
.5〜loOg/Q・溶媒程度である。
このような混合溶液を調製する際に使用する溶媒とし・
では、後述の有機溶媒が例示できる。
次に、以上のようにして調製した混合溶液から溶媒を除
去して相分離のない均一なゲルを生成させる。ゲルを生
成させるには、懸濁蒸発法またはキャスティング法等に
より従来のものと同様にして行うことができる。
次に、得られたゲルを水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリを用いてけん化し、親水性を回復させる
ことにより、本発明の分離材が得られる。得られた分離
材には、さらに架橋剤を用いて架橋処理を施してもよい
以下に、球状の分離材を懸濁蒸発法により製造する方法
について、グルコマンナンおよびプルランを用いた場合
の具体的な例を示すと、次のような方法があげられる。
まず市販のグルコマンナンをアルコール等で精製し、こ
のグルコマンナン精製物をホルムアミドまたはジメチル
ホルムアミド等の溶媒に溶解し、触媒としてピリジン等
を用い、酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、酪酸、硝酸等
の酸を加えてグルコマンナンのエステルを生成する。
また、プルランをグルコマンナンの場合と同様にしてエ
ステル化する。
次に、グルコマンナンおよびプルランの両エステルを溶
媒に溶解して混合溶液とする。溶媒としては、後記の水
性媒質より沸点が低く、かつ水性媒質に全く溶解しない
か、または僅かしか溶解しないものが好ましい、このよ
うな溶媒として具体的には、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素およびトリクロロエチレン等の塩素化
炭化水素系の有機溶媒が使用され、これらを単独または
混合して用いることができる。
両エステルの溶解濃度としては、前記有機溶媒が蒸発除
去された後1粒子が球状を保ち、分離材としての強度を
持っておればよいのであって、通常トータル濃度として
0.5〜100g/j2−溶媒、好ましくは1〜50g
IQ・溶媒である。
なお、両エステルの混合溶液には、適当な多孔化剤をさ
らに加えることができる。
多孔化剤は球状粒子を作った後、除去されて球状粒子を
多孔化するために使用されるもので、具体的には、デカ
リン、n−カプリン酸メチル、テトラリン、エチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、ドデカン酸メチル、トルエン
、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコールおよびオク
チルアルコール等の前記有機溶媒より高沸点を有し、か
つ親水性重合体エステルを溶解しないものなどが使用さ
れる。
多孔化剤の使用濃度は、両エステルの合計薫に対して通
常10〜1000重量%、好ましくは50〜500重量
%程度である。
次に、上記のようにして得た両エステルの混合溶液を水
性媒質中に懸濁させ、球状粒子を得る。
球状粒子の形成は水性媒質を攪拌することによって行わ
れるが、攪拌速度を調節することにより任意の粒径のも
のが得られる。本発明の場合には、分離材として適当な
粒径1〜500μ■の範囲のものが形成されるように攪
拌すればよい。
水性媒質としては水に親水性保護コロイド(増粘剤)1
例えばポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロ
ース、メチルセルロース、可溶性澱粉またはゼラチン等
を加えたものなどが使用できる。
親水性保護コロイドは0.1〜10重景%、好ましくは
0.5〜5重量%水溶液として使用するのがよい、また
、水性媒質の使用量は両エステルの混合溶液の少なくと
も1.5倍容意以上、好ましくは2〜30倍容量とする
のがよい。
水性媒質中に両エステルの混合溶液を懸濁させる方とし
ては、水性媒質中に両エステルの混合溶液を全麓加え、
攪拌して分散、懸濁する方法や、水性媒質を攪拌状態と
し、これに両エステルの混合溶液を一度にまたは滴下状
に添加する方法などがあげられる。
グルコマンナンおよびプルランのエステルは水不溶性で
あるため、水性媒質中に微細に分散、懸濁する。この時
粒状化と同時に有機溶媒の蒸発が始まり、ついには有機
溶媒が実質的に除去され、グルコマンナンおよびプルラ
ンのエステルが相分離することなく均一に分散したゲル
からなる球状粒子が得られる。
液滴中の有機溶媒を蒸発除去する時の温度としては、水
性媒質の氷点以上で有機溶媒の沸点以下の温度が用いら
れるが、蒸発除去を促進させ、かつ粒子形状を良好に保
つためには有機溶媒の沸点より1〜10℃低い温度が好
ましい。
次に、上記のようにして得た両エステルからなる球状粒
子をけん化する。この場合、球状粒子の形状を壊さずに
、その形状を保ちつつけん化できるけん他塔を用いるこ
とが必要である。けん他塔の例としては水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウム水溶液とメタノールとの混合溶
液や、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを硫酸ナ
トリウム等の塩類水溶液に溶解させた溶液などがあげら
れる。
次に、けん化された球状粒子を架橋する。架橋剤として
は、例えばエビクロロヒドリン、ジェポキシブタン、ト
リレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナ
ート等の2官能性化合物をあげることができる。これら
の架橋剤は有機性媒体液中に溶解させて架橋剤溶液とし
て使用される。
架橋剤の有機性媒体液としては、例えば灯油。
流動パラフィンまたはその混合物(例えば容量比7:3
)に界面活性剤(非イオン界面活性剤1例えはソルビタ
ン脂肪酸エステル)を1〜2重景%混合したもの、ある
いはアセトンとジメチルスルホキシドとの混合液(例え
ば容量比6:4.1:1)、 アセトンとジメチルホル
ムアミドとの混合液(例えば容量比2:3)等が用いら
れる。架橋剤の濃度は上記架橋剤の有機性媒体液に対し
て0.01〜15mo12/12の範囲である。
架橋剤溶液lOO容量容量対して、けん化された球状粒
子を0.1〜10重量部加え、室温〜90℃で1〜36
時間攪拌を続けることにより球状粒子は架橋される。架
橋の程度は架橋剤の濃度、反応温度および時間等により
調節することができる。架橋反応粒子をろ別し、アセト
ンまたは中性洗剤で洗浄し、次に水洗することにより、
グルコマンナンおよびプルランの両エステルからなる球
状粒子の分離材が得られる。
このようにして、グルコマンナンとプルランの中間的な
性質、例えば両者の中間的な排除限界分子量および膨潤
度を有する分離材が得られる。または両者の長所を併せ
持つ分離材が得られる。
なお排除限界分子量は1粒子をカラムに充填し、種々の
既知分子量の物質(デキストランやポリエチレングリコ
ール等)の水溶液を流し、示差屈折計などを用いて溶出
容量を測定し、溶出試料の分子量に対してそれぞれの溶
出容量をプロットし。
得られる銀線の屈曲点における分子量によって示される
次に膜状の分離材をキャスティング法により製造する方
法について、親水性重合体としてグルコマンナンおよび
プルランを用いた場合の具体的な例を示すと、次のよう
な方法があげられる。
親水性重合体エステルの混合溶液を前記球状の分離材を
製造する場合と同様の方法により調製する。ただし両エ
ステルを溶解する溶媒としては。
水と相溶性のある有機溶媒1例えばアセトン、ジメチル
ホルムアミド、ジオキサンおよびこれらの混合溶媒等に
使用する。
上記混合溶液を水面上へ薄膜状にキャスティングし、有
機溶媒を水相へ移行させて除去し、ゲル化させる。この
ようにして得られたゲルM膜を乾燥させることにより、
膜状の分離材(分離膜)が得られる、 本発明の分離材は水系クロマトグラフィー用充填剤5分
離膜として使用することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、分離材は2種以上の親水性重合体が相
分離することなく、均一に分散した状態でゲル化したゲ
ルからなるので、1種単独の親水性重合体から形成され
るゲルからなる分離材では持ち得ない物性や分離特性を
有する分離材が得られる。
さらに本発明によれば、親水性重合体をエステル化した
2種以上の親水性重合体エステルを使用し、相分離のな
い均一なゲルを生成させるようにしたので、1種単独の
親水性重合体エステルから製造する分離材には付与する
ことができない物性や分離特性を有する分離材を容易に
製造することができる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
実施例1 プルラントリアセテートとグルコマンナントリアセテー
トとをブレンドしたものを用い、懸濁蒸発法によりゲル
球状粒子(クロマトグラフィー用充填剤)を調製した。
(a)プルラントリアセテートとグルコマンナントリア
セテートとの配合比の決定 プルラントリアセテート(出発原料:林原(株)製プル
ラン、PF−20,商品名)とグルコマンナントリアセ
テート(出発原料:清水化学(株)製糖製グルコマンナ
ン、プロボール、商品名)をそれぞれ単独でクロロホル
ムに溶解し、得られたエステル溶液の濃度と粘度との関
係を求めた。結果を第1図に示す。
第1図かられかるように、プルラントリアセテートとグ
ルコマンナントリアセテートとの混合溶液のトータル濃
度を15g/Q・クロロホルムに設定した場合、プルラ
ントリアセテートとグルコマンナントリアセテートのそ
れぞれに由来する粘度がほぼ同等になる配合比は、プル
ラントリアセテート:グルコマンナントリアセテート=
13.2:1.8=7.33:0重量比)である、従っ
てこの比を基準重量比とする。
(b)ブレンドゲル球状粒子の調製およびその評価多孔
化剤としてのデカリンを両エステル重量の合計量に対し
て176重量%となるようにクロロホルムに加え、続い
て両エステルを上記(a)の基準重量比で溶解してトー
タル濃度が15g/R・クロロホルムの混合溶液を調製
した。
この混合溶液を、57℃に調節したポリビニルアルコー
ル(増粘剤)の1重量%水溶液中に注入し、600rp
mの攪拌速度で一昼夜攪拌した。
このような懸濁蒸発法により得たブレンドゲル球状粒子
を回収した後、メタノール洛中で水酸化ナトリウム水溶
液添加による不均一系でのけん化を施し、さらにジメチ
ルスルホキシド/アセトン=1/1(V/ν)洛中にけ
ん化機の球状粒子を移し。
エビクロロヒドリンで架橋した。この一連の操作により
、両エステルの合計重量4gから平均粒径45μmのゲ
ル球状粒子16w+Qを得た。
上記球状粒子を5mmφX 300m+aLのカラムに
充填し、分子量既知のポリエチレングリコールをサンプ
ルとして注入し、ゲル球状粒子の排除限界分子量を求め
た。通液流速は1.0w+Q/分(L、V、 3 m/
hr)である。較正曲線を第2図に示す。なお図中のR
nは数平均分子量、Veは溶出容量、Vtはカラム容量
を示す。
比較例1〜2 プルラントリアセテート(比較例1)またはグルコマン
ナントリアセテート(比較例2)をそれぞれ単独で粒子
化原料として用いてゲル球状粒子を調製した。調製条件
は、実施例1で得たブレンドゲル球状粒子とほぼ同等の
粒径となるように下記の通り条件を設定した以外は、実
施例1と同様にした。
プルラントリアセテート: 濃 度; 12g/12・クロロホルム攪拌速度; 7
00rpm グルコマンナントリアセテート: 濃 度; 7.5gIQ・クロロホルム攪拌速度: 8
00rpm 4gの単独エステルから得られた平均粒程約40μ論の
ゲル球状粒子の容量は、 プルラントリアセテートの場
合16ia12、グルコマンナントリアセテートの場合
’1mQであった。これらの単独エステ−しから調製し
たゲル球状粒子の較正曲線を第2図に示す、なお通液条
件は実施例1と同様である。
第2図から、実施例1のブレンドゲル球状粒子の排除限
界分子量は30000、比較例1のプルラントリアセテ
ート単独のゲル球状粒子の排除限界分子量は2700、
比較例2のグルコマンナントリアセテート単独のゲル球
状粒子の排除限界分子量は120000であることがわ
かる。またブレンドゲル球状粒子の排除限界分子量は、
両エステルをそれぞれ単独で用いて調製したゲル球状粒
子の中間の値であることがわかる。
さらにゲル球状粒子の回収量から、実施例1のブレンド
ゲル球状粒子の膨潤度はプルラントリアセテート単独の
ゲル球状粒子とほぼ同等であることがわかる。
以上の結果から、プルラントリアセテートとグルコマン
ナントリアセテートとを適当な配合比でブレンドするこ
とにより、各々の単独使用では調製困難な新しい物性や
分離特性を有するゲル球状粒子が得られることがわかる
実施例2、比較例3 プルラントリアセテートとグルコマンナントリアセテー
トとの配合比を14.7:1(重量比)として20g/
a・クロロホルム濃度の混合溶液を調製した以外は実施
例1と同様にしてブレンドゲル球状粒子を調製した(実
施例2)、得られたブレンド球状粒子の平均粒径は52
μ閣であった。
一方プルラントリアセテートを単独で粒子化原料として
用いてゲル球状粒子を調製したく比較例3)、II製条
件はプルラントリアセテートの濃度を20g/Q・クロ
ロホルムとした以外は実施例1と同様である。得られた
プルラントリアセテート単独のゲル球状粒子の粒径は5
0μ−であった。
これらのゲル球状粒子をそれぞれ5mmφ×300−■
Lのカラムに充填し1分子量既知のポリエチレングリコ
ールをサンプルとして注入し、ゲル球状粒子の排除限界
分子量を求めた。通液流速は1 、0sM/分(L、V
、 3 m/hr)である、較正曲線を第3図に示す。
第3図から、実施例2のブレンドゲル球状粒子の排除限
界分子量は4400、比較例3のプルラントリアセテー
ト単独のゲル球状粒子の排除限界分子量は930である
ことがわかる。
また実施例1および実施例2の結果から、プルラントリ
アセテートの配合割合を大きくするほど、プルラントリ
アセテートの分離特性が強く反映されていることがわか
る。
比較例4 プルラントリアセテートとグルコマンナントリアセテー
トとの配合比を0.33:1(重量比)とした以外は実
施例1と同様にしてブレンドゲル球状粒子を調製した。
このゲル球状粒子を5+i+mφX 300mmLのカ
ラムに充填を試みた。しかし、0.3mQ/分(L、V
、0.9m/hr)の流速で差圧が急激に上昇し、通液
不能となった。
カラムからゲル球状粒子を取出し、光学顕微鏡で外観を
観察したところ、球状粒子の周囲を取巻くように不定形
の成分が相分離して付着している様子が認められた。両
エステルの配合比等から、中心の球状粒子はグルコマン
ナントリアセテートに由来するものであり、周囲の付着
物はグルコマンナントリアセテート析出後に析出したプ
ルラントリアセテートに由来するものであると推察され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はプルラントリアセテートおよびグルコマンナン
トリアセテートの溶液濃度と粘度との関係を示すグラフ
、第2図は実施例1および比較例1〜2のゲル球状粒子
の較正曲線を示すグラフ。 第3図は実施例2および比較例3のゲル球状粒子の較正
曲線を示すグラナである。 代理人 弁理士 柳 原   成 第1図 厚担溶第いつ;X度 (9/ドアoロボルム)第2図 第3図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2種以上の親水性重合体が相分離することなく、
    均一に分散した状態でゲル化したゲルからなることを特
    徴とする分離材。
  2. (2)ゲルの形状が球状である請求項(1)記載の分離
    材。
  3. (3)親水性重合体をエステル化した2種以上の親水性
    重合体エステルを溶媒に溶解して混合溶液とした後、溶
    媒を除去し、相分離のない均一なゲルを生成させ、この
    ゲルをけん化して親水性を回復させることを特徴とする
    分離材の製造方法。
  4. (4)混合溶液中の各親水性重合体エステルの配合比を
    、各親水性重合体エステルをそれぞれ単独で溶媒に溶解
    した場合に各溶液の粘度がほぼ等しくなる重量比とする
    ことを特徴とする請求項(3)記載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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