JPH04272057A - シート状物搬送装置のスイッチバック機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシート状物搬送装置のス
イッチバック機構、特に可撓性のシート状物を光ビーム
走査部等へ方向を切り換えて搬送する機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】シート状物搬送装置は、例えば医療分野
で画像診断に用いられる画像記録装置あるいは画像読取
り装置等で用いられ、フィルム等のシート状物を画像の
記録あるいは読取りを行う光ビーム走査部へ搬送するも
のである。この光ビーム走査部は、画像記録の場合には
Ｘ線等を用いた各種の診断装置から得られた画像情報を
光ビームによってフィルム等のシート状物の記録媒体に
記録するものであり、このために、搬送装置が搬送ロー
ラなどを用いてシートフィルムを上記光ビーム走査部へ
搬送する。その後に、例えば光ビーム走査部により搬送
されたフィルムに光ビームが搬送方向と垂直な方向に主
走査され、この主走査を行いながら順次フィルムを搬送
方向へ送給（副走査）することにより、画像の記録が行
われる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の光ビ
ーム走査部においてフィルムを送給する場合には、搬送
ローラなどの搬送手段とフィルムとの摩擦による送り速
度のムラをなくし、上記副走査を安定化させる必要があ
る。このため、フィルムの先端が光ビーム走査部にある
ときは、フィルム全体が曲がることなく真っ直ぐな状態
に維持されている必要がある。しかし、フィルムをサプ
ライマガジンから上記光ビーム走査部へ通常の順送り搬
送で送給し、このフィルムを光ビーム走査部で真っ直ぐ
な状態に維持しようとすると、途中の搬送ラインをＵタ
ーンさせる必要が生じ、装置全体が大型化するという問
題がある。

【０００４】そこで、フィルムをスイッチバック方式で
上記光ビーム走査部へ搬送し、省スペースを図ることが
提案されているが、従来に存在するスイッチバック式の
機構では構造が複雑となるし、方向切り換えのための動
力が必要となるという問題があった。

【０００５】すなわち、図４には従来のスイッチバック
式の機構が示されており、Ａ方向の搬送ラインには一対
の搬送ローラ１ａ，１ｂが、引込み部Ｑには一対のスイ
ッチバック用ローラ２ａ，２ｂが、Ｂ方向の搬送ライン
には一対の搬送ローラ３ａ，３ｂが設けられ、また所定
の各位置にガイド４が配置されている。そして、Ａ方向
とＢ方向の交差点に切換え器５が配設され、この切換え
器５は回転ソレノイド等で切り換えるようになっている
。例えば、Ａ方向からＢ方向へフィルム７を搬送する場
合には、まず切換え器５をＡ方向搬送ラインに配置して
搬送ローラ１ａ，１ｂを駆動すれば、フィルム７は引込
み部Ｑへ送られスイッチバック用ローラ２ａ，２ｂにニ
ップされる。次に、フィルム７が引込み部Ｑへ完全に引
き込んだ時点で、上記切換え器５を点線のＢ方向ライン
に切り換え、この後にスイッチバック用ローラ２ａ，２
ｂを逆回転すれば、フィルム７はＢ方向搬送ラインへ送
給される。そうすると、Ｂ方向搬送ラインではフィルム
７は搬送ローラ３ａ，３ｂでニップされ、この搬送ロー
ラ３ａ，３ｂにて光ビーム走査部等にフィルム７を送給
することができる。

【０００６】しかし、上記スイッチバック機構では、切
換え器５が必要であり、しかもこの切換え器５の取付け
構造が複雑になるという問題があった。また、この切換
え器５を動作させるためには上記のように回転ソレノイ
ド等の駆動源が必要となり、コストが高くなるという問
題があった。

【０００７】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、切換え器及びその駆動源を必要と
せず、簡単な構造によって搬送方向の切換えを行い、省
スペース化を図ることができ、かつ正確な副走査をする
ことができるシート状物搬送装置のスイッチバック機構
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１請求項の発明に係るスイッチバック機構は、可
撓性のシート状物を搬送ローラにて挟持しながら所定の
位置へ搬送するシート状物搬送装置において、搬送方向
を第１の搬送ラインからこの第１の搬送ラインと鋭角を
なす第２の搬送ラインに切り換える際にシート状物を所
定の位置へ一時的に引き込むために上記第２の搬送ライ
ンに沿って配設された引込み用ガイドと、上記第１の搬
送ライン上にあって上記引込み用ガイドとの交差点部近
傍に設けられた少なくとも一対の切換え用ローラと、を
有し、上記一対の切換え用ローラ中の第２の搬送ライン
側のローラ回転面に可撓性のシート状物の終端部を接触
させながらローラを回転させることにより、シート状物
の搬送方向を切り換えることを特徴とする。

【０００９】上記の場合、引込み用ガイドが配設された
第２の搬送ライン上に、搬送方向の切換え時にシート状
物を挟持して切換え搬送を補助する一対の補助ローラを
設けることができる。

【００１０】

【作用】上記の構成によれば、まずフィルムは切換え用
ローラにより引込み用ガイドに向けて搬送されることに
なり、フィルムの先端が引込み用ガイドに接触すると、
この引込み用ガイドによってフィルムは方向が変えられ
、フィルムは所定の角度だけ折り曲げられるようにして
引込み部に送給される。そして、フィルムの後端が切換
え用ローラを通過する時には、折り曲げてられいたフィ
ルムがその可撓性によって真っ直ぐに復元しようとする
ので、一方のローラ回転面に接触しながら搬送される。 このとき、ローラの回転面は第２の搬送ライン側へ回転
移動するので、この回転面によってフィルムの後端が第
２の搬送ライン側に送られて搬送方向が切換えられる。 従って、引込み部に移動した後は、上記フィルムの後端
が先端となって第２の搬送ライン上を搬送される。

【００１１】

【実施例】図１には、実施例に係るシート状物搬送装置
の構成が示され、図２には実施例に係る画像記録装置の
全体図が示されており、まず図２により装置の概略を説
明する。図において、画像記録装置１０は全体が暗箱と
され、一方側の側面にフィルム７を供給するサプライマ
ガジン１１と記録されたフィルム７を収納するレシーブ
マガジン１２が着脱自在に取り付けられる。上記サプラ
イマガジン１１のフィルム取出し口１１ａの上部には、
フィルム７を吸着して所定の位置まで搬送する吸着部１
４が設けられ、この吸着部１４と光ビーム走査部Ｐとの
間には一対のローラ１５、そして切換え用ローラ１６ａ
，１６ｂ，１６ｃを介してスイッチバックのための引込
み部Ｑ（図の右上部）が配置される。この部分の詳細は
後述するが、引込み部Ｑには補助ローラ１７ａ，１７ｂ
が設けられることになり、従ってサプライマガジン１１
から取り出されたフィルム７は一旦引込み部Ｑへ搬送さ
れた後に、方向を変えて光ビーム走査部Ｐへ送給される
。

【００１２】また、光ビーム走査部Ｐとレシーブマガジ
ン１２との間にはガイドと共に一対ずつのローラ１９，
２０が設けられ、搬送されるフィルム７は一旦下側へ移
動した後に、方向を変えてレシーブマガジン１２へ収納
されることになる。そして、上記の光ビーム走査部Ｐに
は、主搬送ローラ２８と予備搬送ローラ２９が配設され
ると共に、光ビーム走査器２２が配設され、この光ビー
ム走査器２２は他の撮影装置、例えばＸ線（ＣＴ）撮影
装置、核磁気共鳴（ＭＮＲ）装置などによって得られた
画像情報を入力しており、この画像情報に基づいてレー
ザビーム１００がフィルム７へ走査されることになる。

【００１３】図１において、実施例では搬送をＡ方向の
第１の搬送ライン２００からＢ方向の第２の搬送ライン
３００へ切り換えており、この第１の搬送ライン２００
に設けられた切換え用ローラ１６は、駆動力を伝達する
主ローラ（１６ａ）とフィルム７の搬送方向を引込み部
Ｑ側へ導く役目をする従ローラ（１６ｂ，１６ｃ）から
構成される。また、引込み部Ｑではフィルム７の引込み
を案内する引込み用ガイド１８を設け、この引込み用ガ
イド１８の上部に搬送方向の切換えを補助する補助ロー
ラ１７ａ，１７ｂを配設している。なお、切換えられる
第２の搬送ライン３００にはガイド２１が設けられてい
る。この場合、ガイド２１は切換え用ローラ１６と反対
側の上記引込みガイド１８と連結されていてもよい。

【００１４】上記において、切換え用ローラ１６ａ，１
６ｂによって決定されるＡ方向と切換えられるＢ方向と
が成す角度βは、好ましくは１０度から６０度程度の範
囲内で設定され、これによって搬送方向の円滑な切換え
を可能としている。また、切換えローラ１６中の一方の
ローラ１６ｂの配置位置は、ある程度第２の搬送ライン
３００側へ近接していることが必要であり、上記第２の
搬送ライン３００のガイド２１との関係を考慮し、切換
え用ローラ１６ｂによって搬送方向が良好に切り換えら
れるように位置決めされる。

【００１５】図３には、実施例における光ビーム走査部
周辺の具体的な構成が示されており、本発明のスイッチ
バック機構が適用される光ビーム走査部Ｐの上下には、
フィルムカバー２３，２４が配設され、上側のフィルム
カバー２３の上端にはフィルムセンサ２５が設けられ、
このフィルムセンサ２５にてフィルム７が搬送されたか
否かを検知する。また、上側のフィルムカバー２３の下
側の両サイドにフィルム７の位置決めを行うフィルムガ
イド２６ａ，２６ｂが設けられている。そして、図示さ
れるように、光ビーム走査部Ｐにはそれぞれ一対の主搬
送ローラ２８ａ，２８ｂ及び予備搬送ローラ２９ａ，２
９ｂが設けられており、上記主駆動ローラ２８ａの一端
に駆動力を伝達する駆動モータ３０及びフライホィール
３１が接続され、他端に回転速度を検出するロータリー
エンコーダ３２が接続される。

【００１６】上記主搬送ローラ２８と予備搬送ローラ２
９においては、図の外側の主搬送ローラ２８ｂと予備搬
送ローラ２９ｂがその両端で支持体３４に回転自在に軸
支され、この支持体３４は揺動軸３５により揺動自在と
して装置筐体側へ接続されている。従って、主搬送ロー
ラ２８にフィルム７がニップされる際には、予備搬送ロ
ーラ２９が解除されて主搬送ローラ２８のみでフィルム
７が良好な速度で搬送されることになる。

【００１７】実施例は以上の構成からなり、以下にその
作用を説明する。図１において、まずサプライマガジン
１１から取り出されたフィルム７は、第１の搬送ライン
２００をＡ方向に搬送され、切換え用ローラ１６ａ，１
６ｂ，１６ｃによってニップされながら引込み部Ｑへ送
給されることになり、フィルム７が引込み用ガイド１８
に接触すると、この引込み用ガイド１８によって方向が
曲げられることになる。この引込み部Ｑに入ると、フィ
ルム７は補助ローラ１７ａ，１７ｂによってニップされ
、この補助ローラ１７ａ，１７ｂによって図３のフィル
ムガイド２３内へ搬送される。そして、フィルム７の後
端が切換え用ローラ１６ａ，１６ｂを通過する際に、フ
ィルム７の後端は図１の鎖線４００のように、第２の搬
送ライン３００側にある切換え用ローラ１６ｂの回転に
よってローラ１６ｂの回転面上を摺動しながら第２の搬
送ライン３００側へ送られることになる。

【００１８】上記のようにして、フィルム７の後端が第
２の搬送ライン３００側へ移動した直後に、図３のフィ
ルムセンサ２５は引込み部Ｑへ送給されたフィルム７を
検知し、補助駆動ローラ１７を停止すると共に、その後
に補助ローラ１７ａ，１７ｂを逆回転させる。そうする
と、フィルム７は上記後端を先端にして第２の搬送ライ
ン３００をＢ方向へ搬送されることになり、ガイド２１
によって図３の光ビーム走査部Ｐへ搬送される。

【００１９】このようにして、光ビーム走査部Ｐへ搬送
されたフィルム７には、光ビーム走査器２２によってレ
ーザビーム１００が照射され、主駆動ローラ２８の駆動
に基づいて所定の画像記録が行われると、下側のフィル
ムカバー２４へ搬送される。そして、このフィルムカバ
ー２４へ搬送された後は、フィルムカバー２４からフィ
ルム７を抜き取るようにして搬送することにより、レシ
ーブマガジン１２へ収納することができる。実施例は、
上記のように、フィルム７を垂直方向で光ビーム走査部
Ｐへ送給する方式とすることにより、搬送時におけるフ
ィルム７のガイド部材等との摩擦を小さくできるという
利点がある。

【００２０】上記実施例では、引込み部Ｑにおいて方向
切換えのための補助ローラ１７ａ，１７ｂを設けたが、
この補助ローラ１７を設けずに、フィルム７の重力を利
用してフィルム７を第２の搬送ライン３００へ搬送する
ようにすることもできる。また、上記実施例は縦方向に
引込み部Ｑを設けて垂直方向にスイッチバックするよう
にしたが、もちろん上記引込み部Ｑを横方向に設定して
水平方向にスイッチバックすることもできる。

【００２１】更に、実施例では画像記録装置の光ビーム
走査部にスイッチバックする例を示したが、本発明は画
像を読み取るための画像読取り装置の光ビーム走査部へ
スイッチバックさせる場合にも用いることができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、第１請求項の発明
によれば、搬送方向を第１の搬送ラインからこの第１の
搬送ラインと鋭角をなす第２の搬送ラインに切り換える
際に、シート状物を所定の位置へ一時的に引き込むため
の引込み用ガイドを上記第２の搬送ラインに沿って配設
し、上記第１の搬送ライン上にあって上記引込み用ガイ
ドとの交差点部近傍に少なくとも一対の切換え用ローラ
を設け、上記一対の切換え用ローラ中の第２の搬送ライ
ン側のローラ回転面に可撓性のシート状物の終端部を接
触させながらローラを回転させて、搬送方向を切り換え
るようにしたので、従来用いていた切換え器やその駆動
源が不要となり、簡単な構造でかつ低コストでシート状
物のスイッチバック切換え搬送を行うことができる。

【００２３】しかも、上記の構成により、装置内の省ス
ペース化を図ることができ、装置を小型化することが可
能となる。

【００２４】また、第２請求項の発明によれば、上記引
込み用ガイドが配設された第２の搬送ライン上に、シー
ト状物を挟持して切換え搬送を補助する一対の補助ロー
ラを設けたので、この場合にはシート状物の搬送切換え
を円滑に行うことができ、特に水平方向の搬送ラインへ
切換える場合に有効となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るシート状物搬送装置のス
イッチバック機構の構成を示す図である。

【図２】実施例に係る画像記録装置の全体の内部構成を
示す図である。

【図３】実施例のスイッチバック機構周辺の具体的な構
成を示す斜視図である。

【図４】従来において用いられるスイッチバック機構の
構成を示す図である。

【符号の説明】

１，３　　…　　搬送ローラ、 ２　　…　　スイッチバック用ローラ、４　　…　　ガ
イド、 ７　　…　　フィルム、 １６ａ，１６ｂ，１６ｃ　　…　　切換え用ローラ、１
７ａ，１７ｂ　　…　　補助ローラ、１８　　…　　引
込み用ガイド、 ２１　　…　　ガイド Ｐ　　…　　光ビーム走査部、 Ｑ　　…　　引込み部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　可撓性のシート状物を搬送ローラにて
   挟持しながら所定の位置へ搬送するシート状物搬送装置
   において、搬送方向を第１の搬送ラインからこの第１の
   搬送ラインと鋭角をなす第２の搬送ラインに切り換える
   際にシート状物を所定の位置へ一時的に引き込むために
   上記第２の搬送ラインに沿って配設された引込み用ガイ
   ドと、上記第１の搬送ライン上にあって上記引込み用ガ
   イドとの交差点部近傍に設けられた少なくとも一対の切
   換え用ローラと、を有し、上記一対の切換え用ローラ中
   の第２の搬送ライン側のローラ回転面に可撓性のシート
   状物の終端部を接触させながらローラを回転させること
   により、シート状物の搬送方向を切り換えることを特徴
   とするシート状物搬送装置のスイッチバック機構。
2. 【請求項２】　　上記引込み用ガイドが配設された第２
   の搬送ライン上に、搬送方向の切換え時にシート状物を
   挟持して切換え搬送を補助する一対の補助ローラを設け
   たことを特徴とする上記第１請求項記載のシート状物搬
   送装置のスイッチバック機構。