JPH0426722A - ストリップ用カテナリー型連続炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明はストリップ用カテナリー型連続炉に係り、ロー
ル周速とストリップ走行速度とを適切に同調化制御し、
形状不良や蛇行などを有効に防止することのできる連続
炉を提供しようとするものである。

（産業上の利用分野）　（ ストリップの連続焼鈍や酸洗などに用いられるカテナリ
ー型連続炉。

（従来の技術） ステンレスストリップを連続焼鈍するような場合におい
ては、その表面における美麗性が重視され、良好な表面
状態を保持することが要求されるので耐熱性アスベスト
支持ローラを用いるようなカテナリー炉が特公昭５２−
２６７２３号公報などに提案されている。

即ち、炉体の出入口ローラの外に高温に耐え得る耐熱ア
スベストローラを炉内に数本設け、それらのローラによ
り走行ストリップに複数のカテナリーを形成させ、斯か
る炉内において連続的に熱処理を行う炉長の長い一体炉
形のものであって、複数の炉を連続して設は各炉毎にカ
テナリー（懸垂）を形成させる在来のカテナリー炉より
も熱効率が高く、良品質の熱処理を実施できるものとさ
れている。

（発明が解決しようとする課題） 上記した従来のものにおいて、その炉内支持ローラたる
耐熱アスベストは摩耗し易く、長期に亘って使用すると
ロール径が変化するのでロールを駆動する駆動手段を調
整しロール周速とストリップ走行速度の同調化制御を適
切に行い得ない。

父上記のようなロールを長時間使用すると、第１０図に
示すように耐熱アスベスト層３１の表層にアスベスト摩
耗粉やスケール粉３２が適宜にアスベスト層に押込まれ
て耐着介在し、ストリップ１０とロール３０との間の摩
擦係数が急激に低下する。更にライン運転条件の変更時
などにおいてストリップＩＯとロール３０間にスリップ
が発生し、特にスケール粉の如きによってストリップ表
面にすり疵を発生してステンレスストリップなどの品質
を低下する。

なお近年において増加している高生産性を目的とした高
速ラインでは、ライン運転条件の変更時などに、ストリ
ップ張力変動が発生して、カテナリー量が変化し、この
ようにカテナリー量が変化すると加熱炉では燃焼バーナ
ーとストリップの距離が不均一になり、熱歪による形状
不良が発生し、蛇行などが発生する不利がある。

また同様に冷却帯でもカテナリー量が変化すると不均一
な冷却による形状不良が発生し、蛇行が発生することと
なる。

「発明の構成」 （課題を解決するだめの手段） 本発明は上記したような従来のものの技術的課題を解決
するように検耐を重ねて創案されたものであって、以下
の如くである。

横型連続熱処理炉内に複数本の耐熱セラミック溶射して
なるストリップ支持ローラを配設し、該支持ローラに駆
動手段を設け、しかも前記熱処理炉の入口側および出口
側にストリップ張力制御装置を設けたことを特徴とする
ストリップ用カテナリー型連続炉。

（作用） 横型連続熱処理炉内に複数本の支持ローラを配設し、該
支持ローラに駆動手段を設けることにより入口コーラお
よび出口ローラとそれら支持コーラとの間においてスト
リップのカテナリーを形成する。

前記支持ローラに耐熱セラミック溶射するごとにより送
り量を適正化しカテナリー量を適正化する。

更に熱処理炉の入口側および出口側にそれぞれ張力制御
装置を設けることにより各個に張力制御し、前記カテナ
リー量の変化を最小限とし、また炉内での安定通板を図
る。

具体的にはステンレスストリップ用カテナリー型焼鈍炉
のようにストリップが高温焼鈍される場合は、加熱炉内
のストリップユニット張力は０．２〜０．４　ｋｇｆ／
ｍｍ２程度の低張力で一定制御し、一方、冷却炉内のス
トリップユニットは張力０．４〜０．８ｋｇｆ／鳳１２
程度に一定制御する。

ロールとストリップ間の摩擦力Ｆは、 Ｆ−（Ｔｃｏｓθ＋Ｗ）Ｘμ であるから支持ロールとストリップ間でスリップを発生
させないパウダークラッチの伝達トルクＴ、。

は、Ｔｒ＜Ｆの条件を満足させることによって得られる
。

（実施例） 本発明によるものの具体的な実施態様について説明する
と、本発明による炉全般の構成は第１図に示す如くで、
耐火材で形成された横型炉２の一端に入口３が形成され
、又他端には出口４が形成されていて、これらの入口３
、出口４には夫々入口ローラ５と出口ローラ６が設けら
れているが、斯うした炉２の中間部に複数の支持ローラ
１が配設され、前記した入口および出口ロール５，６と
これらの支持ローラ１，１によりストリップ１０が支持
走行される。然してこのように走行するストリップ１０
に対しては炉内上下に燃焼バーナ８．８が配設されて該
ストリップ１０を加熱するが、炉体２の入口側上部には
廃ガス煙道９が設けられ、又前記支持ロール１．１に対
してはロール保護用水冷ボックス７が設けられている。

上記したような横型炉２と出口６との間には除冷帯１１
を介して空冷帯１２．１２．１２が連設されて冷却帯を
形成しているが、本発明においては前述した入口３と共
に出口４にはプライドルロール１５゜１５が設けられ、
入口３および出口４とこれらのプライドルロール１５と
の間にはテンションメータロ−ル１３を有するロードセ
ル１４が夫々設けられている。

前記支持ローラｌは軸受２０によって回転自在に横架さ
れ、その一方の軸端に冷却ジヨイント２１を設けて冷却
水を通人するように成っているが、又他端の軸端部には
スプロケット１７が取付けられ、モータ１８で駆動され
且つ軸受１９．１９に支持されたモータ回転軸の端部に
おけるスプロケット１７ａとの間にチェーン２２が懸回
されてモータ１８による駆動が得られ、回転軸にはスリ
ップクラッチ１６が設けられ、このスリップクラッチ１
６としてはパウダークラッチの如きが採用されることは
前述した通りであって、磁性鉄粉と励磁コイルを用いる
ことにより励磁電流に正確に比例した伝達トルクが得ら
れ適正な制御をなし得る。

上記のように支持ローラ１に対し支持されたストリップ
１０の状態は別に第３図にも示す如くで、耐熱セラミッ
ク溶射被膜などの施されたローラ１に対してストリップ
１０が適切に接合支持されてカテナリーを形成し、支持
ローラ１内には冷却水が送入されている。前記耐熱溶射
被膜１７においてはストリップ張力とストリップ自重Ｗ
およびストリップ巻付角度θとローラ１の摩擦係数から
求められる的確な送り作用が得られる。

上記したような支持ローラ１，１および入口ローラ５、
出口ローラ６に対する制御系については１例が第４図に
示されている如くであって、それらのローラに対し前記
スリップクラッチ１６を介して作動するモータ１８に対
し同調化制御装置２４を設けると共にモータ１８には速
度検出器２３を設け、該速度検出器２３からの信号とス
リップクラッチ１６からの信号を同調化制御装置２４に
送ってモータ１８を制御するように成っているが、又前
述したようなプライドルロール１５に対しては張力制御
装置２５が設けられている。即ち該張力制御装置２５は
前記ロードセル１４から信号を受ける張力偏差演算器２
６とプライドルロール１５に対するモータ１８の速度検
出器２３からの信号を受ける速度偏差演算器２７と張力
設定器２８および速度設定器２８ａを有し、張力偏差演
算器２６および速度偏差演算器２７は補正器２９を介し
て前記プライドルロール１５のモータ１８に補正信号を
送るように成っている。

なお前記した同調化制御装置２４は別に第５図に示すよ
うに、トルク偏差演算器３１と補正器３２、速度偏差演
算器３３およびトルク設定器３０と速度設定器３４より
成り、トルク偏差演算器３１に対しトルク設定器３０で
トルク設定し、これにスリップクラッチ１６からの信号
が与えられて第７図に示すようなトルク偏差を求め、こ
れを補正器３２に送る。一方速度設定器３４により速度
偏差演算器３３に速度設定がなされ、該速度偏差演算器
３３に上記のような速度検出器２３からの信号が送られ
て第６図に示すような速度偏差を求め、これを補正器３
２に送り、該補正器３２で得られた補正指令がモータ１
８に与えられるように成っている。

即ちこのような同調化制御により支持ロール１とストリ
ップ１０との間のスリップを皆無状態として、ストリッ
プ１０におけるスリ疵の発生を適切に防止することがで
きる。又支持ロール１の回転トルクをストリップ１０の
サイズ等に即応した一定範回内に制御することによりカ
テナリー量の変化を抑制し、炉内での蛇行の発生を防止
する。

なおこの同調化制御は、前記した磁性鉄粉などを用いた
トルク設定器を設け、支持ロールの回転トルクを測定し
、該回転トルクが支持ロール１とストリップ１０との間
の摩擦力Ｆの３０〜８０％になるように、前記したＦ−
（Ｔｃｏｓθ＋Ｗ）ｘμの式により求められ、トルク設
定器３０に設定される値はストリップザイズ、ストリッ
プの表面粗さ等によって決定される。

前記した本発明実施態様におけるセラミック溶射ロール
と既述した従来の耐熱アスベストロールについて具体的
にステンレスストリップの焼鈍炉において使用した場合
の使用時間（経時）による摩擦係数の変化状態は第８図
に要約して示す如くであって、耐熱セラミック溶射ロー
ルはａ　−−−ａ曲線の如く相当長時間に亘る連続使用
によっても摩擦係数〔μ〕は殆んど変化することがない
のに対し、耐熱アスベストロールはｂ−ｂ曲線のように
若干の使用によって摩擦係数が３０％以下にも低下する
。

然して前記した本発明の同調化制御装置２４および張力
制御装置２５による制御をなした本発明の場合と、従来
技術による張力変動量をライン速度との関係において要
約して示しているのが第９図であって、従来技術による
ものの張力変動は±５０％以上であるのに対し、本発明
によるものの場合は張力変動が±１０％以下であって、
大幅な低減効果を得れていることは明らかである。

「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときはステンレススト
リップなどの金属帯状材を連続焼鈍などの熱処理するに
当って安定なカテナリーを形成し、又連続高速処理条件
下においても張力変動量を大幅に低減して形状不良や蛇
行などを有効に防止し、的確な運転操業を図らしめ、す
り疵発生などの少い好ましい連続処理を円滑に実施し得
るものであるから工業的にその効果の大きい発明である
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第１図
は本発明による連続炉の縦断面図、第２図はその支持ロ
ーラ部分における横断面図、第３図は支持ローラにおけ
る耐熱セラミックス溶射被膜とストリップの接触駆動関
係についての説明図、第４図はそのカテナリー炉張力制
御および同調化制御に関するブロック説明図、・第５図
はその同調化制御の説明図、第６図は速度偏差演算グラ
フ、第７図はトルク偏差演算グラフ、第８図は本発明実
施態様と従来法によるものについてその支持ロールに関
する摩擦係数と経時変化の様相を示した図表、第９図は
従来技術と本発明技術による張力変動量を比較して示し
た図表、第１０図は従来技術によるアスベストローラに
おけるアスベスト摩耗粉やスケールなどの異物の耐着状
態についての断面図である。 然してこれらの図面において、１は支持ローラ、２は横
型炉、３はその入口、４はその出口、５は入口ローラ、
６は出口ローラ、７はロール保護用水冷ボックス、８は
燃焼バーナ、９は廃ガス煙道、１０はストリップ、１１
は除冷帯、Ｉ２は空冷帯、Ｉ３は１　】 テンションメータロール、１４はロードセル、１５はブ
ライドロール、１６はスリップクラッチ、１７．１７ａ
はスプロケット、１８はモータ、１９および２０は軸受
、２３は速度検出器、２４は同調化制御装置、２５は張
力制御装置、２６は張力偏差演算器、２７は速度偏差演
算器、２８は張力設定器、２８ａは速度設定器、２９は
補正器を示すものである。 特許出願人　　日本鋼管株式会社 発 明 者 石 園 正 和 同 中 西 晴 行

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　横型連続熱処理炉内に複数本の耐熱セラミック溶射し
   てなるストリップ支持ローラを配設し、該支持ローラに
   駆動手段を設け、しかも前記熱処理炉の入口側および出
   口側にストリップ張力制御装置を設けたことを特徴とす
   るストリップ用カテナリー型連続炉。