JPH042463Y2

JPH042463Y2 -

Info

Publication number: JPH042463Y2
Application number: JP10509585U
Authority: JP
Priority date: 1985-07-10
Filing date: 1985-07-10
Publication date: 1992-01-28
Also published as: JPS6215163U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、回転する情報記録円盤から情報信号
の再生を行なうビデオデイスクプレーヤ等の再生
装置に使用される信号ピツクアツプ装置に関する
ものである。

従来の技術近年、情報記録円盤（以下デイスクと称す）を
再生する装置（たとえばビデオデイスク等）が広
く普及するようになり、信号再生用のピツクアツ
プ装置も種々のものが開発されている。

例えば、静電容量方式の再生装置では、第４図
に示すように、電極付の走査子５がデイスク９の
盤上を接触しながら信号トラツクを走査して信号
面の機械的凹凸を静電容量の変化として取り出
す。走査子５は走査子保持器４を介してカンチレ
バー３の先端に取り付けられており、カンチレバ
ー３の他端にはマグネツト８が取り付けられ、こ
の近傍を弾性支持部材７により支持され、カート
リツジケース（第４図には図示していない）に取
り付けられている。この構造により、走査子５
は、上下，左右方向（信号トラツク半径方向）に
回動自在であるとともに、前後方向（カンチレバ
ー長手方向）に揺動自在となつている。

また、このピツクアツプ装置は、走査子が寿命
に達した場合にカートリツジ式に交換できるよう
になつている。

通常、走査子５は、カートリツジケース１内の
後退した位置にあり、カートリツジが再生装置に
装着されるとカンチレバー３のマグネツト８の上
部に位置する針圧印加コイル１０により下降し、
デイスク９に対する当接圧を得、再生が行なわれ
る。

走査子５の先端は、極めて微細な形状を成して
おり、わずかな破損でも致命的なダメージとなる
ことが多く、また走査子に取り付けられたリード
線６、も破損し易い。したがつてこのカートリツ
ジ式の信号ピツクアツプ装置の取扱いには十分な
注意が要求される。

従来から走査子、あるいはリード線を保護する
装置として種々のものが考案されているが、代表
的な２例について一部図面を参照しながら説明す
る。

第１の例としては、第５図、第６図に示すよう
に、通常カンチレバー３をカートリツジケース１
の内部に収納すべく係止する係止ばね１３が取り
付けられており、再生装置に装着された時に再生
装置内の突起により係止が解除され走査子５がデ
イスク９に当接可能となるものがある。

第２の例としては、カンチレバーの上下動はで
きるが針が飛び出しても、リード線が伸び切り切
断することがないように係止材（第１の例の係止
ばねの係止部に相当するもの）をカートリツジケ
ースに固定して配したものがある。

考案が解決しようとする問題点しかしながら、第１の従来例では、カートリツ
ジケース内の係止ばね１３の他に再生装置内に突
起を要し、また係止ばね自体変形し易く、位置精
度（走査子５の突出量を、管理するための係止位
置精度）が保てないという問題がある。

また、第２の従来例では、カートリツジを走査
子先端側を下にして例えば鉄板上に置いてこれを
取り上げる場合、マグネツトが鉄板に吸引されて
弾性支持部材が伸ばされ、さらにマグネツトが鉄
板から引き離されるまで引き上げられると、マグ
ネツトが弾性支持部材の復元力でカートリツジケ
ース内に飛び込むと同時にこの反動で走査子がカ
ートリツジケースの外に大きく飛び出し、鉄板に
衝突して破損する恐れがあるという問題がある。

また、いずれの場合にも弾性支持部材７および
マグネツト８が下面から見て露出しており、容易
にこれらを操作して走査子５を突出せしめること
ができる欠点がある。

本考案は、上記問題点に鑑み、カートリツジ式
の信号ピツクアツプ装置の取扱いおよび再生動作
のいずれに関しても走査子やリード線の保護動作
が行なえ、かつ部品点数を最小に抑えることので
きる信号ピツクアツプ装置を提供することを目的
とするものである。

問題点を解決するための手段上記問題点を解決するために、本考案の信号ピ
ツクアツプ装置は、走査子がカートリツジケース
から飛び出した際の走査子の突出量を規制するよ
うにカンチレバーを係止する部分と、弾性支持部
材近傍を覆い保護する部分を持つ係止部材をカー
トリツジケースに取り付けるようにしたものであ
る。

作用本考案は、上記した構成によつて走査子の突出
量を精度良く適切な量に管理することができ、ま
た、弾性支持部材あるいはマグネツト部を保護す
ることにより、不要意に走査子を飛び出させるこ
とも無くなるものである。

実施例以下、本考案の一実施例の信号ピツクアツプ装
置について、図面を参照しながら説明する。

第１図および第２図において、１はカートリツ
ジケース、２は係止部材、３はカンチレバー、５
は走査子、６はリード線、７は弾性支持部材、８
はマグネツトである。第１図は係止部材２を取り
付けた状態、第２図は取り外した状態を示す。係
止部材２は、第２図の矢印Ｂの方向からカートリ
ツジケース１に装着される。このとき、係止部材
２の内側の突起が、カートリツジケース１の両側
の角穴に嵌合され、係止部材２はこの動作を行な
うに十分な弾性を有している。

第３図ａ〜ｃは、以上のように構成された信号
ピツクアツプの動作を示すものである。９はデイ
スク、１０はターンテーブル、矢印Ａはターンテ
ーブル及びデイスクの回転方向を示す。

第３図ａは、カンチレバー３が下降動作をして
おらず、走査子５は、カートリツジケース１内に
収まつている状態を示す。

第３図ｂは、カンチレバー３に取り付けられた
マグネツト８が上方の針圧印加コイル（図示はし
ていない）により力を受けカンチレバーが下降し
て、走査子５がデイスク９に当接した状態（再生
動作状態）を示す。なお、走査子５がデイスク９
に当接した状態では、係止部材２はカンチレバー
３に接触しない。

第３図ｃは、カンチレバー３が係止部材２に接
触した状態を示すが、この場合の走査子５の飛び
出し位置は、デイスクの信号面１４とターンテー
ブルの上面１５との間に存在し、かつリード線６
が伸び切らない位置となつており、デイスクが載
つていない状態で再生動作に入つた時や、デイス
ク９上以外の場所で誤つて針圧印加コイルが働い
た場合に走査子５やリード線６の破損を防ぐ機能
をもつている。

また、係止部材２は弾性支持部材７、およびマ
グネツトを覆う形状をしており、これらの部材を
保護するとともに、カートリツジを下向きに例え
ば鉄板の上に置いても、マグネツト８が鉄板に吸
着することがなく、このことにより、走査子が飛
び出して鉄板に衝突することもなくすることがで
きる。

考案の効果以上のように、本考案によれば、カンチレバー
を適切な位置に係止する機能と、弾性支持体近傍
を覆い保護する機能を合わせ持つた係止部材をカ
ートリツジケースに取り付けたことにより、カー
トリツジ式の信号ピツクアツプの取扱いおよび再
生動作のいずれに関しても走査子やリード線の保
護をすることができ、かつ部品点数を最少に抑え
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における信号ピツク
アツプ装置の斜視図、第２図はその補足斜視図、
第３図は同信号ピツクアツプ装置の動作を示す断
面図、第４図は同信号ピツクアツプ装置の再生動
作を示す斜視図、第５図は従来例の信号ピツクア
ツプ装置を示す斜視図、第６図はその補足斜視図
である。１……カートリツジケース、２……係止部材、
３……カンチレバー、５……走査子、６……リー
ド線、７……弾性支持部材、８……マグネツト、
１１ａ，１１ｂ……トラツキングコイル、１２…
…TBCコイル、１４……ダンパー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

情報記録円盤上を走査して情報信号を読み取る
走査子を一端に有し、他端をカートリツジケース
に固定された弾性支持部材により回動自在に支持
されるカンチレバーと、このカンチレバーの回動
により前記走査子がカートリツジケース外に飛び
出した際の走査子の突出量を規制するとともに、
前記弾性支持部材近傍を覆い保護するように前記
カートリツジケースに取付けられた係止部材とを
備えたことを特徴とする信号ピツクアツプ装置。