JPH04216992A - 塗被紙用バインダー - Google Patents

塗被紙用バインダー

Info

Publication number
JPH04216992A
JPH04216992A JP41895890A JP41895890A JPH04216992A JP H04216992 A JPH04216992 A JP H04216992A JP 41895890 A JP41895890 A JP 41895890A JP 41895890 A JP41895890 A JP 41895890A JP H04216992 A JPH04216992 A JP H04216992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
copolymer
water
aqueous solution
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP41895890A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiko Yamaguchi
山口 哲彦
Masahiro Udagawa
宇田川 雅弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP41895890A priority Critical patent/JPH04216992A/ja
Publication of JPH04216992A publication Critical patent/JPH04216992A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗被紙のバインダーに関
するもので、さらに詳しくは接着強度が強く、耐光性が
あり、分散性及びその作業性が良く、更には耐水性に優
れた塗被紙用バインダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱記録方式、感圧記録方式、磁
気記録方式の開発、実用化が盛んに進められており、中
でも感熱記録方式は、普通紙に近い感触でコストも比較
的安価であり、このためコンピューターのアウトプット
、電卓のプリンター部分、医療計測機のレコーダー部分
、ファクシミリ、自動券売機、感熱複写分野等で実用化
がなされている。この感熱記録方式に用いられる感熱記
録紙は、通常、アート紙、コート紙等の所謂一般的な塗
工紙と同様な方法で製造される。即ち、アート紙、コー
ト紙等の製造に於いては、ロール状、シート状の原紙に
酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニ
ウム、クレー、カオリン等の無機系顔料をカゼイン、デ
ンプン或は合成ラテックス等各種バインダーと共に水に
分散した塗工液を用いて塗布し、次いで乾燥する。更に
、スーパーカレンダー等の機械的処理が施される。これ
らバインダーは一般に上記顔料を塗工液中に均一に分散
させる機能を併せ持っているのが普通であるが、別途分
散剤を用いる場合もある。同様に、感熱記録紙に於いて
は、フルオラン化合物、フタリド化合物等のロイコ染料
系発色成分、フェノール化合物等の顕色剤、増感剤、填
料等を、磁気記録紙に於いてはγ−酸化鉄を、感圧記録
紙に於いては、カオリン等のクレー類やフェノール樹脂
の微粒子を、それぞれバインダーと共に均一に分散した
塗工液を基紙(木材パルプ紙の他合成パルプ紙、合成紙
も含む。)に塗布し、乾燥して製造される。
【0003】これらアート紙やコート紙等の一般的な塗
工紙及び感熱記録紙、感圧記録紙、磁気記録紙等各種の
塗被紙用バインダーとしては、顔料、染料、磁性粉その
他各種の添加物等の分散性、接着性が良く、均一かつ強
い塗膜が得られること、耐水性が良好であること、粘度
安定性が良く、作業性に優れていること、経済的に安価
であること等の諸条件を満たすものであることが望まれ
るが、さらに、感熱紙用バインダーとしては、熱応答性
が良好で、かぶりや熱ヘッド融着、熱ヘッド劣化等を招
かないものであること、また、感圧紙用バインダーとし
ては、白色度が高く、経時後の耐黄変性が優れているこ
と、印刷特性に優れていることが要求される。
【0004】従来、公知の塗被紙用バインダーとしては
、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン及びその変
性物、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチ
ルセルロース、アラビアガム、メチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、スチレン−無
水マレイン酸共重合体アルカリ変性物などの水溶性物質
やスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエ
ン・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニリデン・アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル・アクリル酸エステル共重合体、ポリウレ
タン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ブタジエン・ア
クリロニトリル共重合体、酢酸ビニル樹脂などの水性エ
マルジョン等が知られている。
【0005】しかし、このようなバインダーでは、耐水
性、作業性、発泡性、白色度などで欠点があり、実用的
にも必ずしも満足すべき結果は得られない。また、水性
エマルジョンにおいては、耐水性はでるが、地肌かぶり
を生じたり熱ヘッドの融着を招くなどの欠点があり、充
分なものではなかった。これらの欠点を改良するために
、特開昭59−1796ではポリビニルアルコールにア
クリルアミド、メタアクリルアミド等のアクリル系単量
体をグラフト共重合することによりポリビニルアルコー
ルとアクリル系重合体の特性を合わせることにより更に
良好な作業性、地肌の白色性を合わせ持たせてバインダ
ーとしての性能を向上させるとしている。また、特開昭
59−78887、特開昭59−232893では、ポ
リビニルアルコールに(メタ)アクリルアミド、(メタ
)アクリロニトリルをグラフト共重合し、この重合体を
ポリビニルアルコールまたはカルボキシ変性ポリビニル
アルコールに混合することにより均一塗工層が得られ、
記録画像の劣化を防止することができるとしているが、
耐水性においては、今だに充分なものではなかった。
【0006】また、特開平1−192898には、ポリ
ビニルアルコール系合成樹脂と溶性ジルコニウム化合物
との混合物からなる紙の強化剤によって、耐水・耐油性
を付することが提案されているが、特に感熱紙用バイン
ダーとしての記述はなく、その性能については明らかで
はない。さらに、新金属工業(1974年2月号,P7
)には、変性デンプンと水溶性ジルコニウム化合物との
混合物を紙力増強剤に適用することが提案されているが
、特に感熱紙用バインダーとしての記述はなく、その性
能については明らかではない。また、デンプンを感熱紙
用バインダーとして用いると感熱ヘッドへのカス付着が
問題になるなど実用的ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑み、塗被紙用バインダーとして、粘度安定性が良く、
作業性に優れており、均一かつ強い塗膜が得られる等の
前記要件を満足し、特に必要とされる接着強度や耐水性
があり、感熱記録紙の場合、ロイコ染料の発色画像の安
定性を向上させ、更に染料分散液とバインダー混合時に
ショックを起こさず、バインダー自身に分散性能を持つ
バインダーを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものでその要旨は、1) A)アクリネアミドまたはメタアクリルアミド50〜9
5重量% B)カルボキシル基を有するビニル単量体の少なくとも
一種5〜25重量% C)共重合可能なα,β−エチレン性単量体0〜45重
量% からなる共重合体の水溶液と水溶性ジルコニウム化合物
を硬化剤として用いる塗被紙用バインダーにある。 2) A)ポリビニルアルコール5〜80重量%とB)アクリ
ルアミドまたはメタアクリルアミド15〜85重量% C)カルボキシル基を有するビニル単量体の少なくとも
一種5〜20重量% D)共重合可能なα,β−エチレン性単量体0〜75重
量% からなるグラフト共重合体の水溶液と水溶性ジルコニウ
ム化合物を硬化剤として用いる塗被紙用バインダーにあ
る。
【0009】ここで、カルボキシル基を有するビニル単
量体としては、水溶性であり、ビニル基を有するモノカ
ルボン酸またはジカルボン酸並びにその塩ならば特に制
限はないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸金属塩、(メタ)アクリル酸アンモニウム塩、
マレイン酸、マレイン酸金属塩、フマル酸、フマル酸金
属塩、イタコン酸、イタコン酸金属塩が挙げられる。
【0010】また、共重合可能なα,β−エチレン性単
量体としては、水に対する溶解度が多少なりともあるア
クリル系等の単量体ならば特に制限はないが、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル
、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ
)アクリレート−メチルクロライド4級塩、N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド−メチルクロ
ライド4級塩、アクリロニトリル、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸金属塩、ジアセトンア
クリルアミド、酢酸ビニル、ビニルエーテル類、ビニル
ケトン類等のビニル化合物、スルホン酸ビニル金属塩、
N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチロールアクリル
アミド、アリルアセトアセテート等が挙げられる。
【0011】塗被紙用バインダーとして前記諸要件を満
足するためには、そのベースとなる重合物の性質として
紙との親和性を有し結着力が高いこと、更に水溶性では
あるが、不必要に易溶性ではなく紙に塗布されて乾燥後
は水に溶けがたいこと等が必要であるとの考えを基本と
し、アクリルアミド、アクリロニトリルやメタクリル酸
エステル類のような単量体の共重合物等は、作業性、地
肌の白色性が良い反面、耐水性にやや欠ける面があるこ
とから、架橋部位としてカルボキシル基を有するビニル
単量体を共重合し硬化剤を併用し耐水性を向上させてい
る。一方、ポリビニルアルコールが、作業性の悪さ、地
肌の白色性の乏しさなどの欠点を除いては、紙との接着
力が強く、耐光性、吸油性が大きく印刷特性が優れてい
て感熱紙用バインダーとして前記諸条件を満足すること
から、上記両成分を合わせ持った重合体がそれぞれの特
徴を有するとの考えにより、分子設計を行い、両成分の
混合物では、相分離を起こすことからポリビニルアルコ
ールを幹重合体とし、これに(メタ)アクリルアミド等
のアクリル系単量体、カルボキシル基を有するビニル単
量体をグラフト共重合してポリビニルアルコール側鎖に
アクリル系共重合体鎖を導入することにより、硬化剤と
しての水溶性ジルコニウム化合物の併用による高耐水性
を維持しながら、更に良好な作業性、ロイコ染料に対す
る耐光性発色性が優れたバインダーが得られる。特に、
カルボキシル基を有するビニル単量体を共重合体側鎖に
導入することにより、ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコールとの相溶性が良好で、ロイ
コ染料や顕色剤等の分散液と容易に混ぜることができる
。さらに、硬化剤として用いるジルコニウム化合物は、
ポリビニルアルコールの水酸基とも架橋反応をするが、
カルボキシル基との反応のほうがより強固な結合をつく
るため、カルボキシル基を有する単量体を共重合体側鎖
に導入することにより、その耐水性はより効果的になる
。また、他の硬化剤に比べ安全性が高く、塗布乾燥後の
着色等もない。
【0012】本発明の共重合体組成において、(メタ)
アクリルアミドの組成比が50重量%より少ないと耐熱
性(スティッキングが少ない)が劣り、95重量%より
多いと耐水性が劣る。また、カルボキシル基を有するビ
ニル単量体が5重量%より少ないとジルコニウム化合物
との架橋点が少なくなり耐水性があまり良好でなく、2
5重量%より多いと可使時間が短くなり、バインダーと
して使用することが困難になる。さらに、共重合可能な
α,β−エチレン性単量体が45重量%より多いと、作
業性、流動性、耐熱性等が劣る。
【0013】また、グラフト共重合体の組成においては
、ポリビニルアルコールが5重量%より少ないと基紙と
の接着性が弱くなり80重量%より多いと作業性が悪く
なる。そして、(メタ)アクリルアミド15重量%より
少ないと耐熱性(スティッキングが少ない)が劣り、8
5重量%より多いと耐水性が劣る。また、カルボキシル
基を有するビニル単量体が5重量%より少ないとジルコ
ニウム化合物との架橋点が少なくなり耐水性があまり良
好でなく、25重量%より多いと可使時間が短くなり、
バインダーとして使用することが困難になる。さらに、
共重合可能なα,β−エチレン性単量体が45重量%よ
り多いと作業性、流動性、耐熱性等が劣る。
【0014】本発明の共重合体またはグラフト共重合体
水溶液の製造については、特に制限はないが、たとえば
下記の方法により製造される。しかし、もちろん他の方
法によって製造されたものであっても良い。すなわち、
重合開始剤として過酸化物をあらかじめ加えた沸騰もし
くは、一定温度に制御した水溶液中に、(メタ)アクリ
ルアミドと共重合組成単量体の混合物の水溶液を1〜3
時間位要して定量的に滴下して反応させ、更に2〜4時
間位熟成して反応を終結させる。また、一定温度に制御
した(メタ)アクリルアミドと共重合組成単量体の混合
物の水溶液に重合開始剤として過酸化物と還元剤を加え
、反応させ、更に2〜4時間位熟成して反応を終結させ
る。さらに、グラフト共重合体の製造法としては、重合
開始剤として過酸化物をあらかじめ加えた沸騰もしくは
、一定温度に制御したポリビニルアルコールの水溶液中
に、(メタ)アクリルアミドと共重合組成単量体の混合
物の水溶液を1〜3時間位要して定量的に滴下して反応
させ、更に2〜4時間位熟成して反応を終結させる。
【0015】ここで、ポリビニルアルコールについては
特に制限はないが、例えば、重合度が500〜2500
の完全ケン化、中間ケン化、部分ケン化、酸変性ポバー
ル等が用いられる。重合開始剤として用いられる過酸化
物は必ずしも制限はないが、例えば、過酸化水素、ター
シャリ−ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸アンモ
ニウム、過酸化カリウム、アゾビスイソブチロニトリル
、2,2′−アゾビス(2−アミノノプロパン)二塩酸
塩等の水溶性のものが好適である。重合開始剤の使用量
については特に制限はないが、通常は単量体に対して0
.1〜5.0重量%程度用いるのが望ましい。還元剤と
しては、必ずしも制限はないが、例えば、トリエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、亜硫酸ナトリウム、チ
オ硫酸ナトリウム等が用いられる。還元剤の使用量につ
いては特に制限はないが、通常は単量体に対して0.1
〜10.0重量%程度用いられる。
【0016】重合温度についても特に制限はないが、グ
ラフト重合の場合は、反応速度を高めること及び共重合
体の単量体組成分布を均一にする点から高いことが望ま
しく、特に反応液の沸点が最も効果的であり、またポリ
ビニルアルコール溶解後冷却の必要もないため好ましい
。塗工液用共重合体として塗布された紙上に形成された
高分子被膜が充分な強度を有するためには共重合体の分
子量は高い方が良いが、一方、塗工液自体としては余り
高分子量では粘度が高く作業性が乏しくなる。比較的被
膜強度が高くかつ作業性の良好な共重合体液としては、
例えば、常温10%水溶液粘度として10〜50cps
 程度が適当であり、共重合体またはグラフト共重合体
水溶液をこの範囲の粘度に調製するには、幹重合体のポ
リビニルアルコールの重合度及び重合開始剤の使用量は
前記範囲内とする必要がある。なお、ポリビニルアルコ
ールのケン化度は、強い接着力を持つように完全ケン化
に近いものが好ましいが、ほど良い耐水性と温度低下時
にゲル化を起こしにくくするために中間ケン化のものを
使うことがより好ましい。
【0017】硬化剤であるジルコニウム化合物は、水溶
性でありかつ上記共重合体またはグラフト共重合体水溶
液と混合したときに、水溶液では長時間安定であるが、
紙上に塗布し乾燥して塗工層としたときには、常温でも
架橋反応が進み、高温では短時間で架橋反応が完結する
特性を持つことが必要であるとの観点から、燐酸ナトリ
ウム・ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム
、水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、酢酸
ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム等の水溶性
ジルコニウム化合物があげられる。しかし、これらの具
体例は、本発明を限定するものではない。
【0018】上記共重合体またはグラフト共重合体と硬
化剤とが混合されると、双方が反応して粘度が上昇する
ため、混合して調製された塗工液は、塗工時の作業性に
好適な粘度範囲にある時間が限られるためその可使時間
内に使用する紙上に塗布されるのが好ましい。共重合体
またはグラフト共重合体と水溶性ジルコニウム化合物と
の混合比は、混合塗工液の可使時間と紙上に塗布されて
塗工層となったときの性能とのバランスから10/1〜
10/5が好適であり、また、混合塗工液のpH及び上
記共重合体と水溶性ジルコニウム化合物の濃度も同じ観
点から、それぞれ5〜9、3〜10重量%が好適である
【0019】本発明の感熱紙用バインダーをロイコ染料
系の感熱記録紙用に使用する場合、発色剤成分、顕色剤
成分及び填料等の基紙への結合を強くし、記録紙の黄変
をなくすと共に発色剤発色後の耐水・耐光性を向上させ
る。発色剤成分となる発色化合物は、ロイコラクトン化
合物及びスピロピラン化合物であり、その代表的なもの
は、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フ
タロイド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル
)−6−ジメチルアミノ−フタライド(クリスタルバイ
オレットラクトン)、3−N−エチル−N−イソアミル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−シクロヘキシル−6−メチル−7
−アニリノフルオラン等があげられる。また、上記染料
と反応して発色させる顕色剤成分は、フェノール化合物
または有機酸等が有効であり常温で固体でありしかも5
0℃以上で液化ないし気化する性質を有しているものが
望ましく、4,4−イソプロピリデンジフェノール(ビ
スフェノールA)、4−ターシャリブチルフェノール、
p−ヒドロキシ安息香酸メチル、ビスフェノールS、3
,4−ジヒドロキシフェニル−p−トリルスルフォン等
があげられる。有機酸としては、ステアリン酸、安息香
酸及びアクリル酸、イタコン酸等の有機酸単量体の単独
重合オリゴマーまたはそれらのスチレン、アクリルアミ
ド等との共重合オリゴマー等があげられる。
【0020】以上に述べた発色剤成分及び顕色剤成分は
、単独または必要によって2種以上を適宜混合して使用
できる。填料としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタン、クレー、カオリン等の無機物及びポリスチレン
等の合成樹脂等があげられる。これらは、単独または2
種以上混合して使用できる。発色剤、顕色剤及び填料と
バインダーの混合比率は、1:0.1〜1:0.3が適
当であり、この比率よりバインダーが少なければ、結着
力が弱くなりバインダーとしての性能が失われ、バイン
ダーが多くなると発色感度が低下する。
【0021】感熱塗工組成物を製造する場合、前記の発
色剤、顕色剤、填料、バインダーの他必要に応じて発色
を安定化するために、退色防止剤、圧発色防止剤、増感
助剤を加えることができ、さらには熱ヘッド融着防止の
ためにワックス等を加えることもできる。
【0022】
【実施例】次に合成例、実施例及び比較例をあげて、本
発明をさらに詳細に説明するが、例中「部」は、特に断
わりがない場合、「重量部」を表す。
【0023】合成例1 攪拌器、還流冷却器付きの反応器に、ケン化度88%重
合度1500のポリビニルアルコール15部を水170
部に溶解した水溶液を、攪拌しながら加熱し温度を沸点
まで上昇させ、過酸化水素0.27部を加えて還流させ
た。これに、アクリルアミド65部、アクリロニトリル
15部、アクリル酸5部と水115部を混合した単量体
水溶液を3時間で全量滴下させた後に2時間熟成させて
反応を完結させた。このときのグラフト共重合体の濃度
は、35重量%となるが、これを水で希釈してグラフト
共重合体の濃度が10重量%の濃度に調製し、表1に示
すように20℃の粘度が20cps であるグラフト共
重合体水溶液を得た。
【0024】合成例2 攪拌器、還流冷却器付きの反応器に、水180部を入れ
、攪拌しながら加熱し温度を80℃まで上昇させ、過硫
酸アンモニウム1.0部とトリエタノールアミン1.3
部を加えた。これに、アクリルアミド77.5部、メチ
ルメタクリレート7.5部、アクリル酸15部と水10
5部を混合した単量体水溶液を3時間で、反応液の温度
を80℃に保ちながら全量滴下させた後に2時間熟成さ
せて反応を完結させた。このときの共重合体の濃度は、
35重量%となるが、これを水で希釈して共重合体の濃
度が10重量%の濃度に調製し、表1に示すように20
℃の粘度が18cps である共重合体水溶液を得た。
【0025】合成例3 攪拌器、還流冷却器付きの反応器に、アクリルアミド7
2.5部、メチルメタクリレート7.5部、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート10.0部、アクリル酸1
0部、ジエタノールアミン6.0部、水400部を混合
した単量体水溶液を入れ、20℃に保ちながら窒素を3
0分吹き込んだ。この単量体水溶液に過硫酸カリウム4
.0部を加え、反応させ、2時間熟成させて反応を完結
させた。このときの共重合体の濃度は、20重量%とな
るが、これを水で希釈して共重合体の濃度が10重量%
の濃度に調製し、表1に示すように20℃の粘度が40
cps である共重合体水溶液を得た。
【0026】合成例4 単量体の組成を表1のようにかえ、合成例1同様にして
グラフト共重合体を得た。
【0027】
【表1】 実施例1 イ)感熱塗工液の調製及びその安定性 (I液)3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン16部、10重量%部
分酸化ポリビニルアルコール(重合度500・ケン化度
88%)水溶液10部、水4部及び (II液)ビスフェノールA16部、p−ベンジルビフ
ェニール8部、10重量%部分ケン化ポリビニルアルコ
ール(重合度500・ケン化度88%)水溶液10部、
水4部からなる液をそれぞれ別々にボールミルで3時間
混合して分散液とした。さらに、I液10部、II液3
0部、炭酸カルシウムの40%分散液60部、ステアリ
ン酸亜鉛の30%分散液10部、製造例1で得た共重合
体35%水溶液17部、硬化剤として炭酸ジルコニウム
・アンモニウム45%水溶液1.5部を混合し、さらに
水47部を加え感熱塗工液を得た。さらに、その塗工液
を24時間室温に放置し、その塗工液の安定性を調べた
。 その結果を表2に示す。 ○;均一な塗工液のままである。 △;わずかの層分離が認められるか、粘度がやや増粘し
ている。 ×;層分離を起こしているか、粘度がかなり増粘してい
る。
【0028】 ロ)感熱記録紙の製造 イ)で得られた感熱塗工液を、60g/m2 の上質紙
の表面にNo.16のワイヤーバーを用いて塗布し、乾
燥させ、塗工液の付着量が5g(固形分)/m2 の記
録紙を得た。
【0029】 ハ)感熱記録紙の評価方法 ロ)のようにして得られた感熱記録紙を試料として品質
評価を下記方法により行った。測定結果を表2に示す。 画像濃度測定;大倉電気製動感度試験機でパルス幅1.
2ms電圧18Vで発色させ、マクベス濃度計で発色濃
度を測定した。数値が高いほど濃く発色している。耐油
性;印字発色させた感熱紙に綿実油を塗布し24時間放
置しその発色部の濃度を測定した。スティッキング性;
画像印字時のヘッドの付着物を観察した。 ○;付着物はほとんど認められない。 △;やや付着物が認められる。 ×;ヘッドに付着物が認められる。 耐水性;20℃の水0.2gを印字発色した感熱層の上
にたらし、1分間曝した後指先でこすり印字発色部を観
察した。 ○;印字部がほとんど剥離しなかった。 △;印字部がわずかに剥離した。 ×;印字部が剥離した。
【0030】実施例2〜5 実施例1イ)において単量体の組成を表1合成例2〜4
のようにかえた共重合体とジルコニウム化合物の硬化剤
を用いて、実施例1イ)〜ハ)と同様な試験を行った。 得られた感熱記録紙の性質を表2に示した。
【0031】比較例1 実施例1イ)に用いた共重合体の代わりに、ポリアクリ
ルアミドを用いて、実施例1イ)〜ハ)と同様な試験を
行った。得られた感熱記録紙の性質を表2に示した。
【0032】比較例2 実施例1イ)に用いた共重合体の代わりに、部分ケン化
ポリビニルアルコール(重合度1500・ケン化度88
%)を用いて、実施例1イ)〜ハ)と同様な試験を行っ
た。得られた感熱記録紙の性質を表2に示した。
【0033】比較例3 実施例1イ)において硬化剤を用いないで感熱塗工液を
調整して、実施例1イ)〜ハ)と同様な試験を行った。 得られた感熱記録紙の性質を表2に示した。
【0034】試験結果 表2が示すとおり、バインダーとして本発明の共重合体
またはグラフト共重合体と水溶性ジルコニウム化合物の
混合物を用いることにより、均一な塗工液が得られ、そ
の塗工液を用いた感熱記録紙は、発色性が良く、耐水性
、耐溶剤性が向上し、スティッキングが少ないという結
果がえられた。
【0035】
【発明の効果】本発明により、(メタ)アクリルアミド
系共重合体またはそのポリビニルアルコールへのグラフ
ト共重合体の水溶液と水溶性ジルコニウム化合物を硬化
剤として用いる塗被紙用バインダーは、粘度安定性が良
く、作業性に優れており、均一かつ強い塗膜が得られる
等の諸条件を満たし、特に感熱記録紙に必要とされる接
着強度や耐水性があり、ロイコ染料の発色画像の安定性
を向上させ、更に染料分散液とバインダー混合時にショ
ックを起こさないなど、塗被紙用バインダーとして有用
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)アクリルアミドまたはメタアクリルアミド50〜9
    5重量% B)カルボキシル基を有するビニル単量体の少なくとも
    一種5〜25重量% C)共重合可能なα,β−エチレン性単量体0〜45重
    量% からなる共重合体の水溶液と水溶性ジルコニウム化合物
    を硬化剤として用いる塗被紙用バインダー。
  2. 【請求項2】 A)ポリビニルアルコール5〜80重量%とB)アクリ
    ルアミドまたはメタアクリルアミド15〜85重量% C)カルボキシル基を有するビニル単量体の少なくとも
    一種5〜20重量% D)共重合可能なα,β−エチレン性単量体0〜75重
    量% からなるグラフト共重合体の水溶液と水溶性ジルコニウ
    ム化合物を硬化剤として用いる塗被紙用バインダー。
JP41895890A 1990-12-18 1990-12-18 塗被紙用バインダー Pending JPH04216992A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP41895890A JPH04216992A (ja) 1990-12-18 1990-12-18 塗被紙用バインダー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP41895890A JPH04216992A (ja) 1990-12-18 1990-12-18 塗被紙用バインダー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04216992A true JPH04216992A (ja) 1992-08-07

Family

ID=18526699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP41895890A Pending JPH04216992A (ja) 1990-12-18 1990-12-18 塗被紙用バインダー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04216992A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5210066A (en) Heat-sensitive recording material
JP4917268B2 (ja) 感熱記録紙塗工用組成物
US4962079A (en) Overcoated heat-sensitive record materials
JP2609895B2 (ja) 感熱記録体用オーバーコート剤
US4431769A (en) Binder composition for paper-coating materials
US5256619A (en) Heat-sensitive recording material
JPH04216992A (ja) 塗被紙用バインダー
JPS6137467A (ja) 感熱記録材料
JPS591796A (ja) 塗被紙用バインダ−
JPS62176876A (ja) 感圧複写紙用顕色剤組成物
JPH0219239B2 (ja)
JPS6235883A (ja) 感熱記録紙用バインダ−
JPH0231158B2 (ja)
JPH0227955B2 (ja)
JPH0151595B2 (ja)
US5478792A (en) Heat-sensitive recording material
JPH0151596B2 (ja)
JPS62184192A (ja) 塗被紙用バインダ−
JPS6367597B2 (ja)
JPH0263788A (ja) 感熱記録体用バインダー
JPS6127287A (ja) 感熱記録材料
JPH0147315B2 (ja)
JP2620283B2 (ja) 感熱記録体用バインダー
JPS62177296A (ja) 塗被紙用バインダ−
JPH03136894A (ja) 感熱記録体用バインダー