JPH04198290A - フイルム又はシート状接着材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、物品を被着体面に強固に接着固定するための
加熱接着性のフィルム又はシート状接着材に関する。

〈従来技術〉 一般に、表面粗度の大きい物品、例えば織布、不織布、
ネット状物を装置、構造物等の被着体面に接着固定する
場合、或いは表面粗度の大きい材料からなる被着体面に
物品を接着固定する場合には、加熱により接着性を発現
する熱賦活型接着剤が使用せられる。

かかる接着剤は、通常、フィルム又はシート状に成形し
たものを接着面間に介在させて使用され、加熱により熔
融又は軟化した接着材が物品面或いは被着体面の凹凸内
に食い込んで強固な接着力を発現するものである。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかして、かかる接着材においては接着固化後の接着材
の表面光沢に起因して接着材の所在を看者に視認させ、
デザイン上の美観を損なうといったことがある。とくに
ネット状物品や比較的孔径の大きい多孔物品を接着する
ような場合、テレビやオーディオ機器の如くデザイン上
の外観が重視されるようになると、かかる接着材の表面
光沢は製品のイメージダウンを惹起し、好ましくない。

本発明は、従来の熱賦活型接着材のこのような問題点に
鑑みなされたもので、接着固化後の表面光沢が消失して
美観を損なうことのない新規な接着材を掃供することを
目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 かかる本発明の目的は、熱賦活型接着剤中に加熱膨張剤
を含有してなる加熱接着性フィルム又はシート状物であ
って、前記熱賦活型接着剤の１００℃における動的粘度
が３×１０４〜４×１０４ポイズの範囲とされているこ
とを特徴とする構成により達成される。

〈発明の構成及び作用〉 本発明に用いられる熱賦活型接着剤の基剤成分としては
、ニトリルゴム、スチレン−ブタジェン−スチレンブロ
ック共重合体、クロロプレンゴムの如き熱賦活能を有す
る高分子物質が使用されるが、被着体面への接着時の熱
容量や接着の信頼性から、とりわけスチレン−ブタジェ
ン−スチレンブロック共重合体、クロロプレンゴムが好
ましい。

この基剤成分には、必要に応じて、接着付与性樹脂、軟
化剤、老化防止剤、充填剤、可塑剤、安定剤、顔料、架
橋剤などの配合剤を必要に応じて適量添加することがで
きる。

このように構成された熱賦活型接着剤の粘度は本発明で
は重要な要素を構成するものであるが、これについては
後述する。

上記の熱賦活型接着剤中に含有される加熱膨張剤として
は、加熱により膨張する作用を営むものであればよいが
、就中加熱により発泡する加熱発泡性物質が良好であり
、例えば加熱により膨張するマイクロカプセルが挙げら
れる。この加熱膨張型マイクロカプセルは、例えば９０
〜１５０″Ｃに加熱することによって２０〜７０倍、好
ましくは２５〜４５倍に膨張する物質、就中ブタンガス
、プロパンガスなどの気体状物質を、好適には熱可ワ性
プラスチック、例えばアクリロニトリル共重合物、塩化
ビニリデン−メタアクリル酸メチル共重合物などからな
る殻に封入したもので、加熱処理で膨張、ないし膨張後
に破裂する。このような加熱膨張型マイクロカプセルは
、通常粒径が１〜５０μｍ、好適には１０〜２０μｍの
微小球であり、比重は通常１．０〜１．１５の範囲であ
る。その具体例としては、松本油脂製薬■製の「マツモ
トマイクロスフェア−」などの市販品が挙げられる。加
熱膨張剤の配合量は、使用する膨張剤の種類、加熱接着
の条件により適宜決定することができるが、加熱膨張剤
の比重が前記の範囲であるとき、熱賦活型接着剤の固形
分１００重量部に対して通常０．５〜２０重量部の範囲
で配合される。加熱膨張剤の膨張温度（発泡温度）は接
着すべき物品の耐熱性及び熱賦活型接着剤の熱賦活温度
により適宜決定されるが、通常、９０〜１４０℃とされ
るのがよく、又膨張倍率（発泡倍率）は通常１．５〜１
０倍程度である。

このように構成される加熱接着性組成物は、例えば溶剤
にて溶解してなる熱賦活型接着剤溶液中に前記の加熱膨
張剤を均一に分散させたものを剥離ライナー上に塗布し
、これを加熱膨張剤の膨張温度以下の温度下で乾燥する
ことによって、フィルム又はシート状に造膜化する。

そして、このように造膜化されたフィルム又はシート状
接着材は、表面の凹凸が比較的大きな物品或いは被着体
に対しても、加熱接着時に接着材が溶融又は軟化すると
共に加熱膨張剤の膨張作用によって、比較的低温でも凹
凸粗面に対して大きな接触面積が形成され、強固に接着
固定されるものである。

しかして本発明において前記の熱賦活型接着剤は、１０
０℃における動的粘度が３×１０４〜４×１０５ボイズ
、好ましくは５×１０４〜３×１０４ボイズであるよう
に調製される。１００℃における動的粘度が５×１０４
ボイズに満たないと、接着材を加熱膨張させたとき、そ
の膨張に伴って接着材の表面に形成される微細な凹凸が
同時に接着剤の流動によって消失するために、表面光沢
を起生じ、本発明の目的を達成することができない。他
方、１００℃における動的粘度が４×１０５ポイズを超
えると、加熱膨張時に接着剤が軟化しても凹凸粗面のあ
る被着体に充分に接触せず、加熱膨張剤を含有させる効
果が得られにくいものである。

上記において、動的粘度ηとは、 ７、よりオ、−り”失’１４’ｆ１．＊Ｇ　”　（“ｙ
ｎｅ／ｃｎｌ）周波数Ｗ　（ｒａｄ／ｓｅｃ） で求められる。

また、常温（ａｔ、　２３℃）での動的粘度が５×１０
５ボイズ以上であることが、貼り付は作業等にあたって
べとつかないので取扱い性にすぐれる。すなわち、本発
明のフィルム又はシート状接着材は、常温では動的粘度
が高く、加熱膨張させても動的粘度の低下が少ないこと
に特徴を有するものである。

尚、上記のフィルム又はシート状接着材は、物品固定の
被着体面の状況及び接着の作業状況、又は該フィルム又
はシート状接着材の前加工等の条件により、不織布、織
布、プラスチックフィルムなどの薄葉補強材を介するこ
とができ、又、フィルム又はシート状接着材に感圧型接
着剤層を別途設けてもよい。

〈実施例〉 以下の文中で部とあるのは重量部を意味する。

実施例１ 下記の配合からなる配合物（Ａ）をトルエンにて溶解し
、固形分３０重量％とじた接着剤溶液中にマツモトマイ
クロスフェア−Ｆ２Ｏ（松本油脂製薬（ｌ（１）製、比
重１．１３）を同固形分１００部に対して７部添加し攪
拌して加熱接着性組成物とした。

配合物（Ａ） クロロプレンゴム　　　　　　　　１００部変成ロジン
樹脂　　　　　　　　　　２０部テルペンフェノール樹
脂　　　　　　１５部次いでこの組成物溶液を剥離紙上
に乾燥後の厚さが５０μｍとなるように塗布し、８５℃
下で１０分間乾燥させ、常温で弱粘着性のフィルム状接
着材を得た。

実施例２ 下記の配合からなる配合物（Ｂ）をトルエンにて熔解し
、固形分５０重量％とじた接着剤溶液中にマツモトマイ
クロスフェアＦ３０（松本油脂製薬■製、比重１．１３
）を同固形分１００部に対して３部添加し攪拌して加熱
接着性組成物とした。

配合物（Ｂ） スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重合体（ス
チレン／ブタジェンの重量比＝　３０／７０）１００部 クマロンインデン樹脂　　　　　　　３０部フェノール
系老化防止剤　　　　　　　２部次いでこの組成物溶液
を剥離紙上に乾燥後の厚さが５０μｍとなるように塗布
し、８０℃下で１０分間乾燥させ、５０μｍ厚さのレー
ヨン不織布の両面に８０℃１５ｍ／分速度の貼り合せロ
ールにて貼り合せ補強材入りのフィルム状接着材を得た
。

比較例 重量平均分子量４０万のアクリル系ポリマー（アクリル
酸−２エチルへキシル：酢酸ビニル：アクリル酸＝重量
比１００：２０：５）の固形分４０重量％のトルエン溶
液中に、ポリマー固形分１００部に対しロジン系樹脂を
１０部及びイソシアネート系架橋剤を４部添加し、さら
にマツモトマイクロスフェアＦ３０Ｄ（松本油脂製薬■
製、比重０．０２）を５部添加した。この組成物溶液を
剥離紙上に乾燥後の厚さが５０μｍとなるように塗布し
、８０℃下で１０分間乾燥させ、５０μｍ厚さのレーヨ
ン不織布の両面に８０℃１５ｍ／分速度の貼り合せロー
ルにて貼り合せ補強材入りのフィルム状接着材とした。

上記の各実施例及び比較例について常温（ａｔ。

２３℃）及び１００″Ｃ下での動的粘度、接着力、光沢
度を測定した。測定方法は下記の通りであり、その結果
を第１表に示す。

（動的粘度） 粘弾性スベク［・ロメーターを用いて、周波数１）しの
強制定常振動を与えて、本文中の式により動的粘度η（
ポイズ）を求めた。

〔接着力］ 予め各実施例及び比較例のフィルム状接着材に２５μｍ
厚みのポリエステルフィルムを８５℃の熱ローラ−（貼
り合せ速度１ｒｎ／分）で貼り合せておき、これを硬質
ポリ塩化ビニルシート（１ｍｍ厚）に孔径０　、８　ｍ
ｍφ、開孔率５０％で穿孔した孔明シートを被着体とし
て、１００℃×１分Ｘ　４　ｋｇ　／　ｃｄのプレス接
着で貼り合せて試料片を作成した。そしてこのように作
成した各試料片について２３℃×６５％Ｒ１＋の雰囲気
下で１８０°ピ一リング接着力（剥離速度３００ｍｍ／
分）を測定した。

〔光沢度］ 各実施例及び比較例のフィルム状接着材を１００’ＣＸ
６０分間オーブン中に投入した後、７日間常温下で放置
し、各々の接着材表面の光沢度をＪＩＳ　Ｚ−８７４１
に規定する方法で測定した。

第１表 〈発明の効果〉 本発明は以上の通りであるから、加熱膨張剤の膨張作用
によって接着材の表面が凹凸状となり、しかも基材成分
である熱賦活型接着剤が所定の動、　　的粘度を有して
いるためにその凹凸を消失させることがない。従って、
接着材の表面光沢を長期にわたって低下させ得、接着材
の存在を視認させることがないので、デザイン的外観が
重視される接着用途においても良好な美観を提供すると
いう効果がある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）熱賦活型接着剤中に加熱膨張剤を含有してなる加熱
   接着性フィルム又はシート状物であって、前記熱賦活型
   接着剤の１００℃における動的粘度が３×１０＾４〜４
   ×１０＾５ポイズの範囲とされていることを特徴とする
   フィルム又はシート状接着材。 ２）請求項１記載において、常温（ａｔ、２３℃）での
   動的粘度が５×１０＾５ポイズ以上であるフィルム又は
   シート状接着材。