JPH04185924A - 防振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両とエンジンの間等に取り付けられ、エンジ
ン等の振動を吸収するブツシュタイプの防振装置に関す
る。

〔従来技術〕

弾性体が掛は渡された円筒状の支持部材と外筒とをそれ
ぞれ振動発生部と振動受部とへ連結したブツシュタイプ
の防振装置が車両等に用いられている。

この防振装置は主として車両のエンジンマウント、ブツ
シュ、エンジンロールストッパー、センターサポート等
に用いられており、エンジンの始動時や急加速時に高い
トルクが生じた場合に、これを吸収するために高減衰効
果を備えた弾性体が設けられている。

ブツシュタイプの防振装置では、防振ゴムが円筒状の支
持部材の外周面及び外筒の内周面に加硫接着される。ゴ
ムが加硫されるとゴム収縮により防振ゴムの内部に引っ
張り応力が生じる。このたと、防振ゴムの支持部材及び
外筒への接着力が弱まり、さらに防振ゴムに亀裂が入り
易くなるため防振装置の耐久性が悪くなるという問題が
起こる。

この対策として、加硫後に外筒を絞ってゴム内部に残留
している引っ張り応力を緩和させる方法が一般に行われ
ている。

ところで、近年では防振装置の構造が複雑化しており、
支持部材と外筒の間に中間筒を備えたものがあるが、形
状の複雑な中間筒は絞るのが困難である。また、外筒に
鍔等がある場合には、外筒を絞ることができない。

そこで、第１２図（Ａ）のように、拡径可能なフレーム
体１０６を外筒１０４　（中間筒を備えた防振装置では
中間筒）の内方に配置し、外筒１０４　（または中間筒
）とフレーム体１０６との間へ弾性体１０８を加硫接着
した後、第１２図（Ｂ）のようにフレーム体１０６に円
筒状の支持部材１０２を圧入してフレーム体１０６を外
筒１０４側（矢印Ｂ方向側）に拡径させて弾性体１０８
の内部に残留している第１２図（Ａ）矢印六方向の引っ
張り応力を緩和させる防振装置１００が提案されている
（特開平２−１１３１３７号公報）。

しかしながら、この防振装置１００は内筒１０２がフレ
ーム体１０６へ単に圧入されるのみの構造であるため、
支持部材１０２が緩んだり、がたついたりする恐れがあ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記事実を考慮し、弾性体の耐久性を向上させ
ると共に支持部材の緩み、がたつきの発生を防止できる
防振装置を提供することが目的である。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、振動発生部又は振動受部の一方へ連結される
外筒と、前記外筒の内方へ配置され振動発生部または振
動受部の他方へ連結される支持部材と、前記外筒と前記
支持部材とを連結する弾性体とを備える防振装置であっ
て、前記支持部材に固定されかつ前記支持部材の移動時
に前記弾性体へ張力を付与する連結部材を前記弾性体に
設けたことを特徴としている。

〔作用〕

上記構成の本発明では、支持部材に固定されかつ前記支
持部材の移動時に弾性体へ張力を付与する連結部材が弾
性体に設けられている。このため、弾性体が外筒に加硫
接着されて弾性体に引っ張り応力が残留しても連結部材
によって弾性体を移動させて加硫接着後の弾性体の引っ
張り応力を相殺して圧縮応力を作用させることができる
。このた約１亀裂の発生が防止され、接着部分が常時引
っ張られないので防振装置の耐久性を向上させることが
できる。さらに、支持部材が連結部材に固定されている
ので支持部材は弾性体へ確実に支持され、緩んだりがた
ついたりすることが無い。

〔第１実施例〕 第１図乃至第４図には本発明に係る防振装置１０の第１
実施例が示されている。

第１図及び第３図に示すように、この防振装置１０には
中間筒１２の内方に弾性体１４が軸心を挟んで上下両側
（第１図及び第３図矢印Ａ、Ｂ方向側）に一対配置され
ており、この中間筒１２が外筒１３の内方に配置されて
いる。

弾性体１４は中間筒１２の両端部近傍の内方に一対で配
置される略扇状の側壁部１８と、これら一対の側壁部１
８の半径方向に沿った両端部をそれぞれ連結する一対の
内壁部１６とから形成されている。弾性体１４はこれら
内壁部１６、側壁部１８によってポケット部２２が形成
されており、ポケット部２２の開口縁が中間筒１２の内
周面に加硫接着されている。この中間筒１２には軸心を
挟んだ反対側へポケット部２２に対応して一対の開口１
２Ａが形成されている。この中間筒１２が筒状体１３へ
圧入され、さらに外筒１３の両端部が内側に絞り加工さ
れることにより中間筒１２は外筒１３に固定されている
。また、弾性体１４のポケット部２２側には突起２６が
中間筒１２の半径方向外方に向かって突出形成されてお
り、弾性体１４が突起２６の突出方向（第１図及び第３
図矢印Ａ、Ｂ方向）へ振動した際の振幅を制限する。

さらに、これらの弾性体１４には防振装置１０の軸心側
端部にそれぞれ連結金具としての拡開金具２８が設けら
れており、これらの拡開金具２８の間には支持部として
の内筒３６が配置されている。第１図に示すように、こ
の内筒３６の左右両側（第１図矢印Ｅ、Ｆ方向側）の長
手方向中間部には、軸線に沿った方向に一対の溝３８が
形成されている。

第２図に示すように、拡開金具２８は鋼板で製作されて
おり、固着部３０と保持部３２とから構成されている。

固着部３０は軸直角断面が略Ｔ字状に形成されており、
第３図に示すように端部３０Ａが細心側に配置されて突
起２６の内部に埋め込まれている。この固着部３０の端
部３０Ａに保持部３２が固着されている。保持部３２は
内筒３６の外周面に対応して略半円弧状に形成されてお
り、幅方向（第１図及び第２図矢印Ｅ、Ｆ方向）両端部
が軸心側に折曲されて一対の爪部３４となっている。こ
れらの爪部３４は内筒３６の溝３８にそれぞれ嵌入され
ており、これによって内筒３６は弾性体１４に対して軸
線回りの回転及び軸方向の移動が阻止される。また、そ
れぞれの弾性体１４は拡開金具２８及び内筒３６を介し
て互いに連結される。

次に実施例の防振装置１０の製造工程について説明する
。

まず、中間筒１２の内方に一対の弾性体１４を拡開金具
２８同士が向かい合うよう配置し、これら弾性体１４の
開口縁を開口１２Ａに対応させて中間筒１２の内周面に
加硫接着する。ここで、弾性体１４は加硫によるゴム収
縮のため放射方向（中間筒１２の内周面に向かう方向）
に引っ張られた状態で固着されるた島、弾性体１４の内
部には引っ張り応力が残留する。なお、加硫接着後にお
ける自由状態の弾性体１４は、それぞれの保持部３２の
細心側内周面同士の間隔（第１図及び第４図寸法Ｇ）が
内筒３６の外径寸法（第１図寸法Ｈ）よりも小さくなっ
ている。

次いで、一対の拡開金具２８を互いに離間する方向（矢
印Ａ、Ｂ方向）へ移動して、一対の拡開金具２８の間に
内筒３６を配置し、内筒３６の外周面に対応させて拡開
金具２８の保持部３２を湾曲させ、内筒３６の溝３８に
拡開金具２８の爪部３４を嵌入させる。これによって、
内筒３６は拡開金具２８を介して弾性体１４に支持され
ると共に弾性体１４が略放射方向（中間筒１２の内周面
に向かう方向）へ押圧される。したがって、加硫接着後
に中間筒１２の内周面に向かう方向に引っ張られた状態
のままになっていた弾性体１４の引っ張り応力が相殺さ
れ、さらに圧縮力が加わるので、弾性体１４に亀裂が生
じ難くなり、防振装置１０の耐久性が向上される。

また、内筒３６の溝３８に拡開金具２８の爪部３４が嵌
入されているため、内筒３６は弾性体１４に対して確実
に固定される。

次に、本実施例の作用を説明する。

外筒１３を図示しない車体へ取り付け、内筒３６を図示
しないエンジンに連結すると、エンジンの振動は内筒３
６を介して弾性体１４に加わる。

このとき、エンジンの振動は弾性体１４の伸縮による内
部摩擦抵抗により吸収され、車体に伝わる振動が減衰さ
れる。

また、中間筒１２と内筒３６との間の第１図矢印Ａ、Ｂ
方向の相対移動が極端に大きくなった場合には、突起２
６が外筒１３の内周面に当接して偏位量が制限されるた
め弾性体１４には大きな引っ張り力が作用せず、亀裂の
発生及び接着部分の剥離が防止される。

〔第２実施例〕 第５図には本発明に係る防振装置１ｏの第２実施例が示
されている。なお、第１実施例と共通する部分について
は同一番号を付し、この構成の説明は省略する。

第２実施例では、外筒１３の外側に外筒１３と同軸的に
筒状体４０が配置されている。外筒１３の軸線方向両端
部と筒状体４ｏの軸線方向両端部とは図示されないシー
ル部材によって連結密閉されており、外筒１３と筒状体
４ｏとの間が環状通路４２とされている。さらに、外筒
１３には弾性体１４のポケット部２２に対応する位置に
それぞれ孔４４が形成されており、ポケット部２２及び
環状通路４２にはシリコンオイル等の液体４６が充填さ
れている。

この防振装置１０では、それぞれの弾性体１４が拡開金
具２８及び内筒３６を介して連結されているため、内筒
３６が外筒１３に対して上下方向（第５図矢印Ａ、Ｂ方
向）に振動した際には、−方の弾性体１４が圧縮力を受
け、他方の弾性体１４が引張力を受ける。このため、一
方の弾性体１４のポケット部２２に充填されている液体
４６に作用する圧力は正となり、他方の弾性体１４のポ
ケット部２２に充填されている液体４６に作用する圧力
は負となるので、環状通路４２内の液体４６の流れが良
い。

〔第３実施例〕 第６図乃至第９図には本発明に係る防振装置１０の第３
実施例が示されている。なお、第１実施例と共通する部
分については同一番号を付し、この構成の説明は省略す
る。

第６図に示すように、第３実施例では、一対の弾性体１
４に第１実施例で示された一対の拡開金具２８０代わり
として一対の拡開金具４８が設けられている。第７図に
示すように、この拡開金具４８は保持部５０と固着部５
２から構成されている。保持部５０は軸直角断面が半月
状の棒状部材で形成されており、平面部５０Ａを軸心側
に向けて配置されている。一方、固着部５２は突起２６
の内部に埋め込まれている。固着部５２は軸直角断面が
コ字型に形成された鋼板で製作されており、両端部５２
Ａが保持部５０の円弧部５０Ｂに固着されている。

拡開金具４８の長手方向（第６図矢印Ｃ，Ｄ方向）両端
部には支持部としての支持座金５４が取り付けられてい
る。支持座金５４は円板状の銅板によって形成されてお
り、中心部には図示されないボルトが挿通される取付孔
５６が穿孔されている。さらに、取付孔５６の上下方向
（第６図矢印Ａ、Ｂ方向）両側には保持部５０に対応し
た半月孔５８が一対穿孔されており、上側（第６図矢印
外方向側）の半月孔５８には上側（第６図矢印六方向側
）の弾性体１４の保持部５０が嵌入され、下側（第６図
矢印Ｂ方向側）の半月孔５８には下側（第６図矢印Ｂ方
向側）の弾性体１４の保持部５０が嵌入されている。し
たがって、これらの弾性体１４は、一対の拡開金具４８
及び一対の支持座金５４を介して連結されている。

中間筒１２の内周に加硫接着された自由状態の弾性体１
４は、それぞれの保持部５０の平面部５０Ａ同士の間隔
（第６図寸法Ｊ）が支持座金５４の半月孔５８の直線部
５８Ａ同士の間隔（第６図寸法Ｉ）よりも小さくなって
いる。したがって、保持部５０に支持座金５４が取り付
けられた状態では、支持座金５４によって弾性体１４は
中間筒１２の内周面に向かって押圧され、加硫によって
中間筒１２の内周面に向かう方向に引っ張られた状態の
ままになっていた弾性体１４の引っ張り応力が相殺され
、さらに圧縮力が加わるので、弾性体１４に亀裂が生じ
難くなり、防振装置の耐久性が向上される。

〔第４実施例〕 第１０図には本発明に係る防振装置１０の第４実施例が
示されている。なお、第１実施例及び第２実施例と共通
する部分については同一番号を付し、この構成の説明は
省略する。

この実施例は第３実施例の外筒１３の外方に筒状体４０
を配置し、外筒１３の両端部と筒状体４００両端部とを
図示されないシール部材によって密閉連結したものであ
る。第４実施例の防振装置１０も第２実施例の防振装置
１０と同様に上側（第１０図矢印外方向側）の弾性体１
４と下側（第１０図矢印Ｂ方向側）の弾性体１４とが保
持部５０及び支持座金５４を介して連結されているので
環状通路４２内の液体４６の流れが良い。

〔第５実施例〕 第１１図（Ａ）及び第１１図（Ｂ）には本発明に係る防
振装置１０の第５実施例が示されている。

なお、第１実施例と共通する部分については同一番号を
付し、この構成の説明は省略する。

第５実施例では、中間筒１２が無く、弾性体１４が直接
外筒１３の内周面に加硫接着されており、弾性体１４の
中央部に連結部材として゛のフレーム体６０が配置され
ている。第１１図（Ａ）に示すように、内筒３６を挿入
する前のフレーム体６０は中空の四角柱体の上面６０Ａ
及び下面６０Ｂが中間部で折り曲げられている。また、
フレーム体６０の左側面６０Ｃ及び右側面６０Ｄは平板
状に形成されており、内側には溝Ａ３６の溝３８に対応
した突起部６２が形成されている。さらに、左側面６Ｇ
Ｃと右側面６０Ｄとの間隔には内筒３６の外径Ｈよりも
小さくなっている。外筒１３の内周面とフレーム体６０
の左側面６０Ｃ及び右側面６０Ｄとの間には弾性体１４
が掛は渡されて加硫接着されている。このため、弾性体
１４には加硫接着後のゴム収縮のため第１１図（Ａ）矢
印Ｍ方向の引っ張り応力が残留している。

フレーム体６０に内筒３６を挿入すると、第１１図（Ｂ
）に示すように弾性体１４に第１１図（Ｂ）矢印Ｎ方向
の力が加わるので弾性体１４は逆に押圧されるようにな
る。これによって、弾性体１４に作用していた引っ張り
応力は相殺されるので弾性体１４に亀裂が生じることも
なく、防振装置１０の耐久性を向上させることができる
。さらに、内筒３６の溝３８にフレーム体６０の突起６
２が嵌入するので、内筒３６は確実に弾性体１４へ固定
され、防振装置１０から抜は出ることはない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係る防振装置では防振ゴ
ムの耐久性が向上されると共に支持部材の緩みや、がた
つきがが発生しない優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明に係る防振装置の第１実施例
が示されており、第１図は防振装置の分解斜視図、第２
図は支持金具の斜視図、第３図は防振装置の軸方向直角
断面図、第４図は内筒が挿入されていない状態の防振装
置を示す軸方向直角断面図、第５図は本発明の第２実施
例に係る防振装置を示す軸方向直角断面図、第６図乃至
第９図は本発明の第３実施例に係る防振装置が示されて
おり、第６図は防振装置の分解斜視図、第７図は支持金
具を示す斜視図、第８図は防振装置に支持座金が取り付
けられていない状態を示す軸方向直角断面図、第９図は
支持座金が取り付けられた防振装置を示す軸方向直角断
面図、第１０図は本発明の第４実施例に係る防振装置を
示す軸方向直角断面図、第１１図（Ａ）、第１１図（Ｂ
）は本発明の第５実施例に係る防振装置を示す軸方向直
角断面図、第１２図（Ａ）、第１２図（Ｂ）は従来の防
振装置を示す軸方向直角断面図である。 １０・・・防振装置、 １３・・・外筒、 １４・・・弾性体、 ２８・・・拡開金具（連結部材）、 ３６・・・内筒（支持部材）、 ４８・・・拡開金具（連結部材）、 ５４・・・支持座金（支持部材）、 ６０−・・フレーム体（連結部材）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）振動発生部又は振動受部の一方へ連結される外筒
   と、前記外筒の内方へ配置され振動発生部または振動受
   部の他方へ連結される支持部材と、前記外筒と前記支持
   部材とを連結する弾性体とを備える防振装置であって、 前記支持部材に固定されかつ前記支持部材の移動時に前
   記弾性体へ張力を付与する連結部材を前記弾性体に設け
   たことを特徴とした防振装置。