JPH04134708U - 車両用エアコン調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の乗員にとってもっとも好ましい温度条
件に車室内を自動調節する。 【構成】 ボデースイッチ１０は、乗員の身体部分を個
々に温度調節するための顔スイッチ１１、手スイッチ１
２、上体スイッチ１３、足スイッチ１４等を有し、感温
スイッチ２０は、乗員の体感温度の程度を表示するスイ
ッチ２１〜２６を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、とくに車両のエアコン用調整スイッチの形態に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の車両におけるエアコン調整装置は、エアコンから吹き出される空気の温 度、風量、吹き出し個所、吹き出し方向等を選ぶために多くのスイッチが取り付 けられているが、車両の運転中に周囲の状況変化に応じてこれらを運転者等の乗 員が的確に操作することは実際上困難であり、また、スイッチ操作を簡単にする ために、車室内を予め指示した温度に自動的にコントロールするシステムも採用 されているが、環境の早い変化に即応して車室内を運転者に好ましい温度に調整 することも困難であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、乗員にとって、その時々にもっとも好ましい温度に車室内を調整する 簡便な手段の出現が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために、本考案にかかる車両用エアコン調整装置は、個々 に温度調節を指示する乗員の身体部分を表示するボデースイッチ及び上記乗員の 体感温度の程度を表示する感温スイッチをそなえ、上記両スイッチの選択的な適 宜操作に応じてエアコンの運転を調整するように構成されている。

【０００５】

【作用】

このため、上記両スイッチの操作により、温度調節を必要と感じた乗員の身体 部分を乗員の体感温度に即した温度に自動調整することができる。

【０００６】

【実施例】 以下、図示の実施例について具体的に説明する。 図１において、自動車のエアコンコントロールパネル１の左側にはボデースイ ッチ１０が配置され、ボデースイッチ１０はそれぞれ個別に操作できると共に、 それぞれ乗員の身体部分の形状を表示する顔スイッチ１１、手スイッチ１２、上 体スイッチ１３及び足スイッチ１４とデフロスタスイッチ１５とからなっている 。

【０００７】 また、エアコンコントロールパネル１の右側には乗員の感温スイッチ２０が配 置され、感温スイッチ２０は、乗員が非常に暑いと感じたときに押すべきスイッ チ２１、乗員がかなり暑いと感じたときに押すべきスイッチ２２、乗員がやや暑 いと感じたときに押すべきスイッチ２３、乗員がやや寒いと感じたときに押すべ きスイッチ２４、乗員がかなり寒いと感じたときに押すべきスイッチ２５及び乗 員が非常に寒いと感じたときに押すべきスイッチ２６からなっている。

【０００８】 自動車のエアコンが稼働しているとき、天候その他の周囲条件が変わったり、 自動車の乗員の数や服装が変わる等の状況変化に応じて、乗員がその時の車室内 温度を不具合と感じた場合には、ボデースイッチ１０のうちとくに不具合と感じ た身体の部分を示す各スイッチ１１〜１４のいずれか１つ、もしくはそのうちの 幾つかを押すと共に、感温スイッチ２０のスイッチ２１〜２６のうち温度感覚が もっとも近いものを押すと、それに対応するように図示しないエアコンの運転が 調整される。

【０００９】 すなわち、図２に示されているように、乗員が非常に暑いと感じてスイッチ２ １を押すと、冷媒コンプレッサ、コンデンサファン、送風ファン等を適宜駆動し て、温度曲線Ａに従ってエアコンの送風温度をエアコンの設定温度から例えば１ ０〜２０℃降下させると同時に、風量曲線Ｂに従ってエアコンの送風量を大きく 増加させる。 次に、乗員がかなり暑いと感じてスイッチ２２を押すと、温度曲線Ａに従って エアコンの送風温度をエアコンの設定温度から例えば５〜１０℃降下させると同 時に、風量曲線Ｂに従ってエアコンの送風量を増加させる。 また、乗員がやや暑いと感じてスイッチ２３を押すと、温度曲線Ａに従ってエ アコンの送風温度をエアコンの設定温度から例えば２〜５℃降下させると同時に 、風量曲線Ｂに従ってエアコンの送風量を少し増加させる。

【００１０】 逆に、乗員がやや寒いと感じてスイッチ２４を押すと、エアミックスダンパ、 送風ファン等を適宜駆動して、温度曲線Ａに従ってエアコンの送風温度をエアコ ンの設定温度から例えば２〜５℃上昇させると同時に、風量曲線Ｂに従ってエア コンの送風量を少し減少させる。 また、乗員がかなり寒いと感じてスイッチ２５を押すと、温度曲線Ａに従って エアコンの送風温度をエアコンの設定温度から例えば５〜１０℃上昇させると同 時に、風量曲線Ｂに従ってエアコンの送風量を減少させる。 乗員が非常に寒いと感じてスイッチ２６を押すと、温度曲線Ａに従ってエアコ ンの送風温度をエアコンの設定温度から例えば１０〜２０℃上昇させるが、風量 曲線Ｂに従ってエアコンの送風量は余り変わらない。

【００１１】 また、ボデースイッチ１０の各スイッチ１１〜１５を押すと、それに対応した 部分へ送風するように、図示しない吹出し口切り換えダンパ、吹出し口ルーバ等 が適宜駆動されて、図３のセンタベンチレータ３０、サイドベンチレータ３１、 フットベンチレータ３２、フロントデフロスタ３３及びサイドデフロスタ３４か ら選択的に矢印のように、かつ所望の方向へ送風されるようになっている。

【００１２】 従って、乗員が感じたとおりにスイッチを操作することにより、体感的にもっと も望ましい温度と量の送風が、もっとも望ましい部分に向かって行われるので、 環境の変化等があっても車室内は速やかに温度調節され、乗員にとって常に好適 な温度条件に保持することが容易になる。

【００１３】 なお、上記実施例では、感温スイッチ２０の各スイッチ２１〜２６の表現が「 暑い」、または「寒い」とされているが、これらをそれぞれ逆に、「涼しく」、 または「暖かに」と表すこともできる。 また、上記実施例では、ボデースイッチ１０及び感温スイッチ２０を操作して いるが、場合によっては感温スイッチ２０のみを操作して送風の温度及び量を調 整させることも可能であり、あるいは、ボデースイッチ１０のみを操作して、送 風の部分を感覚的に選択できるようにすることも可能である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案にかかる車両用エアコン調整装置は、乗員の体感温度や体感個所によっ てエアコンの調節温度及び、または送風方向を的確に補正しているので、乗員の 感覚にもっとも合致するようにきわめて容易に温度調整ができ、とくに車両にお いて有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における要部正面図。

【図２】上記実施例の作用説明図。

【図３】上記実施例の要部斜視図。

【符号の説明】

１ エアコンコントロールパネル １０ ボデースイッチ １１ 顔スイッチ １２ 手スイッチ １３ 上体スイッチ １４ 足スイッチ ２０ 感温スイッチ ２１ スイッチ ２２ スイッチ ２３ スイッチ ２４ スイッチ ２５ スイッチ ２６ スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 個々に温度調節を指示する乗員の身体部
   分を表示するボデースイッチ及び上記乗員の体感温度の
   程度を表示する感温スイッチをそなえ、上記両スイッチ
   の選択的な適宜操作に応じてエアコンの運転を調整する
   ように構成された車両用エアコン調整装置。