JPH04121814A - ヘッドムービング機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、ＶＴＲ（ビデオテープレコーダー）等の回転
ヘッド型磁気記録再生装置に備わるヘッドムービング機
構に関するものである。

〔従来の技術］ 回転ヘッドを使用して磁気テープ長手方向に対し傾斜し
た記録トラックを形成して信号を記録し、またこれを再
生する従来の回転ヘッド型磁気記録再生装置においては
、再生時に記録トランク上をトラックの曲がり等があっ
ても正確に追従走査させることを目的としたトラッキン
グ制御や、記録時と異なるテープ走行速度としてスロー
モーション再生、スチル再生等の変速再生を行う場合に
、ガートバンドノイズの少ない再生信号を得るため記録
トラック上に回転ヘッドを正確に追従走査させることを
目的としたトラッキング制御等があるが、これらの制御
を行う手段として、再生時に回転ヘッドをトラ・ツク幅
方向に外部制御信号に応して変位せしめるヘッドムービ
ング機構を用いる場合がある。

かかる回転ヘット型磁気記録再生装置においては、記録
時には一定のトラックピンチのトラックを形成するため
に、回転ヘッドを所定の高さ位置に保持しておく必要が
あり、従来はバイモルフ等の上記ヘッドムービング機構
に一定電圧を印加することにより回転ヘッドの高さ位置
を一定とするようにしていた。ところがバイモルフは、
一定電圧を印加し続けたときに変位が徐々に増加しでい
くクリープ現象を有することから、上記の方法は記録時
の回転ヘッド高さ位置が時間と共に変化して行くという
欠点を有する。

そのため複数個の回転ヘッドを有するＶＴＲ装置におい
て、記録時のヘッドの高さ誤差がビデオトラックピッチ
の変動や、再生時のヘッド出力においてベアリングの問
題を発生し、その結果各種規格を満足するビデオトラッ
クパターンに記録することができず、互換性を保つこと
ができなかった。

そこで一般にヘッドムービング機構を搭載したＶＴＲ装
置で記録を行う場合は、上側ドラム上に新たに記録ヘッ
ドを設けて、ヘッドムービング機構上のヘッドは再生専
用ヘッドとして使用している。しかしこの方法も、ヘッ
ド数が増加するためにヘッド総和のコストアップになる
ばかりでなくヘッド取り付は調整時間が増えたりロータ
リートランス又はブラシとスリップリング等を追加する
必要があるため、調整時間・部品点数がさらに増えてド
ラムアセンブリの大幅なコストアップとなる欠点を有し
ている。

上述した理由により、記録のためにヘッドムービング機
構上のヘッドとは別に記録用のヘッドを新たに回転ドラ
ム上に設けることなく、記録時においてもヘッドムービ
ング機構上のヘッドを利用するためには、単にヘッドム
ービング機構に一定電圧を印加して固定する方法を用い
ずに、ヘッド−ムービング機構を外部より何らかの方法
で固定することにより、ヘッドを所定の高さ位置に精度
良く位置決めを行う必要がある。

例えば、２個のバイモルフを互いに平行になるように上
側シリンダー内部に設けて、記録時にヘッドを搭載した
バイモルフをもう一方のバイモルフを利用して位置決め
を行う機構について、第４図を用いて以下に説明する。

ヘッド２１を搭載したバイモルフ２２は、ヘッドベース
取り付は基台２４に絶縁板２６を介してネジ２８により
固定され、そのヘッドベース取り付は基台２４はネジ２
９によって上側ドラム７に固定されている。またもう一
方のヘッド２１を搭載していない位置決め用のバイモル
フ２３は、ヘッドベース取り付は基台２４を挟み、ヘッ
ド２１を搭載したバイモルフ２２の反対側に平行になる
ように、絶縁板２６“を介してヘッドベース取り付は基
台２４にネジ２８によりバイモルフ２２と一緒に留めら
れている。バイモルフ２３の下側先端部には、バイモル
フ２２を位置決めするための絶縁材料でできた位置決め
ビン２５が接着等の手段により固定されている。

以下、記録時における動作について述べる。

バイモルフ２３の先端が回転体の回転軸方向に沿って下
方にたわむ方向に直流印加電圧を加えると、上記位置決
めビン２５の段部２５ａがヘッドベース取り付は基台２
４の上面２４ａに圧接されることにより位置決めされる
。一方ヘッド２１を搭載したバイモルフ２２のたわみ方
向は、上記バイモルフ２３と逆方向になるように直流印
加電圧を加えて、ヘッド２１近傍のバイモルフ２２の上
面が位置決めビン２５の先端２５ｂに接触することによ
り、バイモルフ２２を固定する。したがってその結果、
ヘッド２１が所定の高さ位置に位置決めされるようにな
っている。

次に再生時の状態を第５図に示す。再生時においてはバ
イモルフ２３の先端が記録時とは逆の上側方向にたわむ
ように直流印加電圧を加えることにより、位置決めビン
２５の先端２５ｂとバイモルフ２２の上面との間隔が、
バイモルフ２２がビデオトラックパターンに追従する可
動量以上になるようにして、変速再生を可能としている
。なお、上記のようなヘッド２１の位置決め機構を備え
た回転ヘッド型磁気記録再生装置としては、例えば特公
昭６１−５１３３２号公報に開示されているものがある
。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上記従来の構成では、ヘッド２１を搭載した
バイモルフ２２のみに一定の直流印加電圧を加えて固定
しているだけではないものの、上記バイモルフ２２を外
部より固定する機構として、やはり別のバイモルフ２３
を使用しているため以下の問題点を有している。

■　既に上述したようにバイモルフ２２・２３は一定の
直流印加電圧を加え続けたときに変位が徐々に増加する
クリープ現象を有するために、ヘッド２１を搭載したバ
イモルフ２２の固定が不充分かつ不安定になり、固定さ
れた上記バイモルフ２２の高さ位置が微小量変化して、
その結果、記録時においてヘット２１の高さ誤差を生ず
る場合がある。

■　バイモルフ２２・２３を形成する強誘電材料の性質
上、ヒステリシス現象を有するため、バイモルフ２２上
のへ、ド２１で記録しその直後に同一ヘッド２１で再生
を行う場合は、ヘット２１の高さが初期位置まで戻りき
らずに残留変位が残存しヘット２１の高さ誤差を生しる
。

またその解決方法として上側ドラム２７０回転中に何ら
かの手段でヘット２１の高さを計測して、その補正量を
バイモルフ２２への印加電圧に加えることも可能だが、
機構自体が複雑化・大型化すると同時に、部品点数の増
加及び組立・調整工程の追加のためコストを高めてしま
つ。

■　上述した従来例の場合、ヘット２１の絶対高さ位置
は、上側ドラム２７へのヘッドベース取り付は基台２４
の取り付は面２４ｂとへソドヘース取り付は基台２４の
上面２４ａとの高さ方向の距離、及び、位置決め用のバ
イモルフ２３の下側先端部に取り付けられた位置決めピ
ン２５の段部２５ａから先端２５ｂまでの高さ方向の距
離、の二つの距離により定まることになる。

したがって、ヘッドベース取り付は基台２４を取り付は
面２４ｂで上側ドラム２７へ取り付ける際に発生する傾
き・高さ等の取り付は誤差、及び、位置決めピン２５を
位置決め用のバイモルフ２３の下側先端部に接着等で取
り付ける際に発生する傾き・高さ等の取り付は誤差が存
在することになるが、この機構自体には高さを調整して
上記誤差を低減する手段・機構を有していない。

■　記録の最中はヘッド２１を搭載したバイモルフ２２
・２３に一定直流印加電圧を常に加え続けている必要が
あるために、バイモルフ２２・２３自身の寿命が短くな
りやすい。

〔課題を解決するための手段〕 本発明のへラドムービング機構は、上記の課題を解決す
るために、固定した下側ドラムと回転する上側ドラムと
からなる回転ヘッドドラムの上側ドラムに回転ヘッドを
圧電素子を介して装着し、前記圧電素子に駆動電圧を供
給することにより、前記回転ヘッドを磁気テープ上のト
ラックの幅方向に変位させるヘッドムービング機構にお
いて、上記上側ドラムもしくは上記圧電素子のいずれか
一方に電磁コイルが設けられ、他方にこの電磁コイルに
対向し、かつ、上側ドラムの回転軸の方向に高透磁率材
からなる磁性体片が取り付けられ、記録時電磁コイルに
駆動電流を供給することにより電磁コイルと磁性体片と
の間に磁気吸引力が働かせて回転ヘッドを回転軸方向に
変位させると共に、変位した回転ヘッドを所定位置にて
保持するように位置調整手段が設けられていることを特
徴としている。

〔作　用〕

上記の構成によれば、上側ドラムもしくは圧電素子のい
ずれか一方に電磁コイルを設け、他方にこの電磁コイル
に対向し、かつ、上側ドラムの回転軸の方向に高透磁率
材からなる磁性体片を取り付け、記録時電磁コイルに駆
動電流を供給することにより電磁コイルと磁性体片との
間に磁気吸引力が働き回転ヘッドを回転軸方向に変位さ
せると共に、変位した回転ヘッドを所定位置にて保持す
るように位置調整手段、具体的には例えば調整ネジを設
けたので、記録時における回転ヘッドの回転軸方向の高
さ位置を容易に調整でき、しかも、磁気吸引力によりそ
の位置に安定に保持できる。

これにより、ヘッドムービング機構を備えた回転ヘッド
を用いて、再生だけでなく、記録も安定に行なえる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明す
れば、以下のとおりである。

本実施例のヘッドムービング機構を備えた回転ヘッドド
ラムでは、第３図に示すように、固定状態にある下側ド
ラム６に形成された中央筒部６ａの上部及び下部には、
それぞれベアリング１０・１０′が設けられており、こ
の上下一対のベアリング１０・１０゛によって、上記中
央筒部６ａの内部に嵌挿されたシャフト９がラジアル方
向に支持され、下側ドラム６に対してシャフト９が回転
自在に設けられている。上記シャフト９の下端近傍部に
はモータロータ１９が取り付は固定される一方、同シャ
フト９の上端近傍部にはディスク８が取り付は固定され
ている。このディスク８の外周部に上側ドラム７が取り
付は固定されている。

また、２つの回転ヘット看・１がそれぞれバイモルフ２
を介して上側ドラム７の１８０度対向する位置に固定さ
れている。上記ディスク８の上部にはバイモルフ２及び
電磁コイル５・５（後述する）に駆動電流を供給するた
めのスリップリング１３が取り付は固定されている。

回転する上記ディスク８の下端部には、平板型をなすロ
ータ側コア１１が取り付けられている一方、固定側の上
記下側ドラム６の凹部内底面には、平板型をなすステー
タ側コア１２が取り付けられており、回転トランスを構
成している。このため、ロータ側コア１１とステータ側
コア１２とは互いに対向配置され、かつ、両者の隙間の
大きさは高精度に管理されている。そして、固定状態に
ある下側ドラム６に対して上側ドラム７を回転させるこ
とにより、上記ロータ側コア１１とステータ側コア１２
の間で、記録再生用の回転ヘッドトＩへの記録信号の伝
達が行われるようになっている。

第３図の回転ヘッドドラムにおけるヘッドムービング機
構の部分拡大図を第１図に示す。

下側ドラム６の外周部にはテープ案内リード部１７が設
けられており、磁気テープ１８が基準面Ａ（第３図）に
対して所定の傾斜角（リード角）になるように、テープ
案内リード部１７に沿ってらせん状に巻き付けられ、回
転ヘッド１によりヘリカルに信号が記録されるようにな
っている。

本実施例のへラドムービング機構では、第１図及び第２
図の分解斜視図に示すように、再生時に回転ヘッド１が
磁気テープ１８上のビデオトラックパターンを追従でき
るようにバイモルフ２の一端に回転ヘッド１が設けられ
ていると共に、記録時に回転ヘッド１の高さ位置を一定
に保つためにバイモルフ２上の所定位置にフェライト等
の高透磁率材からなる円筒型の磁性体片３が接着材等に
より取り付は固定されている。一方、その磁性体片３に
対し回転軸方向に対向する上側ドラム７上の位置に円筒
状の凹部が設けられており、その凹部に外周面をパーマ
ロイ等の高透磁率の軟磁性体により磁気シールドされて
いる中空円柱形状の電磁コイル５が接着材等により固定
されている。また、上記磁性体片３の円筒軸の延長線上
にある上側ドラム７には、ネジ穴１４が設けられており
、回転ヘッド１の位置調整手段としての調整ネジ４が電
磁コイル５の中空部の所定深さになるようにねじ込まれ
ている。なお、バイモルフ２自体は絶縁体リング１６を
介して固定ネジ１５により上側ドラム７に取り付は固定
されている。

上記の構成において、記録時、バイモルフ２上に取り付
けられた磁性体片３が回転ヘッドドラムの回転軸の上側
方向に磁気吸引力を受けるように、スリップリング１３
（第３図）を介して接続端子５ａから電磁コイル５に駆
動電流が供給される。これにより、バイモルフ２が図中
の上側方向（矢印方向）に変位する。そして、磁性体片
３の上面３ａが上側ドラム７にネジ止めされている調整
ネジ４の先端部４ａを圧接することにより、バイモルフ
２に固定された回転ヘッド１は一定の高さ位置に保持さ
れる。このため、磁気テープ１８上に一定のトラックピ
ッチのトラックにより記録を行うことができる。なお、
電磁コイル５の外周面を上記のように磁気シールドした
ので、漏れ磁界が記録に与える影響はほとんどない。ま
た、磁気テープ１８上では電磁コイル５による直流磁界
は回転ヘッド１の記録磁界に比べてはるかに小さいので
、この影響もほとんどない。

一方、再生時、電磁コイル５への駆動電流の供給が止め
られる。このため磁性体片３は電磁コイル５から磁気吸
引力を受けなくなり、バイモルフ２は束縛状態から開放
される。そして、バイモルフ２に外部制御信号電圧を印
加することにより回転ヘッド１のビデオトラックパター
ンへの追従制御が行われる。

本実施例のへラドムービング機構では、回転ヘッド１の
高さは調整ネジ４により容易に調整される。すなわち、
電磁コイル５に駆動電流が供給した状態で、下側ドラム
６の基準面Ａ（第３図）からの回転ヘット１の高さを高
倍率の顕微鏡により測定しながら、上側トラム７の上方
より調整ネジ４を回して、回転ヘッドｌが所定高さにな
るようにその押し込み量を調整すればよく、回転ヘット
１の位置決めを迅速かつ正確に設定できる。なお、記録
時の回転ヘッド１の所定高さは、再生時にバイモルフ２
上の回転ヘント１がビデオトランクパターンに追従する
ために必要な可動量を確保できる位置、すなわち、再生
時にバイモルフ２が最も上側方向に変位したときの回転
ヘッド１の位置より数μｍ程度高い位置になるように設
定すればよい。

以上のように、本実施例では、バイモルフ２に直流電圧
を印加するのではなく、電磁コイル５の磁気吸引力を利
用することにより、記録時の回転ヘッド１の位置決めを
行う構成であるので、経時変化のほとんどない安定な位
置決めを実現でき、しかも、簡単な構成であり、回転ヘ
ッド１の高さ位置の調整も容易であるので、製造工数削
減上の効果も大である。

以上の実施例では、電磁コイル５を上側ドラム７に設け
、磁性体片３をバイモルフ２上に取り付けたが、これと
は逆に、電磁コイル５をバイモルフ２上に設け、磁性体
片３を上側ドラム７に取り付けてもよい。

〔発明の効果〕

本発明のヘッドムービング機構は、以上のように、上側
ドラムもしくは上記圧電素子のいずれか一方に電磁コイ
ルが設けられ、他方にこの電磁コイルに対向し、かつ、
上側ドラムの回転軸の方向に高透磁率材からなる磁性体
片が取り付けられ、記録時電磁コイルに駆動電流を供給
することにより電磁コイルと磁性体片との間に磁気吸引
力が働かせて回転ヘッドを回転軸方向に変位させると共
に、変位した回転ヘッドを所定位置にて保持するように
位Ｎ調整手段が設けられているので、記録時における回
転ヘッドの回転軸方向の高さ位置を容易に設定でき、し
かも、磁気吸引力によりその位置に安定に保持できる。

これにより、ヘッドムービング機構を備えた回転ヘッド
を用いて、再生だけでなく、記録も安定に行なえるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】 第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示すものである
。 第１図は、ヘッドムービング機構の概略構成図である。 第２図は、ヘッドムービング機構の分解斜視図である。 第３図は、ヘッドムービング機構を備えた回転ヘッドド
ラムの縦断面図である。 第４図及び第５図は従来例を示すものである。 第４図は、２個のバイモルフを利用して記録時回転ヘッ
ドの位置決めを行うヘッドムービング機構の記録時の状
態を示す説明図である。 第５図は、２個のバイモルフを利用して記録時回転ヘッ
ドの位置決めを行うヘッドムービング機構の再生時の状
態を示す説明図である。 １は回転ヘッド、２はバイモルフ、３は磁性体片、 ４は調整ネジ （位置調整手段） ５は電磁コ イルである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、固定した下側ドラムと回転する上側ドラムとからな
   る回転ヘッドドラムの上側ドラムに回転ヘッドを圧電素
   子を介して装着し、前記圧電素子に駆動電圧を供給する
   ことにより、前記回転ヘッドを磁気テープ上のトラック
   の幅方向に変位させるヘッドムービング機構において、 上記上側ドラムもしくは上記圧電素子のいずれか一方に
   電磁コイルが設けられ、他方にこの電磁コイルに対向し
   、かつ、上側ドラムの回転軸の方向に高透磁率材からな
   る磁性体片が取り付けられ、記録時電磁コイルに駆動電
   流を供給することにより電磁コイルと磁性体片との間に
   磁気吸引力が働かせて回転ヘッドを回転軸方向に変位さ
   せると共に、変位した回転ヘッドを所定位置にて保持す
   るように位置調整手段が設けられていることを特徴とす
   るヘッドムービング機構。