JPH04115257U

JPH04115257U - 熱交換器

Info

Publication number: JPH04115257U
Application number: JP1539591U
Authority: JP
Inventors: 健一田辺
Original assignee: サンデン株式会社
Priority date: 1991-03-15
Filing date: 1991-03-15
Publication date: 1992-10-13

Abstract

(57)【要約】【目的】熱交換器のスペース効率及び熱交換効率を向
上する。【構成】両端が閉塞した直線状のパイプに２本の直線
状のチューブを互いに連通する如く接続してなる全体略
コ字形の冷媒通路１０を複数個、互いに略平行となる如
く配置し、各冷媒通路１０間又は各冷媒通路１０間及び
両端の冷媒通路１０の外側に放熱フィン２０を設け、各
冷媒通路１０の一の開口及び他の開口にそれぞれ一のヘ
ッダパイプ３０及び他のヘッダパイプ４０を連通させて
配置することにより、一方のヘッダパイプ３０の部分３
０Ａに供給された冷媒は各冷媒通路１０に並列的に供給
され、これを放熱フィン２０とともに冷却し、他方のヘ
ッダパイプ４０を経てヘッダパイプ３０の部分３０Ｂよ
り排出される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はカーエアコン等に使用される熱交換器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２は従来のこの種の熱交換器の一例を示すもので、サーペンタイン状に形成された冷媒通路１の各通路間に放熱フィン２を設け、さらに該冷媒通路１の両端部にヘッダパイプ３，４を取付けてなっている（例えば、実開昭６２−６３５９５号公報参照）。前記冷媒通路１にはヘッダパイプ３，４のいずれか一方から他方に向って、図示しない膨脹弁又はキャピラリチューブで減圧された冷媒が供給される。この際、該冷媒の気化潜熱によって冷媒通路１及び放熱フィン２が冷却され、該冷媒通路１及び放熱フィン２の間を通過する空気を冷却する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記熱交換器では冷媒通路１の曲げ部分１ａが上下又は左右の両方に必要となり、その分、デッドスペースが多くなり、また、該曲げ部分１ａを上下に配置した場合に結露した水が溜まり易く、これが飛散するという欠点があった。また、前記曲げ部分１ａの半径を小さくするには限界があるため、冷媒通路１の間隔、即ち放熱フィン２の幅を小さくして熱交換効率を向上させるのも限界があった。また、冷媒の供給側に比べて排出側は熱交換効率が悪く、通過する空気の温度分布に偏りが発生するという欠点があった。

【０００４】本考案は前記問題点に鑑み、スペース効率及び熱交換効率に優れ、空気を偏りなく冷却でき、しかも排水性の良い熱交換器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では前記目的を達成するため、両端が閉塞した直線状のパイプの側面に２本の直線状のチューブのそれぞれの一端を互いに連通する如く接続して全体略コ字形の冷媒通路を構成し、前記冷媒通路を複数個、その一の開口から他の開口までの軸を通る面が互いに略平行となり且つそれぞれの一の開口及び他の開口が一の直線上及び該一の直線と略平行な他の直線上にほぼ位置する如く配置し、各冷媒通路間又は各冷媒通路間及び両端の冷媒通路の外側に放熱フィンを設け、前記一の直線上及び他の直線上に各冷媒通路の一の開口及び他の開口にそれぞれ連通する一のヘッダパイプ及び他のヘッダパイプを配置した熱交換器を提案する。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、一方のヘッダパイプに供給された冷媒はそれぞれの一の開口を介して各冷媒通路に並列的に供給され、これを放熱フィンとともに冷却し、他の開口を介して他方のヘッダパイプより排出される。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の熱交換器の一実施例を示すもので、図中、１０は冷媒通路、２０は放熱フィン、３０，４０はヘッダパイプである。

【０００８】冷媒通路１０は図３(a)(b)に示すように直線状のパイプ１１の両端をそれぞれキャップ１２で閉塞するとともに、該パイプ１１の側面に２本の偏平直線状のチューブ１３及び１４のそれぞれの一端を互いに連通する如く接続して全体略コ字形に構成してなるものである。該冷媒通路１０は複数個、その一の開口から他の開口までの軸を通る面が互いに略平行となり且つそれぞれの一の開口及び他の開口が一の直線上及び該一の直線と略平行な他の直線上にほぼ位置する如く配置されている。

【０００９】放熱フィン２０は前記各冷媒通路１０の間及び両端の冷媒通路１０の外側に設けられている。また、両端の放熱フィン２０の外側にはサイドプレート５１，５２が取付けられている。

【００１０】ヘッダパイプ３０及び４０は直線状のパイプ３１及び４１の両端をそれぞれキャップ３２及び４２で閉塞してなるもので、それぞれ前記各冷媒通路１０の一の開口及び他の開口が配置された一の直線上及び他の直線上に配置され且つ該各一の開口及び他の開口に連通している。また、ヘッダパイプ３０はその中央付近にて仕切り板３３により２つの部分３０Ａ，３０Ｂに仕切られており、該各部分３０Ａ，３０Ｂにはそれぞれパイプ５３，５４が接続されている。

【００１１】前記構成において、図示しない膨脹弁又はキャピラリチューブで減圧された冷媒は図４に示すようにパイプ５３を介してヘッダパイプ３０の部分３０Ａに供給され（イ）、該部分３０Ａに連通する冷媒通路１０に供給され（ロ）、これを放熱フィン２０とともに冷却する。その後、該冷媒はヘッダパイプ４０を介して残りの冷媒通路１０に供給され（ハ，ニ）、これを放熱フィン２０とともに冷却する。しかる後、該冷媒はヘッダパイプ３０の部分３０Ｂを通り、パイプ５４を介して図示しない圧縮機に送出される（ホ）。

【００１２】前記実施例によれば、冷媒通路１０は曲げ部分が全くないのでデッドスペースがなく、また、水が溜まる恐れもない。また、各冷媒通路１０間にも曲げ部分がなく、その間隔を自由に設定できるので、放熱フィン２０の幅を小さくして熱交換効率を向上させることができる。また、各冷媒通路１０に対して冷媒が並列的に供給されるので、通過する空気の温度分布をほぼ均一にすることができる。

【００１３】なお、前記実施例において、一方のヘッダパイプに冷媒の供給用及び排出用の２つのパイプを取付けたのは該熱交換器に対する配管を一側面に集中させるためであるが、それぞれ別のヘッダパイプに取付けても良い。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、冷媒通路は曲げ部分がないので、スペースファクターの向上が図れ、また、水が溜まる恐れもなく、排水性が良い。また、各冷媒通路間にも曲げ部分がなく、その間隔を自由に設定できるので、放熱フィンの幅を小さくして熱交換効率を向上させることができる。また、各冷媒通路に対して冷媒を並列的に供給できるので、通過する空気の温度分布をほぼ均一にすることができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の熱交換器の一実施例を示す斜視図

【図２】従来の熱交換器の一例を示す斜視図

【図３】冷媒通路の詳細な構成を示す説明図

【図４】冷媒の流れを示す説明図

【符号の説明】

１０…冷媒通路、１１…パイプ、１３，１４…チュー
ブ、２０…放熱フィン、３０，４０…ヘッダパイプ。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成４年４月２４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】両端が閉塞した直線状のパイプの側面に
２本の直線状のチューブのそれぞれの一端を互いに連通
する如く接続して全体略コ字形の冷媒通路を構成し、前
記冷媒通路を複数個、その一の開口から他の開口までの
軸を通る面が互いに略平行となり且つそれぞれの一の開
口及び他の開口が一の直線上及び該一の直線と略平行な
他の直線上にほぼ位置する如く配置し、各冷媒通路間又
は各冷媒通路間及び両端の冷媒通路の外側に放熱フィン
を設け、前記一の直線上及び他の直線上に各冷媒通路の
一の開口及び他の開口にそれぞれ連通する一のヘッダパ
イプ及び他のヘッダパイプを配置したことを特徴とする
熱交換器。