JPH04114870A - ガラス容器用キャップ材及び封緘方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は密封性に優れたガラス容器用キャップ材及びこ
のキャップ材によるガラス容器の封緘方法に関する。

［従来の技術１ 近年容器や食品の変化と相まって、クロジャーの形式も
種々の形態のものが市場に投入されている。クロージヤ
ーは、消費者側からは容器に入れられた内容物を開栓さ
れるまで確実に保存する密封性と、必要に応じて内容物
を安全且つ容易にとり出せる機能性が要求される６ 一方、製造者側からは消費者のニーズに完全に適合する
だけでなく、安価であり、製品生産ラインにおける温度
変化や外力に耐え、封緘の自動化に適合すること、消費
者に渡るまで内容物、特に二酸化炭素ガス等の保持、あ
るいは真空の保持、酸素、水分、香気成分等に対するバ
リアー性などが要求されており、内容物の種類や使用条
件に応じたクロージセーが開発されている。

１９６０年代の中頃から例えば広口のコツプ形式のガラ
ス容器に、特殊なアルミニウム箔製のティア−オフキャ
ップ（Ｔｅａｒ−Ｏｆｆ　Ｃａｐ）を組み合わせたカッ
プ型容器に清酒、ジュース、ワイン、ゼリー等を入れた
製品が製品化され、自動販売機の普及と手軽に携行でき
ること、イージーオープンでどこでも簡単に開封できる
こと、内容物を簡単にとり出せること等の特徴を有する
ところからその生産は着実に拡大しでいる。

この形式の封緘方法は、内容物にキャップ内面が触れる
ため、アルミニウム箔は耐食性コーティングが必要であ
り、このコーティングは封緘時のクリッピングにおいて
も剥離や亀裂がおきず、内容物に侵されず、また内容物
を汚染しないものである必要があることである。

さらにアルミニウム箔とガラスの接触で密封は不可能で
あるため、シール材の使用が必要とされる。この際安価
な発泡性のプラスチックを材料としたガスケットが使用
できれば好ましいが、このものは弾力性等に劣るため、
完全シールするためには高価なプラスチゾルコンパウン
ドの使用を必要としていた６ 更にこの充填には熱間で充填され、密封後常温まで冷却
されるため容器内はわずかに減圧にされた状態になり、
このためキャップのスカート部サイドスコアーに沿って
開封した場合でも簡単にキャップがとれず、ムリに力を
入れてとった反動で内容物をこぼすことなどがよく見受
けられた。

「発明が解決しようとする課題］ 本発明は高価なプラスチゾルコンパウンド、および不安
定な耐食性コーティングに代えて、耐食材があり、また
ガラスに対してヒートシール可能な合成樹脂による包装
ラインの高速化に適合したキャップ材の開発を目的とし
、かつ従来のティア−オフキャップの有するイージーオ
ープニング。

タンパ−エビプント性（Ｔａｍｐｅｒ　Ｅｖｉｄｅｎｔ
）のあるガラス容器用キャップ材の開発及びその封緘法
の開発を目的とする。

［課題を解決するための手段Ｊ 本発明は上記の目的を達成するため、基本構成として、
ガラスに対し接着性のある合成樹脂フィルムをアルミニ
ウム箔の内側に接着した、ヒートシールとクリッピング
を併用して密封するガラス容器用キャップ材を提供する
ものである。

更に、内容物を充填したガラス容器に、基本構成として
ガラスに対し接着性のある合成樹脂フィルムをアルミニ
ウム箔の内側にラミネートで接着したキャップをかぶせ
、ヒートシールとクリッピングを併用して密封すること
を特徴とするガラス容器の封緘方法を開発した。

本発明において、ガラスに対し接着性のある合成樹脂と
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等を無水マレイン酸
等の不飽和カルボン酸単独又はそれら不飽和カルボン酸
とオレフィン等の混合物でグラフト重合した不飽和カル
ボン酸変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−アクリル酸
共重合体、サーリン等の商品名で市販されているエチレ
ン−アクリル酸共重合体をナトリウム、亜鉛などの金属
で橋かけしたアイオノマー樹脂などを挙げることができ
る。

これらの樹脂は市販されているのでそのまま使用しても
良いが、他の樹脂、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の
合成樹脂とのブレンドした樹脂であっても同じように使
用できる。

この樹脂をアルミニウム箔に直接押出コーティングして
も良く、また効率的には樹脂を一旦フィルムとしておき
、アルミニウム箔にウレタン等の接着剤によりドライラ
ミネーションで積層しても良い。

この場合、該樹脂層の厚さは約３０ｕｍ〜１５０ｕｍ位
、好ましくは５０〜８０ＬＬｍ位である。３０ｕｍより
薄くするときは、ラインスピードを上げたときヒートシ
ールが不充分となる危険があるのでこれより厚くする方
が良い、一方、１５０ＬＬｍ以上とする場合にはヒート
シール上、特に問題はないが高価な樹脂の損失となるだ
けであるので、この程度が上限と考えている。

アルミニウム箔の厚みは内容物の種類、ガラス容器の口
径や目的により変動はするが、５０ＬＬｍ以上、通常は
ｌｏｏｕｍ〜２５０μｍ程度である。炭酸水のごとき内
圧がかかるもの以外であれば約１５０ｕｒｎ近辺の厚み
で強度的には充分である。

なお、アルミニウム箔へガラス接着性樹脂を接着した面
は本明細書では内側といい、この面がガラス容器の口へ
接することになる。

アルミニウム箔の他の面はオーバーコートとして、印刷
および印刷の保護のためのオーバーコートが施されてい
るのが普通である。

なお、このキャップ材はアルミニウム箔のラミネーショ
ンの方法で積層体を作り、ついで広口ガラス容器用キャ
ップの形に打ち抜き、成形等の工程を経てキャップ材と
する。

一方、ガラス容器は内容物の充填工程を出た所で前記キ
ャップ材をかぶせヒートシールとクリッピングを同時又
は別々に行ない、ガラス容器を密閉する。

［作　用］ 本発明のキャップ材は、アルミニウム箔とガラスと接着
性のある合成樹脂が積層体として一体化しており、ライ
ンのスピードアップにキャップ材の補給は問題なくつい
ていけることのほか、密封作業はヒートシールとクリッ
ピングの併用であるため、ヒートシールの部分がクリッ
ピングにより圧力がかからぬように保護がなされ、密封
度は高く、かつ完全になされる。

［実施例１ （実施例１） 片面に印刷・オーバーコートが施された１５０μｍ厚の
アルミニウム箔にデュミランＣ−１５５２（武田薬品工
業株）５０ｕｍのフィルムを二液型ウレタン系接着剤を
用い、ラミネートした積層材を口径（外径）５７ｍｍの
コツプ状ガラス容器（容量１８０ｍｆ２）のキャップに
合わせて打ち抜き、プレスにより絞り加工し、スカート
丈７ｍｍのキャップとした。

容器に水を入れ、キャップをかぶせ、天面に荷重をかけ
ながらキャップのスカートを容器のあご部に沿って折り
曲げると共に２２０℃で１秒加熱しヒートシールを行な
った。

封緘した容器を厚生省告示第２０号に規定されている試
験法に基づき４５℃±２℃において２４時間横向きに放
置し、内容物（水）の漏れの有無を調べた。その結果、
サンプル数３０点のいずれも水漏れは発見されず、プラ
スチゾルコンパウンドのごとき別のシール材を使用しな
いにも拘らず、密封性は良好と判断された。

（実施例２） アルミニウム箔の厚さを１２０μｍに、デュミランに代
えてハイミラン１７０２　（５０μｍ）とした以外は実
施例１と同様のキャップを製造した。

同じくサンプル数３０点で水漏れテストをしたが、水漏
れは全くなく、密封性は良好であった。

［発明の効果］ 本発明のクリッピングとヒートシールを併用したガラス
容器用キャップ材は、シール層とキャップ材が積層して
一体化されており、内面の耐食コーティングが不要であ
る。また材質が加工性の優れているアルミニウム箔であ
るため、印刷も美麗、製造自体も容易で、かつ封緘作業
のラインのスピードアップも容易であり、またトラブル
の少ないキャップ材である。また、クリッピングとヒー
トシールと２段の密封手段が用いられており、ヒートシ
ールによる密封の完全性をクリッピングにより補完がな
されていて、ヒートシールの欠点である機械的強度に対
する抵抗力を格段に強化されている。

従来のクリッピングによる密封手段の主体であるティア
−オフキャップに比して、高価なプラスチゾルコンパウ
ンドやバッキング等の別のシーラントの必要がなく、更
に内面はすべてドライラミネーション、ガラスに対する
接着性の合成樹脂に被覆されているので耐食コートも不
要であり、コストダウンにつながり、極めて優れたもの
である。

キャップにタブをつけタブのすぐ横のスカート部にプル
アップキャップの如く縦にスコアーを入れ、そしてキャ
ップの中心線上にスコアーを入れておけば従来のティア
−オフキャップに比して容易に開栓できるように設計も
可能である。

特許出願人　　昭和アルミニウム株式会社代　理　人　
　弁理士　菊　地　　精

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）基本構成として、ガラスに対し接着性のある合成
   樹脂をアルミニウム箔の内側に積層した、ヒートシール
   とクリッピングを併用して密封するガラス容器用キャッ
   プ材。
2. （２）ガラスに対し接着性のある合成樹脂が、不飽和カ
   ルボン酸変性ポリオレフィン樹脂又はアイオノマーを主
   体とする樹脂である特許請求の範囲第１項のガラス容器
   用キャップ材。
3. （３）アルミニウム箔とガラスに対し接着性のある合成
   樹脂の積層がアルミニウム箔と該合成樹脂フィルムをラ
   ミネートした特許請求の範囲第１項のガラス容器用キャ
   ップ材。
4. （４）内容物を充填したガラス容器に、基本構成として
   ガラスに対し接着性のある合成樹脂フィルムをアルミニ
   ウム箔の内側に積層したキャップをかぶせ、ヒートシー
   ルとクリッピングを併用して密封することを特徴とする
   ガラス容器の封緘方法。