JPH0396391A

JPH0396391A - 熱転写記録媒体

Info

Publication number: JPH0396391A
Application number: JP1233378A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiro Hasebe; 長谷部　和弘
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1989-09-08
Filing date: 1989-09-08
Publication date: 1991-04-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は熱転写記録媒体に関し、詳しくは、特に耐摩耗
性にすぐれ普通紙などに鮮明な画像を与える熱転写記録
媒体に関する。

〔従来技術〕

支持体上に転写Ｎ（熱溶融性インク層）を設けた熱転写
記録媒体には，そのインク層を普通紙などの被転写体（
記録紙）にあてがい、支持体側からサーマルヘッド等を
接触させて前記インク層を溶融せしめ、その溶融インク
を被転写体に移して画像を得るようにしており、転写型
感熱プリンタに採用されている。

ところで、従来より、パラフィンワックスのような熱可
融性物質と染料、顔料のような着色剤とからなる転写層
を支持体上に設けた熱転写記録媒体が知られているが、
パラフィンワックス類は機械的強度が弱いために、転写
画像の耐摩擦性に劣るという欠点がある。この欠点を改
善するために、（１）転写層に熱可塑性樹脂を添加する
方法、（２）転写層をできるだけ薄くする方法、などが
採用されているが、前記（１）のものは樹脂或分が多く
なると接着力が強くなって転写しにくくなったり、熱感
度が悪くなるという問題があり、前記（２）のものは転
写画像の均一性が悪くなり、かつ、画像濃度が低下する
という問題がある。

また、樹脂或分が多くても接着力が強くならないように
するため，水あるいは溶剤分散型粒子インクが検討され
ているが、粒子性が強すぎると熱感度が悪くなるという
問題がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記のような問題を解決するとともに、記録紙
（記録紙における受容層をも含む）に転写されたインク
が何等かの外力でこすられたときにインクが記録紙から
はがれ落ちたり、付着したインクが動いたりして転写画
像が読みとりにくくなったりするという不都合をなくし
、転写されたインクの耐摩擦性に改良を付与せしめた熱
転写記録媒体の提供を目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、支持体上に，直接又はゴム類を主成分とする
接着層を介して，ワックス類を主成分とする剥離層が設
けられ、その上に着色剤、熱可塑性樹脂及びワックス類
を主成分とするインク層が設けられ，更にその上に必要
に応じてワックス類を主成分とするオーバーコート層が
設けられた熱転写記録媒体において、前記の接着層及び
／又は剥離層中に弗化炭素を含有させたことを特徴とし
ている。

ちなみに，本発明者はさきの目的を達成するためにいろ
いろ検討した結果、前記の剥離層に弗化炭素を含有させ
ておくことにより、記録紙に転写されたインク画像の上
部に弗化炭素が存在し，それ故、転写画像表面は滑り性
がよくなって何等の外力でこの画像がこすられても、イ
ンクの剥がれやずれ等が生じないことを確めた。本発明
はこれに基づいてなされたものである。

以下に本発明の熱転写記録媒体について更に詳細に説明
する。

支持体としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド
等の比較的耐熱性の良いプラスチックフィルムの他、グ
ラシン紙、コンデンサー紙、金属箔等及び前記各材料の
複合体を例示することができる。複合体としては、例え
ばアルミニウム／紙複合体、金属蒸着紙、もしくは金属
蒸着プラスチックフィルム等を挙げることができる。

支持体の厚さは熱転写に際しての熱源として熱ヘッドを
考慮する場合は２〜ｌ５ミクロン程度であることが望ま
しいが、例えばレーザー光等の熱転写性インク層を選択
的に加熱できる熱源を使用する場合には特に制限はない
。また、熱ヘッドを使用する場合は、熱ヘッドと接触す
る支持体の表面にシリコーン樹脂、ふっ素樹脂，ポリイ
ミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂，ニトロセルロース等からなる耐熱性保護層を設ける
ことにより支持体の耐熱性を向上することができ、ある
いは，従来用いることのできなかった支持体材料を用い
ることもできる。

接着層は、必要に応じて設けられるものであって、少な
くともゴム類あるいはゴム類とワックス類との混合物を
主成分として形威されている。

ここで使用されるゴム類としては、インプレンゴム、ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム
、エチレンプロピレンゴム，ブチルゴム、シリコーンゴ
ム、フッ素系ゴム、ウレタンゴムなどがあげられる。中
でも特に好ましいのは，イソプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴ
ムである。

融点としては６０℃〜２００℃のものが好ましい。また
、ワックス類としては天然系のものとして、蜜ロウ、鯨
ロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、米ぬかロウ
、モンタンロウ、オゾケライト等が例示でき、また、石
油系のものとして、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス等が例示できる他、各種変性ワックス
、水素化ワックス、長鎖脂肪酸等があげられる。融点又
は転化点としては６０〜９０℃くらいのものが好ましい
。

接着層の厚さは０．１〜３μｓ、好ましくは０．３〜１
．０μｍであり、また、接着層がゴム類とワックス類と
併用である場合には、ゴム類／ワックス類の割合は３／
１〜１／３＜らいが適当である。

剥離層は、サーマルヘッド等で印字後熱転写記録媒体と
被転写体とを剥離する時、熱転写記録媒体の支持体とイ
ンク層との剥離をしやすくする層であり、少なくともワ
ックス類を主成分としているが、必要に応じて結着剤、
柔軟剤などが含有されていてもよい。

剥離層の厚さは０．５〜４一好ましくは１〜３ｐｍであ
る。

本発明においては、これら接着層及び／又は剥離層に弗
化炭素が含有される。

弗化炭素は、弗素と炭素の化合物の総称でテトラフルオ
ルメタンＣＦ４、ヘキサフルオルベンゼンＣ．Ｆ．など
があり、水に不溶であるが多くの有機溶媒には可溶であ
って、一般に物理的にも化学的にも安定なものである。

弗化炭素の接着層及び／又は剥離層の占める含有量は１
〜６０重量２、好ましくは５〜３０重量ｚくらいである
。接着層への含有量は好ましくは２０〜４０重量２であ
り、剥離層への含有量は好ましくは５〜３０重量２であ
る。１重量２以下だと転写されたインクの滑り性が悪く
、外力に対して変形をおこしてしまい、６０重量２以上
だと接着層、剥離層本来の機能（ベースフィルムとイン
ク層との保持性、インク層とベースフィルムとの剥離性
）を悪くしてしまう。

インク層は従来の熱転写記録媒体のそれと異なることの
ない熱溶融性層であり、着色剤、ワックス類及び樹脂類
を主成分としたものである。

着色剤としては、従来公知の染料及び顔料の中から適宜
選択される。

ワックス類としては、接着層の説明であげたワックス類
と同様のものが用いられる。

樹脂類（熱可塑性樹脂）としては、ボリアミド系、ポリ
エステル系，ポリウレタン系、塩化ビニル系、セルロー
ス系、石油系，スチレン系、ブチラール系、フェノール
系むどの樹脂の他、エチレンー酢酸ビニル共重合体やエ
チレンーアクリル系樹脂が挙げられる。

各材料の比率としては、着色材／ワックス類／樹脂類＝
５〜５０／３０〜９０７５〜５０が適当である。インク
層としては、これらの他に、公知である脂肪酸エステル
、グリコールエステル、リン酸エステル、エボキシ化ア
マニ油などの可塑剤やオイルなども少量（３０重量％以
下）なら添加しても構わない。

インク層はホットメルトあるいは溶剤に溶解あるいは分
散した状態で塗布し、乾燥し形或する。

厚さとしては０．５〜５μｍ、好ましくは１〜３μｍで
ある。

必要に応じて設けられるオーバーコート層は地汚れの防
止、低平滑度紙への印字品質を良好にするための層であ
って、ワックス類を主成分とし、必要により、粘着剤、
粘度調節剤などを含有させたものである。

オーバーコート層の厚さは、０．１〜３１ＪｒＭ、好ま
しくは０．５〜２μくらいである。

実際に本発明の熱転写記録媒体をつくるには、支持体フ
ィルムにホットメルト法，溶剤分散塗工法、水系エマル
ジョン塗工法などにより、前記各層を順次形成すればよ
い。

〔実施例〕

次に実施例及び比較例を示す。ここでの部はすべて重量
基準である。

実施例１（接着層）イソプレンゴム　　　　　　　　　　　　６部力ルナウ
バワックス　　　　　　　　　　２部フッ化炭素（Ｍ硝
子社製Ｌ−１７１．）　　　　　　２部トルエン　　　
　　　　　　　　　　　　９０部（剥離層）カルナウバワックス　　　　　　　　　　５部パラフィ
ンワックス　　　　　　　　　　５部トルエン　　　　
　　　　　　　　　　　９０部（インク層）ポリエチレンワックス　　　　　　　　１１部ポリエス
テル樹脂　　　　　　　　　　１１部カーボンブラック
　　　　　　　　　　　３部トルエン　　　　　　　　
　　　　　　　８５部（オーバーコートＭ）カルナウバワックス　　　　　　　　　　８部スチレン
樹脂　　　　　　　　　　　　　２部トルエン　　　　
　　　　　　　　　　　９０部上記の各層或分の混合物
をそれぞれボールミルでｌ２時間分散した後、約６μｍ
厚のポリエステルフィルム上に順次ワイヤーバーで塗布
乾燥し、熱転写記録媒体をつくった。なお、各層の厚さ
は、接着層が約０．５ｐｍ、剥離層が約２−、インク層
が約２μｍ、オーバーコート層が約１一とした。

実施例２接着層にはフッ化炭素２部を加えることなく、その代り
、剥離層形成溶液をカルナウバワックス　　　　　　　　　　　４部パラフ
ィンワックス　　　　　　　　　　　４部フッ化炭素（
Ｍ硝子社製Ｌ−１７１）　　　　　　　２部トルエン　
　　　　　　　　　　　　　　　９０部とした以外は、
実施例１とまったく同じにして熱転写記録媒体をつくっ
た。

実施例３接着層とオーバーコート層との形戒を省略した以外は実
施例２とまったく同じにして熱転写記録媒体をつくった
。

比較例１接着層にフッ化炭素を加えなかった以外は実施例１とま
ったく同様にして熱転写記録媒体をつくった。

比較例２剥離層にフッ化炭素を加えなかった以外は実施例２とま
ったく同様にして熱転写記録媒体をつくった。

比較例３剥離層形戒溶液をカルナウバワックス　　　　　　　　　　　４部パラフ
ィンワックス　　　　　　　　　　　４部シリカ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　２部トルエン　　　　
　　　　　　　　　　　　９０部とした以外は実施例３
とまったく同様にして熱転写記録媒体をつくった。

これら６種の熱転写記録媒体を用い，そのオーバーコー
ト層又はインク層を上質紙表面に密着させて、市販の熱
転写プリンターより０．５ｍＪ／ｄａｔのエネルギーを
与えて印字を行った。更に、印字画像の耐摩擦性をテス
トするために、ラボテスター（東洋精機社製）を用いて
ダンボールに対する耐摩擦性（６０％Ｒｌ｛テ２０℃、
５０℃の条件下）を試験した。

結果は表−１のとおりであった。なお、表−１中の評価
（Ｏ、Δ、×による評価）はいずれも目視によるもので
ある。

表−１注）○は良好 △は普通 ×は悪い、を意味している。

〔発明の効果〕

実施例の記載から明らかなように、接着層及び／又は剥
ｉＩ！層に弗化炭素を適当量含有させた熱転写記録媒体
の使用によれば、記録紙上に形威された転写インクの滑
り性は良くなり、印字画像を劣下させることなく，耐摩
擦性を改良することができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）支持体上に、直接又はゴム類を主成分とする接着
層を介して、ワックス類を主成分とする剥離層が設けら
れ、その上に着色剤、熱可塑性樹脂及びワックス類を主
成分とするインク層が設けられ、更にその上に必要に応
じてワックス類を主成分とするオーバーコート層が設け
られた熱転写記録媒体において、前記の接着層及び／又
は剥離層中に弗化炭素が含有されていることを特徴とす
る熱転写記録媒体。