JPH0387160A - 濃厚加熱調理フレーバーの製法 - Google Patents

濃厚加熱調理フレーバーの製法

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JPH0387160A
JPH0387160A JP1223211A JP22321189A JPH0387160A JP H0387160 A JPH0387160 A JP H0387160A JP 1223211 A JP1223211 A JP 1223211A JP 22321189 A JP22321189 A JP 22321189A JP H0387160 A JPH0387160 A JP H0387160A
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extraction
edible
animal
carbon dioxide
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JP1223211A
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Jiyouji Okumura
奥村 烝司
Toshihiko Hayakawa
俊彦 早川
Makoto Hayashi
誠 林
Mitsuhiro Kobayashi
光廣 小林
Katsuki Matsukura
松倉 勝喜
Kazuyuki Yamashita
和之 山下
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T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、食品類に嗜好性に富んだ食欲をそそる加熱調
理フレーバーを付与することのできる濃厚加熱調理フレ
ーバーの製法に関する。更に詳しくは、本発明は、 (i)天然源動物性可食材料、天然源植物性可食材料及
びそれらの加水分解ないし醸造処理物より成る群からえ
らばれた可食性天然源材料の少なくとも一種を、 1)水、動植物性油脂類及び1価乃至多価アルコールよ
りなる群から選ばれた抽出溶媒の添加存在下に加熱抽出
処理し、 (iii)得られた抽出溶媒相及び/又は抽出残渣を水
及び/又はアルコール類の存在する系もしくは存在しな
い系で、亜臨界または超臨界状態の炭酸ガスで抽出する
ことを特徴とする濃厚加熱調理フレバーの製法に関する
(従来の技術) 般に、加熱調理した食品、例えば焙焼コーヒー豆、クツ
キー、焼肉、すき焼、鰻の蒲焼きなどは、独特の食欲を
そそる芳香味を有しているために、非常に嗜好性が高く
、万人に好まれている。
一方、これら加熱調理した食品の芳香味成分については
、学術面からも興味がもたれ、その組成や生成メカニズ
ムなどに関する研究も数多く行われてきた。またその研
究知見を利用したローストミート様フレーバー組成物、
ベーコン様フレーバm或物、パン様フレーバー組成物、
チョコレート様フレーバー組成物など数々の加熱調理フ
レパー組成物の開発が試みられている。
これら加熱調理フレーバー組成物を得る最も般的な方法
としては、加熱調理された食品類、たとえばフライドオ
ニオン、ビー7シチユー、ローストチキン、焼肉、鰻か
ば焼き、コンビーフ、クツキー、キャラメルその他多く
の加熱調理工程を経た加工食品類、加熱調理食品類を水
蒸気蒸留してフレーバー成分を採取する方法、あるいは
加熱調理食品類から有機溶媒を使用して、フレーバー成
分を分別採取する方法などが知られている。
しかしながら、水蒸気蒸留法によれば、該処理中の熱、
光、酸素等の因子によるフレーバーの劣化、油の酸化分
解によるオフフレーバーの生成等の不都合な変質、劣化
が避は難かった。また溶剤抽出法を採用した場合は、抽
出溶剤を除去する際に、香気成分の一部か揮散すること
も避は難く、従って、得られるフレーバーは、加熱調理
食品類本来の好ましいバランスを欠くという難点があり
、加えて残留溶剤も問題であった。更にこれらの方法に
よって採取されたフレーバーは、食品類に賦香するに足
る実用的なフレーバー強度が得られないという重大な欠
点があった。
また、これに代わる加熱調理フレーバー組成物を得る方
法として、例えは、約60〜200°Cの如き温度で加
熱調理した天然源動植物性可食材料、例えば獣鳥肉類、
魚介類、野菜類、香辛料類、醸造物類、茸類及び藻類な
どの可食材料の少なくとも一種を水、有機溶媒、或いは
油脂なとで抽出してエキス調製物を得る方法、或いは」
二記例示の如き天然源動植物性可食材料やそのエキス調
製物、更には加水分解物などを、水、有機溶媒、或いは
油脂などと共に、比較的高い温度、たとえば約100〜
200°Cの如き温度で加熱調理して加熱処理物を得る
方法、或いは上記水や有機溶媒を用いた該加熱処理物よ
り固形分を除去して香味成分を含有する水溶液もしくは
有機溶媒液を採取したり、上記油脂を用いた加熱処理物
より香味成分を含有する油脂分を採取する方法などがあ
り、広く実用に供されている。
しかしながら、かかる従来法により得られた加熱調理フ
レーバー組成物は、比較的天然の香味を維持しているが
、フレーバーの強さや持続性に難点があり、食品に添加
して満足し得る加熱調理フレーバーを食品に付与するた
めには、該フレーバ組成物の添加量を著しく高くする必
要があり、そうすることによって食品自身の本来の好ま
しい食品適性やコストにまで悪影響を及ぼしてしまうと
いう欠点を有している。
さらに、加熱調理フレーバー組成物を得る他の方法とし
ては、例えば各種のアミノ酸類、糖類、核酸類、脂肪族
カルボニル化合物、硫黄化合物、有機酸類、無機塩類、
ビタミン類などの物質を適宜に配合した後、水、有機溶
媒、或いは油脂の存在下で加熱し、或いはそれらの物質
を天然源動植物性可食材料やそのエキス調製物、加水分
解物なとに添加してから水、有機溶媒、或いは油脂の存
在下で加熱し、アミノ・カルボニル反応を利用してフレ
ーバー組成物を得る方法なども知られている。
しかしながら、このようなアミノ・カルボニル反応を利
用した7レ一バー組戊物にあっても、用いた原材料或い
は溶媒などで希釈された状態にあるため、フレーバー強
度に限界があり、また用途においても制限されるトラブ
ルがある。
更にまた、屡々数十種類にも達することのある複数種の
香料化合物を調合して加熱調理食品様の香味を有する調
合香料組成物を得る試みもあり、広く実用に供されてい
る。
このような調合香料組成物は、一般に加熱調理食品のフ
レーバー分析の結果に基づいて、或いはそれに官能的修
正を加えて、複数種の合成香味化合物を調合することに
より製造されるか、或いは前述のエキス調製物、加熱処
理物、アミノ・カルボニル反応利用フレーバー組成物、
或いは天然源動植物性可食材料の加水分解物や蒸留物等
に適宜複数種の合成香料化合物を添加するなどして製造
される。
しかしながら、上記の如き調合香料組成物は、前述のよ
うな揮発性香気成分回収物、エキス調製物、加熱処理物
、或いはアミン・カルボニル反応利用フレーバー組成物
などに比べて、フレーバーの強さが著しく大きく、少量
を食品に添加すれば十分であるという利点を有するが、
反面、加熱調理した食品の香味にみられるような嗜好性
に富んだ食欲をそそる且つデリケートで調和感の良くと
れた丸みを有する香味を食品に付与することは極めて困
難であって、屡々、異質感乃至違和感を伴った香味しか
付与できない欠点がある。
さらに、近年、コーヒーからの脱カフエイン、或いはホ
ップエキス等の製造に超臨界状態のガスを用いて抽出す
ることが実用化されている。例えば、コーヒーを流体相
の超臨界CO□により80気圧(ゲージ)より高い圧力
と31.3°Cより高い温度で循環的に抽出する焙煎コ
ーヒーからアロマ成分を含むコーヒー油を製造する方法
(特公昭51−33185号公報)、また、コーヒーか
らカフェインの除去あるいは大豆から大豆油を超臨界状
態の炭酸ガスで抽出するに際し、水、エタノール、エチ
ルエーテル等のごとき溶媒を抽出促進助剤として使用し
て、抽出効率を高める方法(特開昭61−221299
号公報)の提案も知られている。
さらに、種子油及び胚油からの粗製植物性脂肪及び油を
処理するにあたり、粗製の脂肪及び油を過臨界ガスで精
製し、場合によりそれらの成分、例えば、グリセリド、
遊離脂肪酸、アルデヒド、ケトン、臭気物質などに分別
する提案(特開昭55−52393号公報)、更にまた
亜臨界又は超臨界状体の二酸化炭素を抽剤として、ナツ
ツ類、豆類の脂質を抽出脱脂すると共に脂質を分離する
工程と、脱脂後のナツツ類、豆類に各種香味料を添加含
浸させる工程とからなるナツツ類、豆類食品の製造法(
特開昭6:3−94951号公報)、及び液状または超
臨界の二酸化炭素により種実から油脂を抽出分離する方
法において、急速減圧再昇圧の圧力変動操作を1回以上
行うことにより、短時間に効率良く種実から油脂を抽出
する提案などがある(特開昭60−127397号公報
)。
(発明が解決しようとする課題) 前記した如く、加熱調理した食品から有機溶媒抽出又は
水蒸気蒸留などの従来法により得られるフレーバーは、
原料本来の特徴的な香気、嗜好性に欠け、更に加えて香
味バランス、フレーバーの強度、持続性にも欠ける難点
があった。
また、亜臨界もしくは超臨界の炭酸ガスを油剤に用いて
天然の動植物材料を抽出する従来提案は、例えば、ホッ
プ、バニラ殻、シソ、タバコ、鰹節等の材料を加熱する
ことなくそのまま抽出するか、もしくは例えば、加熱処
理をする場合においても上記の如く焙焼コーヒー豆が知
られているのみであり、天然源の動植物可食性材料を、
水、動植物性油脂類及びアルコール類などの抽出溶媒を
用いて加熱抽出処理した抽出溶媒相及び/又は抽出残渣
から嗜好性の高い加熱調理した食品の7レ一バー戊分を
選択的に抽出し、これを着香料として利用しようなどと
いうことに関しては全く言及していないし、また示唆も
されていない。
本発明の目的は、上述の従来方法における課題を解決し
たフレーバーの改善ならびに収率の改善された加熱調理
食品類からのフレーバーの新規な製法を提供するにある
(課題を解決するための手段) 本発明者等は先にアーモンド、ビーナツツ等の種実類を
焙焼したローストナツツ類から、亜臨界もしくは超臨界
状体の炭酸ガスを用いてフレーバ物質を抽出する方法を
提案したが(特願平155086)、更に上述の如き従
来の加熱調理7レーバーの諸欠陥乃至トラブルを克服し
た加熱調理フレーバーを提供すべく研究を行ってきた。
その結果、(i)天然源動物性可食材料、天然源植物性
可食材料及びそれらの加水分解ないし醸造処理物より戊
る群からえらばれた可食性天然源材料の少なくとも一種
を、(ii)水、動植物性油脂類及び1価乃至多価アル
コール類よりなる群から選ばれた抽出溶媒の添加存在下
にアミノ−カルボニル反応生起条件下で加熱処理するこ
とによって、嗜好性に富んだ食欲をそそる且つデリケー
トで調和感のよくとれた丸みを有する加熱調理香気香味
を生皮させ、同時に該生成香気香味を前記溶媒に抽出移
行せしめ、(i)該溶媒相及び/又は抽出残渣を水及び
/又はアルコール類の存在する系もしくは存在しない系
で、亜臨界または超臨界状態の炭酸ガスで抽出すること
によって、極めて優れた且つユニークな持続性に富んだ
濃厚な加熱調理フレーバーが製造できることを発見した
従って、本発明の目的は、極めて優れた且つユニークな
濃厚加熱調理フレーバー及びその製法を提供するにある
本発明で用いる(i)可食性天然源材料は、天然源動物
性可食材料、天然源植物性可食材料及びそれらの加水分
解ないし醸造処理物よりなる群からえらばれる。
このような動物性可食性材料の例としては、獣1 鳥肉類、魚介類、それらの抽出物なとの材料が例示でき
、また、該植物性可食材料の例としては、野菜類、穀類
、海藻類、スパイス類、生もしくは乾燥茸類、それらの
抽出物なとの材料か例示てき、更に、該加水分解物ない
し醸造処理物の例としては、酸加水分解処理物、アルカ
リ加水分解処理物、酵素処理物(醸造による酵素処理を
含む)なとの材料を例示することができる。
上記獣鳥肉類としては、例えば牛、豚、羊、ニワトリ、
アヒル等の如き家畜家禽類の肉質、骨、内臓物、乳及び
卵とそれらの加工品を、また上記魚介類の例としては、
例えば魚類、海老・蟹類、貝類、魚卵及びそれらの乾燥
処理物類、或いは魚節類、荒節類、荒節成型時の研磨粉
などが挙げられる。又、上記野菜類の例としては、葉菜
類、茎菜類、根菜類、果菜類、花菜類、山菜類及び豆類
よりえらばれた野菜類を挙げることかできる。
更に、上記穀類としては、米類、麦類、蕎麦及びこれら
の加工品である米粉、小麦粉、蕎麦粉、さらにはうどん
、中華麺、そば等を例示でき、上2 記スパイス類としては任意の香辛料類が、また茸類とし
ては松茸、しめじ、椎茸、舞茸及びマツシュルーム等の
天然もしくは栽培の任意の食用茸類が例示できる。
上記の如き(i)可食性天然源材料は、それらの乾燥処
理物を包含して任意の形態で利用することができる。
例えば、上記獣鳥肉類の肉質、骨および内臓物のうちの
1種、若しくはそれらの複数種の混合物をミートチョッ
パー、粉砕機、摺潰機などで破砕、捕潰して破砕物乃至
ペースト状物として利用する方法、それらの破砕物乃至
ペースト状物を乾燥、更には粉末化して乾燥破砕物や粉
末化物の形態で利用する方法、上記破砕物乃至ペースト
状物、或いはその粉末化物を水及び/又はメタノール、
エタノール、インプロパツール、アセトン等の有機溶媒
で抽出してエキス抽出物の形態で利用する方法、上記破
砕物乃至ペースト状物、或いはその粉末化物を濃塩酸の
如き酸、或いは濃苛性ソーダの如きアルカリ、或いはプ
ロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーセ等の如き酵素で加
水分解して加水分解物を得る方法等の任意の形態で利用
することができる。
また上記魚介類の乾燥物例えば、するめ、かつお節、荒
節研磨粉、鯖節、煮干しなどの如き乾燥物をそのまま、
もしくは上記の如き処理手段を適当に採用して使用する
こと“ができる。
更に、例えば、上記野菜類やスパイス類、さらには茸類
も任意の形態で利用でき、前記と同様にして、裁断物、
破砕物乃至ペースト状物、ジュース状物、それらの乾燥
物や粉末、エキス抽出物、加水分解物などの形態で利用
することできる。
上記獣鳥類としては、例えば牛、豚、馬、羊、鯨類、ニ
ワトす、アヒル等の如き家畜家禽類;上記魚介類として
は、例えはあじ、いわし、かつお、さば、さんま、ぐち
、たら、にしん、ふり、まぐろ、かれい、ひらめ、さめ
類、いか、たこ、あゆ、こい、さけ、うなぎ、ふなその
他任意の淡水魚もしくは海産魚類、或は例えばあみ、え
び、かに、しゃこ、オキアミ、うになどの甲殻類若しく
は類他物類、更には例えばあかがい、あさり、はまぐり
、しじみ、ばかがい、かき、あわび、さざえ等の如き貝
類:上記野菜類としては、例えば白菜、キャベツ、はう
れん草、レタス、春菊、パセリ、セロリ−、もやし、三
つ葉、ねぎ及びニラ等の葉菜類、また、例えば、アスパ
ラガス、ウド、フキ、クワイ、レンコン及び玉ねぎの如
き茎菜類、更に、例えは、大根、人参および牛脂等の如
き根菜類、また更に、トマト、ウリ、ナス及びピーマン
等の如き果菜類、或いは、例えはカリフラワー及びブロ
ッコリー等の如き花菜類、さらに、例えばワラビ、ゼン
マイ等の如き山菜類及び例えば大豆、グリーンピース、
小豆、藤豆、ソラマメ等の如き豆類を例示することがで
きる。
また上記海藻類の具体例としては、例えば、あおさ、あ
おのり、あまのり、こんぶ、ひじき、もずく、わかめ等
の生もしくは乾燥物を挙げることができる。
さらにまた、上記スパイス類としては、例えば、ペラパ
ー、アーモンド、アンゲリカ、オールスパ5 イス、アニス、バーシル、キャラウェー、ノノルタモン
、フェンネル、カッシア、シンナモン、クロフ、コリア
ンダー、クミン、カランガ、ガーリック、ジュニパー、
ナツツメグ、メース、ローズマリー、タラボン、ターメ
リック、フエヌグリーク、パプリカ、タイム、セージ、
ローレル、蕃倣、山淑、茗荷、生委、わさび、うこん及
び陳皮等を例示することができる。更に、上記茸類とし
ては、例えば、マツタケ、シイタケ、キクラゲ、シメジ
類、ハラタケ、マイタケ、ナメコ及びマツシュルーム等
を例示することができる。
更に、本発明においては、これら例示した如き可食性天
然源材料の酸、アルカリ及び酵素なとによる加水分解物
、例えば、HAP、HVP類等を挙げることができる。
また酵母エキス、麦芽エキス類等も利用することができ
る。
以上例示したような可食性天然源材料は、1種でも複数
種でも、適宜に組み合わせて利用することができる。ま
た、該可食性天然原材料に包含される醸造発酵物として
は、例えば、米酢、粕酢、6 リンゴ酢、ブドウ酢および麦芽酢等の如き醸造酢類;濃
口醤油、薄口醤油等の如き醸造醤油類:米味噌、麦味噌
および豆味噌等の如き味噌類:ミリン、日本酒、果実酒
その他の洋酒類等の如き醸造酒類等を例示することがで
きる。
これら可食性天然源材料は、前述の如く、そのままの形
態でも更に処理しやすい他の任意の形態でも利用でき、
所望の香味に応じて、適宜な組み合わせ及び形態で利用
することができる。
本発明において加熱抽出に利用することのできる可食性
油脂類としては、C6〜C1゜の飽和脂肪酸のトリグリ
セライド類、各種の動植物源油脂類、それらの硬化油類
が例示できる。このような動植物源油脂類の例としては
、例えば大豆油、ごま油、コーン油、菜種油、米糠油、
綿実油、ひまし油、落花生油、オリーブ油、パーム油、
サフラワー油、小麦胚芽油、椰子油、ひまわり油、つば
き油、ココア脂及び植物硬化油等の如き植物油脂類;イ
ワシ油、サケ油、サバ油、サメ油、マグロ油、鯨油、イ
ルカ油、いか油、サンマ油、にしA7油、たら油、牛脂
、鶏油、肝脂、バター及び動物硬化油等の如き動物油脂
等を例示することができる。これらも単独でも複数種併
用してでも利用できる。
また本発明において加熱抽出に利用することのできる1
価乃至多価アルコール類としては、エタノール、プロピ
レングリコール、グリセリン、ソルビット、マルチット
、還元澱粉分解物及びこれらの任意の混合物を例示する
ことができる。
本発明の加熱抽出処理の際に溶媒として用いる水及び上
記のごとき動植物油脂類或は1価ないし多価アルコール
類の添加量には特別の制約はなく、任意に選択すること
ができるが、一般的には可食性動植物材料1重量部に対
して約0.1〜300重量部、好ましくは約1−100
重量部の如き量がしばしば採用される。
本発明における加熱抽出処理は、前記した如き可食性天
然原材料の少なくとも一種を、更に前記した如き水、動
植物性油脂類及び1価乃至多価アルコール類から選ばれ
た抽出溶媒中で加熱抽出処理することにより行うことが
できる。加熱抽出処理温度は所望香気香味成分が形成さ
れるに充分な温度、即ちアミノ−カルボニル反応が生起
するに足る温度を選択するのが好ましく、かかる温度条
件としては、例えば、約608C程度以上の温度が屡々
採用され、好ましくは、約60°〜180’cの如き処
理温度を例示することができる。又、処理時間も適宜に
選択することができるが、一般的には約10分〜約18
時間の如き処理時間が屡々採用される。
かかる加熱抽出処理の際、一定の温度を維持する必要は
なく、数段に分けて温度を変更することができるし、例
えば、処理途中若しくは処理後に、適宜に、熟成期間を
設けることもできる。処理圧力も適宜に選択でき、例え
ば、加熱処理を解放容器中でそのまま、或いは炭酸ガス
、窒素などの不活性気体気流中で行うことができ、更に
は、密閉容器中で自然発生圧条件下で、或いは空気もし
くは不活性ガス加圧条件下で行うこともできる。
本発明方法の実施に際して、上記加熱処理される系には
前記天然源動植物材料及び抽出溶媒のは9 かに、所望により他の補助成分を添加して加熱抽出処理
することができる。このような添加成分の例としては、
リポース、キシロース、アラビノス、グルコース、フラ
クトース、ラムノース等の如き単糖類;シュークロース
、ラクトース等の如き二糖類;グリシン、アラニン、β
−アラニン、バリン、スレオニン、ヒスチジン、リジン
、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、セリン、シ
スティン、シスチン、アルギニン、アスパラギン酸、プ
ロリンなどの如きアミノ酸類;酢酸、乳酸、リンゴ酸、
コハク酸、クエン酸等の如き有機酸類;5′−イノシン
酸、5′−グアニル酸等の如き核酸類;ジアセチル、ビ
ルブアルデヒド、グリオキサール等のα−ジカルボニル
化合物類:ヒドロキシアセトン、ジヒドロキシアセトン
、アセチルメチルカルビノール等のα、β−ヒドロキシ
カルボニル化合化合物上タミンB11ビタミンC等の水
溶性ビタミン類等を例示することができる。これらの添
加物も、一種に限らず複数種添加して利用することがで
きる。
0 本発明方法の実施に際しては、上記の如き補助成分のほ
かに可食性天然源材料もしくは該材料様香味付与乃至変
調能を有する調合香料組成物の添加存在下に加熱処理す
ることができる。か力)る技術のうち可食性油脂類を溶
媒とする加熱処理に関しては、同一出願人の出願に係わ
る特公昭64−2345号公報に基づいて行うことがで
きる。このような調合香料組成物としては、可食性天然
源材料食品のうちの何れかの新鮮もしくは加熱香味もし
くはそれに類似した香味を有する調合香料組成物であっ
て、天然物のフレーバー分析結果に基づいて組み立てら
れた調合香料組成物、或いはそれに官能的修正を加えて
組み立てた調合香料組成物、更には全く官能的に組み立
てた調合香料組成物の何れであってもよい。
かかる調合香料組成物としては、例えば複数種の合成香
料化合物よりなる香料組成物、或いは上記食品類のエキ
ス抽出物、加水分解物、もしくは減圧蒸留、水蒸気蒸留
して得た蒸留物等の如き動植物性材料の処理物に複数種
の合成香料化合物を1 添加して成る香料組成物等を挙げることができる。
また本発明方法によれば、かかる調合香料組成物は、単
独で用いてもよく、また香りの異なった2種、もしくは
2種以上の調合香料組成物を併用することもできる。併
用に際してのそれらの混合比は、目的とする香味の種類
によって適宜選択することができる。
更に本発明方法においては、上記の如き香料組成物を、
加熱抽出処理した後に配合することもできる。上述の調
合香料組成物の添加量は、適宜に選択できるが、例えば
、水、可食性油脂類及び1価乃至多価アルコール類より
なる群から選ばれた溶媒の重量に基づいて約0.O1〜
約50重量%の如き使用量を例示できる。
本発明の加熱調理フレーバーは、上記例示した如き加熱
抽出処理して得られる抽出溶媒相及び/又は抽出残渣を
亜臨界又は超臨界状態の炭酸ガスで抽出することによっ
て得ることができる。即ち、該加熱抽出処理した混合物
をそのまま亜臨界又は超臨界状態の炭酸ガスで抽出する
か、或いは所望により、該処理物から溶媒相及び抽出残
渣を分別採取し、この溶媒相及び抽出残渣をそれぞれ別
個に抽出することもできる。この際、溶媒相及び抽出残
渣から得られるフレーバーは別々に利用することもでき
るし、混合して利用することもできる。
上記の如き亜臨界又は超臨界状態の炭酸ガス抽出の際に
、炭酸ガスに加えて水及び/又はアルコル類等の存在す
る系で行えば更に容易にその目的が達せられる。従って
、本発明Iこおいて該炭酸ガス抽出に先立って行う加熱
抽出処理の際の溶媒として水及び/又はアルコール類を
用いた場合には、引き続いて行う該炭酸ガスによるフレ
ーバ抽出の際に改めてこれら水及び/又はアルコール類
を加える必要がなく有利である。
亜臨界又は超臨界状態の炭酸ガス抽出の際に添加するア
ルコール類としては、例えば、メタツル、エタノール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
タノール、2−ブタツル、t−ブタノール等の1価アル
コール類;エチレングリコール、プロピレングリコール
、グリセ3− リン、ソルビット、マルナット、キンリット、13−ブ
チレングリコール、1.2−ブチレングリコール等のご
とき多価アルコール類を例示することができる。これら
のアルコール類は、単独もしくは任意の混合物として利
用することもできる。
これらのアルコール類の中で、特にエタノール、グリセ
リン及びこれらの任意の混合物をより好ましく例示する
ことができる。
特に好ましい態様としては、水及びエタノール及び/又
はグリセリン、プロピレングリコールの組み合わせがあ
げられる。この場合、得られたフレーバーから上記溶媒
を分離することなくそのまま各用途に供することができ
、分離時におけるフレーバーの風味の変化及び逸散など
のトラブルが回避できる等の利点がある。
上述の炭酸ガス抽出の際に添加する水或いはアルコール
類の使用量は、前記加熱処理物にもよるが、一般的には
、使用する加熱処理物に対して約0.1−1000重量
%程度、好ましくは約1〜100重量%程度の範囲が挙
げられる。また水とアルコール4 類の混合物系で使用する場合の水とアルコール類のとの
混合割合は、使用する原料により任意に選択すればよい
が、通常は、水:アルコール=5:95〜70 : 3
0程度の範囲がしばしば採用される。更にこれらの混合
系の溶媒の使用量は、上述の水或いはアルコール類の使
用量と同程度の範囲で使用される。
本発明の亜臨界もしくは超臨界状態の炭酸ガスとは、臨
界温度(31,0°C)及び臨界圧力(72,9atm
)付近或いはそれを超える流体である。
本発明の抽出プロセスにおける抽出塔内の炭酸ガスは、
使用する加熱変成処理物類にもよるが、一般的には、圧
力約50〜500kg/cが、好ましくは、約60−3
00kg/ c tr?、同じく、温度約25−150
6C,好ましくは、約25〜100°C程度の範囲から
選ばれた亜臨界もしくは超臨界状態の炭酸ガスで実施さ
れる。
以下、本発明天然源可食性動植物材料の溶媒存在下にお
ける加熱処理物から、濃厚な香気成分を抽出する際の実
施態様をフローシートに基づいて、さらに詳しく説明す
る。
第1図において、炭酸ガスシリンダーlより圧縮機2を
用いて、所定の圧力まで圧縮した炭酸カスを熱交換器3
を通して所定の温度にし、亜臨界もしくは超臨界状態に
して抽出塔4へ導入する。
抽出塔4には、あらかじめ原料の加熱変成処理物と必要
に応じて所定の水及び/又はアルコール類を仕込んでお
く。この場合、原料の加熱変成処理物を所定の水及び/
又はアルコール類で、予め充分混合してから抽出操作を
開始するのがよい。
また、別の容器で原料の加熱変成処理物と所定の水及び
/又はアルコール類を充分混合してから、抽出塔4に仕
込んで行うこともできる。原料の加熱変成処理物と水及
び/又はアルコール類の混合は、通常室温〜約50°C
程度の温度範囲で約lO分〜3時日程度かきまぜ或いは
静置しておこなわれる。ここで、抽出対象物を含有した
炭酸ガス相を減圧弁5を通して減圧し、セパレーター6
に導き、抽出物を炭酸ガスから分離する。使用した水或
いはアルコール類の一部はセパレーター6の中に留まる
が、これらを分離することなくそのまま各種用途に使用
しても良いし、或いは所望により般的な方法で分離して
使用してもよい。
このプロセスでは、一般的には初期抽出物として軽質の
香味成分を含有する部分が多く抽出されるので、まずこ
の部分を所定量分離した後重質の香味成分を含有する部
分を分割抽出することも可能である。これら任意の部分
に分割して得られる抽出物は、そのまま単独で使用して
も良く、又任意の割合に混合して使用することもできる
炭酸ガスと抽出物の分離は上記減圧法の他、例えば、温
度変化法によってもよく、また抽出塔を2系列として半
連続的操作で行うこともできる。
上記のごとくして得られた加熱調理フレーバーに、所望
により、糖類、デキストリン、サイクロデキストリン、
澱粉、アラビアガム、ゼラチン、カゼイン、植物蛋白質
及びこれらの混合物の如き任意の賦形剤を添加すること
ができ、かがる賦形剤を含有した加熱調理フレーバーを
、例えば、ホモジナイザーを用いて均質化処理して、乳
状液と7 して利用することができ、更に該乳状液を噴霧乾燥、凍
結乾燥のごとき任意の乾燥手段により、粉末もしくは顆
粒状とすることもできる。
本発明よって得られた加熱調理フレーバーは、例えば、
風味調味料、たれ類、液体調味料等の調味料類;スープ
類、調理食品、総菜類、スナック類及び珍味類などの広
い分野において利用することができる。これらの飲食品
又は調味料に対する配合量としては、約0.01〜1.
0重量%・、好ましくは、約0.05〜0,5重量%の
如き配合量を例示することができる。
以下実施例により本発明の態様を更に詳しく説明する。
(実施例) 実施例1 鶏ガラl kgに水5kgを加えて120°Cで4時間
加熱後冷却し、次いで不溶性固形分を除去してチキンエ
キス4.5gを得た。このエキスを173重量になるま
で減圧濃縮した。得られた濃縮物を内容量511の抽出
塔に充填し、第1図に示すプロセスに8 より抽出温度40°C1圧力300kg/ c rn’
の炭酸ガスを用いて抽出し、logの抽出物(本発明品
)を得た。
一方上記実施例において、炭酸ガスに代えてnペンタン
4 kgを用いて抽出し、溶媒を回収して20gの抽出
物(比較品)を得た。
本発明品と比較品をそれぞれ菜種油にて  倍に希釈し
、10名の官能検査員によって香味を官能評価した結果
、全員が比較品に比べて本発明品の方が鶏ガラ特有の濃
厚な風味が数倍強く、味の厚みと柔らかさがあり、芳醇
で持続性に優れ調和のとれた香味を有していることを認
めた。
実施例2 豚ひき肉500g、玉ねぎ破砕物50g、醸造醤油10
09、ゴマ油650gにミートフレーバー調合香料組成
物(表−1)をゴマ油の1重量%、主要フレーバー調合
香料組成物(表−2)をゴマ油の0.1%重量添加して
1306C,1時間加熱撹拌した。次いで冷却後遠心分
離してミートの香味を有する油層部500gを採取した
。この油層部を実施例1と同じ抽出塔に充填し、第1図
に示すプロセスにより抽出温度40°C1圧力100#
g/ c rr?の炭酸ガスを用いて抽出し、分離塔内
の温度35°C1圧力を50kg/c−の条件でフレー
バ一部分を分離し、5gの抽出物を得た(本発明品)。
本発明品を10名の官能検査員によって香味を官能評価
した結果、本発明品は上記加熱抽出して得られた油層部
の約100倍のフレーバー強度を有し、著しく旨みとコ
ク味があり、しかも濃厚でよ〈調和のとれた優れたミー
ト香味を有していることを認めた。
7レ一バー調合香料組成物 110%エタノール溶液    8 ヒドロキシ−3−(2H)−7ジノン10%0 70.1%エタノール溶液 3 匙ニュ ミート ジメチルスルフィ 2.5−ジメチル−4 エタノール溶液 フルフリルメル力プタ 2.4−デカジェナール γ−オクタラクトン γ−デカラクトン メチオナール               5ジアセ
チル10%エタノール溶液       202−メチ
ルチオフェン            2ジプロピルジ
スルフイド          104−メチル−5−
(β−ヒドロキンメチル)チアゾール5 エタノール                870計
■000 上記組成物を10%エタノール溶液に調製。
表−2 シトラール リモネン シネオール メチルへブチルケトン リナロール 酢酸ボルネオール 7アル不セン ゲラニオール シトロ不ロール しょうがフレ 1 ミルセン               lOネロリド
ール            IOボルネオール   
         5エタノール          
   698計1000 上記組成物を1%エタノール溶液に調製。
実施例3 サクラエビ乾燥粉末化物300g、にんにく破砕物2g
、綿実油500g、プロピレングリコールlOh、水5
hにエビフレーバー調合香料組成物(表−3)を綿実油
の1重量%、オニオン調合香料組成物(表4)を綿実油
の0.01重量%添加して、密閉容器中で120°C,
2時間加熱撹拌した。次いで、冷却後遠心分離してエビ
の香味を有する油層部を採取し Iこ 。
この油層部を、グリセリン5h及び水100gと共に抽
出塔に仕込み、第1図に示すプロセスにより抽出温度3
5°C1圧力100kg/c−の炭酸ガスを用いて抽出
し、分離塔内の圧力を40hg/c−にして抽出物を分
離し、水層部を除去して5gの抽2 出物を得た。このものは従来品の有機溶媒による抽出物
に比べ、著しくコク味、丸味があり、しかも調和のとれ
た良質なエビ特有の好ましい香味を示し、優れた持続性
を有していた。
逮二、」−エビフレーバー調合香料組成物エチルマルト
ール10%エタノール溶液l。
テルピネン−4−オール            4シ
クロテンlO%エタノール溶液220フルフラール  
             2メチオナ一ルlO%エタ
ノール溶液     1゜ジメチルスル74110%エ
タノール溶液502.5−ジメチルピラジン1o%エタ
ノール溶液 2゜エタノール            
   680計1000 上記組成物を1%エタノール溶液に調製。
衆二1 オニオン調合香料 放物。
プロピオンアルデヒド10%エタノール溶液メヂオナー
ル1%エタノール溶液 0 0 ジメチルスルフィド1%エタノール溶液   50ヘキ
サナ一ル10%エタノール溶液      10ジプロ
ピルスルフイド          800エタノール
                60計1000 上記組成物を1%エタノール溶液に調製。
実施例4 市販缶詰ボイルトスイードコーン200g、玉ネキ乾燥
粉砕物5g、プロリン1g、30%ビルブアルデヒド水
溶液0.5g、グルコース5g及びグリセリン400g
を95°Cで4時間加熱撹拌した。この加熱処理混合物
を実施例1と同じ抽出塔に充填し、第1図に示すプロセ
スにより抽出温度20°C圧力200kg/c−の炭酸
ガスを用いて抽出し、抽出物5gを得た。得られたフレ
ーバーはこぐ味と丸味のある優れたスィートコーン特有
の芳香と調理したときのうま味のある芳香を有し、これ
らがバランスよく調和し、持続性も有していた。
実施例5 醸造味噌10h 、HV Pペース150g、大豆油2
00g、グリセリン100g、リジン5g、メチオニン
0.5g、グルコース5g、乳酸3g及び水509の混
合物を密閉容器中、炭酸ガスで5 ky / cm’に
加圧し、1408Cで1時間加熱撹拌した。冷却後、こ
の加熱抽出処理物にエタノール50gを加えて均にした
後、実施例1と同じ抽出塔に充填し、第1図に示すプロ
セスにより抽出温度40°C1圧力150kg/crr
?の炭酸ガスを用いて抽出し、分離塔内の温度35°C
1圧力50jig/ c rr?に下げ、エタノル含ん
だ40gの抽出物を得た。
このものは、良質で著しく丸味のある調和された香ばし
い焼き味噌特有の好ましい香味を有し、優れた持続性を
有していた。
実施例6 1O%全脂粉乳水溶液10hにタシナーゼN −11−
100(グロテアーゼ:協和醗酵) 0.5gを添加し
、500Cで3時間酵素分解を行った。酵素分解終了後
、酵素失活し、グロテアーゼ処理乳を得た。これに全卵
液50g、卵黄粉末20g、シュークロス209及び9
5%エタノール300gを添加し、755− 0Cで8時間加熱撹拌した。加熱処後冷却し、実施例1
と同じ抽出塔に仕込み、第1図に示すプロセスにより抽
出温度20°C2圧力100kg/ crr?の炭酸ガ
スを用いて抽出し、抽出物50gを得た。
この抽出物は、好ましい焼きたてのカステラ様の強い香
気を有していた。
実施例7 全卵液50g、全脂粉乳10g、バター2g、キシロー
ス2g、ラムノース5g、シュークロース] Og、9
5%エタノール30g及びグリセリン400gを混合し
、80°Cで2時間加熱撹拌した。
得られた加熱処理物を実施例1と同じ抽出塔に仕込み、
第1図に示すプロセスにより抽出温度500C1圧力2
00kg/c−で抽出を行い、抽出物25gを得た。こ
の抽出フレーバーは非常に強く且つ食欲をそそる焼き卵
の好ましい風味を有していた。
実施例8 10%全脂粉乳水溶液100gにタシナーゼN−111
00(プロテアーゼ:協和醗酵) 0.5gを添加し、
506 0Cで3時間酵素分解を行った。酵素分解終了後、酵素
失活し、プロテアーゼ処理孔を得た。これに全卵液50
g、卵黄粉末20g、95%エタノール300gを添加
し、75°Cで5時間加熱撹拌した。加熱処後冷却し、
実施例1と同じ抽出塔に仕込み、第1図に示すプロセス
により抽出温度20°C1圧力200 ky/ c r
r?の炭酸ガスを用いて抽出し、抽出物  9を得た。
この抽出物は、好ましいカステラ様の強い香気を有して
いた。
実施例9 全卵液50g、全脂粉乳10g、バター2g、グルコー
ス10g、シュークロース10g、95%エタノール3
00g、水5hを混合し、80’Cで2時間加熱撹拌し
た。得られた加熱処理物を実施例1と同じ抽出塔に仕込
み、第1図に示すプロセスにより抽出温度50°C1圧
力200kg/c−で抽出を行い、抽出物25gを得た
。この抽出物は非常に強く且つ食欲をそそる焼き卵の好
ましい風味を有していた。
実施例IO 骨付手羽鶏肉500gに小麦粉50g、ペラパー破砕物
0.5g、ローレル破砕物0.3g及びナツメグ0.2
gの混合物を充分にまぶしておき、これを予め1608
Cに加熱しておいたコーン油1hg、パーム油1kgか
らなる混合油中で20分間加熱処理し、冷却後油層部と
固形物を分離した。
得られた固形物を粉砕し、実施例1と同じ抽出塔に仕込
み、第1図に示すプロセスにより抽出温度40’C,圧
力200kg/c−の炭酸ガスで抽出を行い、抽出物2
0gを得た。この抽出物は非常に強く且つ食欲をそそる
揚げたでのフライドチキン様の香気を有していた。
実施例II 刻んだ干し椎茸500gに水250gを加え室温にて一
夜放置し、次いでこれに95%(V/V)エタノール1
kg、水750gを加え、80’Cで5時間加熱攪拌抽
出した。冷却後遠心分離により不溶性固形分を除去して
シイタケエキス1 、4 kgを得た。このエキスにグ
リセリン300gを添加し、174重量になるまで減圧
濃縮した。得られた濃縮物を実施例1と同じ抽出塔に仕
込み、第1図に示すプロセスにより抽出温度50°C1
圧力200hg/crr?の炭酸ガスで抽出を行い抽出
物20gを得た。この抽出物は非常に好ましい椎茸特有
の強い香気を有していた。
実施例12 かつお荒節破砕物100g、荒節研磨粉100り、スモ
ークフレーバー(燻液)2g、95%エタノール100
g及び水900gを90°Cで1時間加熱撹拌抽出した
。冷却後遠心分離により不溶性固形物を除去してかつお
節エキス800gを得た。このエキスを実施例1と同じ
抽出塔に仕込み、第1図に示すプロセスにより抽出温度
25°C1圧力100kg/c−の炭酸ガスで抽出を行
い抽出物12gを得た。この抽出物は油臭さ、生臭みの
ない鰹節だしの香気を示し、優れた持続性をゆうしてい
た 実施例13 あおさ破砕物300g、あまのり破砕物2009醸造醤
油250g、味醋150g及び95%エタノール4kg
を85°Cで2時間加熱撹拌し、冷却9 後遠心分離により不溶性固形物を除去して、のりエキス
3 、5 kgを得た。 これを減圧濃縮してエタノー
ルを除去して得られた濃縮物を実施例1と同じ抽出塔に
仕込み、第1図に示すプロセスにより抽出温度60°C
1圧力200kg/cがで抽出を行い、抽出物7gを得
た。この抽出物は非常に強く、且つ食欲をそそる海苔の
佃煮様の風味を有していIこ。
実施例14〜21 表−5に動植物性原料及び抽出溶媒の配合割合組成、加
熱抽出条件、炭酸ガス抽出条件、抽出物の収量及び香気
特性を一覧して表示した。表−5の結果から明らかな通
り、いずれの場合も動植物原料を水系溶媒又は油脂類中
で加熱調理したときの好ましい濃厚な香気を有し、その
フレーバー強度は一般的に元の調理食品の数10乃至数
100倍であった。
(以下余白) 0 (発明の効果) 本発明方法によれは、天然の可食性動植物油脂類を水、
可食性動植物油脂類及び1価乃至多価アルコール類等の
溶媒中で加熱調理乃至加熱処理した際に生成する極めて
嗜好性に富んだ食欲をそそる香気香味をそのままのバラ
ンスで且つ高濃度で抽出することができる。かくして得
られるフレバーは、多様化する食品加工原料素材の応用
範囲を画期的に拡大するものとして、食品工業における
効果は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】 第1図面は本発明の抽出方法の一実施態様を示すフロー
シー1−である。 記号説明:

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)天然源動物性可食材料、天然源植物性可食材料及
    びそれらの加水分解物乃至醸造処理物よりなる群から選
    ばれた可食性天然源材料の少なくとも一種を、水、動植
    物性油脂類及び1価乃至多価アルコール類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種の抽出溶媒の添加存在下に加
    熱抽出処理し、得られた抽出溶媒相及び/又は抽出残渣
    を亜臨界又は超臨界状態の炭酸ガスで抽出することを特
    徴とする濃厚加熱調理フレーバーの製法。
  2. (2)該抽出溶媒が可食性動植物性油脂類である請求項
    (1)記載の製法。
  3. (3)該加熱抽出処理をアミノ−カルボニル反応生起温
    度条件下で行う請求項(1)に記載の製法。
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