JPH0380869A - 縫合針及び前記縫合針の製造方法 - Google Patents

縫合針及び前記縫合針の製造方法

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JPH0380869A
JPH0380869A JP1216028A JP21602889A JPH0380869A JP H0380869 A JPH0380869 A JP H0380869A JP 1216028 A JP1216028 A JP 1216028A JP 21602889 A JP21602889 A JP 21602889A JP H0380869 A JPH0380869 A JP H0380869A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は医療用に使用される縫合針及び前記縫合針の製
造方法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来より、医療用に用いられる縫合針として、縫合され
る部位に対する刺通性を追及した縫合針がある。前記縫
合針にあっては、刺通性の良いこと及び刺通性の良さが
持続すること等が必要とされる。
また前記刺通性に影響を与えるファクターとして、例え
ば縫合針の表面と縫合される生体組織とのg擦抵抗があ
る。
本件出願人は、縫合針の少なくとも針先にシリコーンコ
ーティングすることによって、該縫合針の表面と縫合さ
れる生体組織との摩擦抵抗を低減させ、これにより刺通
性を向上させた縫合針を開発し特許出願している(特開
昭62−101236号公報)前記技術は化学研磨によ
って仕上げした縫合針にシリコーンをコーティングする
ことによって、刺通性を向上させたものである。
即ち、縫合針を化学研磨する際に該縫合針の表面に形成
される凹溝にシリコーンを充填することによって、縫合
針の表面を平滑にすると共にシリコーンを減摩剤として
作用させることで、刺通抵抗を低減したものである。
〈発明が解決しようとした課題〉 上記シリコーンコーティングを施した縫合針にあっては
、縫合針の表面の凹溝にシリコーンを充填することで縫
合針の表面を平滑にし、且つシリコーンを減摩剤として
作用させている。このため、複数回の刺通によりシリコ
ーンコーティング層が摩耗すると、縫合針の凸条が露出
し該層の表面の平滑さが失われることによって刺通抵抗
が増大し、刺通性が低下する虞がある。
本発明の目的は、刺通性の良好な状態を長期間にわたっ
て維持する、二とが可能な縫合針と、該縫合針の1!遣
方法を提供するものである。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するために本発明に係る縫合針は、オー
ステナイト系ステンレス材料よりなる縫合針であって、
表面にシリコーンの焼付コーティング層を形成したこと
を特徴としたものである。
また前記縫合針に於いて、シリコーンの焼付コーティン
グ層の厚さが単分子厚であることを特徴としたものであ
る。
また縫合針の製造方法は、オーステナイト系ステンレス
材料からなる針材を所定の形状に成形して構成した縫合
針の素材に化学研磨処理或いは電解研磨処理を施す工程
と、前記化学研磨処理或いは電解研磨処理を施された縫
合針の素材にシリコーンの溶液を付着させる工程と、前
記縫合針の素材に付着したシリコーンを縫合針の素材に
焼き付けると共に該素材に対するテンパー処理を施す工
程とを含むことを特徴としたものである。
く作用〉 上記縫合針に於いて、縫合針の表面に形成したシリコン
の焼付コーティング層は縫合針の表面との接触面に於い
て該層の表面と強固に結合しており、刺通回数の増加に
伴いコーティング層が摩耗し、核層の厚さが減少しても
縫合針と強固に結合したコーティング層の接触面は完全
に@離することか無く、このため、長期間にわたって良
好な刺通性を維持することが出来る。
前記縫合針に於いて、シリコンの焼付コーティング層の
厚さは単分子厚さで良く、この単分子厚さのコーティン
グ層を縫合針の表面と強固に密着させて形成することに
よって、長期間にわたって良好な刺通性を維持すること
が出来る。
また上記縫合針の製造方法によれば、オーステナイト系
ステンレスの針材を成形した縫合針の素材に所定の強度
を発生させるためのテンパー処理と、シリコンの焼付処
理とを同時に実施することが可能となり、従って、製造
コストを上昇させること無く、シリコンの焼付コーティ
ング層を形成した縫合針を製造することが出来る。
〈実施例〉 以下上記手段を通用した縫合針と、前記縫合針の製造方
法の一実施例について図を用いて説明する。
第1図及び第2図は縫合針の説明図、第3図(A)。
(B)は縫合針の断面の模式説明図である。
本発明に係る縫合針は医療用に用いられるものであり、
縫合される部位及び該部位の性質等によって第1図に示
すテーバポイント型(丸状針)、或いは第2図に示すカ
ッティングエツジ型(切刃の付いた多角形状針〉等の縫
合針が選択的に用いられている。
前記縫合針には、錆の発生のないこと、強度と靭性とを
有すること、刺通性の良いこと等が要求される。
前記非発請性に対しては、材料にステンレス鋼を用いる
ことで対応することが可能である。前記ステンレス鋼に
は、オーステナイト系ステンレス。
マルテンサイト系ステンレス、析出硬化系ステンレス等
の種類があり、夫々特徴を有するものである。
即ち、オーステナイト系ステンレスは耐蝕性に優れてい
るが、焼き入れによる硬化を期待することが出来ない。
またマルテンサイト系ステンレス及び析出硬化系ステン
レスは焼き入れによって硬化させることが出来るが、耐
蝕性はオーステナイト系ステンレスよりも劣る。
前記強度及び靭性に対しては、縫合針の材料が焼き入れ
硬化性を有する場合、例えば縫合針の材料としてマルテ
ンサイト系ステンレス或いは析出硬化系ステンレスを選
択した場合には、該材料に対し所定の熱処理を施すこと
によって対応することが可能である。即ち、800℃以
上の温度で焼き入れを行うと共に、所定の温度で焼き戻
し処理を行うことで針材に強度と靭性を持たせることが
可能である。然るに、焼き入れ硬化性を有しない材料で
あるオーステナイト系ステンレスに対しては、冷間加工
を施すことによって硬度を上昇させることが必要となる
本実施例では、材料としてオーステナイト系ステンレス
を用いることによって発錆を防止し、且つ冷間線引き加
工を施すことによって加工硬化させると共に、加工によ
る残留応力を時効処理することによって経年変化を防止
している。
前記!i’l ill性に対しては、縫合針の形状(縫
合針のテーパ角度、切刃角度等)を適切に設定すると共
に、該縫合針と縫合される生体組織との摩擦抵抗の低減
等を計ることによって対応することが出来る。
図に示す縫合針Aは、所定の縫合針の形状に成形した素
材1の表面に減摩機能を有する焼付コーティング層2を
形成することによって、該縫合針Aによって生体組織を
縫合する際の摩擦抵抗を低減させたものである。
前記縫合針Aを構成するための材料としてオーステナイ
ト系ステンレス(SUS304)の線を用いている。こ
の材料は靭性を有しているが熱処理による硬化を期待す
ることは出来ない。このため、所定の径を有する前記線
に対し冷間線引き加工を施すことによって径を減少させ
、縫合針Aを構成するに必要な径を得ると共に、該線を
所定の硬度まで上昇させている。
前記の如くして径を減少し、且つ所定の硬度を有する線
を公知の方法によって切断し、研削加工を行うことによ
ってポイントla (針先)及び切刃1bを形成し、ま
た端部に穴加工を行うことによって縫合糸を取り付ける
ための穴ICを形成し、更に所定の形状に曲げ加工を施
すことによって、図に示す縫合針Aの素材lを形成して
いる。
前記縫合針Aの素材lには、後述する方法によって第3
図(A) 、 (B)に示すように、シリコーンの焼付
コーティング層2が形成されている。前記焼付コーティ
ング層2は、結合Ji 2 aと該結合層2aの周囲に
形成されたシリコーン層2bとから構成されている。
前記焼付コーティング層2を構成するシリコーンとして
は、ジメチルポリシロキサン構造を有する360メデイ
カルフルイド(ダウコーニング■製)を用いることが可
能である。このシリコーンは耐熱性と潤滑性を有し、且
つ生体的に不活性な特性を有している。
前記縫合針の素材Iの表面は、化学研磨或いは電解研磨
処理されることによって目視的に鏡面を有している。然
し、前記表面は微視的に凹凸面を有している。このため
、従来技術にあっては、間部分にシリコーンを充填する
ことで素材lの表面を微視的に平滑に構成するものであ
った。
本実施例に於いて、焼付コーティング層2は縫合針の素
材1の表面に形成された凹溝3及び凸条4の形状に沿っ
て形成されており、該コーティングN2の外形は凹II
3.凸条4の位置及び形状に係わり無く縫合針の素材l
の径に応した略円形状に形成されている。
特に結合層2aは、凹溝3.凸条4の表面に沿って略一
定の厚さを持って形成され、該表面と強固に結合されて
いる。またシリコーン層2bは、凹溝3と対応する部分
及び凸条4と対応する部分では異なった厚さを持って形
成されている。即ち、シリコーン層2bは、凹溝3に対
応する部分では厚く、また凸条4に対応する部分では薄
く形成されており、これにより焼付コーティング層2の
外形は素材1の径に応じた略円形状に形成される。
上記の如く素材1に形成した焼付コーティング層2に於
いて、焼付コーティング層2が素材1に焼き付けにより
形成されることから、素材1と結合N2aとの結合力は
最も大きく、結合層2aとシリコーン層2bとの結合力
は結合層2aと素材1との結合力よりも小さい。またシ
リコーン層2bに於ける各シリコーン分子間の結合力は
結合層2aと素材1との結合力よりも小さい。
従って、縫合針Aによって生体II織を縫合する際に発
生する摩擦によって、シリコーン層2bが摩耗し核層2
bに於けるシリコーン分子は剥離するが、結合層2aは
素材1から剥離することがない、即ち、素材1に対し強
固に結合した結合N2aを形成することによって、他の
シリコーン層2bが剥離しても良好な潤滑性を維持する
ことが可能となる。
前記結合層2aの厚さはシリコーンの単分子厚であれば
良く、この厚さは素材lにシリコーンの焼付コーティン
グ層2を形成した後、所定の洗浄処理を施しシリコーン
層2bを除去することによって得ることが可能である。
前記の如く、素材1に対する焼付コーティング層2をシ
リコーンの単分子厚の結合層2aのみによって形成した
場合には、生体組織を縫合する際にシリコーンが剥離す
る虞が無く、且つ良好な刺通性を長期間にわたって維持
することが可能である。
次に上記の如くしてシリコーンの焼付コーティング層2
を形成した縫合針Aと、従来技術によりシリコーンコー
ティングした縫合針との刺通抵抗(g)を比較した実験
の結果について説明する。
尚、従来の縫合針に於けるシリコーンはダウコーニング
社製のMOX−4−4159常温乾燥型潤滑剤を用いて
いる。
〔比較実験1〕 表−1は焼付コーティング層を形成したTlI2033
 X 58型縫合針(サンプルl〜5)による刺通抵抗
の測定値であり、表−2は従来技術によるシリコーンコ
ーティングを施したTl2O−33x 58型縫合針(
サンプル2■〜25)による刺通抵抗の測定値である。
尚、前記TH20−33X 58型縫合針は全長20t
m外形0.58nであり、全体形状が180度湾曲した
五層である。
表−1 表−2 尚、シリコーンコーティングを施していないTl2O−
33x 5B型縫合針にあっては、1回目の刺通抵抗値
が40g、30回目の刺通抵抗値が45gであった。
上記測定値から、シリコーンの焼付コーティング層を形
成した縫合針Aは、従来の縫合針と比較して1回目の刺
通性が優れており、且つ30回目に至るまでの刺通抵抗
の減少が少ない。従って、本発明に係る縫合針Aは従来
の縫合針と比較して良好な刺通性を長期間にわたって維
持することが出来る。
〔比較実験2〕 表−3は焼付コーティング層を形成したTEIO−08
X 22型縫合針(サンプル6〜10)による刺通抵抗
の測定値であり、表−4は従来技術によるシリコーンコ
ーティングを施したTEIO−08X 22型縫合針(
サンプル26〜30)による刺通抵抗の測定値である。
尚、前記TEIO−08X22型縫合針は全長I Q 
** 。
外形0.22mであり、全体形状が135度湾曲した五
層である。
(以下余白) 表−3 表−4 尚、シリコーンコーティングを施していないTE10−
08 X 22型縫合針にあっては、1回目の刺通抵抗
値が26g、30回目の刺通抵抗値が33gであった。
上記実験結果から、比較実験1と同様にシリコーンの焼
付コーティング層を形成した縫合針Aは、従来の縫合針
と比較して1回目の刺通性が優れており、且つ30回目
に至るまでの刺通抵抗の減少が少ない。従って、本発明
に係る縫合針Aは従来の縫合針と比較して良好な刺通性
を長期間にわたって維持することが出来る。
次に上記縫合針Aの製造方法について説明する。
第4図は縫合針Aの製造工程の説明図である。
図に於いて、工程11は素材lの成形工程を示しており
、従来より公知の工程によって構威されている。即ち、
冷間線引き加工によって縫合針Aを構成するに必要な径
まで加工されたオーステナイト系ステンレスの線を所定
の長さ、即ち第1図第2図に示す縫合針Aを形成するた
めの長さに切断し、切断した線に研削加工によって端部
にポイントlaを形成すると共に、カッティングエツジ
型縫合針にあっては切刃1bを形成する。更に、他端に
レーザービーム或いはドリル等によって縫合糸を取り付
けるための穴ICを形成する。そして前記加工を施され
た線を曲げ加工によって所定の形状に成形することによ
って縫合針Aの素材1を成形するものである。
工程12は化学研磨或いは電解研磨処理工程である。前
記工程IIによって成形された素材1には、研削による
パリ等が発生することがある。このため、工程12の化
学研磨或いは電解研磨処理工程に於いて前記パリの除去
及び素材1の表面の調整を行うものである。
工程13は洗浄工程であり、素材lの表面に付着してい
る虞のある除去金属及び研磨工程12に於ける処理液等
を洗浄して、素材lの表面を清浄にするための工程であ
る。この工程13では、素材lをアセトン或いはフロン
からなる洗浄液に所定時間浸漬することによって、該素
材1の洗浄が行われる。
工程14は乾燥工程である。この工程14は前記洗浄工
程13に於いて素材lの表面に付着した洗浄液を蒸発或
いは揮発させることによって、素材1の清浄な表面を露
出させるものである。
工程15は素材lの表面にシリコーン溶液を付着させる
工程である。この工程15はシリコーン4%。
フロン96%のシリコーン溶液が充填されたタンクに素
材lを所定時間浸漬することで、該素材1の表面にシリ
コーンを付着させている。
工程16は乾燥工程であり、前記工程15に於いて素材
1の表面に付着したシリコーン溶液を自然乾燥させるこ
とによって安定化させるものである。
工程17は焼き付は及びテンパー処理工程である。
この工程17は、前記工程15に於いて表面にシリコー
ン溶液が付着した素材1を窒素雰囲気中に於いて約30
0℃の温度を約5時間保持することによって、素材lに
焼付コーティング層2を形成するど同時に、素材1に対
するテンパー処理を行うものである。
この工程17に於いて、素材lの表面に付着したシリコ
ーン溶液は素材1の表面に形成された凹溝3、凸条4に
沿って該表面と強固に結合した結合JW 2 aを形成
すると共に、結合層2aの周囲にシリコーン層2bを形
成する。そして素材1の表面に結合層2aとシリコーン
層2bとにより構威された焼付コーティング層2を形成
するものである。
工程17に於いて、素材lの表面にシリコーン溶液を焼
き付けることで焼付コーティング層2を形成すると同時
に、素材1に対するテンパー処理を行う。このテンパー
処理は、前記工程11に於ける各種加工によって素材1
に残留している応力を時効処理し、経年変化を防止する
ものである。
素材lに対し前記テンパー処理を行うことによって、経
時的な形状変化を防止することが可能となる。即ち、縫
合針Aの形状を経時的に安定して保持することが可能と
なる。また転位の固着による曲げ強度の増大により生体
&lI織を縫合する際に第5図に点線で示すようなヘタ
リの発生を防止することが可能となる。
従来技術に於いて、素材に対するテンパー処理は成形工
程の直後にソルトバスによって行っている。これは、テ
ンパー処理を行うことによって素材1に発生するテンパ
ーカラーの除去と、素材1の表面の調整とを同時に処理
するために、化学研磨工程以前に該テンパー処理を行う
ことが合理的であったためである。
然し、素材lに焼付コーティング層2を形成する場合、
テンパー処理を化学研磨工程以前に行う場合には、素材
lに対しテンパー処理、焼付処理の二度の熱処理を行う
ことが必要となり、工程が煩雑となると共にコスト上昇
要因となる虞がある。
このため、本発明に係る製造方法では、焼付処理とテン
パー処理とを同時に行っている。そして素材lに発生す
るテンパーカラーを防止するため、素材1を不活性ガス
(窒素ガス)雰囲気中に収容して前記処理を行っている
工程18は洗浄工程である。この工程18は素材1の表
面に焼付コーティング層2を形成した縫合針Aをトリク
ロルエタンからなる洗浄液に所定時間浸漬することによ
って、縫合針Aの周囲に付着している余剰シリコーンを
洗浄除去するものである。
この工程18に於いて、洗浄時間を適宜設定することに
よって縫合針Aに形成した焼付コーティング層2を構成
するシリコーン層2bの厚さを調整することが可能であ
る。
工程19は検査工程であり、焼付コーティング層2を形
成した複数の縫合針Aから予め設定された方法によって
抜き取り検査を実施してロフトの合格を決定するための
工程である。
上記した各工程11〜19を経ることによって、オース
テナイト系ステンレスの線から第1図、第2図に示す素
材10表面にシリコーンの焼付コーティング層2を形成
した縫合針Aを製造することが可能である。
前述の如く、本発明に係る縫合針はオーステナイト系ス
テンレス材料を用いることを要件としている。即ち、オ
ーステナイト系ステンレス材料を用いることによって、
針材lに対するシリコーンの焼付処理とテンパー処理と
を同時に実施することが可能であり、製造コストを上昇
させる虞がない。
然し、縫合針の材料として焼き入れ硬化性を有するマル
テンサイト系ステンレス、或いは析出硬化型ステンレス
等を用いた場合、前記材料によって所定の縫合針の形状
を有する針材を成形した後、該針材を焼入処理して硬化
させる。前記焼入温度が800℃以上であり、且つ前記
シリコーンの耐熱温度が約400℃であるため、焼入処
理と焼付処理とを同時に行うことは不可能である。この
ため、前記各ステンレス材料を用いた場合には、針材に
対する焼入処理を行った後、シリコーンの焼付処理を行
うことが必要となる。従って、製造工程数が増加し、コ
ストの上昇要因となる虞がある。
上記の如く、針材lの表面に焼付コーティングN2を形
成するには、材料としてオーステナイト系ステンレスを
用いることが有利である。
〈発明の効果〉 以上詳細に説明したように、本発明に係る縫合針はオー
ステナイト系ステンレスからなる縫合針にシリコーンの
焼付コーティング層を形成したので、該焼付コーティン
グ層は縫合針の表面との接触面に於いて核層の表面と強
固に結合しており、刺通回数の増加に伴いコーティング
層が摩耗しても縫合針と強固に結合したコーティング層
の接触面は完全に剥離することが無く、このため、長期
間にわたって良好な刺通性を維持することが出来る。
前記縫合針に於いて、シリコンの焼付コーティング層の
厚さは、素材の表面をコーティングする単分子厚さで良
く、この単分子厚さのコーティング層を縫合針の表面と
強固に密着して形成することによって、長期間にわたっ
て良好な刺通性を維持することが出来る。
また上記縫合針の製造方法によれば、オーステナイト系
ステンレスの材料を成形した縫合針の素材に所定の強度
を発生させるためのテンパー処理と、シリコンの焼付処
理とを同時に実施することが可能となり、従来の縫合針
と比較して製造コストを上昇させること無く、安定した
品質のシリコンの焼付コーティング層を形成した縫合針
を製造することが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は縫合針の説明図、第3図(A)。 (B)は縫合針の断面の模式説明図、第4図は本発明に
係る縫合針の製造工程の説明図、第5図はヘクリの説明
図である。 Aは縫合針、1は素材、laはポイント、lは切刃、I
Cは穴、2は焼付コーティング層、aは結合層、2bは
シリコーン層である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)オーステナイト系ステンレス材料よりなる縫合針
    であって、表面にシリコーンの焼付コーティング層を形
    成したことを特徴とした縫合針。
  2. (2)前記シリコーンの焼付コーティング層の厚さが単
    分子厚であることを特徴とした請求項(1)記載の縫合
    針。
  3. (3)オーステナイト系ステンレス材料からなる針材を
    所定の形状に成形して構成した縫合針の素材に化学研磨
    処理或いは電解研磨処理を施す工程と、前記化学研磨処
    理或いは電解研磨処理を施された縫合針の素材にシリコ
    ーンの溶液を付着させる工程と、前記縫合針の素材に付
    着したシリコーンを縫合針の素材に焼き付けると共に該
    素材に対するテンパー処理を施す工程とを含むことを特
    徴とした縫合針の製造方法。
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